JPH11246541A - 多官能性オキセタン化合物 - Google Patents
多官能性オキセタン化合物Info
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- JPH11246541A JPH11246541A JP5517298A JP5517298A JPH11246541A JP H11246541 A JPH11246541 A JP H11246541A JP 5517298 A JP5517298 A JP 5517298A JP 5517298 A JP5517298 A JP 5517298A JP H11246541 A JPH11246541 A JP H11246541A
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- hydroxymethyloxetane
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- alkyl
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、新規な多官能性オキセタン化合物
及びその製造法を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、3-アルキル-3-ヒドロ
キシメチルオキセタン又は3-ヒドロキシメチルオキセタ
ンと多価イソシアネートを反応させることを特徴とする
新規な多官能性オキセタン化合物の製造法によって達成
される。
及びその製造法を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、3-アルキル-3-ヒドロ
キシメチルオキセタン又は3-ヒドロキシメチルオキセタ
ンと多価イソシアネートを反応させることを特徴とする
新規な多官能性オキセタン化合物の製造法によって達成
される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3-アルキル-3-ヒ
ドロキシメチルオキセタン又は3-ヒドロキシメチルオキ
セタンと多価イソシアネートから得られる新規な多官能
性オキセタン化合物及びその製造法に関するものであ
る。なお、これから誘導される光硬化性又は熱硬化性樹
脂は、耐熱性、機械特性及び密着性に優れ、塗料及び接
着剤等に利用される。
ドロキシメチルオキセタン又は3-ヒドロキシメチルオキ
セタンと多価イソシアネートから得られる新規な多官能
性オキセタン化合物及びその製造法に関するものであ
る。なお、これから誘導される光硬化性又は熱硬化性樹
脂は、耐熱性、機械特性及び密着性に優れ、塗料及び接
着剤等に利用される。
【0002】
【従来の技術】オキセタン化合物は、光開始カチオン重
合又は硬化が可能なモノマーとして、近年注目を浴びて
いる化合物であり、多くの単官能性及び多官能性オキセ
タン化合物が報告されている。これらのモノマーは、環
境汚染が少なく、重合時の酸素の影響も無く、重合速度
も速く、またプロセスコストの低減化が可能といったエ
ポキシ系モノマーにない利点を有している。これらの利
点を活用して、各種の電子材料、塗料、接着剤及びコー
ティング材料の開発が計画されている。これらのオキセ
タン化合物に関しては以下のような公知文献がある。例
えば、Pure Appl.Chem.,A29(10),pp.915(1992)及びPur
e Appl.Chem.,A30(2&3),pp.189(1993)には種々のオキ
セタン誘導体の合成法が記載されている。
合又は硬化が可能なモノマーとして、近年注目を浴びて
いる化合物であり、多くの単官能性及び多官能性オキセ
タン化合物が報告されている。これらのモノマーは、環
境汚染が少なく、重合時の酸素の影響も無く、重合速度
も速く、またプロセスコストの低減化が可能といったエ
ポキシ系モノマーにない利点を有している。これらの利
点を活用して、各種の電子材料、塗料、接着剤及びコー
ティング材料の開発が計画されている。これらのオキセ
タン化合物に関しては以下のような公知文献がある。例
えば、Pure Appl.Chem.,A29(10),pp.915(1992)及びPur
e Appl.Chem.,A30(2&3),pp.189(1993)には種々のオキ
セタン誘導体の合成法が記載されている。
【0003】また、DE 1,021,858には、一般式(2)
で表されるオキセタン化合物が開示されている。
で表されるオキセタン化合物が開示されている。
【化2】 (式中、Rは2以上の原子価を有する芳香族残基であ
り、nは1又は2である。)
り、nは1又は2である。)
【0004】更に、特開平6-16804号公報には、一般式
(3)で表されるオキセタン化合物の記載がある。
(3)で表されるオキセタン化合物の記載がある。
【化3】 (式中、R1は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、フ
ルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基又
はチエニル基、フッ素原子である。R2は、鎖状または
分岐状ポリ(アルキレンオキシ)基、キシリレン基、シ
ロキサン結合及びエステル結合から成る群から選ばれる
多価基であり、Zは酸素原子又は硫黄原子であり、mは
2、3又は4である。)
ルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基又
はチエニル基、フッ素原子である。R2は、鎖状または
分岐状ポリ(アルキレンオキシ)基、キシリレン基、シ
ロキサン結合及びエステル結合から成る群から選ばれる
多価基であり、Zは酸素原子又は硫黄原子であり、mは
2、3又は4である。)
【0005】そして、特開平8-245783号公報には、2,2'
-ビトリレンジイル骨格を有する二官能性オキセタンを
始めとする数多くのオキセタン化合物類の記載がある。
また、特開平7-17958号公報にはアリルクロライドとヒ
ドロキシメチルオキセタンとの反応によるオキセタン化
合物の合成法が記載されている。しかしながら、これら
いずれの公知文献にも本発明の化合物類についての記載
は全くなく、また合成法についての具体的な例は記載さ
れていない。
-ビトリレンジイル骨格を有する二官能性オキセタンを
始めとする数多くのオキセタン化合物類の記載がある。
また、特開平7-17958号公報にはアリルクロライドとヒ
ドロキシメチルオキセタンとの反応によるオキセタン化
合物の合成法が記載されている。しかしながら、これら
いずれの公知文献にも本発明の化合物類についての記載
は全くなく、また合成法についての具体的な例は記載さ
れていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、新規
な多官能性オキセタン化合物及びその製造法を提供する
ものである。
な多官能性オキセタン化合物及びその製造法を提供する
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、一般式
(1)
(1)
【0008】
【化4】 (式中、Rは水素原子又は1〜6個の炭素原子を有するア
ルキル基であり、nは2又は3、Xは2価又は3価の芳香族
残基或いは2価の脂肪族残基である。)で表される多官
能性オキセタン化合物によって解決される。
ルキル基であり、nは2又は3、Xは2価又は3価の芳香族
残基或いは2価の脂肪族残基である。)で表される多官
能性オキセタン化合物によって解決される。
【0009】更に、3-アルキル-3-ヒドロキシメチルオ
キセタン又は3-ヒドロキシメチルオキセタンと多価イソ
シアネートを反応させることを特徴とする多官能性オキ
セタン化合物の製造法によって解決される。
キセタン又は3-ヒドロキシメチルオキセタンと多価イソ
シアネートを反応させることを特徴とする多官能性オキ
セタン化合物の製造法によって解決される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において、先述の一般式
(1)で表される多官能性オキセタン化合物のXは、2
価又は3価の芳香族残基或いは2価の脂肪族残基であり、
(1)で表される多官能性オキセタン化合物のXは、2
価又は3価の芳香族残基或いは2価の脂肪族残基であり、
【0011】
【化5】 等で表される。
【0012】本発明においては、3-アルキル-3-ヒドロ
キシメチルオキセタン又は3-ヒドロキシメチルオキセタ
ンと多価イソシアネートとを反応させることにより、一
般式(1)で表される新規な多官能性オキセタン化合物
を得ることが出来る。
キシメチルオキセタン又は3-ヒドロキシメチルオキセタ
ンと多価イソシアネートとを反応させることにより、一
般式(1)で表される新規な多官能性オキセタン化合物
を得ることが出来る。
【0013】本発明において用いられる原料のオキセタ
ン化合物は、前記の3-アルキル-3-ヒドロキシメチルオ
キセタン又は3-ヒドロキシメチルオキセタンである。3-
アルキル-3-ヒドロキシメチルオキセタン中のアルキル
基は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、更に好まし
くはメチル基、エチル基である。
ン化合物は、前記の3-アルキル-3-ヒドロキシメチルオ
キセタン又は3-ヒドロキシメチルオキセタンである。3-
アルキル-3-ヒドロキシメチルオキセタン中のアルキル
基は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、更に好まし
くはメチル基、エチル基である。
【0014】本発明において用いられる原料の多価イソ
シアネートとしては、1,2-ベンゼンジイソシアネート、
1,3-ベンゼンジイソシアネート、1,4-ベンゼンジイソシ
アネート、2-クロロ-1,4-ベンゼンジイソシアネート、
