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JPH1121247A - 皮膚賦活剤及びアレルギー抑制剤 - Google Patents

皮膚賦活剤及びアレルギー抑制剤

Info

Publication number
JPH1121247A
JPH1121247A JP9189249A JP18924997A JPH1121247A JP H1121247 A JPH1121247 A JP H1121247A JP 9189249 A JP9189249 A JP 9189249A JP 18924997 A JP18924997 A JP 18924997A JP H1121247 A JPH1121247 A JP H1121247A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fucoidan
acid
seaweed
genus
skin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9189249A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuneo Miyahara
恒雄 宮原
Shinya Ehata
真也 江幡
Yatsuhiro Takita
八広 滝田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP9189249A priority Critical patent/JPH1121247A/ja
Publication of JPH1121247A publication Critical patent/JPH1121247A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Cosmetics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 褐藻類のマツモ属、モズク属、カジメ
属、レッソニア属、マクロシスティス属、ヒバマタ属、
アスコフィラム属及びダービリア属に属する海藻の1種
又は2種以上より抽出されるフコイダンを有効成分とし
て含有する皮膚賦活剤並びにアレルギー抑制剤。 【効果】 本発明の皮膚賦活剤は、生体ヒアルロン酸合
成作用、ヒアルロニダーゼ阻害作用に優れ、またアレル
ギー抑制剤は優れたヒスタミン遊離抑制作用を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極めて安全性の高
い、特定の海藻種より得られる多糖類フコイダンを有効
成分とする皮膚賦活剤及びアレルギー抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】海藻に
は他の植物と異なる多糖類としてカラギナン、アルギン
酸、フコイダン、ラミナリンなどが含まれている。その
なかでも、カラギナンやアルギン酸は粘性の高い物質と
して食品、化粧品、医薬品などの分野で贈粘剤などとし
て広く用いられている。しかし、フコイダンは、まだ一
般的に使用されているとは言い難い。
【0003】従来、化粧品分野においては、コンブ、ア
ラメ、ワカメ、メカブなどから得られたフコイダンの粘
性や保湿性に着目し、皮膚に使用した時のスベスベ感、
しっとり感の賦与、余分な皮脂の除去など使用感の改善
を目的とした応用化が検討されている(特開平1−31
707号、特公平7−14850号、特開平1−305
011号公報)。しかし、これらはいずれもフコイダン
のもつ物理的な特性に着目したものである。最近では、
リン脂質からアラキドン酸遊離を促進させる酵素ホスホ
リパーゼA2を阻害する抗炎症作用(特開平8−921
03号公報)、血液凝固作用、コレステロール沈着防止
作用、抗腫瘍作用(海藻の化学,1993,朝倉書
店)、抗ガン作用(第18回 糖質シンポジウム講演要
旨集,1996)などフコイダンの生理作用に関する知
見も出始めてはいるが、皮膚やアレルギーに対する生理
学的、生化学的な作用はほとんど解明されていない。
【0004】本発明は、生体ヒアルロン酸合成作用とヒ
アルロニダーゼ阻害作用を有する優れた皮膚賦活剤なら
びにヒスタミン遊離抑制作用を有する優れたアレルギー
抑制剤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記課題を解決すべく、種々の天然物、特
