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JPH11210853A - トロイダル型無段変速機用入力側ディスクユニット - Google Patents

トロイダル型無段変速機用入力側ディスクユニット

Info

Publication number
JPH11210853A
JPH11210853A JP23830598A JP23830598A JPH11210853A JP H11210853 A JPH11210853 A JP H11210853A JP 23830598 A JP23830598 A JP 23830598A JP 23830598 A JP23830598 A JP 23830598A JP H11210853 A JPH11210853 A JP H11210853A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
input
input shaft
side disk
continuously variable
variable transmission
Prior art date
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Granted
Application number
JP23830598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3424560B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Ito
裕之 伊藤
Takashi Machida
尚 町田
Nobuo Goto
伸夫 後藤
Makoto Fujinami
誠 藤波
Hiroshi Kato
寛 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP23830598A priority Critical patent/JP3424560B2/ja
Publication of JPH11210853A publication Critical patent/JPH11210853A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3424560B2 publication Critical patent/JP3424560B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適正な位置関係で正しく作動する構造の組立
作業を容易にする。 【解決手段】 入力軸15aに、玉軸受57とカム板1
0とローラ12、12と保持器11と入力ディスク2A
とを、予め組み付けておく。そして、各部の寸法関係を
確認しておいたものを、他のユニットと共にハウジング
内に組み付けて、トロイダル型無段変速機として完成さ
せる。分解・再組立が容易な状況で、作動状況等を確認
できるので、各部の位置関係を高精度にした構造を、面
倒な作業を要する事なく、安価に造れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係るトロイダル型
無段変速機用入力側ディスクユニットは、例えば自動車
用の変速機として、或は各種産業機械用の変速機とし
て、それぞれ利用するトロイダル型無段変速機の組立作
業を容易にすると共に、精度向上に基づく性能向上を図
るものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用変速機として、図9〜10に略
示する様なトロイダル型無段変速機を使用する事が研究
されている。このトロイダル型無段変速機は、例えば実
開昭62−71465号公報に開示されている様に、入
力軸1と同心に入力側ディスク2を支持し、この入力軸
1と同心に配置した出力軸3の端部に出力側ディスク4
を固定している。トロイダル型無段変速機を納めたケー
シングの内側には、上記入力軸1並びに出力軸3に対し
て捻れの位置にある枢軸5、5を中心として揺動するト
ラニオン6、6を設けている。
【0003】即ち、これら各トラニオン6、6は、それ
ぞれの両端部外面に上記枢軸5、5を、互いに同心に設
けている。又、これら各トラニオン6、6の中間部には
変位軸7、7の基端部を支持し、上記枢軸5、5を中心
として上記各トラニオン6、6を揺動させる事により、
上記各変位軸7、7の傾斜角度の調節を自在としてい
る。上記各トラニオン6、6に支持した変位軸7、7の
周囲には、それぞれパワーローラ8、8を回転自在に支
持している。そして、これら各パワーローラ8、8を、
上記入力側、出力側両ディスク2、4の、互いに対向す
る内側面2a、4a同士の間に挟持している。これら各
内側面2a、4aは、それぞれ断面が、上記枢軸5を中
心とする円弧を回転させて得られる凹面をなしている。
そして、球状凸面に形成した上記各パワーローラ8、8
の周面8a、8aを、上記内側面2a、4aに当接させ
ている。
【0004】上記入力軸1と入力側ディスク2との間に
は、ローディングカム式の押圧装置9を設け、この押圧
装置9によって、上記入力側ディスク2を出力側ディス
ク4に向け、弾性的に押圧自在としている。この押圧装
置9は、入力軸1と共に回転するカム板10と、保持器
11により転動自在に保持した複数個(例えば4個)の
ローラ12、12とから構成している。上記カム板10
の片側面(図9〜10の左側面)には、円周方向に亙る
凹凸面である駆動側カム面13を形成し、上記入力側デ
