JPH11209322A - イソバニリルアルコール誘導体 - Google Patents
イソバニリルアルコール誘導体Info
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- JPH11209322A JPH11209322A JP1435198A JP1435198A JPH11209322A JP H11209322 A JPH11209322 A JP H11209322A JP 1435198 A JP1435198 A JP 1435198A JP 1435198 A JP1435198 A JP 1435198A JP H11209322 A JPH11209322 A JP H11209322A
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- skin
- isovanillyl
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 安全で皮膚刺激感が低減され、使用時に温か
い感覚を与える皮膚外用剤の提供。 【解決手段】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、Rは炭素数3〜6の直鎖または分岐鎖のアルキ
ル基を示す。)で表わされるイソバニリルアルコール誘
導体及びこれを有効成分とする皮膚外用剤。
い感覚を与える皮膚外用剤の提供。 【解決手段】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、Rは炭素数3〜6の直鎖または分岐鎖のアルキ
ル基を示す。)で表わされるイソバニリルアルコール誘
導体及びこれを有効成分とする皮膚外用剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なイソバニリル
アルコール誘導体及びこれを有効成分とする、皮膚に塗
布することにより温感を与え得る皮膚外用剤に関する。
アルコール誘導体及びこれを有効成分とする、皮膚に塗
布することにより温感を与え得る皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、使用時に温感を与える目的で
多価アルコール、唐辛子末、唐辛子チンキ、唐辛子エキ
ス、カプサイシン、ノナン酸バニルアミド、生姜溶液、
メントール、カンファー、サリチル酸メチル等が皮膚外
用剤に配合されている。またバニリルアルコール誘導体
が皮膚刺激感覚に対して特殊な刺激を与え、これを溶媒
で稀釈したものは温感を与えることが知られている(特
開昭57−9729号公報)。さらにバニリルアルコー
ル誘導体、水溶性界面活性剤及び水を配合することによ
り、皮膚に塗布した際、人体に好ましくない皮膚刺激感
を低減し、かつ皮膚に速やかに温感を与えることができ
ることが知られている(特開昭62−205007号公
報)。
多価アルコール、唐辛子末、唐辛子チンキ、唐辛子エキ
ス、カプサイシン、ノナン酸バニルアミド、生姜溶液、
メントール、カンファー、サリチル酸メチル等が皮膚外
用剤に配合されている。またバニリルアルコール誘導体
が皮膚刺激感覚に対して特殊な刺激を与え、これを溶媒
で稀釈したものは温感を与えることが知られている(特
開昭57−9729号公報)。さらにバニリルアルコー
ル誘導体、水溶性界面活性剤及び水を配合することによ
り、皮膚に塗布した際、人体に好ましくない皮膚刺激感
を低減し、かつ皮膚に速やかに温感を与えることができ
ることが知られている(特開昭62−205007号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多価ア
ルコール、唐辛子末等は、特異な刺激臭や強い皮膚刺激
感を有していたり、温感効果が十分でない等の問題を有
していた。また特開昭57−9729号公報の技術は、
温感効果はあるが、同時に好ましくない皮膚刺激感も強
く、この刺激感を低減するために使用量を減少させる
と、持続時間も短くなってしまうという問題を有してい
た。さらに特開昭62−205007号公報の技術は、
皮膚刺激感を低下させることができるが、その効果は必
ずしも満足できるものではなく、温感持続時間も短くな
ってしまうものであった。
ルコール、唐辛子末等は、特異な刺激臭や強い皮膚刺激
感を有していたり、温感効果が十分でない等の問題を有
していた。また特開昭57−9729号公報の技術は、
温感効果はあるが、同時に好ましくない皮膚刺激感も強