に植物抽出物を対象としてラット表皮細胞のヒアルロン
酸合成促進作用(特開平6−9422号、特開平8−1
98741号公報、特願平7−9065号、特願平7−
341705号)、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用(特
願平8−158110号)及び肥満細胞のヒスタミン遊
離抑制作用を指標に鋭意スクリーニングを行った結果、
特定の海藻類、即ち褐藻類のマツモ属、モズク属、カジ
メ属、レッソニア属、マクロシスティス属、ヒバマタ
属、アスコフィラム属、ダービリア属に属する海藻の抽
出物にこれらの特に強い作用を見出した。
【0006】さらにこれら作用が認められた抽出物中の
有効成分を検討した結果、いずれの海藻からもその活性
成分の一つとしてフコイダンを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0007】フコイダンは、褐藻類から抽出される硫酸
多糖の一種であり、基本的には、L−フコース−4−硫
酸の1,2−結合を主体とするが、1,3−,1,4−
結合なども存在するほか、構成糖としてグルクロン酸な
どのウロン酸やガラクトース、キシロース、ラムノー
ス、マンノースなどの中性糖を含む場合も多く、その組
成は、海藻種によって異なっている。そのため、糖鎖構
造が異なると、生理活性も異なってくることが推測され
たが、従来、保湿性を高めるなどして皮膚に良いとされ
ている海藻、特に褐藻類のコンブやホンダワラなどから
抽出したフコイダンはこれらの効果が弱く、本発明の効
果は上記特定の海藻類より得られたフコイダンに特異的
なものであった。なお、他の海藻多糖類であるカラギナ
ンやアルギン酸にはこの様な作用は認められなかった。
【0008】すなわち、本発明の皮膚賦活剤ならびにア
レルギー抑制剤は、褐藻類のマツモ属、モズク属、カジ
メ属、レッソニア属、マクロシスティス属、ヒバマタ
属、アスコフィラム属及びダービリア属に属する海藻よ
り抽出されるフコイダンを有効成分として含有すること
を特徴とする。
【0009】本発明のフコイダンが、優れた皮膚賦活作
用を発揮する機構については、老化などで低下した表皮
細胞のヒアルロン酸合成能を向上させるとともに皮膚細
胞中のヒアルロン酸の分解を抑制することにより、皮膚
中のヒアルロン酸のレベルを維持し、皮膚の保湿性、柔
軟性、弾力性の低下を抑え、顕著な皮膚老化防止効果を
示すものと推測される。
【0010】一方、ヒスタミンは様々なアレルギー症状
を引き起こす生体内メディエーターとして知られてお
り、主に、肥満細胞や好塩基球から脱顆粒によって遊離
する。近年、ヒアルロニダーゼが、肥満細胞からのヒス
タミン遊離に関与していることを示唆する研究(炎症,
Vol.4,pp437,1984;Chem.Pha
rm.Bull.,Vol.33,pp642,198
5;Chem.Pharm.Bull.,Vol.3
3,pp5079,1985)が発表されると、ヒアル
ロニダーゼ阻害作用を指標にして抗アレルギー効果を有
する天然物のスクリーニングが盛んに行われてきた。そ
こで、これらの作用を確認したところ、本発明のフコイ
ダンには強いヒアルロニダーゼ阻害作用ならびにヒスタ
ミン遊離抑制作用が認められたことから、本発明のフコ
イダンはアレルギー抑制剤としても極めて有効なもので
ある。
【0011】以下に、本発明の内容を詳細に説明する。
本発明に用いられるフコイダンを抽出する海藻として
は、例えば、褐藻類のマツモ属ではマツモ(Anali
pus japonicus)、モズク属ではモズク
(Nemacystis decipiens)、カジ
メ属ではカジメ(Ecklonia cava)、エク
ロニア マキシマ(Ecklonia maxim
a)、レッソニア属ではレッソニア ニグレッセンス
(Lessonianigrescens)、マクロシ
スティス属ではジャイアントケルプ(Macrocys
tis pyrifera)、ヒバマタ属ではヒバマタ
(Fucus evanescens)、フカス ベシ
キュロサス(Fucus vesiculosus)、
アスコフィラム属ではアスコフィラム ノードスム(A
scophyllum nodosum)、ダービリア
属ではダービリア アンタークティカ(Durvill
ea antarctica)などを挙げることができ
る。
【0012】特に、ヒアルロン酸合成促進効果の観点か
ら皮膚賦活剤として用いられるフコイダンを抽出する海
藻としては、好ましくは、Durvillea ant
