JPH1034718A - 射出成形機 - Google Patents
射出成形機Info
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- JPH1034718A JPH1034718A JP18956996A JP18956996A JPH1034718A JP H1034718 A JPH1034718 A JP H1034718A JP 18956996 A JP18956996 A JP 18956996A JP 18956996 A JP18956996 A JP 18956996A JP H1034718 A JPH1034718 A JP H1034718A
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Abstract
とした部分超薄肉成形品を、容易・確実に成形可能と射
出成形機を提供すること。 【解決手段】 射出駆動源を電動サーボモータとしてフ
ィードバック制御で射出行程を実行すると共に、金型成
形空間内の樹脂の一部を圧縮するための部分圧縮機能を
具備した射出成形機において、圧縮駆動源としての圧縮
用電動サーボモータと、該圧縮用電動サーボモータの回
転を直線運動に変換する回転→直線変換メカニズムと、
該回転→直線変換メカニズムによって駆動される圧縮用
のトグルリンク機構と、該トグルリンク機構の出力側に
連結された圧縮用の圧縮バーと、該圧縮バーによって前
進駆動される金型の一部をなす圧縮中子とを具備し、上
記射出行程における射出ストローク情報を参照しつつ、
上記圧縮用電動サーボモータによる部分圧縮行程の開始
タイミングを制御する。
Description
樹脂の一部を圧縮するための部分圧縮機能を具備した射
出成形機に係り、特に、成形品の一部を0.15mm未
満の超薄肉部とした部分超薄肉成形品の成形を可能とす
る射出成形機に関する。
・充填される溶融樹脂は、溶融樹脂の流路の断面積が小
さくなるにしたがって流れにくくなり、樹脂種別等によ
って異なるが、通常は厚みが0.数mm程度となると、
この薄肉の各部に完全に溶融樹脂が行き渡らなくなる。
薄肉とするために、金型の成形空間(キャビティ)内に
溶融樹脂を射出・充填した後、樹脂が固化する前に、成
形空間内の樹脂の所定部位を例えば圧縮中子によって圧
縮して、部分的に薄肉部を得るようにした部分圧縮成形
法が知られている。しかしながら、このような部分圧縮
成形法によっても、達成できる薄肉部の厚みは、約0.
16mmが限界であった。
能化が進み、成形品の一部を0.15mm未満の超薄肉
部とした部分超薄肉成形品への要求がある。このような
部分超薄肉成形品としては、例えば切手サイズメモリー
カードと称される小型メモリーカードのカード基体が挙
げられる。
手サイズメモリーカード)用のカード基体の1例を示す
斜視図である。同図において、50は薄板状のカード基
体で、そのサイズは、縦横が45×37mmで、厚みS
1(主体部の厚みS1)がS1=0.8mmとなってい
る。このカード基体50の長手方向の一方寄りの中間部
には、その厚みS3がS3=0.13mmとされた超薄
肉部51(縦横寸法は22×14mm)が設けられてお
り、また、超薄肉部51の周囲には、その厚みS2がS
2=0.4mmとされた薄肉部52が設けられている。
上記超薄肉部51上にはフラッシュメモリ等が搭載され
るようになっており、小型メモリーカードとして完成さ
れた状態において、その全体厚みが0.8mmとなるよ
うにされている。
超薄肉部51をもつカード基体50を、部分圧縮を行わ
ない通常の射出成形で製作するのは困難である。図9の
(a)は、図8に示したカード基体50の形状と同一形
状の金型成形空間(キャビティ)61Aを示しており、
この金型成形空間61Aにゲート62から溶融樹脂を射
出・充填した場合、図9の(b)に示したように、溶融
樹脂63(図中ドットを付して示す)が、超薄肉部形成
予定領域(厚み0.13mmの空間)64には全く行き
渡らない。勿論、通常の射出成形の射出条件を超えた極
めて高速且つ高圧の条件で、超薄肉部形成予定領域64
に溶融樹脂63を無理矢理入り込ませることは可能では
あるが、こうすると成形品の内部歪等が大きくなって良
品の達成が困難である上、射出メカニズムが極めて大型
化せざるを得ない。
0.13mmの超薄肉部51をもつカード基体50を製
