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JPH07158907A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

Info

Publication number
JPH07158907A
JPH07158907A JP30418193A JP30418193A JPH07158907A JP H07158907 A JPH07158907 A JP H07158907A JP 30418193 A JP30418193 A JP 30418193A JP 30418193 A JP30418193 A JP 30418193A JP H07158907 A JPH07158907 A JP H07158907A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
duct
room
opening
air duct
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30418193A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Matsui
高一 松井
Koichi Goto
功一 後藤
Ichiro Hongo
一郎 本郷
Koichi Kitagawa
晃一 北川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP30418193A priority Critical patent/JPH07158907A/ja
Publication of JPH07158907A publication Critical patent/JPH07158907A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 気流感や騒音等を伴わない空気調和を行うこ
とができる空気調和機を提供することを目的とする。 【構成】 室内の天井面11に壁面12に沿って設けら
れ一周循環路を構成すると共に室内に面する面を輻射板
15とする空気ダクト10と、この空気ダクト10の一
部に設けられ、このダクト10内に熱交換した空気を流
通させることで、上記空気ダクトの輻射板15を加熱ま
たは冷却し、この輻射板15からの輻射熱によって室内
の空気調和を行う熱交換ユニット17と、室内環境に応
じて、上記熱交換ユニット17、吸込、吹出口ル−バ2
0、21、および上記空気ダクト10内に設けられた第
1、第2のダンパ25、26を切り替え制御する制御部
28とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、室内の空気調和を行
う空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、空気調和機の室内ユニット1は、
その多くが図19に示すよう、室内の天井2近くの壁面
3に配置されており、天井2近くのデッドスペ−スを有
効に利用するような配置となっている。
【0003】この空気調和機の室内ユニット1は、図に
4で示す吸込口から室内の空気を吸い込んで熱交換を行
った後、熱交換がなされた空気を図に5で示す吹出口か
ら室内に吹き出すことで、室内の空気を対流させ、いわ
ゆる対流式空気調和を行うようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな空気調和機においては、以下に説明するような解決
すべき課題があった。すなわち、上述したように常に対
流式の空気調和を行う空気調和機では、室内の温度環境
によっては吹き出し空気の気流感により快適性が悪化す
るということがある。
【0005】また、空気の吹き出しに伴って生じる騒音
や振動を避けることができないということがある。この
発明は、このような事情に鑑みて成されたもので、気流
感や騒音等を伴わない空気調和を行うことができる空気
調和機を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の手段
は、室内の天井面、壁面もしくは床面に沿って形成さ
れ、内部に空気の流通する流路を具備すると共に室内に
面する面を輻射面とする空気ダクトと、この空気ダクト
の一部に設けられ、このダクト内に熱交換した空気を流
通させることで、上記空気ダクトの輻射面を加熱または
冷却し、この輻射面からの輻射熱によって室内の空気調
和を行う空気調和手段とを具備することを特徴とする空
気調和機である。
【0007】第2の手段は、室内の天井部に壁面に沿っ
て空気の一周循環流路を構成し、かつ室内に面する面
を、内部を流通する空気により加熱または冷却されるこ
とで輻射熱により室内空気を加熱または冷却する輻射面
とする空気ダクトと、この空気ダクト内に設けられた熱
交換器と送風ファンとを有する熱交換ユニットと、上記
空気ダクトの上記熱交換器の上流側に設けられ、室内の
空気をこの空気ダクトないに吸い込む吸込口と、この吸
込口を開閉する吸込口開閉手段と、上記空気ダクトの上
記熱交換器の下流側に設けられ、この空気ダクト内の空
気を室内に吹き出す吹出口と、この吹出口を開閉する吹
出口開閉手段と、上記吸込口よりも上流側の空気ダクト
内に設けられこの空気ダクトを内を連通または閉塞可能
な第1の開閉ダンパと、上記吹出口よりも下流側の空気
ダクト内に設けられ、この空気ダクトを連通まはを閉塞
可能な第2の開閉ダンパと、室内環境に応じて上記吸込
口開閉手段、吹出口開閉手段、第1の開閉ダンパおよび
第2の開閉ダンパをそれぞれ制御し、上記吸込口および
吹出口を用いた室内空気対流式空気調和と空気ダクトの
輻射面からの輻射熱による輻射式空気調和を必要に応じ
て選択する制御手段とを具備することを特徴とする空気
調和機である。
【0008】第3の手段は、第2の手段の空気調和機に
おいて、上記空気ダクトの上記熱交換ユニットから離れ