arctica、Ecklonia maxima、F
ucus vesiculosus、ヒバマタがよい。
また、ヒアルロニダーゼ阻害効果並びにヒスタミン遊離
抑制効果の観点からアレルギー抑制剤として用いられる
フコイダンを抽出する海藻としては、好ましくは、Ec
klonia maxima、カジメ、Fucus v
esiculosus、Durvillea anta
rctica、Lessonia nigrescen
sがよい。
【0013】上記海藻のフコイダンは、粗抽出液として
用いても、また、粗抽出液から分離精製したものを用い
てもよい。
【0014】海藻より本発明物質フコイダンを得る方法
に、特に制限はなく、通常の抽出法が採用される。粗抽
出液は、海藻の全藻を細断したものを、水、酸あるいは
親水性有機溶媒を単独あるいは組み合わせて得られる溶
媒を用いて抽出することにより得ることができる。この
場合、有機溶媒としてはメタノール、エタノール、ブタ
ノール等のアルコール類、酢酸エチル等のエステル類、
アセトン等のケトン類、ホルムアルデヒド、ジメチルス
ルホキシドなどを挙げることができる。
【0015】粗抽出物の抽出条件としては、抽出温度は
特に制限はないが、好ましくは5〜100℃の範囲で、
1〜24時間、撹拌しながら行うのが好ましい。
【0016】粗抽出物からフコイダンを分離精製する方
法としては、例えば、塩化セチルピリジニウムなどの4
級アンモニウム塩を添加し、フコイダンを沈殿させ、ア
ルコール溶液で洗浄する方法やDEAEセルロースなど
の陰イオン交換樹脂などを用いたクロマトグラフィーを
用いる方法がある。
【0017】海藻より抽出したフコイダン溶液は、その
まま用いても、あるいは稀釈液としたり、濃縮エキスと
してもよく、また凍結乾燥などにより乾燥粉末物とした
り、ペースト状に調製してもよい。
【0018】本発明の海藻抽出エキスを配合した皮膚賦
活剤及びアレルギー抑制剤は皮膚外用剤の形態で使用し
得るが、この場合、皮膚外用剤には、上記必須成分の他
に、通常皮膚外用剤に用いられる原料、例えば、界面活
性剤、油分、アルコール類、保湿剤、増粘剤、防腐剤、
酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤、香料、色素、紫
外線吸収・散乱剤、ビタミン類、アミノ酸類、水等を配
合することができる。
【0019】具体的には、界面活性剤としては、ノニオ
ン界面活性剤として親油型グリセリンモノステアレー
ト、自己乳化型グリセリンモノステアレート、ポリグリ
セリンモノステアレート、ソルビタンモノオレート、ポ
リエチレングリコールモノステアレートなどのエステル
型、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレートなどの
エステル型、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などのエ
ーテルエステル型、ポリオキシエチレンセチルエーテ
ル、ポリオキシエチレン化ステロール、ポリオキシエチ
レン化ラノリン、ポリオキシエチレン化蜜ロウなどのエ
ーテル型などを例示することができる。
【0020】アニオン界面活性剤としてはカルボン酸塩
型、スルホン酸塩型、硫酸エステル塩型、リン酸エステ
ル塩型などがある。カルボン酸型としてはステアリン酸
ナトリウム、パルミチン酸カリウム、パルミチン酸トリ
エタノールアミンなどの高級脂肪酸塩、N−ラウロイル
−N−メチルグリシンナトリウム、N−ミリスチル−N
−メチル−β−アラニンカリウム、N−パルミチルグル
タミン酸トリエタノールアミンなどのN−アシルアミノ
酸塩、ラウリルエーテルカルボン酸カリウムなどのアル
キルエーテルカルボン酸塩などを例示することができ
る。スルホン酸塩型としてはセチルスルホン酸ナトリウ
ム、硫酸エステル塩型としてはラウリルエーテル硫酸ナ
トリウム、リン酸エステル塩型としてはラウリルリン酸
ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルリン酸ナトリ
ウムなどを例示することができる。
【0021】カチオン界面活性剤としては塩化ステアリ
ルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリ
メチルアンモニウムなどを例示することができる。
【0022】両性界面活性剤としては塩化アルキルアミ
ノエチルグリシン液、レシチン等の両性界面活性剤等を
例示することができる。
【0023】油分としては、ヒマシ油、オリーブ油、カ