作することが考えられる。図10および図11は、従来
の部分圧縮手法によるカード基体50の成形方法を示す
図である。
溶融樹脂の射出・充填前には、成形空間の最小の厚みが
前記S2=0.4mmであるような金型成形空間(キャ
ビティ)61Bに設定する。この状態で、金型成形空間
61B内にゲート62から溶融樹脂63を射出・充填す
る。この場合、図10の(b)に示すように、金型成形
空間61B内の厚みが薄い空間には、この厚みの薄い空
間の広さの如何等によるが、未だ溶融樹脂63が完全に
行き渡らないことが多い。そこでこのような場合には、
通常の射出成形の射出条件よりも高速且つ高圧の条件下
で、やや無理矢理に金型成形空間61B内の総べてに溶
融樹脂63を押し込むようにする。
固化する前に、図11に示すように、圧縮中子65を前
進駆動して樹脂63の所定部位を圧縮して、これにより
前記した超薄肉部に見合った部位を形成するように試み
る。斯様な手法が、従来の部分圧縮手法によるカード基
体50の成形方法である。
た従来技術による部分圧縮手法を用いた成形方法では、
前記圧縮中子65による圧縮・押し込みによっては、超
薄肉部の厚みとして前記したS3=0.13mmを達成
することが困難で、どうしてもS3=0.13mmを超
えた値(例えば、0.16mm程度の値)となってしま
う。これは、前記金型成形空間61B内に樹脂63を完
全に射出・充填し終わった後に、圧縮中子65によって
圧縮を行うので、換言するなら、充填された樹脂の外周
側に直ちに生じるスキン層と称される外郭固化膜がかな
り成長した時点で、圧縮中子65によって圧縮を行うの
で、スキン層の抵抗によって目標とする厚みまで圧縮す
ることが困難となるからである。
ち勝って超薄肉とするには、大きな圧縮力を必要とし
て、圧縮駆動源として大型でパワーのあるものを必要
し、可動ダイプレートに搭載する圧縮機構が大型化して
しまう。
ように、S3=0.13mmの超薄肉部51と、S2=
0.4mmの薄肉部52とがある場合、これを2段に分
けて圧縮しようとすると、圧縮駆動源と圧縮メカニズム
を2セット必要とする。
射出された溶融樹脂63は、流路抵抗の少ない部分(前
記S1=0.8mmの空間)へ先に充填され(回り込
み)、流路抵抗の大きい部分(前記S2=0.4mmの
空間)へは最後に充填されるため、図12に示すよう
に、前記圧縮中子65によって圧縮を行った超薄肉部5
1’に、どうしてもウェルドライン66が生じることに
なる。ところが、ただでさえ非常に薄くて最も機械的強
度の小さな超薄肉部51’にウェルドライン66が存在
すると、衝撃等によってウェルドライン66から簡単に
割れが発生するという、問題もあつた。
題は上記した従来技術のもつ問題点を解消することにあ
り、その目的とするところは、成形品の一部を0.15
mm未満の超薄肉部とした(例えば、厚みが0.13m
m程度の超薄肉部とした)部分超薄肉成形品を、容易・
確実に成形可能な射出成形機を提供することにある。
達成するため、射出駆動源を電動サーボモータとしてフ
ィードバック制御で射出行程を実行すると共に、金型成
形空間内の樹脂の一部を圧縮するための部分圧縮機能を
具備した射出成形機において、圧縮駆動源としての圧縮
用電動サーボモータと、該圧縮用電動サーボモータの回
転を直線運動に変換する回転→直線変換メカニズムと、
該回転→直線変換メカニズムによって駆動される圧縮用
のトグルリンク機構と、該トグルリンク機構の出力側に
連結された圧縮用の圧縮バーと、該圧縮バーによって前
進駆動される金型の一部をなす圧縮中子とを具備し、上
記射出行程における射出ストローク情報を参照しつつ、
上記圧縮用電動サーボモータによる部分圧縮行程の開始
タイミングを制御するように、構成する。
としてフィードバック制御で射出行程を実行すると共
に、金型成形空間内の樹脂の一部を圧縮するための部分
圧縮機能を具備した射出成形機において、圧縮駆動源と
しての圧縮用電動サーボモータと、該圧縮用電動サーボ
モータの回転を直線運動に変換する回転→直線変換メカ
ニズムと、該回転→直線変換メカニズムによって駆動さ
れる圧縮用のトグルリンク機構と、該トグルリンク機構
の出力側に連結された圧縮用の第1の圧縮バーと、該第
1の圧縮バーによって前進駆動される金型の一部をなす
第1の圧縮中子と、上記トグルリンク機構の入力側たる
クロスヘッドに連結された圧縮用の第2の圧縮バーと、
該第2の圧縮バーによって前進駆動される金型の一部を
