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JPH107711A - ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents

ビニル系重合体の製造方法

Info

Publication number
JPH107711A
JPH107711A JP18656896A JP18656896A JPH107711A JP H107711 A JPH107711 A JP H107711A JP 18656896 A JP18656896 A JP 18656896A JP 18656896 A JP18656896 A JP 18656896A JP H107711 A JPH107711 A JP H107711A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phenanthroline
molecular weight
compound
particularly limited
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18656896A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhisa Kishimoto
恭尚 岸本
Masato Kusakabe
正人 日下部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP18656896A priority Critical patent/JPH107711A/ja
Priority to EP97109952A priority patent/EP0816385B1/en
Priority to DE69710130T priority patent/DE69710130T2/de
Priority to CN97117110.6A priority patent/CN1171405A/zh
Publication of JPH107711A publication Critical patent/JPH107711A/ja
Priority to US09/116,541 priority patent/US6291612B1/en
Pending legal-status Critical Current

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  • Polymerization Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御された分子量と狭い分子量分布とを有す
るビニル系重合体を迅速かつ効率的に得ることができる
ビニル系重合体の製造方法を提供する。 【解決手段】 有機ハロゲン化物を重合開始剤とし、1
価の銅化合物を触媒としてビニル系単量体を重合させる
ビニル系重合体の製造方法であって、上記重合を、1,
10−フェナントロリン化合物の存在下で行うビニル系
重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御された分子量
と狭い分子量分布とを有するビニル系重合体を迅速かつ
効率的に得ることができるビニル系重合体の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】重合体の分子量及び分子量分布は、重合
体の流動特性等の諸特性に大きな影響を及ぼす。従っ
て、制御された分子量と狭い分子量分布とを有する重合
体を得ることは得られた重合体及びその重合体を用いて
得られる組成物の諸特性をコントロールするうえで重要
な技術である。
【0003】制御された分子量と狭い分子量分布とを有
するビニル系重合体を簡便に得る方法としては、例え
ば、J.Am.Chem.Soc.、117、5614
〜5615(1995);Macromolecule
s、28、7901〜7910(1995)等には、有
機ハロゲン化物を開始剤とし、1価のハロゲン化銅と
2,2′−ビピリジル化合物とから得られる1価の銅錯
体を触媒として用いる方法が開示されている。この方法
は、スチレン、アクリル酸メチル等に対しては制御され
た分子量と狭い分子量分布とを有する重合体を与える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この反
応は反応速度が必ずしも大きくない。また、本発明者ら
は重合溶媒として比誘電率が大きい溶媒を用いると、よ
り狭い分子量分布を有する重合体が得られることを見い
だしているが、このような比誘電率の大きい溶媒を用い
た場合には特に反応速度の低下がみられる。
【0005】本発明は、上記に鑑み、制御された分子量
と狭い分子量分布とを有するビニル系重合体を迅速かつ
効率的に得ることができるビニル系重合体の製造方法を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機ハロゲン
化物を重合開始剤とし、1価の銅化合物を触媒としてビ
ニル系単量体を重合させるビニル系重合体の製造方法で
あって、上記重合を、下記一般式(1)で表される1,
10−フェナントロリン化合物の存在下で行うことを特
徴とするビニル系重合体の製造方法である。
【0007】
【化2】
【0008】式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
6 、R7 、R8 は、同一又は異なって、水素、炭素数1
〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアリール基又は
炭素数1〜10のアラルキル基を表す。以下に本発明を