2,3-トリレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシ
アネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、1,4-シク
ロヘキサンジイソシアネート、3,3'-ジメチルビフェニ
ル-4,4'-ジイソシアネート、3,3'-ジメトキシビフェニ
ル-4,4'-ジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソ
シアネート、ビス(4-イソシアナトフェニル)メタン、
ビス(3-メチル-4-イソシアナトフェニル)メタン、ト
リス(4-イソシアナトフェニル)メタン、トリス(4-イ
ソシアナトフェニル)ホスフィンが挙げられる。
シアネートとしては、1,2-ベンゼンジイソシアネート、
1,3-ベンゼンジイソシアネート、1,4-ベンゼンジイソシ
アネート、2-クロロ-1,4-ベンゼンジイソシアネート、
2,3-トリレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシ
アネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、1,4-シク
ロヘキサンジイソシアネート、3,3'-ジメチルビフェニ
ル-4,4'-ジイソシアネート、3,3'-ジメトキシビフェニ
ル-4,4'-ジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソ
シアネート、ビス(4-イソシアナトフェニル)メタン、
ビス(3-メチル-4-イソシアナトフェニル)メタン、ト
リス(4-イソシアナトフェニル)メタン、トリス(4-イ
ソシアナトフェニル)ホスフィンが挙げられる。
【0015】本発明において、3-アルキル-3-ヒドロキ
シメチルオキセタン又は3-ヒドロキシメチルオキセタン
と多価イソシアネートとを反応させる際、溶媒を使用す
ることも出来る。使用する溶媒としては、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;ジメチルア
セトアミド、ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロ
リドン等の非プロトン性極性溶媒が挙げられるが、特に
芳香族炭化水素溶媒が好適に用いられる。溶媒の使用量
は、3-アルキル-3-ヒドロキシメチルオキセタン又は3-
ヒドロキシメチルオキセタン1モルに対して、好ましく
は500〜20000ml、更に好ましくは1000〜10000mlであ
る。
シメチルオキセタン又は3-ヒドロキシメチルオキセタン
と多価イソシアネートとを反応させる際、溶媒を使用す
ることも出来る。使用する溶媒としては、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;ジメチルア
セトアミド、ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロ
リドン等の非プロトン性極性溶媒が挙げられるが、特に
芳香族炭化水素溶媒が好適に用いられる。溶媒の使用量
は、3-アルキル-3-ヒドロキシメチルオキセタン又は3-
ヒドロキシメチルオキセタン1モルに対して、好ましく
は500〜20000ml、更に好ましくは1000〜10000mlであ
る。
【0016】本発明においては、3-アルキル-3-ヒドロ
キシメチルオキセタン又は3-ヒドロキシメチルオキセタ
ン(又はその前記溶媒の溶液)に多価イソシアネート
(又はその前記溶媒の溶液)を徐々に滴下していく方法
が望ましい。
キシメチルオキセタン又は3-ヒドロキシメチルオキセタ
ン(又はその前記溶媒の溶液)に多価イソシアネート
(又はその前記溶媒の溶液)を徐々に滴下していく方法
が望ましい。
【0017】前記反応における反応温度は、好ましくは
20〜200℃、更に好ましくは50〜150℃である。反応時間
は、反応温度にもよるが、多価イソシアネートを完全に
滴下後、2〜6時間で充分である。また、反応はヘリウ
ム、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気で、常圧又は
加圧下で行われる。
20〜200℃、更に好ましくは50〜150℃である。反応時間
は、反応温度にもよるが、多価イソシアネートを完全に
滴下後、2〜6時間で充分である。また、反応はヘリウ
ム、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気で、常圧又は
加圧下で行われる。
【0018】本発明において必要ならば、触媒を使用す
ることが出来る。使用される触媒としては、トリエチル
アミン、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン、テ
トラメチルグアジニン、トリエチレンジアミン等のアミ
ン類;オクチル酸スズ、ジブチルチンジアセテート、ジ
