JP2003338238A - 電動機保護装置 - Google Patents
電動機保護装置Info
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- JP2003338238A JP2003338238A JP2002146861A JP2002146861A JP2003338238A JP 2003338238 A JP2003338238 A JP 2003338238A JP 2002146861 A JP2002146861 A JP 2002146861A JP 2002146861 A JP2002146861 A JP 2002146861A JP 2003338238 A JP2003338238 A JP 2003338238A
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Landscapes
- Compressor (AREA)
- Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)
- Thermally Actuated Switches (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】密閉形電動圧縮機に使用され、過電流及び過熱
と合わせて異常な冷媒圧力を検出する機能を有する電動
機保護装置を得る。 【構成】電動機保護装置1は容器2と蓋板3によって耐
圧容器を構成している。蓋板3に挿通固定された一方の
導電端子ピン8Aには固定接点9が固着されている。容
器2の内面には熱応動板5が接続固定され、その可動接
点6が固定接点9と開閉可能に配置されている。電動機
保護装置1は容器2の熱応動板固定位置2Aをつぶし変
形されることで接点間圧力が調整され動作温度の較正を
される。熱応動板固定位置近傍にはその周辺部よりも板
圧を薄くして変形しやすくされた変位部2Bが設けられ
ている。 【効果】高圧力状態に曝されると容器の変位部2Bがつ
ぶれる方向に変形するので熱応動板の動作温度を下げる
ことができる。よって高圧下では通電を遮断することが
できる。
と合わせて異常な冷媒圧力を検出する機能を有する電動
機保護装置を得る。 【構成】電動機保護装置1は容器2と蓋板3によって耐
圧容器を構成している。蓋板3に挿通固定された一方の
導電端子ピン8Aには固定接点9が固着されている。容
器2の内面には熱応動板5が接続固定され、その可動接
点6が固定接点9と開閉可能に配置されている。電動機
保護装置1は容器2の熱応動板固定位置2Aをつぶし変
形されることで接点間圧力が調整され動作温度の較正を
される。熱応動板固定位置近傍にはその周辺部よりも板
圧を薄くして変形しやすくされた変位部2Bが設けられ
ている。 【効果】高圧力状態に曝されると容器の変位部2Bがつ
ぶれる方向に変形するので熱応動板の動作温度を下げる
ことができる。よって高圧下では通電を遮断することが
できる。
Description
【0001】この発明は電動機保護装置に関するもので
あり、特に冷蔵庫や空調機等における密閉形電動圧縮機
の密閉容器内で冷媒雰囲気中に配置される電動機保護装
置に関するものである。
あり、特に冷蔵庫や空調機等における密閉形電動圧縮機
の密閉容器内で冷媒雰囲気中に配置される電動機保護装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、密閉形電動圧縮機に使用される電
動機保護装置としては特許公報第2519530号に記
載された熱応動スイッチなどがある。この熱応動スイッ
チ101は図8、及びそのC−C断面図である図9に示
す様に長ドーム状の耐圧容器102と蓋体103から気
密容器を構成し、その気密容器内部にバイメタル等の熱
応動板104を利用した接点開閉機構とヒーター105
を有している。熱応動板104はその一端を容器102
に接続固着され、他端である可動側先端には可動接点1
06が固着され、固定接点107と接離可能にされてい
る。固定接点107は蓋板103にガラス等の絶縁充填
材109により気密且つ電気絶縁状態で貫通固定された
導電端子ピン108Aに固定されている。またヒーター
105はその一端を蓋板103にまた他端を導電端子ピ
ン108Bに接続固定されている。
動機保護装置としては特許公報第2519530号に記
載された熱応動スイッチなどがある。この熱応動スイッ
チ101は図8、及びそのC−C断面図である図9に示
す様に長ドーム状の耐圧容器102と蓋体103から気
密容器を構成し、その気密容器内部にバイメタル等の熱
応動板104を利用した接点開閉機構とヒーター105
を有している。熱応動板104はその一端を容器102
に接続固着され、他端である可動側先端には可動接点1
06が固着され、固定接点107と接離可能にされてい
る。固定接点107は蓋板103にガラス等の絶縁充填
材109により気密且つ電気絶縁状態で貫通固定された
導電端子ピン108Aに固定されている。またヒーター
105はその一端を蓋板103にまた他端を導電端子ピ
ン108Bに接続固定されている。
【0003】この熱応動スイッチ101は2本の導電端
子ピン108A,108Bの一方を電動機の巻線に、他
端を電源に接続して使用され、熱応動スイッチ101周
辺が異常な高温になったり電動機に異常な電流が流れた
ときに熱応動板104が反転して接点間を開放する。ま
たヒーター(発熱体)105の一部の断面積を他の部分
の断面積より小さくした溶断部105Aを設ける事によ
り、万が一熱応動スイッチの保証動作回数を過ぎて接点
の溶着等が起きたときにもヒーターの溶断部105Aを
溶断し電路を遮断することができるものである。
子ピン108A,108Bの一方を電動機の巻線に、他
端を電源に接続して使用され、熱応動スイッチ101周
辺が異常な高温になったり電動機に異常な電流が流れた
ときに熱応動板104が反転して接点間を開放する。ま
たヒーター(発熱体)105の一部の断面積を他の部分
の断面積より小さくした溶断部105Aを設ける事によ
