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JPH10229973A - 生体モニタ装置 - Google Patents

生体モニタ装置

Info

Publication number
JPH10229973A
JPH10229973A JP9035890A JP3589097A JPH10229973A JP H10229973 A JPH10229973 A JP H10229973A JP 9035890 A JP9035890 A JP 9035890A JP 3589097 A JP3589097 A JP 3589097A JP H10229973 A JPH10229973 A JP H10229973A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
human body
blood circulation
vibration
detecting means
output signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9035890A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3596212B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Ogino
弘之 荻野
Yoshiaki Watanabe
義明 渡邉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP3589097A priority Critical patent/JP3596212B2/ja
Publication of JPH10229973A publication Critical patent/JPH10229973A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3596212B2 publication Critical patent/JP3596212B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は例えば人体の脈拍数、血圧値、動脈
硬化度、心拍出量等の血液循環動態を判定する生体モニ
タ装置に関するものであり、信号検出手段装着に伴う不
快感を解消するものである。 【解決手段】 本発明は、ベッド9に存在する人体12
の血液循環により生じる身体の振動を検出する変位セン
サ(振動検出手段)11と、検出した振動から人体の血
液循環により生じる身体の振動特性量を演算する演算手
段14と、その演算値に基づき人体の血液循環動態を判
定する判定手段17で構成され、人体に心電波や脈波、
及び血圧を検出するための検出手段を体に装着せずに人
体の血液循環動態を判定するので、不快感なく人体の血
液循環動態を判定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば人体の脈拍
数、血圧値、動脈硬化度、心拍出量等の血液循環動態を
判定する生体モニタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の生体モニタ装置につい
て、以下に2つの引用例を用いて説明する。引用例1は
特開平4−200439号公報に記載されているような
ものであった。この装置は図17に示されているように
腕時計1に設けられた心電波検出手段2と脈波検出手段
3からなり、心電波検出手段2による心電波の検出から
脈波検出手段3による脈波の検出までの時間差に基づき
血圧を演算して表示手段4に表示するというものであっ
た。
【0003】さらに引用例2は実開平5−77374号
公報に記載されているようなものであった。この装置は
図18に示されているように便器5の側部に、指を挿入
させて測定するリング状指血圧センサ6と脈波センサ7
を備えており、便器2に座ったままで血圧や脈波を測定
し表示部8に表示するというものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
生体モニタ装置では、双方の引用例ともに心電波や脈
波、及び血圧を検出するための検出手段を体に装着しな
ければならず不快感を与えてしまうという課題を有して
いた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、寝具や座席に配設した振動検出手段により
寝具や座席に存在する人体の血液循環により生じる細か
な身体振動を検出し、それに基づいて人体の血液循環動