詳述する。
【0009】本発明においては、開始剤として有機ハロ
ゲン化物を用いる。上記有機ハロゲン化物としては特に
限定されず、例えば、四塩化炭素、四臭化炭素、塩化ア
リル、臭化アリル、ヨウ化アリル、α,α′−ジクロロ
−o−キシレン、α,α′−ジクロロ−m−キシレン、
α,α′−ジクロロ−p−キシレン、α,α′−ジブロ
モ−o−キシレン、α,α′−ジブロモ−m−キシレ
ン、α,α′−ジブロモ−p−キシレン等のキシレン誘
導体;o−ビス(α−クロロエチル)ベンゼン、m−ビ
ス(α−クロロエチル)ベンゼン、p−ビス(α−クロ
ロエチル)ベンゼン、o−ビス(α−ブロモエチル)ベ
ンゼン、m−ビス(α−ブロモエチル)ベンゼン、p−
ビス(α−ブロモエチル)ベンゼン等のベンゼン誘導
体;α−クロロ酢酸メチル、α−クロロ酢酸エチル等の
α−クロロ酢酸エステル;α,α−ジクロロ酢酸メチ
ル、α,α−ジクロロ酢酸エチル等のα,α−ジクロロ
酢酸エステル;α,α,α−トリクロロ酢酸メチル、
α,α,α−トリクロロ酢酸エチル等のα,α,α−ト
リクロロ酢酸エステル;α−クロロプロピオン酸メチ
ル、α−クロロプロピオン酸エチル等のα−クロロプロ
ピオン酸エステル;α−クロロイソ酪酸メチル、α−ク
ロロイソ酪酸エチル等のα−クロロイソ酪酸エステル;
α−ブロモ酢酸メチル、α−ブロモ酢酸エチル等のα−
ブロモ酢酸エステル;α,α−ジブロモ酢酸メチル、
α,α−ジブロモ酢酸エチル等のα,α−ジブロモ酢酸
エステル;α,α,α−トリブロモ酢酸メチル、α,
α,α−トリブロモ酢酸エチル等のα,α,α−トリブ
ロモ酢酸エステル;α−ブロモプロピオン酸メチル、α
−ブロモプロピオン酸エチル等のα−ブロモプロピオン
酸エステル;α−ブロモイソ酪酸メチル、α−ブロモイ
ソ酪酸エチル等のα−ブロモイソ酪酸エステル等が挙げ
られる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用
してもよい。
【0010】本発明においては、触媒として1価の銅化
合物を用いる。上記銅化合物としては特に限定されず、
例えば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シア
ン化第一銅等が挙げられる。
【0011】本発明において用いられるビニル系単量体
としては特に限定されず、各種のものを用いることがで
き、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、
(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸
−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メ
タ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸−n
−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−
n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、
(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)ア
クリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)
アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル等の
(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、2−メチル
スチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、
2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロ
スチレン、2−(クロロメチル)スチレン、3−(クロ
ロメチル)スチレン、4−(クロロメチル)スチレン、
2−メトキシスチレン、3−メトキシスチレン、4−メ
トキシスチレン、2−(メトキシカルボニル)スチレ
ン、3−(メトキシカルボニル)スチレン、4−(メト
キシカルボニル)スチレン、α−メチルスチレン等のス
チレン誘導体;無水マレイン酸等が挙げられる。これら
は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0012】本発明においては、上記ビニル系単量体の
重合を1,10−フェナントロリン化合物の存在下にお
いて行う。上記1,10−フェナントロリン化合物は、
上記一般式(1)で表されるものである。
【0013】上記1,10−フェナントロリン化合物の
具体例としては特に限定されず、例えば、1,10−フ
ェナントロリン、2−メチル−1,10−フェナントロ
リン、3−メチル−1,10−フェナントロリン、4−
メチル−1,10−フェナントロリン、5−メチル−
1,10−フェナントロリン、2,3−ジメチル−1,
10−フェナントロリン、2,4−ジメチル−1,10
−フェナントロリン、2,5−ジメチル−1,10−フ
ェナントロリン、2,6−ジメチル−1,10−フェナ
ントロリン、2,7−ジメチル−1,10−フェナント
ロリン、2,8−ジメチル−1,10−フェナントロリ
ン、3,4−ジメチル−1,10−フェナントロリン、
3,5−ジメチル−1,10−フェナントロリン、3,
6−ジメチル−1,10−フェナントロリン、3,7−
ジメチル−1,10−フェナントロリン、3,8−ジメ
チル−1,10−フェナントロリン、4,5−ジメチル
−1,10−フェナントロリン、4,6−ジメチル−
1,10−フェナントロリン、4,7−ジメチル−1,
10−フェナントロリン、5,6−ジメチル−1,10