ィスク2の外側面(図9〜10の右側面)にも、同様の
形状を有する被駆動側カム面14を形成している。そし
て、上記複数個のローラ12、12を、上記入力軸1の
中心に関し放射方向の軸を中心とする回転自在に支持し
ている。
【0005】上述の様に構成するトロイダル型無段変速
機の使用時、入力軸1の回転に伴ってカム板10が回転
すると、駆動側カム面13が複数個のローラ12、12
を、入力側ディスク2の外側面に形成した被駆動側カム
面14に押圧する。この結果、上記入力側ディスク2
が、上記複数のパワーローラ8、8に押圧されると同時
に、上記駆動側、被駆動側両カム面13、14と複数個
のローラ12、12との押し付け合いに基づいて、上記
入力側ディスク2が回転する。そして、この入力側ディ
スク2の回転が、前記複数のパワーローラ8、8を介し
て出力側ディスク4に伝達され、この出力側ディスク4
に固定の出力軸3が回転する。
【0006】入力軸1と出力軸3との回転速度比(変速
比)を変える場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で
減速を行なう場合には、前記各枢軸5、5を中心として
前記各トラニオン6、6を所定方向に揺動させる。そし
て、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図9
に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り
部分と出力側ディスク4の内側面4aの外周寄り部分と
にそれぞれ当接する様に、前記各変位軸7、7を傾斜さ
せる。反対に、増速を行なう場合には、上記枢軸5、5
を中心として上記各トラニオン6、6を反対方向に揺動
させる。そして、上記各パワーローラ8、8の周面8
a、8aが図10に示す様に、入力側ディスク2の内側
面2aの外周寄り部分と出力側ディスク4の内側面4a
の中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、上記各変
位軸7、7を傾斜させる。各変位軸7、7の傾斜角度を
図9と図10との中間にすれば、入力軸1と出力軸3と
の間で、中間の変速比を得られる。
【0007】又、図11〜12は、実願昭63−692
93号(実開平1−173552号)のマイクロフィル
ムに記載された、より具体化されたトロイダル型無段変
速機の1例を示している。入力側ディスク2と出力側デ
ィスク4とは円管状の入力軸15の周囲に、それぞれニ
ードル軸受16、16を介して回転自在に支持してい
る。又、カム板10は上記入力軸15の端部(図11の
左端部)外周面にスプライン係合させ、鍔部17により
上記入力側ディスク2から離れる方向への移動を阻止し
ている。そして、このカム板10とローラ12、12と
により、上記入力軸15の回転に基づいて上記入力側デ
ィスク2を、上記出力側ディスク4に向け押圧しつつ回
転させる、ローディングカム式の押圧装置9を構成して
いる。上記出力側ディスク4には出力歯車18を、キー
19、19により結合し、これら出力側ディスク4と出
力歯車18とが同期して回転する様にしている。
【0008】1対のトラニオン6、6の両端部は1対の
支持板20、20に、揺動並びに軸方向(図11の表裏
方向、図12の左右方向)に亙る変位自在に支持してい
る。そして、上記各トラニオン6、6の中間部に形成し
た円孔23、23部分に、変位軸7、7を支持してい
る。これら各変位軸7、7は、互いに平行で且つ偏心し
た支持軸部21、21と枢支軸部22、22とを、それ
ぞれ有する。このうちの各支持軸部21、21を上記各
円孔23、23の内側に、ラジアルニードル軸受24、
24を介して、回転自在に支持している。又、上記各枢
支軸部22、22の周囲にパワーローラ8、8を、ラジ
アルニードル軸受25、25を介して、回転自在に支持
している。
【0009】尚、上記1対の変位軸7、7は、上記入力
軸15に対して180度反対側位置に設けている。又、
これら各変位軸7、7の各枢支軸部22、22が各支持
軸部21、21に対し偏心している方向は、上記入力
側、出力側両ディスク2、4の回転方向に関し同方向
(図12で左右逆方向)としている。又、偏心方向は、
上記入力軸15の配設方向に対しほぼ直交する方向とし
ている。従って、上記各パワーローラ8、8は、上記入
力軸15の配設方向に亙る若干の変位自在に支持され
る。この結果、回転力の伝達状態で構成各部材に加わる
大きな荷重に基づく、これら構成各部材の弾性変形に起
因して、上記各パワーローラ8、8が上記入力軸15の
軸方向(図11の左右方向、図12の表裏方向)に変位
する傾向となった場合でも、上記構成各部品に無理な力
を加える事なく、この変位を吸収できる。
【0010】又、上記各パワーローラ8、8の外側面と
上記各トラニオン6、6の中間部内側面との間には、パ
ワーローラ8、8の外側面の側から順に、スラスト玉軸
受26、26とスラストニードル軸受27、27とを設
けている。このうちのスラスト玉軸受26、26は、上
記各パワーローラ8、8に加わるスラスト方向の荷重を
支承しつつ、これら各パワーローラ8、8の回転を許容
するものである。この様なスラスト玉軸受26、26は
それぞれ、複数個ずつの玉29、29と、これら各玉2
9、29を転動自在に保持する円環状の保持器28、2
8と、円環状の外輪30、30とから構成している。各
スラスト玉軸受26、26の内輪軌道は上記各パワーロ
ーラ8、8の外側面に、外輪軌道は上記各外輪30、3
0の内側面に、それぞれ形成している。
【0011】又、上記各スラストニードル軸受27、2