態を判定するものである。
【0006】上記発明によれば、心電波や脈波、及び血
圧を検出するための検出手段を体に装着しないので、不
快感なく人体の血液循環動態を判定することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、寝具や座席に配設され
た少なくとも一つの振動検出手段と、前記振動検出手段
の出力信号に基づき前記寝具や座席に存在する人体の血
液循環により生じる身体の振動特性量を演算する演算手
段と、前記演算手段の出力信号に基づき前記人体の血液
循環動態を判定する判定手段とを備えたものである。
【0008】そして振動検出手段が寝具や座席に存在す
る人体の血液循環により生じる身体の振動を検出し、演
算手段が人体の血液循環により生じる身体の振動特性量
を演算し、その演算値に基づき判定手段が人体の血液循
環動態を判定するため、心電波や脈波、及び血圧を検出
するための検出手段を体に装着しないので、不快感なく
人体の血液循環動態を判定することができる。
【0009】または就寝中でも血液循環動態を違和感な
く連続的に判定することができる。また判定手段は血液
循環動態の基準値を入力することが可能な基準値入力部
を有するものである。
【0010】そして判定手段は入力された基準値に基づ
き演算手段の出力信号と判定結果との関係を補正するた
め、判定の精度を向上することができる。
【0011】また判定手段は人体の身長、体重、性別、
年齢等の身体特性量の少なくとも一つを入力することが
可能な身体特性量入力部を有するものである。
【0012】そして判定手段は入力された身体特性量に
基づき演算手段の出力信号と判定結果との関係を補正す
るため、判定の精度を向上することができる。
【0013】また演算手段は振動検出手段の出力信号基
づき寝具や座席上の人体の有無を検出する人体検出部を
有するものである。
【0014】そして判定手段は前記人体検出部の出力信
号に基づき判定処理を行うため、人体が不在の際には不
要な動作を行わない。
【0015】また判定手段は判定結果を記憶する記憶部
を有するものである。また判定手段は判定結果を表示す
る表示部を有するものである。
【0016】また判定手段は判定結果が予め設定した正
常範囲を逸脱した場合に警報を発生する警報発生部を有
するものである。
【0017】そして正常範囲を逸脱した場合に警報を発
生するため、例えば就寝中や作業中の身体の異常をチェ
ックでき健康管理に役立つ。
【0018】また振動検出手段は身体の振動により生じ
る変位を検出する変位センサからなるものである。
【0019】また振動検出手段は可撓性を有した圧電セ
ンサからなるものである。また演算手段は振動検出手段
の出力信号の各波高、各波高の比、各波相互の時間間隔
の少なくとも一つを演算し、判定手段は前記演算手段の
出力信号に基づき人体の脈拍数、血圧値、動脈硬化度、
心拍出量の少なくとも一つを判定するものである。
【0020】また演算手段は振動検出手段の出力信号に
基づき人体の脈波伝播時間を演算し、判定手段は前記演
算手段の出力信号に基づき人体の血圧値、動脈硬化度の
少なくとも一つを判定するものである。
【0021】また振動検出手段は寝具の胸元側と足元側
にそれぞれ配設されたものである。また振動検出手段は
座席の座面側と背もたれ側にそれぞれ配設されたもので
ある。
【0022】また振動検出手段は浴槽に配設されたもの
である。さらに振動検出手段は便座に配設されたもので
ある。
【0023】以下、本本発明の実施例について図面を用
いて説明する。 (実施例1)図1は本発明の実施例1の生体モニタ装置
の外観図である。また図2は同装置のブロック図であ
る。本実施例は本発明をベッドに適用した場合である。
図1及び図2において、ベッド9のヘッドボード10に
振動検出手段としての変位センサ11が配設されてあ
る。12は人体、13はコントロールパネルである。コ
ントロールパネル13は演算手段14と判定手段15を
有している。演算手段14は人体検出部15と振動特性
量演算部16とを有している。判定手段17は判定部1
8、基準値入力部19、身体特性量入力部20、記憶部
21、表示部22、警報発生部23を有している。変位
センサ(振動検出手段)11は好ましくは超音波センサ
や赤外線センサ及び光学系のセンサ等である。ベッド9
上の人体12には身体の血液循環により生じる細かな身
体振動により変位Mが生じる。変位センサ(振動検出手
段)11はこのような変位を人体に非接触で検出できる
よう高感度なセンサである。図1では変位センサ11
(振動検出手段)は1つしか配設していないが、複数個
配設してもよい。
【0024】次に動作、作用について説明する。ベッド
