JPH11159789A

JPH11159789A - 空気調和装置

Info

Publication number: JPH11159789A
Application number: JP9327321A
Authority: JP
Inventors: Makoto Saito; 信斉藤
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 1997-11-28
Filing date: 1997-11-28
Publication date: 1999-06-15

Abstract

(57)【要約】【課題】輻射方式と対流方式双方の機能を有し、気流
感がなく、かつ室内において温度ムラの小さい空気調和
装置を提供する。【解決手段】熱媒体が循環する流通管１に連結された
放熱板２により輻射熱を放射するとともに、放熱板２の
複数の小孔４から熱交換器３により温められた温風を吹
出し、空調負荷が大きいときには上の方の遮蔽板８を回
動させて放熱板２の総開口面積を大きくしかつ送風量を
多くし、空調負荷が小さいときには下の方の遮蔽板８を
回動させて総開口部面積を小さくかつ送風量を少なくす
るように、送風手段７及び開口面積調節手段８、９を制
御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、輻射方式と対流
方式双方の機能を有する空気調和装置に関するものであ
り、壁面に設置される空気調和装置として有用なもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来より、冷暖房は温度調節された空気
を送風する対流方式で行なうよりも、輻射熱を利用した
輻射方式で行なった方が気流もなく快適な環境が形成で
きるとされ、輻射と対流双方の空気調和方式を有する空
気調和装置が様々考えられている。しかし、対流方式が
動作した場合に生ずる室内気流が居住者の不快感を引き
起こすことが問題となっている。

【０００３】これを解決するため、例えば実公平７−２
８５２７号公報に示されるように、温風パネルヒータに
おいて輻射面に多数の小孔を設け、小孔からの吹出風量
を調節するものがある。図４および図５は、実公平７−
２８５２７号公報に記載されたもので、図４はパネルヒ
ータの断面図、図５はパネル本体の斜視図である。図に
おいて、２１はパネル本体、２２はパネル本体２１の全
面に設けられた複数の小孔、２３は吸気口、２４は排気
口、２５はパネル本体２１の温度を感知して変位動作す
る熱応動体、２６は熱応動体２５の動作に連動して排気
口２４を開閉するダンパー、２７は送風機、２８は発熱
体、２９は案内板である。

【０００４】この従来のパネルヒータの動作を説明す
る。パネル本体２１の温度が低い場合には、排気口２４
をダンパー２６により閉じて、吸気口２３から吸い込ま
れた空気は発熱体２８により温められ温風となり、案内
板２９により案内され、パネル本体２１の前面の全面に
設けられた小孔２２から吹き出され、急速暖房が行なわ
れる。また、パネル本体１の温度が上昇すると、排気口
２４を開放して温風を排出させるとともに、小孔２２か
らの吹出風量を減少させ、気流感のない採暖を行なう。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の空気調和装置においては、空調負荷が大き
い場合、パネル本体２１に設けられた小孔２２から吹き
出される吹出気流が居住域に不快な気流を生じさせる可
能性が高く、また、空調負荷が小さな場合においては、
小孔２２からの吹出空気が高温でかつ微風速となり、遠
くまで行き渡らずに上昇するため、室内に大きな温度ム
ラが生じる可能性があった。

【０００６】この発明の目的は、輻射方式と対流方式双
方の機能を有する空気調和装置であって、気流感がな
く、かつ室内において温度ムラの小さい空気調和装置を
提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】第１の発明に係る空気調
和装置は、熱源機で温度制御された熱媒体を循環させる
流通管と、この流通管に連結され空調室内に輻射熱を放
射する放熱板と、この放熱板に形成された複数の開口部
と、前記流通管に連結された熱交換器と、前記放熱板の
裏側で本体内に吸い込まれた空気を前記熱交換器を介し
て前記放熱板の開口部へ流通させる送風路と、この送風
路に強制的に空気を流通させる送風手段と、前記放熱板
の総開口面積を調節する開口面積調節手段とを備え、空
調負荷が大きいときには送風量を多くかつ総開口面積を
大きくし、空調負荷が小さいときには送風量を少なくか
つ総開口面積を小さくするように、前記送風手段及び前
記開口面積調節手段を制御するものである。

