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JPH10152369A - セラミックス原料組成物及びその焼結体並びにその製造方法 - Google Patents

セラミックス原料組成物及びその焼結体並びにその製造方法

Info

Publication number
JPH10152369A
JPH10152369A JP8306540A JP30654096A JPH10152369A JP H10152369 A JPH10152369 A JP H10152369A JP 8306540 A JP8306540 A JP 8306540A JP 30654096 A JP30654096 A JP 30654096A JP H10152369 A JPH10152369 A JP H10152369A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw material
incineration ash
weight
material composition
glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8306540A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Akita
勝彦 秋田
Naoyuki Kato
直行 加藤
Shigeru Hayashi
茂 林
Toshiyuki Mizuno
敏行 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Crystal Kurei Kk
KYOWA SEITO KK
MARUTOSHI TOURIYOUSHIYO KK
Original Assignee
Crystal Kurei Kk
KYOWA SEITO KK
MARUTOSHI TOURIYOUSHIYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Crystal Kurei Kk, KYOWA SEITO KK, MARUTOSHI TOURIYOUSHIYO KK filed Critical Crystal Kurei Kk
Priority to JP8306540A priority Critical patent/JPH10152369A/ja
Publication of JPH10152369A publication Critical patent/JPH10152369A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物としてのガラス、ゴミ焼却灰の溶融ス
ラグ、下水汚泥の焼却灰及びキラを容易に有効利用する
ことができるセラミックス原料組成物及びその焼結体並
びにその製造方法を提供する。 【解決手段】 セラミックス原料組成物は、廃棄物とし
てのガラス、ゴミ焼却灰の溶融スラグ、下水汚泥の焼却
灰及びキラと、窯業用粘土、陶石又は長石類とを湿式又
は乾式粉砕法により粉砕し、混合して調製される。そし
て、この原料組成物を油圧プレス機などを用い、所定形
状に成形することにより成形体が得られる。この成形体
を800〜1300℃の温度で焼結することにより焼結
体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば廃棄物と
してのガラス、ゴミ焼却灰の溶融スラグ、下水汚泥の焼
却灰及びキラ(粘土を分級することにより得られる粗粒
状の残さ)を有効利用するためのセラミックス原料組成
物及びその焼結体並びにその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、ビール瓶などのガラスは使用後
にリサイクルして再使用されるが、酒や調味料などのガ
ラス瓶はそのまま廃棄されているのが現状である。
【0003】また、ゴミ焼却灰の溶融スラグ、下水汚泥
の焼却灰又はキラなどの各種産業廃棄物の処理方法とし
ては、廃棄物を適当な粒度に粉砕し、煉瓦を製造して舗
道用に使用したり、コンクリートに混ぜて採石や砂利の
代わりとして用い、ブロックや側溝などの用途に使用し
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、産業廃棄物
の大半は未だ有効な利用方法が得られておらず、埋め立
て処分を余儀なくされているのが現状である。この産業
廃棄物を建築物などの主要部分に使用することは、品
質、デザイン、コストなどの点から満足できるものでは
ない。すなわち、廃棄物としてのガラス、ゴミ焼却灰の
溶融スラグ、下水汚泥の焼却灰及びキラは、それぞれ単
独で利用されている。
【0005】つまり、これらの各成分は各々アルカリの
含有量,溶融性能,形状保持性能などの性能について知
られており、各成分の個々の性能を有効に発揮させるた
め、それぞれ単独で添加されている。仮に、各成分を単
に組合わせて使用しようとすると、前記各性能が変動
し、所望とする焼結体を得ることはできないという問題
があった。
【0006】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、廃棄物としてのガラス、ゴミ焼却灰の溶
