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JPH11292946A - 熱可塑性ポリウレタン造粒物の製造法 - Google Patents

熱可塑性ポリウレタン造粒物の製造法

Info

Publication number
JPH11292946A
JPH11292946A JP10093794A JP9379498A JPH11292946A JP H11292946 A JPH11292946 A JP H11292946A JP 10093794 A JP10093794 A JP 10093794A JP 9379498 A JP9379498 A JP 9379498A JP H11292946 A JPH11292946 A JP H11292946A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
reduced pressure
thermoplastic polyurethane
diisocyanate
polyol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10093794A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Otani
博之 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Mektron KK
Original Assignee
Nippon Mektron KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Mektron KK filed Critical Nippon Mektron KK
Priority to JP10093794A priority Critical patent/JPH11292946A/ja
Publication of JPH11292946A publication Critical patent/JPH11292946A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アウトガスや低分子物質の発生量が少なく、
電気・電子機器の部品などの成形材料として有効に使用
し得る熱可塑性ポリウレタンの製造法を提供する。 【解決手段】 不活性ガスの加圧条件下でポリオールに
過剰モル量のジイソシアネートをプレポリマー反応さ
せ、理論NCO%になった時点から減圧条件下でプレポリマ
ー反応を継続させた後、鎖延長剤でウレタン化反応さ
せ、得られたウレタン化物の熱硬化物を、減圧条件下で
吸引しながら押出機を用いて造粒し、熱可塑性ポリウレ
タン造粒物を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性ポリウレ
タン造粒物の製造法に関する。更に詳しくは、アウトガ
スや低分子物質の発生量の少ない熱可塑性ポリウレタン
造粒物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ポリウレタンは、高強度で耐摩
耗性を有するという特徴を有しているため、従来より各
種シール製品や緩衝ゴム等の原料として用いられてい
る。そして、それの製造は、ポリオール、ジイソシアネ
ートおよび鎖延長剤を用い、プレポリマー法あるいはワ
ンショット法により硬化させて粉砕という一連の工程に
よって行われており、その後そのまま射出成形機にかけ
て再溶融および成形する方法あるいは押出機で造粒した
後射出成形機で溶融および成形する方法が適用されてい
る。
【0003】このような方法で得られた熱可塑性ポリウ
レタンは、粉砕および成形加工が可能であれば良かった
が、近年極小精密電気・電子部品等に適用されるガスケ
ット、ストッパ、ローラ等として成形されるものにあっ
ては、熱可塑性ポリウレタンから発生するアウトガスや
低分子物質が電気・電子機器の作動不良や誤作動の原因
ともなっている現象が多くみられるようになってきてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アウ
トガスや低分子物質の発生量が少なく、電気・電子機器
の部品などの成形材料として有効に使用し得る熱可塑性
ポリウレタンの製造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
不活性ガスの加圧条件下でポリオールに過剰モル量のジ
イソシアネートをプレポリマー反応させ、理論NCO%にな
った時点から減圧条件下でプレポリマー反応を継続させ
た後、鎖延長剤でウレタン化反応させ、得られたウレタ
ン化物の熱硬化物を、減圧条件下で吸引しながら押出機
を用いて造粒し、熱可塑性ポリウレタン造粒物を製造す
ることによって達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】熱可塑性ポリウレタンの製造は、
プレポリマー法によって行われる。そのポリオール成分
としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリ
オール、ポリカーボネートポリオール等が用いられる。
ポリエステルポリオールとしては、周知のジカルボン酸
とポリオールとの縮合反応生成物、ポリカプロラクトン
ポリオールなどが用いられ、ポリエーテルポリオールと
しては、例えばポリテトラメチレングリコールなどが用
いられ、またポリカーボネートポリオールとしては、例
えばポリヘキサメチレンカーボネートエーテル、ポリテ
トラメチレンカーボネートエーテルなどが用いられる。
これらの分子量範囲は約800〜2500であり、例えばポリ
カプロラクトンポリオールにあっては約1500〜2500のも
のが、またポリオキシテトラメチレングリコールの場合
には約800〜1200のものがそれぞれ用いられる。
【0007】他の反応成分たるジイソシアネートとして
は、機械的な諸特性の観点から、トリジンジイソシアネ
ート、4,4´-ジフェニルメタンジイソシアネート、p-フ
ェニレンジイソシアネート、1,5-ナフチレンジイソシア
ネート等の芳香族ジイソシアネートあるいはイソホロン
ジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、
水添4,4´-ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環
式ジイソシアネートが用いられ、好ましくは芳香族ジイ
ソシアネートが用いられる。これらのジイソシアネート
は、ポリオールの水酸基に対してイソシアネート基が約
2〜12倍、好ましくは約3〜9倍のモル比となるように過
剰に用いられる。
【0008】ポリオールと過剰モル量のジイソシアネー
トとの間のプレポリマー反応では、まず不活性ガス、例
えば窒素、アルゴン等による加圧条件下、一般には約0.
3〜2Kg/cm2、好ましくは約0.5〜1.0Kg/cm2の加圧条件下
で、理論NCO%になる迄(理論上100%反応したと考えられ
る時点迄)反応させる。その際、熱交換を行ないなが
ら、反応時の最高温度を約110℃以下、好ましくは約95
〜105℃に抑える。反応系の温度がほぼ一定になった
ら、反応系の圧力を徐々に常圧に戻し、次いで減圧状
態、一般には約750mmHg以上、好ましくは約755〜760mmH
gの減圧度とし、約60〜90分間程度プレポリマー反応を
更に継続する。
【0009】次いで、このようにして形成されたプレポ
リマーに鎖延長剤を加え、約40〜60秒間程度撹拌した
後、約100〜120℃の熱盤上に注ぎ込み、硬化させる。
【0010】鎖伸長剤としては、エチレングリコール、
1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2,3-ブタ
ンジオール、グリセリンモノアリルエーテル等の低分子
量脂肪族ジオール、p-フェニレンジ(β-ヒドロキシエチ
ルエーテル)、p-キシリレングリコール、シクロヘキサ
ンジオール等の芳香族または脂環式ジオール、これらと
組合されて用いられるエチレンジアミンなどの脂肪族ジ
アミンまたは3,3´-ジクロロ-4,4´-ジアミノジフェニ
ルメタン、ジエチルトルイレンジアミン、N,N′-ジアミ
ノピペリジンなどの芳香族ジアミン、更にはグリセリ
ン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等
の低分子量脂肪族トリオールなどがそれぞれ用いられ
る。
【0011】得られたウレタン化物の熱硬化物は粉砕さ
れ、押出機によって造粒されるが、単軸または2軸押出
機を用いて溶融、混練しながら押出機ヘッド付近から押
出し、造粒する際、減圧条件下、一般には約700mmHg以
上、好ましくは約720〜740mmHgの減圧下で吸引しながら
造粒が行われる。
【0012】得られた造粒物を用いての成形は、射出成
形機を用い、約80〜125℃で約12〜48時間程度加熱する
ことによって行われる。
【0013】
【発明の効果】本発明方法においては、プレポリマー反
応段階と造粒過程の2段階で、反応時の副生物、2量化し
たイソシアネート、微量のハロゲン化物、使用された原
料ポリオール中に含まれる低分子物質などを有効に除去
することができるので、得られた熱可塑性ポリウレタン
から成形された部品を各種精密電気・電子機器に装着し
た場合、これらの機器の機能に致命的な悪影響を及ぼす
ことが効果的に防止される。また、熱可塑性ポリウレタ
ン中に含まれている金属腐食成分の除去も有効に行われ
るので、その面からも機器の機能保持が十分に図られ
る。
【0014】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0015】実施例1 125℃に加熱したポリカプロラクトンジオール(MW2000,O
H価56.1)100部(重量、以下同じ)にトリジンジイソシア
ネート(MW264)60部(OHに対してNCO基が約4.5倍)を加
え、窒素ガスで0.7Kg/cm2に加圧した状態でプレポリマ