り、万が一熱応動スイッチの保証動作回数を過ぎて接点
の溶着等が起きたときにもヒーターの溶断部105Aを
溶断し電路を遮断することができるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の熱応動スイッチ
は圧縮機の密閉容器内の過熱や、電動機に流れる過電流
による内部発熱などで熱応動板を反転させたりヒーター
を溶断することによって、電動機への通電を遮断し焼損
等の事態を防止することができる。
は圧縮機の密閉容器内の過熱や、電動機に流れる過電流
による内部発熱などで熱応動板を反転させたりヒーター
を溶断することによって、電動機への通電を遮断し焼損
等の事態を防止することができる。
【0005】近年、密閉形圧縮機には過熱や過電流も検
出する機能の他に、密閉容器内の冷媒圧力の異常上昇を
検出する機能が求められている。従来は冷媒の圧力上昇
に対する保護のため、密閉形圧縮機に圧力スイッチを設
けて電動機を停止したり、安全弁を設けて冷媒を大気中
等へ逃すことにより冷媒圧力が密閉容器や配管等の破裂
の危険が生ずるレベルにならないようにされているもの
があった。
出する機能の他に、密閉容器内の冷媒圧力の異常上昇を
検出する機能が求められている。従来は冷媒の圧力上昇
に対する保護のため、密閉形圧縮機に圧力スイッチを設
けて電動機を停止したり、安全弁を設けて冷媒を大気中
等へ逃すことにより冷媒圧力が密閉容器や配管等の破裂
の危険が生ずるレベルにならないようにされているもの
があった。
【0006】特に特定フロンからの置き換えによる冷媒
の変更により、密閉形圧縮機の定常運転時における冷媒
圧力は従来のものよりも高くなっており、異常時の圧力
上昇の検出はより重要になってきている。
の変更により、密閉形圧縮機の定常運転時における冷媒
圧力は従来のものよりも高くなっており、異常時の圧力
上昇の検出はより重要になってきている。
【0007】密閉形電動圧縮機はその構造上、冷媒圧力
の異常上昇だけでなく前述したように過電流や過熱から
も保護する必要があり、それぞれの検出のために保護装
置として熱応動スイッチと圧力スイッチとを設ける必要
がある。しかし密閉形電動圧縮機は小型化が進み、これ
らの複数の保護装置を取り付けるための場所を得ること
は困難になってきた。
の異常上昇だけでなく前述したように過電流や過熱から
も保護する必要があり、それぞれの検出のために保護装
置として熱応動スイッチと圧力スイッチとを設ける必要
がある。しかし密閉形電動圧縮機は小型化が進み、これ
らの複数の保護装置を取り付けるための場所を得ること
は困難になってきた。
【0008】そこで本発明はこれらの機能を一体化する
ことで保護装置の取付けを容易にするとともに、確実に
異常を検出する保護装置を提唱するものである。
ことで保護装置の取付けを容易にするとともに、確実に
異常を検出する保護装置を提唱するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の電動機保
護装置においては、金属製の耐圧容器とその開口端に気
密に固着される蓋板によって耐圧気密容器を構成し、蓋
板に穿たれた貫通孔に気密に絶縁固定された導電端子ピ
ンに固定接点または熱応動板を固定し、耐圧容器の内部
には熱応動板または固定接点が導電的に接続固定され、
熱応動板の可動接点は前記固定接点と開離可能に接続さ
れ、耐圧容器の熱応動板または固定接点の固定位置を治
具などによって変位されることにより動作温度を較正さ
れる電動機保護装置において、耐圧容器の前記固定位置
近傍をその周辺部よりも変形しやすくされた変位部と
し、この変位部は容器の外部からの圧力を受けると可動
接点と固定接点の接触圧力が高まる方向に変位されるこ
とを特徴としている。
護装置においては、金属製の耐圧容器とその開口端に気
密に固着される蓋板によって耐圧気密容器を構成し、蓋
板に穿たれた貫通孔に気密に絶縁固定された導電端子ピ
ンに固定接点または熱応動板を固定し、耐圧容器の内部
には熱応動板または固定接点が導電的に接続固定され、
熱応動板の可動接点は前記固定接点と開離可能に接続さ
れ、耐圧容器の熱応動板または固定接点の固定位置を治
具などによって変位されることにより動作温度を較正さ
れる電動機保護装置において、耐圧容器の前記固定位置
近傍をその周辺部よりも変形しやすくされた変位部と
し、この変位部は容器の外部からの圧力を受けると可動
接点と固定接点の接触圧力が高まる方向に変位されるこ
とを特徴としている。
【0010】本発明によれば従来の電動機保護装置に対
して僅かな変更を加えるだけで異常な高圧力状態の検出
が可能になり、保護対象機器を過熱、過電流および高圧
力から保護することができる。
して僅かな変更を加えるだけで異常な高圧力状態の検出
が可能になり、保護対象機器を過熱、過電流および高圧
力から保護することができる。
【0011】さらに変位部の最大変位位置を熱応動板固
定位置よりも熱応動板先端方向となるように配置してい
る。また固定接点は固定接点支持体を介して接点固定位
置に固定されており、変位部の最大変位位置は接点固定
位置よりも固定接点方向となるように配置されている。
このような構造とすることにより、容器が高圧力を受け
た時には熱応動板や固定接点支持体はその先端方向の移
動が大きくなるように変位されるので、熱応動板固定位
置では僅かな変位量であっても接点間圧力を充分に高め
て熱応動板の動作温度変化を起こすことができ、確実に
圧力に対する保護動作を行うことができる。
定位置よりも熱応動板先端方向となるように配置してい
る。また固定接点は固定接点支持体を介して接点固定位
置に固定されており、変位部の最大変位位置は接点固定
位置よりも固定接点方向となるように配置されている。
このような構造とすることにより、容器が高圧力を受け
た時には熱応動板や固定接点支持体はその先端方向の移
動が大きくなるように変位されるので、熱応動板固定位
置では僅かな変位量であっても接点間圧力を充分に高め
て熱応動板の動作温度変化を起こすことができ、確実に
圧力に対する保護動作を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら本発明の
