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JPH11196859A - 変異株 - Google Patents

変異株

Info

Publication number
JPH11196859A
JPH11196859A JP2153898A JP2153898A JPH11196859A JP H11196859 A JPH11196859 A JP H11196859A JP 2153898 A JP2153898 A JP 2153898A JP 2153898 A JP2153898 A JP 2153898A JP H11196859 A JPH11196859 A JP H11196859A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
candida utilis
rna
mutant
strain
yeast
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2153898A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Iwakiri
亮 岩切
Osamu Maruyama
修 丸山
Hirokazu Maekawa
博和 前川
Kazuhiro Hamazawa
和宏 濱澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
Original Assignee
Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kohjin Holdings Co Ltd, Kohjin Co filed Critical Kohjin Holdings Co Ltd
Priority to JP2153898A priority Critical patent/JPH11196859A/ja
Publication of JPH11196859A publication Critical patent/JPH11196859A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 RNA含有量が増加した、菌体収率のよい菌
を提供する。 【構成】 親株に比べ低温下での増殖速度が著しく低下
した低温感受性変異株を取得することにより得られる。
キャンディダ・ウチリス27B4317(FERM P
−16552)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、菌体内に20重量
%以上のリボ核酸(以下、RNAと略称する。)を生成
蓄積するキャンディダ・ウチリス変異株、及び該変異株
を使用したRNA高含有酵母の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】RNAは、医薬品あるいは5’−イノシ
ン酸、5’−グアニル酸等の旨み調味料の原料として用
いられている。このRNAの製造には、一般的には廃糖
蜜や液糖、酢酸等を主炭素源として培養した酵母菌体が
用いられる。酵母は増殖速度が速く高密度培養が可能で
あると言った培養上の利点に加え、キャンディダ・ウチ
リスやサッカロマイセス・セレビジェ等では可食性が確
認されていることから、これらの酵母を用いた5’−イ
ノシン酸や5’−グアニル酸を含有する酵母エキスの製
造も可能であり、RNA生産の菌株として極めて好適で
ある。
【0003】近年、天然、健康志向を背景に旨み調味料
としての酵母エキスの需要が拡大しており、リボ核酸リ
ッチな酵母が望まれている。しかし、公知の酵母におけ
るRNA含量は5〜12%と低く、酵母菌体内のRNA
含量を向上させる試みが現在に至るまで盛んに行われて
きた。その試みとしては、1.抗生物質アニソマイシン
添加培養(特公昭50−16875号公報)、主炭素源
の検討(特公昭57−29149号公報)等の培養条件
の検討、2.自然界からのRNA含量の高い酵母のスク
リーニング(特公昭55−49837号公報)、および
3.チアジン系、アクリジン系、オキサジン系色素耐性
の付与(特公昭48−32350号公報)、KCl感受
性の付与(US 3909352号)等に代表される遺伝的改変
による菌株の改良、の3つに大別される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記先
