JPH10183948A - 床化粧材の敷設構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋上やバルコニー等に床化粧材を敷設した際
に、その床化粧材が受ける風の影響（化粧床材の捲れあ
がり等）を防止することのできる敷設構造を提供する。 【解決手段】 それぞれが別体で製作された固定用部材
１と、床化粧材１１を押さえる押え天板２とを用い、そ
の固定用部材１を床化粧材１１の端部に連結し、この連
結を行った固定用部材１１に押え天板２を固着して当該
床化粧材１１の端部を固定することで、床化粧材１１の
端部を固定し、また押え天板２の垂直片２ａ等によって
床化粧材１１の脚部への風の進入を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

【０００２】 〔発明の詳細な説明〕

【０００３】

【発明の属する技術分野】本発明は、屋上やバルコニー
等の床面に敷きつめる床化粧材の敷設構造に関する。

【０００４】

【従来の技術】屋上やバルコニー等においては、従来、
美観などの向上を目的として床面に人工芝を敷設してい
る。

【０００５】また、最近では、足もとが心地よくて高級
感のある床を構築することを目的として、屋上やバルコ
ニー等の床面に、複数枚の床化粧材を敷きつめるという
工法も採られるようになってきている。その床化粧材と
しては、硬質合成樹脂を矩形状に成形した床材本体（マ
ット）の上面に、合成樹脂、ラバー、木質またはタイル
等の化粧面材を一体的に形成したものが使用されている
（例えば実開平５−８５９２９号公報）。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した床
化粧材のうち、化粧面材として合成樹脂等が使用され全
体重量が軽量な床化粧材を、屋上やバルコニー等の屋外
に敷設した場合、強風によって床化粧材の位置がずれた
り、また床化粧材脚部への風の進入により床化粧材が捲
れあがるという虞れがある。

【０００７】なお、床材等の位置ずれ等を防止するもの
として、実開昭５９−１０９８４４号公報には、正方形
の偏平な枠体に着脱自在に嵌着できる傾斜板が記載され
ているが、この部材は床材（合成樹脂製すのこ）の滑り
止めを目的としたものにすぎず、屋内で使用する分には
差し支えないが、屋外での使用の際に問題となる、上記
強風による影響を回避することはできない。

【０００８】そこで、本発明は、屋上やバルコニー等に
床化粧材を敷設した際に、その床化粧材が受ける風の影
響（床化粧材の捲れあがり等）を防止することのできる
敷設構造の提供を目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の敷設構造は、図２及び図３に例示するよう
に、それぞれが別体で製作された固定用部材１と、床化
粧材１１を押さえる押え天板２とを用い、その固定用部
材１を床化粧材１１の端部に連結し、この連結を行った
固定用部材１１に押え天板２を固着して当該床化粧材１
１の端部を固定することによって特徴づけられる。

【００１０】このように固定用部材１と押え天板２とを
床化粧材１１の端部に設置すると、押え天板２によって
床化粧材１１の上面端部が押さえ付けられ、床化粧材１
１の捲れあがりを防止することができる。

【００１１】また、本発明の敷設構造では、押え天板２
を固定用部材１に固着するために、この両者間に設ける
部材、例えば押え天板２の垂直片２ａによって床化粧材
１１の端部（側面）が塞がれるので、床化粧材１１の脚
部への風の進入を防ぐことができ、強風による床化粧材
１１の捲れあがり等を、さらに効果的に防止できる。

【００１２】ここで、本発明の敷設構造において、図３
に例示するように、固定用部材１の底面をバルコニー等
の床面Ｆに接着固定しておけば、床化粧材１１の位置ず
れ・捲れあがり等をより確実に防止できる。

【００１３】なお、本発明の敷設構造に用いる固定用部
材と押え天板の材質は、特に限定されないが、例えば樹
脂あるいは金属等が挙げられる。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、以下、図
面に基づいて説明する。まず、本発明の床部材を適用す
る床化粧材を、図１(A),(B) を参照しつつ説明する。

【００１５】この図１に示す床化粧材１１は、硬質合成
樹脂を正方形（３０cm角）に成形した成形品で上面に化
粧面材１２が一体成形されており、裏面には、四辺に沿
って一定ピッチで並ぶ複数本の垂直脚１１ａ・・１１ａ
と、その内方の位置に所定の間隔で並ぶ複数本の補助脚
１１ｂ・・１１ｂが一体成形されている。

【００１６】また、床化粧材１１には、図１(B) の裏面
図に示すように、互いに隣合う二辺の縁部に、それぞれ
連結孔１３を有する複数個の連結片１４が一定のピッチ
で設けられており、その各対辺側には連結脚１５・・１５
がそれぞれ連結孔１３に対応する位置関係で設けられて
いる。

【００１７】さて、この実施の形態では、バルコニーの
床面に敷設する床化粧材１１の端部を押さえる部材とし
て、図２に示す固定用部材１と押え天板２を用いる。固
定用部材１は、硬質合成樹脂を板状に成形した部材で、
その上面には複数本の雄連結部１ａ・・１ａが、先の床化
粧材１１の連結孔１３に対応するピッチで設けられてい
る。またこの固定用部材１の底面はバルコニー等の床面
に密着するようなフラットな面となっている。なお、こ
の固定用部材１に設ける雄連結部１ａの本数は特に限定
されず、床化粧材１１との連結強度等を考慮して適宜に
選定する。