なす第2の圧縮中子とを具備し、上記射出行程における
射出ストローク情報を参照しつつ、上記圧縮用電動サー
ボモータによる部分圧縮行程の開始タイミングを制御す
るように、構成する。
面を用いて詳細に説明する。図1〜図3は、本発明の1
実施形態に係る射出成形機による、部分超薄肉成形品の
射出成形手法の模式的な動作説明図であり、各図の
(a)は金型メカニズムの要部断面を示し、各図の
(b)は、各図の(a)に対応する金型成形空間内の樹
脂平面を示している。
モリーカード(切手サイズメモリーカード)用のカード
基体50を成形するための適用例であり、このカード基
体50についての説明は、重複を避けるため割愛する。
は可動側金型、PLは離型面、3は型締め状態にある両
金型1,2で形成される金型成形空間(キャビティ)、
4はゲート、5は可動側金型2に設けられた断面矩形の
第1の圧縮中子、6は可動側金型2に設けられた断面矩
形筒状の第2の圧縮中子、7は溶融樹脂(樹脂)であ
る。なお、第1の圧縮中子5と第2の圧縮中子6は、2
重構造をなしている。
図1の(a)に示した状態にあり、第1,第2の圧縮中
子5,6は後退位置にあって、金型成形空間3は全体を
前記厚みS1=0.8mmで均一なものに設定してあ
る。
融樹脂7がゲート4から金型成形空間3内に射出され、
溶融樹脂7は金型成形空間3内に充填され始める。この
とき、金型成形空間3は比較的厚みのある均一厚みの空
間に設定されているので、流路抵抗が少なく、溶融樹脂
7は円滑且つ速やかに金型成形空間3内に充填され、し
かも、金型成形空間3に対して単一のゲート4を適正位
置に設けることによって、金型成形空間3内で溶融樹脂
7の合流点が生じる(すなわち、ウェルドラインが生じ
る)ことがないように配慮されている。
充填が進行し、前記した超薄肉部51を形成するための
超薄肉部形成予定領域に溶融樹脂7が完全に行き渡り、
且つ、金型成形空間3内への溶融樹脂7の射出・充填が
完了する手前の所定タイミングに至ると、図2の(a)
に示すように、第1の圧縮中子5が所定量だけ前進駆動
される。これにより、上記超薄肉部形成予定領域のスキ
ン層が未成長状態の溶融樹脂7が第1の圧縮中子5によ
って圧縮され、前記した厚みS3=0.13mmの前記
超薄肉部51が形成される。このように厚みS3=0.
13mmの超薄肉寸法まで部分圧縮可能な所以は、上記
したように、スキン層が未成長状態の溶融樹脂7を圧縮
するので樹脂からの抵抗が比較的に少ないためであり、
これにより従前では達成できなかった厚みS3=0.1
3mmまでの部分圧縮が可能となり、且つ、良好な超薄
肉部51の厚み寸法精度が確保できる。さらにまた、超
薄肉部51にウェルドラインが生じることがないので、
超薄肉部51に割れが生じる虞もなくなる。
と共に、射出・充填の終期行程が進行して、金型成形空
間3内の隅々まで溶融樹脂7が完全に行き渡って、これ
により射出・充填が完了する。この直後に、第2の圧縮
中子6が所定量だけ前進駆動され、これにより、先に形
成した超薄肉部51の周囲の未固化の樹脂7が第2の圧
縮中子6によって圧縮され、前記した厚みS2=0.4
mmの前記薄肉部52が形成される。この第2の圧縮中
子6による部分圧縮は、従前でも容易に達成可能であっ
た厚みS2=0.4mmまで圧縮するだけなので、射出
・充填が完了した後であっても簡単・容易に達成され
る。なお、本実施形態では、S2を0.4mmとしてい
るが、S2の値は従来の部分圧縮でも確実に達成可能な
0.2mm程度の値とすることは、勿論可能である。
ニズムを説明する。図4〜図6は、本実施形態の射出成
形機の金型メカニズムの構成を示す図であり、図4は前
記図1の状態に、図5は前記図2の状態に、図6は前記
図3の状態にそれぞれ対応する。
ート、12は固定ダイプレート11に取り付けられた固
定側金型(前記固定側金型1に相当)、13は可動ダイ
プレート、14は可動ダイプレート13に取り付けられ
た可動側金型(前記可動側金型2に相当)、15は可動
側金型14に対して所定量前後進可能な第1の圧縮中子
(前記第1の圧縮中子5に相当)、16は可動側金型1
4に対して所定量前後進可能な第2の圧縮中子(前記第
2の圧縮中子6に相当)である。
開閉駆動源と型開閉駆動メカニズムとによって、固定ダ
イプレート11に対して前後進可能なように構成されて
いる。この可動ダイプレート13には圧縮用サーボモー
タ(圧縮用電動サーボモータ)17が搭載されており、
