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JPH10308150A - モータプロテクタ - Google Patents

モータプロテクタ

Info

Publication number
JPH10308150A
JPH10308150A JP9337862A JP33786297A JPH10308150A JP H10308150 A JPH10308150 A JP H10308150A JP 9337862 A JP9337862 A JP 9337862A JP 33786297 A JP33786297 A JP 33786297A JP H10308150 A JPH10308150 A JP H10308150A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switch
motor protector
motor
switches
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9337862A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromi Katsumata
博美 勝又
Kenichiro Miura
賢一郎 三浦
Yuji Mori
雄司 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Texas Instruments Japan Ltd
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Texas Instruments Japan Ltd
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Texas Instruments Japan Ltd, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Texas Instruments Japan Ltd
Priority to JP9337862A priority Critical patent/JPH10308150A/ja
Priority to US09/036,664 priority patent/US5995351A/en
Priority to MYPI98000958A priority patent/MY117777A/en
Priority to CNB981054390A priority patent/CN1136599C/zh
Publication of JPH10308150A publication Critical patent/JPH10308150A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H37/00Thermally-actuated switches
    • H01H37/02Details
    • H01H37/32Thermally-sensitive members
    • H01H37/52Thermally-sensitive members actuated due to deflection of bimetallic element
    • H01H37/54Thermally-sensitive members actuated due to deflection of bimetallic element wherein the bimetallic element is inherently snap acting
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H37/00Thermally-actuated switches
    • H01H37/02Details
    • H01H37/32Thermally-sensitive members
    • H01H37/52Thermally-sensitive members actuated due to deflection of bimetallic element
    • H01H37/54Thermally-sensitive members actuated due to deflection of bimetallic element wherein the bimetallic element is inherently snap acting
    • H01H2037/5463Thermally-sensitive members actuated due to deflection of bimetallic element wherein the bimetallic element is inherently snap acting the bimetallic snap element forming part of switched circuit
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H3/00Mechanisms for operating contacts
    • H01H3/001Means for preventing or breaking contact-welding
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H37/00Thermally-actuated switches
    • H01H37/74Switches in which only the opening movement or only the closing movement of a contact is effected by heating or cooling
    • H01H37/76Contact member actuated by melting of fusible material, actuated due to burning of combustible material or due to explosion of explosive material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H71/00Details of the protective switches or relays covered by groups H01H73/00 - H01H83/00
    • H01H71/10Operating or release mechanisms
    • H01H71/12Automatic release mechanisms with or without manual release
    • H01H71/14Electrothermal mechanisms
    • H01H71/16Electrothermal mechanisms with bimetal element

