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JPH10228125A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

Info

Publication number
JPH10228125A
JPH10228125A JP4497297A JP4497297A JPH10228125A JP H10228125 A JPH10228125 A JP H10228125A JP 4497297 A JP4497297 A JP 4497297A JP 4497297 A JP4497297 A JP 4497297A JP H10228125 A JPH10228125 A JP H10228125A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyol
titanium oxide
layer
binder resin
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4497297A
Other languages
English (en)
Inventor
Kaname Makino
牧野  要
Takahiro Osada
卓博 長田
Terunori Senokuchi
輝紀 瀬ノ口
Hiroe Kizaki
宏恵 木崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP4497297A priority Critical patent/JPH10228125A/ja
Publication of JPH10228125A publication Critical patent/JPH10228125A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温高湿から低温低湿にわたる広範囲の環境
下における電子写真感光体の電気特性及び画像特性を改
善すること。 【解決手段】 導電性支持体と感光層の間に、ポリオー
ル表面処理を施した酸化チタンをバインダー樹脂に分散
させてなる下引き層を設けることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は下引き層を有する電
子写真感光体に関する。詳しくは電気特性及び画像特性
が良好な電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体には、セレン、セ
レン−テルル合金、セレン化ヒ素、硫化カドミウム等の
無機系光導電物質が広く用いられてきた。一方、近年で
は低公害であり、製造が容易な有機系の光導電物質を感
光層に用いた研究が盛んになっている。特に光を吸収し
て電荷を発生する機能と、発生した電荷を輸送する機能
を分離した電荷発生層及び電荷移動層からなる積層型の
感光体が主流となっている。これらの感光体は、複写
機、レーザープリンター等の分野に広く用いられてい
る。
【0003】電子写真感光体は、導電性支持体上に感光
層を形成したものが基本構成である。支持体からの電荷
注入や支持体の欠陥による画像欠陥の解消、感光層との
接着性向上や帯電性の改善のために、感光層と支持体の
間に下引き層を設けることが行われている。従来より、
下引き層としては、例えば、ポリビニルメチルエーテ
ル、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキ
シド、エチルセルロース、メチルセルロース、エチレン
−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ガゼイン、ゼラチ
ン、ポリエチレン、ポリエステル、フェノール樹脂、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂、ポリビ
ニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリウレタン、
ポリグルタミン酸、ポリアクリル酸等の樹脂材料を用い
ることが知られている。これらの樹脂材料の中でも特に
可溶性ポリアミド樹脂が好ましいとされている(特開昭
51−114132号、同52−25638号、同56
−21129号各公報参照)。より好ましくは、下記一
般式(I′)で示されるジアミン成分を構成成分として
有する共重合ポリアミドである(特開平4−31870
号公報参照)。
【0004】
【化2】
【0005】(式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5