行技術によっても、得られる菌株の細胞内RNA含有量
は17%程度(菌体乾燥重量15g/l程度)に過ぎな
い。一方、本発明者らは、酵母菌体に低温感受性を付与
する事によりRNA含有量が14%を越える変異株を報
告(特公昭56−46824号公報、WO88/052
67号)しているが、培養条件を変更することなく、更
にRNA含有量が増加した、また菌体収率のよい菌株が
望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる課題
を解決するため鋭意検討した結果、酵母菌体に高度の低
温感受性を付与することにより驚くべきことにRNA含
有量が20%以上と著しく増加した菌体が得られるこ
と、菌体収率も良好であることを見い出し、本発明を達
成するに至った。すなわち本発明は、RNAを菌体重量
あたり20重量%以上生成蓄積するキャンディダ・ウチ
リス変異株、及び該変異株を好気的に培養するRNA高
含有酵母の製造方法を提供するものである。
【0006】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
変異株は、例えばキャンディダ・ウチリスCS7529
(FERMP−3340)等を親株とし突然変異処理に
より、親株に比べ低温下での増殖速度が著しく低下した
低温感受性変異株を取得することにより得られる。具体
的には、紫外線、電離放射線、亜硝酸、ニトロソグアニ
ジン、メタンスルホン酸エチル等の変異源を用い、合成
培地上で、常温での生育速度に差は認められないが、低
温での増殖速度が親株に比べ著しく遅い株を選択する。
このような低温感受性変異株は、酵母の増殖細胞のみに
作用するアンフォテリシンB等の抗生物質を含む培地で
低温で培養することにより選択的に濃縮される。これ等
の菌株からより低温感受性のものを選び、さらにRNA
含量が高く、且つ菌体収率の良いもの選択することによ
り、目的とする変異株を取得する。このようにして、本
発明では、キャンディダ・ウチリス27B4317(F
ERM P−16552)が得られた。
【0007】本発明の変異株、キャンディダ・ウチリス
27B4317は菌体重量あたり20重量%以上もの著
量のRNAを生成蓄積し、リボ核酸の製造に極めて好適
である。低温感受性を除いてはキャンディダ・ウチリス
の一般的菌学的性質と全く同一である。新規変異株はF
ERM P−16552として寄託された。以下に、本
酵母の菌学的性質について示す。 1.YM寒天上で全縁、半レンズ状隆起、表面滑らか
で、鈍い光沢、クリーム色で軟質のコロニーを形成す
る。グルコース/イーストエキス/ペプトンを含む液体
培地で混濁、沈澱あり、菌膜と菌環の形成は認められな
い。 2.ダルモー平板上で仮性菌糸を形成する。 3.酢酸ソーダ寒天斜面、麦芽エキス寒天斜面,V8ジ
ュース寒天斜面、コーンミルク寒天斜面の各培地で子嚢
胞子の形成は認められない。 4.グルコース、シュクロース、ラフィノースを発酵
し、ガラクトース、マルトース、トレハロース、ラクト
ースを発酵しない。 5.グルコース、シュクロース、マルトース、セロビオ
ース、トレハロース、ラフィノース、メレジトース、キ
シロース、エタノール、マンニトール、乳酸、クエン
酸,KNO3を同化する。 6.ビタミンフリー培地で良好に生育する。 7.30℃、3日間培養で卵形乃至円筒状の細胞(3.
5〜4.5)×(7〜13)μmとなる。 8.20℃ではほとんど増殖しないが、ごくわずか生育
する。 9.30〜40℃で良く生育する。
【0008】本発明では、更に、変異株を好気的に培養
するリボ核酸高含有酵母の製造方法が提供される。本発
明の変異株を培養する際の培地には、炭素源として、ブ
ドウ糖、蔗糖、酢酸、エタノール、糖蜜、亜硫酸パルプ
廃液等が用いられ、窒素源としては、尿素、アンモニ
ア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸塩等が
使用される。燐酸、カリウム、マグネシウム源には、燐
酸アンモニウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、塩
化マグネシウム等が用いられ、その他、亜鉛、銅、マン
ガン、鉄イオン等の無機塩を添加する。この他には、ビ
タミン、アミノ酸、核酸関連物質等を特に添加する必要
はないが、これらを添加したり、コーンスチーブリカ
ー、カゼイン、酵母エキス、肉エキス、ペプトン等の有
機物を添加しても良いことは当然である。培養温度は、
21〜38℃、好ましくは著しく生育が遅延しない程度
