JPH11337328A - 路面測定装置 - Google Patents
路面測定装置Info
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- JPH11337328A JPH11337328A JP10166082A JP16608298A JPH11337328A JP H11337328 A JPH11337328 A JP H11337328A JP 10166082 A JP10166082 A JP 10166082A JP 16608298 A JP16608298 A JP 16608298A JP H11337328 A JPH11337328 A JP H11337328A
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- acceleration
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 装置の姿勢が変化した場合や、水平方向から
の加速度が作用する場合にも、路面形状を正確に測定す
る。 【解決手段】 路面上を移動する車両E上に、当該車両
Eと路面の相対距離D(L)を検出する相対距離検出器
7と、空間内で直交する三軸X〜Zの各軸方向の加速度
ax 〜az を検出するとともに軸Zを車両Eの上下方向
に向けた加速度計1A〜1Bと、二軸X,Yの各軸周り
の角速度を検出する光ジャイロ2A,2Bとを設ける。
光ジャイロ2A,2Bの出力は積分回路31,32で積
分されて回転角信号θ,φとなる。演算回路6は軸Zと
鉛直軸がなす角度をαとして、鉛直方向の振動加速度a
v を下式(1)で算出してこれに基づいて車両Eの振動
変位H(L)を得るとともに、相対距離D(L)から振
動変位H(L)を減じて車両Eが移動する路面の形状f
(L)を得る。 【数1】
の加速度が作用する場合にも、路面形状を正確に測定す
る。 【解決手段】 路面上を移動する車両E上に、当該車両
Eと路面の相対距離D(L)を検出する相対距離検出器
7と、空間内で直交する三軸X〜Zの各軸方向の加速度
ax 〜az を検出するとともに軸Zを車両Eの上下方向
に向けた加速度計1A〜1Bと、二軸X,Yの各軸周り
の角速度を検出する光ジャイロ2A,2Bとを設ける。
光ジャイロ2A,2Bの出力は積分回路31,32で積
分されて回転角信号θ,φとなる。演算回路6は軸Zと
鉛直軸がなす角度をαとして、鉛直方向の振動加速度a
v を下式(1)で算出してこれに基づいて車両Eの振動
変位H(L)を得るとともに、相対距離D(L)から振
動変位H(L)を減じて車両Eが移動する路面の形状f
(L)を得る。 【数1】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両に搭載されて当
該車両が移動する路面の形態を測定する路面測定装置に
関する。
該車両が移動する路面の形態を測定する路面測定装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】路面形状等の路面形態を知ることは、当
該路面の保守管理や当該路面をテストコース等に再現す
るために必要である。路面形状は従来、土木測量によっ
て計測されていたが、この方法は多くの手間を要すると
ともに交通の妨げになるという問題があった。そこで、
例えば特開昭62−269008号公報には、車両にレ
ーザ距離検出器を搭載して当該車両と路面の鉛直方向の
相対距離を検出することにより路面形状を測定する装置
が提案されている。この場合、上記相対距離は車両の鉛
直振動によっても変動するため、加速度計を設けて鉛直
振動の加速度を検出し、これを2階積分して得た鉛直方
向の振動変位を上記相対距離から減じることによって正
確な路面形状を求めている。
該路面の保守管理や当該路面をテストコース等に再現す
るために必要である。路面形状は従来、土木測量によっ
て計測されていたが、この方法は多くの手間を要すると
ともに交通の妨げになるという問題があった。そこで、
例えば特開昭62−269008号公報には、車両にレ
ーザ距離検出器を搭載して当該車両と路面の鉛直方向の
相対距離を検出することにより路面形状を測定する装置
が提案されている。この場合、上記相対距離は車両の鉛
直振動によっても変動するため、加速度計を設けて鉛直
振動の加速度を検出し、これを2階積分して得た鉛直方