【０００８】第２の発明に係る空気調和装置は、第１の
発明において、開口面積調節手段を、回動可能に設けら
れた複数の遮蔽板を有し、空調負荷に応じて前記複数の
遮蔽板のうち所定の遮蔽板を回動させて送風路を仕切る
ものとしたものである。

【０００９】第３の発明に係る空気調和装置は、第１ま
たは第２の発明において、放熱板の開口部から吹き出さ
れる温風の風速が１．０m/sを上回ることがないように
送風手段を制御するものである。

【００１０】第４の発明に係る空気調和装置は、第１な
いし第３の何れかの発明において、放熱板の開口部から
吹き出される温風の温度と空調室内の温度との差が２０
度以内になるように、熱媒体の流量を制御するものであ
る。

【００１１】第５の発明に係る空気調和装置は、第１な
いし第４の何れかの発明において、放熱板を空調室の壁
面に配設したものである。

【００１２】

【発明の実施の形態】実施の形態１．図１〜図３は、こ
の発明の実施の形態における、輻射方式と対流方式双方
の機能を有する空気調和装置を示す図である。図１はこ
の空気調和装置の一部内部を示した斜視図、図２はこの
空気調和装置の内部構造を示す平面図、図３はこの空気
調和装置の断面図である。なお、図中の同一の符号は同
一または相当部分を示す。

【００１３】図において、１は熱媒体の流通管であり、
図示しない熱源機で温度制御された水などの熱媒体を循
環させる。また、図２に示すように、横方向に複数本配
置するように左右の端で折り曲げて形成されている。２
は放熱板あるいは輻射パネルであり、流通管１に連結さ
れ、流通管１からの熱伝導をうけて空調室内に熱を輻射
する。３は対流空調用熱交換器であり、熱媒体の流通管
１と連結されて熱伝導を受け、送風されてくる空気と熱
交換をする。４は放熱板２に多数設けられた小孔であ
り、対流空調用熱交換器３にて調温された空気を吹き出
す。

【００１４】５は放熱板２とこの空気調和装置を形成す
る筐体との間に形成された送風路である。前記の対流空
調用熱交換器３は、この送風路５に配置されている。６
は装置本体の前面下部に設けられた室内空気の吸込口で
ある。７は送風機などの送風手段であり、動作時には吸
込口６から室内空気を吸い込んで送風路５に空気を流通
させ、対流空調用熱交換器３を通過して温められた空気
を放熱板２の小孔４から室内に吹き出す。なお、送風手
段７は吸込口６近傍に設けられた温度センサー等の空調
負荷センサー（図示せず）からの信号を受けて動作す
る。

【００１５】図３において、８は回動可能に設けられた
遮蔽板であり、上下方向に所定の間隔で複数個設けられ
ている。遮蔽板８は放熱板２側に回動して流通管１に当
接することにより送風路５を仕切り、温風を吹き出す小
孔４の総面積を調節する。９は遮蔽板８を回動するため
の回動手段であり、送風手段７と同様、空調負荷センサ
ー（図示せず）からの信号を受けて動作する。この遮蔽
板８と回動手段９とで開口面積調節手段を構成してい
る。

【００１６】次に、この空気調和装置の動作を説明す
る。図３（ａ）は空調負荷が大きいときの空気調和装置
の稼動状態を示し、図３（ｂ）は空調負荷が小さいとき
の稼動状態を示している。

【００１７】空調負荷が大きい場合には、上の方の遮蔽
板８を回動し、放熱板２の総開口面積を広く取り、放熱
板２全体の小孔４から温風を吹き出す。このとき、吹き
出される温風が極端な微風にならないように、送風機７
を制御し送風量を多くする。したがって、室内の温度ム
ラは小さく抑えられる。

【００１８】室内が暖まり空調負荷が小さくなっていく
につれ順次下の遮蔽板８を回動して送風路５を閉成し、
総開口面積を小さくしていく。また、総開口面積を小さ
くするとともに送風機７の能力を下げ、不快な気流が発
生しないようにする。すなわち、空調負荷が大きい場合
においても小さい場合においても、開口部から吹き出さ
れる空気の風速がほぼ一定になるよう制御する。風速は
１．０m/sを上回らない値にすれば、使用者が不快な気
流を感じることがない。なお、総開口面積を小さくした
場合であっても、放熱板２からの輻射により、快適な採
暖を行なうことができる。