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Thermally Actuated Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】回転子の拘束及び過負荷時のみならず、冷却用
のガス漏れをも検知してモータを保護するとともに、接
点間が溶着した場合等であっても、最終的に危険な状態
を回避しうるモータプロテクタを提供する。 【解決手段】流れる電流の大きさと雰囲気の温度に応じ
て開閉する第1のスイッチS1と、雰囲気の温度に応じ
て開閉し、かつ、異常電流発生時に開く第2及び第3のス
イッチS2、S3とが直列に接続される。第3のスイッ
チS3のスイッチ開放の臨界温度は第2のスイッチS2
より高く、かつ、第3のスイッチS3のスイッチ閉止の臨
界温度が通常駆動時のモータプロテクタ内の雰囲気温度
より低く設定される。第1のスイッチS1はサーモスタ
ットであるバイメタルディスク8が用いられる。第2及
び第3のスイッチS2、S3はバイメタルディスク1
1、13と、その変形に伴い開閉するムーバブルアーム
12、14から構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、エアコン
ディショナー、冷蔵庫等に用いられるコンプレッサのモ
ータを保護するためのモータプロテクタに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エアコンディショナー等のコン
プレッサー等に用いられるモータにおいては、モータの
回転子が何らかの原因により拘束された場合やモータの
回転子に過負荷が加わった場合に生ずる異常発熱や異常
電流を感知し、そのような場合にモータを保護するため
のモータプロテクタが設けられている。
【0003】従来より、この種のモータプロテクタとし
て、例えば、図18(a)(b)に示すようなものが知
られている。図18(a)に示すように、この従来のモ
ータプロテクタ101は、例えば樹脂からなる有底円筒
状のベース102の中心部に円柱形状のアジャスティン
グスクリュー103が設けられ、このアジャスティング
スクリュー103の端部に、例えば、円板形状のバイメ
タルディスク104が取り付けられている。そして、バ
イメタルディスク104の両縁部には可動接点105、
106が設けられている。
【0004】一方、ベース102の内壁近傍には、可動
接点105、106に接触するように固定接点107、
108が設けられている。また、図18(b)に示すよ
うに、一方の固定接点107はヒータ109に接続さ
れ、さらにこのヒータ109は固定接点110に接続さ
れている。そして、このような構成により、図示しない
モータの駆動電流が、固定接点108、可動接点10
5、バイメタルディスク104を介して固定接点107
に流れ、また、ヒータ109を介して接続端子110に
も流れるようになっている。
【0005】他方、モータの回転子が何らかの原因によ
り拘束された場合やモータの回転子に過負荷が加わった
場合には、雰囲気の温度が上昇したり、バイメタルディ
スク104にも通常より大きな過負荷電流が流れるた
め、図18(a)に示すように、バイメタルディスク1
04が反転し、その可動接点105、106と固定接点
107、108とが離れる。これにより、モータの電源
供給回路が切断され、モータを保護することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術に係るモータプロテクタ101の場合、次
のような問題があった。すなわち、従来のモータプロテ
クタ101においては、1枚のバイメタルによって回転
子の拘束及び過負荷時の保護を行うようにしているの
で、バイメタルディスク104が反転する温度を高温
(140℃〜160℃)に設定しなければならない。
【0007】そのため、例えば、エアコンディショナー
等のコンプレッサーのモータに用いられるモータプロテ
クタにおいては、冷却用のガス漏れによりモータの温度
が上昇した場合であっても、故障として検出することが
できず、モータの保護に欠けるという問題があった。
【0008】また、従来のモータプロテクタ101にお
いては、バイメタルディスク104の反転に伴い、固定
接点107、108と可動接点105、106との間に
おけるアーク放電によって侵食が生じ、接点間が溶着し
てしまうおそれがある。
【0009】この場合、一旦接点間が溶着してしまう
と、回転子の拘束等が生じてもスイッチが切断されない
ため、非常に危険な状態になる。さらに、その機械的寿
命によって、バイメタルディスク104が動作しなくな
るおそれもある。そこで、従来より、このような場合で
あっても、最終的に危険な状態を回避しうるモータプロ
テクタが望まれていた。
【0010】本発明は、このような従来の技術の課題を
考慮してなされたもので、その目的とするところは、回
転子の拘束及び過負荷時のみならず、冷却用のガス漏れ
をも検知してモータを保護するモータプロテクタを提供
することにある。
【0011】また、本発明の他の目的は、接点間が溶着
した場合等であっても、最終的に危険な状態を回避しう
るモータプロテクタを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、可動接点を備えた第1のデ
ィスクを電流通路に含み、該第1のディスクの反転動作
によって電流経路の開閉を行う第1のスイッチと、第1
の状態にある可動接点を介して電流通路を形成し、第2
のディスクの反転動作によって上記可動接点を第2の状
態にさせることで電流通路を切断する第2のスイッチ
と、第1の状態にある可動接点を介して電流通路を形成
し、第3のディスクの反転動作によって上記可動接点を
第2の状態にさせることで電流通路を切断する第3のス
イッチとを有し、これら第1、第2及び第3のスイッチ
が直列に接続されていることを特徴とするモータプロテ
クタである。
【0013】また、請求項2記載の発明は、流れる電流
の大きさと雰囲気の温度に応じて開閉する第1のスイッ
チと、雰囲気の温度に応じて開閉し、かつ、異常電流発
生時に開く第2のスイッチと、雰囲気の温度に応じて開
閉し、上記第2のスイッチとスイッチ開閉の臨界温度が
異なるスイッチであって、異常電流発生時に開く第3の
スイッチとを有し、これら第1、第2及び第3のスイッ
チが直列に接続されていることを特徴とするモータプロ
テクタである。
【0014】この場合、請求項3記載の発明のように、
請求項2記載の発明において、第3のスイッチのスイッ
チ開放の臨界温度が第2のスイッチより高く、かつ、第
3のスイッチのスイッチ閉止の臨界温度が通常駆動時の
モータプロテクタ内の雰囲気温度より低い場合にも効果
的である。
【0015】また、請求項4記載の発明のように、請求
項1乃至3のいずれか1項記載の発明において、第1の
スイッチが、バイメタルを用いたサーモスタットである
場合にも効果的である。
【0016】さらに、請求項5記載の発明のように、請
求項1乃至4のいずれか1項記載の発明において、第2
及び第3のスイッチが、雰囲気の温度に応じて変形する
バイメタルと、該バイメタルの変形に伴って開閉する可
動接触片とを有する場合にも効果的である。
【0017】さらにまた、請求項6記載の発明のよう
に、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、