く、この刺激感を低減するために使用量を減少させる
と、持続時間も短くなってしまうという問題を有してい
た。さらに特開昭62−205007号公報の技術は、
皮膚刺激感を低下させることができるが、その効果は必
ずしも満足できるものではなく、温感持続時間も短くな
ってしまうものであった。
【0004】従って、本発明は人体に好ましくない副作
用や皮膚刺激感が低減され、使用時には速やかに温感を
与えると共に適度の温感を長時間保持し得る化合物、及
びかかる化合物を有効成分とする皮膚外用剤を提供する
ことを目的とする。
用や皮膚刺激感が低減され、使用時には速やかに温感を
与えると共に適度の温感を長時間保持し得る化合物、及
びかかる化合物を有効成分とする皮膚外用剤を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる実情に鑑み、本発
明者らは上記目的を達成するため鋭意研究したところ、
意外にも特定のイソバニリルアルコール誘導体が、皮膚
に対して強い温感効果を有すると共に、その効果が比較
的長時間持続し、さらに人体に対して好ましくない皮膚
刺激をほとんど生じないという従来の温感剤では実現し
えない特性を有することを見出し、本発明を完成させ
た。
明者らは上記目的を達成するため鋭意研究したところ、
意外にも特定のイソバニリルアルコール誘導体が、皮膚
に対して強い温感効果を有すると共に、その効果が比較
的長時間持続し、さらに人体に対して好ましくない皮膚
刺激をほとんど生じないという従来の温感剤では実現し
えない特性を有することを見出し、本発明を完成させ
た。
【0006】すなわち本発明は、次の一般式(1)
【0007】
【化2】
【0008】(式中Rは炭素数3〜6の直鎖または分岐
鎖のアルキル基を示す。)で表わされるイソバニリルア
ルコール誘導体、及びかかるイソバニリルアルコール誘
導体を有効成分とする皮膚外用剤を提供するものであ
る。
鎖のアルキル基を示す。)で表わされるイソバニリルア
ルコール誘導体、及びかかるイソバニリルアルコール誘
導体を有効成分とする皮膚外用剤を提供するものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のイソバニリルアルコール
誘導体としては、一般式(1)中Rがn−プロピル基、
i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、n−ペ
ンチル基であることが好ましい。
誘導体としては、一般式(1)中Rがn−プロピル基、
i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、n−ペ
ンチル基であることが好ましい。
【0010】本発明のイソバニリルアルコール誘導体
は、公知の種々の方法により合成することができる。例
えばウィリアムソンのエーテル合成法により、3−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンジルハライドとアルコキシド
とを、またはイソバニリルアルコキシドとアルキルハラ
イドとを、無溶媒または溶媒中で反応させて合成するこ
とができる。
は、公知の種々の方法により合成することができる。例
えばウィリアムソンのエーテル合成法により、3−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンジルハライドとアルコキシド
とを、またはイソバニリルアルコキシドとアルキルハラ
イドとを、無溶媒または溶媒中で反応させて合成するこ
とができる。
【0011】あるいは例えば次の方法で合成することも
できる。すなわち、対応するアルコールに濃塩酸や濃硫
酸等の強酸を混合し、これにイソバニリルアルコールを
加えて反応させ、目的物を得ることができる。ここで強
酸はアルキルアルコールの0.1〜30モル%程度添加
することが好ましい。また加熱温度は20〜90℃程度
であることが好ましい。さらにアルキルアルコールはイ
ソバニリルアルコールに対してモル比で2〜20倍程度
用いることが好ましい。
できる。すなわち、対応するアルコールに濃塩酸や濃硫
酸等の強酸を混合し、これにイソバニリルアルコールを
加えて反応させ、目的物を得ることができる。ここで強
酸はアルキルアルコールの0.1〜30モル%程度添加
することが好ましい。また加熱温度は20〜90℃程度
であることが好ましい。さらにアルキルアルコールはイ
ソバニリルアルコールに対してモル比で2〜20倍程度
用いることが好ましい。
【0012】本発明の皮膚外用剤は、上記のイソバニリ