9上の人体12には身体の血液循環により細かな身体振
動が生じ、それが変位Mとなって現れる。変位センサ
(振動検出手段)11はこの変位Mを検出する。図3は
変位センサ(振動検出手段)11の出力信号を模式的に
示したもので、一回の心拍により生じる変位Mに対応し
た一個の出力波形である。便宜的に波形の正・負双方の
ピークをH〜Lとすると、H、J、Lは頭方向への変
位、I、Kは足方向への変位となっている。演算手段1
4及び判定手段17ではそれぞれこのような波形に基づ
き人体の血液循環により生じる身体の振動特性量を演算
し、その演算値に基づき人体の血液循環動態を判定す
る。
【0025】図4にこの判定手順のフローチャートを示
す。装置が始動すると先ずステップ24でベッド9上の
人体の有無が検出される。検出処理は変位センサ(振動
検出手段)11の出力信号を平滑化した信号に基づいて
行われる。図5に平滑化した信号Vの特性を示す。横軸
が時間T、縦軸が信号Vである。物には人体のような心
拍活動がなく振動も変位もない。従って、ベッド9に物
が置かれた場合は、Vは一旦大きくなるがすぐにゼロと
なる。一方、人体にはが心拍活動があり、身体にはそれ
による細かな振動が認められる。従って、人体がベッド
9に入床後、安静状態になるとそのような身体の細かな
振動による身体の変位に応じた出力が現れる。図5で
は、安静として示してある部分がこれに該当する。この
ような信号特性に基づき人体検出部15は、図中のt、
TO及びVOで示されているように、VO<Vなる状態
の継続時間tがTO以上継続すると人体有りと判定し、
それ以外ならば人体なしと判定する。人体有りと判定し
た場合は次のステップに進み、人体なしと判定した場合
はステップ24の処理を継続する。
【0026】次にステップ25で振動特性量演算部16
が人体の血液循環により生じる身体の振動特性量を演算
する。この振動特性量は例えば変位センサ(振動検出手
段)11の出力信号の各波高、各波高の比、各波相互の
時間間隔等である。図3を例にとってみると、各波高は
基線から各ピークH〜Lまでの高さや各ピーク間の波
高、例えばIとJ、JとKそれぞれの波高(HIJ、HJK
と表わす)である。また各波高の比とは例えば比HJK
IJである。さらに各波相互の時間間隔とは例えばIか
らJまでの時間(以下、TIJと表わす)である。その
他、原波形の1次微分や2次微分、1次積分や2次積分
を行い、その結果得られる波形について上記のような特
性量を演算してもよい。
【0027】このようにして演算された振動特性量に基
づきステップ26で判定部18が人体の血液循環動態を
判定する。ここで、振動特性量と人体の血液循環動態と
は次のような関係がある。例えば血液循環動態が脈拍数
HR(回/分)の場合、1分間に現れるピークJの個数
を演算することによりHRを得ることができる。血液循
環動態が血圧の場合、血圧と比HJK/HIJ(以下、Rと
する)には図6の関係があることが知られている。図6
によりR1が求まれば判定ラインL1、L2を用いて拡張
期血圧B1及び収縮期血圧B2を得ることができる。血
液循環動態が動脈硬化度の場合、動脈硬化度とTIJには
図7の関係があることが知られている。図7よりTIJ1
が求まれば判定ラインL3を用いて動脈硬化度C1を得る
ことができる。血液循環動態が心拍出量SVの場合、S
Vは式(1)(Starrの式)より得られることが知
られている。
【0028】 SV=K(3・HIJ・A・60/HR/2)1/2 (1) ここで、Kはある定数、Aは大動脈弁口断面積である。
以上の他、例えばピークJについてJ−J間隔のゆらぎ
を演算して、演算値から血液循環系の緊張度合いを判定
してもよい。
【0029】上記のようにして判定部18で血液循環動
態の判定がなされるが、さらにステップ27〜ステップ
30では振動特性量と人体の血液循環動態との関係にお
ける個人差を考慮して判定結果の補正を行う。すなわ
ち、ステップ27〜28では血液循環動態の基準値を入
力して振動特性量と血液循環動態の判定結果との関係を
補正し、ステップ29〜30では人体の身長、体重、性
別、年齢等の身体特性量の少なくとも一つを入力して振
動特性量と血液循環動態の判定値との関係を補正する。
例えば判定が血圧の場合、以下のようにして補正され
る。ステップ27では、比R0を測定中に同時にカフ式
の血圧計により血圧を測定してこれらの値を基準値
0、B01、B02として基準値入力部19から入力す
る。ステップ28では入力された基準値に基づき判定部
18が判定ラインL1、L2の補正を行う。図8に判定ラ
インL1、L2の補正の手順を示す。図より基準値R0
01、B02により点p1、p2が求まるとp1、p2を通る