第1、第2及び第3のスイッチが、単一のケース内に収
容されている場合にも効果的である。
【0018】さらにまた、請求項7記載の発明のよう
に、請求項1乃至6のいずれか1項記載の発明におい
て、第1、第2及び第3のスイッチが、一体的な基部に
設けられ、熱源への取付時に上記第2及び第3のスイッ
チが上記第1のスイッチより上記熱源側に位置するよう
に配されている場合にも効果的である。
【0019】また、請求項8記載の発明のように、請求
項1乃至7のいずれか1項記載の発明において、第2及
び第3のスイッチが、基部に形成された凹部に設けられ
ている場合にも効果的である。
【0020】さらに、請求項9記載の発明のように、請
求項1乃至8のいずれか1項記載の発明において、一体
的に構成可能な第1及び第2の基部を有し、第1のスイ
ッチが上記第1の基部に設けられ、第2及び第3のスイ
ッチが上記第2の基部に設けられている場合にも効果的
である。
【0021】さらにまた、請求項10記載の発明のよう
に、請求項5乃至9のいずれか1項記載の発明におい
て、第2及び第3のスイッチを構成する可動接触片に対
し、当該バイメタルが電気的に絶縁された状態にされて
いる場合にも効果的である。
【0022】加えて、請求項11記載の発明のように、
請求項5乃至の10いずれか1項記載の発明において、
第2及び第3のスイッチを構成する可動接触片の異常電
流発生時の発熱特性が同一である一方、当該バイメタル
の温度特性が異なる場合にも効果的である。
【0023】一方、請求項12記載の発明は、ディスク
の反転動作によって電流経路の開閉を行う第1のスイッ
チと、所定の過電流によって溶断することで電流経路の
開閉を行う第2のスイッチとを有し、これら第1及び第
2のスイッチが直列に接続されていることを特徴とする
モータプロテクタである。
【0024】また、請求項13記載の発明は、請求項1
乃至10のいずれか1項記載の発明において、上記第3
のスイッチの代わりに、所定の過電流によって溶断する
ことで電流経路の開閉を行う第3のスイッチが設けられ
ていることを特徴とするモータプロテクタである。
【0025】かかる構成を有する請求項1又は2のいず
れか1項記載の発明の場合、第2及び第3のスイッチは
電流に依存せずに動作することから、例えばコンプレッ
サのガスが漏れた場合のように、流れる電流の大きさは
変わらず、雰囲気の温度のみが上昇する場合であって
も、第2又は第3のいずれかのスイッチによって保護す
べきモータの電源供給回路を容易に切断することができ
る。
【0026】特に、第1のスイッチが機械的寿命を迎え
た場合や、第1のスイッチの接点間に溶着が生じた場合
には、モータのコイルが短絡することによって異常電流
が発生するが、請求項2記載の発明によれば、そのよう
な場合であっても、第2又は第3のいずれかのスイッチ
によってモータ駆動が停止させられるため、コンプレッ
サの密封端子の破損を未然に防止することができる。
【0027】さらに、請求項1又は2のいずれか1項記
載の発明によれば、例えば、第2のスイッチの接点間に
溶着が生じた場合であっても、第3のスイッチによって
モータ駆動が停止させられるため、コンプレッサの密封
端子の破損を未然に防止することができる。
【0028】この場合、請求項3記載の発明のように、
請求項2記載の発明において、第3のスイッチのスイッ
チ開放の臨界温度が第2のスイッチより高く、かつ、第
3のスイッチのスイッチ閉止の臨界温度が通常駆動時の
モータプロテクタ内の雰囲気温度より低くなるようにす
れば、第1及び第2のスイッチが溶着等によって閉じら
れた状態において異常電流が発生し、第3のスイッチが
動作した場合において、その後モータの温度が再び下降
したときであっても、第3のスイッチは開いた状態に保
たれる。そして、その結果、モータの電源供給回路への
通電が回避されるため、最終的に危険な状態を回避する
ことができる。
【0029】また、請求項4記載の発明のように、第1
のスイッチとしてバイメタルを用いたサーモスタットを
用いること、又は、請求項5記載の発明のように、第2
及び第3のスイッチとして、雰囲気の温度に応じて変形
するバイメタルと、このバイメタルの変形に伴って開閉
する可動接触片とを有するスイッチを用いれば、雰囲気
温度のみが上昇する場合はもちろん、異常電流が発生し
た場合において、容易かつ確実に、保護すべきモータの
電源供給回路を切断することができる。
【0030】さらに、請求項6記載の発明のように、第
1、第2及び第3のスイッチが、単一のケース内に収容
されている場合には、これらのスイッチを容易に直列に
接続することができるるとともに、各スイッチが動作す
る条件を微妙に調整することが可能になる。
【0031】また、請求項7記載の発明のように、第
1、第2及び第3のスイッチが、一体的な基部に設けら
れ、熱源への取付時に第2及び第3のスイッチが第1の
スイッチより熱源側に位置するように配されている場合
には、保護すべきモータの温度上昇に対する応答性が高
く、その回転子の拘束時等におけるコンプレッサ保護の
信頼性が高まる。
【0032】さらに、請求項8記載の発明のように、第
2及び第3のスイッチを、基部に形成された凹部に設け
るようにした場合には、第2及び第3のスイッチを一層
熱源に近づけることができるとともに、この凹部の空間
に熱せられた空気が滞留することにより、モータの温度
上昇に対する応答性を高めることができる。
【0033】さらにまた、請求項9記載の発明のよう
に、一体的に構成可能な第1及び第2の基部を有し、第
1のスイッチが第1の基部に設けられ、第2及び第3の
スイッチが第2の基部に設けられている場合には、従来
のモータプロテクタに対して殆ど設計変更を加えること
なく、これを用いて高性能のモータプロテクタを容易に
製造することができる。
【0034】また、請求項10記載の発明のように、第
2及び第3のスイッチを構成する可動接触片に対し、当
該バイメタルを電気的に絶縁された状態とすることによ
って、可動接触片の抵抗を最小限に抑えることができ、
これにより第1のスイッチの電気及び温度特性に影響を
与えることないので、従来のモータプロテクタに対して
殆ど設計変更を加えずにそのまま用いることができる。
【0035】加えて、請求項11記載の発明のように、
第2及び第3のスイッチを構成する可動接触片の異常電
流発生時の発熱特性が同一である一方、当該バイメタル
の温度特性が異なる場合には、当該バイメタルの温度特
性を変化させるだけでその動作臨界温度の設定を行うこ
とができ、その結果、バイメタルの動作温度を正確に設
定することができる。
【0036】一方、請求項12記載の発明の場合、ディ
スクの反転動作によって電流経路の開閉を行う第1のス
イッチに加え、所定の過電流によって溶断することで電
流経路の開閉を行うヒューズ方式の第2のスイッチが設
けられていることから、バイメタル方式のスイッチに比
べて小さな値の電流によって第2のスイッチを動作させ
ることができ、しかも、ヒューズの応答性はバイメタル
より高いため、より迅速に電源供給回路を切断して確実
にモータを保護することができる。
【0037】特に、請求項13記載の発明のように、請
求項1乃至10のいずれか1項記載の発明において、上