【００１８】押え天板２は、同じく硬質合成樹脂をＬ字
形の成形した部材で、その幅寸法が固定用部材１と等し
い寸法に加工されており、また内面高さＨ（図３参照）
は、床化粧材１１の高さと略等しい寸法か、もしくは、
それよりも所定寸法だけ大きい寸法に加工されている。

【００１９】そして、これら固定用部材１と押え天板２
を用いて、床化粧材１１を固定する際の作業は、まず、
バルコニーの床面に床化粧材１１・・１１を敷設してお
き、それら床化粧材１１・・１１で構成される床の端の部
分に、固定用部材１を、その雄連結部１ａの位置が床化
粧材１１の連結孔１３に合うように配置する。次に、図
３に示すように、固定用部材１の底面をバルコニー床面
Ｆに、両面テープまたは接着剤Ｄなどを用いて固定し、
次いで、固定用部材１の各雄連結部１ａ・・１ａを、それ
ぞれ床化粧材１１の連結孔１３・・１３に嵌め込んで、床
化粧材１１を固定用部材１に連結する。この後、床化粧
材１１の上面に押え天板２を配置し、その垂直片２ａを
床化粧材１１の側面に配置した状態で、押え天板２を固
定用部材１に固定する、といった手順で行う。

【００２０】このようにして、固定用部材１と押え天板
２を床化粧材１１の端部に配置すると、床化粧材１１の
端部がバルコニー床面Ｆに固定されるので強風による位
置ずれを防止できる。また、押え天板２によって床化粧
材１１の上面端部が押さえ付けられ、しかも押え天板２
の垂直片２ａによって床化粧材１１の側面が塞がれるの
で、床化粧材１１の下面側に風が吹き込むことがなくな
る結果、強風による床化粧材１１の捲れあがりを防止す
ることができる。

【００２１】ここで、図３では床化粧材１１の雌連結部
（連結孔１３）側が床の端の部分に位置する場合の例を
示したが、床化粧材１１の雄連結部（連結脚１５）側が
床の端の部分になることもある。この場合、図２に示し
た構造の固定用部材１では連結ができないので、図４
(A),(B) に示すように、固定用部材４１の上面に、床化
粧材１１の連結脚１５と嵌まり合う雌連結部４１ａ・・４
１ａを設けておき、この雌連結部４１ａを利用して床化
粧材１１を連結するといった形態を採ればよい。

【００２２】また、このような雌連結部４１ａ・・４１ａ
と図２に示した雄連結部１ａ・・１ａとを、一つの固定用
部材に２列に配置しておけば、床の端の部分に床化粧材
１１の雌連結部または雄連結部のいずれが位置する場合
でも、１種の固定用部材で対応することが可能になる。

【００２３】なお、以上の実施の形態では、床化粧材１
１の側面を塞ぐ垂直片を押え天板２側に形成している
が、図５に示すように、押え天板５２に平板とし、固定
用部材５１をＬ字形に成形してその垂直片５１ｂによっ
て、床化粧材１１の側面を塞ぐように構成してもよい。

【００２４】また、本発明の敷設構造において、押え天
板２を固定用部材１に固着する際の手段としては、図６
(A) に示すように、両面テープや接着剤Ｄを用いる方
法、あるいは同図(B) に示すように、固定用部材１の上
面に嵌合凸部１ｃを設け、押え天板２側にその嵌合凸部
１ｃに嵌まり合う嵌合凹部２ｃを設け、これらを利用し
て押え天板２を固定用部材１に連結する方法などが挙げ
られる。また、押え天板が図５に示すような平板で、固
定用部材５１側に風進入防止用の垂直片５１ａが設けら
れている場合、図６(C) に示すように、押え天板５２を
ビス止めにより固定用部材５１に固着するという方法も
採用できる。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の敷設構造
によれば、バルコニー等の床面に床化粧材を固定でき、
さらに床化粧材脚部への風の吹きこみを阻止できるの
で、強風によって床化粧材の位置がずれたり、床化粧材
が吹き飛ぶといった虞れがなく、安全な敷設状態を実現
できる。これにより、風の影響を受けやすい場所、例え
ば格子手すり等の風の侵入の恐れのある手すりが装着さ
れたベランダ、戸建住宅の屋上階、マンションの高層
階、ビルの屋上、あるいは屋外テニスコートや屋外プー
ルサイド等への床化粧材の敷設が可能となる等、床化粧
材の敷設場所の範囲が拡大される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用する床化粧材の要部構造図で、
(A) は側面図、(B) は裏面図

【図２】本発明の敷設構造に用いる固定用部材と押え天
板の一例を示す斜視図

【図３】本発明の実施の形態の一例を示す縦断面図

【図４】本発明の実施の形態の他の例を示す縦断面図

【図５】本発明の敷設構造に用いる固定用部材と押え天
板の変形例を示す縦断面図

【図６】本発明の敷設構造において押え天板を固定用部
材に固着する際の方法の説明図

【符号の説明】

１ 固定用部材 １ａ 雄連結部 ２ 押え天板 ２ａ 垂直片 １１ 床化粧材 １３ 連結孔 １５ 連結脚

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 屋上やバルコニー等の床面に床化粧材を
   敷設する際に、その床化粧材を固定する構造であって、
   それぞれが別体で製作された固定用部材と、床化粧材の
   上面を押さえる押え天板とを用い、その固定用部材を床
   化粧材の端部に連結し、この連結を行った固定用部材に
   上記押え天板を固着して当該床化粧材の端部を固定する
   ことを特徴とする床化粧材の敷設構造。
2. 【請求項２】 上記固定用部材が床面に接着固定されて
   いることを特徴とする請求項１に記載の床化粧材の敷設
   構造。