た位置に、この空気ダクト内のを流通しこの空気ダクト
の輻射面を加熱した空気を室内に吹き出す第2の吹出口
を設けたことを特徴とするものである。
【0009】第4の手段は、第2の手段の空気調和機に
おいて、室内空気に含まれる水蒸気の露点温度を検出す
る露点検出手段と、上記ダクトの表面付近の室内空気の
温度を検出する温度検出手段とを具備し、上記制御手段
は、上記温度検出手段により検出される室内空気の温度
が上記露点検出手段により検出される露点と等しいかそ
れよりも高い場合には、上記第1、第2の開閉ダンパを
閉じ、上記空気ダクトの輻射面からの輻射熱による輻射
式空気調和を規制することを特徴とするものである。
【0010】第5の手段は、室内の天井部の壁面に沿っ
て形成され、内部に空気の流通する流路を具備すると共
に室内に面する面を内部を流通する空気により加熱また
は冷却されることで輻射熱により室内空気を加熱または
冷却する輻射面とする空気ダクトと、この空気ダクトの
一部に接続され、室内側から吸い込んだ空気を熱交換器
を通過させた後上記空気ダクト内に流通させる室内ユニ
ットと、上記空気ダクトの一部に設けられ、この空気ダ
クト内を流通することでこの空気ダクトの輻射面を加熱
または冷却した後の空気を室内に吹き出す吹出口とを具
備することを特徴とするものである。
【0011】第6の手段は、室内の天井面から壁面、床
面に亘って形成され、内部に空気の流通する流路を具備
すると共に、室内に面する面を内部を流通する空気によ
り加熱または冷却されることで輻射熱により室内空気を
加熱または冷却する輻射面とする空気ダクトと、この空
気ダクトの中途部に設けられ、上記天井面、壁面、床面
に開口する天井面、壁面、床面の各吹出口とを具備する
ことを特徴とするものである。
【0012】第7の手段は、上記第6の手段の空気調和
機において、上記空気ダクト内に設けられ、上記天井
面、壁面、床面の各吹出口をそれぞれ開閉する開閉手段
と、室内環境に応じて上記開閉手段を制御する制御手段
とを具備することを特徴とするものである。
【0013】
【作用】第1の手段によれば、ダクトの輻射面からの輻
射熱により空気、人など対象物を暖め、冷やすことがで
きる。第2〜第4の手段によれば、ダクト内に設けられ
た熱交換ユニットにより、必要に応じて対流式、輻射式
の空気調和を行うことができる。
【0014】第5の手段によれば、室内ユニットからの
空気をダクトを通過させることでこのダクトに設けられ
た輻射面からの輻射熱により輻射式の空気調和を行うこ
とができる。第6、第7の手段によれば、天井面、壁
面、床面からの輻射熱により室内の空気調和を行うこと
ができる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を参照して
説明する。この発明の空気調和機は、図1に示すよう
に、室内に下がり天井(建築様式の一種)式に設けられ
た空気ダクト10(以下、「ダクト」という。)を有す
る。このダクト10は、図2に示すように、室内の天井
11と壁面12とから構成される隅部に設けられ、室内
の天井11と壁面12とに接する断熱板14と室内側に
面する輻射板15(輻射面)とによって区画される横断
面矩形上の空気流通路16を有する。この輻射板は例え
ば熱伝導率の良いアルミ等の材質で成形される。
【0016】このダクト10は、例えば図1に示すよう
な長方形状の部屋の場合、天井11と壁面12とから構
成される隅部に沿ってこの部屋を一周する長方形ル−プ
状に設けられ、このダクト10内を空気が循環すること
ができるようになっている。
【0017】そして、このダクト10の中途部には、図
に示すように、この空気調和機の室内ユニットに相当す
る部分17(熱交換ユニット、空気調和手段)が配設さ
れている。以下、この構成を説明する。
【0018】図1および図3に示すように、上記ダクト
10の下面には、空気の流通方向に沿って所定寸法離間
した吸込口18および吹出口19が設けられている。こ
の吸込口18および吹出口19には、図3に示すよう
に、この吸込口18および吹出口19を開閉する吸込口
ル−バ20および吹出口ル−バ21が設けられている。
【0019】また、このダクト10内の上記吸込口18
と吹出口19の間には、所定角度傾けられかつ一方の面
を所定上記吸込口18に対向させた熱交換器22がこの
ダクト10内を閉塞する状態で配設されている。
【0020】上記熱交換器22と上記吹出口19との間
には、ダクト10内の空気を図に矢印(イ)で示すよう
に吸込口18から吹出口19方向へ流通させるための送
風ファン23が配設されている。
【0021】また、上記ダクト10内の上記吸込口と吹
出口を挟む上流側および下流側には、このダクト10内
を閉塞または開放することができる第1、第2のダンパ
25、26がそれぞれ開閉自在に設けられている。
【0022】なお、図示しないが、上記吸込口、吹出口
ル−バ20、21および第1、第2のダンパ25、26
には、それぞれ駆動モ−タが接続され、各駆動モ−タに
よって開閉駆動されるようになっている。また、上記駆
動モ−タは、図に28 で示す制御部に接続されこの制
御部28からの命令により作動するようになっている。
【0023】また、上記熱交換器22に配管接続された
図示しないコンプレッサおよび制御弁もこの制御部28
によって制御されるようになっていると共に、上記ファ
ン23についても上記制御部28からの命令によって作
動するようになっている。
【0024】一方、上記吹出口19の下流側の上記ダク
ト10の下面には、このダクト10を構成する輻射板1
5の表面温度を検出する表面温度検出センサ29が貼着
されている。
【0025】そして、上記ダクト10内の上記吸込口1
8の付近には、室内空気の温度および湿度を検出する室
内空気検出センサ30が設けられている。これら表面温
度検出センサ29および室内空気空気検出センサ30は
上記制御部28に接続されている。上記制御部28は、
