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JPH11324868A - 燃料噴射ノズル - Google Patents

燃料噴射ノズル

Info

Publication number
JPH11324868A
JPH11324868A JP13646098A JP13646098A JPH11324868A JP H11324868 A JPH11324868 A JP H11324868A JP 13646098 A JP13646098 A JP 13646098A JP 13646098 A JP13646098 A JP 13646098A JP H11324868 A JPH11324868 A JP H11324868A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
injection hole
flow
injection
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13646098A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Date
健治 伊達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP13646098A priority Critical patent/JPH11324868A/ja
Publication of JPH11324868A publication Critical patent/JPH11324868A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 噴孔内に旋回流を効率的に生起させ、燃料噴
霧の微粒化を促進することが可能な燃料噴射ノズルを提
供する。 【解決手段】 ノズルボディ11の弁座13の内周面の
接線方向に噴孔12が形成されているので、弁開時、弁
座13の周囲から噴孔12内に流れ込む燃料の径方向あ
るいは周方向の流速に遅速が生起される。流速が速く噴
孔12内に流れ込み易い燃料流れと、流速が遅く噴孔1
2内に流れ込み難い燃料流れとが生じるため、簡単な構
成で噴孔12内に旋回流を効率的に生起させ、燃料噴霧
の微粒化を促進することができる。さらに、噴孔12内
に流れ込み難い燃料流れにより、噴孔入口12aにおい
て燃料圧力低下によるキャビテーションが発生するの
で、燃料噴霧のさらなる微粒化を促進される。さらにま
た、ニードル弁20の当接部の燃料上流側近傍に摺動部
を設けていないので、噴射特性が変化するのを防止し、
耐久性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料噴射ノズルに
関し、特に内燃機関用燃料噴射弁の燃料噴射ノズルに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、弁ボディにニードル弁を往復
移動可能に収容し、ニードル弁の当接部が弁ボディに形
成した弁座に着座ならびに弁座から離座することによ
り、噴孔から噴射する燃料を断続する内燃機関用燃料噴
射弁の燃料噴射ノズルが知られている。
【0003】ディーゼル機関においては、機関の排出す
る排ガスによる大気汚染対策上、排ガス中の黒煙、ハイ
ドロカーボンを代表とするパティキュレートを低減する
ことが要求される。このパティキュレートを低減するた
めには、燃料噴射ノズルから噴射された噴霧の微粒化が
有効であることが知られている。燃料噴霧の微粒化を促
進するには、燃料噴射ノズルに導かれる燃料の圧力を噴
射ポンプにより高めることにより、燃料に与えられた高
エネルギーを噴射孔出口まで導き、流体損失を少なくし
噴孔出口から高流速の燃料を噴射することが重要であ
る。
【0004】また、弁ボディの先端に形成されるサック
ホールと噴孔ならびに燃料溜りの容積を低減することが
機関の排ガス中のハイドロカーボン量を低減することは
周知である。これは、機関の燃焼室において燃焼が終了
した後、燃料溜りに残った燃料が燃焼室の高温にさらさ
れて膨張し、後だれとして噴孔から燃焼室に排出され、
ハイドロカーボンとして排ガス中に排出されやすいから
である。したがって、燃料噴射ノズルの内部の空間容積
部を極力小さくすることが重要となる。
【0005】サック容積を極力低減させた公知の技術と