びR6 はそれぞれ独立して、水素原子、メチル基、エチ
ル基を表わす。) 更にポリアミド樹脂に無機材料を分散させた下引き層と
して、例えば、酸化チタンと酸化スズを8−ナイロンに
分散させたもの(特開昭62−280864号公報参
照)、アルミナ処理酸化チタンをポリアミド樹脂に分散
させたものが提案されている(特開平2−181158
号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの下
引き層を用いた場合、電気特性または画像特性の環境依
存性が大きくなり、両方とも満足させることが困難であ
った。例えば、特開昭62−258471号公報記載の
実施例の下引き層を用いた場合、膜厚が厚いほど、画像
特性は良好になるものの、逆に残留電位は、特に低温低
湿環境において急激に悪化する。一方、薄くすると残留
電位は改善するものの、画像欠陥は十分に解消できなか
った。
【0007】そこで、導電剤として、例えば表面処理の
無い酸化チタンの微粒子を分散させると、確かに低湿環
境における残留電位は改善するが、しかし、逆に高温高
湿条件での画像特性が悪化して、膜厚を上げても十分に
改善できなかった。また、アルミナ表面処理を施した酸
化チタンを分散させたものに関しても同様である。本発
明は、高温高湿から低温低湿にわたる全環境下における
電子写真感光体の電気特性及び画像特性の改善を目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の表
面処理を施した酸化チタンをバインダー樹脂に分散させ
た下引き層について研究を重ねたところ、ポリオール表
面処理を施したものが特に有効であることを見出し本発
明を完成した。すなわち、本発明は、感光層と導電性支
持体の間に下引き層を有するものであり、その下引き層
がポリオール処理を施した酸化チタンとバインダー樹脂
を含有することを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明における、導電性支持体としては、例えばアルミ
ニウム、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属からなる
もの、或はポリエステルフィルム、紙、ガラス等の絶縁
性基体の表面にアルミニウム、銅、パラジウム、酸化
錫、酸化インジウム等からなる導電層を設けたものがあ
る。なかでも、アルミニウム等の金属のエンドレスパイ
プを適当な長さに切断したものが望ましい。導電性支持
体の表面には、画質に影響のない範囲で、例えば酸化処
理や薬品処理等の各種の処理を施こすことができる。
【0010】ポリオール表面処理酸化チタンは、例えば
米国特許第3076719号明細書に記載の製造法で製
造することができる。具体的には、ポリオールと酸化チ
タンを粉砕機の中に計量しながら供給して被覆する方
法、或は適当な溶媒に溶解したポリオール溶液を酸化チ
タンスラリーに加え、ポリオールが均一に付着されるま
でよく掻きまぜ、後乾燥させる方法で製造することがで
きる。ポリオールとしては炭素数が3〜10、好ましく
は3〜6であり、水酸基の数が、3〜6、好ましくは3
〜5のものである。具体的には、例えば、グリセロー
ル、ヘキサン−1,2,5−トリオール、1,1,1−
トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロールプ
ロパン、1,1,1−トリメチロールブタン、ペンタエ
リトリトール、アラビノース、キシロース、グルコー
ス、マンノースが挙げられる。特に、1,1,1−トリ
メチロールエタン、ペンタエリトリトールが好ましい。
【0011】被覆するポリオールの量は酸化チタンの粒
径にもよるが、酸化チタンに対して0.1〜10重量%
程度に調整することが好ましい。特に0.2〜5重量%
が好ましい。用いられる酸化チタンとしては、その1次
粒径が0.01〜0.5μmの範囲のものが好ましく、
0.015〜0.3μmが特に好ましい。粒径は、均一
であってもまた、異なる粒径の複合系でも良い。例え
ば、0.3μmのものと0.03μmのものを混合させ
て用いても良い。酸化チタンは結晶質、非晶質いずれも
使用できるが、結晶質の場合、その結晶型はアナター
ス、ルチル、ブルッカイトのいずれでも良いが、ルチル
が一般的に用いられる。本発明におけるポリオール被覆
酸化チタンは、無処理の酸化チタンに処理したものでも
良いし、アルミナ、シリカ、ジルコニア等の無機物で被
覆された酸化チタンに処理したものでも良い。
【0012】バインダー樹脂としては、ポリビニルメチ