電動機保護装置について説明する。図1及び図2は本実
施例の側面図及び平面図であり、図3は図2のA−A断
面矢視図、図4は図3のB−B断面矢視図、さらに図5
は図3の部分拡大図である。本発明の電動機保護装置1
は鉄板等をプレスにより絞り整形して作った耐圧容器2
を有しており、この容器2はほぼ球面状の部分を両側に
持ち半円状の中央部によって両端部をつなぐ長ドーム形
状をしている。この耐圧容器2の形状はこの様な長ドー
ム形のものに限定するものではなく、例えば容器の長手
方向に沿ってリブを設ける等して所定の耐圧強度を得る
のであれば必ずしも球面部を有している必要はない。こ
の容器2の開口部にはこの容器より肉厚の鉄板を成形し
た蓋板3がリングプロジェクション溶接等により気密に
封着されており、両者によって気密容器が構成される。
電動機保護装置について説明する。図1及び図2は本実
施例の側面図及び平面図であり、図3は図2のA−A断
面矢視図、図4は図3のB−B断面矢視図、さらに図5
は図3の部分拡大図である。本発明の電動機保護装置1
は鉄板等をプレスにより絞り整形して作った耐圧容器2
を有しており、この容器2はほぼ球面状の部分を両側に
持ち半円状の中央部によって両端部をつなぐ長ドーム形
状をしている。この耐圧容器2の形状はこの様な長ドー
ム形のものに限定するものではなく、例えば容器の長手
方向に沿ってリブを設ける等して所定の耐圧強度を得る
のであれば必ずしも球面部を有している必要はない。こ
の容器2の開口部にはこの容器より肉厚の鉄板を成形し
た蓋板3がリングプロジェクション溶接等により気密に
封着されており、両者によって気密容器が構成される。
【0013】容器2の一端に設けられた熱応動板固定位
置2Aの内側には適当な金属板で作られた支持体4を介
して熱応動板5の一端が接続固定されている。この熱応
動板5はバイメタルやトリメタル等を浅い皿状に絞り成
形し予め動作反転温度を設定したものであり、容器内面
とほぼ並行になるように配設されている。また熱応動板
5の他端には可動接点6が固着されている。
置2Aの内側には適当な金属板で作られた支持体4を介
して熱応動板5の一端が接続固定されている。この熱応
動板5はバイメタルやトリメタル等を浅い皿状に絞り成
形し予め動作反転温度を設定したものであり、容器内面
とほぼ並行になるように配設されている。また熱応動板
5の他端には可動接点6が固着されている。
【0014】蓋板3には貫通孔3A及び3Bが穿たれて
おり、その貫通孔にはそれぞれ熱膨張係数を考慮された
ガラス等の電気絶縁性の充填剤7により導電端子ピン8
A,8Bが気密に絶縁固定されている。一方の導電端子
ピン8Aの気密容器内部側先端近傍には固定接点9が固
着されており、前述の可動接点6と対向し接離可能に配
置されている。なお本実施例では固定接点9として基板
に接点部がクラッドされた接点を直接導電端子ピンに固
着したものを例に説明するが、例えば固定片を介して接
点を固着してもよい。
おり、その貫通孔にはそれぞれ熱膨張係数を考慮された
ガラス等の電気絶縁性の充填剤7により導電端子ピン8
A,8Bが気密に絶縁固定されている。一方の導電端子
ピン8Aの気密容器内部側先端近傍には固定接点9が固
着されており、前述の可動接点6と対向し接離可能に配
置されている。なお本実施例では固定接点9として基板
に接点部がクラッドされた接点を直接導電端子ピンに固
着したものを例に説明するが、例えば固定片を介して接
点を固着してもよい。
【0015】この電動機保護装置1は耐圧容器2の熱応
動板固定位置2Aを外側からつぶし変形することによ
り、熱応動板5の可動接点6と固定接点9との接触圧力
を調整し動作温度を較正する。この支持体4の形状は図
示したものに限るものではなく、また熱応動板5を耐圧
容器に固定する際に予め設定された動作反転温度に実質
的に影響を及ぼさないのであれば支持体4は省略するこ
ともできる。
動板固定位置2Aを外側からつぶし変形することによ
り、熱応動板5の可動接点6と固定接点9との接触圧力
を調整し動作温度を較正する。この支持体4の形状は図
示したものに限るものではなく、また熱応動板5を耐圧
容器に固定する際に予め設定された動作反転温度に実質
的に影響を及ぼさないのであれば支持体4は省略するこ
ともできる。
【0016】実施例においては他方の導電端子ピン8B
の気密容器内部側先端近傍に発熱体であるヒーター10
の一端が固定されており、このヒーター10の他端は蓋
板上に固定される。ヒーター10は導電端子ピン8Bの
ほぼ周囲に沿って配設されており、且つ熱応動板5とほ
ぼ並行に配置され熱交換関係を良好にされている。この
ヒーター10には断面積を他の部分よりも小さくした溶
断部10Aが設けられている。制御対象機器である圧縮
機の通常運転時には電動機の運転電流でこの溶断部10
Aが溶断することはなく、また電動機が拘束状態になっ
た時には短時間で熱応動板5が反転し接点間を開離する
ためこの場合も溶断部が溶断することはない。この電動
機保護装置が長期にわたり開閉を繰り返すと、やがて保
証動作回数を過ぎると接点が溶着する等して開離不能に
なることがある。その場合には電動機の拘束状態による
過電流で溶断部10Aの温度が上昇しやがて溶断に至る
ため、電動機への通電を確実に遮断することができる。
の気密容器内部側先端近傍に発熱体であるヒーター10
の一端が固定されており、このヒーター10の他端は蓋
板上に固定される。ヒーター10は導電端子ピン8Bの
ほぼ周囲に沿って配設されており、且つ熱応動板5とほ
ぼ並行に配置され熱交換関係を良好にされている。この
ヒーター10には断面積を他の部分よりも小さくした溶
断部10Aが設けられている。制御対象機器である圧縮
機の通常運転時には電動機の運転電流でこの溶断部10
Aが溶断することはなく、また電動機が拘束状態になっ
た時には短時間で熱応動板5が反転し接点間を開離する
ためこの場合も溶断部が溶断することはない。この電動
機保護装置が長期にわたり開閉を繰り返すと、やがて保
証動作回数を過ぎると接点が溶着する等して開離不能に
なることがある。その場合には電動機の拘束状態による