7は、レース31と保持器32とニードル33、33と
から構成する。このうちのレース31と保持器32と
は、回転方向に亙る若干の変位自在に組み合わせてい
る。この様なスラストニードル軸受27、27は、上記
各レース31、31を上記各トラニオン6、6の内側面
に当接させた状態で、この内側面と上記外輪30、30
の外側面との間に挟持している。この様なスラストニー
ドル軸受27、27は、上記各パワーローラ8、8から
上記各外輪30、30に加わるスラスト荷重を支承しつ
つ、前記各枢支軸部22、22及び上記外輪30、30
が、前記支持軸部21、21を中心に揺動する事を許容
する。
【0012】更に、上記各トラニオン6、6の一端部
(図12の左端部)にはそれぞれ駆動ロッド36、36
を結合し、これら各駆動ロッド36、36の中間部外周
面に駆動ピストン37、37を固設している。そして、
これら各駆動ピストン37、37を、それぞれ駆動シリ
ンダ38、38内に油密に嵌装している。
【0013】上述の様に構成されるトロイダル型無段変
速機の場合には、入力軸15の回転は、押圧装置9を介
して入力側ディスク2に伝わる。そして、この入力側デ
ィスク2の回転が、1対のパワーローラ8、8を介して
出力側ディスク4に伝わり、更にこの出力側ディスク4
の回転が、出力歯車18より取り出される。入力軸15
と出力歯車18との間の回転速度比を変える場合には、
上記1対の駆動ピストン37、37を互いに逆方向に変
位させる。これら各駆動ピストン37、37の変位に伴
って上記1対のトラニオン6、6が、それぞれ逆方向に
変位し、例えば図12の下側のパワーローラ8が同図の
右側に、同図の上側のパワーローラ8が同図の左側に、
それぞれ変位する。この結果、これら各パワーローラ
8、8の周面8a、8aと上記入力側ディスク2及び出
力側ディスク4の内側面2a、4aとの当接部に作用す
る、接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の
向きの変化に伴って上記各トラニオン6、6が、支持板
20、20に枢支された枢軸5、5を中心として、互い
に逆方向に揺動する。この結果、前述の図9〜10に示
した様に、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8a
と上記各内側面2a、4aとの当接位置が変化し、上記
入力軸15と出力歯車18との間の回転速度比が変化す
る。
【0014】尚、この様に上記入力軸15と出力歯車1
8との間で回転力の伝達を行なう際には、構成各部材の
弾性変形に基づいて上記各パワーローラ8、8が、上記
入力軸15の軸方向に変位し、これら各パワーローラ
8、8を枢支している前記各変位軸7、7が、前記各支
持軸部21、21を中心として僅かに回動する。この回
動の結果、前記各スラスト玉軸受26、26の外輪3
0、30の外側面と上記各トラニオン6、6の内側面と
が相対変位する。これら外側面と内側面との間には、前
記各スラストニードル軸受27、27が存在する為、こ
の相対変位に要する力は小さい。従って、上述の様に各
変位軸7、7の傾斜角度を変化させる為の力が小さくて
済む。
【0015】更に、伝達可能なトルクを増大すべく、図
13〜14に示す様に、入力軸15aの周囲に入力側デ
ィスク2A、2Bと出力側ディスク4、4とを2個ずつ
設け、これら2個ずつの入力側ディスク2A、2Bと出
力側ディスク4、4とを動力の伝達方向に関して互いに
並列に配置する構造も、従来から知られている。これら
図13〜14に示した構造は何れも、上記入力軸15a
の中間部周囲に出力歯車18aを、この入力軸15aに
対する回転を自在として支持し、この出力歯車18aの
中心部に設けた円筒部の両端部に上記各出力側ディスク
4、4を、スプライン係合させている。そして、これら
各出力側ディスク4、4の内周面と上記入力軸15aの
外周面との間にニードル軸受16、16を設け、これら
各出力側ディスク4、4を上記入力軸15aの周囲に、
この入力軸15aに対する回転、並びにこの入力軸15
aの軸方向に亙る変位を自在に支持している。又、上記
各入力側ディスク2A、2Bは、上記入力軸15aの両
端部に、この入力軸15aと共に回転自在に支持してい
る。この入力軸15aは、駆動軸51により、ローディ
ングカム式の押圧装置9を介して回転駆動する。尚、こ
の駆動軸51の先端部(図13〜14の左端部)外周面
と上記入力軸15aの基端部(図13〜14の右端部)
内周面との間には、滑り軸受、ニードル軸受等のラジア
ル軸受52を設けている。従って、上記駆動軸51と入
力軸15aとは、互いに同心に配置された状態のまま、
回転方向に亙る若干の変位自在に組み合わされている。
【0016】但し、一方(図13〜14の左方)の入力
側ディスク2Aは、背面(図13〜14の左面)をロー
ディングナット39に、直接(図14に示した構造の場
合)又は大きな弾力を有する皿板ばね45を介し(図1
3に示した構造の場合)突き当てて、上記入力軸15a
に対する軸方向(図13〜14の左右方向)の変位を実
質的に阻止している。これに対して、カム板10に対向
する入力側ディスク2Bは、ボールスプライン40によ
り上記入力軸15aに、軸方向に亙る変位自在に支持し
ている。そして、この入力側ディスク2Bの背面(図1
3〜14の右面)とカム板10の前面(図13〜14の
左面)との間に皿板ばね41とスラストニードル軸受4
2とを、互いに直列に設けている。このうちの皿板ばね
41は、上記各ディスク2A、2B、4の内側面2a、
4aとパワーローラ8、8の周面8a、8aとの当接部
に予圧を付与する役目を果たす。又、スラストニードル