カオ油、椿油、ヤシ油、木ロウ、ホホバ油、グレープシ
ード油、アボガド油等の植物油脂類、ミンク油、卵黄油
等の動物油脂類、蜜ロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウ
バロウ、キャンデリラロウ等のロウ類、流動パラフィ
ン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス、セレ
シンワックス、パラフィンワックス、ワセリン等の炭化
水素類、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸等の天然及び
合成脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、ヘ
キシルデカノール、オクチルドデカノール、ラウリルア
ルコール等の天然及び合成高級アルコール類、ミリスチ
ン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、アジピ
ン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オ
レイン酸オクチルドデシル、コレステロールオレート等
のエステル類等を例示することができる。
【0024】保湿剤としては、グリセリン、プロピレン
グリコール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトー
ル、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール等の多価アルコール類、トリメチルグ
リシン等のアミノ酸誘導体、乳酸ナトリウム、ピロリド
ンカルボン酸ナトリウム、アミノ酸等のNMF成分、ヒ
アルロン酸、コラーゲン、ムコ多糖類、コンドロイチン
硫酸等の水溶性高分子物質等を例示することができる。
【0025】増粘剤としては、カラギーナン、アルギン
酸ナトリウム、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウム、
マルメロ種子抽出物、トラガントガム、デンプン等の天
然高分子物質、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、カルボキシルメチルセルロース、可溶性デン
プン、カチオン化セルロース等の半合成高分子物質等を
例示することができる。
【0026】防腐剤としては、安息香酸塩、サリチル酸
塩、ソルビン酸塩、デヒドロ酢酸塩、パラオキシ安息香
酸エステル、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロ
キシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロカ
ルバニリド、塩化ベンザルコニウム、ヒノキチオール、
レゾルシン、エタノール等を例示することができる。
【0027】酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシ
トルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロ
ピル、アスコルビン酸等を、キレート剤としては、エデ
ト酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、ピロリ
ン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、クエン酸、酒石酸、グル
コン酸等を、pH調整剤としては、水酸化ナトリウム、
トリエタノールアミン、クエン酸、クエン酸ナトリウ
ム、ホウ酸、ホウ砂、リン酸水素カリウム等をそれぞれ
例示することができる。
【0028】紫外線吸収・散乱剤としては、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチル
パラアミノベンゾエート、エチルヘキシルパラメトキシ
サイナメート、酸化チタン、カオリン、タルク等を例示
することができる。
【0029】ビタミン類としては、ビタミンA、ビタミ
ンB群、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミ
ンF、ビタミンK、ビタミンP、ビタミンU、カルニチ
ン、フェルラ酸、γ−オリザノール、α−リポ酸、オロ
ット酸及びそれらの誘導体を例示することができる。
【0030】アミノ酸類としては、グリシン、アラニ