−フェナントロリン、2,3,5−トリメチル−1,1
0−フェナントロリン、2,3,6−トリメチル−1,
10−フェナントロリン、2,3,7−トリメチル−
1,10−フェナントロリン、2,3,8−トリメチル
−1,10−フェナントロリン、3,4,5−トリメチ
ル−1,10−フェナントロリン、3,4,6−トリメ
チル−1,10−フェナントロリン、3,4,7−トリ
メチル−1,10−フェナントロリン、3,5,8−ト
リメチル−1,10−フェナントロリン、4,5,7−
トリメチル−1,10−フェナントロリン、3,4,
7,8−テトラメチル−1,10−フェナントロリン、
4,5,6,7−テトラメチル−1,10−フェナント
ロリン、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロ
リン、4,7−ジベンジル−1,10−フェナントロリ
ン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種
以上を併用してもよい。
【0014】本発明においては、必要に応じて溶媒を用
いてもよい。上記溶媒としては特に限定されず、例え
ば、ヘキサン、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフ
ラン等の有機化合物等が挙げられるが、好ましくは、2
5℃で測定した比誘電率が15以上の有機化合物であ
る。溶媒として上記25℃で測定した比誘電率が15以
上の有機化合物を用いると得られるビニル系重合体の分
子量分布が狭くなる。従って、分子量分布が狭い重合体
を大きい反応速度で得ることができる。
【0015】上記25℃で測定した比誘電率が15以上
の有機化合物としては特に限定されず、例えば、下記一
般式(2)で表されるカルボニル化合物が挙げられる。
【0016】
【化3】
【0017】式中、R9 、R10は、同一又は異なって、
水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10の
アリール基又は炭素数1〜10のアラルキル基である。
このようなカルボニル化合物の具体例としては特に限定
されず、例えば、アセトン、2−ブタノン、4−メチル
−2−ペンタノン、シクロヘキサノン、アセトフェノン
等が挙げられる。
【0018】また、上記25℃で測定した比誘電率が1
5以上の有機化合物としては特に限定されず、例えば、
下記一般式(3)で表されるニトロ化合物が挙げられ
る。 R11−NO2 (3) 式中、R11は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1
〜10のアリール基又は炭素数1〜10のアラルキル基
である。このようなニトロ化合物の具体例としては特に
限定されず、例えば、ニトロメタン、ニトロエタン、ニ
トロプロパン、ニトロベンゼン等が挙げられる。
【0019】また、上記25℃で測定した比誘電率が1
5以上の有機化合物としては特に限定されず、例えば、
下記一般式(4)で表されるニトリル化合物が挙げられ
る。 R11−CN (4) 式中、R11は、上記一般式(3)における場合と同じ。
このようなニトリル化合物の具体例としては特に限定さ
れず、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベ
ンゾニトリル等が挙げられる。
【0020】また、上記25℃で測定した比誘電率が1
5以上の有機化合物としては特に限定されず、例えば、
下記一般式(5)で表されるアルコール化合物が挙げら
れる。 R11−OH (5) 式中、R11は、上記一般式(3)における場合と同じ。
このようなアルコール化合物の具体例としては特に限定
されず、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパ
ノール、2−プロパノール、1−ブタノール、シクロヘ
キシルアルコール、ベンジルアルコール等が挙げられ
る。
【0021】本発明において上記25℃で測定した比誘
電率が15以上の有機化合物を用いる場合は、上記25
℃で測定した比誘電率が15以上の有機化合物は、全溶
媒量の10〜100体積%の割合で含まれるのが好まし
い。残りの90〜0体積%の部分についてはとくに限定
されず、例えば、上記のヘキサン、トルエン、酢酸エチ
ル、テトラヒドロフラン等の有機化合物を使用すること
が可能である。
【0022】上記25℃で測定した比誘電率が15以上
の有機化合物を用いた場合の効果は、特に、アクリル酸
ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸−2−エチル
ヘキシル等のアクリル酸エステル類、又は、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸エステ
ル類を重合した場合に顕著である。
【0023】上記溶媒の量は特に限定されないが、適度
な反応速度を達成するために、上記ビニル系単量体の体
積の0.5〜10倍量が好ましい。
【0024】上記ビニル系単量体を、上記1,10−フ
ェナントロリン化合物の存在下、上記有機ハロゲン化物
及び上記銅化合物を用いて重合させる際において、上記
重合の温度は、上記ビニル系単量体の種類等に応じて適
宜に設定することができるが、一般には、60〜150
℃が好ましい。
【0025】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0026】実施例1 30mLの耐圧ガラス反応容器に、アクリル酸ブチル
(5mL、4.47g、34.9mmol)、α,α′
−ジブロモ−p−キシレン(185mg、0.70mm
ol)、臭化第一銅(100mg、0.70mmo
l)、1,10−フェナントロリン(378mg、2.