で低温が良く、pHは3.5〜8.0、特に4.0〜
6.0が好ましい。本発明の培養形式としては、回分培
養或いは連続培養の何れでも良いが、工業的には後者が
採用される。
【0009】
【実施例】次に実施例を挙げ本発明を詳細に説明する。
なおRNA含有量の測定は、シュミット・タンホイザー
・シュナイダーの方法[J.Biol.Chem. 1946 164 74
7]によりRNAを抽出後、RNA量を求め、これを菌
体乾燥重量あたりの百分率で表記した。
【0010】実施例1 キャンディダ・ウチリスCS7529(FERM P−
3340)をYPD培地(酵母エキス1%、ポリペプト
ン2%、グルコース2%)を含む試験管で対数増殖期ま
で培養した。この菌体を回収し、洗浄後、Adelbe
rg等の方法に準じニトロソグアニジン(NTG)によ
る変異処理を行った[Biochem.Biophys.Res.Comm.1965
18 788]。変異処理した菌体を洗浄後YPD培地で一晩
培養したものをNTG処理菌体とした。ついで、NTG
処理菌体を1078 cells/mlとなるようにYPD培地
に採取し、20℃下で培養し対数増殖期にまで至らしめ
た。これにアンフォテリシンBを終濃度が30ppmと
なるように添加し、さらに20℃下で3時間培養した。
菌体を回収し洗浄後、希釈しYPD寒天培地で塗抹培養
した。次に、これをマスタープレートとしレプリカによ
る低温感受性株の選択を行った。この際の培養温度は3
0℃と20℃とし、30℃での生育速度は親株と変わら
ないが、制限温度20℃下での生育が著しく遅いもの、
もしくは生育しないものを低温感受性変異株として取得
した。この中からRNA含量が高く、かつ菌体収率が良
い株を選択する事でキャンディダ・ウチリス27B43
17(FERMP−16552)を得た。
【0011】実施例2 キャンディダ・ウチリス27B4317(FERM P
−16552)を予めYPD培地を含む三角フラスコで
種母培養し、これを30L容発酵槽に1〜2%植菌し
た。培地組成は、グルコース4%、燐酸一アンモニウム
0.3%、硫酸アンモニウム0.161%、塩化カリウ
ム0.137%、硫酸マグネシウム0.08%、硫酸銅
1.6ppm、硫酸鉄14ppm、硫酸マンガン16p
pm、硫酸亜鉛14ppmを用いた。培養条件は、pH
4.0、培養温度24℃、通気量1vvm、撹拌400
rpmで行い、アンモニアを添加しpHのコントロール
を行った。比較として親株であるキャンディダ・ウチリ
スCS7529(FERMP−3340)についても同
様に培養した。結果を表1に表す。表1から明らかなよ
うに、27B4317株ではCS7529株を上回る著
量のRNAを菌体内に生成蓄積し、かつ対糖菌体収率も
高く、RNA含有率は20%を越えていた。
【0012】
【表1】
【0013】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ばRNA含有量が20%以上の低温感受性のキャンディ
ダ・ウチリス変異株、及び該変異株を好気的に培養する
事によるRNAを菌体内に著量蓄積する酵母の製造方法
が提供され、工業的なRNAの生産性を著しく向上する
ことが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:72)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低温感受性を有し、リボ核酸を菌体重量
    あたり20重量%以上生成蓄積するキャンディダ・ウチ
    リス変異株。
  2. 【請求項2】 キャンディダ・ウチルス変異株が、キャ
    ンディダ・ウチリス27B4317(FERM P−1
    6552)である、請求項1記載のキャンディダ・ウチ
    リス変異株。
  3. 【請求項3】 キャンディダ・ウチリス変異株を好気的
    に培養して、該酵母菌体内に20重量%以上のリボ核酸
    を生成蓄積せしめることを特徴とする、リボ核酸高含有
    酵母の製造方法。
  4. 【請求項4】 キャンディダ・ウチリス変異株が、キャ
    ンディダ・ウチリス27B4317(FERM P−1
    6552)である、請求項2記載のリボ核酸高含有酵母
    の製造方法。
JP2153898A 1998-01-20 1998-01-20 変異株 Pending JPH11196859A (ja)

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