JPH11351065A - 気化器における燃料調整弁 - Google Patents
気化器における燃料調整弁Info
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- JPH11351065A JPH11351065A JP18150698A JP18150698A JPH11351065A JP H11351065 A JPH11351065 A JP H11351065A JP 18150698 A JP18150698 A JP 18150698A JP 18150698 A JP18150698 A JP 18150698A JP H11351065 A JPH11351065 A JP H11351065A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 燃料調整弁の頭部に作動制限蓋を装着する際
や機関の振動により、燃料流量の変化を来さないように
する。 【解決手段】 気化器本体20に内方へ順に延びるねじ
孔25aとねじ孔25aよりも小径の燃料通路孔52と
を同軸に設ける一方、燃料調整弁2に頭部7から先端へ
順にねじ孔25aに螺合するねじ軸部4と燃料通路孔5
2に嵌合する先端ニードル部3とを設ける。燃料通路孔
52の内周面に燃料流れの上流側から下流側へ次第に浅
くなる軸方向の流量調整溝53を設ける。燃料通路孔5
2に対する先端ニードル部3の嵌合部の長さ、すなわち
燃料通路孔52の通路面積を加減する。
や機関の振動により、燃料流量の変化を来さないように
する。 【解決手段】 気化器本体20に内方へ順に延びるねじ
孔25aとねじ孔25aよりも小径の燃料通路孔52と
を同軸に設ける一方、燃料調整弁2に頭部7から先端へ
順にねじ孔25aに螺合するねじ軸部4と燃料通路孔5
2に嵌合する先端ニードル部3とを設ける。燃料通路孔
52の内周面に燃料流れの上流側から下流側へ次第に浅
くなる軸方向の流量調整溝53を設ける。燃料通路孔5
2に対する先端ニードル部3の嵌合部の長さ、すなわち
燃料通路孔52の通路面積を加減する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として動力鋸、刈
払い機などに搭載される小型内燃機関の気化器における
燃料調整弁に関するものである。
払い機などに搭載される小型内燃機関の気化器における
燃料調整弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】小型内燃機関においても排ガス成分の規
制がなされることに伴い、気化器の燃料流量は内燃機関
の製造工場で予め調整され、運転者には工場で予め調整
された燃料流量を超える方向には燃料調整弁を調整でき
ないようになつている。
制がなされることに伴い、気化器の燃料流量は内燃機関
の製造工場で予め調整され、運転者には工場で予め調整
された燃料流量を超える方向には燃料調整弁を調整でき
ないようになつている。
【0003】例えば特開平6−102093号公報に開
示される気化器における燃料調整弁では、燃料調整弁の
燃料増方向への回動を阻止するために、燃料調整弁の頭
部に作動制限蓋が取り付けられている。しかし、上述の
燃料調整弁では、燃料調整弁の頭部へ作動制限蓋を取り
付ける際に、燃料調整弁の動きを抑えるコイルばねが装
着されているものの、燃料調整弁の回転位置が狂うこと
がある。つまり、燃料調整弁の調整作業の完了後に、燃
料調整弁がコイルばねの力により、螺合部の背隙(バツ
クラツシユ)分だけ戻され、燃料流量が変化してしまう
という問題がある。
示される気化器における燃料調整弁では、燃料調整弁の
燃料増方向への回動を阻止するために、燃料調整弁の頭
部に作動制限蓋が取り付けられている。しかし、上述の
燃料調整弁では、燃料調整弁の頭部へ作動制限蓋を取り
付ける際に、燃料調整弁の動きを抑えるコイルばねが装
着されているものの、燃料調整弁の回転位置が狂うこと