して知られるバルブカバードオリフィス(VCO)ノズ
ルは、弁ボディの内部のサックホールでなく弁座に噴孔
入口を開口している。これにより、サック容積を低減す
ることが可能となり、排ガス中のパティキュレートに含
まれる可溶有機成分を低減するのに有効である。そこ
で、特開平6−147057号公報に開示される燃料噴
射ノズルにおいては、ニードル弁の当接部の燃料上流側
近傍に摺動部を設け、この摺動部に螺旋溝を形成するこ
とで、上記の螺旋溝を通過した燃料に旋回流を生起させ
る構成としている。燃料に旋回流が生起され、この旋回
流が噴孔内に流れ込むことにより、燃料噴霧の微粒化の
促進をし、噴霧特性の制御をするようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−147057号公報に開示される燃料噴射ノズルで
は、燃料流速の比較的遅いニードル弁の当接部の燃料上
流側近傍で旋回流を生起させ、ニードル弁と弁座との間
のクリアランスを経由して減速された旋回流が噴孔内に
流れ込む。このため、旋回流の流速がさらに遅くなり、
充分な旋回力を得ることができないという問題があっ
た。
【0007】さらに上記の従来の燃料噴射ノズルでは、
ニードル弁の当接部の燃料上流側近傍に設けられる摺動
部と、この摺動部よりもさらに燃料上流側のニードル弁
に設けられる摺動部との2箇所の摺動部を有している。
このため、ニードル弁の摺動抵抗が増大し、ニードル弁
の当接部が弁座に着座ならびに弁座から離座する速度が
遅くなって噴射特性が変化したり、燃料噴射ノズルの耐
久性が悪化するという問題があった。
【0008】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものであり、噴孔内に旋回流を効率的に生起
させ、燃料噴霧の微粒化を促進することが可能な燃料噴
射ノズルを提供することを目的とする。本発明の他の目
的は、噴射特性が変化するのを防止し、耐久性が向上可
能な燃料噴射ノズルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
燃料噴射ノズルによると、弁座の周囲から噴孔内に流れ
込む燃料の径方向あるいは周方向の流速に遅速を生起す
る流速遅速生起手段を備えているので、流速が速く噴孔
内に流れ込み易い燃料流れと、流速が遅く噴孔内に流れ
込み難い燃料流れとが生じる。このため、噴孔内に旋回
流を効率的に生起させ、燃料噴霧の微粒化を促進するこ
とができる。さらに、噴孔内に流れ込み難い燃料流れに
より、噴孔入口部に燃料圧力低下によるキャビテーショ
ンが発生するので、燃料噴霧のさらなる微粒化を促進す
ることが可能である。さらにまた、弁部材の当接部の燃
料上流側近傍に摺動部を設けていないので、噴射特性が
変化するのを防止し、耐久性を向上させることができ
る。さらにまた、噴孔は弁座に開口して形成されるの
で、サック部の容積を充分に低減して機関の排ガス中の
ハイドロカーボン量を低減することができる。
【0010】本発明の請求項2記載の燃料噴射ノズルに
よると、噴孔が弁座の内周面の接線方向に形成されてい
るので、簡単な構成で噴孔内に旋回流を効率的に生起さ
せ、燃料噴霧の微粒化を確実に促進することができる。
本発明の請求項3記載の燃料噴射ノズルによると、噴孔
入口の開口縁部の一部に面取り部が形成されているの
で、簡単な構成で噴孔内に旋回流を効率的に生起させ、
燃料噴霧の微粒化を確実に促進することができる。
【0011】本発明の請求項4記載の燃料噴射ノズルに
よると、噴孔入口近傍の弁部材に径方向に凹凸部が形成
されているので、簡単な構成で噴孔内に旋回流を効率的
に生起させ、燃料噴霧の微粒化を確実に促進することが
できる。本発明の請求項5記載の燃料噴射ノズルによる
と、流速遅速生起手段は複数個の噴孔内に流れ込む燃料
の流速に遅速を生起するので、噴孔内に旋回流をさらに
効率的に生起させ、燃料噴霧の微粒化をさらに確実に促
進することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
複数の実施例を図面に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明をディーゼルエンジン用燃料噴射
弁に適用した第1実施例を図1、図2および図3に示
す。
【0013】図3に示す燃料噴射弁1は、図示しないデ
