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JPH11329918A - 軟x線投影露光装置 - Google Patents

軟x線投影露光装置

Info

Publication number
JPH11329918A
JPH11329918A JP10140404A JP14040498A JPH11329918A JP H11329918 A JPH11329918 A JP H11329918A JP 10140404 A JP10140404 A JP 10140404A JP 14040498 A JP14040498 A JP 14040498A JP H11329918 A JPH11329918 A JP H11329918A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mirror
ray
soft
rays
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10140404A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Murakami
勝彦 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP10140404A priority Critical patent/JPH11329918A/ja
Priority to EP99109085A priority patent/EP0955565A3/en
Priority to US09/306,894 priority patent/US6377655B1/en
Publication of JPH11329918A publication Critical patent/JPH11329918A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/7055Exposure light control in all parts of the microlithographic apparatus, e.g. pulse length control or light interruption
    • G03F7/70575Wavelength control, e.g. control of bandwidth, multiple wavelength, selection of wavelength or matching of optical components to wavelength
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70858Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature
    • G03F7/70866Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature of mask or workpiece

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  • Public Health (AREA)
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高解像力と高スループットとを両立させるこ
とができる軟X線投影露光装置を提供する。 【解決手段】 X線源1から放射された光束は、2枚の
X線多層膜ミラー2,3からなる照明光学系で集光さ
れ、マスクステージ4上に保持された反射マスク5を照
明する。反射マスク5で反射した光束は、4枚のX線多
層膜ミラー6〜9で構成される投影光学系を通り、ウェ
ハステージ10上に保持されたウェハ11上に到達す
る。投影光学系は、反射マスク5上に形成されている回
路パターンを、1/4に縮小した像をウェハ11上に転
写する。特に熱変形の大きいミラー18に、金属製基板
と、前記基板の表面に形成され、表面が光学的に平滑に
研磨された非晶質物質の薄膜と、前記薄膜の表面に形成
され、所定波長のX線を反射する多層膜とを有してなる
ミラーを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスな
どの製造に用いられる、軟X線投影露光装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路素子の微細化に伴
い、光の回折限界によって制限される光学系の解像力を
向上させるために、従来の紫外線に代わってこれより波
長の短いX線を使用した投影リソグラフィー技術が開発
されている。この技術に使用されるX線投影露光装置
は、主としてX線源、照明光学系、マスク、結像光学
系、ウェファーステージ等により構成される。
【0003】X線源には、放射光光源またはレーザープ
ラズマX線源が使用される。照明光学系は、斜入射ミラ
ー、多層膜ミラー、および所定の波長のX線のみを反射
または透過させるフィルター等により構成され、マスク