がある。つまり、燃料調整弁の調整作業の完了後に、燃
料調整弁がコイルばねの力により、螺合部の背隙(バツ
クラツシユ)分だけ戻され、燃料流量が変化してしまう
という問題がある。
【0004】そこで、本願出願人は特願平7−1456
77号により新規な燃料調整弁を提案した。上述の燃料
調整弁によれば、螺合部の背隙による燃料流量の変化は
ないが、燃料調整弁の頭部へ作動制限蓋を嵌装する時、
気化器本体のねじ孔と燃料調整弁のねじ軸部との間のガ
タ分だけ、燃料調整弁の先端ニードル部が偏心すること
がある。つまり、燃料調整弁のねじ軸部は、自ら回止め
環の通孔にねじ溝を切りながら螺合するので、燃料調整
弁と回止め環との間にガタは生じないが、気化器本体の
ねじ孔と燃料調整弁のねじ軸部とは、機械加工により形
成されているので、ねじ孔とねじ軸部の間のガタを完全
になくすことはできない。
77号により新規な燃料調整弁を提案した。上述の燃料
調整弁によれば、螺合部の背隙による燃料流量の変化は
ないが、燃料調整弁の頭部へ作動制限蓋を嵌装する時、
気化器本体のねじ孔と燃料調整弁のねじ軸部との間のガ
タ分だけ、燃料調整弁の先端ニードル部が偏心すること
がある。つまり、燃料調整弁のねじ軸部は、自ら回止め
環の通孔にねじ溝を切りながら螺合するので、燃料調整
弁と回止め環との間にガタは生じないが、気化器本体の
ねじ孔と燃料調整弁のねじ軸部とは、機械加工により形
成されているので、ねじ孔とねじ軸部の間のガタを完全
になくすことはできない。
【0005】気化器本体のねじ孔と燃料調整弁のねじ軸
部との間にガタがあると、燃料調整弁の頭部に作動制限
蓋を嵌装する時に、燃料調整弁がねじ軸部と回止め環と
の螺合部を支点として傾く。この結果、燃料調整弁の先
端ニードル部が気化器本体の燃料通路孔に対して偏心
し、燃料流量が変化するので、作動制限蓋を取り付けた
後に、再度微調整しなければならない。上述のねじ孔と
ねじ軸部の加工精度を高めれば、両者の間のガタを少く
することができるが、加工精度の向上はコストの増加を
来たす。
部との間にガタがあると、燃料調整弁の頭部に作動制限
蓋を嵌装する時に、燃料調整弁がねじ軸部と回止め環と
の螺合部を支点として傾く。この結果、燃料調整弁の先
端ニードル部が気化器本体の燃料通路孔に対して偏心
し、燃料流量が変化するので、作動制限蓋を取り付けた
後に、再度微調整しなければならない。上述のねじ孔と
ねじ軸部の加工精度を高めれば、両者の間のガタを少く
することができるが、加工精度の向上はコストの増加を
来たす。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は上述の
問題に鑑み、燃料調整弁の頭部に作動制限蓋を装着する
際や機関の振動により、燃料流量の変化を来さないよう
な、気化器における燃料調整弁を提供することにある。
問題に鑑み、燃料調整弁の頭部に作動制限蓋を装着する
際や機関の振動により、燃料流量の変化を来さないよう
な、気化器における燃料調整弁を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の構成は気化器本体に内方へ順に延びるねじ
孔と該ねじ孔よりも小径の燃料通路孔とを同軸に設け、
燃料調整弁に頭部から先端へ順に前記ねじ孔に螺合する
ねじ軸部と前記燃料通路孔に嵌合する先端ニードル部と
を設け、該先端ニードル部により燃料通路孔の面積を加
減するようにした気化器における燃料調整弁において、
前記燃料通路孔の内周面に、燃料流れの上流側から下流
側へ次第に浅くなる軸方向の流量調整溝を設けたことを
特徴とする。
に、本発明の構成は気化器本体に内方へ順に延びるねじ
孔と該ねじ孔よりも小径の燃料通路孔とを同軸に設け、
燃料調整弁に頭部から先端へ順に前記ねじ孔に螺合する
ねじ軸部と前記燃料通路孔に嵌合する先端ニードル部と
を設け、該先端ニードル部により燃料通路孔の面積を加
減するようにした気化器における燃料調整弁において、
前記燃料通路孔の内周面に、燃料流れの上流側から下流