該モータ17の回転は図示せぬタイミングベルトを介し
てプーリ18に伝達されるようになっている。19は軸
受を介して可動ダイプレート13に回転可能に保持され
た回転保持体で、該回転保持体19にプーリ18および
ナット体20が一体に結合されている。21はナット体
20に螺合されたボールネジ軸で、ナット体20によっ
て前後進駆動される。
トグルリンク機構で、そのリンクの一端22aは可動ダ
イプレート13上に軸支され、そのリンクの他端22b
は圧縮プレート23に軸支されている。また、トグルリ
ンク機構22のクロスヘッド22cには、ボールネジ軸
21の一端が一体に結合されており、ボールネジ軸21
の前後進によってトグルリンク機構22が駆動され、こ
れによって圧縮プレート23が前後進駆動される。
体に結合された第1の圧縮バーで、該第1の圧縮バー2
4の他端側は、可動側金型14内を前後進可能であるよ
うに挿通されて、第1の圧縮中子15を前進駆動可能で
あるようになっている。25は、その一端をクロスヘッ
ド22cに一体に結合された第2の圧縮バーで、該第2
の圧縮バー25の他端側は、可動側金型14内を前後進
可能であるように挿通されて、第2の圧縮中子16を前
進駆動可能であるようになっている。つまり、第1の圧
縮バー24はトグルリンク機構22の出力側に連結され
て、トグル機構の拡大率に応じた力を第1の圧縮中子1
5に印加し、第2の圧縮バー25はトグルリンク機構2
2の入力側に連結されて、トグルリンク機構22の入力
側と同等の力を第2の圧縮中子16に印加するようにな
っている。
よる動作を説明する。型締め後の射出前には、金型メカ
ニズムは図4に示した状態にあり、このとき金型成形空
間(キャビティ)は、全体厚みを前記厚みS1=0.8
mmで均一なものに設定してあり、第1,第2の圧縮中
子15,16は後退位置にある。なお図示していない
が、第1,第2の圧縮中子15,16はバネ力により図
示右行方向の偏倚習性を付与されていて、第1,第2の
圧縮中子15,16の先端面は離型面PLと面一な状態
にある。
タイミングに至ると、電動サーボモータを射出駆動源と
する図示せぬ射出メカニズムによって、溶融樹脂が金型
内に射出・充填を開始され、これにより、図示せぬゲー
トから金型成形空間内に溶融樹脂が充填され始める。上
記の射出駆動源たる電動サーボモータは、射出・充填行
程の実測速度値が設定速度値に倣うようにフィードバッ
ク制御でコントロールされ、これにより、射出メカニズ
ムの図示せぬスクリューの前進速度(換言するなら、射
出樹脂速度)が精緻にコントロールされる。
射出・充填行程が進行し、前記した超薄肉部51を形成
するための超薄肉部形成予定領域に溶融樹脂が完全に行
き渡り、且つ、金型成形空間内への溶融樹脂の射出・充
填が完了する手前の所定タイミングに至ったことが、射
出制御系からの実測ストローク情報(実測回転量情報)
によって圧縮制御系が認知すると、圧縮制御系は、圧縮
用サーボモータ17を例えば速度フィードバック制御に
より回転駆動して、プーリ18,ナット体20,ボール
ネジ軸21を介してクロスヘッド22cを前進させ、こ
れにより、トグルリンク機構22を突っ張る方向に駆動
させる。なお、圧縮用サーボモータ17によるトグルリ
ンク機構22の駆動は、応答性のよいものとすることが
できるが、メカ遅れが許容できない範囲にある場合に
は、圧縮用サーボモータ17を起動させるタイミング
を、上記メカ遅れ時間だけ早めるようにすればよい。
7によってトグルリンク機構22が突っ張る方向に駆動
されると、圧縮プレート23を介して第1の圧縮バー2
4が前進駆動されて、第1の圧縮中子15が前進駆動さ
れ、これにより、超薄肉部形成予定領域のスキン層が未
成長状態の溶融樹脂が第1の圧縮中子15によって圧縮
され、前記した厚みS3=0.13mmの前記超薄肉部
51が形成される。本実施形態では、この第1の圧縮バ
ー24よる第1の圧縮中子15の押し込み動作は、トグ
ルリンク機構22が完全に突っ張る点(すなわち、デッ
ドポイント)で完了するようになっており、これにより
大きな圧縮力を得るようしてある。つまり、クロスヘッ
ド22cの前進ストロークに比して第1の圧縮バー24
の前進ストロークは格段に少ないが、トグルリンクの力
の拡大率によって最も大きな力が得られるタイミングの
力で、第1の圧縮中子15による部分圧縮を行わせるよ
うにしてある。
