JPH11269849A - 防波堤及び護岸構造物 - Google Patents
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Abstract
またマウンド構築のために石材や骨材を必要としない防
波堤及び護岸構造物を提供すること。 【解決手段】 比重1.3〜1.9の硬化体ブロックによ
り形成したマウンド15を備える防波堤及び護岸構造
物。
Description
造物に関する。
または傾斜堤等の構造様式の堤体が用いられており、こ
の混成堤は、例えば、図2に示したように、海底にマウ
ンド20を形成し、このマウンド20の上にケーソン1
1等の直立部を設け、この直立部の周りに根固めブロッ
ク13を設置し、必要に応じてマウンド20の法面を被
覆材14で被って構築している。従来、上記マウンド2
0はコンクリートブロックや割石を積み上げて形成して
おり、このコンクリートブロックの比重は2.1〜2.4
程度、自然石の比重は2.5〜3.0程度であり、比重が
大きいため海底地盤が軟弱な場合には、予め砂等を用い
て改良地盤21を構築する必要が有って、この地盤改良
作業には多大な施工費が掛かるという欠点があった。ま
た、環境保護や資源枯渇のために、マウンドの構築に用
いる石材や骨材の価格が上昇する傾向があり、安定的な
供給も次第に困難になりつつある。
の問題点に着目してなされたものであり、その課題は、
軟弱地盤であっても地盤改良を必要としない防波堤及び
護岸構造物を提供することである。
ために石材や骨材を必要としない防波堤及び護岸構造物
を提供することである。
解決するために、比重1.3〜1.9の硬化体ブロックに
より形成したマウンドを備える防波堤及び護岸構造物を
提供する。このように、従来のマウンド材料よりも比重
の小さい硬化体ブロックを用いれば、海底地盤が軟弱で
あっても、地盤改良を行うことなく防波堤及び護岸構造
物を構築することができる。
硬化体ブロックは、セメントと乾燥微粉体とを含む水硬
性材料と、比重1.6以下の軽量材料と、{最適含水比
+(0〜5)}%の範囲内の水または海水とで形成した
ブロックを用いることができる。この硬化体ブロック
は、上記材料を充分混練した後、ブロック用の型枠に打
設し、この打設された水硬性材料の電気抵抗値が低下す
るまで前記型枠を振動させて締め固めれば形成すること
ができる。
しては、例えば、発泡スチロール、ポリエチレン、ポリ
スチレン、ゴム又はポリ塩化ビニル等の樹脂材料から形
成した粒径1〜10mm程度の粒状物、または5〜100
mm程度の切削片又は繊維を用いることができて、さら
に、上記樹脂材料は廃棄されたものであっても良い。ま
た前記乾燥微粉体としては、石炭灰、鉱炉スラグ、乾燥
汚泥、火山灰等を挙げることができ、特に石炭灰が好ま
しく、石炭灰中でも微粉炭燃焼により発生したものを電
気集塵機で集めた、いわゆるEP灰、あるいはこれを粗
粒化した既成灰などを挙げることができる。本発明にお
いて、水硬性材料は、乾燥微粉体100重量部に対し、
上記セメントを3〜150重量部、好ましくは10〜5
0重量部添加したものを用いる。セメントの添加量が、
3重量部未満では強度が発現せず、また150重量部を
越えて添加しても強度発現がさほど上昇しないばかり
か、ひび割れ等の問題を生ずる。本発明ではセメント及
び乾燥微粉体の他に石こう、減水剤、混和剤等の添加剤
を加えてもよく、更に、無機塩類を添加することもでき
る。
含水比+(0〜5)}%の範囲内にて水硬性材料に添加
しても、この海水及び/又は水の添加量は、従来のコン
クリートやセメントモルタルの添加水量よりも非常に少
量であるので、水硬性材料には、コンクリート等のよう
な流動性は生じず、湿り気を帯びた粉体状態になる。し
たがって、比重1.6以下の軽量材料であっても、水等
を添加後の水硬性材料にほぼ均一に分散させて混ぜ加え
ることが可能であり、さらに、軽量材料は硬化体ブロッ
クにおいても偏在すること無く、ほぼ均一に分散させて
形成することができる。
させながら各含水比の供試体を所定回数だけ突固め、乾
燥密度を測定して最大の乾燥密度が得られる含水比をい
い、例えば、JIS A 1210の突き固め試験では、10cmモ
ールドに試料を3層に分けて入れ、2.5kgランマーで各
層ごとにそれぞれ25回ずつ突き固めて最適含水比を求
める。(最適含水比+5)%を越える含水比を用いると、
ブリージングが大きくなり、乾燥時にひび割れを生じた
り又は硬化体中に水分が残りヘアクラックが生ずる恐れ
がある。一方、(最適含水比+0%)未満の含水比では
締固めが非常に困難であり、作業性が悪くなるので打設
困難となり、充分な強度が発現しないおそれが有る。混
練に当っては一般の生コンクリートを混練する強制練り
ミキサー、二軸強制練りミキサー、低含水比用強制連続
練りミキサーなどの機器を用いると充分混練されるので
好ましい。
極を所定長離隔して型枠内に設置し、水硬性材料の混練
物を打設する。そして、打設後、各電極に通電して得ら
れる電極間の電気抵抗値を測定しながら、この電気抵抗