記第3のスイッチの代わりに、所定の過電流によって溶
断することで電流経路の開閉を行う第3のスイッチを設
ければ、上述した種々の優れた特性を有し、かつ、応答
性の高い一層安全なモータプロテクタを得ることができ
る。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るモータプロテ
クタの好ましい実施の形態を図1〜図13を参照して詳
細に説明する。本実施の形態のモータプロテクタは、例
えば、エアコンディショナーのコンプレッサ等に用いら
れるもので、後述するように、コンプレッサ等の本体の
外壁に直接取り付けるタイプのものである。
【0039】図1は、本発明に係るモータプロテクタの
好ましい実施の形態の組立斜視図を示すものである。図
1に示すように、本実施の形態のモータプロテクタ1
は、第1のベース2と、第2のベース3からケーシング
が構成される。これら第1及び第2のベース2、3は、
例えばポリエステル等の樹脂材料からなり、これらは互
いに着脱自在となるように構成されている。
【0040】第1のベース2には、流れる電流の大きさ
と雰囲気の温度に応じて開閉する第1のスイッチS1が
設けられる。この第1のスイッチS1は、図18(a)
(b)に示す従来のモータプロテクタ101と同様の構
成を有している。
【0041】第1のベース2は有底円筒形状の部材から
なり、その底部2aに接続端子4、5、6、15、16
を突出させるための4つの孔部21、22、23、24
が等間隔に設けられている。そして、これらのうち3つ
の孔部21、22、23に、例えば金属からなる長尺の
平板状の接続端子4、5、6が挿入される。
【0042】さらに、第1のベース2内には、第1のス
イッチS1を構成するバイメタルディスク8と、このバ
イメタルディスク8を反転させるためのヒータ7が設け
られる。このバイメタルディスク8は、アジャスティン
グスクリュー9とナット10によって第1のベース2に
固定される。なお、ヒータ7は、本モータプロテクタに
とって必須の構成のものではない。
【0043】一方、第2のベース3には、雰囲気の温度
に応じて開閉したり、あるいは、異常電流発生時に開く
第2及び第3のスイッチS2、S3が設けられる。
【0044】この第2のベース3は、円盤状の部材から
なり、その上に後述する固定接点17、18が形成され
ている。そして、第2のベース3には、バイメタルディ
スク11とムーバブルアーム12からなる通常開閉用の
第2のスイッチS2と、バイメタルディスク13とムー
バブルアーム14からなるフェールセーフ用の第3のス
イッチS3が設けられる。
【0045】この第2のベース3上には、2つの接続端
子15、16が設けられる。これらの接続端子15、1
6は、第2のベース3に対して垂直に立設される。
【0046】そして、上述した第1のベース2と第2の
ベース3とを固定することにより、本実施の形態のモー
タプロテクタ1が組み立てられる。
【0047】第1のベース2と第2のベース3との固定
の方法は、両者をねじ止めしたり、嵌合させたり、圧入
等公知の技術をもって行うことができる。本実施の形態
では、後述するように、端子を溶接することによって行
っている。
【0048】図2は、本実施の形態に係るモータプロテ
クタ1を第1のベース2側から見た外観図であり、図3
は、このモータプロテクタ1を第2のベース3側から見
た外観図である。
【0049】また、図4は、図2のY−Y線断面図、図
5は、図4のA−A線断面図、図6は、図2のX−X線
断面図、図7は、図6のB−B線断面図、図8は、図7
のC−C線断面図、図9は、バイメタルディスク11、
13並びにムーバブルアーム12、14が取り付けられ
ていない状態の第2のベース3を示す平面図である。
【0050】図2、図4及び図6に示すように、各接続
端子4、5、6は、第1のベース2の底部2aからそれ
ぞれの先端部分が突出するように固定される。以下、こ
れらの部位を、それぞれターミナル#1〜#4とする。
【0051】ここで、ターミナル#1、#2に位置する
接続端子4、5は、図4に示すように、その固定接点4
a、5aが、バイメタルディスク8の両端部に設けられ
た可動接点8a、8bと電気的に接続するように設けら
れる。
【0052】図5に示すように、このバイメタルディス
ク8は、円形の形状を有し、ほぼおわん型になるように
わん曲されている。そして、バイメタルディスク8は、
常温においてその凸面が第2のベース3と対抗するよう
にアジャスティングスクリュー9の先端部に取り付けら
れている。
【0053】このバイメタルディスク8は、従来より公
知の熱膨張率の異なる2枚の金属片を接合したもので、
所定の温度になると曲げの方向が逆転(反転)するよう
に構成されている。例えば、バイメタルディスク8とし
ては、温度が140〜165℃以上になると反転し、さ
らに、60〜80℃以下になると再び反転してもとの状
態に戻るものが用いられる。
【0054】また、バイメタルディスク8は、電流通路
ともなるため、雰囲気温度に加えて、バイメタルを流れ
る電流による自己発熱の温度も反転に影響する。ここで
は、5〜30Aの電流が流れると反転するものが用いら
れる。つまり、雰囲気温度が約100℃前後では、約5
〜15Aの電流で反転し、雰囲気温度が約25℃前後で
は、約15〜30Aの電流で反転するものを用いる。
【0055】なお、図5に示すように、バイメタルディ
スク8には、反転に伴って生ずる応力を分散させるた
め、アジャスティングスクリュー9を取り囲むように切
り欠き部8bが複数個形成されている。
【0056】一方、ターミナル#3においては、第1の
ベース2に取り付けられた接続端子6と、第2のベース
3に取り付けられた接続端子15とが、第1のベース2
の底部2aに設けられた共通の孔部23から密着して突
出するように構成され、ここでは、両者を溶接により固
定している。このような構成により、接続端子6、15
同士が電気的に接続されるようになっている。なお、接
続端子6、15の接続は、必ずしも溶接に限るものでは
なく、例えば、かしめや嵌合、ネジ止めであっても良
い。
【0057】そして、接続端子5の固定接点5aと接続
端子6の接続部6aには、バイメタルディスク8を反転
させるためのヒータ7が接続される。
【0058】図6、図7及び図9に示すように、接続端
子15、16は、それぞれの接続部分15a、16aが
第2のベース3にインナーモールドされることによって
固定される。そして、接続端子15、16の各接続部分
15a、16aが露出している部分に固定接点17、1
8が形成される。
【0059】そして、図1、図3及び図4に示すよう
に、各固定接点17、18とムーバブルアーム12、1
4に設けた可動接点27、30とが常温において電気的
に接続されるように構成される。
【0060】なお、ムーバブルアーム12、14は、同
一の構成を有しており、図10(a)〜(c)において
は、一方のムーバブルアーム12を例にとって説明す
る。
【0061】図10(a)〜(c)に示すように、ムー
バブルアーム12は、肉薄の長尺の平板部材25と肉厚
の平板部材26を、例えば、かしめることによって接合
され、さらに、平板部材26の先端部には可動接点27
が設けられている。なお、図9に示すように、ムーバブ