状態の溶融樹脂を圧縮することと、トグルリンク機構2
2によって拡大した大きな圧縮力を付与することとが相
俟って、従来では達成できなかった厚みS3=0.13
mmの前記超薄肉部51を、確実・容易に形成すること
ができ、しかも、圧縮メカニズムの駆動源にパワーのあ
る大型で高価な駆動源を用いる必要もなくなる。
縮と共に、射出・充填の終期行程が進行しており、第1
の圧縮中子15による部分圧縮がほぼ完了したタイミン
グで、金型成形空間内の隅々まで溶融樹脂7が完全に行
き渡って、射出・充填が完了する。この状態が図5に示
されており、これ以後も、圧縮用サーボモータ17によ
ってクロスヘッド22cは所定量だけ前進駆動される。
図5の状態からクロスヘッド22cが前進駆動される
と、図6に示すように、クロスヘッド22cに直結され
た第2の圧縮バー25によって、第2の圧縮中子16が
所定量だけ前進駆動され、これにより、先に形成した超
薄肉部51の周囲の未固化の樹脂が第2の圧縮中子16
によって圧縮され、前記した厚みS2=0.4mmの前
記薄肉部52が形成される。
は、従前でも容易に達成可能であった厚みS2=0.4
mmまでに圧縮するだけなので、クロスヘッド22cと
直結された第2の圧縮バー25を介した第2の圧縮中子
16による押し込み力でも、すなわち、トグルリンク機
構22による拡大された力を用いなくても、確実・容易
に、厚みS2=0.4mmまでの部分圧縮が達成でき
る。なお、第2の圧縮中子16による部分圧縮動作中に
も、クロスヘッド22cの前進によってトグルリンク機
構22は動作して、このデッドポイント以後の動作によ
り第1の圧縮バー24をごく僅かに後退することになる
が、この後退量は、クロスヘッド22cが0.数mm程
度前進するストロークに比して、数桁小さい値であるの
で、何等差し支えない。
(圧縮用サーボモータ17)と単一のトグルリンク機構
22とによって、2段動作で部分圧縮を行うので、圧縮
駆動源を増やすことなく、且つ、圧縮メカニズムを複雑
化させることなく、超薄肉部51と薄肉部52とを得る
ことができる。しかも、大きな圧縮力を必要とする超薄
肉部51の形成には、トグルリンク機構22による大き
な力の拡大率を利用し、さほど圧縮力を必要としない薄
肉部52の形成には、クロスヘッド22cから直接圧縮
力を得るようにして、圧縮力の大小を効果的に使い分け
ているので、前記したカード基体50を容易・確実に成
形できる上、全体のメカニズムを簡素化できる。
16による部分圧縮動作は、トグルリンク機構22にデ
ッドポイント以後の動作をさせるクロスヘッド22cの
前進力を用いたが、第2の圧縮中子16による部分圧縮
動作は、トグルリンク機構22にデッドポイント手前の
動作をさせるクロスヘッド22cの前進力を用いてもよ
い。こうすると、第2の圧縮中子16による部分圧縮動
作中にも、トグルリンク機構22のデッドポイント近傍
の動作によって、第1の圧縮バー24はごく僅かに前進
することになるが、先にも述べたように、デッドポイン
ト近傍では、クロスヘッド22cが0.数mm程度前進
するストロークに比して、第1の圧縮バー24の前進量
は数桁小さい値であるので、前記超薄肉部51の厚み寸
法精度を損なうことはなく、何等問題はない。
よび圧縮制御系の簡略化した説明図である。同図におい
て、17は前記圧縮用サーボモータ、31は圧縮用サー
ボモータ17の回転数を検出するためのパルスジェネレ
ータ、32は圧縮用サーボモータ17をフィードバック
制御で駆動するモータ制御回路、33は射出用サーボモ
ータ(射出用電動サーボモータ)、34は射出用サーボ
モータ33の回転数を検出するためのパルスジェネレー
タ、35は射出用サーボモータ33をフィードバック制
御で駆動するモータ制御回路である。
射出・充填行程の速度設定値と、パルスジェネレータ3
4からの計測情報とが入力され、この計測情報を適宜に
演算処理して得られた実測速度値が、上記設定速度値に
倣うように、モータ制御回路35は射出用サーボモータ
33を速度フィードバック制御で駆動する。これによ
り、射出メカニズムの図示せぬスクリューの前進速度
(換言するなら、射出樹脂速度)と位置が精緻にコント
ロールされる。
計測情報は、モータ制御回路32にも入力され、これに
よって、モータ制御回路32は射出メカニズムの図示せ
ぬスクリューの前進位置を認知して、スクリューの前進
位置(すなわち、金型成形空間17への溶融樹脂の充填
度合)が予め設定された圧縮開始タイミングに至ったか