ィーゼルエンジンの燃焼室内へ間欠的に燃料を噴射する
電磁制御式の燃料噴射弁であって、高圧燃料を蓄圧する
図示しないコモンレールから図示しない燃料配管が燃料
インレット30に接続されており、コモンレールから高
圧燃料が供給されている。また、図示しない電子制御装
置(以下、「電子制御装置」をECUという)から燃料
噴射弁1に制御信号を送出するワイヤハーネスがコネク
タ41に接続されており、ECUから送出される制御信
号により燃料噴射弁1の燃料噴射が制御される。
【0014】図2および図3に示すように、燃料噴射弁
1の噴孔側に燃料噴射ノズル10が設けられており、燃
料噴射ノズル10は、弁ボディとしてのノズルボディ1
1と、このノズルボディ11の内部に軸方向に往復摺動
可能に収容される弁部材としてのニードル弁20とから
なる。ノズルボディ11と弁ハウジング18との間にス
ペーサ16が挟持されており、ノズルボディ11と弁ハ
ウジング18とをリテーニングナット17がねじ結合し
ている。付勢手段としてのスプリング28は、スプリン
グ座27を介して噴孔閉塞方向にニードル弁20を付勢
している。
【0015】ノズルボディ11は、有底の中空円筒形状
であって、内部に案内孔14、弁座13、噴孔12、サ
ック部15、燃料溜り33、燃料供給孔32が形成され
ている。案内孔14は、ノズルボディ11の内部に軸方
向に延びており、一方の端部がノズルボディ11の開口
端19に接続しており、他方の端部側が弁座13に接続
している。案内孔14の内壁は、ノズルボディ11の開
口端19から有底側の弁座13の近傍まで概略同一内径
に形成されている。
【0016】弁座13は、円錐台面を有し、大径側の一
端が案内孔14に連続し、小径側の他端側がサック部1
5に接続している。この弁座13に後述するニードル弁
20の当接部21が当接可能である。サック部15は、
ノズルボディ11の先端側に袋状に小空間の容積をもっ
て形成されるサックホールである。サック部15の開口
側は弁座13の小径側に連続している。
【0017】噴孔12は、ノズルボディ11の先端部に
ノズルボディ11の内外を連通する通路に形成されてい
る。噴孔12は、弁座13に入口部が開口しており、噴
孔入口12aおよび噴孔出口12bを有している。噴孔
入口12aは、弁座13に当接するニードル弁20の当
接部21との接触部よりもサック部15側に形成されて
いる。図1に示すように、噴孔12は、噴孔入口12a
から噴孔出口12bまで径方向にストレート状の同一内
径に6個等間隔に形成されている。6個の噴孔12の図
1に示す内壁面の一部12cがノズルボディ11の弁座
13の内周面に接するように構成されている。すなわち
噴孔12は、ノズルボディ11の弁座13の内周面の接
線方向に6個すべてが形成されている。これにより、弁
座13の周囲から噴孔12内に流れ込む燃料の径方向あ
るいは周方向の流速に遅速が生起される。ここで、噴孔
12の内壁面の一部12cは流速遅速生起手段を構成し
ている。
【0018】燃料溜り33は、ノズルボディ11の案内
孔14を形成する内壁中途部に環状に形成されている。
燃料溜り33は噴孔12の燃料上流側遠隔に位置してお
り、燃料溜り33には、外部から燃料を供給する燃料供
給孔32が接続されている。燃料供給孔32は、ノズル
ボディ11に軸方向に傾斜して形成されている。ニード
ル弁20は、中実円柱形状であって、突部26、大径円
柱部25、小径円柱部24、円錐台部23および円錐部
22からなる。
【0019】ニードル弁20の反噴孔側端部に突部26
が形成されており、突部26はスプリング座27に形成
した接触面27aとニードル弁20の中心軸上で接触し
ている。大径円柱部25は、外径が同一径で、クリアン
スを介して案内孔14に遊嵌合し、軸方向に往復動およ
び軸中心に回転することが可能である。大径円柱部25
の反噴孔側であって、突部26よりも燃料下流側に段部
25aが形成されており、ニードル弁20のリフト時に
スペーサ16の噴孔側に形成されているストッパ面16
aに段部25aが係止される。小径円柱部24は、燃料
溜り33の近傍から弁座13の近傍まで軸方向に延びて
いる。小径円柱部24の外径は、案内孔14の内径より
も小さい。小径円柱部24と案内孔14の内壁との間に
燃料が通過可能な間隙34が形成されている。
【0020】円錐台部23は、一方の端部が小径円柱部
24に連続しており、他方の端部が当接部21を介して