軸受42は、押圧装置9の作動時に、上記入力側ディス
ク2Bとカム板10との相対回転を許容する役目を果た
す。
【0017】又、図13に示した構造例の場合、前記出
力側歯車18aはハウジングの内側に設けた仕切壁44
に、1対のアンギュラ型玉軸受43、43により、軸方
向に亙る変位を阻止した状態で、回転自在に支持してい
る。これに対して図14に示した構造例の場合、出力歯
車18aの軸方向に亙る変位は自在である。尚、上述し
た図13〜14に示した様に、2個ずつの入力側ディス
ク2A、2Bと出力側ディスク4、4とを動力の伝達方
向に関して互いに並列に配置する、所謂ダブルキャビテ
ィ型のトロイダル型無段変速機が、カム板10に対向す
る一方又は双方の入力側ディスク2A、2Bをボールス
プライン40、40aにより上記入力軸15aに、軸方
向に亙る変位自在に支持している理由は、これら両ディ
スク2A、2Bの回転を完全に同期させつつ、上記押圧
装置9の作動に伴う構成各部材の弾性変形に基づいて上
記両ディスク2A、2Bが上記入力軸15aに対し軸方
向に変位する事を許容する為である。
【0018】上述の様な目的で設置するボールスプライ
ン40、40aは、上記入力側ディスク2A、2Bの内
周面に形成した内径側ボールスプライン溝46と、上記
入力軸15aの中間部外周面に形成した外径側ボールス
プライン溝47と、これら両ボールスプライン溝46、
47同士の間に転動自在に設けられた複数個のボール4
8、48とを備える。又、上記押圧装置9側の入力側デ
ィスク2Bを支持する為のボールスプライン40に関し
ては、上記入力側ディスク2Bの内周面の内側面2a寄
り部分に形成した係止溝49に係止環50を係止して、
上記複数個のボール48、48が上記入力側ディスク2
Bの内側面2a側に変位するのを制限している。そし
て、上記各ボール48、48が上記内径側、外径側両ボ
ールスプライン溝46、47同士の間から抜け出る事を
防止している。尚、図13の構造で、上記押圧装置9か
ら離れた側の入力側ディスク2Aを支持する為のボール
スプライン40aに関しては、前記入力軸15aの先端
寄り部分(図13の左端寄り部分)外周面に形成した係
止溝49aに係止環50aを係止して、複数個のボール
48、48が上記入力側ディスク2Aの内側面2a側に
変位するのを制限している。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成され作
用するトロイダル型無段変速機を組み立てる場合に従来
は、このトロイダル型無段変速機の本体を収納するハウ
ジング53(図12)の内側に構成各部品を、順番に組
み付ける様にしていた。従って、構成各部品の寸法誤差
の積算に基づく各部の位置関係のずれ、延ては構成各部
品が正しく機能するか否かは、これら構成各部品を上記
ハウジング53内に総て組み付けた後でしか確認できな
かった。一方、トロイダル型無段変速機の効率並びに耐
久性を確保する為には、構成各部材同士の位置関係を高
精度に維持しなければならない。この為、上記構成各部
品の寸法誤差の積算に基づいて各部の位置関係のずれが
大きくなった場合には、他の部品との組み合わせにより
このずれを小さくすべく、上記ハウジング53内で組み
立てたトロイダル型無段変速機の分解及び再組立を行な
わなければならない。この様にしてトロイダル型無段変
速機の組立作業を行なうと、トロイダル型無段変速機の
製造作業が面倒で、コストの低廉化を図れない。本発明
のトロイダル型無段変速機用入力側ディスクユニット
は、この様な事情に鑑みて、発明したものである。
【0020】
【課題を解決する為の手段】本発明のトロイダル型無段
変速機用入力側ディスクユニットは、入力軸と、この入
力軸の一端部に固設した鍔部と、入力軸の中間寄り側面
であるこの鍔部の内側面に支持した、内側面を円周方向
に亙る凹凸である駆動側カム面とした円輪状のカム板
と、この駆動側カム面に対向する外側面を円周方向に亙
る凹凸である被駆動側カム面とすると共に軸方向反対側
の内側面を断面円弧状の凹面とし、上記入力軸の中間部
一端寄り部分の周囲にこの入力軸に対する軸方向に亙る
変位とこの入力軸と同期した回転を自在に支持した入力
側ディスクと、上記駆動側カム面と被駆動側カム面との
間に挟持した複数個のローラと、これら複数個のローラ
を転動自在に保持する保持器とを備える。そして、これ
ら互いに別体の部品である入力軸とカム板と入力側ディ
スクとローラと保持器とを、トロイダル型無段変速機へ
の組み付け以前に、このトロイダル型無段変速機の組立
完了後の位置関係に予め組み立てている。
【0021】
【作用】上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段
変速機用入力側ディスクユニットを含んで構成するトロ
イダル型無段変速機は、前述した従来のトロイダル型無
段変速機と同様の作用に基づき、入力側ディスクと出力
側ディスクとの間で回転力の伝達を行ない、更にトラニ
オンの傾斜角度を変える事により、これら両ディスク同
士の間の回転速度比を変える。
【0022】特に、本発明のトロイダル型無段変速機用
入力側ディスクユニットの場合には、互いに別体の部品
である入力軸とカム板と入力側ディスクとローラと保持
器とを、トロイダル型無段変速機への組み付け以前に、
このトロイダル型無段変速機の組立完了後の位置関係に
予め組み立てている。この為、構成各部品の寸法誤差の
積算に基づく各部の位置関係のずれ、延ては構成各部品
が正しく機能するか否かを、これら構成各部品をハウジ
ング内に組み付ける以前に確認できる。従って、トロイ
