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JPH11132970A - 螢光x線分析装置 - Google Patents

螢光x線分析装置

Info

Publication number
JPH11132970A
JPH11132970A JP9316564A JP31656497A JPH11132970A JP H11132970 A JPH11132970 A JP H11132970A JP 9316564 A JP9316564 A JP 9316564A JP 31656497 A JP31656497 A JP 31656497A JP H11132970 A JPH11132970 A JP H11132970A
Authority
JP
Japan
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ray
sample
gas
rays
container
Prior art date
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Granted
Application number
JP9316564A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3771697B2 (ja
Inventor
Makoto Oishi
誠 大石
Masahiko Ikeda
昌彦 池田
Katsuhiro Yoshimitsu
克弘 吉光
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Horiba Ltd
Original Assignee
Horiba Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽元素等を高い検出感度で分析することので
きる螢光X線分析装置を提供する。 【解決手段】 X線発生管3とX線ガイドチューブ4お
よびX線検出器5を内部に収納した本体容器1にガス導
入口2を設けると共に、その底部6に小孔61を穿設
し、前記ガス導入口2から前記本体容器1内に導入した
Heガスを小孔61から試料8の表面に向けて噴出させ
つつ、小孔61を通過した一次X線31をHeガス雰囲
気で包囲された試料8の表面に照射させ、発生した螢光
X線32を小孔61を通してX線検出器5で検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば軽元素等を測
定するための螢光X線分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】軽元素等の定量をおこなう螢光X線分析
装置では、例えば図4に示すように、本体容器a内にX
線発生管bとX線ガイドチューブcおよびX線検出器d
を設け、その本体容器aの底部に保持具eを介してX線
透過薄膜fを張設し、その本体容器a内を真空に引き、
真空状態の下にX線発生管bで発生させた一次X線をX
線ガイドチューブcに案内させてX線透過薄膜fを透過
させて試料台g上の試料hの表面に照射させ、発生した
螢光X線(特性X線)をX線検出器dで検出するように
していた。
【0003】一方、試料が液体である場合には、例えば
図5に示すように、X線透過薄膜fを底部に張設した試
料容器i内に試料hを入れ、その試料容器iを、本体容
器aの上部に開設したX線照射孔mのまわりに設けた受
台n上に載置し、その本体容器a内に設けたX線発生管
bで発生させた一次X線をX線透過薄膜fを介して試料
hの底面に照射させ、発生した螢光X線をX線検出器d
で検出していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の前者の
装置では、X線ガイドチューブcを経由させた一次X線
と試料hの表面で発生した螢光X線とがX線透過薄膜f
を透過するため、そのX線透過薄膜fによるX線の吸収
があり、また、その一次X線と螢光X線がX線透過薄膜
fと試料hの表面との間に存在する空気によっても吸収
されるため、高い検出感度が得られないという難点があ
った。
【0005】一方、後者の装置では、本体容器a内を真
空に引くことは構成上不可能であり、X線透過薄膜fに