過電流で溶断部10Aの温度が上昇しやがて溶断に至る
ため、電動機への通電を確実に遮断することができる。
【0017】次にこの電動機保護装置1の動作について
説明する。この電動機保護装置1は密閉形電動圧縮機の
密閉容器中に配置され、例えば電動機のコイルエンド上
や密閉容器の導電端子上に固定される。さらに電動機保
護装置1は電動機や圧縮機の過熱を検出しやすく圧力も
高い吐出側冷媒中に配置される。導電端子ピン8A,8
Bは一方を電源に、他方を電動機の主巻線に接続されて
おり、圧縮機の運転時には電動機保護装置1の接点間を
介して運転電流が流れるようにされている。この時、電
動機保護装置1の熱応動板5は自己発熱するとともにヒ
ーター10もまた発熱するが、その熱は電動機保護装置
1の周囲を流れる冷媒に奪われることにより通常運転時
には熱応動板5は反転動作温度に達することはなく通電
が持続される。
説明する。この電動機保護装置1は密閉形電動圧縮機の
密閉容器中に配置され、例えば電動機のコイルエンド上
や密閉容器の導電端子上に固定される。さらに電動機保
護装置1は電動機や圧縮機の過熱を検出しやすく圧力も
高い吐出側冷媒中に配置される。導電端子ピン8A,8
Bは一方を電源に、他方を電動機の主巻線に接続されて
おり、圧縮機の運転時には電動機保護装置1の接点間を
介して運転電流が流れるようにされている。この時、電
動機保護装置1の熱応動板5は自己発熱するとともにヒ
ーター10もまた発熱するが、その熱は電動機保護装置
1の周囲を流れる冷媒に奪われることにより通常運転時
には熱応動板5は反転動作温度に達することはなく通電
が持続される。
【0018】ここで冷媒温度が上昇すると電動機保護装
置1が冷却されなくなるので熱応動板5の温度も上昇
し、やがて動作温度に達すると熱応動板は急跳反転して
接点間を開放し運転電流を遮断する。こうして運転を停
止して冷媒温度が下がり熱応動板5の温度も所定の温度
にまで低下すると熱応動板は急跳復帰して可動接点6を
固定接点9に接触させて通電を再開する。
置1が冷却されなくなるので熱応動板5の温度も上昇
し、やがて動作温度に達すると熱応動板は急跳反転して
接点間を開放し運転電流を遮断する。こうして運転を停
止して冷媒温度が下がり熱応動板5の温度も所定の温度
にまで低下すると熱応動板は急跳復帰して可動接点6を
固定接点9に接触させて通電を再開する。
【0019】また例えば圧縮機が何らかの原因で拘束さ
れたり一時的に過負荷状態となるなどすると電動機に流
れる電流は増大し電動機のコイル温度が上昇する。この
時、前述の熱応動板5及びヒーター10の発熱量もまた
電流増と共に増大するので、熱応動板5は反転動作温度
に達して急跳反転するとともに接点間を開放し電動機に
流れる運転電流を遮断する。電流を遮断することにより
電動機コイルの発熱が止まるとともに電動機保護装置の
内部発熱も止まる。こうして熱応動板5の温度が所定の
温度にまで下がると熱応動板は急跳復帰して通電を再開
する。
れたり一時的に過負荷状態となるなどすると電動機に流
れる電流は増大し電動機のコイル温度が上昇する。この
時、前述の熱応動板5及びヒーター10の発熱量もまた
電流増と共に増大するので、熱応動板5は反転動作温度
に達して急跳反転するとともに接点間を開放し電動機に
流れる運転電流を遮断する。電流を遮断することにより
電動機コイルの発熱が止まるとともに電動機保護装置の
内部発熱も止まる。こうして熱応動板5の温度が所定の
温度にまで下がると熱応動板は急跳復帰して通電を再開
する。
【0020】ここで一時的に圧縮機を停止することで圧
縮機の拘束原因や過負荷要因が取り除かれた場合には、
電動圧縮機は通常通りの運転を再開できる。また拘束原
因等が取り除かれなかった場合には電動機保護装置1は
再び過電流により動作して通電を遮断する。こうして通
電と遮断を繰り返しながら電動機が焼損に至らないよう
にする。通常はこのような状態になると冷凍機やエアコ
ンの性能が発揮されなくなるので圧縮機の異常に気付く
ことになる。
縮機の拘束原因や過負荷要因が取り除かれた場合には、
電動圧縮機は通常通りの運転を再開できる。また拘束原
因等が取り除かれなかった場合には電動機保護装置1は
再び過電流により動作して通電を遮断する。こうして通
電と遮断を繰り返しながら電動機が焼損に至らないよう
にする。通常はこのような状態になると冷凍機やエアコ
ンの性能が発揮されなくなるので圧縮機の異常に気付く
ことになる。
【0021】例えば半月以上の長時間に亘り圧縮機の異
常に気付かない場合には、熱応動板1がその耐久限度を
超えてしまい動作温度が変化してしまったり、接点が溶
着を起こして電流が遮断されなくなる場合がある。特に
電流が遮断されなくなると電動機のコイル温度が上昇を
続けやがて焼損に至ることになる。そこで本実施例にお
いては、ヒーター10に断面積を他の部分よりも小さく
した溶断部10Aを設け、過電流が流れ続けた場合には
この溶断部10Aが溶けることで確実に電路を遮断し電
動機の焼損を防止することができる。
常に気付かない場合には、熱応動板1がその耐久限度を
超えてしまい動作温度が変化してしまったり、接点が溶
着を起こして電流が遮断されなくなる場合がある。特に
電流が遮断されなくなると電動機のコイル温度が上昇を
続けやがて焼損に至ることになる。そこで本実施例にお
いては、ヒーター10に断面積を他の部分よりも小さく
した溶断部10Aを設け、過電流が流れ続けた場合には
この溶断部10Aが溶けることで確実に電路を遮断し電
動機の焼損を防止することができる。
【0022】さらに本発明においては密閉容器内の圧力
が異常上昇した時にも運転を停止できるようにされてい
る。以下、その説明をする。実施例の電動機保護装置1
は前述したように容器2の熱応動板固定位置2Aを外側
からつぶし変形することによって、熱応動板5の可動接
点6と固定接点9との接触圧力を調整して動作温度を較
正している。この温度校正のためのつぶし量自体は僅か
であり、調整可能範囲内であればつぶし量を多くして接
点間圧力を高くすることによって動作温度を下げること