ルアルコール誘導体を有効成分として含有するもので、
上記イソバニリルアルコール誘導体を1種または2種以
上混合して用いることができる。あるいは、唐辛子末、
多価アルコール等の他の温感を与える化合物を併用する
ことにより、皮膚刺激感を高めることなく温感効果をさ
らに向上させることもできる。本発明の皮膚外用剤の形
態としては特に制限はなく、例えばローション、乳液、
化粧水、歯磨剤、液体石ケン、固体石ケン、クリーム状
ヘアーコンディショナー、パップ剤、クリーム、ボディ
ーシャンプー、ハンドクリーム、ジェル、軟膏等を挙げ
ることができる。かかる製剤とするために、必要に応じ
て賦形剤、増量剤、結合剤、湿潤化剤、崩壊剤、油性物
質、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、防
腐剤、着色剤、香料等を適宜配合することができる。
ルアルコール誘導体を有効成分として含有するもので、
上記イソバニリルアルコール誘導体を1種または2種以
上混合して用いることができる。あるいは、唐辛子末、
多価アルコール等の他の温感を与える化合物を併用する
ことにより、皮膚刺激感を高めることなく温感効果をさ
らに向上させることもできる。本発明の皮膚外用剤の形
態としては特に制限はなく、例えばローション、乳液、
化粧水、歯磨剤、液体石ケン、固体石ケン、クリーム状
ヘアーコンディショナー、パップ剤、クリーム、ボディ
ーシャンプー、ハンドクリーム、ジェル、軟膏等を挙げ
ることができる。かかる製剤とするために、必要に応じ
て賦形剤、増量剤、結合剤、湿潤化剤、崩壊剤、油性物
質、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、防
腐剤、着色剤、香料等を適宜配合することができる。
【0013】本発明のイソバニリルアルコール誘導体の
皮膚外用剤中の含有量は、0.001〜10重量%であ
ることが好ましく、0.01〜5重量%であることが特
に好ましい。0.001〜10重量%であれば、皮膚に
温感を与える効果が大きく、さらに好ましくない皮膚刺
激感を与えることが極めて少ない。
皮膚外用剤中の含有量は、0.001〜10重量%であ
ることが好ましく、0.01〜5重量%であることが特
に好ましい。0.001〜10重量%であれば、皮膚に
温感を与える効果が大きく、さらに好ましくない皮膚刺
激感を与えることが極めて少ない。
【0014】本発明の皮膚外用剤は、例えばイソバニリ
ルアルコール誘導体及びその他の添加剤を混合し、適宜
攪拌等することにより得ることができる。
ルアルコール誘導体及びその他の添加剤を混合し、適宜
攪拌等することにより得ることができる。
【0015】
【実施例】次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0016】実施例1 化合物(1)イソバニリルn
−プロピルエーテルの合成 磁器攪拌器、還流冷却管を備えた100mL容の2口フラ
スコにn−プロピルアルコール23.4g(389mmo
l)及び濃塩酸0.18mLを加え、70℃に加熱し攪拌
した。これにイソバニリルアルコール6.00g(3
8.9mmol)を加え、30分間反応させた。反応終了後
室温まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて
塩酸を中和した。次いで酢酸エチルで抽出し、抽出した
油層を飽和食塩水で十分洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した後、溶媒を留去して黄色油状物を得た。この
黄色油状物を減圧蒸留(150〜160℃/0.1mmH
g)によって精製し、標記化合物イソバニリルn−プロ
ピルエーテル(1−1)3.28g(イソバニリルアル
コールに対して43.0%)を得た。得られた化合物
(1)の物性は次の通りである。
−プロピルエーテルの合成 磁器攪拌器、還流冷却管を備えた100mL容の2口フラ
スコにn−プロピルアルコール23.4g(389mmo
l)及び濃塩酸0.18mLを加え、70℃に加熱し攪拌
した。これにイソバニリルアルコール6.00g(3
8.9mmol)を加え、30分間反応させた。反応終了後
室温まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて
塩酸を中和した。次いで酢酸エチルで抽出し、抽出した