ン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオ
ニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、
シスチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロ
キシプロリン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタ
ミン酸、グルタミン、アルギニン、ヒスチジン、リジン
及びそれらの誘導体等を例示することができる。
【0031】本発明の皮膚賦活剤、アレルギー抑制剤の
剤型としては、錠剤、カプセル剤、散剤、内服液、細粒
剤等の内服剤やトローチ、アメ、ガムなどの食品とする
ことができ、また、リニメント剤、スプレー剤、ローシ
ョン剤、ゼリー剤、軟膏等の外皮用になすことができ
る。
【0032】これらの製剤には、必須成分であるフコイ
ダンを任意の濃度で配合できるが、通常、0.01〜3
0%(重量%、以下同様)、好ましくは0.1〜10%
配合させるのがよい。
【0033】なお、本発明のフコイダンの投与量は、成
人1日当り0.02〜1000mgとすることができ
る。
【0034】以下に本発明の製剤の処方例を示す。 (1)皮膚用クリーム 本発明のフコイダン0.1〜10%、油分20〜70
%、界面活性剤2〜7%、保湿剤1〜10%、精製水バ
ランス、防腐剤微量、香料微量を含有する組成物。 (2)乳液 本発明のフコイダン0.1〜10%、油分10〜40
%、アルコール類0〜15%、界面活性剤1〜5%、保
湿剤1〜10%、増粘剤0〜2%、精製水バランス、防
腐剤微量、香料微量を含有する組成物。 (3)化粧水、美容液 本発明のフコイダン0.1〜10%、アルコール類5〜
20%、界面活性剤0〜2%、保湿剤2〜8%、増粘剤
0〜2%、酸化防止剤0〜0.5%、キレート剤0〜
0.1%、pH調整剤0〜0.2%、精製水バランス、
防腐剤微量、色素0〜微量、香料微量を含有する組成
物。 (4)パック剤 本発明のフコイダン0.1〜10%、アルコール類2〜
10%、保湿剤2〜10%、無機粉体0〜20%、造膜
剤10〜20%、精製水バランス、防腐剤微量、香料微
量を含有する組成物。 (5)アメ 本発明のフコイダン0.1〜10%、砂糖10〜70
%、水飴20〜50%、有機酸0〜20%、パラチノー
ス0〜70%、アスパルテーム0〜70%、キシリトー
ル0〜70%、精製水バランス、香料微量を含有する組
成物。 (6)トローチ 本発明のフコイダン0.1〜10%、ブドウ糖0〜70
%、パラチノース0〜85%、アスパルテーム0〜85
%、キシリトール0〜85%、アラビアゴム3〜20
%、タルク0〜15%、ステアリン酸マグネシウム0〜
5%、精製水バランス、香料微量を含有する組成物。
【0035】
【実施例】次に、試験例、実施例等により本発明を具体
的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるも
のではない。
【0036】〔製造例〕フコイダンの抽出、精製 海藻からのフコイダンの抽出、精製は、Mizuiらの
方法(KitastoArch.Exp.Med.,V
ol.58,pp59,1985)に準じて行った。エ
クロニア マキシマ(Ecklonia maxim
a)について行った例を以下に示す。
【0037】Ecklonia maxima乾燥藻体
180gをミキサーを用いて粉砕し、20倍量の蒸留水
を加えた後、撹拌しながら室温にて3時間抽出した。抽
出液を濾過後、凍結乾燥して水抽出物30.7gを得
た。
【0038】水抽出物20gを蒸留水2Lに溶解し(1
%溶液)、蒸留水に対し透析を行い、透析内液を凍結乾
燥して、透析物2.9gを得た。
【0039】透析物1gを蒸留水100mLに溶解し
(1%溶液)、3%塩化セチルピリジニウム(以下、C
PC)水溶液30mLを添加した。37℃にて一晩放置
後、遠心分離して沈殿(酸性多糖−CPC複合体)を集
めた。
【0040】この沈殿に4M NaCl350mLを加
え、37℃にて一晩撹拌し、酸性多糖とCPCを解離さ
せた。その後、3倍量のエタノールを加えて多糖を沈殿
させ、遠心分離により沈殿を回収した。以上の操作を計
3回繰り返した後、さらにエタノール400mLを用い
て沈殿を洗浄することによりCPCを完全に除去した。
【0041】得られた沈殿を蒸留水2Lに再溶解、濾過
した後、さらに蒸留水を加えて全量6Lとし、ホローフ