ができる。そこで本発明においては容器が異常な高圧力
に曝された場合にこの熱応動板固定位置2Aがつぶされ
る方向に変形して熱応動板の動作温度を下げるようには
たらく。
が異常上昇した時にも運転を停止できるようにされてい
る。以下、その説明をする。実施例の電動機保護装置1
は前述したように容器2の熱応動板固定位置2Aを外側
からつぶし変形することによって、熱応動板5の可動接
点6と固定接点9との接触圧力を調整して動作温度を較
正している。この温度校正のためのつぶし量自体は僅か
であり、調整可能範囲内であればつぶし量を多くして接
点間圧力を高くすることによって動作温度を下げること
ができる。そこで本発明においては容器が異常な高圧力
に曝された場合にこの熱応動板固定位置2Aがつぶされ
る方向に変形して熱応動板の動作温度を下げるようには
たらく。
【0023】通常運転時には電動機保護装置1の熱応動
板5は周囲からの熱と自己発熱によって動作温度に対し
て10〜20℃程度低い状態を保っているが、冷媒圧力
が上昇すると圧縮機は過負荷運転状態となることから電
動機の運転電流も増加して熱応動板の温度も上昇する。
この時に電流によって熱応動板5の温度が動作温度にま
で上昇すれば、電動機保護装置は動作して電動機への通
電を遮断するとともに圧縮機の運転を停止することがで
きる。しかし過負荷による電流の増加は必ずしも大きな
ものとは限らず、条件によっては運転電流の増加だけで
は熱応動板を動作させるには温度上昇が不充分となる場
合があり、この場合には運転が継続されることによって
冷媒圧力が危険な状態にまで達する可能性がある。
板5は周囲からの熱と自己発熱によって動作温度に対し
て10〜20℃程度低い状態を保っているが、冷媒圧力
が上昇すると圧縮機は過負荷運転状態となることから電
動機の運転電流も増加して熱応動板の温度も上昇する。
この時に電流によって熱応動板5の温度が動作温度にま
で上昇すれば、電動機保護装置は動作して電動機への通
電を遮断するとともに圧縮機の運転を停止することがで
きる。しかし過負荷による電流の増加は必ずしも大きな
ものとは限らず、条件によっては運転電流の増加だけで
は熱応動板を動作させるには温度上昇が不充分となる場
合があり、この場合には運転が継続されることによって
冷媒圧力が危険な状態にまで達する可能性がある。
【0024】ここで異常圧力によって容器2の熱応動板
固定位置2Aがつぶれ方向に変形することで、電動機保
護装置に対して温度較正作業をするのと同様に熱応動板
5の動作温度を下げることができるので、熱応動板は過
負荷電流による自己発熱で確実に反転動作して電路を遮
断することができる。また本実施例では熱応動板の根元
側の固定位置を変形する構造としており、さらに固定位
置を並行移動ではなく熱応動板が少し接点側に傾くよう
に変位させることにより梃子の原理で熱応動板の先端側
を大きく変位させることができる。そのため少ない変位
であっても固定接点側の移動量を充分にとることがで
き、熱応動板の動作温度を充分に下げることができる。
固定位置2Aがつぶれ方向に変形することで、電動機保
護装置に対して温度較正作業をするのと同様に熱応動板
5の動作温度を下げることができるので、熱応動板は過
負荷電流による自己発熱で確実に反転動作して電路を遮
断することができる。また本実施例では熱応動板の根元
側の固定位置を変形する構造としており、さらに固定位
置を並行移動ではなく熱応動板が少し接点側に傾くよう
に変位させることにより梃子の原理で熱応動板の先端側
を大きく変位させることができる。そのため少ない変位
であっても固定接点側の移動量を充分にとることがで
き、熱応動板の動作温度を充分に下げることができる。
【0025】この容器2の熱応動板固定位置2Aを含む
近傍は、他の部位よりも薄くなるように絞り成形作業と
は別にプレスや切削によって加工されている。そのため
容器2自体は耐圧容器となっており高い許容耐圧力性能
を有しているが、図2において斜線で囲んで示した変位
部2Bだけは圧力によって若干の変形をする。この例で
は図5に示すように熱応動板固定位置2Aを変位部2B
の最大変位位置となる中心2Cから外すとともに、この
変位部2Bの中心2Cは熱応動板固定位置2Aよりも熱
応動板5の先端側に位置している。そのため変位部2B
が圧力によって変形すると、熱応動板5は図5に破線で
示す通常の姿勢から傾きながらその先端方向を大きく傾
けるように変位する。そのため変位部2Bの変位量に対
して可動接点側を大きく移動することができる。
近傍は、他の部位よりも薄くなるように絞り成形作業と
は別にプレスや切削によって加工されている。そのため
容器2自体は耐圧容器となっており高い許容耐圧力性能
を有しているが、図2において斜線で囲んで示した変位
部2Bだけは圧力によって若干の変形をする。この例で
は図5に示すように熱応動板固定位置2Aを変位部2B
の最大変位位置となる中心2Cから外すとともに、この
変位部2Bの中心2Cは熱応動板固定位置2Aよりも熱
応動板5の先端側に位置している。そのため変位部2B
が圧力によって変形すると、熱応動板5は図5に破線で
示す通常の姿勢から傾きながらその先端方向を大きく傾
けるように変位する。そのため変位部2Bの変位量に対
して可動接点側を大きく移動することができる。
【0026】ここで変位部は圧力に対する保護の手段に
応じて、弾性変形する構造とすることも塑性変形する構
造とすることもできる。例えば変位部を圧力に対して弾
性的に撓む構造とした場合には、通常の使用でかかる圧
力に対しても若干の変形をするので動作温度は僅かに変
動するが、通常の圧力範囲であれば1〜2℃以内の変動
に留まるので実質的に問題は無い。何らかの異状により
密閉容器内の圧力が過大に上昇すると変位部2Bの変位
量が大きくなり熱応動板5の動作温度を大きく下げて反
転動作させ、電動圧縮機の電動機への通電を遮断して運
転を中止することができる。
応じて、弾性変形する構造とすることも塑性変形する構
造とすることもできる。例えば変位部を圧力に対して弾
性的に撓む構造とした場合には、通常の使用でかかる圧
力に対しても若干の変形をするので動作温度は僅かに変