油層を飽和食塩水で十分洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した後、溶媒を留去して黄色油状物を得た。この
黄色油状物を減圧蒸留(150〜160℃/0.1mmH
g)によって精製し、標記化合物イソバニリルn−プロ
ピルエーテル(1−1)3.28g(イソバニリルアル
コールに対して43.0%)を得た。得られた化合物
(1)の物性は次の通りである。
【0017】1H-NMR(CDCl3,δ):0.93(t,3H,J=7.4Hz),
1.61(m,2H),3.40(t,2H,J=6.7Hz), 3.88(s,3H), 4.40(s,
2H), 5.63(s,1H),6.82-6.93(m,3H) IR(cm-1):3436, 2968, 2940, 2864, 1596, 1514, 145
8, 1446, 1370, 1278,1154, 1128, 1092, 1028, 804, 7
60
1.61(m,2H),3.40(t,2H,J=6.7Hz), 3.88(s,3H), 4.40(s,
2H), 5.63(s,1H),6.82-6.93(m,3H) IR(cm-1):3436, 2968, 2940, 2864, 1596, 1514, 145
8, 1446, 1370, 1278,1154, 1128, 1092, 1028, 804, 7
60
【0018】実施例2 化合物(2)イソバニリルi
so−プロピルエーテルの合成 上記実施例1で用いたn−プロピルアルコールをiso
−プロピルアルコール19.5g(324mmol)に代え
て、イソバニリルアルコール4.75g(30.8mmo
l)を用いて上記実施例1と同様の方法で行い、減圧蒸
留(160℃/0.1mmHg)精製によって標記化合物イ
ソバニリルiso−プロピルエーテル(2)2.56g
(イソバニリルアルコールに対して42.3%)を得
た。得られた化合物(2)の物性は次の通りである。
so−プロピルエーテルの合成 上記実施例1で用いたn−プロピルアルコールをiso
−プロピルアルコール19.5g(324mmol)に代え
て、イソバニリルアルコール4.75g(30.8mmo
l)を用いて上記実施例1と同様の方法で行い、減圧蒸
留(160℃/0.1mmHg)精製によって標記化合物イ
ソバニリルiso−プロピルエーテル(2)2.56g
(イソバニリルアルコールに対して42.3%)を得
た。得られた化合物(2)の物性は次の通りである。
【0019】1H-NMR(CDCl3,δ):1.20(d,6H,J=6.0Hz),
3.66(sept,1H,J=6.0Hz),3.88(s,3H), 4.41(s,2H), 5.61
(s,1H), 6.82-6.94(m,3H) IR(cm-1):3448, 2976, 2940, 2876, 1596, 1516, 144
6, 1382, 1278, 1126,1030, 800, 760
3.66(sept,1H,J=6.0Hz),3.88(s,3H), 4.41(s,2H), 5.61
(s,1H), 6.82-6.94(m,3H) IR(cm-1):3448, 2976, 2940, 2876, 1596, 1516, 144
6, 1382, 1278, 1126,1030, 800, 760
【0020】実施例3 化合物(3)イソバニリルn
−ブチルエーテルの合成 上記実施例1で用いたn−プロピルアルコールをn−ブ
チルアルコール82.0g(1.11mol)に代えて、
イソバニリルアルコール17.0g(110.3mmo
l)、濃塩酸0.48gを用いて上記実施例1と同様の
方法で行い、減圧蒸留(170℃/0.2mmHg)精製に
よって標記化合物イソバニリルn−ブチルエーテル
(3)12.19g(イソバニリルアルコールに対して
52.6%)を得た。得られた化合物(3)の物性は次
の通りである。
−ブチルエーテルの合成 上記実施例1で用いたn−プロピルアルコールをn−ブ
チルアルコール82.0g(1.11mol)に代えて、
イソバニリルアルコール17.0g(110.3mmo
l)、濃塩酸0.48gを用いて上記実施例1と同様の
方法で行い、減圧蒸留(170℃/0.2mmHg)精製に
よって標記化合物イソバニリルn−ブチルエーテル
(3)12.19g(イソバニリルアルコールに対して
52.6%)を得た。得られた化合物(3)の物性は次
の通りである。
【0021】1H-NMR(CDCl3,δ):0.91(t,3H,J=7.2Hz),
1.36-1.62(m,4H),3.44(t,2H,J=8.0Hz), 3.88(s,3H), 4.