円錐部22に連続する。円錐台部23と円錐部22との
接続部分は円形状であり、この円形状の部分が弁閉時に
弁座13と当接する当接部21である。円錐部22は、
弁座13の傾斜角よりも大きな傾斜角となっている。こ
れは弁閉時の当接部21と弁座13との接触を可能にし
油密を確保するためである。弁開時、図1に示すよう
に、円錐部22と弁座13との間にはクリアランス50
が形成される。弁閉時、円錐部22の先端は、サック部
15に対面する位置となる。当接部21が弁座13に着
座することにより噴孔12からの燃料噴射が遮断され
る。
【0021】図3に示す電磁駆動部40は、ニードル弁
20の反噴孔側に配設された図示しない圧力制御室を有
し、圧力制御室の燃料圧力はニードル弁20が噴孔12
を閉塞する方向に働く。圧力制御室は、燃料通路31に
連通し、燃料インレット30から高圧燃料を導入する燃
料入口と、低圧側と連通する燃料出口とを有している。
電磁駆動部40への通電をオン、オフすることにより、
図示しない電磁二方弁が圧力制御室の燃料出口を開閉す
る。圧力制御室の燃料圧力が増減することによりニード
ル弁20は往復移動する。
【0022】次に、燃料噴射弁1の作動を説明する。 (1) 電磁駆動部40への通電オフ時、圧力制御室の燃料
出口が閉塞されるので、スプリング28の付勢力と圧力
制御室の燃料圧力から受ける力との和からニードル弁2
0が噴孔閉塞方向に受ける力は、ニードル弁20の周囲
に流入している燃料からニードル弁20がリフト方向に
受ける力よりも大きい。したがって、当接部21は弁座
13に着座し噴孔12を閉塞するので、燃料噴射は行わ
れない。
【0023】(2) 電磁駆動部40への通電をオンする
と、圧力制御室の燃料出口が開放され圧力制御室の高圧
燃料が低圧側に流出するので、圧力制御室の燃料圧力が
低下する。すると、スプリング28の付勢力と圧力制御
室の燃料圧力から受ける力との和からニードル弁20が
噴孔閉塞方向に受ける力は、ニードル弁20の周囲に流
入している燃料からニードル弁20がリフト方向に受け
る力よりも小さくなるので、当接部21が弁座13から
離座する。
【0024】当接部21が弁座13から離座すると、燃
料通路31、燃料供給孔32、燃料溜り33、間隙3
4、当接部21と弁座13との開口部、クリアランス5
0を通り噴孔12から燃料が噴射される。ニードル弁2
0の最大リフト量は、段部25aがスペーサ16のスト
ッパ面16aに係止されることにより規制される。この
ときクリアランス50に導入された燃料は、図1に示す
ように、弁座13の内周面の接線方向、すなわち矢印5
1方向に流れる燃料流れと、弁座13の内周面の接線と
交わる方向、すなわち矢印52方向に流れる燃料流れと
に分岐して噴孔12内に流れ込む。ここで、矢印51方
向に流れる燃料流れは、流速が速く噴孔12内に流れ込
み易い。また矢印52方向に流れる燃料流れは、流速が
遅く噴孔12内に流れ込み難い。このため、噴孔入口1
2aで旋回流が生起され、この旋回流が噴孔12内を通
って噴孔出口12bに導かれる。そして、噴孔出口12
bからディーゼルエンジンの燃焼室内へ噴射される燃料
噴霧の微粒化が促進される。さらに、矢印52方向に流
れて噴孔入口12aに流れ込んだ燃料により、噴孔入口
12aにおいて燃料圧力低下によるキャビテーションが
発生する。これにより、燃料噴霧のさらなる微粒化が促
進される。
【0025】(3) 電磁駆動部40への通電をオフする
と、圧力制御室の燃料出口が閉塞され圧力制御室の燃料
圧力が上昇するので、当接部21は弁座13に着座し噴
孔12を閉塞する。これにより、燃料噴射が遮断され
る。第1実施例においては、弁座13の周囲から噴孔1
2内に流れ込む燃料の径方向あるいは周方向の流速に遅
速が生起されるので、流速が速く噴孔12内に流れ込み
易い燃料流れと、流速が遅く噴孔12内に流れ込み難い
燃料流れとが生じる。このため、簡単な構成で噴孔12
内に旋回流を効率的に生起させ、燃料噴霧の微粒化を促
進することができる。
【0026】さらに第1実施例においては、噴孔12内
に流れ込み難い燃料流れにより、噴孔入口12aにおい
て燃料圧力低下によるキャビテーションが発生するの
で、燃料噴霧のさらなる微粒化を促進される。さらにま
た、第1実施例においては、ニードル弁20の当接部2
1の燃料上流側近傍に摺動部を設けていないので、噴射
特性が変化するのを防止し、耐久性を向上させることが