1mmol)、及び、アセトニトリル(5mL)を仕込
み、真空脱気を3回行って溶存酸素を除去した後、封管
した。混合物を130℃に加熱し、6時間反応させた。
混合物を酢酸エチルで希釈し、10%塩酸で3回、ブラ
インで1回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥した後、溶媒を減圧下留去し、ポリ(アクリル酸ブチ
ル)2.27gを得た(重合収率50.8%)。GPC
測定(ポリスチレン換算)により求めた重合体の数平均
分子量は3500、分散度(Mw/Mn)は1.21で
あった。
【0027】実施例2 30mLの耐圧ガラス反応容器に、アクリル酸ブチル
(2.5mL、2.24g、17.5mmol)、α,
α′−ジブロモ−p−キシレン(93mg、0.35m
mol)、臭化第一銅(50mg、0.35mmo
l)、4,7−ジメチル−1,10−フェナントロリン
(219mg、1.05mmol)、及び、アセトニト
リル(2.5mL)を仕込み、真空脱気を3回行って溶
存酸素を除去した後、封管した。混合物を130℃に加
熱し、3時間反応させた。混合物を酢酸エチルで希釈
し、10%塩酸で3回、ブラインで1回洗浄した。有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留
去し、ポリ(アクリル酸ブチル)0.54gを得た(重
合収率24.1%)。GPC測定(ポリスチレン換算)
により求めた重合体の数平均分子量は2100、分散度
は1.36であった。
【0028】実施例3 30mLの耐圧ガラス反応容器に、アクリル酸ブチル
(2.5mL、2.24g、17.5mmol)、α,
α′−ジブロモ−p−キシレン(93mg、0.35m
mol)、臭化第一銅(50mg、0.35mmo
l)、5,6−ジメチル−1,10−フェナントロリン
(219mg、1.05mmol)、及び、アセトニト
リル(2.5mL)を仕込み、真空脱気を3回行って溶
存酸素を除去した後、封管した。混合物を130℃に加
熱し、5時間反応させた。混合物を酢酸エチルで希釈
し、10%塩酸で3回、ブラインで1回洗浄した。有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留
去し、ポリ(アクリル酸ブチル)2.66gを得た(重
合収率118.8%)。GPC測定(ポリスチレン換
算)により求めた重合体の数平均分子量は7400、分
散度は1.37であった。
【0029】実施例4 30mLの耐圧ガラス反応容器に、アクリル酸ブチル
(5mL、4.47g、34.9mmol)、α,α′
−ジブロモ−p−キシレン(185mg、0.70mm
ol)、臭化第一銅(100mg、0.70mmo
l)、3,4,7,8−テトラメチル−1,10−フェ
ナントロリン(496mg、2.1mmol)、及び、
アセトニトリル(5mL)を仕込み、真空脱気を3回行
って溶存酸素を除去した後、封管した。混合物を130
℃に加熱し、6時間反応させた。混合物を酢酸エチルで
希釈し、10%塩酸で3回、ブラインで1回洗浄した。
有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧
下留去し、ポリ(アクリル酸ブチル)4.38gを得た
(重合収率98.0%)。GPC測定(ポリスチレン換
算)により求めた重合体の数平均分子量は7800、分
散度は1.49であった。
【0030】比較例1 30mLの耐圧ガラス反応容器に、アクリル酸ブチル
(5mL、4.47g、34.9mmol)、α,α′
−ジブロモ−p−キシレン(185mg、0.70mm
ol)、臭化第一銅(100mg、0.70mmo
l)、2,2′−ビピリジル(326mg、2.1mm
ol)、及び、アセトニトリル(5mL)を仕込み、真
空脱気を3回行って溶存酸素を除去した後、封管した。
混合物を130℃に加熱し、5時間反応させた。混合物
を酢酸エチルで希釈し、10%塩酸で3回、ブラインで
1回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、溶媒を減圧下留去し、ポリ(アクリル酸ブチル)
0.65gを得た(重合収率14.5%)。GPC測定
(ポリスチレン換算)により求めた重合体の数平均分子
量は1100、分散度は1.36であった。
【0031】比較例2 30mLの耐圧ガラス反応容器に、アクリル酸ブチル
(5mL、4.47g、34.9mmol)、α,α′
−ジブロモ−p−キシレン(185mg、0.70mm
ol)、臭化第一銅(100mg、0.70mmo
l)、2,2′−ビピリジル(326mg、2.1mm
ol)を仕込み、真空脱気を3回行って溶存酸素を除去
した後、封管した。混合物を130℃に加熱し、1時間