上を所望の波長のX線で照明する。マスクには透過型マ
スクと反射型マスクとがある。透過型マスクは、X線を
良く透過する物質からなる薄いメンブレンの上にX線を
吸収する物質を所定の形状に設けることによってパター
ンを形成したものである。
【0004】一方、反射型マスクは、例えばX線を反射
する多層膜上に反射率の低い部分を所定の形状に設ける
ことによってパターンを形成したものである。このよう
なマスク上に形成されたパターンは、複数の多層膜ミラ
ーで構成された投影結像光学系により、フォトレジスト
が塗布されたウェファー上に結像して前記フォトレジス
トに転写される。なお、X線は大気に吸収されて減衰す
るため、その光路は全て所定の真空度に維持されてい
る。
【0005】X線の波長域では、透明な物質は存在せ
ず、また物質表面での反射率も非常に低いため、レンズ
やミラーなどの通常の光学素子が使用できない。そのた
め、X線用の光学系は、反射面に斜め方向から入射した
X線を全反射を利用して反射させる斜入射ミラーや、多
層膜の各界面での反射光の位相を一致させて干渉効果に
よって高い反射率を得る多層膜ミラー等により構成され
ている。
【0006】斜入射光学系は収差が大きいために回折限
界の解像力を得ることはできない。一方、多層膜ミラー
はX線を垂直に反射することが可能であり、回折限界の
X線光学系を構成することが可能である。従って、軟X
線投影露光装置の結像光学系は、すべて多層膜ミラーで
構成される。
【0007】このようなX線多層膜ミラーは、シリコン
のL吸収端(12.3nm)の長波長側でモリブデンとシリコ
ンからなる多層膜を用いたときに、シリコンによる吸収
が少なくなるので最も高い反射率が得られるが、それで
も波長13〜15nmでは入射角によらず70%程度である。シ
リコンのL吸収端よりも短波長側では、垂直入射で30%
以上の反射率が得られる多層膜は殆ど開発されていな
い。多層膜ミラーの基板材料には、形状精度が高く表面
粗さの小さい加工が可能な、石英等のガラス材料が用い
られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなX線投影
露光装置において、実用的なスループット(例えば、8
インチウェファーで30枚/1時間程度)を得るために
は、結像光学系を構成する多層膜ミラーの表面には、あ
る程度の強度のX線(例えば、10 [mW/cm2]程度)を照
射する必要がある。一方、前述したように、多層膜ミラ
ーの反射率は最も高くても70%程度であり、残りは多層
膜で反射されずに吸収、透過、散乱される。散乱による
損失はわずかであり、多層膜を透過したX線はミラー基
板によりほぼ完全に吸収される。
【0009】即ち、多層膜ミラーで反射されなかったX
線の大部分は多層膜ミラーに吸収されて、そのエネルギ
ーは熱に変換される。この熱によって多層膜ミラーの温
度が上昇して熱変形を生じることになる。
【0010】一般に、光学系で回折限界の解像力を得る
ためには、使用する光の波長と比較して光学系を構成す
るミラーやレンズの形状誤差を充分小さくする必要があ
る。そして、X線を用いた光学系では、可視光や紫外線
を用いた光学系よりも、波長が短い分だけ形状誤差の許
容範囲は狭くなる。そうしてみると、前述したX線照射
による多層膜ミラーの熱変形は、多層膜ミラーの結像特
性に大きな影響を与えることになり、設計通りの解像力
が得られなくなる恐れがある。
【0011】そこで、このような熱変形による結像特性
への影響を防ぐために、基板の裏面からミラーを冷却す
ることが行われているが、充分な効果を得ることはでき
ないという問題がある。(なお、X線光学系は真空中で
使用されるので、ミラーの表面からの放熱はほとんど無
い。)
【0012】従って、熱変形による結像特性への影響を
防ぐためには、ミラーへ入射するX線の強度を抑制する
他はなく、そうすると当該ミラーを用いた軟X線投影露
光装置のスループットが低下するという問題があった。
即ち、従来のミラーでは、軟X線投影露光装置の高解像
力と高スループットとを両立させることができないとい
う問題があった。
【0013】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、高解像力と高スループットとを両立させる
ことができる軟X線投影露光装置を提供することをを課
題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、照明光学系又は投影光学系を構成する
ミラーの一部又は全てに、金属製ミラーが用いられ、前
記金属製ミラーは、金属製基板と、前記金属製基板の表
面に形成され、表面が光学的に平滑に研磨された非晶質
物質の薄膜と、前記薄膜の表面に形成され、所定波長の
X線を反射する多層膜とを有してなることを特徴とする
軟X線投影露光装置(請求項1)である。
【0015】ここに、「表面が光学的に平滑に研磨され
た」とは、少なくとも完全平坦面における反射率の80%
以上の反射率を有するような平滑さに研磨されているこ
とをいう。
【0016】本手段において照明光学系又は投影光学系
を構成するミラーの一部又は全てに用いられるミラー
は、ミラーに入射するX線によって発生する熱をミラー