上記室内空気検出センサ30により検出された室内空気
の温度および湿度から室内空気に含まれる水蒸気の露点
の温度(結露が生じる温度)を算出し、その温度と上記
表面温度検出センサ29により検出される上記ダクト1
0の表面温度とを比較する。上記制御部28はこの比較
結果に基づいて、以下に説明するようにこの空気調和機
の制御を行うようになっている。
【0026】以下、この制御部28による空気調和機の
制御について説明する。図4は、この空気調和機の全体
を示す模式図である。この図は、上記吸込口、吹出口ル
−バ20、21および第1、第2のダンパ25、26が
すべて開状態である場合を示すものである。
【0027】以下、この模式図を用いて室内環境に応じ
た空気調和機の制御について説明する。まず、暖房運転
時について説明する。
【0028】第1に、立ち上がり時等のように部屋の温
度が低くこの部屋の温度を急激に高めたい場合、第2
に、部屋の温度がある程度暖まった場合、第3に、部屋
の温度が設定温度に近付くか達した場合の3つの場合に
別けて説明する。
【0029】この3つの場合の制御は上述した室内空気
の温度に基づいて上記制御部28が決定するか、あるい
は、利用者がリモコンスイッチ等を操作することによっ
て行なわせるものとする。
【0030】まず、第1の場合について説明する。この
場合には、図5に示すように第1、第2のダンパ25、
26を閉じて、上記吸込口20および吹出口ル−バ21
を開くようにする。
【0031】そして、上記空気調和機の制御弁を暖房運
転に切り替えると共に、圧縮機およびファン22を作動
させることで暖房運転を行う。このことで、吸込口18
からダクト10内に吸込まれ、上記熱交換器22を通過
した室内空気は上記ダクト10内を流通することなく吹
出口18から室内に吹出され、いわゆる対流式暖房によ
って部屋の中の空気を直接暖めることとなる。
【0032】このため、吹出口18の近くにいる利用者
は暖かい風を直接感じることができると共に、室内温度
を急速に昇温させることができる効果がある。第2の場
合について説明する。
【0033】第2の場合には、上記第1の場合(図5)
に加え、図6に示すように上記第1、第2のダンパ2
5、26を開く。この場合、ファン23により流通させ
られる温風の一部はダクト10内を循環し、このダクト
10の輻射板15を加熱する。そして、室内の空気、人
等の対象物は、この輻射板15からの輻射熱によって暖
められ、いわゆる輻射式の暖房が行われる。
【0034】なお、一部の温風は室内に吹出され対流式
暖房を行うこととなるがその空気流量は少なくなる。し
たがって、吹出風による気流感や騒音を低減でき、暖房
の快適性が向上する効果がある。なお、上記輻射式暖房
と併用されることとなるの室内に吹き出される空気流量
が少なくても暖房能力を低下させることない。
【0035】次に、第3の場合について説明する。第3
の場合は、部屋の温度が暖まった場合である。この場合
には、上記第2の場合(図6)から上記吸込口、吹出口
ル−バ20、21を閉じる。このことで、対流式暖房は
停止され、輻射式暖房のみの運転となる。
【0036】この場合には、送風機により流通させられ
る温風はすべてダクト内を循環するので、気流感が全く
なくまた吹き出しに伴う騒音もない。したがって暖房時
の快適性がより向上する効果がある。また、高温の空気
がダクト内で循環することとなるので、同じ輻射温度を
実現するための熱源システムの入力を低減できる効果も
ある。
【0037】次に、冷房運転時について説明する。冷房
運転時にも、暖房時と同じように運転状況に応じて次の
制御を行う。第1に、立ち上がり時等、室内の温度が非
常に高い場合で急速に室内を冷やしたい場合、第2に上
記ダクト10の表面に結露が生じる恐れがある場合であ
る。
【0038】第1の場合には、図5に示すように、上記
第1、第2のダンパ25、26を閉じると共に、上記吹
出口、吸込口ル−バ20、21を開く。そして、上記空
気調和機の制御弁を冷房運転に切り替えると共に、上記
ファン23をお作動させる。
【0039】このことで、いわゆる対流式冷房が行わ
れ、上記室内の空気は急速に冷やされると共に、利用者
は冷風を感じることができる効果がある。第2の場合に
は、上記制御部28は、上述したように、上記表面温度
検出センサ30により検出されるダクト10表面の温度
と、上記室内空気検出センサ29により検出される露点
温度との比較に基づいて上記第1、第2のダンパ25、
26および吹出口および吸込口ダンパ20、21を細か
く制御する。
【0040】すなわち、上記ダクト10の輻射板15の
表面温度が露点より低ければ、この輻射板15の表面に
結露が生じる恐れがある。湿度が高い時、すなわち、露
点が高い場合である。この場合には、先に部屋の温度を
低くするか室内の湿度を下げる必要がある。
【0041】そこで、上記制御部28は、露点が表面温
度より低い場合を低湿度、若干低い場合を中湿度、等し
いかあるいは高い場合を高湿度として、次のように上記
第1、第2のダンパ25、26および吸込口、吹出口ル
−バ20、21を開閉制御するようにする。
【0042】まず、高湿度冷房運転について説明する。
高湿度運転時には、図5に示すように、吸込口ル−バ2
0および吸込口ル−バ21を開き、第1、第2のダンパ
25、26は共に閉じる。この場合、輻射式の冷房は行
われず、対流式冷房のみ行われることとなる。
【0043】なお、室内温度が低い場合には、上記ファ
ン20にを弱めて、室内の気流感を極力抑えるようにす
る。このような制御によれば、上記ダクト10内を冷え
た空気が流通することがないので、上記ダクト10の輻
射板15の温度が露点以下に冷えて表面に結露が生じる
ことを有効に防止することができる。
【0044】なお、このまま冷房運転を続けると、上記
部屋の温度が下がると共に、上記熱交換器22に生じた
ドレンを捕集することで除湿が行われる。このことによ
り中湿度となり次の制御が行われる。