ブチルチンジマレエート、オクチル酸鉛等の有機酸の金
属塩が挙げられるが、特にトリエチルアミンが好適に用
いられる。触媒の使用量は、オキセタン化合物1モルに
対して、好ましくは0.02〜等モル、更に好ましくは0.05
〜0.5モルである。
ることが出来る。使用される触媒としては、トリエチル
アミン、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン、テ
トラメチルグアジニン、トリエチレンジアミン等のアミ
ン類;オクチル酸スズ、ジブチルチンジアセテート、ジ
ブチルチンジマレエート、オクチル酸鉛等の有機酸の金
属塩が挙げられるが、特にトリエチルアミンが好適に用
いられる。触媒の使用量は、オキセタン化合物1モルに
対して、好ましくは0.02〜等モル、更に好ましくは0.05
〜0.5モルである。
【0019】反応終了後は、反応混合物を室温まで冷却
し、水及び/又は弱塩基性水溶液で洗浄、乾燥、或いは
必要あれば溶媒の留去という極めて簡便な後処理で、目
的とする多官能性オキセタン化合物を得ることが出来
る。これは、FD-MS、1H-NMR(CDCl3)によって確認出来る
新規な化合物である。
し、水及び/又は弱塩基性水溶液で洗浄、乾燥、或いは
必要あれば溶媒の留去という極めて簡便な後処理で、目
的とする多官能性オキセタン化合物を得ることが出来
る。これは、FD-MS、1H-NMR(CDCl3)によって確認出来る
新規な化合物である。
【0020】
【実施例】以下に実施例を用いて、本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0021】実施例1 温度計、冷却器、攪拌装置及び滴下漏斗を備えた100ml
の三つ口丸底フラスコに、3-エチル-3-ヒドロキシメチ
ルオキセタン2.32g(20mmol)、トリエチルアミン0.50g(5
mmol)及びトルエン40mlを加え、窒素雰囲気下、110℃で
加熱攪拌した。これに、2,4-トリレンジイソシアネート
1.74g(10mmol)をトルエン20mlに溶解した液を、滴下漏
斗から100分かけて滴下した。滴下終了後に110℃で2時
間、更に120℃で2時間加熱攪拌した。反応終了後、反応
混合物を室温まで冷却し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液
50mlで2回洗浄、更に水50mlで2回洗浄した。その油相を
分離し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥後、濾過し
た。濾液中のトルエンを減圧下で留去すると、釜残とし
て白色固体3.18gが得られた。この化合物のFD-MS測定か
ら分子量が406であることが確認された。更に、図1に
示す1H-NMR(CDCl3)の測定結果から、得られた化合物は
式(4)
の三つ口丸底フラスコに、3-エチル-3-ヒドロキシメチ
ルオキセタン2.32g(20mmol)、トリエチルアミン0.50g(5
mmol)及びトルエン40mlを加え、窒素雰囲気下、110℃で
加熱攪拌した。これに、2,4-トリレンジイソシアネート
1.74g(10mmol)をトルエン20mlに溶解した液を、滴下漏
斗から100分かけて滴下した。滴下終了後に110℃で2時
間、更に120℃で2時間加熱攪拌した。反応終了後、反応
混合物を室温まで冷却し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液
50mlで2回洗浄、更に水50mlで2回洗浄した。その油相を
分離し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥後、濾過し
た。濾液中のトルエンを減圧下で留去すると、釜残とし
て白色固体3.18gが得られた。この化合物のFD-MS測定か
ら分子量が406であることが確認された。更に、図1に
示す1H-NMR(CDCl3)の測定結果から、得られた化合物は
式(4)
【0022】
【化6】 で表される、ビス(3-エチルオキセタン-3-イルメチル)-
2,4-トリレンジカーバメートであると同定された。
2,4-トリレンジカーバメートであると同定された。
【0023】実施例2 実施例1と同様の反応容器に、3-メチル-3-ヒドロキシ
メチルオキセタン2.04g(20mmol)、トリエチルアミン0.5
0g(5mmol)及びトルエン40mlを加え、窒素雰囲気下、120
℃で加熱攪拌した。これに、2,4-トリレンジイソシアネ
ート1.74g(10mmol)をトルエン20mlに溶解した液を、滴
下漏斗から25分かけて滴下し、更に120℃で5時間加熱攪
拌した。反応終了後、反応混合物を室温まで冷却し、5%
炭酸水素ナトリウム水溶液50mlで2回洗浄、更に水50ml
で2回洗浄した。その油相を分離し、容量が約1/3になる
までトルエンを減圧下で留去した。すると、固体が析出
してきたので、それを濾過して乾燥すると、白色固体2.