の裏面に設けられた冷却装置側に効率よく逃すために、
基板として金属性基板(合金製基板を含む)を使用して
いる。よって、熱変形によって生じる形状誤差が小さく
なる。また、金属性基板は加工が容易であり、よって、
製作の際の形状誤差を小さくすることができる。
【0017】しかしながら、金属製基板はその表面粗さ
を小さくすることが困難であり、そのため、その上に直
接、所定波長のX線を反射する多層膜を形成すると反射
率が低くなってしまい、本発明の目的とする軟X線投影
露光装置用のミラーとして使用できない。よって、本手
段のミラーおいては、これらの基板の上に表面が光学的
に平滑に研磨された非晶質物質を形成する。非晶質物質
は、表面を平滑に研磨することができるので、平滑に研
磨した上に所定波長のX線を反射する多層膜を形成し、
それを反射面として使用することにより、反射率の高い
ミラーとすることができ、本発明の目的を達することが
できる。
【0018】すなわち、このようなミラーは、形状誤差
及び表面粗さを小さくし、かつ照射光による熱変形を充
分小さく押さえることができる。本手段においてはこの
ようなミラーが投影光学系を構成するミラーの一部又は
全てに使用されているので、強度の強いX線を使用する
ことができ、高解像力と高スループットとを両立させる
ことができる。
【0019】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、前記金属製ミラーを構成する
金属製基板の熱伝導率をη [W/m・K]、線膨張係数をα
[1/K]、光線又はX線からミラーへの熱流束をQ [W/
m2]、ミラーの平均厚さをd [m]とするとき、 α・Q・d2/(2η)≦10-9 [m] …(1) が成立することを特徴とするもの(請求項2)である。
【0020】(1)式は、熱変形によるミラーの変形が1n
m以下に収まることを意味する式である。(1)式につい
て、図3を用いて説明する。実際のミラーの変形は、ミ
ラーの寸法形状により大きく異なるので、正確にミラー
変形を計算するためには有限要素法等による計算が必要
であるが、ここでは以下のように単純化して、変形の概
略値を計算することとする。
【0021】図3は厚さd [m]のミラー(簡略化のため
に平面と仮定)の裏面を一定温度T[K]に保ち、その表
面にX線を照射した場合の熱変形Δx [m]を示すもので
あり、基板の表面の一部に定常的な熱流束Q [W/m2]
(照射されたX線のうち、反射せずに基板に吸収される
分のエネルギー)が投入されたときの、投入部分におけ
る基板に垂直な方向(x方向)の伸び(または縮み)Δ
xを考える。
【0022】ここでは、横方向の熱伝導は考えないこと
として単純化する。このとき基板の内部には、図3
(b)に示すように、x方向に一様な温度勾配が生じる
ので、位置xにおける温度(熱浴との温度差)T(x)
は、熱伝達率をη [W/m・K]として、 T(x) = Qx/η …(2) となる。
【0023】そして、基板内の薄い層(厚さδx)の伸
びΔ(δx)は、 Δ(δx) = α・T(x)・δx …(3) で与えられる。ここで、αは基板材料の熱膨張係数(線
膨張率 [1/K])である。
【0024】従って、基板全体の伸びΔxは、
【0025】
【数1】 となる。
【0026】よって、(1)式を満足すれば、熱変形によ
るミラーの変形(伸び量)が1nm以下に収まるので、X
線を使用した投影露光装置のミラーとして十分な精度の
ものが得られる。
【0027】前記課題を解決するための第3の手段は、
前記第1の手段であって、前記金属製ミラーを構成する
金属製基板がインバー型合金であることを特徴とするも
の(請求項3)である。
【0028】インバー型合金は特に熱膨張率が低い金属
であるので、これをミラーの金属製基板として用いるこ
とにより、熱変形の小さいミラーを得ることができる。
【0029】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第1の手段であって、前記金属製ミラーを構成する
金属製基板が、アルミニウム、銅、ベリリウム、銀、金
又はこれらのうち少なくとも一つの材料を含む合金であ
ることを特徴とするもの(請求項4)である。
【0030】これらの金属は、熱伝導率が200 [W/m・K]
以上であり、熱放散の面から好ましい材料である。
【0031】前記課題を解決するための第5の手段は、
前記第1の手段から第4の手段のうちのいずれかであっ
て、前記金属製ミラーを構成する非晶質物質の表面粗さ
が0.5nm(rms)以下とされていることを特徴とするも
の(請求項5)である。
【0032】後に述べるように、非晶質物質の表面粗さ
が0.5nm(rms)以下とすることにより、実用的なX線
に対して、反射率を完全平坦面における反射率の80%以
上の反射率を有するようにすることができる。なお、非
晶質物質を表面粗さを0.5nm(rms)以下としているの
で、その上に形成される多層膜の凹凸も同程度になり、
光学的に平坦な反射体とすることができる。
【0033】前記課題を解決するための第6の手段は、
前記第1の手段から第5の手段のいずれかであって、前
記金属製ミラーを構成する前記非晶質物質又は前記非晶