否かを判定し、圧縮開始タイミングに至ると、圧縮用サ
ーボモータ17の駆動を開始する。モータ制御回路32
には、予め設定された圧縮行程の速度設定値と、パルス
ジェネレータ31からの計測情報とが入力され、この計
測情報を適宜に演算処理して得られた実測速度値が、上
記設定速度値に倣うように、モータ制御回路32は圧縮
用サーボモータ17を速度フィードバック制御で駆動す
る。これにより、前記クロスヘッド22cの前進速度と
位置が精緻にコントロールされる。
ボモータ33によってフィードバック制御で射出行程を
実行し、この精緻にコントロールされる射出行程におけ
る射出ストローク情報を参照して、圧縮用サーボモータ
17による部分圧縮行程を開始させるようにしているの
で、先に述べたように、スキン層が未成長状態の溶融樹
脂を圧縮するタイミングを逸することなく、前記した超
薄肉部51を確実に形成することが可能となる。
一部を0.15mm未満の超薄肉部とした(例えば、厚
みが0.13mm程度の超薄肉部とした)部分超薄肉成
形品を、容易・確実に成形可能な射出成形機を、メカニ
ズムを複雑化させることなく実現できる。
部分超薄肉成形品の射出成形手法の模式的な動作説明図
である。
部分超薄肉成形品の射出成形手法の模式的な動作説明図
である。
部分超薄肉成形品の射出成形手法の模式的な動作説明図
である。
カニズムの構成を示す説明図である。
カニズムの構成を示す説明図である。
カニズムの構成を示す説明図である。
よび圧縮制御系の簡略化した説明図である。
ド)用のカード基体の1例を示す斜視図である。
る場合の説明図である。
いる射出成形で製作する場合の説明図である。
いる射出成形で製作する場合の説明図である。
ド基体の平面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 射出駆動源を電動サーボモータとしてフ
ィードバック制御で射出行程を実行すると共に、金型成
形空間内の樹脂の一部を圧縮するための部分圧縮機能を
具備した射出成形機であって、 圧縮駆動源としての圧縮用電動サーボモータを具備し、
上記射出行程における射出ストローク情報を参照しつ
つ、上記圧縮用電動サーボモータによる部分圧縮行程の
開始タイミングを制御するようにしたことを特徴とする
射出成形機。 - 【請求項2】 射出駆動源を電動サーボモータとしてフ
ィードバック制御で射出行程を実行すると共に、金型成
形空間内の樹脂の一部を圧縮するための部分圧縮機能を
具備した射出成形機であって、 圧縮駆動源としての圧縮用電動サーボモータと、該圧縮
用電動サーボモータの回転を直線運動に変換する回転→
直線変換メカニズムと、該回転→直線変換メカニズムに
よって駆動される圧縮用のトグルリンク機構と、該トグ
ルリンク機構の出力側に連結された圧縮用の圧縮バー
と、該圧縮バーによって前進駆動される金型の一部をな
す圧縮中子と、を具備し、 上記射出行程における射出ストローク情報を参照しつ
つ、上記圧縮用電動サーボモータによる部分圧縮行程の
開始タイミングを制御するようにしたことを特徴とする
射出成形機。 - 【請求項3】 請求項2記載において、 前記トグルリンク機構における力の拡大率の最も大きい
ポイント近傍で、前記圧縮バーによる前記圧縮中子の前
進を停止させるようにしたことを特徴とする射出成形
機。 - 【請求項4】 射出駆動源を電動サーボモータとしてフ
ィードバック制御で射出行程を実行すると共に、金型成
形空間内の樹脂の一部を圧縮するための部分圧縮機能を
具備した射出成形機であって、 圧縮駆動源としての圧縮用電動サーボモータと、該圧縮
用電動サーボモータの回転を直線運動に変換する回転→
直線変換メカニズムと、該回転→直線変換メカニズムに
よって駆動される圧縮用のトグルリンク機構と、該トグ
ルリンク機構の出力側に連結された圧縮用の第1の圧縮
バーと、該第1の圧縮バーによって前進駆動される金型
の一部をなす第1の圧縮中子と、上記トグルリンク機構
の入力側たるクロスヘッドに連結された圧縮用の第2の
圧縮バーと、該第2の圧縮バーによって前進駆動される
金型の一部をなす第2の圧縮中子と、を具備し、 上記射出行程における射出ストローク情報を参照しつ
つ、上記圧縮用電動サーボモータによる部分圧縮行程の
開始タイミングを制御するようにしたことを特徴とする
射出成形機。 - 【請求項5】 請求項4記載において、 前記トグルリンク機構における力の拡大率の最も大きい