【0045】次に、中湿度冷房運転について説明する。
中湿度運転時には、高湿度運転時に加え図6に示すよう
に第1、第2のダンパ25、26も開く。この場合、フ
ァン23により流通させられる冷えた空気の一部はダク
ト10内を循環し、このダクト10の輻射板15を冷却
する。そして、室内の空気はこの輻射板15からの輻射
熱によって冷やされ、輻射式冷房が行われることとな
る。
【0046】この場合、上記吹出口19から吹き出され
る空気により対流式冷房も平行して行われることとな
る。このように輻射式冷房と対流式冷房とを併用するこ
とによって、弱い輻射式冷房が行われると共に、上記対
流式冷房による吹き出される空気流量を少なくすること
ができる。
【0047】したがって、上記輻射板15が冷えすぎて
その表面に結露が生じることは少なく、また、上記対流
式冷房による気流感および騒音も低減することができ
る。また、対流式冷房を行うことにより室内の除湿を行
うことができるから、室内の湿度はますます下がり、低
湿度となるから次の制御を行うことができる。
【0048】次に、低湿度運転について説明する。低湿
度運転時には、中湿度運転時(図6)の状態から図7に
示すように、吸込口、吹出口ル−バ20、21を共に閉
じ、ダクト10内の第1、第2のダンパ25、26を開
く。このことにより、ダクト10内にのみ冷えた空気が
循環し、輻射式冷房のみが行われる。
【0049】対流式冷房が全く行われないため、冷風の
吹き出しに伴う気流感および騒音をなくすことができ、
より快適な冷房運転を行うことができる効果がある。ま
た、冷えたダクト内空気を循環させることで冷房を行う
ため、同じ輻射温度を実現するための熱源システムの入
力が低減できる。
【0050】なお、この第1の実施例によれば、上記空
気ダクト10を建築様式の一種である下がり天井式に設
けることができるので、インテリア性にも優れる効果が
ある。
【0051】次に、第2の実施例について説明する。な
お、第1の実施例と同一の構成要素については同一符号
を付してその詳しい説明は省略する。この第2の実施例
では、図8に示すように、上記ダクト10の上記熱交換
器22等が設けられた位置から離れた位置に第2の吹出
し口32を設け、この第2の吹出口32に、これを開閉
する第2の吹出口ル−バ33を設けた。この実施例にお
いては、この第2の吹出口32は、上記熱交換器22等
から最も離れた位置に設けられている。
【0052】次に、上記制御部28が行うこの空気調和
機の制御について説明する。まず、暖房運転時の制御に
ついて説明する。暖房運転時には、上記第2の吹出口ル
−バ33は閉じられ、第1の実施例と同じ制御が行われ
る。したがって、この実施例における説明は省略する。
【0053】次に、冷房運転時について説明する。高湿
度運転時には、図9に示すように、上記吸込口、吹出口
ル−バ20、21を開き、上記第1、第2のダンパ2
5、26および第2の吹出口ル−バ33を閉じる。この
ことにより、第1の実施例の高湿度冷房運転の時と同じ
作用および効果を得ることができる。
【0054】中湿度運転時には、図10に示すように、
上記第2のル−バ33を閉じたまま、上記第1、第2の
ダンパ25、26を開く。したがって、第1の実施例の
中湿度運転時と同じ作用および効果を得ることができ
る。
【0055】低湿度運転時には、図11に示すように、
上記吹出口ル−バ21を閉じる一方、第2の吹出口ル−
バ33を開く。この場合、室内の空気は上記吸込口20
から吸込まれ、ダクト10内を流通してきた冷風と合流
して上記熱交換器22を通過する。そして、この熱交換
器22を通過した冷えた空気は、上記第1のダンパ26
を通過して上記ダクト10内を流通し、上記第2の吹出
口32まで達する。この冷えた空気の一部は、第2の吹
出口32で上記第2の吹出口32から室内に吹出され、
その他の冷えた空気は上記ダクト10を循環する。
【0056】すなわち、上記ダクト10内に冷えた空気
が流通することにより、このダクト10の輻射板15が
冷却され、この輻射板15からの輻射熱により輻射式冷
房が行われる。また、上記第2の吹出口32から室内に
冷えた空気が吹き出されることにより対流式冷房も行わ
れる。
【0057】上記中湿度運転時と異なる点は、冷えた空
気が吹き出される位置である。対流式冷房のために室内
に吹き出される空気も熱交換器22から第2の吹出口3
2までのダクト10内にて輻射式冷房に寄与しているか
ら中湿度運転時よりも輻射式冷房にたよる割合が多くな
る。
【0058】したがって、この吹出口22からの吹き出
される空気の流量は少なくて良いから、空気の吹き出し
に伴う気流感を低減できるとともに吹出しによる騒音を
少なくすることができ、より快適な冷房運転を行うこと
ができる効果がある。
【0059】また、この実施例の低湿度運転においても
対流式冷房を行っているので、室内の除湿を行うことが
できる。また、上記第2の吹出口32の位置は上記吸込
口18から離れているので、ショ−トサ−キットは生じ
ず中湿度運転時に比べて部屋全体の対流式空調について
より優れている。
【0060】なお、冷房安眠運転時には、上記第2の吹
出口ル−バ33を閉じて輻射式冷房のみにしても良い。
ただし、この場合、冷房能力は、上記ダクト10の表面
に結露が生じない程度に弱くする必要がある。しかし、
睡眠時には冷房能力を低下させる必要があるので、問題
はない。
【0061】次に、第3の実施例について説明する。な
お、第1の実施例と同一の構成要素には同一符号を付し
てその詳しい説明は省略する。この第3の実施例の空気
調和機は、図12に示すように、室内の壁面に沿って設
けられたダクト10と、このダクト10の一部に対応す
る天井11内に埋め込み式に配設された室内ユニット3
5からなる。
【0062】図に示すように、上記室内ユニット35
は、上記天井11に開口する吸込口36および第1の吹
出し口37を有する。この第1の吹出口37には図14
に示すように第1の吹出口ル−バ38が設けられてい