質物質の主成分をニッケル又はニッケル合金としたこと
を特徴とするもの(請求項6)である。
【0034】ニッケル合金はメッキにより金属製基板又
は合金製基板上に容易に成膜することができ、かつ、加
工によりその表面粗さを0.4nm(rms)程度にするこ
とができるので、前記非晶質物質として採用することが
好ましい。
【0035】前記課題を解決するための第7の手段は、
前記第1の手段から第5の手段のいずれかであって、前
記金属製ミラーを構成する非晶質物質が、酸化珪素、炭
化珪素、PSG(Phospho Silicate Glass)、窒化珪
素、シリコン、炭素又はこれらを主成分とした物質から
なる群のうち、いずれか1つからなることを特徴とする
もの(請求項7)である。
【0036】これらの物質においても、表面粗さを0.4n
m(rms)程度にすることができるので、前記非晶質
物質として採用することが好ましい。これらの物質は、
通常の真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティン
グ、CVD(Chemical VaporDeposition)等の薄膜形成
技術により形成することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の例を示
す概略図である。図1において、1はX線源、2、3は
X線多層膜ミラー(照明系)、4はマスクステージ、5
は反射マスク、6〜9はX線多層膜ミラー(投影系)、
10はウェハステージ、11はウェハである。
【0038】X線源1にはレーザープラズマ光源が使用
されている。X線源1から放射された光束は、2枚のX
線多層膜ミラー2,3からなる照明光学系で集光され、
マスクステージ4上に保持された反射マスク5を照明す
る。反射マスク5で反射した光束は、4枚のX線多層膜
ミラー6〜9で構成される投影光学系を通り、ウェハス
テージ10上に保持されたウェハ11上に到達する。投
影光学系は、反射マスク5上に形成されている回路パタ
ーンを、1/4に縮小した像をウェハ11上に転写す
る。
【0039】照明系および投影系を構成するX線多層膜
ミラー2、3、6〜9及び反射マスク5には、波長13nm
付近の軟X線を反射するモリブデン(Mo)/シリコン
(Si)多層膜が使用されている。
【0040】X線多層膜ミラーの反射率は70%程度であ
り、残りの30%はミラーに吸収されて熱になる。X線の
強度は、X線多層膜ミラーを反射する毎に、吸収による
損失分だけ低下していく。従って、それぞれのX線多層
膜ミラーへ入射するX線の強度は、X線源11に近い上
流側のミラーほど大きい。吸収した熱を逃がすために、
各ミラーは水冷等の手段により冷却されている。
【0041】投影光学系を構成する4枚のミラー6〜9
の反射面の形状は、いずれも光軸lの周りに回転対称で
ある。ミラー8は光軸l上に配置され、ミラー8の有効
径が投影光学系の絞りとなっている。ミラー8は、投影
系の中でも下流(4枚中3番目)にあるので入射するX
線強度はあまり強くはないが、X線の照射される面積が
小さいために、単位面積あたりの照射X線強度は、投影
系を構成する4枚のミラーの中で一番大きい。
【0042】そこで、投影系の中で最も熱負荷の大きい
ミラー8に、金属製基板と、前記基板の表面に形成さ
れ、表面が光学的に平滑に研磨された非晶質物質の薄膜
と、前記薄膜の表面に形成され、所定波長のX線を反射
する多層膜とを有してなるミラーを使用している。
【0043】また、特に、X線源1の直後に配置される
照明系のX線多層膜ミラー2、3へ入射するX線強度は
大きく、これが熱負荷となりミラーの変形や多層膜の劣
化の原因となる。よって、これらのミラーにも、前記本
発明の特徴部であるミラーを使用することが好ましい。
どのミラーを前記本発明の特徴部であるミラーとするか
は、適宜選択して決定することができる。
【0044】以下、本発明の特徴部であるミラーの実施
の形態について説明する。図2は、本発明に係るミラー
の実施の形態の例を示す図である。図2において、21
は金属製基板、22は非晶質薄膜、23は多層膜であ
る。金属製基板1の上に非晶質2の薄膜が形成され、そ
の上に所定波長のX線を反射する多層膜23が形成され
ている。
【0045】金属製基板21は、合金製のものであって
もよく、熱伝導率が高く、熱膨張係数の低いものが望ま
しいが、一般に金属、合金は熱膨張係数が大きいので、
通常の軟X線投影露光装置において、熱変形量を1nm以
下に抑えるためには、熱伝導率が200 [W/m・K]以上であ
ることが好ましい。熱伝導率が200 [W/m・K]以上の基板
材料としては、熱伝導率が非常に大きいアルミニウム、
銅、ベリリウム、銀、金、もしくはこれらの少なくとも
一つの材料を含む合金がある。
【0046】光学系の波面収差を波長の四分の一以内と
するレイリーの条件を用いると、光学系を構成するミラ
ー一枚あたりの形状精度は、 (λ/4×1/2)×1/n1/2 …(4) 以内に抑えなければならない。ここで、nは光学系を構
成するミラーの枚数であり、1/2を掛けてあるのは反
射系であるためである。
【0047】(5)式によれば、例えば4枚のミラーによ