ルエーテル、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチ
レンオキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、
エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ガゼイ
ン、ゼラチン、ポリエチレン、ポリエステル、フェノー
ル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹
脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリ
ウレタン、ポリグルタミン酸、ポリアクリル酸、ポリア
ミド樹脂等の樹脂材料を用いることが出来る。なかで
も、支持基体との接着性に優れ、電荷発生層塗布液に用
いられる溶媒に対する溶解性の小さなポリアミド樹脂が
好ましい。その中でも、下記一般式(I)で示されるジ
アミン成分を構成成分として有する共重合ポリアミド樹
脂が好ましい。
【0013】
【化3】
【0014】(式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5
びR6 はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基又は
アルコキシ基を表わす。) かかる共重合ポリアミドの数平均分子量は10,000
〜50,000、より好ましくは15,000〜35,
000である。この範囲を外れると塗布性や保存性に問
題を生じることもある。R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5
及びR6 として好適なものは、水素原子、メチル基及び
エチル基である。次にポリオール被覆酸化チタンとバイ
ンダー樹脂の好ましい重量比は1:2〜4:1の範囲で
ある。
【0015】下引き層は主として、ポリオール処理酸化
チタンとバインダー樹脂で構成されるが、必要に応じ
て、他の表面処理酸化チタン、表面処理無し酸化チタ
ン、酸化防止剤、添加剤、導電剤等を加えても良い。下
引き層の膜厚は、薄すぎると局所的な帯電不良に対する
効果が充分でなく、また逆に厚すぎると残留電位の上
昇、あるいは導電性基体と感光層との間の接着強度の低
下の原因となる。本発明の下引き層の膜厚は0.2〜1
0μmで、より好ましくは0.3〜5μmで使用される
のが望ましい。
【0016】ポリオール被覆酸化チタンをバインダー樹
脂溶液に分散させた塗布液を得るためにはポリオール被
覆酸化チタンをバインダー樹脂溶液に加えてボールミ
ル、サンドミル、ロールミル、ペイントシェーカー、ア
トライター、超音波などの手段で処理すればよい。下引
き層の上には感光層が形成される。感光層は、単層構造
でもよいが、電荷発生層と電荷輸送層の分離された、積
層構造の方が好ましい。感光層が単層構造の場合には、
感光材料が結着材料に分散してなる公知のものが使用さ
れる。例えば、色素増感されたZnO感光層、CdS感
光層、電荷発生物質を電荷輸送物質に分散させた感光層
が挙げられる。感光層が積層構造の場合は、下引き層上
に電荷発生層、電荷輸送層が形成される。
【0017】電荷発生層に用いられる電荷発生物質とし
ては、セレン及びその合金、ヒ素−セレン、硫化カドミ
ウム、酸化亜鉛、その他の無機光導電物質、フタロシア
ニン、アゾ色素、キナクリドン、多環キノン、ピリリウ
ム塩、インジゴ、チオインジゴ、アントアントロン、ピ
ラントロン、シアニン等の各種有機顔料、色素が使用で
きる。中でも無金属フタロシアニン、銅、塩化インジウ
ム、塩化ガリウム、錫、オキシチタニウム、亜鉛、バナ
ジウム等の金属、又は酸化物、塩化物の配位したフタロ
シアニン類、モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ、ポリア
ゾ類等のアゾ顔料が好ましい。このうち特に好ましく
は、チタニルフタロシアニンである。
【0018】電荷発生層はこれらの物質の微粒子とバイ
ンダーポリマーを溶剤に溶解あるいは分散して得られる
塗布液を塗布乾燥して得ることができる。バインダーと
しては、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルアルコー
ル、エチルビニルエーテル等のビニル化合物の重合体及
び共重合体、ポリビニルアセタール、ポリカーボネー
ト、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、セルロ
ースエーテル、フェノキシ樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ
樹脂等が挙げられる。
【0019】電荷発生物質とバインダーポリマーの割合
は、特に制限はないが、一般には電荷発生物質100重
量部に対し、5〜500重量部、好ましくは20〜30
0重量部のバインダーポリマーを使用する。また電荷発
生層は上記電荷発生物質の蒸着膜であってもよい。電荷
発生層の膜厚は、0.05〜5μm、好ましくは0.1
〜2μmになるようにする。電荷移動層は、上記電荷発
生層の上に、バインダーとして優れた性能を有する公知
のポリマーと混合して電荷移動材料と共に適当な溶剤中
に溶解し、必要に応じて電子吸引性化合物、あるいは、
可塑剤、顔料その他の添加剤を添加して得られる塗布液
を塗布することにより、製造することができる。電荷移
動層の膜厚は通常は10〜50μm、好ましくは13〜
35μmの範囲で使用される。
【0020】電荷移動層中の電荷移動材料としては、ポ
リビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリアセナ
フチレン等の高分子化合物、又は各種ピラゾリン誘導
体、オキサゾール誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベ
ン誘導体、アリールアミン誘導体等の低分子化合物が使
用できる。バインダーポリマーとしては、上記電荷移動
材料と相溶性が良く、塗膜形成後に電荷移動材料が結晶
化したり、相分離することのないポリマーが好ましい。
それらの例としては、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニ
ルアルコール、エチルビニルエーテル等のビニル化合物
の重合体及び共重合体、ポリビニルアセタール、ポリカ
ーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリウレタン、セルロースエステル、
セルロースエーテル、フェノキシ樹脂、ケイ素樹脂、エ
ポキシ樹脂等が挙げられる。
【0021】電子吸引性化合物としては、テトラシアノ
キノジメタン、ジシアノキノメタン、ジシアノキノビニ
ル基を有する芳香族エステル類等のシアノ化合物、2,
4,6−トリニトロフルオレノン等のニトロ化合物、ペ
リレン等の縮合多環芳香族化合物、ジフェノキノン誘導
体、キノン類、アルデヒド類、ケトン類、エステル類、
酸無水物、フタリド類、置換及び無置換サリチル酸の金
属錯体、置換及び無置換サリチル酸の金属塩、芳香族カ
ルボン酸の金属錯体、芳香族カルボン酸の金属塩が挙げ
られる。好ましくは、シアノ化合物、ニトロ化合物、縮
合多環芳香族化合物、ジフェノキノン誘導体、置換及び
無置換サリチル酸の金属錯体、置換及び無置換サリチル
酸の金属塩、芳香族カルボン酸の金属錯体、芳香族カル
ボン酸の金属塩を用いるのがよい。更に、本発明の電子
写真用感光体の感光層は成膜性、可とう性、塗布性、機
械的強度を向上させるために周知の可塑剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、レベリング剤を含有していてもよ
い。このようにして形成される感光体はまた、必要に応
じて、接着層、中間層、透明絶縁層等を有していてもよ
いことは言うまでもない。
【0022】
【実施例】以下本発明を実施例、比較例により更に詳細
に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これ
らに限定されるものではない。なお、実施例中で用いる
「部」は断りがない限り、「重量部」を示す。
【0023】分散液(P)の調液 ポリオール表面処理酸化チタンは、先ず、酸化チタンと
して石原産業(株)製製品名TTO−55N(結晶型
ルチル 1次粒径 0.03〜0.05μm)を用い、
この表面にポリオールを3重量%均一に施して調製し
た。ポリオールは1,1,1−トリメチロールエタンを
使用した。次に、得られるポリオール処理酸化チタン1
0部、メタノール63部及び1−プロピルアルコール2
7部をボールミルで16時間分散した。ここで得られた
酸化チタン分散液90部を特開平4−31870号公報
の実施例で記載された製造法により製造された下記構造
の共重合ポリアミドの10%混合アルコール(メタノー
ル/1−プロパノール=70/30)溶液60部に加え
た。最終的に酸化チタン/ナイロン比1.5/1(重量
比)で固形分濃度10重量%の分散液を調製し、これを
分散液(P)とした。
【0024】
【化4】
【0025】分散液(Q)の調液 表面処理無しの酸化チタン(前記した分散液(P)の調
液に用いたものと同一のもの。)を用いて、分散液