側へ次第に浅くなる軸方向の流量調整溝を設けたことを
特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明では気化器本体の燃料通路
孔へ嵌合される燃料調整弁の先端ニードル部の長さ(軸
方向の寸法)を加減することにより、燃料通路孔の流量
調整溝と先端ニードル部との間の隙間の断面積すなわち
燃料流量を調整する。
孔へ嵌合される燃料調整弁の先端ニードル部の長さ(軸
方向の寸法)を加減することにより、燃料通路孔の流量
調整溝と先端ニードル部との間の隙間の断面積すなわち
燃料流量を調整する。
【0009】円柱状の燃料調整弁の先端ニードル部は、
断面円形の燃料通路孔へ隙間なく圧入ないし嵌合される
ので、燃料調整弁の頭部に作動制限蓋を外嵌する際に、
燃料調整弁の先端ニードル部が燃料通路孔に対し軸方向
にも径方向にも動くことはなく、予め設定された燃料流
量が変化することもない。
断面円形の燃料通路孔へ隙間なく圧入ないし嵌合される
ので、燃料調整弁の頭部に作動制限蓋を外嵌する際に、
燃料調整弁の先端ニードル部が燃料通路孔に対し軸方向
にも径方向にも動くことはなく、予め設定された燃料流
量が変化することもない。
【0010】
【実施例】図1は本発明に係る気化器における燃料調整
弁の装着状態を示す左側面断面図、図2は同正面図であ
る。図1に示すように、気化器本体20は中央部分に紙
面と垂直な方向に延びる吸気通路21が、下端壁に燃料
室24がそれぞれ形成され、燃料室24と吸気通路21
とを結ぶ通孔22に、燃料ノズル40が装着される。燃
料ノズル40はカツプ形の本体の周壁に環状溝43と径
方向の通路42を備えられ、本体の上端部に公知の円板
からなる弁体41を配設され、本体の上端部に係止した
複数の脚片を有する止め輪40aにより、弁体41が上
方へ抜け出さないように構成される。
弁の装着状態を示す左側面断面図、図2は同正面図であ
る。図1に示すように、気化器本体20は中央部分に紙
面と垂直な方向に延びる吸気通路21が、下端壁に燃料
室24がそれぞれ形成され、燃料室24と吸気通路21
とを結ぶ通孔22に、燃料ノズル40が装着される。燃
料ノズル40はカツプ形の本体の周壁に環状溝43と径
方向の通路42を備えられ、本体の上端部に公知の円板
からなる弁体41を配設され、本体の上端部に係止した
複数の脚片を有する止め輪40aにより、弁体41が上
方へ抜け出さないように構成される。
【0011】燃料調整弁2は通孔22と直交するねじ孔
25aに螺合支持される。気化器本体20は側方へ突出
する突壁部20aに、外端から内方へ順に段付円筒部2
9とねじ孔25aと燃料通路孔25と小径の燃料通路孔
23aとを同軸に形成される。燃料調整弁2の先端ニー
ドル部3が燃料通路孔23aへ突出され、燃料室24か
ら燃料通路孔25に直交する通路23、燃料通路孔2
5、後述するスリーブ51、燃料通路孔23a、環状溝
43、通路42を経て吸気通路21へ供給される燃料流
量を調整するようになつている。気化器本体20の下壁
面に複数の位置決めピン26が一体に形成され、図示し
てない下壁板の位置決め孔へ嵌合される。燃料室24は
気化器本体20と前述の下壁板との間に挟んだダイヤフ
ラムにより区画される。しかし、このような構成は公知
であり、本発明の要旨には直接関係しないのでこれ以上
説明しない。
25aに螺合支持される。気化器本体20は側方へ突出
する突壁部20aに、外端から内方へ順に段付円筒部2
9とねじ孔25aと燃料通路孔25と小径の燃料通路孔
23aとを同軸に形成される。燃料調整弁2の先端ニー
ドル部3が燃料通路孔23aへ突出され、燃料室24か
ら燃料通路孔25に直交する通路23、燃料通路孔2
5、後述するスリーブ51、燃料通路孔23a、環状溝
43、通路42を経て吸気通路21へ供給される燃料流
量を調整するようになつている。気化器本体20の下壁
面に複数の位置決めピン26が一体に形成され、図示し
てない下壁板の位置決め孔へ嵌合される。燃料室24は