向の振動変位を上記相対距離から減じることによって正
確な路面形状を求めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、移動する路面
の傾斜に応じて車両はその姿勢が変化するとともに、加
減速や方向転換に伴って水平方向の加速度が車両に作用
するため、これらの影響によって鉛直方向の振動加速度
(すなわち振動変位)に誤差を生じ、路面形状が正確に
測定できないという問題があった。
の傾斜に応じて車両はその姿勢が変化するとともに、加
減速や方向転換に伴って水平方向の加速度が車両に作用
するため、これらの影響によって鉛直方向の振動加速度
(すなわち振動変位)に誤差を生じ、路面形状が正確に
測定できないという問題があった。
【0004】そこで、本発明は上記課題を解決するもの
で、装置の姿勢が変化した場合や、水平方向からの加速
度が作用する場合にも、路面形状等の路面形態を正確に
測定できる路面測定装置を提供することを目的とする。
で、装置の姿勢が変化した場合や、水平方向からの加速
度が作用する場合にも、路面形状等の路面形態を正確に
測定できる路面測定装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、路面上を移動する車両(E)上に、当
該車両(E)と路面の鉛直方向の相対距離(D(L))
を検出する相対距離検出手段(7)と、空間内で直交す
る三軸(X,Y,Z)の各軸方向の加速度(ax,ay ,
az )を検出するとともに上記三軸のうちの一軸
(Z)を車両(E)の上下方向に向けた加速度検出手段
(1A,1B,1C)と、上記一軸を除いた残る二軸
(X,Y)の各軸周りの回転角(θ,φ)を検出する回
転角検出手段(2A,2B)とを設け、かつ加速度検出
手段(1A,1B,1C)で検出された各加速度(ax
,ay , az )と回転角検出手段(2A,2B)で検
出された各回転角(θ,φ)とから車両(E)の鉛直方
向の振動加速度(av )を算出してこれに基づいて車両
(E)の鉛直方向の振動変位(H(L))を算出し、同
一移動位置(L)における上記振動変位(H(L))と
相対距離(D(L))より車両(E)が移動する路面の
形態(f(L))を算出する演算手段(6)を設ける。
ここで路面形態とは、路面高、路面形状、路面構造やこ
れらの組合せ等をいう。
め、本発明では、路面上を移動する車両(E)上に、当
該車両(E)と路面の鉛直方向の相対距離(D(L))
を検出する相対距離検出手段(7)と、空間内で直交す
る三軸(X,Y,Z)の各軸方向の加速度(ax,ay ,
az )を検出するとともに上記三軸のうちの一軸
(Z)を車両(E)の上下方向に向けた加速度検出手段
(1A,1B,1C)と、上記一軸を除いた残る二軸
(X,Y)の各軸周りの回転角(θ,φ)を検出する回
転角検出手段(2A,2B)とを設け、かつ加速度検出
手段(1A,1B,1C)で検出された各加速度(ax
,ay , az )と回転角検出手段(2A,2B)で検
出された各回転角(θ,φ)とから車両(E)の鉛直方
向の振動加速度(av )を算出してこれに基づいて車両
(E)の鉛直方向の振動変位(H(L))を算出し、同
一移動位置(L)における上記振動変位(H(L))と
相対距離(D(L))より車両(E)が移動する路面の
形態(f(L))を算出する演算手段(6)を設ける。
ここで路面形態とは、路面高、路面形状、路面構造やこ
れらの組合せ等をいう。
【0006】三軸の各軸方向の加速度と、二軸の軸回り
の回転角に基づいて上記演算手段で算出された鉛直方向
の振動加速度は、装置の姿勢変化や、水平方向からの加
速度の影響が排除されている。したがって、上記振動加
速度を積分することにより車両の振動変位を正確に知る
ことができ、この振動変位を相対距離から減じることに
よって、装置の姿勢変化や、水平方向からの加速度の作
用に影響されることなく路面形態を正確に算出すること
ができる。
の回転角に基づいて上記演算手段で算出された鉛直方向
の振動加速度は、装置の姿勢変化や、水平方向からの加
速度の影響が排除されている。したがって、上記振動加
速度を積分することにより車両の振動変位を正確に知る
ことができ、この振動変位を相対距離から減じることに
よって、装置の姿勢変化や、水平方向からの加速度の作
用に影響されることなく路面形態を正確に算出すること
ができる。
【0007】ここで、鉛直方向の振動加速度av を算出