【００１９】また、吹き出される温風の温度と室内の空
気温度との差が２０度以内になるように熱媒体の流量を
制御すれば、空調空気の局所的滞留を抑えることができ
るので、空調室内に温度ムラが生じず、省エネルギーで
かつ快適な採暖を行なうことができる。

【００２０】また、この実施の形態における空気調和装
置は、熱交換器３や送風機７の厚みだけで構成できるた
め、薄型化でき、装置を空調室の壁面に埋設して放熱板
２を壁面に配設することも容易となる。したがって、省
スペース化が図れ、インテリア性にも優れたものとな
る。

【００２１】

【発明の効果】第１の発明によれば、空調負荷が大きい
場合においても小さい場合においても、吹出風速がほぼ
等しくなるように制御可能であるため、不快な気流を空
調室内に発生させることがなく、かつ、極端な微風によ
り空調室内の温度ムラを増大させることもない。

【００２２】第２の発明によれば、不快な気流を発生さ
せることがなく、かつ、空調室内の温度ムラを増大させ
ることがないとともに、簡単な構成で放熱板の開口面積
を調節できる。

【００２３】第３の発明によれば、不快な気流の発生を
確実に抑えることができ、かつ、空調室内の温度ムラを
増大させることもない。

【００２４】第４の発明によれば、不快な気流を発生さ
せることがなく、かつ、空調室内の温度ムラを確実に抑
えることができるためエネルギー的に有利となる。

【００２５】第５の発明によれば、不快な気流を発生さ
せることがなく、かつ、空調室内の温度ムラを増大させ
ることがないとともに、省スペースでインテリア性に優
れた空気調和装置が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の形態１の空気調和装置の一
部内部を示した斜視図である。

【図２】この発明の実施の形態１の空気調和装置の内
部構造を示す平面図である。

【図３】（ａ）この発明の実施の形態１の空気調和装
置の空調負荷が大きいときの断面図である。（ｂ）この
発明の実施の形態１の空気調和装置の空調負荷が小さい
ときの断面図である。

【図４】従来の空気調和装置の断面図である。

【図５】従来の空気調和装置のパネル本体の斜視図で
ある。

【符号の説明】

１流通管、２放熱板、３対流用熱交換器、４小
孔、５送風路、６吸込口、７送風手段、８遮蔽
板、９回動手段。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】熱源機で温度制御された熱媒体を循環さ
せる流通管と、この流通管に連結され空調室内に輻射熱
を放射する放熱板と、この放熱板に形成された複数の開
口部と、前記流通管に連結された熱交換器と、前記放熱
板の裏側で本体内に吸い込まれた空気を前記熱交換器を
介して前記放熱板の開口部へ流通させる送風路と、この
送風路に強制的に空気を流通させる送風手段と、前記放
熱板の総開口面積を調節する開口面積調節手段とを備
え、空調負荷が大きいときには送風量を多くかつ総開口
面積を大きくし、空調負荷が小さいときには送風量を少
なくかつ総開口面積を小さくするように、前記送風手段
及び前記開口面積調節手段を制御することを特徴とする
空気調和装置。
【請求項２】開口面積調節手段は回動可能に設けられ
た複数の遮蔽板を有し、空調負荷に応じて前記複数の遮
蔽板のうち所定の遮蔽板を回動させて送風路を仕切るも
のであることを特徴とする請求項１記載の空気調和装
置。
【請求項３】放熱板の開口部から吹き出される温風の
風速が１．０m/sを上回ることがないように送風手段を
制御することを特徴とする請求項１または請求項２記載
の空気調和装置。
【請求項４】放熱板の開口部から吹き出される温風の
温度と空調室内の温度との差が２０度以内になるよう
に、熱媒体の流量を制御することを特徴とする請求項１
ないし請求項３の何れかに記載の空気調和装置。
【請求項５】放熱板を空調室の壁面に配設したことを
特徴とする請求項１ないし請求項４の何れかに記載の空
気調和装置。