ァイバーを用いて脱塩を行った。脱塩後の溶液を凍結乾
燥した。
【0042】凍結乾燥物を蒸留水150mLに再溶解
し、2%CaCl2水溶液200mLを添加した。充分
に撹拌した後、遠心分離により、アルギン酸を沈殿とし
て除去した。得られた上清を蒸留水に対して透析した
後、凍結乾燥して、フコイダン画分0.5gを得た。
【0043】〔試験例1〕(ヒアルロン酸合成促進試
験) 試験例1:ラットケラチノサイトに対するヒアルロン酸
合成促進試験 新生児(3日令)ラットの皮膚からトリプシン処理によ
りケラチノサイトを分離し、増殖用培地で培養した後、
分化用培地で2日間培養した。
【0044】この細胞に上記製造例で得た各々のフコイ
ダンや他の海藻多糖類を500μg/mLの濃度で72
時間作用させ、培地中に放出されてきたヒアルロン酸の
濃度を、ヒアルロン酸バインディングプロテインアッセ
イ法により測定した。コントロールを1.00とした時
の培地中のヒアルロン酸量を算出した結果を表1に示
す。なお、下記表1中のヒアルロン酸量(ヒアルロン酸
合成促進能)は下記式により求めた。 ヒアルロン酸合成促進能(倍率)=A/B A:各被験物質を添加したときの培地中のヒアルロン酸
濃度(ng/mL) B:無添加のときの培地中のヒアルロン酸濃度(ng/
mL)
【0045】
【表1】
【0046】表1に示した結果のように、本発明のフコ
イダン、すなわち、マツモ、モズク、カジメ、Eckl
onia maxima、Lessonia nigr
escens、ジャイアントケルプ、ヒバマタ、Fuc
us vesiculosus、Ascophyllu
m nodosum、Durvillea antar
cticaの各海藻から抽出されたフコイダンはヒアル
ロン酸合成を促進することが判明した。なかでも特に作
用の強かったものはEcklonia maxima、
ヒバマタ、Fucus vesiculosus、Du
rvilleaantarctica由来のフコイダン
であった。
【0047】これに対し、同じ褐藻類であっても、本発
明の範囲外となる海藻類、すなわちコンブ属のマコン
ブ、ホンダワラ属のホンダワラから得られたフコイダン
ならびに海藻に特徴的な他の多糖類カラギーナンやアル
ギン酸ナトリウムにはヒアルロン酸合成促進効果は認め
られなかった。
【0048】〔試験例2〕(ヒアルロニダーゼ活性阻害
試験) 上記製造例で得た各々の海藻のフコイダンのヒアルロニ
ダーゼ阻害活性の測定は、以下の方法で行った。
【0049】酵素(type IV−S from B
ovine testis,SIGMA社製)溶液の1
00μL(1,380unit/mL)に上記製造例で
得た各々の海藻のフコイダンや他の海藻多糖類の試料2
00μLを加えて、37℃で20分間放置した。次に、
酵素活性化剤(Compound 48/80,SIG
MA社製)溶液(0.1mg/mL)200μLを加
え、37℃で20分間放置した後、基質であるヒアルロ
ン酸カリウム(from rooster comb,
和光純薬社製)溶液(0.4mg/mL)500μLを
入れ、37℃で40分間放置した。
【0050】次いで、0.4N水酸化ナトリウム溶液2
00μLを加えて反応を停止させた後、Morgan−
Elson法の変法(J.Bio.Chem.,21
7,959(1955))で生成したN−アセチルヘキ
ソサミン量を吸光度OD585nmから求めた。
【0051】また、酵素反応には0.1mM酢酸緩衝液
(pH3.5)を用い、ヒアルロニダーゼ阻害活性は次
式より求められる阻害率で算出した。
【0052】
【数1】
【0053】上記製造例で得た各々の海藻のフコイダン
について、種々試料濃度での阻害率から50%阻害濃度
(IC50)を算出した結果を表2に示す。数値が低い
程、ヒアルロニダーゼ活性阻害が高いことを示す。
【0054】
【表2】
【0055】表2に示した結果のように、本発明のフコ
イダン、すなわち、マツモ、モズク、カジメ、Eckl
onia maxima、Lessonia nigr
escens、ジャイアントケルプ、ヒバマタ、Fuc
us vesiculosus、Ascophyllu
m nodosum、Durvillea antar
cticaの各海藻から抽出されたフコイダンはヒアル
ロニダーゼ活性を強く阻害することが判明した。なかで
も特に作用の強かったものはカジメ、Ecklonia
maxima、Lessonia nigresce
ns、Fucus vesiculosus、Durv