40(s,2H), 5.62(s,1H),6.62-6.93(m,3H) IR(cm-1):3448, 2964, 2940, 2872, 1596, 1514, 144
6, 1374, 1278, 1128,1094, 1030, 802, 760
1.36-1.62(m,4H),3.44(t,2H,J=8.0Hz), 3.88(s,3H), 4.
40(s,2H), 5.62(s,1H),6.62-6.93(m,3H) IR(cm-1):3448, 2964, 2940, 2872, 1596, 1514, 144
6, 1374, 1278, 1128,1094, 1030, 802, 760
【0022】実施例4 化合物(4)イソバニリルi
so−ブチルエーテルの合成 上記実施例1で用いたn−プロピルアルコールをiso
−ブチルアルコール28.8g(379mmol)に代え、
減圧蒸留を160〜170℃/0.1mmHgで行った以外
は上記実施例1と同様の方法で行い、標記化合物イソバ
ニリルiso−ブチルエーテル(4)4.23g(イソ
バニリルアルコールに対して51.7%)を得た。得ら
れた化合物(4)の物性は次の通りである。
so−ブチルエーテルの合成 上記実施例1で用いたn−プロピルアルコールをiso
−ブチルアルコール28.8g(379mmol)に代え、
減圧蒸留を160〜170℃/0.1mmHgで行った以外
は上記実施例1と同様の方法で行い、標記化合物イソバ
ニリルiso−ブチルエーテル(4)4.23g(イソ
バニリルアルコールに対して51.7%)を得た。得ら
れた化合物(4)の物性は次の通りである。
【0023】1H-NMR(CDCl3,δ):0.91(d,6H,J=6.6Hz),
1.89(sept,1H,J=6.6Hz),3.20(d,2H,J=6.6Hz), 3.88(s,3
H), 4.41(s,2H), 5.62(s,1H),6.82-6.93(m,3H) IR(cm-1):3248, 3036, 3004, 2956, 2876, 1592, 151
4, 1460, 1448, 1370,1280, 1132, 1066, 1026, 756, 6
40
1.89(sept,1H,J=6.6Hz),3.20(d,2H,J=6.6Hz), 3.88(s,3
H), 4.41(s,2H), 5.62(s,1H),6.82-6.93(m,3H) IR(cm-1):3248, 3036, 3004, 2956, 2876, 1592, 151
4, 1460, 1448, 1370,1280, 1132, 1066, 1026, 756, 6
40
【0024】実施例5 化合物(5)イソバニリルア
ミルエーテルの合成 上記実施例1で用いたn−プロピルアルコールをn−ア
ミルアルコール34.3g(389mmol)に代え、減圧
蒸留を160〜170℃/0.1mmHgで行った以外は上
記実施例1と同様の方法で行い、標記化合物イソバニリ
ルn−アミルエーテル(5)4.38g(イソバニリル
アルコールに対して50.2%)を得た。得られた化合
物(5)の物性は次の通りである。
ミルエーテルの合成 上記実施例1で用いたn−プロピルアルコールをn−ア
ミルアルコール34.3g(389mmol)に代え、減圧
蒸留を160〜170℃/0.1mmHgで行った以外は上
記実施例1と同様の方法で行い、標記化合物イソバニリ
ルn−アミルエーテル(5)4.38g(イソバニリル
アルコールに対して50.2%)を得た。得られた化合
物(5)の物性は次の通りである。
【0025】1H-NMR(CDCl3,δ):0.89(t,3H,J=6.9Hz),
1.33(m,4H), 1.56-1.63(m,2H),3.43(t,2H,J=6.6Hz), 3.
88(s,3H), 4.40(s,2H), 5.61(s,1H),6.82-6.93(m,3H) IR(cm-1):3448, 2940, 2864, 1596, 1514, 1460, 136
8, 1276, 1128, 1094,1028, 802, 760
1.33(m,4H), 1.56-1.63(m,2H),3.43(t,2H,J=6.6Hz), 3.