る。
【0063】また、図13に示すように、この室内ユニ
ット35内の、上記吸込口36と第1の吹出口37との
間には熱交換器39およびファン40が設けられてい
る。そして、この室内ユニット35の一端側は上記ダク
ト10の上面と連通する連通路42となっていると共
に、この連通路内42には、連通路42を閉塞あるいは
開放するダンパ43が設けられている。
【0064】したがって、上記吸込口36から吸込まれ
た室内空気は、上記熱交換器39を通過した後、上記第
1の吹出口ル−バ38が開いている場合にはこの第1の
吹出口37から室内に吹出されると共に、上記ダンパ4
3が開いている場合には、上記連通路42を通過して上
記ダクト10内に流通させられるようになっている。
【0065】上記ダクト10の上記室内ユニット35が
接続された位置から最も離れた位置には、図12および
図14に示すように第2の吹出口45が設けられてい
る。したがって、上記室内ユニット35から上記連通路
42を通じてダクト10内に流通する空気は、図14に
示すように、上記連通路42との接続部分で左右に別
れ、上記ダクト10内に流通した後、上記第2の吹出口
42で合流し、この第2の吹出口45から室内に吹出さ
れるようになっている。
【0066】次に、この空気調和機の制御について説明
する。まず、暖房運転時の制御について説明する。この
制御は、第1に、立上がり時もしくは急速に部屋を暖め
たい場合、第2に、通常の暖房運転時に別けて行われ
る。
【0067】第1の制御を行う場合には、図14におい
て、上記第1の吹出口37の第1の吹出口ル−バ38を
開くと共に、上記ダンパ43を閉じる。そして、上記空
気調和機の制御弁を暖房運転に切り替えファン40を作
動させる。
【0068】このことにより、上記ダクト10内には暖
まった空気は流通せず、上記吹出口37からの吹出しに
よる対流式暖房のみが行われる。このことにより、室内
の空気を直接的に暖めることができ、急速な暖房効果を
得ることができる。
【0069】第2の制御を行う場合には、上記第1の吹
出口ル−バ38を閉じると共に上記ダンパ43を開く。
室内の空気は上記ファン40が作動することにより上記
吸込口36から室内ユニット35内に吸込まれ、熱交換
器39により暖められた後、上記ダンパ43を通過し上
記連通路42を介して上記ダクト10内に流入する。そ
して、ダクト10内を通過していくうちに上記ダクト1
0の輻射板15を加熱し、この輻射板15の表面からの
輻射熱による輻射式暖房により室内を暖める。
【0070】そして、上記第2の吹出口45でダクト1
0内を流通してきた空気が合流し、この第2の吹出口4
5から室内に吹出される。このことによって、対流式暖
房も行うようになっている。
【0071】この場合、輻射式暖房を行うので、それに
より暖房能力が足りる場合には、空気流量を大きくする
必要はなく、したがって、上記第2の吹出口45からの
吹出し空気量を少なくすることができ、騒音および気流
感を低減するすることができる。したがって、より快適
な暖房を行うことができる効果がある。
【0072】次に、冷房運転時の制御について説明す
る。冷房運転時の制御は、第1に、立上がり時や室内気
温が高い場合、および第2に、結露が生じる恐れがある
場合に別けて行われる。
【0073】第1の場合には、上記ダンパ43を閉じる
と共に上記第1の吹出口ル−バを38を開いて対流式冷
房のみを行う。部屋の空気は対流式冷房によって直接的
に冷やされることとなり、部屋内の温度を急速に降下さ
せることができる効果がある。
【0074】第2の場合は、上記ダクトの下面に結露が
生じるのを防止するために、上記第1の実施例と同様に
高湿度、中湿度、低湿度でその制御を異ならせる。な
お、図示しないが、上記第1の実施例と同様に、上記ダ
クトの下面には表面温度検出センサ29が貼着されてお
り、また、上記吸込口の付近には室内空気の温度および
湿度を検出する室内空気検出センサ30が配設されてい
る。
【0075】そして、上記制御は、制御部28が、上記
表面温度検出センサ29により検出されるダクト10表
面の温度と、上記室内空気検出センサ30の検出値に基
づいて算出される露点の温度とを比較することで、高、
中、低湿度を判断し、行われる。
【0076】高湿度運転の場合には、室内の温度を下げ
ると共に除湿を行う必要がある。したがって、上記ダン
パ43を閉じ、上記吸込口36から吸い込んで熱交換し
た空気を第1の吹出口37から吹出すことで空気流量の
多い対流式冷房を行う。
【0077】このことで、上記ダクト10内には冷えた
空気が流通しないから、このダクト10の表面に結露が
生じることが有効に防止される。また、上記大流量で空
気を流通させ、室内を急速に冷やすと共に室内の除湿を
有効に行える。このことにより、上記室内が中湿度にな
ったならば、以下の制御が行われる。
【0078】中湿度運転時には、上記ダンパ43と上記
第1の吹出口ル−バ38を共に開くことで、上記対流式
冷房の割合を少なくし、輻射式冷房の量を大きくする。
このことで、より気流感および騒音の少ない快適な運転
を行うことができる。
【0079】また、上記第1の吹出口37と第2の吹出
口45が開いているから、比較的室内に吹き出される空
気流量は多い。したがって、除湿を有効に行うことがで
き、このことにより低湿度になったならば、次の制御が
行われる。
【0080】低湿度運転時には、上記第1の吹出口ル−
バ38を閉じ、上記ダクト10内に冷えた空気を流通さ
せることによる輻射式冷房を主に行う。上記第2の吹出
口45からの吹出しはあるが、輻射式冷房の場合、空気
流量をあまり大きくする必要がない。このため、騒音お
よび気流感の少ない快適な冷房運転を行うことができる
効果がある。また、室内の空気を吸い込むので同時にあ
る程度除湿を行うことができる効果もある。
【0081】なお、上記室内ユニットの構成は、図13
に示したものに限定されるものではなく、図15(a)
〜(c)に示すような構造のものであっても良い。すな