気化器本体20と前述の下壁板との間に挟んだダイヤフ
ラムにより区画される。しかし、このような構成は公知
であり、本発明の要旨には直接関係しないのでこれ以上
説明しない。
【0012】段付円筒部29は段部28よりも内方の小
径円筒部29aと段部28よりも外方の大径円筒部29
bとからなり、段部28に後述する段付回止め環9が当
接され、大径円筒部29bに燃料調整弁2の頭部7と燃
料調整弁2の調整作用を制限する作動制限蓋10とが収
容される。燃料調整弁2は頭部7にフランジ6とセレー
シヨン軸7bとを形成され、頭部7の端面に工具(ドラ
イバ)を係合する溝7aを形成される。
径円筒部29aと段部28よりも外方の大径円筒部29
bとからなり、段部28に後述する段付回止め環9が当
接され、大径円筒部29bに燃料調整弁2の頭部7と燃
料調整弁2の調整作用を制限する作動制限蓋10とが収
容される。燃料調整弁2は頭部7にフランジ6とセレー
シヨン軸7bとを形成され、頭部7の端面に工具(ドラ
イバ)を係合する溝7aを形成される。
【0013】カツプ形の作動制限蓋10はフランジ6を
嵌合する円筒部12と、セレーシヨン軸7bを嵌合する
セレーシヨン孔13とを備えており、右端壁に工具を挿
通する円孔15と径方向の溝16とを形成される。大径
円筒部29bの内周壁には、溝幅が側壁30aと側壁3
0b(図2参照)により規定された軸方向の制限溝30
が形成され、大径円筒部29bの開口端壁には金属製の
保持板19が嵌合固定される。
嵌合する円筒部12と、セレーシヨン軸7bを嵌合する
セレーシヨン孔13とを備えており、右端壁に工具を挿
通する円孔15と径方向の溝16とを形成される。大径
円筒部29bの内周壁には、溝幅が側壁30aと側壁3
0b(図2参照)により規定された軸方向の制限溝30
が形成され、大径円筒部29bの開口端壁には金属製の
保持板19が嵌合固定される。
【0014】図2に格子模様を付して示すように、ほぼ
長円形をなす保持板19は、作動制限蓋10を挿通し得
る2つの円形の開口19aを備えており、かつ各開口1
9aは縁部に切欠19bを備えられる。切欠19bの幅
(周方向の寸法)は作動制限蓋10の突条14とほぼ等
しく、保持板19は大径円筒部29bの制限溝30の端
部を部分的に覆うようになつている。保持板19が突壁
部20aから突出しないように、大径円筒部29bの開
口縁部に、保持板19と同じ外形のくぼみ31が形成さ
れる。保持板19は簡単には取り外すことができないよ
うに、くぼみ31へ固く嵌合される。
長円形をなす保持板19は、作動制限蓋10を挿通し得
る2つの円形の開口19aを備えており、かつ各開口1
9aは縁部に切欠19bを備えられる。切欠19bの幅
(周方向の寸法)は作動制限蓋10の突条14とほぼ等
しく、保持板19は大径円筒部29bの制限溝30の端
部を部分的に覆うようになつている。保持板19が突壁
部20aから突出しないように、大径円筒部29bの開
口縁部に、保持板19と同じ外形のくぼみ31が形成さ
れる。保持板19は簡単には取り外すことができないよ
うに、くぼみ31へ固く嵌合される。
【0015】燃料調整弁2は互いに並設された高速燃料
調整弁と低速燃料調整弁とからなり、各燃料調整弁2に
装着された作動制限蓋10を収容する大径円筒部29b
は、周壁部分を互いに連通される。したがつて、比較的
軟質の合成樹脂からなる回止め環9も一体化され、2つ
の通孔9aを備えられる。通孔9aはねじ溝を切られて
いない。回止め環9は気化器本体20の小径円筒部29
aと大径円筒部29bへ圧入される。
調整弁と低速燃料調整弁とからなり、各燃料調整弁2に
装着された作動制限蓋10を収容する大径円筒部29b
は、周壁部分を互いに連通される。したがつて、比較的
軟質の合成樹脂からなる回止め環9も一体化され、2つ
の通孔9aを備えられる。通孔9aはねじ溝を切られて
いない。回止め環9は気化器本体20の小径円筒部29
aと大径円筒部29bへ圧入される。