ダル型無段変速機全体を分解、再組立する等の面倒な作
業を要する事なく、トロイダル型無段変速機の効率並び
に耐久性を確保すべく、構成各部材同士の位置関係を高
精度に維持できる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1〜2は、本発明の実施の形態
の第1例を示している。尚、本発明の特徴は、トロイダ
ル型無段変速機の入力軸15aに、入力側ディスク2A
及び押圧装置9等を組み付けた構造をユニット化した点
にある。その他の部分の構造及び作用に就いては、前述
した従来構造と同様である為、重複する図示及び説明を
省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心
に説明する。
【0024】上記入力軸15aの一端部(図1の左端
部)には鍔部17aを固設し、この入力軸15aの中間
寄り側面であるこの鍔部17a内側面に、アンギュラ型
の内輪軌道54を形成している。又、内側面を円周方向
に亙る凹凸である駆動側カム面13とした円輪状のカム
板10の外側面内周縁部に、アンギュラ型の外輪軌道5
5を形成している。そして、この外輪軌道55と上記内
輪軌道54との間に複数個の玉56、56を転動自在に
設けて、転がり軸受であるアンギュラ型の玉軸受57を
構成し、上記カム板10を上記鍔部17aの内側面に、
上記入力軸15aに対する回転自在に支持している。
【0025】上記入力軸15aの中間部一端寄り部分の
周囲には上記入力側ディスク2Aを、ボールスプライン
40を介して支持している。従ってこの入力側ディスク
2Aは、上記入力軸15aに、この入力軸15aに対す
る軸方向に亙る変位とこの入力軸15aと同期した回転
を自在に支持している。尚、上記ボールスプライン40
を構成するボール48、48の脱落を防止すべく、上記
入力側ディスク2Aの内周面に形成した内径側ボールス
プライン溝46の内端寄り(図1の右端寄り)部分には
ディスク側止め輪58を、上記入力軸15aの外周面に
形成した外径側ボールスプライン溝47の外端寄り(図
1の左端寄り)部分には軸側止め輪59を、それぞれ止
着している。上記各ボール48、48は、これら各止め
輪58、59により、上記各ボールスプライン溝46、
47からの抜け止めを図られている。又、これら各止め
輪58、59自体が回転して上記各ボール48、48が
これら各止め輪58、59から抜け出さない様に、これ
ら各止め輪58、59には、当該止め輪58、59を係
止した入力側ディスク2A又は入力軸15aに形成した
ボールスプライン溝46、47に係合する回り止めを設
けている。
【0026】尚、上記入力軸15aの中間部外周面で上
記外径側ボールスプライン溝47の内端部位置には、小
径部60を形成している。この小径部60は、上記両ボ
ールスプライン溝46、47同士の間に上記各ボール4
8、48を挿入した後、上記ディスク側止め輪58を装
着する作業を行なえる様にすべく、設けている。又、上
記入力側ディスク2Aの内径D1 、D2 は、上記ディス
ク側止め輪58を係止する為の係止溝61よりも外側面
寄り(図1〜2の左寄り)部分の内径D1 に比べて、こ
の係止溝61よりも内側面側開口寄り(図1〜2の右寄
り)部分の内径D2 を大きく(D1 <D2 )している
(図2参照)。これは、上記各ボール48、48を装着
後、上記ディスク側止め輪58の装着作業を容易に行な
える様にする為である。又、寸法を正確に仕上げる必要
がある、内径D1 部分の軸方向寸法を小さくして、上記
入力側ディスク2Aの仕上げ作業の容易化を図れる効果
も有する。この様な入力側ディスク2Aの内外両側面の
うち、前記駆動側カム面13に対向する外側面は、円周
方向に亙る凹凸である被駆動側カム面14としている。
一方、軸方向反対側の内側面2aは、断面円弧状の凹面
としている。
【0027】又、上記駆動側カム面13と被駆動側カム
面14との間には複数個のローラ12、12を挟持し
て、ローディングカム式の押圧装置9を構成している。
又、上記各ローラ12、12は、全体を円輪状に形成し
た保持器11により、転動自在に保持している。尚、上
記各ローラ12、12は、上記入力側ディスク2Aのう
ちで最も肉厚が薄くなっている部分(上記内側面2aの
底部)をバックアップすべく、上記入力側ディスク2A
の直径方向に亙る位置を規制している。又、上記カム板
10の内周縁部に設けた、前記外輪軌道55形成部分
は、上記入力側ディスク2Aの外側面側に形成した凹部
に入り込んでいる。従って、上記外輪軌道55形成部分
の剛性を確保し、しかも上記押圧装置9及び入力側ディ
スク2A設置部分の軸方向寸法が嵩む事を防止できる。
【0028】本発明のトロイダル型無段変速機用入力側
ディスクユニットの場合には、互いに別体の部品である
上記入力軸15aと玉軸受57とカム板10と入力側デ
ィスク2Aとローラ12、12と保持器11とを、例え
ば前述の図13〜14に示した様なトロイダル型無段変
速機への組み付け以前に、このトロイダル型無段変速機
の組立完了後の位置関係に予め組み立てている。この様
に、上記各部品15a、57、10、2A、12、11
を組み立てる作業は、次の様にして行なう。
【0029】先ず、上記入力軸15aの外周面に、上記
軸側止め輪59と、別の入力側ディスク2B(図13〜
14)を支持するボールスプライン40a(図13〜1
4)用の別の軸側止め輪59aとを装着する。次いで、
上記入力軸15aを、一端部を下にして立てた状態で、
この入力軸15aの一端部に上記カム板10を、前記玉
軸受57を介して装着する。次に、このカム板10に設
けた駆動側カム面13に、上記各ローラ12、12及び