動するが、通常の圧力範囲であれば1〜2℃以内の変動
に留まるので実質的に問題は無い。何らかの異状により
密閉容器内の圧力が過大に上昇すると変位部2Bの変位
量が大きくなり熱応動板5の動作温度を大きく下げて反
転動作させ、電動圧縮機の電動機への通電を遮断して運
転を中止することができる。
【0027】運転を中止した電動圧縮機は、電動機保護
装置1の熱応動板5の温度が復帰温度にまで低下すると
熱応動板が急跳復帰して電動機への通電が開始されて運
転を再開する。ここで変位部2Bが弾性的に変形する構
造とされている場合には、密閉容器内の圧力が低下して
いれば通常通りの運転を再開することができる。密閉容
器内の圧力が低下していない場合には、熱応動板5の動
作温度は下げられたままであり、圧力が低下するまで運
転再開後も短時間で熱応動板が反転して運転が中止され
る。
装置1の熱応動板5の温度が復帰温度にまで低下すると
熱応動板が急跳復帰して電動機への通電が開始されて運
転を再開する。ここで変位部2Bが弾性的に変形する構
造とされている場合には、密閉容器内の圧力が低下して
いれば通常通りの運転を再開することができる。密閉容
器内の圧力が低下していない場合には、熱応動板5の動
作温度は下げられたままであり、圧力が低下するまで運
転再開後も短時間で熱応動板が反転して運転が中止され
る。
【0028】また変位部2Bを過大な圧力がかかると塑
性変形を起こす構造とした場合には、一度異常な圧力と
なった場合には運転再開後も短時間で熱応動板が反転さ
せて運転を中止するので、再び圧力上昇を起こす危険を
避けることができる。
性変形を起こす構造とした場合には、一度異常な圧力と
なった場合には運転再開後も短時間で熱応動板が反転さ
せて運転を中止するので、再び圧力上昇を起こす危険を
避けることができる。
【0029】さらに変位部2Bを予め若干外側にふくら
ませた形状としておくなどして過大圧力によってスナッ
プアクション動作や座屈による急峻な変位を起こすよう
にすることにより、保護が必要な領域に達するまでの間
はほとんど変位を行わずに熱応動板の動作温度を所期の
較正値付近に保ち、保護が必要な圧力となった時点で動
作温度を急激に下げて電路を遮断する構造とすることが
できる。
ませた形状としておくなどして過大圧力によってスナッ
プアクション動作や座屈による急峻な変位を起こすよう
にすることにより、保護が必要な領域に達するまでの間
はほとんど変位を行わずに熱応動板の動作温度を所期の
較正値付近に保ち、保護が必要な圧力となった時点で動
作温度を急激に下げて電路を遮断する構造とすることが
できる。
【0030】なお、上述の実施例では熱応動板は支持体
を介して容器に固定したものについて説明したが、固定
作業などにおいて熱応動板の動作温度が実質的に変化し
ないなど問題が無いのであれば、熱応動板は支持体を介
することなく直接容器に固定してもよい。また電流に対
する熱応動板の自己発熱が充分であればヒーターは省略
することができる。
を介して容器に固定したものについて説明したが、固定
作業などにおいて熱応動板の動作温度が実質的に変化し
ないなど問題が無いのであれば、熱応動板は支持体を介
することなく直接容器に固定してもよい。また電流に対
する熱応動板の自己発熱が充分であればヒーターは省略
することができる。
【0031】また本発明の電動機保護装置は上述した実
施例に示したような長ドーム形耐圧容器に限るものでは
なく、深絞り形状のものであってもよい。この例につい
て図6を参照しながら説明する。この電動機保護装置2
1は深絞り成形された金属製の耐圧容器22を有してお
り、その円筒形の一端の開口部には金属製の蓋板23が
溶接され気密容器を構成している。
施例に示したような長ドーム形耐圧容器に限るものでは
なく、深絞り形状のものであってもよい。この例につい
て図6を参照しながら説明する。この電動機保護装置2
1は深絞り成形された金属製の耐圧容器22を有してお
り、その円筒形の一端の開口部には金属製の蓋板23が
溶接され気密容器を構成している。
【0032】容器22には熱応動板固定位置22Aの内
面に金属製の当て板24で挟むようにして熱応動板25
の一端が接続固定されている。この熱応動板25は前述
の例と同様にバイメタルやトリメタル等を浅い皿状に絞
り成形し予め動作反転温度を設定したものであり、固定
端と逆の端部には可動接点26が固着されている。
面に金属製の当て板24で挟むようにして熱応動板25
の一端が接続固定されている。この熱応動板25は前述
の例と同様にバイメタルやトリメタル等を浅い皿状に絞
り成形し予め動作反転温度を設定したものであり、固定
端と逆の端部には可動接点26が固着されている。
【0033】蓋板23には貫通孔が穿たれ、導電端子ピ
ン27が電気絶縁性充填材により気密に貫通固定されて
いる。導電端子ピン27の気密容器内側先端近傍には固
定接点支持体28を介して固定接点29が前記可動接点
26と開離可能な位置となるように配置されている。
ン27が電気絶縁性充填材により気密に貫通固定されて
いる。導電端子ピン27の気密容器内側先端近傍には固
定接点支持体28を介して固定接点29が前記可動接点
26と開離可能な位置となるように配置されている。
【0034】この電動機保護装置21においては容器2
2の熱応動板固定位置22Aを含む変位部22B付近を
治具により所定量つぶし変形することで、可動接点の固
定接点に対する接触圧力を調整して動作温度が較正され
る。この変位部22Bは容器22の他の部分と比べて板
厚を薄くされており、周囲の圧力が異常に高くなると容
器内側方向に変形する。そのため接点間の接触圧力が高
められ、実質的に熱応動板の動作温度を下げることがで
き、前述の例と同様に異常な高圧状態を検知して電動機
への通電を遮断することができる。また本実施例の蓋板
に導電端子ピンをもう一つ貫通固定して固定接点との間
にヒーターを設けた場合にも同様に圧力検知することが
できる。
2の熱応動板固定位置22Aを含む変位部22B付近を
治具により所定量つぶし変形することで、可動接点の固
定接点に対する接触圧力を調整して動作温度が較正され