りで構成された光学系を波長13nmで使用する場合、1枚
のミラーに許容される形状誤差(許容形状誤差)は0.81
nmとなる。
【0048】紫外光を用いた投影露光装置の屈折光学系
に広く用いられている溶融石英(SiO2)の熱伝導率
は1.38 [W/m・K]、熱膨張係数は0.5×10-6 [1/K]であ
る。ここでは、基板へ投入される熱流束Qは10 [mW/c
m2]とする。X線投影露光装置において実用的な露光領
域の寸法を確保するためには、ミラーの直径は50mm程度
は必要である。そして、ミラーの形状を精度良く維持す
るためには一般に厚さは直径の四分の一程度必要である
で、基板の厚さdは12.5mm程度とする。
【0049】これらの数値を(1)式に代入して溶融石英
の熱変形量を計算すると2.83nmとなる。このように、溶
融石英を基板に用いた場合には、熱変形量は、許容誤差
である0.81nmからはかけはなれた大きな値になるので、
溶融石英を基板に用いたミラーにより構成したX線光学
系では回折限界の解像力を得ることはできない。
【0050】よって、基板としては、前記のような金属
性基板を用いることが好ましいが、特に熱膨張率の低い
インバー(Invar)型合金を用いることが好ましい。
【0051】インバー型合金は磁歪の影響により著しく
小さな熱膨張係数を示す材料として知られている。イン
バー型合金には、Fe-Ni合金、Fe-Ni-Co合金、Fe-Co-Cr
合金、Fe-Pt合金、Fe-Pd合金、Zr-Nb-Fe合金、Cr-Fe-Sn
合金、Mn-Ge-Fe合金、Fe-B非晶質合金およびFe-Ni-Zr非
晶質合金等がある。以下ではインバー型合金をインバー
と称する。インバーの熱伝導率は12.9 [W/m・K]、熱膨張
係数は0.01×10-6である。この数値から(1)式によりイ
ンバーの熱変形量を計算すると0.097nmとなり、上記の
許容形状誤差と比べて充分小さく抑えることが可能であ
る。
【0052】しかしながら、一般に金属には微細な結晶
粒界が存在するので、その表面をナノメートルオーダー
の平滑な表面に研磨することは困難である。Alan G.Mic
hette著のOptical Systems for X Rays (1986 Plenum
Press, New York)の74頁に、X線用のミラー材料の候
補となる物質について、研磨加工により得ることできる
表面粗さが記されている。それによると、各材料で得ら
れた最小の表面粗さのrms値(二乗平均値)は、溶融
石英とCVD(Chemical Vapor Deposition)法で作製
したSiCで最も小さく0.4nmである。これらの材料は、
微細構造を持たない非晶質物質なので平滑な表面を得る
ことができる。
【0053】しかし、金属であるインバーの場合には、
2.8nm(rms)程度の表面粗さまでにしか加工するこ
とができない。その他の金属についても、これらと同程
度以下の表面粗さまでにしか加工することができない。
【0054】X線用の多層膜ミラーの基板に必要な表面
粗さの大きさは次式により計算することができる。 R/R0 = exp{-(4πσsinθ/λ)2} …(5) ただし、R0:表面粗さが無いときの反射率 R:表面粗さによる散乱損失があるときの反射率 σ:表面粗さのrms値 λ:X線の波長 θ:斜入射角 ここで、λ=13nm、θ=90゜(垂直入射)としたとき
の、表面粗さσに対するR/R0の値を図3に示す。
【0055】この図より明らかなように、表面粗さ0.4n
m(rms)のSiCや溶融石英を多層膜ミラーの基板に
使用すれば、粗さが無い理想的な場合の9割近い反射率
が得られるが、表面粗さ2.8nm(rms)程度インバー
を基板に使用した場合には、X線はまったく反射しなく
なってしまう。
【0056】そこで本発明者らは、鋭意検討の結果、熱
変形の小さいインバー等の金属の表面に、表面粗さを小
さくできる非晶質物質層を形成すれば、熱変形と表面粗
さのいずれも充分に小さいミラー基板を製造できること
を見い出した。
【0057】即ち、図2に示すように、インバー等の金
属の上に非晶質物質の薄膜層(例えば、ニッケル合金の
非晶質薄膜層またはニッケル合金を主成分とする非晶質
薄膜層)を形成し、この表面に加工(例えば、切削、研
削、研磨)を施して光学的に平坦な表面とし、加工を施
した非晶質物質の薄膜層上にさらにX線反射多層膜を形
成して多層膜ミラーをとすれば、熱変形と表面粗さのい
ずれも充分に小さいミラーを製造できる。
【0058】このような金属製ミラーは、熱変形が小さ
く、なおかつ、放熱性に優れるので、金属製ミラーを用
いて構成された投影光学性は、強い軟X線を照射しても
光学特性が劣化することが無い。従って、金属ミラーを
用いた投影系を有する軟X線投影露光装置は、従来より
も高いスループットを実現することができる。
【0059】そして、図3から明らかなように、前記非
晶質物質の薄膜層の表面粗さ(rms)を0.5nm以下と
すれば、反射率の低下を20%以下に抑えることができる
ので好ましい。表面粗さがこれを超えると反射率は急激
に低下する。
【0060】前記Michetteの書物には、無電解メッキに
より形成したニッケルの表面粗さは1.1nmとされている