ー反応させた。反応開始に際しては、外部からの加熱を
必要としており、ただしそのときの温度上昇を最高110
℃以下になるようにコントロールし、理論NCO%(この場
合には9.31%)になった時点から、755mmHgの減圧度で80
分間プレポリマー反応を継続した。
【0016】次いで、1,4-ブタンジオール13.7部を加
え、約40〜60秒間撹拌した後、熱盤(約115〜120℃)上に
注ぎ込み、硬化させた。これを粉砕し、単軸押出機で21
0℃付近で溶融させ、混練しながら押出機ヘッド付近か
ら、720mmHgの減圧度で吸引しながら、造粒化を行っ
た。
【0017】造粒化されたウレタン組成物を、射出成形
機(ノズル部225℃、シリンダ部215℃、ホッパ下205℃)
を用いて、シート状(25×125×2mm)に成形し、これを更
に約120〜125℃で24時間アニーリングを行った。
【0018】比較例1 実施例1において、プレポリマー反応時の理論NCO%に到
達した後の減圧を実施しなかった。
【0019】比較例2 実施例1において、押出機による造粒時に減圧を実施し
なかった。
【0020】実施例2 ポリテトラメチレングリコール(OH価114)100部を80℃に
加熱しながら、これにp-フェニレンジイソシアネート(M
W160)27部を加え、実施例1と同様なプレポリマー反応を
行ない、理論NCO%(この場合4.44%)になった時点から、7
50mmHgの減圧度で60分間プレポリマー反応を継続した。
【0021】次いで、p-フェニレン(β-ヒドロキシエチ
ル)エーテル11.7部を加え、以下実施例1と同様に、ウレ
タン化反応、造粒化およびシート状への成形を行った。
【0022】比較例3 実施例2において、プレポリマー反応時の理論NCO%に到
達した後の減圧および押出機による造粒時の減圧をいず
れも実施しなかった。
【0023】以上の各実施例および比較例で得られたシ
ートについて、次の各項目の測定が行われた。 物性値:JIS K-6301準拠 アウトガス試験:シートから2×5×2mmの測定試料片(約4
g)を切り出し、容量22mlのバイアル瓶に精密に秤りとっ
た。内部を窒素ガスでパージした後密栓し、125℃の温
度に調整したオーブン内に48時間放置した。バイアル瓶
内に発生したガスを、ガスクロマトグラフィーおよびガ
スクロマトグラフ質量分析計で定性および定量し、アウ
トガスのトータル量を算出した。 銀片腐食試験:10×10×2mmの大きさに切り出した2枚の
シートを秤量瓶中に納め、その内の1枚は銀片と接触さ
せた状態でセットし、また他の1枚はシートと銀片との
間にステンレス鋼製メッシュを挟んだ状態でセットして
蓋をした後、100℃で90時間静置し、銀片表面の黒色度
合を目視で観察した。変色なしを○、わずかに黒変を
△、黒変を×で示した。 塩素、臭素、リン分、硫黄分量の測定:30×110×2mmの
大きさに切り出した3枚のシートを純水150ml中に浸漬し
て超音波抽出を10分間行ない、その抽出液をイオンクロ
マトグラフィー分析に供し、Cl-、Br-、PO4---、SO4
--としての平均値を算出した。
【0024】得られた結果は、次の表に示される。 表 測定・評価項目 実-1 比-1 比-2 実-2 比-3 [物性値] 硬さ (JIS A) 95 95 95 96 95 100%モジュラス (MPa) 12.0 12.0 12.5 14.5 14.0 引張強さ (MPa) 53.5 52.0 53.0 60.0 58.5 伸び (%) 510 550 530 690 720 引裂強さ (KN/m) 125 120 125 145 140 圧縮永久歪 (%) 27 32 30 22 25 [アウトガス試験] アウトガス総量 (μg/g) 3.7 29.7 37.5 4.1 89.7 接触状態 ○ △ △ ○ × 非接触状態 ○ ○ ○ ○ × [塩素、臭素、リン分、硫黄分量] Cl- (×10-3μg/ml) <7 17 12 <5 27 Br- (×10-3μg/ml) <5 <5 <5 <5 <11 PO4 --- (×10-3μg/ml) <13 <13 <13 <7 <13 SO4 -- (×10-3μg/ml) <11 <11 <11 <11 17

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不活性ガスの加圧条件下でポリオールに
    過剰モル量のジイソシアネートをプレポリマー反応さ
    せ、理論NCO%になった時点から減圧条件下でプレポリマ
    ー反応を継続させた後、鎖延長剤でウレタン化反応さ
    せ、得られたウレタン化物の熱硬化物を、減圧条件下で
    吸引しながら押出機を用いて造粒することを特徴とする
    熱可塑性ポリウレタン造粒物の製造法。
JP10093794A 1998-04-07 1998-04-07 熱可塑性ポリウレタン造粒物の製造法 Pending JPH11292946A (ja)

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