ルアーム14も、ムーバブルアーム12と同様に、かし
め等によって肉薄の長尺の平板部材28と肉厚の平板部
材29とが接合されて構成され、この平板部材26の先
端部には可動接点30が設けられている。
【0062】ここで、肉薄の平板部材25は、ばね性を
高めるため、例えば、ベリリウムと銅の合金を用いて構
成されている。一方、肉厚の平板部材26は、例えば、
銅等の電気抵抗の低い金属を用いて構成されている。
【0063】また、図10(b)に示すように、平板部
材25の下面には、バイメタルディスク11と当接する
突起部25aが形成されている。
【0064】ムーバブルアーム12、14は、それぞれ
平板部材26、28の基端部が第2のベース3に固定さ
れる。ここで、図8及び図9に示すように、第2のベー
ス3には、例えば銅からなる長尺の接続部材38がイン
サートモールドされており、この接続部材38をかしめ
ることによってムーバブルアーム12、14の平板部材
が第2のベース3に固定される。その結果、この接続部
材38を介してムーバブルアーム12、14が電気的に
接続されている。
【0065】図1、図4及び図9に示すように、第2の
ベース3の中央部には、バイメタルディスク11、13
を取り付けるための取付部31、32が設けられてい
る。各取付部31、32は、第2のベース3に設けた凹
部33において山形形状に形成される。そして、各取付
部31、32の頂部には、各バイメタルディスク11、
13の孔部11a、13aと嵌合する突起31a、32
aが設けられている。
【0066】図1に示すように、バイメタルディスク1
1、13は、ともに四角形状を有し、また、図4に示す
ように、ほぼおわん型になるようにわん曲され、常温に
おいてその凸面がムーバブルアーム12、14と対向す
るように配設される。そして、バイメタルディスク1
1、13が反転した場合には、ムーバブルアーム12、
14が突起部25aを介して押し上げられ、その電気的
接続が遮断されるように構成されている。
【0067】本実施の形態においては、通常開閉用のバ
イメタルディスク11として、温度が120℃以上にな
ると反転し、さらに、60℃以下になると再び反転して
もとの状態に戻るものが用いられる。
【0068】一方、フェールセーフ用のバイメタルディ
スク13は、ムーバブルアーム12を押し上げるための
バイメタルディスク11よりも反転する温度が高く、か
つ、もとに戻る温度がモータの通常動作時におけるモー
タプロテクタ1内の温度より低いものが用いられる。例
えば、バイメタルディスク13としては、反転する温度
が130℃で、もとに戻る温度が−30℃のものが用い
られる。
【0069】これら第2及び第3のスイッチS2、S3
のバイメタルディスク11、13は、第1のスイッチS
1のバイメタルディスク8と異なり電流通路としては用
いられていない。このため、自己通電にする温度の影響
を低く抑えることができ、雰囲気温度をより正確に検知
することが可能となる。
【0070】図11は、本実施の形態に係るモータプロ
テクタ1の取付場所を示すものである。図11に示すよ
うに、上記実施の形態のモータプロテクタ1は、例えば
コンプレッサのケーシング34の上部に、例えば図4に
示すように第2のベース3を下側にするようにして治具
によって取り付けられる。そして、通常の場合には、図
11に示すように、密封端子35の近傍に取り付けられ
る。
【0071】図12は、本実施の形態のモータプロテク
タ1の回路構成を示すものである。図12に示すよう
に、本実施の形態においては、上述した構成により、第
1のスイッチ(バイメタルディスク8)と、ヒータ7
と、第2のスイッチS2(バイメタルディスク11、ム
ーバブルアーム12)と、第3のスイッチS3(バイメ
タルディスク13、ムーバブルアーム14)とが、モー
タ36の駆動電源37に対して直列に接続されるように
なっている。
【0072】そして、本実施の形態のモータプロテクタ
1においては、駆動電源37からモータ36の密封端子
35を介してターミナル#1に流れる電流は、バイメタ
ルディスク8、ターミナル#2、ヒータ7、ターミナル
#3、ムーバブルアーム12、ムーバブルアーム14及
びターミナル#4を通って接続端子36に流れ、バイメ
タルディスク8、11又は13のいずれかが反転してス
イッチS1、S2又はS3のいずれかが開いた場合に保
護すべきモータ36の電源供給回路が切断されるように
なっている。
【0073】各スイッチの寿命は、スイッチS1>スイ
ッチS2≧スイッチS3となるように構成するのが好ま
しい。寿命の原因の1つに接点の溶着があるが、これの
予防策として、接点を構成する銀の厚みを大きくするこ
とが考えられる。この場合、スイッチS1の銀接点を一
番厚くし、スイッチS2、S3はそれ以下にする。これ
は、スイッチS1のバイメタルディスク8の開閉頻度が
最も高いと考えられるからであり、そうすることで、コ
ストの低減も図ることができる。
【0074】図13(a)〜(c)は、本実施の形態の
動作を示す説明図であり、図13(a)はスイッチS1
が開いた状態を示し、図13(b)はスイッチS2が開
いた状態を示し、図13(c)はスイッチS3が開いた
状態を示すものである。
【0075】まず、何らかの原因によってモータ36が
拘束された場合、又はモータ36に過負荷が加わった場
合には、バイメタルディスク8の温度の上昇及びバイメ
タルディスク8に流れる電流の増加に伴い、図13
(a)に示すように、予め定めた条件を満たした時点で
バイメタルディスク8が反転し、図4に示すバイメタル
ディスク8の可動接点8a、8bと接続端子4、5の固
定接点4a、5aとが離れる。その結果、モータ36の
電源供給回路が切断され、モータ36の駆動が停止す
る。
【0076】一方、コンプレッサのガスが漏れた場合に
は、これによる温度の上昇に伴い、図13(b)に示す
ように、設定温度である例えば120℃になった時点で
バイメタルディスク11が反転する。その結果、バイメ
タルディスク11とムーバブルアーム12に設けられた
突起部25aとが突き当たり、ムーバブルアーム12が
押し上げられる。そして、ムーバブルアーム12の可動
接点27と第2のベース3上に設けた固定接点17とが
離れ、その結果、モータ36の電源供給回路が切断さ
れ、モータ36の駆動が停止する。
【0077】ところで、バイメタルディスク8が機械的
寿命を迎えた場合や、その可動接点8a、8b及び固定
接点4a、5a間が溶着した場合には、従来のモータプ
ロテクタでは、回転子の拘束等が生じてもスイッチが切
断されないため、モータ36のコイルが焼き切れ、ひい
てはコンプレッサの密封端子35が破損してしまう場合
もある。
【0078】しかし、本実施の形態において、モータ3
6のコイルの絶縁部が熱により絶縁機能がなくなりコイ
ル間が短絡した場合は、その時に流れる100A〜20
0Aという異常電流によってムーバブルアーム12が発
熱し、これによりバイメタルディスク11が反転するた
め、上記同様の動作によりモータ36の電源供給回路が
切断され、モータ36の駆動が停止する。
【0079】さらに、ムーバブルアーム12の可動接点
27と第2のベース3上の固定接点17とが溶着してし
まった場合において、上述した原因によってコンプレッ
サの温度が上昇し、またモータ36のコイルの絶縁部が