よう判定ラインL1、L2を平行移動させ、新たにできた
判定ラインをL1′、L2′とする。以降、判定部18は
判定ラインL1′、L2′を用いてR1からB1及びB2
求める。またステップ29では、身体特性量入力部20
に身体特性量として例えば年齢を入力すると、ステップ
30で入力された身体特性量に基づき判定部18が判定
ラインL1、L2の補正を行う。図9に年齢に応じた判定
ラインL1、L2の補正の手順を示す。以降、判定部18
は図9の関係に基づき血圧値を求める。尚、ステップ2
7及び29で基準値や身体特性量の入力がない場合、判
定部18は判定結果の補正を行わない。
【0030】このようにして求められた判定値はステッ
プ31で記憶部21に記憶されるとともに、ステップ3
2で表示部22に表示される。記憶部21に記憶された
値は判定部18によりいつでも再生でき、表示部22に
表示可能である。さらに、判定結果が予め設定した正常
範囲を逸脱した場合にはステップ33および34で警報
発生部23が警報を発生する。警報の発生は有線または
無線でベッド9から離れたところに居る第3者に報知す
るようにしてもよい。
【0031】以上のように、変位センサ(振動検出手
段)11がベッド9に存在する人体12の血液循環によ
り生じる身体の振動を検出し、演算手段14が人体の血
液循環により生じる身体の振動特性量を演算し、その演
算値に基づき判定手段17が人体の血液循環動態を判定
するため、心電波や脈波、及び血圧を検出するための検
出手段を体に装着しないので、不快感なく人体の血液循
環動態を判定することができる。また就寝中でも血液循
環動態を違和感なく連続的に判定することができる。
【0032】また、判定手段17が入力された基準値に
基づき演算手段14の出力信号と判定結果との関係を補
正するため、判定の精度を向上することができる。
【0033】また、判定手段17が入力された身体特性
量に基づき演算手段14の出力信号と判定結果との関係
を補正するため、判定の精度を向上することができる。
【0034】また、判定手段17が人体検出部15の出
力信号に基づき判定処理を行うため、人体が不在の際に
は不要な動作を行わない。
【0035】また、判定手段17が判定結果を記憶する
記憶部21を有し、記憶された値は判定部18によりい
つでも再生できるので、過去からの判定結果のトレンド
等が判り使い勝手がよい。
【0036】また判定手段17が判定結果を表示する表
示部22を有し、リアルタイムの表示や記憶された過去
のデータをいつでも表示することができる。
【0037】また、判定結果が正常範囲を逸脱した場合
に警報発生部23が警報を発生するため、例えば就寝中
や作業中の身体の異常をチェックでき健康管理に役立
つ。
【0038】さらに、演算手段14は変位センサ(振動
検出手段)11の出力信号の各波高、各波高の比、各波
相互の時間間隔の少なくとも一つを演算し、判定手段1
7は演算手段14の出力信号に基づき人体の脈拍数、血
圧値、動脈硬化度、心拍出量の少なくとも一つを判定す
ることができる。
【0039】(実施例2)図10、図11は本発明の実
施例2の生体モニタ装置の外観図である。図10はベッ
ド9への適用例、図11は座席37への適用例である。
【0040】実施例1と異なる点は振動検出手段が可撓
性を有した圧電センサ35、36からなる点にある。圧
電センサ(振動検出手段)35、36はいずれも例えば
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の高分子圧電材料
を薄膜状にし両面に可撓性の電極膜を付着させテープ状
に成形されたものである。圧電センサ35、36は可撓
性があるのでベッド9に配設しても違和感がない。圧電
センサ35、36は人体の振動を検出しやすいようにベ
ッド9の胸元側と足元側、及び座席37の座面側と背も
たれ側にそれぞれ配設されているが、配設する場所は限
定されるものではなく、人体の振動を十分検出できる配
設場所であればよい。同様に人体の振動を十分検出でき
るのであればセンサの配設数は1つでもよく、逆に2つ
でも人体の振動を十分検出できない場合はさらに配設数
を増してもよい。圧電センサ35、36の配設方向は図
10、図11のように横方向でなく縦方向でもよい。圧
電センサ35、36は好ましくはベッド9で使用される
マットレスやベッドパッド等の寝具に内蔵したり、座席
37のシートクッションに内蔵する構成がよいが、例え
ばマットレス上に配設したり、ベッドパッドや枕に配設
してもよいし、座席37の場合は座布団に内蔵して座席
上に置いてもよい。また圧電センサ35、36の形状は
図10、図11のような帯状に限らず、シート状にした