融スラグ、下水汚泥の焼却灰及びキラを容易に有効利用
することができるセラミックス原料組成物及びその焼結
体並びにその製造方法を提供することにある。また、他
の目的とするところは、所定形状を保持でき、意匠性を
向上させることができるセラミックスの焼結体を提供す
ることにある。さらに、他の目的とするところは、セラ
ミックス原料組成物の焼結温度を下げることができ、焼
結を容易に行うことができるセラミックスの焼結体の製
造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載のセラミックス原料組成物の発明
は、廃棄物としてのガラス、ゴミ焼却灰の溶融スラグ、
下水汚泥の焼却灰及びキラと、窯業用粘土、陶石又は長
石類とを湿式又は乾式粉砕法により粉砕して混合したも
のである。
【0008】請求項2に記載のセラミックスの焼結体の
発明は、請求項1に記載のセラミックス原料組成物を所
定形状に成形し、焼結したものである。請求項3に記載
のセラミックスの焼結体の製造方法の発明は、請求項1
に記載のセラミックス原料組成物を混合し、その混合物
を乾式プレス成形又は湿式押出成形により所定形状の成
形体を成形し、その成形体を800〜1300℃の温度
で焼結したものである。
【0009】従って、請求項1に記載のセラミックス原
料組成物においては、廃棄物として処理されるガラス、
ゴミ焼却灰の溶融スラグ、下水汚泥の焼却灰及びキラと
窯業用粘土、陶石又は長石類とが混合され、混合された
ものがセラミックス原料として使用される。
【0010】このため、廃棄物としてのガラス、ゴミ焼
却灰の溶融スラグ、下水汚泥の焼却灰及びキラを組合わ
せて、セラミックスの焼結体などの原料として容易に有
効利用することができる。
【0011】請求項2に記載のセラミックスの焼結体に
おいては、セラミックス原料組成物を所定形状に成形
し、焼結することにより、一定の形状を維持できるとと
もに、混合したガラスにより焼結体の外観を向上させる
ことができる。
【0012】請求項3に記載のセラミックスの焼結体の
製造方法においては、セラミックス原料組成物に融点の
低いガラス成分が含まれているため、そのガラス成分に
より、セラミックス原料組成物の焼結時における焼結温
度を低下させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て、詳細に説明する。セラミックス原料組成物は、ガラ
ス、ゴミ焼却灰の溶融スラグ、下水汚泥の焼却灰及びキ
ラと、窯業用粘土、陶石又は長石類とを湿式又は乾式粉
砕法により粉砕して混合した組成物である。
【0014】ガラスとしては、酒、調味料などの使用済
みの瓶で、リサイクルされず、廃棄されるものが使用さ
れる。ゴミ焼却灰の溶融スラグとしては、ゴミ処理場の
溶融炉でゴミなどを焼却して得られた廃棄物としてのス
ラグが使用される。下水汚泥の焼却灰としては、下水道
処理施設で発生した下水道汚泥を焼却して得られた廃棄
物としての焼却灰が使用される。キラは、前述のように
粘土を分級することにより得られる粗粒の廃棄される砂
などが使用される。
【0015】粉砕法としては、チューブミル、ボールミ
ル、トロミルなどの粉砕機を用いた湿式又は乾式の方法
が採用される。セラミックス原料組成物中のガラスの配
合割合は、1〜60重量%の範囲が望ましい。この割合
が1重量%未満ではガラスを配合する意義が薄く、60
重量%を越えるとガラスの割合が多くなり過ぎ、焼結体
の焼結性を維持することが困難で、焼結体の形状を保持
しにくくなり易い。なお、ガラス中に含まれるアルカリ
成分及びアルカリ土類成分は、セラミックスの焼結体の
焼結性を促進する働きがある。
【0016】次に、セラミックス原料組成物中のゴミ焼
却灰の溶融スラグの配合割合は、1〜50重量%の範囲
が望ましい。この割合が1重量%未満ではゴミ焼却灰の
溶融スラグを配合する意義が薄く、50重量%を越える
とセラミックス原料の調和を害するおそれがあり、焼結
性や形状保持性に難点があるからである。なお、ゴミ焼
却灰の溶融スラグ中に含まれるアルカリ土類成分は、セ
ラミックスの焼結体の耐火度を低下させる働きがある。
【0017】セラミックス原料組成物中の下水汚泥の焼
却灰の配合割合は、1〜30重量%の範囲が望ましい。
この割合が1重量%未満では下水汚泥の焼却灰を配合す
る意義が薄く、30重量%を越えると下水汚泥の焼却灰
中に含まれる鉄などの不純物の影響により、セラミック
スの焼結体の形状を不良にしたり、セラミックスの焼結
体に発泡が生じたりするおそれがあるからである。
【0018】さらに、セラミックス原料組成物中のキラ
の配合割合は、1〜55重量%の範囲が望ましい。この
割合が1重量%未満ではキラを配合する意義が薄く、5
5重量%を越えるとセラミックス原料の調和を害し、焼
結体の焼結性の低下を招くおそれがあるからである。な
お、キラには、酸化アルミニウムや酸化ケイ素が含まれ
ているので、セラミックスの焼結体の形状を保持する働
きがある。
【0019】従って、セラミックス原料における廃棄物
としてのガラス、ゴミ焼却灰の溶融スラグ、下水汚泥の
焼却灰及びキラの含有比率は、ガラス1〜60重量%、
ゴミ焼却灰の溶融スラグ1〜50重量%、下水汚泥の焼