わち、図15(a)の室内ユニット35´は、図13に
おける連通路42の代わりに、この室内ユニット35´
内の空気を上記ダクト10内で左右に振り分けるための
フレキシブルダクト47を具備する。
【0082】このフレキシブルダクト47の先端部は、
上記ダクト10内に設けられた固定部48によって保持
され、かつこのフレキシブルダクト47の先端は図に4
9で示す電動ダンパによって開閉自在となっている。
【0083】また、図15(b)に示す室内ユニット5
0は、上記ダクト10内に設けられたもので、このダク
ト10の下面に吸込口51(図13における吸込口吹3
6に相当)、前面に第1の吹出口52(図13における
第1の吹出口37に相当)を有する。上記第1の吹出口
52には、図示しないが、上記第3の実施例と同様に第
1の吸込口ル−バが開閉自在に設けられている。
【0084】上記第1の吹出口52の上方に対応するダ
クト10内にはタ−ボファン54が設けられ、このタ−
ボファン54の周囲には、コの字状に折り曲げられた熱
交換器55が配設されている。また、上記タ−ボファン
54および熱交換器55を挟む上記ダクト10内の両側
には、第1、第2のダンパ56、57がこのダクト10
内を閉塞あるいは開放自在に設けられている。
【0085】すなわち、このタ−ボファン54が作動す
ることで、上記吸込口36から吸い込まれた空気は上記
熱交換器39を通過して上記第1の吹出口から吹出され
るか、あるいは上記第1、第2のダンパ56、57が開
くことで上記ダクト10内で左右に振り分けられ、ダク
ト10内を流通して図14に示す上記第2の吹出口45
から室内に吹出される。
【0086】図15(c)に示す室内ユニット60は、
上記ダクト10の下面の壁面側に吸込口61を有し、室
内側に吹出口62を有する。そして、上記吸込口61と
吹出口62の間には、熱交換器63が配設され、上記吹
出口62の上方には、ダクト10の延出方向に送風可能
な一対のファン64がそれぞれ反対方向に送風可能に配
設されている。
【0087】また、この室内ユニット60を挟むダクト
10内の両側には、一対の第1、第2のダンパ65、6
6が設けられてる。したがって、この室内ユニット60
は、他の室内ユニットと同じく、上記吸込口61から室
内空気を吸い込むと共に上記吹出口62から室内に熱交
換された空気を吹出す。
【0088】また、上記第1、第2のダンパ65、66
が開いている場合には、このダンパからダクト10内に
熱交換された空気を流通させ、この空気は上記輻射板1
5を加熱して輻射式暖房を行った後上記第2の吹出口4
5から室内に吹出されるようになっている。
【0089】このような他の室内ユニットによっても上
記第3の実施例と略同様の効果を得ることができる。な
お、第1〜第3の実施例については、下がり天井部分を
空気ダクト10として用いる場合について説明したが、
これに限定されるものではなく、平面状に形成された天
井面11の裏側に空気ダクトを設けるようにしたもので
あっても、この第1〜第3の実施例と略同様の効果を奏
する。
【0090】次に、第4の実施例について説明する。こ
の第4の実施例の空気調和機は、図17に示すように、
天井面11から一方の壁面12、および床面70に亘っ
て配設された空気ダクト71を有する。この空気ダクト
71の輻射面は上記天井面11、壁面12および床面7
0と一体的に設けられている。
【0091】この空気ダクト71は、図16に示すよう
に、天井面11から壁面12に至るまでの間に第1〜第
4の空気ダクト71a〜71dに振り分けられ、この第
1〜第4の空気ダクト71a〜71dがそのまま床面7
0まで延出されるようになっている。
【0092】なお、上記天井面11に形成された空気ダ
クト71は、例えば、石膏ボ−ド、合板等の天井下地に
野縁およびアルミなどからなる天井輻射板72を設置
し、これらと断熱材73とで構成する。
【0093】また、壁面に形成された各第1〜第4の空
気ダクト71a〜71dは、例えば横棧にアルミ板等か
らなる壁輻射板74を取り付け、間柱と断熱材75とで
仕切られたスペ−スを空気流路とする。
【0094】さらに、床面に形成された各第1〜第4の
空気ダクト71a〜71dは、大引の上に断熱材76と
合板を貼りその上に根太とアルミ等からなる床輻射面7
7とにより各空気ダクトを形成する。
【0095】また、天井面に設けられた空気ダクト71
の端部には、室内ユニット78が接続されている。この
室内ユニット78は、天井内に埋設されていると共に、
この天井面11に開放する吸込口79および第1の吹出
口80とを有する。
【0096】また、上記室内ユニット78は、上記吸込
口79と第1の吹出口80との間に熱交換器81および
ファン82を有し、この室内ユニット78の下流側はそ
のまま上記空気ダクト71に連通している。なお、この
室内ユニット78と上記空気ダクト71の接続部には、
この空気ダクト71を閉塞可能な第1のダンパ84が設
けられている。
【0097】また、上記壁面12に設けられた上記第1
〜第4の空気ダクト71a〜71dには、上記壁面12
の上端部および下端部に開口する第2、第3の吹出口8
5、86が設けられている。
【0098】この第1、第2の吹出口85、86に対応
する上記第1〜第4の空気ダクト71a〜71d内に
は、この第2、第3の吹出口85、86の直後でこの空
気ダクト71a〜71dを閉塞可能な冷房用タンパ87
と暖房用ダンパ88がそれぞれ設けられている。
【0099】また、この各ダンパ87、88は、上記空
気ダクト71a〜71dを開いた際、同時に上記第2、
第3の吹出口85、86を閉じることができるようにな
っている。
【0100】なお、上記床面70に形成された空気ダク
ト71a〜71dの端部には、室内に開放する第3の吹
出口90が設けられている。次に、この空気調和機の制
御を説明する。
【0101】まず、暖房時の制御について説明する。暖
房時には、第1に、急速な暖房を行う場合、第2に、通