値の絶対値は問題とせず、それぞれの混練物自体の経時
的な相対変化の傾向において、電気抵抗値が低下するま
で型枠を振動させて混練物を締め固める。ここで、振動
は例えば油圧テーブルバイブレータ「HST 10F 18C」(エ
クセン(株))を用いて遠心力を5〜10トン程度、振動
数を1000〜5000rpm程度、好ましくは4000
〜4500rpm程度に設定して行なえば良い。
て詳細に説明する。図1は混成堤形式の防波堤又は護岸
構造物を示す断面図であり、この混成堤は、比重1.3
〜1.9の硬化体ブロックを海底地盤22のうえに積み
上げてマウンド15を形成し、このマウンド15の上に
ケーソン11等の直立部を載せて、この直立部の周りに
根固めブロック13を設置し、マウンド15の法面を被
覆材14で被い、外海側12の前記マウンド15の法裾
に洗掘防止マット16を配置して形成したものである。
このように比重1.3〜1.9の硬化体ブロックを用いて
マウンド15を構築すれば、海底地盤が軟弱であって
も、地盤改良を行うこと無く防波堤又は護岸構造物を構
築することが可能になる。
灰を85重量部と、普通ポルトランドセメント15重量
部と、混和剤としてのNaClを3重量部と、{最適含水比
+(0〜5)}%の水と、軽量材料としての粒径1〜1
0mm程度の発泡スチロールを30%とにより硬化体ブロ
ックを形成すれば、硬化体ブロックの比重は1.2〜1.
3程度になる。
いて説明する。最初に、乾燥微粉体としての石炭灰を8
5重量部と、普通ポルトランドセメント15重量部と、
混和剤としてのNaClを3重量部とを強制練りミキサーを
用いて混合し、得られた混合物に対して{最適含水比+
(0〜5)}%の水を加えて十分混練し、含水混練物を
作成する。次いで、内側がほぼ立方体形状で、内法寸法
が1600×1600×1600mmの硬化体ブロック用
型枠(図示せず)を、油圧テーブルバイブレーター(図
示せず)のうえに載置し、この型枠内に電極を配置して
電気抵抗測定装置(図示せず)に接続し、硬化体ブロッ
ク用型枠内に前記含水混練物を打設する。そして、硬化
体ブロック用型枠を油圧テーブルバイブレーターにて遠
心力10〜40トン重、振動数3000〜4000rpm
程度の振動を加えながら、電気抵抗値が急低下するまで
締め固める。締め固めて24〜48時間後に硬化体ブロ
ック用型枠を脱型すれば、硬化体ブロックが完成する。
ため、捨石により傾斜堤を構築する場合と、硬化体ブロ
ックにより傾斜堤を構築する場合とにおける、地盤の所
要改良率、所要改良幅および所要改良体積を計算により
求めた。
石と硬化体ブロックと改良用砂とを用いて、図5に示し
たような3水準の粘着力を有する基礎地盤のうえに、図
3の断面寸法で構築するものと仮定する。また安定に対
する安全率は1.3以上とし、この安全率を満たすため
の地盤の所要改良率、所要改良幅および所要改良体積を
「港湾の施設の技術上の基準・同解説改訂版」(平成元
年6月、社団法人日本港湾協会)に基づいて計算し、図
6に示した。
の結果を比較すると、同じ粘着力を有する基礎地盤であ
りながら、硬化体ブロックを用いて傾斜堤を構築した場
合には、捨石を用いた場合よりも、地盤の所要改良率、
所要改良幅及び所要改良体積を低減可能なことが判る。
またケースNo.5とケースNo.6との結果からは、硬化体ブ
ロックを用いれば、軟弱地盤であっても安全率1.3を
満たし、地盤改良すること無く傾斜堤を構築可能なこと
が判る。
び改良用砂の材質を示した図表である。
た図表である。
場合に要する、地盤の改良率、改良幅および改良体積を
示した図表である。
Claims (2)
- 【請求項1】 比重1.3〜1.9の硬化体ブロックによ
り形成したマウンドを備える防波堤及び護岸構造物。 - 【請求項2】 前記硬化体ブロックが、セメントと乾燥
微粉体とを含む水硬性材料と、比重1.6以下の軽量材
と、{最適含水比+(0〜5)}%の範囲内の水または
海水とからなることを特徴とする請求項1記載の防波堤
及び護岸構造物。
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JP10078698A JPH11269849A (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 防波堤及び護岸構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JPH11269849A true JPH11269849A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=13669097
Family Applications (1)
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1998
- 1998-03-26 JP JP10078698A patent/JPH11269849A/ja active Pending
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