が、最近の加工(例えば、切削、研削、研磨)技術の進
歩によりSiCや溶融石英に匹敵する表面粗さの小さい加
工が可能になってきた。そこで、本実施の形態では、前
記非晶質物質の薄膜層として、ニッケル合金の非晶質薄
膜層またはニッケル合金を主成分とする非晶質薄膜層を
採用する。これらの非晶質薄膜層の表面粗さは、前述の
ように0.4nm(rms)とすることができるので、図3
からわかるように、表面粗さによる多層膜ミラーの反射
率の低下は10%以内となり、充分に高い反射率を得るこ
とができる。
【0061】前記非晶質物質の薄膜層として、酸化珪素
(SiO2)、炭化珪素(SiC)等を用いることができ
る。前記Michetteの書物によれば、SiO2、SiC等の表
面粗さは0.4nm(rms)とすることができるので、図
3から分かるように、多層膜ミラーの反射率の低下を10
%以内に抑えることができ、十分に反射率の高いミラー
を得ることができる。
【0062】SiO2、SiC等非晶質薄膜は、通常の真空
蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、CVD
(Chemical Vapor Deposition)等の薄膜形成技術によ
り形成することができる。インバー等の金属製基板上に
薄膜を形成する場合に、成膜時の基板温度が高すぎる
と、金属製基板表面の酸化や結晶化による表面粗さの増
加が生じてしまうために好ましくない。真空蒸、スパッ
タリングやイオンプレーティングでは室温での成膜が可
能である。また、CVDを用いる場合には、1000℃以上
の高温で形成する熱CVDではなく、室温から300℃程
度までの低温で成膜できるプラズマCVDや光CVDを
用いることが好ましい。
【0063】また、金属製基板の表面に形成する非晶質
薄膜の材料は、表面を平滑に研磨することのできる材料
であれば特に限定されない。厚さが数μmと薄いので、
熱伝導率、熱膨張係数によっては制約を受けない。例え
ば、上記のニッケル合金、酸化珪素(SiO2)、炭化珪
素(SiC)以外には、PSG(Phospho Silicate Glas
s)、窒化珪素(Si34)、シリコン(Si)、炭素
(C)等を用いることができる。
【0064】また、(1)式から明らかなように、変形量
Δxはα(熱膨張係数)/η(熱伝導率)に比例する。
よって、熱変形を小さくするためには、インバーのよう
に熱膨張係数の小さな金属の他に、前述のように熱伝導
率の大きな金属を使用するのも有効な方法である。
【0065】溶融石英では、α/ηは3.62×10-7 [m/W]
である。アルミニウムの熱膨張係数は25×10-6/K、熱
伝導率は237 [W/m・K]なので、α/ηは1.05×10-7 [m/
W]となる。銅の熱膨張係数は16.6×10-6/K、熱伝導率
は401 [W/m・K]なので、α/ηは4.14×10-8 [m/W]とな
る。ベリリウムの熱膨張係数は12×10-6/K、熱伝導率
は201 [W/m・K]なので、α/ηは5.95×10-8 [m/W]とな
る。銀の熱膨張係数は19×10-6/K、熱伝導率は429 [W/
m・K]なので、α/ηは4.43×10-8となる。金の熱膨張係
数は14.2×10-6/K、熱伝導率は318 [W/m・K]なので、α
/ηは4.47×10-8 [m/W]となる。
【0066】以上のように、アルミニウム、銅、銀、ベ
リリウム、金などの金属を用いると、溶融石英の場合と
比較してα(熱膨張係数)/η(熱伝導率)の値を、1/
3〜1/9に低減することができ、従って、変形量Δxもそ
れだけ小さく抑えることができる。一般的な熱膨張係数
を有する金属においては、熱伝導率が熱伝導率が200[W/
m・K]以上のものを用いると、ミラーの変形量を1nm以下
に抑えることができる。
【0067】
【実施例】以下、本発明に係るミラーの実施例について
さらに詳細に説明する。
【0068】(実施例1)インバーの表面に無電解メッ
キによりニッケル合金(Ni90wt%−P10wt%)の非晶質
薄膜を形成し、その表面を加工(切削、研削、研磨)し
て必要な表面粗さとし、さらに加工した非晶質薄膜の表
面にX線反射多層膜を形成して、直径50mm、曲率半径50
0mm、中心厚さ12.5mmのX線多層膜反射ミラーを製造し
た。図2を参照して、その製造工程を順に説明する。
【0069】まず、インバー素材を切削加工して直径50
mm、中心厚さ12mm、表面が曲率半径500mmの凹面で裏面
が平面のインバー製基板21を作製した。
【0070】そして、基板表面(薄膜を形成する面)を
電解研磨加工により表面粗さ10nm(rms)以下の鏡面
に仕上げてから、この表面に無電解メッキ法によりニッ
ケル合金(Ni90wt%−P10wt%)からなる非晶質薄膜2
2を厚さ500μmとなるように形成した。
【0071】次に、非晶質薄膜22の表面を研削および
研磨して、表面粗さが0.4nm(rms)になるまで平滑
にした。このようにして、インバー製基板21上にニッ
ケル合金からなる非晶質薄膜22を形成したX線ミラー
用の基板を作製した。
【0072】最後に、イオンビームスパッタリングによ