前記保持器11を装着する(載置する)。続いて、上記
入力側ディスク2Aを上記入力軸15aに外嵌してか
ら、前記内径側、外径側両ボールスプライン溝46、4
7同士の間に、前記各ボール48、48を挿入する。こ
の挿入作業は、上記内径側、外径側両ボールスプライン
溝46、47同士を整合させた状態で行なう。
【0030】上記両ボールスプライン溝46、47同士
の間に所定数のボール48、48を挿入したならば、次
いで、上記押圧装置9のカム板10を回転させて、上記
入力側ディスク2Aを上記入力軸15aの軸方向に移動
させ、前記係止溝61の内径側開口を前記小径部60に
開口させる。そして、この小径部60を通じて前記ディ
スク側止め輪58を、上記入力側ディスク2Aの内周面
内側面2a寄り部分に内嵌し、上記ディスク側止め輪5
8と上記係止溝61とを整合させる。そして、このディ
スク側止め輪58自身の弾性により、このディスク側止
め輪58と上記係止溝61とを係合させる。この様にし
て係止溝61にディスク側止め輪58を装着したなら
ば、上記カム板10を逆方向に(或はそのままの方向に
更に)回転させて、上記各ローラ12、12を前記駆動
側、被駆動側両カム面13、14の凹部に当接させる。
この結果、上記係止溝61が上記小径部60から外れ、
上記ディスク側止め輪58がこの係止溝61から抜け出
る事がなくなる。尚、上記ディスク側止め輪58は、上
記各ボール48、48が上記内径側ボールスプライン溝
46及び外径側ボールスプライン溝47から上記入力側
ディスク2Aの内側面2a側に抜け出る事を防止してい
る。
【0031】上述の様にして各部品15a、57、1
0、2A、12、11を組み立てたならば、各部の寸法
並びに作動状態を確認し、これら寸法並びに作動状態が
適正であれば、適宜の治具により上記各部品15a、5
7、10、2A、12、11を仮止めする。一方、上記
寸法並びに作動状態が不適正であれば、これら各部材を
分解して、異なる部品と再組立する。この様に本発明に
よれば、構成各部品の寸法誤差の積算に基づく各部の位
置関係のずれ、延ては構成各部品が正しく機能するか否
かを、これら構成各部品をハウジング内に組み付ける以
前に確認できる。従って、トロイダル型無段変速機全体
を分解、再組立する等の面倒な作業を要する事なく、ト
ロイダル型無段変速機の効率並びに耐久性を確保すべ
く、構成各部材同士の位置関係を高精度に維持できる。
上述の様にして上記各部品15a、57、10、2A、
12、11を組み立てて成る入力側ディスクユニット
は、やはり複数の部品を予め組み立てて成る出力側ディ
スクユニット及びパワーローラユニットと共にハウジン
グ内に組み付けて、トロイダル型無段変速機を構成す
る。これら出力側ディスクユニット及びパワーローラユ
ニットも、上述した入力側ディスクユニットと同様に、
複数の部品を組み立てた後、ハウジング内に組み付ける
以前に、各部の寸法並びに作動状態を確認し、これら寸
法並びに作動状態が適正であれば、適宜の治具により上
記各部品を仮止めしておく。従って、上記各ユニットを
組み合わせてトロイダル型無段変速機とした状態では、
構成各部の作動状態を適正にできる。尚、上記各ユニッ
トを構成する各部材の表面には防錆油を付着させておく
が、この防錆油としては、トロイダル型無段変速機内に
充填するトラクションオイル中に混入した場合にもこの
トラクションオイルを劣化させにくい、指定防錆油を使
用する事が好ましい。
【0032】次に、図3〜4は、本発明の実施の形態の
第2例を示している。本例は、上述した第1例の構造に
抑え治具62を組み付け、入力側ディスクユニットの搬
送作業時に、予め組み合わせた各部品15a、57、1
0、2A、12(図1)、11同士が分離しない様にし
たものである。上記抑え治具62は、金属板にプレス加
工を施して成り、全体を円板状に形成している。この抑
え治具62の中央部には、入力軸15aの一端面に向け
突出した円形の膨出部63を、外周縁部にはカム板10
の外側面に向けて折れ曲がった立壁部64を、それぞれ
形成している。この様な抑え治具62は、カム板10と
保持器11とを貫通した複数本(図示の例では4本)の
ボルト65、65により、入力側ディスク2Aに結合し
ている。入力側ディスク2Aとカム板10と保持器11
とローラ12、12とは、これら入力側ディスク2Aと
カム板10と保持器11との回転方向に亙る位相を規制
した状態で、上記抑え治具62と外側ボルト65、65
とにより、分離防止を図られる。
【0033】又、これら抑えボルト65、65を緊締し
た状態で、上記膨出部63が上記入力軸15aの一端面
に、当接若しくは近接する。従って、上記抑え治具62
を組み付けた状態では、搬送作業等に伴い、上記各部品
15a、57、10、2A、12、11同士が分離する
事を確実に防止できる。本例の構造をトロイダル型無段
変速機に組み付ける場合は、組み付け作業に先立って、
上記抑え治具62及び各ボルト65、65を外してお
く。尚、トロイダル型無段変速機の入力側の回転数を検
出する為に、カム板10、入力側ディスク2Aのうちの
何れかの部材の外周縁或は突起部にスリットを設ける場
合もあるが、このスリットを、上記各部材10、2Aの
回転方向に亙る位置規制や抑え治具62の引っ掛かり部
として利用する事もできる。その他の構成及び作用は、
前述した第1例の場合と同様である。
【0034】次に、図5〜7は、本発明の実施の形態の
第3例を示している。本例は、上述した第2例の構造を
改良し、抑え治具62aを抑え付ける為のボルト65、
65の先端部を保持器11に螺合させる構造で、入力軸