する際の上記演算手段における演算式は下式(1)で示
されるものとなる。式(1)中、αはZ軸と鉛直軸が成
す角度であり、gは重力加速度である。
する際の上記演算手段における演算式は下式(1)で示
されるものとなる。式(1)中、αはZ軸と鉛直軸が成
す角度であり、gは重力加速度である。
【0008】
【数1】
【0009】本発明は以下の方法としても実現すること
ができる。すなわち、路面上を移動する車両(E)上
で、当該車両(E)と路面の鉛直方向の相対距離(D
(L))を検出するステップと、空間内で直交する三軸
(X,Y,Z)のうちの一軸(Z)を車両(E)の上下
方向に向けて各軸方向の加速度(ax ,ay , az )を
検出するステップと、上記一軸を除いた残る二軸(X,
Y)の各軸周りの回転角(θ,φ)を検出するステップ
と、上記各加速度(ax ,ay , az )と各回転角
(θ,φ)とから車両(E)の鉛直方向の振動加速度
(av )を算出してこれに基づいて車両(E)の鉛直方
向の振動変位(H(L))を算出するステップと、同一
移動位置(L)における上記振動変位(H(L))と相
対距離(D(L))より車両(E)が移動する路面の形
態(f(L))を算出するステップとを具備する路面測
定方法。
ができる。すなわち、路面上を移動する車両(E)上
で、当該車両(E)と路面の鉛直方向の相対距離(D
(L))を検出するステップと、空間内で直交する三軸
(X,Y,Z)のうちの一軸(Z)を車両(E)の上下
方向に向けて各軸方向の加速度(ax ,ay , az )を
検出するステップと、上記一軸を除いた残る二軸(X,
Y)の各軸周りの回転角(θ,φ)を検出するステップ
と、上記各加速度(ax ,ay , az )と各回転角
(θ,φ)とから車両(E)の鉛直方向の振動加速度
(av )を算出してこれに基づいて車両(E)の鉛直方
向の振動変位(H(L))を算出するステップと、同一
移動位置(L)における上記振動変位(H(L))と相
対距離(D(L))より車両(E)が移動する路面の形
態(f(L))を算出するステップとを具備する路面測
定方法。
【0010】車両の移動経路に沿った路面形状を測定す
る場合には、路面測定装置は以下の構成とすることがで
きる。すなわち、路面上を移動する車両(E)の移動位
置を検出する車両位置検出手段(9)を設けるととも
に、上記車両(E)上に、車両(E)と路面の鉛直方向
の相対距離(D(L))を検出する相対距離検出手段
(7)と、空間内で直交する三軸(X,Y,Z)の各軸
方向の加速度(ax ,ay, az )を検出するとともに
上記三軸のうちの一軸(Z)を車両(E)の上下方向に
向けた加速度検出手段(1A,1B,1C)と、上記一
軸を除いた残る二軸(X,Y)の各軸周りの回転角
(θ,φ)を検出する回転角検出手段(2A,2B)
と、加速度検出手段(1A,1B,1C)と回転角検出
手段(2A,2B)による検出間隔時間を計測するため
の計時手段(6)とを設け、かつ加速度検出手段(1
A,1B,1C)で検出された各加速度(ax ,ay ,
az )と回転角検出手段(2A,2B)で検出された各
回転角(θ,φ)とから車両(E)の鉛直方向の振動加
速度(av )を算出してこれを上記検出間隔時間で積分
して車両(E)の鉛直方向の振動変位(H(L))を算
出し、車両(E)の各移動位置(L)における上記振動
変位(H(L))と相対距離(D(L))より車両
(E)が移動する路面の形状(f(L))を算出する演
算手段(6)を設ける。
る場合には、路面測定装置は以下の構成とすることがで
きる。すなわち、路面上を移動する車両(E)の移動位
置を検出する車両位置検出手段(9)を設けるととも
に、上記車両(E)上に、車両(E)と路面の鉛直方向
の相対距離(D(L))を検出する相対距離検出手段
(7)と、空間内で直交する三軸(X,Y,Z)の各軸
方向の加速度(ax ,ay, az )を検出するとともに
上記三軸のうちの一軸(Z)を車両(E)の上下方向に
向けた加速度検出手段(1A,1B,1C)と、上記一
軸を除いた残る二軸(X,Y)の各軸周りの回転角
(θ,φ)を検出する回転角検出手段(2A,2B)
と、加速度検出手段(1A,1B,1C)と回転角検出
手段(2A,2B)による検出間隔時間を計測するため
の計時手段(6)とを設け、かつ加速度検出手段(1
A,1B,1C)で検出された各加速度(ax ,ay ,