illea antarctica由来のフコイダンで
あった。
【0056】これに対し、同じ褐藻類であっても、本発
明の範囲外となる海藻類、すなわちコンブ属のマコン
ブ、ホンダワラ属のホンダワラから得られたフコイダン
ならびに海藻に特徴的な他の多糖類カラギーナンやアル
ギン酸ナトリウムの阻害活性は低かった。
【0057】〔試験例3〕(ヒスタミン遊離抑制試験) 上記製造例で得た各々の海藻のフコイダンのヒスタミン
遊離抑制作用は、以下の方法で行った。上記製造例で得
た各々の海藻のフコイダンなどの被検物質をTyrod
e液に溶解し、1mg/mLに調製した試料液10μL
をラット腹腔細胞浮遊液10μLと混合、37℃、10
分間インキュベートした後、5μg/mL Compo
und48/80溶液20μLを添加し、37℃、10
分間作用させた。反応を停止させるため氷冷し、遠心分
離後、上清液をとり、等量の0.1M塩酸を加えた。こ
の溶液をオンカラム誘導体化法(J.Chromato
gr.,Vol.595,p163,1992)により
HPLC分析し、遊離ヒスタミンのピーク面積を測定し
た。表3に示した抑制率は、ヒスタミンのピーク面積よ
り下記の式を用いて算出した。但し、式中のコントロー
ル面積は、被検物質を添加しないTyrode液を用い
て得られた遊離ヒスタミンのピーク面積である。
【0058】
【数2】
【0059】
【表3】
【0060】表3に示した結果のように、本発明のフコ
イダン、すなわち、マツモ、モズク、カジメ、Eckl
onia maxima、Lessonia nigr
escens、ジャイアントケルプ、ヒバマタ、Fuc
us vesiculosus、Ascophyllu
m nodosum、Durvillea antar
cticaの各海藻から抽出されたフコイダンには強い
ヒスタミン遊離抑制効果が判明した。なかでも特に作用
の強かったものはカジメ、Eckloniamaxim
a、Lessonia nigrescens、Fuc
us vesiculosus、Durvillea
antarctica由来のフコイダンであった。
【0061】これに対し、同じ褐藻類であっても、本発
明の範囲外となる海藻類、すなわちコンブ属のマコン
ブ、ホンダワラ属のホンダワラから得られたフコイダン
ならびに海藻に特徴的な他の多糖類カラギーナンやアル
ギン酸ナトリウムには強い抑制効果は認められなかっ
た。上記の製造物をヒトに用い、評価したところ、すこ
ぶる良好な効果を得た。
【0062】以下、実施例を示す。なお、下記例で%は
重量%である。また、各例の成分配合量の合計はいずれ
も100.0%である。
【0063】
【表4】
【0064】
【表5】
【0065】
【表6】
【0066】
【表7】
【0067】
【表8】
【0068】
【表9】
【0069】
【表10】
【0070】
【表11】
【0071】
【表12】
【0072】
【表13】
【0073】
【表14】
【0074】
【表15】
【0075】
【表16】
【0076】
【表17】
【0077】
【表18】
【0078】
【表19】
【0079】
【表20】
【0080】
【表21】
【0081】
【表22】
【0082】
【表23】
【0083】
【表24】
【0084】
【表25】
【0085】
【発明の効果】本発明の皮膚賦活剤は、生体ヒアルロン
酸合成作用、ヒアルロニダーゼ阻害作用に優れ、またア
レルギー抑制剤は優れたヒスタミン遊離抑制作用を有す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/725 ABF A61K 31/725 ABF C08B 37/00 C08B 37/00 Q

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 褐藻類のマツモ属、モズク属、カジメ
    属、レッソニア属、マクロシスティス属、ヒバマタ属、
    アスコフィラム属及びダービリア属に属する海藻の1種
    又は2種以上より抽出されるフコイダンを有効成分とし
    て含有する皮膚賦活剤。
  2. 【請求項2】 褐藻類のマツモ属、モズク属、カジメ
    属、レッソニア属、マクロシスティス属、ヒバマタ属、
    アスコフィラム属及びダービリア属に属する海藻の1種
    又は2種以上より抽出されるフコイダンを有効成分とし
    て含有するアレルギー抑制剤。
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