る。この変位部22Bは容器22の他の部分と比べて板
厚を薄くされており、周囲の圧力が異常に高くなると容
器内側方向に変形する。そのため接点間の接触圧力が高
められ、実質的に熱応動板の動作温度を下げることがで
き、前述の例と同様に異常な高圧状態を検知して電動機
への通電を遮断することができる。また本実施例の蓋板
に導電端子ピンをもう一つ貫通固定して固定接点との間
にヒーターを設けた場合にも同様に圧力検知することが
できる。
【0035】さらに他の実施例について図7を参照しな
がら説明する。この電動機保護装置31は、深絞り成形
された金属製の耐圧容器32とその一端の開口部に溶接
された金属製の蓋板33によって気密容器を構成してい
る。
がら説明する。この電動機保護装置31は、深絞り成形
された金属製の耐圧容器32とその一端の開口部に溶接
された金属製の蓋板33によって気密容器を構成してい
る。
【0036】この実施例では前述の実施例とは違い、容
器32に固定接点が接続固定されている。具体的には容
器32に設けられた接点固定位置32Aの内面に金属製
の接点支持体34を介して固定接点35が接続固定され
ている。接点支持体34は容器内面とほぼ並行に配設さ
れており、その一端を接点固定位置に固着されるととも
に、他端には固定接点が固着されている。
器32に固定接点が接続固定されている。具体的には容
器32に設けられた接点固定位置32Aの内面に金属製
の接点支持体34を介して固定接点35が接続固定され
ている。接点支持体34は容器内面とほぼ並行に配設さ
れており、その一端を接点固定位置に固着されるととも
に、他端には固定接点が固着されている。
【0037】また蓋板33には貫通孔が穿たれ、導電端
子ピン36が電気絶縁性充填材により気密に貫通固定さ
れている。導電端子ピン36の気密容器内側には熱応動
板支持体37を介して熱応動板38の一端が接続固定さ
れている。この熱応動板38もまた前述の例と同様にバ
イメタルやトリメタル等を浅い皿状に絞り成形し予め動
作反転温度を設定したものであり、固定端と逆の端部に
は可動接点39が固着されている。この可動接点39は
前述の固定接点35と開離可能な位置となるように配置
されている。
子ピン36が電気絶縁性充填材により気密に貫通固定さ
れている。導電端子ピン36の気密容器内側には熱応動
板支持体37を介して熱応動板38の一端が接続固定さ
れている。この熱応動板38もまた前述の例と同様にバ
イメタルやトリメタル等を浅い皿状に絞り成形し予め動
作反転温度を設定したものであり、固定端と逆の端部に
は可動接点39が固着されている。この可動接点39は
前述の固定接点35と開離可能な位置となるように配置
されている。
【0038】この電動機保護装置31においては接点固
定位置32Aを外部からつぶし変形することによって固
定接点側から接点圧力を調節して動作温度を較正するも
のである。さらに実施例においては固定接点支持体34
を介することによって接点固定位置32Aから固定接点
35の位置を離すことができるので固定接点支持体34
を若干傾けるように接点固定位置を変位することで前述
の例と同様に梃子の原理で固定接点側の変位量を大きく
することができる。
定位置32Aを外部からつぶし変形することによって固
定接点側から接点圧力を調節して動作温度を較正するも
のである。さらに実施例においては固定接点支持体34
を介することによって接点固定位置32Aから固定接点
35の位置を離すことができるので固定接点支持体34
を若干傾けるように接点固定位置を変位することで前述
の例と同様に梃子の原理で固定接点側の変位量を大きく
することができる。
【0039】容器32の接点固定位置32Aを含む部分
は周辺よりも板厚を薄くした変位部32Bとされてお
り、電動機保護装置が異常な高圧力に曝された場合には
この変位部32Bが内側に変位することによって接点間
圧力を高められて実質的な動作温度を下げる。本実施例
では接点固定位置32Aを変位部32Bの最大変位位置
となる中心から外すとともに、この変位部32Bの中心
は接点固定位置32Aよりも固定接点支持体34の先端
側に位置している。そのため変位部32Bが圧力によっ
て変形すると、固定接点支持体34僅かに傾きながらそ
の先端方向を大きく傾けるように変位する。そのため変
位部32Bの変位量に対して固定接点の位置の移動を大
きくして充分な接点圧変化とそれによる動作温度変化を
起こすことができる。
は周辺よりも板厚を薄くした変位部32Bとされてお
り、電動機保護装置が異常な高圧力に曝された場合には
この変位部32Bが内側に変位することによって接点間
圧力を高められて実質的な動作温度を下げる。本実施例
では接点固定位置32Aを変位部32Bの最大変位位置
となる中心から外すとともに、この変位部32Bの中心
は接点固定位置32Aよりも固定接点支持体34の先端
側に位置している。そのため変位部32Bが圧力によっ
て変形すると、固定接点支持体34僅かに傾きながらそ
の先端方向を大きく傾けるように変位する。そのため変
位部32Bの変位量に対して固定接点の位置の移動を大
きくして充分な接点圧変化とそれによる動作温度変化を
起こすことができる。
【0040】本実施例では深絞り型の耐圧容器に固定接
点支持体を介して固定接点を接続固定したものを例に説
明したが、たとえば容器の変位部が充分な変位をする構
造とされた場合には固定接点を直接容器に固定してもよ
い。また前述の例のようにドーム型耐圧容器を使用した
場合やヒーターを内蔵させた例においても、熱応動板に
替えて固定接点を容器に接続固定することができる。
点支持体を介して固定接点を接続固定したものを例に説
明したが、たとえば容器の変位部が充分な変位をする構
造とされた場合には固定接点を直接容器に固定してもよ
い。また前述の例のようにドーム型耐圧容器を使用した
場合やヒーターを内蔵させた例においても、熱応動板に
替えて固定接点を容器に接続固定することができる。
【0041】また、上述の各実施例では密閉形電動圧縮
機の高圧容器内に配置される場合を例に説明したが、高
圧力容器内で電流と温度及び圧力を検出する保護装置と
して種々の利用ができることは言うまでもない。