熱により絶縁機能がなくなりコイル間が短絡したときに
は、図13(c)に示すように、設定温度である例えば
130℃になった時点でスイッチS3のバイメタルディ
スク13が反転する。その結果、スイッチS2の場合と
同様の動作により、ムーバブルアーム14の可動接点3
0と第2のベース3上に設けた固定接点18とが離れ、
モータ36の電源供給回路が切断され、モータ36の駆
動が停止する。
【0080】この場合、バイメタルディスク13は再び
反転する温度が−30℃とモータ36の通常動作時にお
けるモータプロテクタ1内の温度より低いため、もとの
状態に戻ることはない。したがって、ムーバブルアーム
12の可動接点27と固定接点17までもが溶着した場
合であっても、モータ36に通電されることはなく、常
に最終故障モードがフェールセーフの状態に保たれる。
【0081】以上述べたように、本実施の形態のモータ
プロテクタ1によれば、モータ36の拘束及び過負荷時
に加えて、従来の技術では検知することが困難であった
コンプレッサのガス漏れ時においても、容易にモータ3
6の駆動を停止させて保護することが可能になる。
【0082】また、本実施の形態によれば、バイメタル
ディスク8が機械的寿命を迎えた場合や、バイメタルデ
ィスク8のみならずムーバブルアーム12における接点
間に溶着が生じた場合において、モータ36のコイル間
が短絡したときに、容易にモータ36の駆動を停止させ
てコンプレッサの密封端子35の破損を未然に防止し、
また、コイルの焼損を最小限にすることができ、常に最
終的に危険な状態を回避することができる。
【0083】さらに、本実施の形態の場合には、第2及
び第3のスイッチS2、S3が熱源に近い第2のベース
3に設けられていることから、モータ36の温度上昇に
対する応答性が高く、その回転子の拘束時等におけるコ
ンプレッサ保護の信頼性が高いものである。
【0084】しかも、本実施の形態の場合は、図4及び
図9に示すように、第2のベース3の一部を薄厚にする
ことで凹部33を設け、その領域内に取付部31、32
を形成しているため、バイメタルディスク11、13を
一層熱源に近づけることができるとともに、これらの凹
部33とムーバブルアーム12、14との間の空間形成
されたチャンバー内に熱せられた空気を滞留させること
により、モータ36の温度上昇に対する応答性を高める
ことができる。
【0085】また、本実施の形態の場合、第2及び第3
のスイッチS2、S3を有する第2のベース3を、第1
のスイッチS1を有する第1のベース2に取り付けるだ
けでよいので、従来のモータプロテクタに対して殆ど設
計変更を加えることなく、これを用いて高性能のモータ
プロテクタを容易に製造することができる。
【0086】特に、本実施の形態においては、バイメタ
ルディスク11、13をムーバブルアーム12、14と
一体的に形成せず、別体のもの、すなわち、電気的に絶
縁された構成としたことから、ムーバブルアーム12、
14の抵抗を最小限に抑えることができ、これにより第
1のスイッチS1の電気及び温度特性に影響を与えるこ
とないので、従来のモータプロテクタに対して殆ど設計
変更を加えずにそのまま用いることができる。
【0087】さらに、本実施の形態の場合は、ムーバブ
ルアーム12、14を同一の構成とし、その発熱特性を
同一のものとしていることから、バイメタルディスク1
1、13の温度特性を変化させるだけでその反転温度の
設定を行うことができ、その結果、バイメタルディスク
11、13の動作温度を正確に設定することができる。
【0088】図14〜図17は、本発明に係るモータプ
ロテクタの他の実施の形態を示すもので、図14は本実
施の形態の内部構成を示す平面図、図15は図14のD
−D線断面図、図16(a)は同実施の形態のヒューズ
の平面図、図16(b)は同実施の形態のヒューズの側
面図、図17は同実施の形態の回路構成を示す回路図で
ある。
【0089】図14に示すように、本実施の形態のモー
タプロテクタ1Aにおいては、バイメタルディスク13
とムーバブルアーム14とからなる第3のスイッチS3
の代わりに、ヒューズ40からなる第3のスイッチS3
aが設けられている。
【0090】このヒューズ40は、比較的電気抵抗の小
さい例えば銅(Cu)又はその合金等の金属製の板状部
材からなるもので、その両端部が、接続部材38及び接
続端子16の接続部分16aに対して電気的に接続され
ている。ここで、ヒューズ40の材質として比較的電気
抵抗の小さい金属を用いているのは、通常の動作時にお
いて必要以上の発熱をさせないためである。
【0091】図16(a)に示すように、このヒューズ
40は、長尺の金属板を加工することによって作られ、
その中央部分に細長い溶断部40aが形成されている。
この溶断部40aは、例えば70〜80A程度の温度が
流れた場合に溶断するように、その材料及び形状が定め
られている。
【0092】さらに、この溶断部40aの両側に連結部
40bが一体的に折曲形成され、これらの連結部40b
は、ヒューズ40の両端部の取付部40cと一体的に形
成されている。この場合、図15及び16(b)に示す
ように、例えば接続部材38及び接続端子16の接続部
分16aをかしめることによってヒューズ40の取付部
40cがこれらに固定される。
【0093】図17に示すように、本実施の形態におい
ては、上述した構成により、第1のスイッチ(バイメタ
ルディスク8)と、ヒータ7と、第2のスイッチS2
(バイメタルディスク11、ムーバブルアーム12)
と、第3のスイッチS3a(ヒューズ40)とが、モー
タ36の駆動電源37に対して直列に接続されるように
なっている。
【0094】そして、本実施の形態のモータプロテクタ
1においては、駆動電源37からモータ36の密封端子
35を介してターミナル#1に流れる電流は、バイメタ
ルディスク8、ターミナル#2、ヒータ7、ターミナル
#3、ムーバブルアーム12、ヒューズ40及びターミ
ナル#4を通って接続端子36に流れるように構成され
る。そして、これにより、バイメタルディスク8又は1
1のいずれかが反転してスイッチS1又はS2のいずれ
かが開いた場合、また、ヒューズ40が溶断した場合
に、保護すべきモータ36の電源供給回路が切断される
ようになっている。
【0095】以上の構成を有する本実施の形態において
何らかの原因によってモータ36が拘束された場合、又
はモータ36に過負荷が加わった場合には、上述の実施
の形態と同様に、バイメタルディスク8の温度の上昇及
びバイメタルディスク8に流れる電流の増加に伴い、予
め定めた条件を満たした時点でバイメタルディスク8が
反転して第1のスイッチS1が開き、モータ36の電源
供給回路が切断されてモータ36の駆動が停止する。
【0096】また、コンプレッサのガスが漏れた場合に
おいても、上述の実施の形態と同様に、設定温度である
例えば120℃になった時点でバイメタルディスク11
が反転することにより第2のスイッチS2が開き、モー
タ36の電源供給回路が切断されてモータ36の駆動が
停止する。
【0097】一方、バイメタルディスク8が機械的寿命
を迎えた場合や、その可動接点8a、8b及び固定接点
4a、5a間が溶着した場合、さらにはムーバブルアー
ム12の可動接点27と第2のベース3上の固定接点1