できる。
【0027】さらにまた、第1実施例においては、噴孔
12は弁座13に開口して形成されるので、サック部1
5の容積を充分に低減してディーゼルエンジンの排ガス
中のハイドロカーボン量を低減することができる。 (第2実施例)図1に示す第1実施例の噴孔12を弁座
13の内周面の中心軸線と交差する放射状に形成し、噴
孔入口12aの開口縁部の一部に面取り部を形成した第
2実施例について、図4を用いて説明する。第1実施例
と同一構成部分に同一符号を付す。
【0028】第2実施例においては、図4に示すよう
に、噴孔62は、弁座13の内周面の中心軸線と交差す
る放射状に形成されており、噴孔入口62aから噴孔出
口62bまで径方向にストレート状の同一内径に6個等
間隔に形成されている。6個の噴孔入口62aは、噴孔
入口62aの開口縁部の一部に湾曲状の面取り部62c
が形成されている。これにより、弁座13の周囲から噴
孔62内に流れ込む燃料の径方向あるいは周方向の流速
に遅速が生起される。ここで、面取り部62cは流速遅
速生起手段を構成している。
【0029】このため、弁開時、クリアランス50に導
入された燃料は、図4に示すように、面取り部62cの
接線方向、すなわち矢印71方向に流れる燃料流れと、
面取り部62cの接線と交わる方向、すなわち矢印72
方向に流れる燃料流れとに分岐して噴孔62内に流れ込
む。ここで、矢印71方向に流れる燃料流れは、流速が
速く噴孔62内に流れ込み易い。また矢印72方向に流
れる燃料流れは、流速が遅く噴孔62内に流れ込み難
い。
【0030】上記のように、第2実施例においては、弁
座13の周囲から噴孔62内に流れ込む燃料の径方向あ
るいは周方向の流速に遅速が生起されるので、流速が速
く噴孔62内に流れ込み易い燃料流れと、流速が遅く噴
孔62内に流れ込み難い燃料流れとが生じる。このた
め、簡単な構成で噴孔12内に旋回流を効率的に生起さ
せ、燃料噴霧の微粒化を促進することができる。
【0031】さらに第2実施例においては、噴孔62内
に流れ込み難い燃料流れにより、噴孔入口62aにおい
て燃料圧力低下によるキャビテーションが発生するの
で、燃料噴霧のさらなる微粒化を促進される。 (第3実施例)図1に示す第1実施例の噴孔12を弁座
13の内周面の中心軸線と交差する放射状に形成し、噴
孔入口12a近傍のニードル弁20に径方向に凹凸部を
形成した第3実施例について、図5を用いて説明する。
第1実施例と同一構成部分に同一符号を付す。
【0032】第3実施例においては、図5に示すよう
に、噴孔82は、弁座13の内周面の中心軸線と交差す
る放射状に形成されており、噴孔入口82aから噴孔出
口82bまで径方向にストレート状の同一内径に6個等
間隔に形成されている。ニードル弁80の噴孔入口82
a近傍には、径方向に凹んだR形状溝80aと、径方向
に突出した凸部80bとがそれぞれ6箇所形成されてい
る。6箇所のR形状溝80aは、ニードル弁80の中心
軸に対して点対称な形状であり、凹部を構成している。
これにより、弁座13の周囲から噴孔82内に流れ込む
燃料の径方向あるいは周方向の流速に遅速が生起され
る。ここで、R形状溝80aと凸部80bとは流速遅速
生起手段を構成している。
【0033】このため、弁開時、クリアランス50に導
入された燃料は、図5に示すように、R形状溝80aに
沿った矢印91方向に流れる燃料流れと、凸部80bに
沿った矢印92方向に流れる燃料流れとに分岐して噴孔
82内に流れ込む。ここで、矢印91方向に流れる燃料
流れは、流速が速く噴孔82内に流れ込み易い。また矢
印92方向に流れる燃料流れは、流速が遅く噴孔82内
に流れ込み難い。
【0034】上記のように、第3実施例においては、弁
座13の周囲から噴孔82内に流れ込む燃料の径方向あ
るいは周方向の流速に遅速が生起されるので、流速が速
く噴孔82内に流れ込み易い燃料流れと、流速が遅く噴
孔82内に流れ込み難い燃料流れとが生じる。このた
め、簡単な構成で噴孔82内に旋回流を効率的に生起さ
せ、燃料噴霧の微粒化を促進することができる。
【0035】さらに第3実施例においては、噴孔82内
に流れ込み難い燃料流れにより、噴孔入口82aにおい
て燃料圧力低下によるキャビテーションが発生するの
で、燃料噴霧のさらなる微粒化を促進される。以上説明
した本発明の複数の実施例においては、噴孔内に流れ込
む燃料の径方向あるいは周方向の流速に遅速を生起する