よるX線の吸収があり、また、本体容器a内の空気によ
ってもX線が吸収されるため、同様に、高い検出感度が
得られないという難点があった。
【0006】本発明はこのような実情に鑑みてなされ、
軽元素等を高い検出感度で分析することのできる螢光X
線分析装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するための手段を以下のように構成している。すなわ
ち、請求項1に記載の発明では、X線発生管とX線ガイ
ドチューブおよびX線検出器を内部に収納した本体容器
にガス導入口を設けると共に、その底部に小孔を穿設
し、前記ガス導入口から前記本体容器内に導入したHe
ガスを前記小孔から試料の表面に向けて噴出させつつ、
前記小孔を通過した一次X線を前記Heガス雰囲気で包
囲された試料表面に照射させ、発生した螢光X線を前記
小孔を通して前記X線検出器で検出するように構成して
なることを特徴としている。
【0008】請求項2に記載の発明では、X線発生管と
X線検出器を内部に収納した本体容器にガス導入口とガ
ス排出口とを設け、X線透過薄膜材を底部に張設した試
料容器を前記本体容器上に開設したX線照射孔を塞ぐよ
うに載置し、前記ガス導入口から前記本体容器内に導入
したHeガスを前記ガス排出口から排出させつつ前記本
体容器内をHeガスで置換し、前記X線発生管で発生さ
せた一次X線を前記X線透過薄膜材を介して前記試料容
器内の液体試料に照射させ、発生した螢光X線を前記X
線検出器で検出するように構成してなることを特徴とし
ている。
【0009】請求項1に記載の発明では、一次X線と螢
光X線を本体容器の底部に穿設した小孔を経由させるの
で、従来のようなX線透過薄膜材によるX線の吸収がな
く、また、その一次X線と螢光X線がHeガス雰囲気中
を通るので、大気によるX線の吸収もなくなり、検出感
度が顕著に向上する。
【0010】請求項2に記載の発明では、一次X線と螢
光X線をHeガス雰囲気中に透過させるので、大気によ
るX線の吸収がなくなり、検出感度が向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の螢光X線分析装置
の実施形態を図面等に基づいて詳細に説明する。図1は
軽元素測定用の螢光X線分析装置の模式的な構成図、図
2はその要部拡大図で、これらの図において、符号1は
本体容器、2はガス導入口、3はX線発生管、4はX線
ガイドチューブ、5はX線検出器、6は小孔61を有す
る底板(底部)、7はその保持具、8は軽元素等の固体
試料(以下試料という)、9はXY方向に移動自在な試
料台であり、その底板6に設けられる小孔61は2×4
mm程度に形成されており、上述のガス導入口2から本体
容器1内にHeガスを例えば0.5l/min 程度導入
し、その小孔61から試料8の表面に向けて噴出させつ
つ、本体容器1の内部をHeガスで置換し、かつ、試料
8のX線照射点のまわりをHeガス雰囲気で包囲させる
ようにしている。
【0012】このような構成により、X線発生管3で発
生してX線ガイドチューブ4によって案内された一次X
線31はHeガス雰囲気で満たされている小孔61を通
り試料8の表面に照射され、その照射点で発生した螢光
X線32も小孔61を通ってX線検出器5で検出され
る。従って、その一次X線31と螢光X線32はいずれ
もHeガス中を通り、大気やX線透過薄膜による吸収を
全く受けることがなく、高い検出感度を得ることができ
る。なお、試料8が大きい場合には、試料台9を移動さ
せ、測定対象となる部分のみをHeガス雰囲気をすれば
よい。
【0013】ところで、今仮に、X線発生管、X線ガ
イドチューブ、X線検出器、試料を単一のケース体内に
収納しそのケース体内を0.01torr程度の真空に引く
と、X線が物質(酸素及び窒素)と衝突する可能性は大
気中の場合の1/10,000程度となる。従って、ほ
とんど減衰されることなく高感度に螢光X線を検出する
ことができる。
【0014】一方、このような真空引きに代えて、前
記ケース体内をHeガスで置換した場合と、置換するこ
となくそのケース体を大気中に置いた場合とを比較する
と、例えば、励起エネルギー3KeVを有する分析対象
元素では、その螢光X線の励起に要するエネルギーがH
eガス雰囲気中では0.025KeV、大気中では0.