反応させた。混合物を酢酸エチルで希釈し、10%塩酸
で3回、ブラインで1回洗浄した。有機層を無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去し、ポリ(ア
クリル酸ブチル)4.45gを得た(重合収率99.6
%)。GPC測定(ポリスチレン換算)により求めた重
合体の数平均分子量は6300、分散度は1.75であ
った。
【0032】比較例3 30mLの耐圧ガラス反応容器に、アクリル酸ブチル
(5mL、4.47g、34.9mmol)、α,α′
−ジブロモ−p−キシレン(185mg、0.70mm
ol)、臭化第一銅(100mg、0.70mmo
l)、2,2′−ビピリジル(326mg、2.1mm
ol)、及び、酢酸エチル(5mL)を仕込み、真空脱
気を3回行って溶存酸素を除去した後、封管した。混合
物を130℃に加熱し、6時間反応させた。混合物を酢
酸エチルで希釈し、10%塩酸で3回、ブラインで1回
洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
溶媒を減圧下留去し、ポリ(アクリル酸ブチル)4.3
1gを得た(重合収率96.4%)。GPC測定(ポリ
スチレン換算)により求めた重合体の数平均分子量は6
300、分散度は1.77であった。
【0033】結果をまとめたものを表1に示す。なお、
表1中、フェナントロリンAは1,10−フェナントロ
リン、フェナントロリンBは4,7−ジメチル−1,1
0−フェナントロリン、フェナントロリンCは5,6−
ジメチル−1,10−フェナントロリン、フェナントロ
リンDは3,4,7,8−テトラメチル−1,10−フ
ェナントロリン、ビピリジルは2,2′−ビピリジルを
示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明のビニル系重合体の製造方法は、
上述の通りであるので、スチレン、(メタ)アクリル酸
エステル等のビニル系単量体から制御された分子量と狭
い分子量分布とを有するビニル系重合体を、大きい反応
速度で効率的に得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ハロゲン化物を重合開始剤とし、1
    価の銅化合物を触媒としてビニル系単量体を重合させる
    ビニル系重合体の製造方法であって、前記重合を、下記
    一般式(1)で表される1,10−フェナントロリン化
    合物の存在下で行うことを特徴とするビニル系重合体の
    製造方法。 【化1】 式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R
    8 は、同一又は異なって、水素、炭素数1〜10のアル
    キル基、炭素数1〜10のアリール基又は炭素数1〜1
    0のアラルキル基を表す。
JP18656896A 1996-06-26 1996-06-26 ビニル系重合体の製造方法 Pending JPH107711A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18656896A JPH107711A (ja) 1996-06-26 1996-06-26 ビニル系重合体の製造方法
EP97109952A EP0816385B1 (en) 1996-06-26 1997-06-18 Process for preparing vinyl polymer
DE69710130T DE69710130T2 (de) 1996-06-26 1997-06-18 Verfahren zur Herstellung von Vinylpolymeren
CN97117110.6A CN1171405A (zh) 1996-06-26 1997-06-26 制备乙烯基聚合物的方法
US09/116,541 US6291612B1 (en) 1996-06-26 1998-07-16 Process for preparing vinyl polymer

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008266658A (ja) * 1998-06-01 2008-11-06 Kaneka Corp 星形重合体の製造方法

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JP2008266658A (ja) * 1998-06-01 2008-11-06 Kaneka Corp 星形重合体の製造方法

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