常の暖房を行う場合に別けて制御される。
【0102】第1の急速な暖房を行う場合には、上記第
1のダンパ84を閉じて上記室内ユニット78による対
流式暖房のみを行うようにする。このことで、室内の空
気は直接かつ急速に暖められる効果がある。
【0103】第2の通常の暖房を行う場合には、上記第
1のダンパ84および冷房用ダンパ87を開くと共に、
上記冷房用ダンパ87で上記第1の吹出口85を閉塞す
る。また、床暖房を行わない場合には、上記暖房用ダン
パ88を閉じて上記第2の吹出口86の直後で空気ダク
ト71a〜71dを閉塞する。床暖房を行う場合には、
上記暖房用ダンパ88を開いて上記空気ダクト71a〜
71dが床面70まで連通するようにする。
【0104】ついで、この空気調和機の図示しない制御
弁を暖房運転に切り替えると共に上記ファン82を作動
させる。このことで、天井面に設けられた第1の吹出口
80から暖められた空気の一部が吹き出され対流式暖房
が行われると共に、それ以外の空気は上記空気ダクト7
1内を流通することによって輻射式暖房を行いながら上
記壁面12の下部に送られ、床暖房を行わない場合に
は、この位置に設けられた第3の吹出口86から室内に
吹き出される。
【0105】また、床暖房を行う場合には、上記空気ダ
クト71内の暖められた空気は輻射式暖房に寄与しつつ
床面70に設けられた空気ダクト71a〜71dの端部
まで達し、この位置に設けられた第4の吹出口90から
室内に吹き出される。
【0106】このような制御によれば、対流式暖房と輻
射式暖房とを併用することができるので、その分対流式
暖房の吹き出し空気量を少なくすることができ、気流感
およ吹き出しに伴う騒音の少ない快適な運転を行うこと
ができる効果がある。
【0107】次に冷房運転時の制御について説明する。
冷房運転時には、第1に、急速な冷房効果を得たい場
合、第2に、空気ダクト71の輻射板の表面すなわち天
井面11に結露が生じる恐れがある場合に別けて行われ
る。
【0108】第1の場合には、上記第1のダンパ84を
閉じ、上記室内ユニット78による対流式冷房のみで冷
房を行う。直接的かつ急速に室内の空気が冷やされると
共に、空気ダクト71内を冷えた空気が流通することが
ないから天井面11に結露が生じることを有効に防止で
きる。
【0109】第2の場合には、上記第1の実施例他の場
合と同様に、高、中、低湿度に別けて制御を行う。制御
の基となる表面温度検出センサは天井面11に貼着さ
れ、室内空気検出センサは上記室内ユニット78の吸込
口79の付近に配設される。
【0110】なお、冷房運転時には、空気ダクト71内
の空気温度は、上記室内ユニット78から離れるにした
がって上昇していくので、上記温度検出センサは、天井
面11にだけ貼付しておけば十分である。
【0111】まず、高湿度冷房運転時は、上記第1の場
合と同様の運転を行う。ただし気流感を少なくするため
に、若干ファン82の出力を押さえ気味にする。このこ
とにおり、室内温度が下がると共に除湿も行われ、中湿
度あるいは高湿度となり次の制御が行われる。
【0112】中湿度および高湿度の場合には、上記第1
のダンパ84を開くと共に、上記第2のダンパ87を用
いて上記第2の吹出口85の直後で上記空気ダクト71
a〜71dを閉塞する。
【0113】この場合、上記第1の吹出口80からの吹
き出しにより対流式冷房が行われると共に、冷えた空気
が天井面の空気ダクト71を流通することにより天井輻
射面72からの輻射式冷房も行われる。
【0114】この場合、輻射式冷房も併用されることと
なるから、その分吹き出しの空気量を少なくすることも
でき、その分気流感や騒音が低減される効果がある。ま
た、適度な除湿も行われるから、天井面11への結露も
防止される。
【0115】なお、天井が高いホ−ル、リビングル−ム
などの吹き抜け空間の場合には、図18に示すような構
成としても良い。この構成では、上記第2の吹出口85
を一階の高さに相当する部分に設けるようにしたもので
ある。その他の作用については上記第4の実施例と同様
である。
【0116】この構成によれば、吹き抜け空間で通常の
対流式空気調和では効率的に行えなかった点を全面的に
改善することが可能である。特に暖房時には、天井付近
のみが暖まる対流式の弊害を解消することができる。ま
た、玄関ホ−ル、リビングル−ムなどのように換気回数
が多いスペ−スでの冷気、暖気の散逸に対しても輻射熱
によってじかに人体を冷却加熱することができるため影
響が小さく省エネルギ−的にも有効である。
【0117】また、この実施例においても、第1〜第3
の実施例と同様に、第1の吹出口80に開閉ル−バを設
け、輻射冷房時に第1の吹出口80を閉じるようにすれ
ば、他の実施例と同様の効果を奏することができる。
【0118】
【発明の効果】以上述べたように、この発明は、室内の
天井面、壁面もしくは床面に沿って形成され、内部に空
気の流通する流路を具備すると共に室内に面する面を輻
射面とする空気ダクトの一部に、室内環境に応じて、こ
のダクト内に熱交換した空気を流通させることで、上記
空気ダクトの輻射面を加熱または冷却し、この輻射面か
らの輻射熱によって室内の空気調和を行うことができる
空気調和機である。
【0119】このような構成によれば、室内環境に応じ
て、輻射式空気調和を行うことで、気流感および送風に
伴う騒音等の少ない快適な空気調和を行うことができる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例を示す全体概略斜視図。
【図2】同じく、空気ダクトの縦断面図。
【図3】同じく、要部の縦断面図。
【図4】同じく、模式図。
【図5】同じく、模式図。
【図6】同じく、模式図。
【図7】同じく、模式図。
【図8】第2の実施例を示す模式図。
【図9】同じく、模式図。
【図10】同じく、模式図。
【図11】同じく、模式図。
【図12】第3の実施例を示す全体概略斜視図。
【図13】同じく、要部を示す透視斜視図。