機の高圧容器内に配置される場合を例に説明したが、高
圧力容器内で電流と温度及び圧力を検出する保護装置と
して種々の利用ができることは言うまでもない。
【0042】
【発明の効果】本発明の電動機保護装置によれば、ひと
つの装置を密閉形電動圧縮機の密閉容器中に配置するこ
とで、冷媒等の過熱、電動機への過電流、冷媒圧力の過
大な上昇から密閉形電動圧縮機を保護することができ
る。
つの装置を密閉形電動圧縮機の密閉容器中に配置するこ
とで、冷媒等の過熱、電動機への過電流、冷媒圧力の過
大な上昇から密閉形電動圧縮機を保護することができ
る。
【0043】また熱応動板固定位置が圧力によって熱応
動板先端や固定接点支持体先端を傾けるように変形する
ことで、通常の圧力に対しては充分な強度を持ちながら
異常圧力による僅かな変形で熱応動板の動作温度を充分
に下げることができる。
動板先端や固定接点支持体先端を傾けるように変形する
ことで、通常の圧力に対しては充分な強度を持ちながら
異常圧力による僅かな変形で熱応動板の動作温度を充分
に下げることができる。
【図1】本発明の電動機保護装置の側面図
【図2】図1の電動機保護装置の平面図
【図3】図2の平面図におけるA−A断面矢視図
【図4】図3の断面矢視図におけるB−B断面矢視図
【図5】図3の断面矢視図の部分拡大図
【図6】本発明の電動機保護装置における他の実施例の
縦断面図
縦断面図
【図7】本発明の電動機保護装置における他の実施例の
縦断面図
縦断面図
【図8】従来の電動機保護装置の縦断面図
【図9】図8の電動機保護装置のC−C断面矢視図
1、21、31:電動機保護装置
2、22、32:容器
2A、22A:熱応動板固定位置
2B、22B、32B:変位部
2C:最大変位位置
3、23、33:蓋板
4:支持体
5、25、38:熱応動板
6、26、39:可動接点
8A、8B、27、36:導電端子ピン
9、29、35:固定接点
10:ヒーター
10A:溶断部
32A:接点固定位置
34:固定接点支持体
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
H01H 37/54 H01H 37/54 D
H02K 11/00 H02K 11/00 D
Fターム(参考) 3H003 AA01 AB01 AC03 CF00 CF01
3H045 AA02 AA09 AA12 AA27 BA42
BA43 CA01 CA21 CA24 DA02
EA13 EA16 EA20 EA26
5G041 AA04 BB02 BB03 CC01 CC02
DA02 DA12 DB01 DC02
5H611 AA01 AA03 BB01 PP01 QQ04
SS01 UA01 UB01
Claims (5)
- 【請求項1】 金属製の耐圧容器とその開口端に気密に
固着される蓋板によって耐圧気密容器を構成し、蓋板に
穿たれた貫通孔に導電端子ピンが気密に絶縁固定され、
導電端子ピンには固定接点が固定され、耐圧容器の内部
には一方に可動接点を固着し中央付近を皿状に絞り成形
され所定の温度で急跳反転するように設定した熱応動板
が導電的に接続固定され、熱応動板の可動接点は前記固
定接点と開離可能に接続され、耐圧容器の熱応動板固定
位置を変位されることにより動作温度を較正される電動
機保護装置において、耐圧容器の熱応動板固定位置近傍
はその周辺部よりも変形しやすくされた変位部とされ、
この変位部は容器の外部からの圧力を受けると可動接点
と固定接点の接触圧力が高まる方向に熱応動板を移動す
るように変位されることを特徴とする電動機保護装置。 - 【請求項2】 金属製の耐圧容器とその開口端に気密に
固着される蓋板によって耐圧気密容器を構成し、蓋板に
穿たれた貫通孔に2本の導電端子ピンが気密に絶縁固定
され、一方の導電端子ピンには固定接点が固着され、他
方の導電端子ピンにはヒーターの一端が固着され、ヒー
ターの他端は蓋板に接続固定され、耐圧容器の内部には
一方に可動接点を固着し中央付近を皿状に絞り成形され
所定の温度で急跳反転するように設定した熱応動板が導
電的に接続固定され、熱応動板の可動接点は前記固定接
点と開離可能に接続され、耐圧容器の熱応動板固定位置
を変位されることにより動作温度を較正される電動機保
護装置において、耐圧容器の熱応動板固定位置近傍はそ
の周辺部よりも変形しやすくされた変位部とされ、この
変位部は容器の外部からの圧力を受けると可動接点と固
定接点の接触圧力が高まる方向に熱応動板を移動するよ
うに変位されることを特徴とする電動機保護装置。 - 【請求項3】 変位部の最大変位位置は熱応動板固定位
置よりも熱応動板先端方向となるように配置されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電動機保護
装置。 - 【請求項4】 金属製の耐圧容器とその開口端に気密に
固着される蓋板によって耐圧気密容器を構成し、蓋板に
穿たれた貫通孔に導電端子ピンが気密に絶縁固定され、
導電端子ピンには一方に可動接点を固着し中央付近を皿
状に絞り成形され所定の温度で急跳反転するように設定
した熱応動板が導電的に接続固定され、耐圧容器の内部
には固定接点が接続固定され、固定接点は前記熱応動板
の可動接点と開離可能に接続され、耐圧容器の接点固定
位置を変位されることにより動作温度を較正される電動
機保護装置において、耐圧容器の接点固定位置近傍はそ
の周辺部よりも変形しやすくされた変位部とされ、この
変位部は容器の外部からの圧力を受けると可動接点と固
定接点の接触圧力が高まる方向に固定接点を移動するよ
うに変位されることを特徴とする電動機保護装置。 - 【請求項5】 固定接点は固定接点支持体を介して接点
固定位置に固定されており、変位部の最大変位位置は接
点固定位置よりも固定接点方向となるように配置されて
いることを特徴とする請求項4に記載の電動機保護装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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