az )と回転角検出手段(2A,2B)で検出された各
回転角(θ,φ)とから車両(E)の鉛直方向の振動加
速度(av )を算出してこれを上記検出間隔時間で積分
して車両(E)の鉛直方向の振動変位(H(L))を算
出し、車両(E)の各移動位置(L)における上記振動
変位(H(L))と相対距離(D(L))より車両
(E)が移動する路面の形状(f(L))を算出する演
算手段(6)を設ける。
【0011】なお、上記カッコ内の符号は、後述する実
施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであ
る。
施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1には車両E
に搭載された路面測定装置を使用して路面形状を得る場
合の概略構成を示す。図1において、相対距離検出器7
が設けられて、車両Eと路面との間の鉛直方向の相対距
離D(L)が検出される。この相対距離検出器7は例え
ば公知のレーザ光三角測量法を使用したものである。鉛
直方向の振動加速度を検出するために、後述するような
複数の機器からなる振動加速度検出系8が設けられ、こ
こで得られた振動加速度を二階積分して車両Eの鉛直方
向の振動変位H(L)を算出する。走行距離検出器9が
設けられ、これは例えば車両前輪Wの所定回転角毎に
(すなわち所定走行距離ΔL毎に)パルス信号を発す
る。このパルス信号に同期して、車両Eの移動位置Lに
おける上記相対距離D(L)と振動変位H(L)が検出
され、下式(2)によって路面形状(路面高)f(L)
が得られる。
に搭載された路面測定装置を使用して路面形状を得る場
合の概略構成を示す。図1において、相対距離検出器7
が設けられて、車両Eと路面との間の鉛直方向の相対距
離D(L)が検出される。この相対距離検出器7は例え
ば公知のレーザ光三角測量法を使用したものである。鉛
直方向の振動加速度を検出するために、後述するような
複数の機器からなる振動加速度検出系8が設けられ、こ
こで得られた振動加速度を二階積分して車両Eの鉛直方
向の振動変位H(L)を算出する。走行距離検出器9が
設けられ、これは例えば車両前輪Wの所定回転角毎に
(すなわち所定走行距離ΔL毎に)パルス信号を発す
る。このパルス信号に同期して、車両Eの移動位置Lに
おける上記相対距離D(L)と振動変位H(L)が検出
され、下式(2)によって路面形状(路面高)f(L)
が得られる。
【0013】f(L)=D(L)−H(L)…(2)
【0014】図2には振動加速度検出系8を中心とし
た、さらに詳細な路面形状測定装置の構成を示す。図2
において、振動加速度検出系8は、空間内で直交するX
軸、Y軸、Z軸の各軸方向の加速度信号ax ,ay , a
z を検出する加速度計1A,1B,1Cを有している。
X軸加速度計1Aは図3に示すように、車両Eの進行方
向へ向けて設けられ、Y軸加速度計1Bは車幅方向へ向
けて設けられている。また、Z軸加速度計1Cは鉛直軸
Vと一致する上下方向へ向けて設けられている。
た、さらに詳細な路面形状測定装置の構成を示す。図2
において、振動加速度検出系8は、空間内で直交するX
軸、Y軸、Z軸の各軸方向の加速度信号ax ,ay , a
z を検出する加速度計1A,1B,1Cを有している。
X軸加速度計1Aは図3に示すように、車両Eの進行方
向へ向けて設けられ、Y軸加速度計1Bは車幅方向へ向
けて設けられている。また、Z軸加速度計1Cは鉛直軸
Vと一致する上下方向へ向けて設けられている。
【0015】振動加速度検出系8はまた、X軸とY軸回
りの各角速度を検出する光ジャイロ2A,2B(図2)
を有しており、これら光ジャイロ2A,2Bの出力は積
分回路3A,3Bで一階積分されてそれぞれX軸、Y軸
回りの傾斜角信号θ,φ(図3)として出力される。な
お、加速度計1A〜1Cおよび光ジャイロ2A,2Bの
バイアス出力をカットするためハイパスフィルタが設け
られているが、これは図示を省略する。
りの各角速度を検出する光ジャイロ2A,2B(図2)
を有しており、これら光ジャイロ2A,2Bの出力は積
分回路3A,3Bで一階積分されてそれぞれX軸、Y軸
回りの傾斜角信号θ,φ(図3)として出力される。な
お、加速度計1A〜1Cおよび光ジャイロ2A,2Bの
バイアス出力をカットするためハイパスフィルタが設け
られているが、これは図示を省略する。
【0016】上記加速度信号ax ,ay , az および傾