7とが溶着してしまった場合にはモータ36のコイルの
絶縁部が熱により絶縁機能がなくなりコイル間が短絡す
るが、本実施の形態においては、ヒューズ40に70〜
80Aの電流が流れた時点でヒューズ40が溶断して第
3のスイッチS3aが開き、モータ36の電源供給回路
が切断されてモータ36の駆動が停止する。
【0098】以上述べたように本実施の形態によれば、
上述の実施の形態のバイメタルディスク11が反転する
電流値(100A〜200A)より小さな値の電流によ
って第3のスイッチS3aを動作させることができ、し
かも、ヒューズの応答性はバイメタルより高いため、よ
り迅速に電源供給回路を切断して確実にモータ36を保
護することができる。
【0099】また、本実施の形態のモータプロテクタ
も、上述した実施の形態と同様に、従来のモータプロテ
クタに対して殆ど設計変更を加えることなく、これを用
いて高性能のモータプロテクタを容易に製造することが
できるものである。その他の構成及び作用効果について
は上記実施の形態と同一であるのでその詳細な説明を省
略する。
【0100】なお、本発明は上述の実施の形態に限られ
ることなく、種々の変更を行うことができる。例えば、
上述の実施の形態においては、第1のベース2にヒータ
7を設けるようにしたが、本発明はこれに限られず、ヒ
ータ7を省略することもできる。ヒータ7を用いないと
きは、ヒータ7自身の電流通路を他のものに置き換える
必要があるので、抵抗の低い銅のような部材でターミナ
ル#2、#3間を最短距離で接続することが好ましい。
ただし、上述の実施の形態のようにヒータ7を設けれ
ば、バイメタルディスク8を反転しやすくすることがで
きるという効果がある。
【0101】また、バイメタルとしては、必ずしも上述
のような形状のものを用いる必要はなく、種々の形状の
ものを用いることができ、また、各バイメタルの設定温
度についても、本発明の範囲内であれば、適宜変更する
ことができる。
【0102】さらに、上述の実施の形態においては、第
1のベースに第1のスイッチを設ける一方、第2のベー
スに第2及び第3のスイッチを設けるようにしたが、本
発明はこれに限られず、各スイッチの特性及び用途に対
応すべく、単一のケース内の最適の位置に各スイッチを
配置することも可能である。
【0103】さらにまた、本発明の場合、上記他の実施
の形態に示すようにヒューズ方式のスイッチを用いたと
きには、上述した第1のスイッチ又は第2のスイッチの
いずれかを省略することも可能である。
【0104】加えて、本発明に係るモータプロテクタ
は、冷却用のガスを用いるコンプレッサ等に適用すると
最も効果的であるが、その他の種々のモータにも用いる
ことができるものである。
【0105】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、回転
子の拘束及び過負荷時のみならず、冷却用のガス漏れを
も検知してモータを保護するモータプロテクタを提供す
ることができる。また、本発明によれば、接点間が溶着
した場合等であっても、最終的に危険な状態を確実に回
避することができる。さらに、本発明によれば、従来の
モータプロテクタをほとんど変更することなく用いるこ
とができるので、検知能力及び安全性の高いモータプロ
テクタを安価に提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモータプロテクタの好ましい実施
の形態の組立斜視図
【図2】同実施の形態に係るモータプロテクタを第1の
ベース側から見た外観図
【図3】同実施の形態に係るモータプロテクタを第2の
ベース側から見た外観図
【図4】図2のY−Y線断面図
【図5】図4のA−A線断面図
【図6】図2のX−X線断面図
【図7】図6のB−B線断面図
【図8】図7のC−C線断面図
【図9】同実施の形態においてバイメタルディスク並び
にムーバブルアームが取り付けられていない状態の第2
のベースを示す平面図
【図10】(a):同実施の形態のムーバブルアームの
外観を示す平面図 (b):同ムーバブルアームの側面図 (c):同ムー
バブルアームの正面図
【図11】同実施の形態に係るモータプロテクタの取付
場所を示す断面図
【図12】同実施の形態のモータプロテクタの回路構成
を示す回路図
【図13】同実施の形態の動作を示す説明図で、
(a):第1のスイッチが開いた状態 (b):第2の
スイッチが開いた状態 (c):第3のスイッチが開い
た状態
【図14】本発明に係るモータプロテクタの他の実施の
形態の内部構成を示す平面図
【図15】図14のD−D線断面図
【図16】(a):同実施の形態のヒューズの平面図
(b):同実施の形態のヒューズの側面図
【図17】同実施の形態の回路構成を示す回路図
【図18】(a):従来のモータプロテクタの一例を示
す断面図 (b):従来のモータプロテクタの回路構成
を示す回路図
【符号の説明】
1、1A…モータプロテクタ 2…第1のベース 3…
第2のベース 4、5、6…接続端子 4a、5a…固
定接点 7…ヒータ 8…バイメタルディスク 8a、8b…可動接点 10…モータ 11、13…バ
イメタルディスク 12、14…ムーバブルアーム 1
5、16…接続端子 17、18…固定接点 21、2
2、23、24…孔部 25、26、28、29…平板
部材 27、30…可動接点 31、32…取付部 3
3…凹部 34…ケーシング 35…密封端子 36…
モータ 37…駆動電源 38…接続部材 40…ヒ
ューズ S1…第1のスイッチ S2…第2のスイッチ
S3…第3のスイッチ S3a…第3のスイッチ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年1月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】ムーバブルアーム12、14は、それぞれ
平板部材26、28の基端部が第2のベース3に固定さ
れる。ここで、図8及び図9に示すように、第2のベー
ス3には、例えば銅からなる長尺の接続部材39がイン
サートモールドされており、この接続部材39をかしめ
ることによってムーバブルアーム12、14の平板部材
が第2のベース3に固定される。その結果、この接続部
39を介してムーバブルアーム12、14が電気的に
接続されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正内容】
【0072】そして、本実施の形態のモータプロテクタ
1においては、駆動電源37からモータ36の密封端子
35を介してターミナル#1に流れる電流は、バイメタ
ルディスク8、ターミナル#2、ヒータ7、ターミナル
#3、ムーバブルアーム12、ムーバブルアーム14及
びターミナル#4を通って接続端子38に流れ、バイメ
タルディスク8、11又は13のいずれかが反転してス
イッチS1,S2又はS3のいずれかが開いた場合に保
護すべきモータ36の電源供給回路が切断されるように
なっている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0090
【補正方法】変更
【補正内容】
【0090】このヒューズ40は、比較的電気抵抗の小
さい例えば銅(Cu)又はその合金等の金属製の板状部
材からなるもので、その両端部が、接続部材39及び接