りその他の任意の形状にすることが可能である。尚、実
施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略
する。
【0041】次に動作、作用について説明する。ベッド
9または座席37上の人体12には身体の血液循環によ
り細かな身体振動が生じる。圧電センサ35、36はこ
の振動を検出する。図12は圧電センサ35、36の出
力信号を模式的に示したもので、心拍により生じる振動
に対応した2個の出力波形である。便宜的に波形の正・
負双方のピークをH〜Lとする。実施例1と同様にして
演算手段14及び判定手段17ではこのような波形に基
づき人体の血液循環により生じる身体の振動特性量を演
算し、その演算値に基づき人体の血液循環動態を判定す
る。
【0042】振動検出手段として実施例1のような変位
センサ11を用いた場合は、変位センサ11の検出視野
角か狭いと人体の変位を検出しにくい場合がある上、椅
子への適用は困難であるという課題があるが、本実施例
のように振動検出手段として可撓性を有した圧電センサ
35、36を用いるとベッド9上に人体が居る限り人体
の振動を無拘束で検出可能となる。さらに椅子37への
適用も可能になり応用範囲が広がる。
【0043】(実施例3)本発明の実施例3の生体モニ
タ装置を以下に説明する。実施例2と異なる点は演算手
段14が圧電センサ35、36の出力信号に基づき人体
の脈波伝播時間を演算し、判定手段17が演算手段14
の出力信号に基づき人体の血圧値、動脈硬化度の少なく
とも一つを判定する点にある。本実施例では圧電センサ
は図10及び図11のようにベッド9の胸元側と足元
側、及び座席37の座面側と背もたれ側にそれぞれ配設
されているものとする。配設個数はさらに増やしてもよ
い。次に動作、作用について説明する。ベッド9または
座席37上の人体12には身体の血液循環により細かな
身体振動が生じる。圧電センサ35,36はこの振動を
検出する。図13は図10のベッドへの適用例における
圧電センサ35、36の出力信号を模式的に示したもの
で、心拍により生じる振動に対応した2個の出力波形で
ある。図より例えばピークJに注目すると、胸元側と足
元側の出力には時間差TCがある。TCは一般に脈波伝播
時間と呼ばれており、人体の血液循環動態と関連すると
されている。例えば血圧とTCとの関係は図14のよう
に示される。従って、判定部18は演算手段14でTC1
が演算されると図14の判定ラインL1、L2を用いてB
1及びB2を求める。尚、判定ラインの補正は実施例1と
同様な手順で行う。
【0044】以上のように、演算手段14は圧電センサ
35、36の出力信号に基づき人体の脈波伝播時間を演
算し、判定手段17は演算手段14の出力信号に基づき
人体の血圧値、動脈硬化度の少なくとも一つを判定する
ことができる。
【0045】(実施例4)本発明の実施例4の生体モニ
タ装置を以下に説明する。上記実施例と異なる点は図1
5のように浴槽38に圧電センサ35、36を配設して
いる点にある。センサの配設方法については浴槽38の
表面近くにセンサを内蔵するのが好ましいが、センサを
直接浴槽38の表面に貼り付けその上から防水部材でカ
バーする構成でもよい。センサの配設位置については図
15のように入浴時に背中が当たる部分と臀部または脚
部が当たる部分の少なくとも一方にセンサを配設するの
が好ましいが、センサが高感度であれば配設位置は選ば
ない。
【0046】上記構成により入浴中でも実施例2または
実施例3と同様な手順で人体の血液循環動態を判定する
ことができる。心電波や脈波、及び血圧を検出するため
の検出手段を体に装着しないので、不快感なく人体の血
液循環動態を判定できる。また例えば入浴中に高血圧に
なったような場合には警報を発生するような構成も可能
となり、健康管理に応用できる。
【0047】(実施例5)本発明の実施例5の生体モニ
タ装置を以下に説明する。上記実施例と異なる点は図1
6のように便座39に圧電センサ35、36を配設して
いる点にある。センサの配設方法については便座39の
表面近くにセンサを内蔵するのが好ましいが、センサを
直接便座39の表面に貼り付けその上から防水部材でカ
バーする構成や便座カバーにセンサを配設して便座に付
けてもよい。センサの配設位置については図16のよう
に着座時に臀部が当たる部分と大腿部が当たる部分の少
なくとも一方にセンサを配設するのが好ましいが、セン
サが高感度であれば配設位置は選ばない。
【0048】上記構成により用便中でも実施例2または
実施例3と同様な手順で人体の血液循環動態を判定する
ことができる。心電波や脈波、及び血圧を検出するため