ポイント近傍で、前記第1の圧縮バーによる前記第1の
圧縮中子の前進を停止させるようにしたことを特徴とす
る射出成形機。 - 【請求項6】 請求項5記載において、 前記第1の圧縮中子による部分圧縮動作に引き続いて、
前記第2の圧縮バーによって前記第2の圧縮中子を前進
させて、前記第1の圧縮中子による圧縮部位とは異なる
部位を部分圧縮するようにしたことを特徴とする射出成
形機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18956996A JP3372766B2 (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | 射出成形機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18956996A JP3372766B2 (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | 射出成形機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1034718A true JPH1034718A (ja) | 1998-02-10 |
JP3372766B2 JP3372766B2 (ja) | 2003-02-04 |
Family
ID=16243535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18956996A Expired - Fee Related JP3372766B2 (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | 射出成形機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3372766B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10180796A (ja) * | 1996-12-26 | 1998-07-07 | Nissha Printing Co Ltd | 装飾された凹凸文字部を有する成形同時絵付け品の製造方法 |
JP2002283360A (ja) * | 2001-03-23 | 2002-10-03 | Seiko Epson Corp | マイクロレンズアレイ及びその製造方法並びに光学装置 |
EP1371472A1 (de) * | 2002-06-13 | 2003-12-17 | Preh-Werke GmbH & Co. KG | Vorrichtung und Verfahren zum Spritzprägen sowie nach dem Verfahren hergestelltes Bauteil |
JP2016129952A (ja) * | 2015-01-13 | 2016-07-21 | ファナック株式会社 | 射出成形機の圧縮制御装置 |
-
1996
- 1996-07-18 JP JP18956996A patent/JP3372766B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10180796A (ja) * | 1996-12-26 | 1998-07-07 | Nissha Printing Co Ltd | 装飾された凹凸文字部を有する成形同時絵付け品の製造方法 |
JP2002283360A (ja) * | 2001-03-23 | 2002-10-03 | Seiko Epson Corp | マイクロレンズアレイ及びその製造方法並びに光学装置 |
EP1371472A1 (de) * | 2002-06-13 | 2003-12-17 | Preh-Werke GmbH & Co. KG | Vorrichtung und Verfahren zum Spritzprägen sowie nach dem Verfahren hergestelltes Bauteil |
JP2016129952A (ja) * | 2015-01-13 | 2016-07-21 | ファナック株式会社 | 射出成形機の圧縮制御装置 |
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