88(s,3H), 4.40(s,2H), 5.61(s,1H),6.82-6.93(m,3H) IR(cm-1):3448, 2940, 2864, 1596, 1514, 1460, 136
8, 1276, 1128, 1094,1028, 802, 760
【0026】実施例6 化合物(6)イソバニリルi
so−アミルエーテルの合成 上記実施例1で用いたn−プロピルアルコールをiso
−アミルアルコール28.6g(324mmol)に代え、
減圧蒸留を160〜170℃/0.1mmHgで行った以外
は上記合成例1と同様の方法で行い、標記化合物イソバ
ニリルiso−アミルエーテル(6)3.25g(イソ
バニリルアルコールに対して44.7%)を得た。得ら
れた化合物(6)の物性は次の通りである。
so−アミルエーテルの合成 上記実施例1で用いたn−プロピルアルコールをiso
−アミルアルコール28.6g(324mmol)に代え、
減圧蒸留を160〜170℃/0.1mmHgで行った以外
は上記合成例1と同様の方法で行い、標記化合物イソバ
ニリルiso−アミルエーテル(6)3.25g(イソ
バニリルアルコールに対して44.7%)を得た。得ら
れた化合物(6)の物性は次の通りである。
【0027】1H-NMR(CDCl3,δ):0.89(d,6H,J=6.5Hz),
1.50(q,2H,J=6.8Hz),1.73(m,1H), 3.46(t,2H,J=6.8Hz),
3.88(s,3H), 4.40(s,2H), 5.60(s,1H),6.82-6.93(m,3
H) IR(cm-1):3432, 2960, 2872, 1596, 1514, 1464, 144
6, 1372, 1278, 1128,1092, 1028, 802, 760
1.50(q,2H,J=6.8Hz),1.73(m,1H), 3.46(t,2H,J=6.8Hz),
3.88(s,3H), 4.40(s,2H), 5.60(s,1H),6.82-6.93(m,3
H) IR(cm-1):3432, 2960, 2872, 1596, 1514, 1464, 144
6, 1372, 1278, 1128,1092, 1028, 802, 760
【0028】実施例7 化合物(7)イソバニリルn
−ヘキシルエーテルの合成 上記実施例1で用いたn−プロピルアルコールをn−ヘ
キシルアルコール33.0g(324mmol)に代え、減
圧蒸留を160〜170℃/0.1mmHgで行った以外は
上記実施例1と同様の方法で行い、標記化合物イソバニ
リルn−ヘキシルエーテル(7)4.83g(イソバニ
リルアルコールに対して62.6%)を得た。得られた
化合物(7)の物性は次の通りである。
−ヘキシルエーテルの合成 上記実施例1で用いたn−プロピルアルコールをn−ヘ
キシルアルコール33.0g(324mmol)に代え、減
圧蒸留を160〜170℃/0.1mmHgで行った以外は
上記実施例1と同様の方法で行い、標記化合物イソバニ
リルn−ヘキシルエーテル(7)4.83g(イソバニ
リルアルコールに対して62.6%)を得た。得られた
化合物(7)の物性は次の通りである。
【0029】1H-NMR(CDCl3,δ):0.88(t,3H,J=6.8Hz),
1.29-1.63(m,8H),3.43(t,2H,J=6.6Hz), 3.88(s,3H), 4.
40(s,2H), 5.60(s,1H),6.82-6.93(m,3H) IR(cm-1):3440, 2936, 2864, 1596, 1514, 1462, 144
6, 1372, 1278, 1128,1096, 1030, 802, 758
1.29-1.63(m,8H),3.43(t,2H,J=6.6Hz), 3.88(s,3H), 4.