【0016】図1に示すように、本発明によれば、燃料
調整弁2の頭部7に作動制限蓋10を装着する際や機関
の振動により、燃料流量の変化を来さないように、気化
器本体20に内方へ順に延びるねじ孔25aと該ねじ孔
25aよりも小径の燃料通路孔23aとを同軸に設ける
一方、燃料調整弁2に頭部7から先端へ順にねじ孔25
aに螺合するねじ軸部4と燃料通路孔23aに嵌合する
先端ニードル部3とを設け、燃料通路孔23aの内周面
に流量調整溝53を設ける。
調整弁2の頭部7に作動制限蓋10を装着する際や機関
の振動により、燃料流量の変化を来さないように、気化
器本体20に内方へ順に延びるねじ孔25aと該ねじ孔
25aよりも小径の燃料通路孔23aとを同軸に設ける
一方、燃料調整弁2に頭部7から先端へ順にねじ孔25
aに螺合するねじ軸部4と燃料通路孔23aに嵌合する
先端ニードル部3とを設け、燃料通路孔23aの内周面
に流量調整溝53を設ける。
【0017】図3,4に示すように、実際には加工の都
合から燃料通路孔23aの基端部に、燃料通路孔23a
よりも大径の円筒部55を設け、円筒部55に燃料通路
孔23aとほぼ同径の燃料通路孔52を有するスリーブ
51を嵌合し、スリーブ51の内周面に燃料流れの上流
側から下流側へ(スリーブ51の基端から先端へ)次第
に浅くなる軸方向の流量調整溝53を設ける。好ましく
は、複数の軸方向の流量調整溝53を周方向等間隔に設
ける。流量調整溝53は断面方形に限らず、断面3角形
や断面円弧状のものでもよい。
合から燃料通路孔23aの基端部に、燃料通路孔23a
よりも大径の円筒部55を設け、円筒部55に燃料通路
孔23aとほぼ同径の燃料通路孔52を有するスリーブ
51を嵌合し、スリーブ51の内周面に燃料流れの上流
側から下流側へ(スリーブ51の基端から先端へ)次第
に浅くなる軸方向の流量調整溝53を設ける。好ましく
は、複数の軸方向の流量調整溝53を周方向等間隔に設
ける。流量調整溝53は断面方形に限らず、断面3角形
や断面円弧状のものでもよい。
【0018】燃料調整弁2は次のように組み付けられ
る。まず、円筒部55へスリーブ51を圧入した後、燃
料調整弁2の頭部7の溝7aへ工具を係合し、燃料調整
弁2のねじ軸部4を気化器本体20のねじ孔25aへ螺
合するとともに、大径のねじ軸部5を回止め環9の通孔
9aへねじ溝を切り込みながらねじ込む。同時に、燃料
流量を計測しながら、スリーブ51の燃料通路孔52へ
嵌合される燃料調整弁2の先端ニードル部3の長さ(軸
方向の寸法)を加減することにより、燃料通路孔52の
流量調整溝53と先端ニードル部3との間の隙間の断面
積(通路面積)すなわち燃料流量を調整する。最後に、
燃料調整弁2を緩める(燃料増方向へ回動する)ことが
できないように、燃料調整弁2の頭部7のセレーシヨン
軸7bへ作動制限蓋10のセレーシヨン孔13を外嵌す
る。
る。まず、円筒部55へスリーブ51を圧入した後、燃
料調整弁2の頭部7の溝7aへ工具を係合し、燃料調整
弁2のねじ軸部4を気化器本体20のねじ孔25aへ螺
合するとともに、大径のねじ軸部5を回止め環9の通孔
9aへねじ溝を切り込みながらねじ込む。同時に、燃料
流量を計測しながら、スリーブ51の燃料通路孔52へ
嵌合される燃料調整弁2の先端ニードル部3の長さ(軸
方向の寸法)を加減することにより、燃料通路孔52の
流量調整溝53と先端ニードル部3との間の隙間の断面
積(通路面積)すなわち燃料流量を調整する。最後に、
燃料調整弁2を緩める(燃料増方向へ回動する)ことが
できないように、燃料調整弁2の頭部7のセレーシヨン
軸7bへ作動制限蓋10のセレーシヨン孔13を外嵌す
る。
【0019】作動制限蓋10を保持板19の開口19a
から大径円筒部29bの内部へ押し込む時、作動制限蓋
10の突条14は保持板19の切欠19bを経て大径円
筒部29bの制限溝30へ係合される。作動制限蓋10
を装着する時、回止め環9の通孔9aに対する燃料調整
弁2の大径のねじ軸部5の螺合部の摩擦と、燃料通路孔