425KeVであり、結果的には、エネルギーの損失
は、Heガス雰囲気とした場合には大気中における場合
の1/17程度となり、Heガス雰囲気中での検出感度
の向上効果が顕著であると認められる。
【0015】他方、前記ケース体内を真空に引き、か
つ、X線透過薄膜(孔なし)を介して一次X線をHeガ
ス雰囲気中の試料8に照射させ、その螢光X線を検出し
た場合においては、前記の場合と比較して、Na以下
の元素(1.08KeVより励起エネルギーの小さい元
素)ではかなりの影響があることが判明した。これはX
線透過薄膜による吸収に起因するものであり、このこと
が、図1および図2に示すようなX線透過薄膜を透過さ
せない構成が、軽元素の検出感度の向上にきわめて効果
的であることを示唆している。
【0016】その検出感度の向上効果については、図4
に示す従来の装置と、図1および図2に示す本発明の装
置とによる各元素の螢光X線強度の比較を示した下記表
1により確認することができる。なお、測定条件として
は、管電圧:15KV,管電流:1.0mA,測定時
間:400秒,測定試料は、Na:Na2 SO4 ,M
g:Mg棒,Al:Al板,Si:SiO2 ,S:Na
2 SO4 ,Ca:CaCO3 を用いた。
【0017】
【表1】
【0018】図3は液体試料(以下試料という)18を
測定するための装置で、この場合、本体容器11内にX
線発生管3およびX線検出器5を収納し、その本体容器
11の一端にガス導入口12を他端にガス排出口13を
設け、その上部にX線照射孔14を開設してそのまわり
に取り付けたリング状の受け台15に、試料容器16を
載置している。その試料容器16の底部には、例えばポ
リプロピレン、マイラー等の螢光X線の透過を妨げない
材質よりなるX線透過薄膜17が張設されており、上述
のガス導入口12からHeガスを例えば0.5l/min
程度導入してガス排出口13から排出させつつ本体容器
11内をHeガスで置換し、X線発生管3で発生させた
一次X線31をX線透過薄膜17を介して試料容器16
中の試料18に照射させ、発生した螢光X線32をX線
検出器5で検出する。
【0019】このように本体容器11内をHeガスで置
換することにより、軽元素の分析における検出感度の向
上を図ることができる。その向上効果については、本体
容器11内を大気雰囲気とした場合の螢光X線強度を比
較して示した下記表2により確認することができる。な
お、表2における測定条件は管電圧:15KV,管電
流:1mA,測定時間:400秒であり、測定試料はN
2 SO4 を用いた。
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明では、一次X線と螢光X線とをX線透過薄膜を透過
させることなくHeガス雰囲気中を透過させるようにし
たので、従来のようなX線透過薄膜や大気によるX線の
吸収がなくなり、検出感度が顕著に向上する。
【0022】請求項2に記載の発明では、一次X線と螢
光X線とをHeガス雰囲気中を通過させるようにしたの
で、大気によるX線の吸収がなくなり、検出感度が向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の螢光X線分析装置の一実施形態を示す
模式的構成図である。
【図2】同要部拡大図である。
【図3】同異なる実施形態を示す模式的構成図である。
【図4】従来の螢光X線分析装置の一例を示す構成図で
ある。
【図5】従来の螢光X線分析装置の別の例を示す構成図
である。
【符号の説明】
1,11…本体容器、2,12…ガス導入口、3…X線
発生管、31…一次X線、32…螢光X線、4…X線ガ
イドチューブ、5…X線検出器、6…底部(底板)、6
1…小孔、8,18…試料、13…ガス排出口、14…
X線照射孔、16…試料容器。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線発生管とX線ガイドチューブおよび
    X線検出器を内部に収納した本体容器にガス導入口を設
    けると共に、その底部に小孔を穿設し、前記ガス導入口
    から前記本体容器内に導入したHeガスを前記小孔から
    試料の表面に向けて噴出させつつ、前記小孔を通過した
    一次X線を前記Heガス雰囲気で包囲された試料表面に
    照射させ、発生した螢光X線を前記小孔を通して前記X
    線検出器で検出するように構成してなることを特徴とす
    る螢光X線分析装置。
  2. 【請求項2】 X線発生管とX線検出器を内部に収納し
    た本体容器にガス導入口とガス排出口とを設け、X線透
    過薄膜材を底部に張設した試料容器を前記本体容器上に
    開設したX線照射孔を塞ぐように載置し、前記ガス導入
    口から前記本体容器内に導入したHeガスを前記ガス排
    出口から排出させつつ前記本体容器内をHeガスで置換
    し、前記X線発生管で発生させた一次X線を前記X線透
    過薄膜材を介して前記試料容器内の液体試料に照射さ
    せ、発生した螢光X線を前記X線検出器で検出するよう
    に構成してなることを特徴とする螢光X線分析装置。
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