【図14】同じく、模式図。
【図15】同じく、他の実施例を示す透視斜視図。
【図16】第4の実施例を示す全体概略斜視図。
【図17】同じく、全体概略縦断面図。
【図18】同じく、他の実施例を示す概略斜視図。
【図19】従来例を示す斜視図。
【符号の説明】
10…空気ダクト、11…天井面、12…壁面、15…
輻射板(輻射面)、17…熱交換ユニット(空気調和手
段)、18…吸込口、19…吹出口、20…吸込口ル−
バ(吸込口開閉手段)、21…吹出口ル−バ(吹出口開
閉手段)、22…熱交換器、23…ファン(送風機)、
25…第1のダンパ(第1の開閉ダンパ)、26…第2
のダンパ(第2の開閉ダンパ)、28…制御部(制御手
段)、32…第2の吹出口、33…第2の吹出口ル−バ
(第2の吹出口開閉手段)、29…室内空気検出センサ
(露点検出手段)、30…表面温度検出センサ(温度検
出手段)、35…室内ユニット、45…第2の吹出口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北川 晃一 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内の天井面、壁面もしくは床面に沿っ
    て形成され、内部に空気の流通する流路を具備すると共
    に室内に面する面を輻射面とする空気ダクトと、 この空気ダクトの一部に設けられ、このダクト内に熱交
    換した空気を流通させることで、上記空気ダクトの輻射
    面を加熱または冷却し、この輻射面からの輻射熱によっ
    て室内の空気調和を行う空気調和手段とを具備すること
    を特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】 室内の天井部に壁面に沿って空気の一周
    循環流路を構成し、かつ室内に面する面が、内部を流通
    する空気により加熱または冷却されることで輻射熱によ
    り室内空気を加熱または冷却する輻射面となっている空
    気ダクトと、 この空気ダクト内に設けられた熱交換器と送風ファンと
    を有する熱交換ユニットと、 上記空気ダクトの上記熱交換器の上流側に設けられ、室
    内の空気をこの空気ダクト内に吸い込む吸込口と、 この吸込口を開閉する吸込口開閉手段と、 上記空気ダクトの上記熱交換器の下流側に設けられ、こ
    の空気ダクト内の空気を室内に吹き出す吹出口と、 この吹出口を開閉する吹出口開閉手段と、 上記吸込口よりも上流側の空気ダクト内に設けられ、こ
    の空気ダクトを内を連通または閉塞可能な第1の開閉ダ
    ンパと、 上記吹出口よりも下流側の空気ダクト内に設けられ、こ
    の空気ダクトを連通まはを閉塞可能な第2の開閉ダンパ
    と、 室内環境に応じて上記吸込口開閉手段、吹出口開閉手
    段、第1の開閉ダンパおよび第2の開閉ダンパをそれぞ
    れ制御し、上記吸込口および吹出口を用いた室内空気の
    対流式空気調和と空気ダクトの輻射面からの輻射熱によ
    る輻射式空気調和を必要に応じて行わせる制御手段とを
    具備することを特徴とする空気調和機。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の空気調和機において、 上記空気ダクトの上記熱交換ユニットから離れた位置に
    設けられ、この空気ダクト内を流通しこの空気ダクトの
    輻射面を加熱した空気を室内に吹き出す第2の吹出口
    と、 この第2の吹出口を開閉する第2の吹出口開閉手段とを
    具備することを特徴とする空気調和機。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の空気調和機において、 室内空気に含まれる水蒸気の露点温度を検出する露点検
    出手段と、 上記ダクトの表面付近の室内空気の温度を検出する温度
    検出手段とを具備し、 上記制御手段は、上記温度検出手段により検出される室
    内空気の温度が上記露点検出手段により検出される露点
    と等しいかそれよりも高い場合には、上記第1、第2の
    開閉ダンパを閉じ、上記空気ダクトの輻射面からの輻射
    熱による輻射式空気調和を規制することを具備すること
    を特徴とする空気調和機。
  5. 【請求項5】 室内の天井部の壁面に沿って形成され、
    内部に空気の流通する流路を具備すると共に室内に面す
    る面が、内部を流通する空気により加熱または冷却され
    ることで輻射熱により室内空気を加熱または冷却する輻
    射面となっている空気ダクトと、 この空気ダクトの一部に接続され、室内側から吸い込ん
    だ空気を熱交換器を通過させた後上記空気ダクト内に流
    通させる室内ユニットと、 上記空気ダクトの一部に設けられ、この空気ダクト内を
    流通することでこの空気ダクトの輻射面を加熱または冷
    却した空気を室内に吹き出す吹出口とを具備することを
    特徴とする空気調和機。
  6. 【請求項6】 室内の天井面から壁面、床面に亘って形
    成され、内部に空気の流通する流路を具備すると共に、
    室内に面する面を内部を流通する空気により加熱または
    冷却されることで輻射熱により室内空気を加熱または冷
    却する輻射面とする空気ダクトと、 この空気ダクトの中途部に設けられ、上記天井面、壁
    面、床面に開口する天井面、壁面、床面の吹出口とを具
    備することを特徴とする空気調和機。
  7. 【請求項7】上記空気ダクト内に設けられ、このダクト
    および上記天井面、壁面あるいは、床面に設けられた吹
    出口をそれぞれ開閉する開閉手段と、 室内環境に応じて上記開閉手段を制御する制御手段とを
    具備することを特徴とする空気調和機。
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