80gが得られた。この化合物のFD-MS測定から分子量が37
8であることが確認された。更に、図2に示す1H-NMR(CD
Cl3)の測定結果から、得られた化合物は式(5)
メチルオキセタン2.04g(20mmol)、トリエチルアミン0.5
0g(5mmol)及びトルエン40mlを加え、窒素雰囲気下、120
℃で加熱攪拌した。これに、2,4-トリレンジイソシアネ
ート1.74g(10mmol)をトルエン20mlに溶解した液を、滴
下漏斗から25分かけて滴下し、更に120℃で5時間加熱攪
拌した。反応終了後、反応混合物を室温まで冷却し、5%
炭酸水素ナトリウム水溶液50mlで2回洗浄、更に水50ml
で2回洗浄した。その油相を分離し、容量が約1/3になる
までトルエンを減圧下で留去した。すると、固体が析出
してきたので、それを濾過して乾燥すると、白色固体2.
80gが得られた。この化合物のFD-MS測定から分子量が37
8であることが確認された。更に、図2に示す1H-NMR(CD
Cl3)の測定結果から、得られた化合物は式(5)
【0024】
【化7】 で表される、ビス(3-メチルオキセタン-3-イルメチル)-
2,4-トリレンジカーバメートであると同定された。
2,4-トリレンジカーバメートであると同定された。
【0025】実施例3 実施例1と同様の反応容器に、3-エチル-3-ヒドロキシ
メチルオキセタン2.32g(20mmol)、トリエチルアミン0.5
0g(5mmol)及びトルエン40mlを加え、窒素雰囲気下、110
℃で加熱攪拌した。これに、1,6-ヘキサメチレンジイソ
シアネート1.68g(10mmol)をトルエン20mlに溶解した液
を、滴下漏斗から120分かけて滴下し、更に110℃で2時
間加熱攪拌した。反応終了後、反応混合物を室温まで冷
却し、水50mlで2回洗浄した。その油相を分離し、無水
硫酸マグネシウムを加えて乾燥後、濾過した。濾液中の
トルエンを減圧下で留去すると、釜残として粘りのある
無色透明な液体2.68gが得られた。この化合物のFD-MS測
定から分子量が400であることが確認された。更に、図
3に示す1H-NMR(CDCl3)の測定結果から、得られた化合
物は式(6)
メチルオキセタン2.32g(20mmol)、トリエチルアミン0.5
0g(5mmol)及びトルエン40mlを加え、窒素雰囲気下、110
℃で加熱攪拌した。これに、1,6-ヘキサメチレンジイソ
シアネート1.68g(10mmol)をトルエン20mlに溶解した液
を、滴下漏斗から120分かけて滴下し、更に110℃で2時
間加熱攪拌した。反応終了後、反応混合物を室温まで冷
却し、水50mlで2回洗浄した。その油相を分離し、無水
硫酸マグネシウムを加えて乾燥後、濾過した。濾液中の
トルエンを減圧下で留去すると、釜残として粘りのある
無色透明な液体2.68gが得られた。この化合物のFD-MS測
定から分子量が400であることが確認された。更に、図
3に示す1H-NMR(CDCl3)の測定結果から、得られた化合
物は式(6)
【0026】
【化8】 で表される、ビス(3-エチルオキセタン-3-イルメチル)-
1,6-ヘキサメチレンジカーバメートであると同定され
た。
1,6-ヘキサメチレンジカーバメートであると同定され
た。
【0027】実施例4 実施例1と同様の反応容器に、3-メチル-3-ヒドロキシ
メチルオキセタン2.04g(20mmol)、トリエチルアミン0.5
0g(5mmol)及びトルエン40mlを加え、窒素雰囲気下、120
℃で加熱攪拌した。これに、1,6-ヘキサメチレンジイソ
シアネート1.68g(10mmol)をトルエン20mlに溶解した液
を、滴下漏斗から60分かけて滴下し、更に120℃で5時間
加熱攪拌した。反応終了後、反応混合物を室温まで冷却
し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液50mlで2回洗浄した。
その油相を分離し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥
後、濾過した。濾液中のトルエンを減圧下で留去する
と、釜残として粘りのある無色透明な液体2.75gが得ら
れた。この化合物のFD-MS測定から分子量が372であるこ
とが確認された。更に、図4に示す1H-NMR(CDCl3)の測
定結果から、得られた化合物は式(7)
メチルオキセタン2.04g(20mmol)、トリエチルアミン0.5
0g(5mmol)及びトルエン40mlを加え、窒素雰囲気下、120
℃で加熱攪拌した。これに、1,6-ヘキサメチレンジイソ
シアネート1.68g(10mmol)をトルエン20mlに溶解した液
を、滴下漏斗から60分かけて滴下し、更に120℃で5時間
加熱攪拌した。反応終了後、反応混合物を室温まで冷却