52に対する先端ニードル部3の嵌合部の摩擦とが、燃
料調整弁2の回転を阻止する。作動制限蓋10は大径円
筒部29bの内部へ挿入され、突壁部20aから外部へ
突出しないので、作動制限蓋10を無理に取り外すこと
は難しい。
から大径円筒部29bの内部へ押し込む時、作動制限蓋
10の突条14は保持板19の切欠19bを経て大径円
筒部29bの制限溝30へ係合される。作動制限蓋10
を装着する時、回止め環9の通孔9aに対する燃料調整
弁2の大径のねじ軸部5の螺合部の摩擦と、燃料通路孔
52に対する先端ニードル部3の嵌合部の摩擦とが、燃
料調整弁2の回転を阻止する。作動制限蓋10は大径円
筒部29bの内部へ挿入され、突壁部20aから外部へ
突出しないので、作動制限蓋10を無理に取り外すこと
は難しい。
【0020】運転者が気化器の燃料流量を調整する場合
は、工具を作動制限蓋10の溝16へ係合して行う。作
動制限蓋10の突条14は制限溝30の一方の側壁30
aに予め接近した状態に係合されているので、図2にお
いて燃料調整弁2は時計方向(燃料減方向)へは回動で
きるが、反時計方向(燃料増方向)へ回動できない。こ
れにより、工場出荷時予め設定された最大許容燃料流量
を超えるような値に、気化器の燃料流量を調整すること
はできず、したがつて、機関の排ガス規制を侵すような
運転を防止できる。
は、工具を作動制限蓋10の溝16へ係合して行う。作
動制限蓋10の突条14は制限溝30の一方の側壁30
aに予め接近した状態に係合されているので、図2にお
いて燃料調整弁2は時計方向(燃料減方向)へは回動で
きるが、反時計方向(燃料増方向)へ回動できない。こ
れにより、工場出荷時予め設定された最大許容燃料流量
を超えるような値に、気化器の燃料流量を調整すること
はできず、したがつて、機関の排ガス規制を侵すような
運転を防止できる。
【0021】本発明によれば、円柱状の燃料調整弁2の
先端ニードル部3は、断面円形の燃料通路孔52へ隙間
なく圧入ないし嵌合されるので、燃料調整弁2の頭部7
に作動制限蓋10を外嵌する際に、燃料調整弁2の先端
ニードル部3が燃料通路孔52に対し軸方向にも径方向
にも動くことはなく、予め設定された燃料流量が変化す
ることもない。また、燃料調整弁2はねじ軸部4と先端
ニードル部3とを、気化器本体20に支持されるので、
機関の振動を受けて先端ニードル部3が燃料通路孔52
に対し偏心し、燃料流量が変化することもない。
先端ニードル部3は、断面円形の燃料通路孔52へ隙間
なく圧入ないし嵌合されるので、燃料調整弁2の頭部7
に作動制限蓋10を外嵌する際に、燃料調整弁2の先端
ニードル部3が燃料通路孔52に対し軸方向にも径方向
にも動くことはなく、予め設定された燃料流量が変化す
ることもない。また、燃料調整弁2はねじ軸部4と先端
ニードル部3とを、気化器本体20に支持されるので、
機関の振動を受けて先端ニードル部3が燃料通路孔52
に対し偏心し、燃料流量が変化することもない。
【0022】
【発明の効果】本発明は上述のように、気化器本体に内
方へ順に延びるねじ孔と該ねじ孔よりも小径の燃料通路
孔とを同軸に設け、燃料調整弁に頭部から先端へ順に前
記ねじ孔に螺合するねじ軸部と前記燃料通路孔に嵌合す
る先端ニードル部とを設け、該先端ニードル部により燃
料通路孔の面積を加減するようにした気化器における燃
料調整弁において、前記燃料通路孔の内周面に、燃料流
れの上流側から下流側へ次第に浅くなる軸方向の流量調
整溝を設けたので、作動制限蓋を装着する時や機関の振
動を受けた時に、燃料調整弁の先端ニードル部が気化器
本体の燃料通路孔に対して偏心し燃料流量が変化するこ
とがない。
方へ順に延びるねじ孔と該ねじ孔よりも小径の燃料通路
孔とを同軸に設け、燃料調整弁に頭部から先端へ順に前
記ねじ孔に螺合するねじ軸部と前記燃料通路孔に嵌合す
る先端ニードル部とを設け、該先端ニードル部により燃
料通路孔の面積を加減するようにした気化器における燃
料調整弁において、前記燃料通路孔の内周面に、燃料流