の検出手段を体に装着しないので、不快感なく人体の血
液循環動態を判定できる。また例えば用便中に高血圧に
なったような場合には警報を発生するような構成も可能
となり、健康管理に応用できる。
【0049】他の実施例として、圧電センサ35を衣服
に配設して人体の振動を検出し、血液循環動態を判定す
る構成としてもよい。センサが可撓性を有しているため
衣服に配設しても違和感なく血液循環動態をいつどこて
でも判定することができる。
【0050】以上の実施例では振動検出手段として変位
センサ11や圧電センサ35、36を使用しているが、
これらのセンサに限定するものではなく、例えばセラミ
ック型の圧電センサや静電容量型の加速度センサ、ケー
ブル状圧電センサ、光ファイバー型振動センサ、ストレ
インゲージ等、人体の血液循環により生じる身体の振動
を検出できるものであればよい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明の生体モニタ
装置によれば次の効果が得られる。
【0052】(1)振動検出手段がベッドに存在する人
体の血液循環により生じる身体の振動を検出し、演算手
段が人体の血液循環により生じる身体の振動特性量を演
算し、その演算値に基づき判定手段が人体の血液循環動
態を判定するため、心電波や脈波、及び血圧を検出する
ための検出手段を体に装着しないので、不快感なく人体
の血液循環動態を判定することができる。そして就寝中
でも血液循環動態を違和感なく連続的に判定することが
できる。
【0053】(2)判定手段が入力された基準値に基づ
き演算手段の出力信号と判定手段の判定結果との関係を
補正するため、判定の精度を向上することができる。
【0054】(3)判定手段が入力された身体特性量に
基づき演算手段の出力信号と判定手段の判定結果との関
係を補正するため、判定の精度を向上することができ
る。
【0055】(4)判定手段が人体検出部の出力信号に
基づき判定を行うため、人体が不在の際には不要な動作
を行わない。
【0056】(5)判定手段が判定結果を記憶する記憶
部を有し、記憶された値は判定部によりいつでも再生で
きるので、過去からの判定値のトレンド等が判り使い勝
手がよい。
【0057】(6)判定手段が判定結果を表示する表示
部を有し、リアルタイムの表示や記憶された過去のデー
タをいつでも表示することができる。
【0058】(7)判定結果が正常範囲を逸脱した場合
に警報発生部が警報を発生するため、例えば就寝中や作
業中の身体の異常をチェックでき健康管理に役立つ。
【0059】(8)振動検出手段が身体の振動により生
じる変位を検出する変位センサからなるので、人体に非
接触で人体の振動を検出することができ、不快感なく人
体の血液循環動態を判定することができる。
【0060】(9)振動検出手段が可撓性を有した圧電
センサからなるので、人体に無拘束で人体の振動を検出
することができ、不快感なく人体の血液循環動態を判定
することができる。
【0061】(10)演算手段が振動検出手段の出力信
号の各波高、各波高の比、各波相互の時間間隔の少なく
とも一つを演算し、判定手段が演算手段の出力信号に基
づき人体の脈拍数、血圧値、動脈硬化度、心拍出量の少
なくとも一つを判定することができる。
【0062】(11)演算手段が振動検出手段の出力信
号に基づき人体の脈波伝播時間を演算し、判定手段は前
記演算手段の出力信号に基づき人体の血圧値、動脈硬化
度の少なくとも一つを判定することができるる。
【0063】(12)振動検出手段が寝具の胸元側と足
元側にそれぞれ配設されているので、人体に無拘束で人
体の振動を検出し脈波伝播時間を演算することができ
る。振動検出手段が座席の座面側と背もたれ側にそれぞ
れ配設されているので、人体に無拘束で人体の振動を検
出し脈波伝播時間を演算することができる。
【0064】(13)振動検出手段が浴槽に配設されて
おり、浴槽内で人体に無拘束で人体の振動を検出するこ
とができ、不快感なく人体の血液循環動態を判定するこ
とができる。
【0065】(14)振動検出手段が便座に配設されて
おり、便座で人体に無拘束で人体の振動を検出すること
ができ、不快感なく人体の血液循環動態を判定すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における生体モニタ装置の外
観図
【図2】同装置のブロック図
【図3】同装置の変位センサ(振動検出手段)の出力信
号の模式図
【図4】同装置における血液循環動態の判定手順を示す
フローチャート
【図5】同装置の変位センサ(振動検出手段)の出力信
号を平滑化した信号の特性図
【図6】血圧とRとの関係を示す特性図