(P)の場合と全く同様にして、酸化チタン/ナイロン
比1.5/1(重量比)、固形分濃度10重量%の分散
液を調液し、分散液(Q)とした。
【0026】分散液(R)の調液 アルミナ表面処理を施した酸化チタン(石原産業(株)
製 製品名 TTO−55A)を用いて分散液(P)と
同様にして、酸化チタン/ナイロン比2/1(重量
比)、固形分濃度10重量%の分散液を調液し、分散液
(R)とした。
【0027】分散液(S)の調液 石原産業(株)製酸化チタンTTO−55Nに、ジルコ
ニアを6重量%施こし、更にその上にアルミナを9重量
%施した酸化チタンを用いて、分散液(P)と全く同様
にして、酸化チタン/ナイロン比1.5/1(重量
比)、固形分濃度10重量%の分散液を調液し、分散液
(S)とした。
【0028】分散液(T)の調液 石原産業(株)製酸化チタンTTO−55Nに、シリカ
を9重量%施こし、更にその上にアルミナを6重量%施
した酸化チタンを用いて、分散液(P)と全く同様にし
て、酸化チタン/ナイロン比1.5/1(重量比)、固
形分濃度10重量%の分散液を調液し、分散液(T)と
した。
【0029】実施例1 分散液(P)に、表面が鏡面仕上げされた外径30m
m、長さ254mm、肉厚1.0mmのアルミニウム製
シリンダーを浸漬塗布し、その乾燥膜厚が、0.75μ
mとなるように下引き層を設けた。次に、図1に示す通
りのCuKα線により粉末X線スペクトルパターンを示
すオキシチタニウムフタロシアニン10部、ポリビニル
ブチラール(電気化学工業(株)製、商品名#6000
−C)5部に1,2−ジメトキシエタン500部を加
え、サンドグラインドミルで粉砕、分散処理を行った。
この分散液に先に下引き層を設けたアルミニウム製シリ
ンダーを浸漬塗布し、その乾燥膜厚が0.3g/m
2 (約0.3μm)となるように電荷発生層を設けた。
次に、このアルミニウム製シリンダーを、次に示すヒド
ラゾン化合物56重量部と
【0030】
【化5】
【0031】次に示すヒドラゾン化合物14重量部、
【0032】
【化6】
【0033】及び下記のシアン化合物1.5重量部
【0034】
【化7】
【0035】及び、特開平3−221962号公報の実
施例中に記載された製造法により製造された、2つの繰
り返し構造単位を有する下記ポリカーボネート樹脂(モ
ノマーモル比1:1)100部
【0036】
【化8】
【0037】を1,4ジオキサン、テトラヒドロフラン
の混合溶媒に溶解させた液を浸漬塗布することにより、
乾燥膜厚が17μmになるように電荷移動層を設けた。
このようにして得られたドラムを感光体A1とする。
【0038】実施例2 実施例1で用いたアルミニウム製シリンダーを、分散液
(P)に浸漬塗布し、その乾燥膜厚が1.5μmとなる
ように下引き層を設けた以外は、実施例1と同様にして
感光体を得た。このようにして得たドラムをA2とす
る。
【0039】比較例1 実施例1で用いたアルミニウム製シリンダーを、分散液
(Q)に浸漬塗布し、その乾燥膜厚が0.5μmとなる
ように下引き層を設けた以外は、実施例1と同様にして
感光体を得た。このようにして得たドラムをB1とす
る。
【0040】比較例2 実施例1で用いたアルミニウム製シリンダーを、分散液
(Q)に浸漬塗布し、その乾燥膜厚が1.0μmとなる
ように下引き層を設けた以外は、実施例1と同様にして
感光体を得た。このようにして得たドラムをB2とす
る。
【0041】比較例3 実施例1で用いたアルミニウム製シリンダーを、分散液
(Q)に浸漬塗布し、その乾燥膜厚が1.5μmとなる
ように下引き層を設けた以外は、実施例1と同様にして
感光体を得た。このようにして得たドラムをB3とす
る。
【0042】比較例4 実施例1で用いたアルミニウム製シリンダーを、分散液
(R)に浸漬塗布し、その乾燥膜厚が0.5μmとなる
ように下引き層を設けた以外は、実施例1と同様にして
感光体を得た。このようにして得たドラムをB4とす
る。
【0043】比較例5 実施例1で用いたアルミニウム製シリンダーを、分散液
(R)に浸漬塗布し、その乾燥膜厚が1.0μmとなる
ように下引き層を設けた以外は、実施例1と同様にして
感光体を得た。このようにして得たドラムをB5とす
る。
【0044】比較例6 実施例1で用いたアルミニウム製シリンダーを、分散液
(S)に浸漬塗布し、その乾燥膜厚が1.0μmとなる
ように下引き層を設けた以外は、実施例1と同様にして
感光体を得た。このようにして得たドラムをB6とす
る。
【0045】比較例7 実施例1で用いたアルミニウム製シリンダーを、分散液
(T)に浸漬塗布し、その乾燥膜厚が1.0μmとなる
ように下引き層を設けた以外は、実施例1と同様にして