し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液50mlで2回洗浄した。
その油相を分離し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥
後、濾過した。濾液中のトルエンを減圧下で留去する
と、釜残として粘りのある無色透明な液体2.75gが得ら
れた。この化合物のFD-MS測定から分子量が372であるこ
とが確認された。更に、図4に示す1H-NMR(CDCl3)の測
定結果から、得られた化合物は式(7)
【0028】
【化9】 で表される、ビス(3-メチルオキセタン-3-イルメチル)-
1,6-ヘキサメチレンジカーバメートであると同定され
た。
1,6-ヘキサメチレンジカーバメートであると同定され
た。
【0029】
【発明の効果】本発明により、新規な多官能性オキセタ
ン化合物及びその製造法を提供することが出来る。これ
から誘導される光硬化性又は熱硬化性樹脂は、耐熱性、
機械特性及び密着性に優れ、塗料及び接着剤等に利用で
きる。
ン化合物及びその製造法を提供することが出来る。これ
から誘導される光硬化性又は熱硬化性樹脂は、耐熱性、
機械特性及び密着性に優れ、塗料及び接着剤等に利用で
きる。
【図1】実施例1で得られたビス(3-エチルオキセタン-3
-イルメチル)-2,4-トリレンジカーバメートの1H-NMR(CD
Cl3)を示す図である。
-イルメチル)-2,4-トリレンジカーバメートの1H-NMR(CD
Cl3)を示す図である。
【図2】実施例2で得られたビス(3-メチルオキセタン-3
-イルメチル)-2,4-トリレンジカーバメートの1H-NMR(CD
Cl3)を示す図である。
-イルメチル)-2,4-トリレンジカーバメートの1H-NMR(CD
Cl3)を示す図である。
【図3】実施例3で得られたビス(3-エチルオキセタン-3
-イルメチル)-1,6-ヘキサメチレンジカーバメートの1H-
NMR(CDCl3)を示す図である。
-イルメチル)-1,6-ヘキサメチレンジカーバメートの1H-
NMR(CDCl3)を示す図である。
【図4】実施例4で得られたビス(3-メチルオキセタン-3
-イルメチル)-1,6-ヘキサメチレンジカーバメートの1H-
NMR(CDCl3)を示す図である。
-イルメチル)-1,6-ヘキサメチレンジカーバメートの1H-
NMR(CDCl3)を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、Rは水素原子又は1〜6個の炭素原子を有するア
ルキル基であり、nは2又は3、Xは2価又は3価の芳香族
残基或いは2価の脂肪族残基である。)で表される多官
能性オキセタン化合物。 - 【請求項2】一般式(1)において、Rがメチル基又は
エチル基であることを特徴とする請求項1記載の多官能
オキセタン化合物。 - 【請求項3】3-アルキル-3-ヒドロキシメチルオキセタ
ン又は3-ヒドロキシメチルオキセタンと多価イソシアネ
ートを反応させることを特徴とする請求項1記載の多官
能性オキセタン化合物の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5517298A JPH11246541A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 多官能性オキセタン化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5517298A JPH11246541A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 多官能性オキセタン化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11246541A true JPH11246541A (ja) | 1999-09-14 |
Family
ID=12991316
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5517298A Pending JPH11246541A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 多官能性オキセタン化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11246541A (ja) |
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- 1998-03-06 JP JP5517298A patent/JPH11246541A/ja active Pending
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