れの上流側から下流側へ次第に浅くなる軸方向の流量調
整溝を設けたので、作動制限蓋を装着する時や機関の振
動を受けた時に、燃料調整弁の先端ニードル部が気化器
本体の燃料通路孔に対して偏心し燃料流量が変化するこ
とがない。
【0023】燃料調整弁と気化器本体の螺合部が短くて
も燃料流量が安定するから、燃料調整弁を従来よりも短
くでき、気化器からの突出部が短くなり、気化器に対す
る組付作業性が向上する。
も燃料流量が安定するから、燃料調整弁を従来よりも短
くでき、気化器からの突出部が短くなり、気化器に対す
る組付作業性が向上する。
【0024】燃料調整弁の螺合部は短くてもよいから、
機械加工が簡単になり、また燃料調整弁の気化器からの
突出量が従来よりも短くなり、全体として気化器を小さ
くでき、動力鋸のように狭い取付空間へ気化器を取り付
ける必要がある場合に有利である。
機械加工が簡単になり、また燃料調整弁の気化器からの
突出量が従来よりも短くなり、全体として気化器を小さ
くでき、動力鋸のように狭い取付空間へ気化器を取り付
ける必要がある場合に有利である。
【図1】本発明に係る気化器における燃料調整弁を示す
左側面断面図である。
左側面断面図である。
【図2】同燃料調整弁の要部を示す正面図である。
【図3】同燃料調整弁における流量調整溝を備えたスリ
ーブの正面図である。
ーブの正面図である。
【図4】同スリーブの左側面断面図である。
2:燃料調整弁 3:先端ニードル部 4:ねじ軸部
5:大径のねじ軸部 6:フランジ 7:頭部 7a:
溝 7b:セレーシヨン軸 9:回止め環 10:作動
制限蓋 12:円筒部 13:セレーシヨン孔 14:
突条 16:溝 19:保持板 19a:開口 19b:切欠 20:気
化器本体 21:吸気通路 23a:燃料通路孔 2
4:燃料室 25:燃料通路孔 25a:ねじ孔 29:段付円筒部 29a:小径円筒部 29b:大径
円筒部 30:制限溝 30a,30b:側壁 31:くぼみ 40:燃料ノズ
ル 40a:止め輪 41:弁体 43:環状溝 5
1:スリーブ 52:燃料通路孔 53:流量調整溝
54:円錐部 55:円筒部
5:大径のねじ軸部 6:フランジ 7:頭部 7a:
溝 7b:セレーシヨン軸 9:回止め環 10:作動
制限蓋 12:円筒部 13:セレーシヨン孔 14:
突条 16:溝 19:保持板 19a:開口 19b:切欠 20:気
化器本体 21:吸気通路 23a:燃料通路孔 2
4:燃料室 25:燃料通路孔 25a:ねじ孔 29:段付円筒部 29a:小径円筒部 29b:大径
円筒部 30:制限溝 30a,30b:側壁 31:くぼみ 40:燃料ノズ
ル 40a:止め輪 41:弁体 43:環状溝 5
1:スリーブ 52:燃料通路孔 53:流量調整溝
54:円錐部 55:円筒部
Claims (2)
- 【請求項1】気化器本体に内方へ順に延びるねじ孔と該
ねじ孔よりも小径の燃料通路孔とを同軸に設け、燃料調
整弁に頭部から先端へ順に前記ねじ孔に螺合するねじ軸
部と前記燃料通路孔に嵌合する先端ニードル部とを設
け、該先端ニードル部により燃料通路孔の面積を加減す
るようにした気化器における燃料調整弁において、前記
燃料通路孔の内周面に、燃料流れの上流側から下流側へ
次第に浅くなる軸方向の流量調整溝を設けたことを特徴
とする、気化器における燃料調整弁。 - 【請求項2】燃料調整弁の先端ニードル部は直円柱状で
あり、先端ニードル部の一部が前記燃料通路孔に嵌合
し、かつ先端ニードル部の先端が前記流量調整溝の中間
部分に位置する、請求項1に記載の気化器における燃料
調整弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18150698A JPH11351065A (ja) | 1998-06-12 | 1998-06-12 | 気化器における燃料調整弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18150698A JPH11351065A (ja) | 1998-06-12 | 1998-06-12 | 気化器における燃料調整弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11351065A true JPH11351065A (ja) | 1999-12-21 |