り、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)からなる周期長
6.7nm、積層数50層のX線反射多層膜23を基板の表面
に形成してX線多層膜ミラーを完成した。
【0073】この多層膜ミラーは、裏面を冷却して一定
温度に保っておけば、10 [mW/cm2]の熱流束がその全面
あるいは一部に入射しても、熱変形は0.1nm以下とな
り、波長13nmのX線を用いた回折限界の光学系を構成す
ることができる。
【0074】そこで、図1に示す軟X線投影投影露光装
置の投影系の中で最も熱負荷の大きいミラー8に、この
反射ミラーを採用した。30枚/時間のスループットを得
る条件では、ミラー8へ入射するX線強度は約30 [mW/c
m2]であった。ミラー18へ入射したX線の内30%の約
9 [mW/cm2]が吸収されて熱負荷となるが、熱変形は0.1
nm以下となり、波長13nmのX線を用いた高スループット
の軟X線投影投影露光装置用のミラーとして十分に使用
可能であった。
【0075】(実施例2)インバーの表面にスパッタリ
ングにより酸化珪素(SiO2)の非晶質薄膜を形成し、
その表面を加工(切削、研削、研磨)して必要な表面粗
さとし、さらに加工した非晶質薄膜の表面にX線反射多
層膜を形成して、直径50mm、曲率半径500mm、中心厚さ1
2mmのX線多層膜反射ミラーを製造した。図2を参照し
て、その製造工程を順に説明する。
【0076】まず、インバー素材を切削加工して直径50
mm、中心厚さ12mm、表面が曲率半径500mmの凹面で裏面
が平面のインバー製基板21を作製した。そして、基板
表面(薄膜を形成する面)を電解研磨加工により表面粗
さ10nm(rms)以下の鏡面に仕上げてから、この表面
に高周波マグネトロンスパッタリングにより、SiO2
らなる非晶質薄膜22を厚さ5μmとなるように形成し
た。
【0077】次に、非晶質薄膜22の表面を研削および
研磨して、表面粗さが0.4nm(rms)になるまで平滑
にした。このようにして、インバー製基板1上にSiO2
からなる非晶質薄膜22を形成したX線ミラー用の基板
を作製した。
【0078】最後に、イオンビームスパッタリングによ
り、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)からなる周期長
6.7nm、積層数50層のX線反射多層膜23を基板の表面
に形成してX線多層膜ミラーを完成した。
【0079】この多層膜ミラーは、裏面を冷却して一定
温度に保っておけば、10 [mW/cm2]の熱流束がその全面
あるいは一部に入射しても、熱変形は0.1nm以下とな
り、波長13nmのX線を用いた回折限界の光学系を構成す
ることができる。
【0080】そこで、図1に示す軟X線投影投影露光装
置の投影系の中で最も熱負荷の大きいミラー8に、この
反射ミラーを採用した。30枚/時間のスループットを得
る条件では、ミラー8へ入射するX線強度は約30 [mW/c
m2]であった。ミラー18へ入射したX線の内30%の約
9 [mW/cm2]が吸収されて熱負荷となるが、熱変形は0.1
nm以下となり、波長13nmのX線を用いた高スループット
の軟X線投影投影露光装置用のミラーとして十分に使用
可能であった。
【0081】(実施例3)インバーの表面にプラズマC
VDによる炭化珪素(SiC)の非晶質薄膜を形成し、そ
の表面を加工(切削、研削、研磨)して必要な表面粗さ
とし、さらに加工した非晶質薄膜の表面にX線反射多層
膜を形成して、直径50mm、曲率半径500mm、中心厚さ12m
mのX線多層膜反射ミラーを製造した。図2を参照し
て、その製造工程を順に説明する。
【0082】まず、インバー素材を切削加工して直径50
mm、中心厚さ12mm、表面が曲率半径500mmの凹面で裏面
が平面のインバー製基板21を作製した。そして、基板
表面(薄膜を形成する面)を電解研磨加工により表面粗
さ10nm(rms)以下の鏡面に仕上げてから、この表面
にSiCl4とCH4ガスを原料に用いたプラズマCVDによ
りSiCからなる非晶質薄膜22を厚さ50μmとなるよう
に形成した。
【0083】次に、非晶質薄膜22の表面を研削および
研磨して、表面粗さが0.4nm(rms)になるまで平滑
にした。このようにして、インバー製基板21上にSiC
からなる非晶質薄膜22を形成したX線ミラー用の基板
を作製した。
【0084】最後に、高周波マグネトロンスパッタリン
グにより、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)からなる
周期長6.7nm、積層数50層のX線反射多層膜23を基板
の表面に形成してX線多層膜ミラーを完成した。
【0085】この多層膜ミラーは、裏面を冷却して一定
温度に保っておけば、10 [mW/cm2]の熱流束がその全面
あるいは一部に入射しても、熱変形は0.1nm以下とな
り、波長13nmのX線を用いた回折限界の光学系を構成す
ることができる。
【0086】そこで、図1に示す軟X線投影投影露光装
置の投影系の中で最も熱負荷の大きいミラー8に、この
反射ミラーを採用した。30枚/時間のスループットを得
る条件では、ミラー8へ入射するX線強度は約30 [mW/c