40(s,2H), 5.60(s,1H),6.82-6.93(m,3H) IR(cm-1):3440, 2936, 2864, 1596, 1514, 1462, 144
6, 1372, 1278, 1128,1096, 1030, 802, 758
【0030】試験例1 表1に示す配合で試験溶液を作成した。
【0031】
【表1】
【0032】10人の健常男性の前腕内側に、上記で得
られた各試験溶液を10μL塗布し、塗布直後、30分
後、及び1時間後の温感と皮膚刺激感について調査し
た。温感または皮膚刺激感をわずかでも感じられると答
えた人の数を表2に示す。
られた各試験溶液を10μL塗布し、塗布直後、30分
後、及び1時間後の温感と皮膚刺激感について調査し
た。温感または皮膚刺激感をわずかでも感じられると答
えた人の数を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2より、試験溶液(1)〜(5)は、十
分な温感が比較的長時間持続し、かつ皮膚刺激感が弱い
という優れた効果を有することが確認された。またかか
る効果は従来の温感剤からは得られないものであること
が確認された。
分な温感が比較的長時間持続し、かつ皮膚刺激感が弱い
という優れた効果を有することが確認された。またかか
る効果は従来の温感剤からは得られないものであること
が確認された。
【0035】実施例8 表3に示す配合割合で常法により化粧水を製造した。
【0036】
【表3】 成分 重量% グリセリン 15.0 ポリエチレングリコール(PEG1500) 2.0 ヒアルロン酸 0.05 ジプロピレングリコール 5.0 化合物(1) 0.05 精製水 バランス
【0037】
【発明の効果】本発明の皮膚外用剤は、本発明のイソバ
ニリルアルコール誘導体を有効成分として含有すること
により、人体に好ましくない副作用が皮膚刺激感が低減
され、使用時には速やかに肌に温感を与えると共に、適
度の温感を長時間保持することができる。
ニリルアルコール誘導体を有効成分として含有すること
により、人体に好ましくない副作用が皮膚刺激感が低減
され、使用時には速やかに肌に温感を与えると共に、適
度の温感を長時間保持することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山室 朗 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 藤倉 芳明 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、Rは炭素数3〜6の直鎖または分岐鎖のアルキ
ル基を示す)で表わされるイソバニリルアルコール誘導
体。 - 【請求項2】 請求項1記載のイソバニリルアルコール
誘導体を有効成分とする皮膚外用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1435198A JPH11209322A (ja) | 1998-01-27 | 1998-01-27 | イソバニリルアルコール誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1435198A JPH11209322A (ja) | 1998-01-27 | 1998-01-27 | イソバニリルアルコール誘導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11209322A true JPH11209322A (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=11858659
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1435198A Pending JPH11209322A (ja) | 1998-01-27 | 1998-01-27 | イソバニリルアルコール誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11209322A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003095841A (ja) * | 2001-09-21 | 2003-04-03 | Sunstar Inc | 化粧料 |
WO2003063787A3 (en) * | 2002-01-30 | 2004-01-22 | Entremed Inc | Non-steroidal analogs of 2-methoxyestradiol |
US6723858B2 (en) | 1993-08-06 | 2004-04-20 | The Children's Medical Center Corporation | Estrogenic compounds as anti-mitotic agents |
JP2005232055A (ja) * | 2004-02-18 | 2005-09-02 | Kao Corp | 皮膚外用剤 |
US6995278B2 (en) | 2000-08-18 | 2006-02-07 | Entre Med, Inc. | Antiangiogenic agents |
US7087592B1 (en) | 1999-08-23 | 2006-08-08 | Entre Med, Inc. | Compositions comprising purified 2-methoxyestradiol and methods of producing same |
US7109187B2 (en) | 1993-08-06 | 2006-09-19 | The Children's Medical Center Corporation | Estrogenic compounds as anti-mitotic agents |
-
1998
- 1998-01-27 JP JP1435198A patent/JPH11209322A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US6723858B2 (en) | 1993-08-06 | 2004-04-20 | The Children's Medical Center Corporation | Estrogenic compounds as anti-mitotic agents |
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US7087592B1 (en) | 1999-08-23 | 2006-08-08 | Entre Med, Inc. | Compositions comprising purified 2-methoxyestradiol and methods of producing same |
US7235540B2 (en) | 1999-08-23 | 2007-06-26 | Entremed, Inc. | Methods of using 2-methoxyestradiol of high purity |
US6995278B2 (en) | 2000-08-18 | 2006-02-07 | Entre Med, Inc. | Antiangiogenic agents |
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JP2005232055A (ja) * | 2004-02-18 | 2005-09-02 | Kao Corp | 皮膚外用剤 |
JP4490701B2 (ja) * | 2004-02-18 | 2010-06-30 | 花王株式会社 | 皮膚外用剤 |
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