斜角信号θ,φはサンプルホールド(S/H)回路4へ
入力している。このS/H回路4には相対距離検出器7
で検出された車両Eと路面間の鉛直方向の相対距離信号
D(L)も入力している。S/H回路4はこれに入力す
る走行距離検出器9からのパルス信号9aに同期して、
上記加速度信号ax ,ay ,az 、傾斜角信号θ,φお
よび相対距離信号D(L)をサンプルホールドし、これ
ら各信号はA/D変換回路5でデジタルデータに変換さ
れて演算回路6に入力する。
斜角信号θ,φはサンプルホールド(S/H)回路4へ
入力している。このS/H回路4には相対距離検出器7
で検出された車両Eと路面間の鉛直方向の相対距離信号
D(L)も入力している。S/H回路4はこれに入力す
る走行距離検出器9からのパルス信号9aに同期して、
上記加速度信号ax ,ay ,az 、傾斜角信号θ,φお
よび相対距離信号D(L)をサンプルホールドし、これ
ら各信号はA/D変換回路5でデジタルデータに変換さ
れて演算回路6に入力する。
【0017】演算回路6は例えばパーソナルコンピュー
タ等で構成され、これに読み込まれた上記加速度ax ,
ay , az および傾斜角θ,φより、上式(1)によっ
て鉛直方向の振動加速度av を算出する。式(1)によ
り算出された振動加速度avは、車両の走行に伴う測定
装置の姿勢変化や、車両の加減速あるいは方向転換に伴
う水平方向の加速度(水平加速度)の影響を排除したも
のとなっている。これを以下に説明する。
タ等で構成され、これに読み込まれた上記加速度ax ,
ay , az および傾斜角θ,φより、上式(1)によっ
て鉛直方向の振動加速度av を算出する。式(1)によ
り算出された振動加速度avは、車両の走行に伴う測定
装置の姿勢変化や、車両の加減速あるいは方向転換に伴
う水平方向の加速度(水平加速度)の影響を排除したも
のとなっている。これを以下に説明する。
【0018】Z軸が鉛直軸Vと一致した図3に示す測定
装置のX−Y−Z系が、車両姿勢の変化によってX軸回
りにθ、Y軸回りにφだけ回転して図4に示すX´−Y
´−Z´系に変化した場合、Z´軸が鉛直軸となす角度
αは下式(3)によって表される。
装置のX−Y−Z系が、車両姿勢の変化によってX軸回
りにθ、Y軸回りにφだけ回転して図4に示すX´−Y
´−Z´系に変化した場合、Z´軸が鉛直軸となす角度
αは下式(3)によって表される。
【0019】
【数2】
【0020】次に、理解を容易にするため図5に示すよ
うに、X−Z平面内でX軸、Z軸がそれぞれX´軸、Z
´軸へ角度φだけ傾斜した状態で、水平加速度ah が作
用した場合を考える。この場合、X軸加速度計1A、Z
軸加速度計1Cによってそれぞれ検出される加速度ax
,az は下式(4),(5)で示されるものとなり、
両式から振動加速度av は下式(6)で得られる。この
関係を三次元に拡張すると、振動加速度av は下式
(7)で示されるものとなり、この式(7)から、さら
に重力加速度gの影響を排除したものが上式(1)であ
る。
うに、X−Z平面内でX軸、Z軸がそれぞれX´軸、Z
´軸へ角度φだけ傾斜した状態で、水平加速度ah が作
用した場合を考える。この場合、X軸加速度計1A、Z
軸加速度計1Cによってそれぞれ検出される加速度ax
,az は下式(4),(5)で示されるものとなり、
両式から振動加速度av は下式(6)で得られる。この
関係を三次元に拡張すると、振動加速度av は下式
(7)で示されるものとなり、この式(7)から、さら
に重力加速度gの影響を排除したものが上式(1)であ
る。
【0021】
【数3】
【0022】演算回路6では、これに入力する走行距離
検出器9からのパルス信号9aの時間間隔ΔT(すなわ
ち車両Eが距離ΔLだけ走行する時間)を検出し、式
(1)で算出した振動加速度av を時間ΔTで二階積分
して車両Eの鉛直方向の振動変位H(L)を得る。そし
て、この振動変位H(L)と、相対距離検出器から読み
込んだ相対距離D(L)とから、上式(2)で路面高f
(L)を算出し、出力する。この路面高f(L)は車両
の移動距離ΔL毎に得られるから、各移動位置での路面
高f(L)より、移動経路全体の路面形状を知ることが
できる。
検出器9からのパルス信号9aの時間間隔ΔT(すなわ
ち車両Eが距離ΔLだけ走行する時間)を検出し、式
(1)で算出した振動加速度av を時間ΔTで二階積分