続端子16の接続部分16aに対して電気的に接続され
ている。ここで、ヒューズ40の材質として比較的電気
抵抗の小さい金属を用いているのは、通常の動作時にお
いて必要以上の発熱をさせないためである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正内容】
【0092】さらに、この溶断部40aの両側に連結部
40bが一体的に折曲形成され、これらの連結部40b
は、ヒューズ40の両端部の取付部40cと一体的に形
成されている。この場合、図15及び16(b)に示す
ように、例えば接続部材39及び接続端子16の接続部
分16aをかしめることによってヒューズ40の取付部
40cがこれらに固定される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正内容】
【0094】そして、本実施の形態のモータプロテクタ
1においては、駆動電源37からモータ36の密封端子
35を介してターミナル#1に流れる電流は、バイメタ
ルディスク8、ターミナル#2、ヒータ7、ターミナル
#3、ムーバブルアーム12、ヒューズ40及びターミ
ナル#4を通って接続端子38に流れるように構成され
る。そして、これにより、バイメタルディスク8又は1
1のいずれかが反転してスイッチS1又はS2のいずれ
かが開いた場合、また、ヒューズ40が溶断した場合
に、保護すべきモータ36の電源供給回路が切断される
ようになっている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1、1A…モータプロテクタ 2…第1のベース 3…
第2のベース 4、5、6…接続端子 4a、5a…固
定接点 7…ヒータ 8…バイメタルディスク 8a、8b…可動接点 10…モータ 11,13…バ
イメタルディスク 12、14…ムーバブルアーム 1
5、16…接続端子 17、18…固定接点 21、2
2、23、24…孔部 25、26、28、29…平板
部材 27、30…可動接点 31,32…取付部 3
3…凹部 34…ケーシング 35…密封端子 36…
モータ 37…駆動電源 38…接続端子 39…接続
部材 40…ヒューズ S1…第1のスイッチ S2…
第2のスイッチ S3…第3のスイッチ S3a…第3
のスイッチ
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 賢一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 森 雄司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可動接点を備えた第1のディスクを電流通
    路に含み、該第1のディスクの反転動作によって電流経
    路の開閉を行う第1のスイッチと、 第1の状態にある可動接点を介して電流通路を形成し、
    第2のディスクの反転動作によって上記可動接点を第2
    の状態にさせることで電流通路を切断する第2のスイッ
    チと、 第1の状態にある可動接点を介して電流通路を形成し、
    第3のディスクの反転動作によって上記可動接点を第2
    の状態にさせることで電流通路を切断する第3のスイッ
    チとを有し、 これら第1、第2及び第3のスイッチが直列に接続され
    ていることを特徴とするモータプロテクタ。
  2. 【請求項2】流れる電流の大きさと雰囲気の温度に応じ
    て開閉する第1のスイッチと、 雰囲気の温度に応じて開閉し、かつ、異常電流発生時に
    開く第2のスイッチと、 雰囲気の温度に応じて開閉し、上記第2のスイッチとス
    イッチ開閉の臨界温度が異なるスイッチであって、異常
    電流発生時に開く第3のスイッチとを有し、これら第
    1、第2及び第3のスイッチが直列に接続されているこ
    とを特徴とするモータプロテクタ。
  3. 【請求項3】第3のスイッチのスイッチ開放の臨界温度
    が第2のスイッチより高く、かつ、第3のスイッチのス
    イッチ閉止の臨界温度が通常駆動時のモータプロテクタ
    内の雰囲気温度より低いことを特徴とする請求項2記載
    のモータプロテクタ。
  4. 【請求項4】第1のスイッチが、バイメタルを用いたサ
    ーモスタットであることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれか1項記載のモータプロテクタ。
  5. 【請求項5】第2及び第3のスイッチが、雰囲気の温度
    に応じて変形するバイメタルと、該バイメタルの変形に
    伴って開閉する可動接触片とを有することを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれか1項記載のモータプロテク
    タ。
  6. 【請求項6】第1、第2及び第3のスイッチが、単一の
    ケース内に収容されていることを特徴とする請求項1乃
    至5のいずれか1項記載のモータプロテクタ。
  7. 【請求項7】第1、第2及び第3のスイッチが、一体的
    な基部に設けられ、熱源への取付時に上記第2及び第3
    のスイッチが上記第1のスイッチより上記熱源側に位置
    するように配されていることを特徴とする請求項1乃至
    6のいずれか1項記載のモータプロテクタ。
  8. 【請求項8】第2及び第3のスイッチが、基部に形成さ
    れた凹部に設けられていることを特徴とする請求項1乃
    至7のいずれか1項記載のモータプロテクタ。
  9. 【請求項9】一体的に構成可能な第1及び第2の基部を
    有し、第1のスイッチが上記第1の基部に設けられ、第
    2及び第3のスイッチが上記第2の基部に設けられてい
    ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載
    のモータプロテクタ。
  10. 【請求項10】第2及び第3のスイッチを構成する可動
    接触片に対し、当該バイメタルが電気的に絶縁された状
    態にされていることを特徴とする請求項5乃至9のいず
    れか1項記載のモータプロテクタ。
  11. 【請求項11】第2及び第3のスイッチを構成する可動
    接触片の異常電流発生時の発熱特性が同一である一方、
    当該バイメタルの温度特性が異なることを特徴とする請
    求項5乃至の10いずれか1項記載のモータプロテク
    タ。
  12. 【請求項12】ディスクの反転動作によって電流経路の
    開閉を行う第1のスイッチと、 所定の過電流によって溶断することで電流経路の開閉を
    行う第2のスイッチとを有し、 これら第1及び第2のスイッチが直列に接続されている
    ことを特徴とするモータプロテクタ。
  13. 【請求項13】請求項1乃至10のいずれか1項記載の
    発明において、上記第3のスイッチの代わりに、所定の
    過電流によって溶断することで電流経路の開閉を行う第
    3のスイッチが設けられていることを特徴とするモータ
    プロテクタ。
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