15aが入力側ディスク2Aの内側から抜け出る事を防
止できる様にしている。即ち、上述した第2例の場合に
は、ボルト65、65の先端部を入力側ディスク2Aに
結合すべく、この入力側ディスク2Aにねじ孔を形成し
ていた。これに対して本例の場合には、入力側ディスク
2Aにねじ孔を形成する必要がないので、トロイダル型
無段変速機の運転時に大きな荷重を受ける上記入力ディ
スク2Aの耐久性確保上、有利である。但し、そのまま
では上記入力軸15aが入力側ディスク2Aの内側から
抜け出る事を防止できないので、第二の抑え治具68を
組み付け、上記入力軸15aが入力側ディスク2Aから
抜け出る事(入力側ディスク2Aがカム板10から離れ
る方向に移動する事)を防止している。尚、本例の場合
にも、上記抑え治具62aは、上記カム板10と保持器
11との回転方向に亙る位相を規制している。
【0035】この為に上記第二の抑え治具68は、それ
ぞれが半円輪状に形成した1対の抑え片69、69と、
これら両抑え片69、69同士を束ねる為の抑えワイヤ
70とから成る。この様な第二の抑え治具68は、入力
軸15aの中間部外周面に外嵌した状態で、その片側面
(図5の左側面)を上記入力側ディスク2Aの内端面に
突き当てて、この入力軸15aが上記カム板10及び入
力側ディスク2Aの内側から抜け出る事を防止する。こ
の様な第二の抑え治具68は、入力側ディスクユニット
をトロイダル型無段変速機に組み付ける作業の途中で、
上記入力軸15aから取り外す。
【0036】尚、前述した第2例及び上述した第3例に
使用する抑え治具62、62a及び第二の抑え治具68
の構成各部材は、上記各部品15a、57、10、2
A、12、11のうち、少なくとも保持器11を除く各
部品15a、57、10、2A、12を傷付けない様に
すべく、これら各部品15a、57、10、2A、12
を構成する鋼材よりも軟質なものとする。従って、上記
抑え治具62、62aの構成各部材を金属材により造る
場合には、プレス加工を施してはいるが焼き入れしてい
ない鋼製の板材、銅、アルミニウム等の比較的軟質な金
属により造る。更に、抑え治具62、62aの使用量が
多い場合には、ポリアミド66等の合成樹脂、ニトリル
ゴム等のゴムを射出成形する事によっても造れる。又、
上記抑え治具62、62a及び第二の抑え治具68は、
使い捨てとしても良いが、量産時には再使用可能にする
事により、トロイダル型無段変速機のコスト削減と省資
源化とを図れる。
【0037】次に、図8は、本発明の実施の形態の第4
例を示している。本例の場合には、予圧付与の為の皿ば
ね71を、入力軸15aの一端部に形成した鍔部17と
カム板10との間に設けている。そして、これら皿ばね
71とカム板10との間、並びにこのカム板10の内周
面と上記入力軸15aの外周面との間に、それぞれが転
がり軸受である、スラストニードル軸受72及びラジア
ルニードル軸受73を設けている。この様な構造に就い
ても、前述した第1〜3例と同様に、本発明を実施でき
る。
【0038】尚、図示の各例は、本発明を前述の図13
〜14に示した様なダブルキャビティ型のトロイダル型
無段変速機に適用した場合に就いて示している。但し、
本発明は、この様なダブルキャビティ型のトロイダル型
無段変速機に限らず、前述の図11に示した様なシング
ルキャビティ型の無段変速機に就いても実施できる。
【0039】
【発明の効果】本発明のトロイダル型無段変速機用入力
側ディスクユニットは、以上に述べた通り構成され作用
する為、トロイダル型無段変速機の組立作業の能率化に
より、トロイダル型無段変速機の価格低減を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を、入力軸と入力
側ディスクとをボールスプラインを介して組み合わせた
状態で示す要部断面図。
【図2】入力側ディスクを取り出して示す、図1のA部
拡大図。
【図3】本発明の実施の形態の第2例を示す端面図。
【図4】図3のB−B断面図。
【図5】本発明の実施の形態の第3例を示す、図4と同
様の図。
【図6】一部を省略して示す、図5のD−D断面図。
【図7】1対の抑え片を図6と同方向から見た図。
【図8】本発明の実施の形態の第4例を示す、図1と同
様の図。
【図9】従来から知られているトロイダル型無段変速機
の基本的構成を、最大減速時の状態で示す側面図。
【図10】同じく最大増速時の状態で示す側面図。
【図11】従来の具体的構造の第1例を示す断面図。
【図12】図11のE−E断面図。
【図13】従来の具体的構造の第2例を示す部分断面
図。
【図14】同第3例を示す部分断面図。
【符号の説明】
1 入力軸 2、2A、2B 入力側ディスク 2a 内側面 3 出力軸 4 出力側ディスク 4a 内側面 5 枢軸 6 トラニオン 7 変位軸 8 パワーローラ 8a 周面 9 押圧装置 10 カム板 11 保持器 12 ローラ 13 駆動側カム面 14 被駆動側カム面 15、15a 入力軸 16 ニードル軸受 17、17a 鍔部 18、18a 出力歯車 19 キー 20 支持板 21 支持軸部 22 枢支軸部 23 円孔 24、25 ラジアルニードル軸受 26 スラスト玉軸受 27 スラストニードル軸受 28 保持器 29 玉 30 外輪 31 レース 32 保持器 33 ニードル 36 駆動ロッド 37 駆動ピストン 38 駆動シリンダ 39 ローディングナット 40、40a ボールスプライン 41 皿板ばね 42 スラストニードル軸受 43 アンギュラ型玉軸受 44 仕切壁 45 皿板ばね 46 内径側ボールスプライン溝 47 外径側ボールスプライン溝 48 ボール 49、49a 係止溝 50、50a 係止環 51 駆動軸 52 ラジアル軸受 53 ハウジング 54 内輪軌道 55 外輪軌道 56 玉 57 玉軸受 58 ディスク側止め輪 59、59a 軸側止め輪 60 小径部 61 係止溝 62、62a 抑え治具 63 膨出部 64 立壁部 65 ボルト 68 第二の抑え治具 69 抑え片 70 抑えワイヤ 71 皿ばね 72 スラストニードル軸受 73 ラジアルニードル軸受