して車両Eの鉛直方向の振動変位H(L)を得る。そし
て、この振動変位H(L)と、相対距離検出器から読み
込んだ相対距離D(L)とから、上式(2)で路面高f
(L)を算出し、出力する。この路面高f(L)は車両
の移動距離ΔL毎に得られるから、各移動位置での路面
高f(L)より、移動経路全体の路面形状を知ることが
できる。
【0023】上式(1)により算出される振動加速度a
v は、車両Eの移動に伴う測定装置の姿勢変化や水平加
速度ah の影響を受けず、かつ重力加速度gについても
補正がされているから、このような振動加速度av に基
づいて算出される上記路面形状f(L)は、車両Eの移
動に伴う測定装置の姿勢変化や水平加速度の作用に無関
係に常に正確な値を示す。
v は、車両Eの移動に伴う測定装置の姿勢変化や水平加
速度ah の影響を受けず、かつ重力加速度gについても
補正がされているから、このような振動加速度av に基
づいて算出される上記路面形状f(L)は、車両Eの移
動に伴う測定装置の姿勢変化や水平加速度の作用に無関
係に常に正確な値を示す。
【0024】(第2実施形態)図6に示すように、相対
距離検出器7A,7Bを車幅方向に二台設置して路面ま
での相対距離D1 ,D2 をそれぞれ検出するようにすれ
ば、一度の車両走行で上記第1実施形態で説明した手順
によって左右二箇所の路面形状を同時に得ることができ
る。この場合、振動加速度検出系8は車幅方向の中央に
設けられており、左右の相対距離検出器7A,7Bから
の距離はそれぞれd1 ,d2 となっている。
距離検出器7A,7Bを車幅方向に二台設置して路面ま
での相対距離D1 ,D2 をそれぞれ検出するようにすれ
ば、一度の車両走行で上記第1実施形態で説明した手順
によって左右二箇所の路面形状を同時に得ることができ
る。この場合、振動加速度検出系8は車幅方向の中央に
設けられており、左右の相対距離検出器7A,7Bから
の距離はそれぞれd1 ,d2 となっている。
【0025】このような構成で、方向転換時の遠心力に
よって図示のように車両Eがローリングすると、左右の
相対距離検出器7A,7Bで得られる路面との相対距離
D1,D2 に誤差を生じる。そこで、下式(8),
(9)で傾きの影響を補正し、補正した相対距離D1
´,D2 ´を使用すれば、車両Eの方向転換時にも正確
な路面形状を得ることができる。
よって図示のように車両Eがローリングすると、左右の
相対距離検出器7A,7Bで得られる路面との相対距離
D1,D2 に誤差を生じる。そこで、下式(8),
(9)で傾きの影響を補正し、補正した相対距離D1
´,D2 ´を使用すれば、車両Eの方向転換時にも正確
な路面形状を得ることができる。
【0026】D1 ´=D1 cos β−d1 sin β…(8) D2 ´=D2 cos β+d2 sin β…(9)
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明の路面測定装置に
よれば、装置の姿勢が変化する場合や、水平方向からの
加速度が作用する場合にも、これらの影響を受けること
なく路面形状等の路面形態を常に正確に測定することが
できる。
よれば、装置の姿勢が変化する場合や、水平方向からの
加速度が作用する場合にも、これらの影響を受けること
なく路面形状等の路面形態を常に正確に測定することが
できる。
【図1】本発明の第1実施形態における、車両に搭載さ
れた路面測定装置の概略配置を示す側面図である。
れた路面測定装置の概略配置を示す側面図である。
【図2】路面測定装置の全体構成を示す詳細ブロック図
である。
である。
【図3】振動加速度検出系の測定軸の方向を示す図であ
る。
る。
【図4】振動加速度測定系の測定軸の変位を示す図であ
る。
る。
【図5】水平加速度が入力した場合の力学的合成図であ
る。
る。
【図6】本発明の第2実施形態における、車両に搭載さ
れた路面測定装置の概略配置を示す正面図である。
れた路面測定装置の概略配置を示す正面図である。
1A,1B,1C…加速度計、2A,2B…光ジャイ
ロ、6…演算回路、7…相対距離検出器、8…振動加速
度測定系、E…車両、X,Y,Z…軸、D(L)…相対
距離、H(L)…振動変位、f(L)…路面形状、ax
,ay ,az …加速度、av …振動加速度、θ,φ…
回転角。
ロ、6…演算回路、7…相対距離検出器、8…振動加速
度測定系、E…車両、X,Y,Z…軸、D(L)…相対