流速遅速生起手段を備えているので、流速が速く噴孔内
に流れ込み易い燃料流れと、流速が遅く噴孔内に流れ込
み難い燃料流れとが生じる。このため、噴孔内に旋回流
を効率的に生起させ、燃料噴霧の微粒化を促進すること
ができる。さらに、噴孔内に流れ込み難い燃料流れによ
り、噴孔入口部に燃料圧力低下によるキャビテーション
が発生するので、燃料噴霧のさらなる微粒化を促進する
ことが可能である。さらにまた、ニードル弁の当接部の
燃料上流側近傍に摺動部を設けていないので、噴射特性
が変化するのを防止し、耐久性を向上させることができ
る。さらにまた、噴孔は弁座13に開口して形成される
ので、サック部の容積を充分に低減してディーゼルエン
ジンの排ガス中のハイドロカーボン量を低減することが
できる。
【0036】本発明の複数の実施例では、噴孔の数を6
個に設定したが、本発明では、噴孔の数は2個以上であ
ればよい。また、本発明の複数の実施例では、ニードル
弁の反噴孔側に設けた圧力制御室の燃料圧力を調整する
ことによりニードル弁をリフトさせる燃料噴射弁に本発
明を適用したが、電磁駆動部に発生する磁力によりニー
ドル弁を吸引しニードル弁をリフトさせる燃料噴射弁に
本発明を適用してもよい。また、ガソリンエンジン用の
燃料噴射弁に本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による燃料噴射ノズルを示
すものであって、図2のI−I線断面図である。
【図2】本発明の第1実施例による燃料噴射ノズルを示
す縦断面図である。
【図3】本発明の第1実施例をよる燃料噴射ノズルを適
用した燃料噴射弁を示す部分断面図である。
【図4】本発明の第2実施例による燃料噴射ノズルを示
す横断面図である。
【図5】本発明の第3実施例による燃料噴射ノズルを示
す横断面図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁 10 燃料噴射ノズル 11 ノズルボディ(弁ボディ) 12 噴孔 12a 噴孔入口 12b 噴孔出口 12c 噴孔内壁面の一部(流速遅速生起手段) 13 弁座 14 案内孔 15 サック部(サックホール) 20 ニードル弁(弁部材) 21 当接部 50 クリアランス 62 噴孔 62a 噴孔入口 62b 噴孔出口 62c 面取り部(流速遅速生起手段) 80 ニードル弁(弁部材) 80a R形状溝(凹部、流速遅速生起手段) 80b 凸部(流速遅速生起手段) 82 噴孔 82a 噴孔入口 82b 噴孔出口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に当接部を有する弁部材と、 前記弁部材を軸方向に往復摺動可能に嵌合する案内孔、
    前記当接部と当接可能な弁座、および前記弁座に開口し
    て形成される噴孔を有する弁ボディとを備え、前記当接
    部が前記弁座から離座ならびに前記弁座に着座すること
    により燃料の遮断および流通を行う燃料噴射ノズルであ
    って、 前記弁座の周囲から前記噴孔内に流れ込む燃料の径方向
    あるいは周方向の流速に遅速を生起する流速遅速生起手
    段を備えることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  2. 【請求項2】 前記流速遅速生起手段は、前記噴孔が前
    記弁座の内周面の接線方向に形成されていることを特徴
    とする請求項1記載の燃料噴射ノズル。
  3. 【請求項3】 前記流速遅速生起手段は、前記噴孔入口
    の開口縁部の一部に面取り部が形成されていることを特
    徴とする請求項1記載の燃料噴射ノズル。
  4. 【請求項4】 前記流速遅速生起手段は、前記噴孔入口
    近傍の前記弁部材に径方向に凹凸部が形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の燃料噴射ノズル。
  5. 【請求項5】 前記弁座は複数個の噴孔を有し、前記流
    速遅速生起手段は、前記複数個の噴孔内に流れ込む燃料
    の流速に遅速を生起することを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか一項記載の燃料噴射ノズル。
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