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤波 誠 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内 (72)発明者 加藤 寛 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸と、この入力軸の一端部に固設し
    た鍔部と、入力軸の中間寄り側面であるこの鍔部の内側
    面に支持した、内側面を円周方向に亙る凹凸である駆動
    側カム面とした円輪状のカム板と、この駆動側カム面に
    対向する外側面を円周方向に亙る凹凸である被駆動側カ
    ム面とすると共に軸方向反対側の内側面を断面円弧状の
    凹面とし、上記入力軸の中間部一端寄り部分の周囲にこ
    の入力軸に対する軸方向に亙る変位とこの入力軸と同期
    した回転を自在に支持した入力側ディスクと、上記駆動
    側カム面と被駆動側カム面との間に挟持した複数個のロ
    ーラと、これら複数個のローラを転動自在に保持する保
    持器とを備え、これら互いに別体の部品である入力軸と
    カム板と入力側ディスクとローラと保持器とを、トロイ
    ダル型無段変速機への組み付け以前に、このトロイダル
    型無段変速機の組立完了後の位置関係に予め組み立てた
    トロイダル型無段変速機用入力側ディスクユニット。
  2. 【請求項2】 入力側ディスクは入力軸の周囲に、ボー
    ルスプラインを介して支持されており、このボールスプ
    ラインを構成する複数個のボールは、上記入力側ディス
    クの内周面に形成した内径側ボールスプライン溝と上記
    入力軸の外周面に形成した外径側ボールスプライン溝と
    の間に、上記入力軸の中間部外周面で上記外径側ボール
    スプライン溝の内端部位置に形成した小径部を通じて挿
    入自在であり、上記入力側ディスクの内周面の内側面寄
    り部分に形成された係止溝に係止されたディスク側止め
    輪により、上記複数個のボールが上記内径側ボールスプ
    ライン溝及び外径側ボールスプライン溝から上記入力側
    ディスクの内側面側に抜け出る事を防止している、請求
    項1に記載したトロイダル型無段変速機用入力側ディス
    クユニット。
  3. 【請求項3】 入力側ディスクの内径が、係止溝よりも
    外側面寄り部分に比べて、この係止溝よりも内側面側開
    口寄り部分が大きい、請求項2に記載したトロイダル型
    無段変速機用入力側ディスクユニット。
  4. 【請求項4】 予め組み立てた、互いに別体の部品であ
    る入力軸とカム板と入力側ディスクとローラと保持器と
    を、抑え治具により非分離に保持した、請求項1〜3の
    何れかに記載したトロイダル型無段変速機用入力側ディ
    スクユニット。
  5. 【請求項5】 抑え治具は、カム板と保持器とを貫通
    し、その先端を入力側ディスクに結合させた状態で設け
    られて、これらカム板と入力側ディスクと保持器との回
    転方向に亙る位相を規制するボルトを含んで構成されて
    いる、請求項4に記載したトロイダル型無段変速機用入
    力側ディスクユニット。
  6. 【請求項6】 抑え治具の一部が入力軸の端面を抑え
    て、この入力軸が上記カム板の内側から抜け出る事を防
    止する、請求項5に記載したトロイダル型無段変速機用
    入力側ディスクユニット。
  7. 【請求項7】 抑え治具は、カム板と保持器とを、これ
    らカム板と保持器との回転方向に亙る位相を規制する状
    態で結合する抑え治具と、入力軸の中間部に外嵌支持さ
    れて入力側ディスクがカム板から離れる方向に移動する
    事を阻止する第二の抑え治具とから成る、請求項4に記
    載したトロイダル型無段変速機用入力側ディスクユニッ
    ト。
  8. 【請求項8】 抑え治具を構成する部材の材質を、入力
    軸とカム板と入力側ディスクとローラとを構成する金属
    材よりも軟質なものとした、請求項4〜7の何れかに記
    載したトロイダル型無段変速機用入力側ディスクユニッ
    ト。
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JP2005320992A (ja) * 2004-05-06 2005-11-17 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機の組立方法および組立治具
WO2006028124A1 (ja) * 2004-09-08 2006-03-16 Thk Co., Ltd. ローラねじ
JP2006342841A (ja) * 2005-06-07 2006-12-21 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機

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