感光体を得た。このようにして得たドラムをB7とす
る。
【0046】比較例8 下引き層を設けないこと以外は、実施例1と同様にして
感光体B8を得た。 評 価 次にこれらの感光体を市販のレーザープリンター(HE
WLETT PACKARD製 LASER JET
4 Plus)に装着して、各環境下において白地画像
を出し、画像評価を行った。その結果を表1にて示す。
実施例の感光体A1、A2はいずれも温度/湿度が5℃
/10%、25℃/50%、35℃/85%のいずれの
環境下においても良好な画像が得られた。
【0047】比較例1の感光体B1ではいずれの環境条
件下でも白地画像に微小な黒点が多数現れた。比較例
2、3の感光体B2、B3では、温度/湿度が35℃/
85%の環境条件下で白地画像に微小な黒点が多数現れ
た。比較例4、5の感光体B4、B5では、温度/湿度
が25℃/50%、35℃/85%の環境条件下で白地
画像に微小な黒点が多数現れた。比較例6、7の感光体
B6、B7では、温度/湿度が35℃/85%の環境条
件下で白地画像に微小な黒点が多数現れた。比較例8の
感光体B8では、特に温度/湿度が5℃/15%、25
℃/50%の環境下で白地画像に微小な黒点が多数現れ
た。
【0048】
【表1】
【0049】次にこれらの電子写真感光体を感光体特性
測定機に装着して、表面電位が−700Vになるように
帯電させた後、780nmの光を照射した時の半減露光
量、更に−700Vに帯電して5秒放置後の電位保持
率、660nmのLED光除電後の残留電位を測定し
た。その結果を表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】本発明の感光体A1、A2は、温度/湿度
が5℃/10%、25℃/50%、35℃/85%の環
境下において、感度はB1〜B8とほぼ同等であり、電
位保持率においてはB1〜B5と同等であり、B6〜B
8より優れている。残留電位は同じ膜厚ではB1〜B7
と同等である。以上の結果から、本発明の電子写真感光
体は、非常に優れた性能を有していると判断できる。
【0052】
【発明の効果】本発明の下引き層を用いた電子写真感光
体は、高温高湿から低温低湿にわたる全環境において電
気特性及び画像特性が良好であり、帯電性及び、感光層
と導電性基体との接着性が改善され、優れている。ま
た、下引き層の分散液の保存安定性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いたオキシチタニウムフタロシアニ
ンのX線回折図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木崎 宏恵 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体と感光層との間に下引き層
    を有する電子写真感光体において、該下引き層がポリオ
    ール被覆酸化チタン粒子とバインダー樹脂を含有するこ
    とを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 バインダー樹脂がポリアミド系樹脂であ
    る請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 ポリアミド系樹脂が下記一般式(1)で
    示されるジアミン成分を構成成分として有する共重合ポ
    リアミド樹脂である請求項1記載の電子写真感光体。 【化1】 (式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 及びR6 はそれ
    ぞれ独立して、水素原子、アルキル基又はアルコキシ基
    を表わす。)
  4. 【請求項4】 ポリオールの炭素原子数が3〜10であ
    り、水酸基数が3〜6である請求項1〜3のいずれかに
    記載の電子写真感光体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015038635A (ja) * 2014-11-25 2015-02-26 三菱化学株式会社 電子写真感光体、該感光体を用いた画像形成装置、および電子写真カートリッジ

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JP2015038635A (ja) * 2014-11-25 2015-02-26 三菱化学株式会社 電子写真感光体、該感光体を用いた画像形成装置、および電子写真カートリッジ

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