m2]であった。ミラー18へ入射したX線の内30%の約
9 [mW/cm2]が吸収されて熱負荷となるが、熱変形は0.1
nm以下となり、波長13nmのX線を用いた高スループット
の軟X線投影投影露光装置用のミラーとして十分に使用
可能であった。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる軟
X線投影露光装置においては、その投影光学系に、形状
誤差および表面粗さを小さくし、かつX線などの照射光
による熱変形を充分小さく抑えることができるX線多層
膜ミラーを用いたので、スループットを上げるために強
い軟X線を照射しても、熱変形によって結像特性が劣化
することがない。そのため、本発明にかかる軟X線投影
露光装置は、高解像力と高スループットを両立させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の例を示す概略図である。
【図2】本発明に係るミラーの実施の形態の例を示す図
である。
【図3】ミラーを構成する基板の熱変形を説明する図で
ある。
【図4】ミラーを構成する基板の表面粗さによる多層膜
ミラーの反射率の差異を示す図である。
【符号の説明】
1 X線源 2、3 X線多層膜ミラー(照明系) 4 マスクステージ 5 反射マスク 6〜9 X線多層膜ミラー(投影系) 10 ウェハステージ 11 ウェハ 21 金属製基板 22 非晶質薄膜 23 X線反射多層膜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明光学系又は投影光学系を構成するミ
    ラーの一部又は全てに金属製ミラーが用いられ、前記金
    属製ミラーは、金属製基板と、前記金属製基板の表面に
    形成され、表面が光学的に平滑に研磨された非晶質物質
    の薄膜と、前記薄膜の表面に形成され、所定波長のX線
    を反射する多層膜とを有してなることを特徴とする軟X
    線投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記金属製ミラーを構成する金属製基板
    の熱伝導率をη [W/m・K]、線膨張係数をα [1/K]、光線
    又はX線からミラーへの熱流束をQ [W/m2]、ミラーの
    平均厚さをd [m]とするとき、 α・Q・d2/(2η)≦10-9 [m] が成立することを特徴とする請求項1に記載の軟X線投
    影露光装置。
  3. 【請求項3】 前記金属製ミラーを構成する金属製基板
    がインバー型合金であることを特徴とする請求項1に記
    載の軟X線投影露光装置。
  4. 【請求項4】 前記金属製ミラーを構成する金属製基板
    が、アルミニウム、銅、ベリリウム、銀、金又はこれら
    のうち少なくとも一つの材料を含む合金であることを特
    徴とする請求項1に記載の軟X線投影露光装置。
  5. 【請求項5】 前記金属製ミラーを構成する非晶質物質
    の表面粗さが0.5nm(rms)以下とされていることを特
    徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記
    載の軟X線投影露光装置。
  6. 【請求項6】 前記金属製ミラーを構成する前記非晶質
    物質又は前記非晶質物質の主成分をニッケル又はニッケ
    ル合金としたことを特徴とする請求項1から請求項5の
    うちいずれか1項に記載の軟X線投影露光装置。
  7. 【請求項7】 前記金属製ミラーを構成する非晶質物質
    が、酸化珪素、炭化珪素、PSG(Phospho Silicate G
    lass)、窒化珪素、シリコン、炭素又はこれらを主成分
    とした物質からなる群のうち、いずれか1つからなるこ
    とを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1
    項に記載の軟X線投影露光装置。
JP10140404A 1998-05-08 1998-05-08 軟x線投影露光装置 Pending JPH11329918A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6992306B2 (en) 2003-04-15 2006-01-31 Canon Kabushiki Kaisha Temperature adjustment apparatus, exposure apparatus having the same, and device fabricating method
KR101072378B1 (ko) * 2004-12-20 2011-10-11 엘지디스플레이 주식회사 평판표시장치용 노광장비 및 이를 이용한 기판의포토리소그라피 방법
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WO2016010151A1 (ja) * 2014-07-18 2016-01-21 イビデン株式会社 ミラー

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