Family
ID=16101963
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18150698A Pending JPH11351065A (ja) | 1998-06-12 | 1998-06-12 | 気化器における燃料調整弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11351065A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1160440A2 (en) * | 2000-06-01 | 2001-12-05 | Walbro Corporation | Needle valve carburetor |
WO2016126839A1 (en) * | 2015-02-04 | 2016-08-11 | Walbro Llc | Carburetor fuel control |
CN107061051A (zh) * | 2015-11-06 | 2017-08-18 | 沃尔布罗有限责任公司 | 化油器空气‑燃料混合物调节组件和工具 |
-
1998
- 1998-06-12 JP JP18150698A patent/JPH11351065A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1160440A2 (en) * | 2000-06-01 | 2001-12-05 | Walbro Corporation | Needle valve carburetor |
EP1160440A3 (en) * | 2000-06-01 | 2003-01-08 | Walbro Corporation | Needle valve carburetor |
WO2016126839A1 (en) * | 2015-02-04 | 2016-08-11 | Walbro Llc | Carburetor fuel control |
CN107208574A (zh) * | 2015-02-04 | 2017-09-26 | 沃尔布罗有限责任公司 | 化油器燃料控制 |
US10890140B2 (en) | 2015-02-04 | 2021-01-12 | Walbro Llc | Carburetor fuel control |
CN107208574B (zh) * | 2015-02-04 | 2021-04-06 | 沃尔布罗有限责任公司 | 化油器燃料控制 |
CN107061051A (zh) * | 2015-11-06 | 2017-08-18 | 沃尔布罗有限责任公司 | 化油器空气‑燃料混合物调节组件和工具 |
CN107061051B (zh) * | 2015-11-06 | 2021-01-01 | 沃尔布罗有限责任公司 | 化油器空气-燃料混合物调节组件和工具 |
CN112539120A (zh) * | 2015-11-06 | 2021-03-23 | 沃尔布罗有限责任公司 | 化油器空气-燃料混合物调节组件和工具 |
CN112539120B (zh) * | 2015-11-06 | 2022-08-02 | 沃尔布罗有限责任公司 | 化油器空气-燃料混合物调节组件和工具 |
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Legal Events
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