距離、H(L)…振動変位、f(L)…路面形状、ax
,ay ,az …加速度、av …振動加速度、θ,φ…
回転角。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 泰彦 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 伊藤 博 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 路面上を移動する車両上に、当該車両と
路面の鉛直方向の相対距離を検出する相対距離検出手段
と、空間内で直交する三軸の各軸方向の加速度を検出す
るとともに前記三軸のうちの一軸を車両の上下方向に向
けた加速度検出手段と、前記一軸を除いた残る二軸の各
軸周りの回転角を検出する回転角検出手段とを設け、か
つ前記加速度検出手段で検出された各加速度と前記回転
角検出手段で検出された各回転角とから前記車両の鉛直
方向の振動加速度を算出してこれに基づいて前記車両の
鉛直方向の振動変位を算出し、同一移動位置における前
記振動変位と前記相対距離より車両が移動する路面の形
態を算出する演算手段を設けたことを特徴とする路面測
定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10166082A JPH11337328A (ja) | 1998-05-28 | 1998-05-28 | 路面測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10166082A JPH11337328A (ja) | 1998-05-28 | 1998-05-28 | 路面測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11337328A true JPH11337328A (ja) | 1999-12-10 |
Family
ID=15824657
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10166082A Pending JPH11337328A (ja) | 1998-05-28 | 1998-05-28 | 路面測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11337328A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006047293A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-02-16 | 059312 Nb Inc | 形状加速度計測装置及び方法 |
CN104125423A (zh) * | 2013-04-29 | 2014-10-29 | 星克跃尔株式会社 | 车辆用视频处理装置和利用其的活动处理方法 |
JP2017075846A (ja) * | 2015-10-14 | 2017-04-20 | 富士通株式会社 | 加速度補正プログラム、路面状態評価プログラム、加速度補正方法および加速度補正装置 |
CN108507529A (zh) * | 2017-05-16 | 2018-09-07 | 重庆大学 | 一种桥接坡沉降自动检测装置及车辆 |
-
1998
- 1998-05-28 JP JP10166082A patent/JPH11337328A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006047293A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-02-16 | 059312 Nb Inc | 形状加速度計測装置及び方法 |
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CN108507529A (zh) * | 2017-05-16 | 2018-09-07 | 重庆大学 | 一种桥接坡沉降自动检测装置及车辆 |
CN108507529B (zh) * | 2017-05-16 | 2024-02-06 | 重庆大学 | 一种桥接坡沉降自动检测装置及车辆 |
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