【図7】動脈硬化度とTIJとの関係を示す特性図
【図8】血圧の判定ラインを基準値で補正する手順を示
す特性図
【図9】血圧の判定ラインを個人特性量で補正する手順
を示す特性図
【図10】本発明の実施例2における生体モニタ装置の
外観図(ベッドへの適用例)
【図11】本発明の実施例2における生体モニタ装置の
外観図(座席への適用例)
【図12】同装置の圧電センサ(振動検出手段)の出力
信号の模式図
【図13】本発明の実施例3における生体モニタ装置の
圧電センサ(振動検出手段)の出力信号の模式図
【図14】血圧とTCとの関係を示す特性図
【図15】本発明の他の実施例における生体モニタ装置
の外観図(浴槽への適用例)
【図16】本発明の他の実施例における生体モニタ装置
の外観図(便座への適用例)
【図17】従来の生体モニタ装置の構成図(引用例1)
【図18】従来の生体モニタ装置の構成図(引用例2)
【符号の説明】
9 ベッド 11 変位センサ(振動検出手段) 12 人体 14 演算手段 15 人体検出部 16 振動特性量演算部 17 判定手段 18 判定部 19 基準値入力部 20 身体特性量入力部 21 記憶部 22 表示部 23 警報発生部 35、36 圧電センサ(振動検出手段) 37 座席 38 浴槽 39 便座

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】寝具や座席に配設された少なくとも一つの
    振動検出手段と、前記振動検出手段の出力信号に基づき
    前記寝具や座席に存在する人体の血液循環により生じる
    身体の振動特性量を演算する演算手段と、前記演算手段
    の出力信号に基づき前記人体の血液循環動態を判定する
    判定手段とを備えた生体モニタ装置。
  2. 【請求項2】判定手段は血液循環動態の基準値を入力す
    ることが可能な基準値入力部を有し演算手段の出力信号
    と判定手段の判定結果との関係を補正できる請求項1記
    載の生体モニタ装置。
  3. 【請求項3】判定手段は人体の身長、体重、性別、年齢
    等の身体特性量の少なくとも一つを入力することが可能
    な身体特性量入力部を有し、演算手段の出力信号と判定
    手段の判定結果との関係を補正できる請求項1記載の生
    体モニタ装置。
  4. 【請求項4】演算手段は振動検出手段の出力信号基づき
    寝具や座席上の人体の有無を検出する人体検出部を有
    し、判定手段は前記人体検出部の出力信号に基づき判定
    を行う請求項1記載の生体モニタ装置。
  5. 【請求項5】判定手段は判定結果を記憶する記憶部を有
    した請求項1記載の生体モニタ装置。
  6. 【請求項6】判定手段は判定結果を表示する表示部を有
    した請求項1記載の生体モニタ装置。
  7. 【請求項7】判定手段は判定結果が予め設定した正常範
    囲を逸脱した場合に警報を発生する警報発生部を有した
    請求項1記載の生体モニタ装置。
  8. 【請求項8】振動検出手段は身体の振動により生じる変
    位を検出する変位センサからなる請求項1乃至7のいず
    れか1項に記載の生体モニタ装置。
  9. 【請求項9】振動検出手段は可撓性を有した圧電センサ
    からなる請求項1乃至7のいずれか1項に記載の生体モ
    ニタ装置。
  10. 【請求項10】演算手段は振動検出手段の出力信号の各
    波高、各波高の比、各波相互の時間間隔の少なくとも一
    つを演算し、判定手段は前記演算手段の出力信号に基づ
    き人体の脈拍数、血圧値、動脈硬化度、心拍出量の少な
    くとも一つを判定する請求項1乃至9のいずれか1項に
    記載の生体モニタ装置。
  11. 【請求項11】演算手段は振動検出手段の出力信号に基
    づき人体の脈波伝播時間を演算し、判定手段は前記演算
    手段の出力信号に基づき人体の血圧値、動脈硬化度の少
    なくとも一つを判定する請求項1乃至9のいずれか1項
    に記載の生体モニタ装置。
  12. 【請求項12】振動検出手段は寝具の胸元側と足元側に
    それぞれ配設された請求項11記載の生体モニタ装置。
  13. 【請求項13】振動検出手段は座席の座面側と背もたれ
    側にそれぞれ配設された請求項11記載の生体モニタ装
    置。
  14. 【請求項14】振動検出手段は浴槽に配設された請求項
    1記載の生体モニタ装置。
  15. 【請求項15】振動検出手段は便座に配設された請求項
    1記載の生体モニタ装置。
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