却灰1〜30重量%及びキラ1〜55重量%の範囲内が
望ましい。
【0020】また、セラミックス原料における廃棄物と
してのガラス、ゴミ焼却灰の溶融スラグ、下水汚泥の焼
却灰及びキラの含有比率は、ガラス3〜40重量%、ゴ
ミ焼却灰の溶融スラグ3〜30重量%、下水汚泥の焼却
灰2〜20重量%及びキラ5〜50重量%の範囲内がよ
り望ましく、ガラス5〜20重量%、ゴミ焼却灰の溶融
スラグ5〜15重量%、下水汚泥の焼却灰3〜10重量
%及びキラ15〜40重量%の範囲内がさらに望まし
い。
【0021】ガラス、ゴミ焼却灰の溶融スラグ及び下水
汚泥の焼却灰の含有比率は、60重量%以下であるのが
望ましい。それらの成分の含有率の下限は3重量%程度
であるのが望ましい。
【0022】廃棄物としてのガラス、ゴミ焼却灰の溶融
スラグ、下水汚泥の焼却灰及びキラの含有比率が60重
量%を越えると、セラミックス原料を使用して成形体を
成形する場合に、成形体が脆くて崩れ易くなり成形する
のが困難となるおそれがあるからである。また、その含
有比率が3重量%未満では、各成分の有効利用を図るこ
とができない。
【0023】ゴミ焼却灰の溶融スラグの粉砕は、先ず溶
融炉から排出されたスラグをロールクラッシャー、イン
ペラーブレーカーなどにより粗粉砕し、さらにローラー
ミル、エッジランナーミルなどにより好ましくは1mm以
下、さらに好ましくは0. 5mm以下の細粒に粉砕した
後、チューブミル、ボールミル、トロミルなどの湿式あ
るいは乾式法により微粉砕する。
【0024】微粉砕は、粉砕時間、可塑剤、粘土類、陶
石類、長石類などの添加割合、粉砕メディアのボールの
大きさ、被粉砕物のゴミ焼却灰の溶融スラグとボール、
玉石の比率などにより、粉砕されたゴミ焼却灰の溶融ス
ラグの粒度構成が決定される。
【0025】このようなセラミックス原料組成物を所定
形状に成形し、焼結することにより、所望とするセラミ
ックスの焼結体を得ることができる。セラミックスの焼
結体を製造する場合の焼結温度は、800〜1300℃
の範囲であることが好ましい。この焼結温度は800℃
より低い温度では、焼結体として十分な焼結強度が得ら
れず、セラミックスの焼結体が脆くなる。逆に、130
0℃より高い温度では、セラミックスの焼結体に変形や
溶融が起こる。この焼結温度は、エネルギーコスト、炉
の安定性、製品の安定性などの点を考慮して、900〜
1200℃の温度範囲がさらに好ましい。
【0026】以上のような実施形態により、次のような
効果を発揮することができる。 (1) 廃棄物としてのガラス、ゴミ焼却灰の溶融スラ
グ、下水汚泥の焼却灰及びキラを容易に有効利用するこ
とができる。 (2) セラミックスの焼結体の形状を一定形状に保持
できるとともに、含有されるガラスなどの成分により焼
結体の外観を向上させることができる。 (3) セラミックス原料組成物には融点の低いガラス
が含有されていることから、セラミックス原料組成物を
焼結する際の焼結温度を下げることができ、焼結を容易
に行うことができる。 (4) 廃棄物としてのガラス、ゴミ焼却灰の溶融スラ
グ、下水汚泥の焼却灰及びキラの配合量の調和を保つこ
とができるとともに、焼結させた場合に焼結体の形状が
不良になったり、焼結体に発泡が生じたりするのを防止
することができる。 (5) 廃棄物としてのガラス、ゴミ焼却灰の溶融スラ
グ、下水汚泥の焼却灰及びキラよりなるセラミックス原
料を使用して成形体を成形する場合に、成形体が崩れる
ことなく容易に成形することができる。 (6) セラミックス原料組成物を所定形状に成形した
後、焼結した場合に粒子間の結合性を良くすることがで
き、焼結性を向上させることができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げてこの発明を具体的に説
明するが、この発明はこれらの実施例によって何ら限定
されるものではない。 (実施例1)セラミックス原料組成物として、ガラス5
重量%、ゴミ焼却灰の溶融スラグ6重量%、下水汚泥の
焼却灰3重量%、キラ35重量%、粘土35重量%及び
陶石16重量%を混合し、この混合物をトロミルにより
湿式粉砕した。
【0028】そして、このセラミックス原料組成物をス
プレー乾燥装置により、乾燥造粒して顆粒状の原料とし
て調製し、はい土とした。このはい土を用い、150ト
ン油圧プレスにより、幅100mm×長さ100mm×厚さ
10mmの成形体を成形した。この成形体の表面に釉薬を
施した後、1230℃の温度で3時間焼成して施釉セラ
ミックスタイルを製造した。
【0029】このセラミックスタイルは、吸水率1%以
下、曲げ強度200kgf /cm以上の物性が得られ、着色
の選択も自由にでき、建築用タイルとして使用上全く問
題なく好適に使用することができた。
【0030】なお、このタイルからの有害物質の溶出試
験をJIS−0102(産業廃棄物に含まれる金属等の
検出方法)に従って検出した結果、有害物質の溶出が認
められなかった。以上のように、廃棄物としてのガラ
ス、ゴミ焼却灰の溶融スラグ、下水汚泥の焼却灰及びキ
ラを用いてセラミックスタイルを製造することにより、
資源の有効利用を図ることができた。 (実施例2)セラミックス原料組成物として、ガラス1
8重量%、ゴミ焼却灰の溶融スラグ15重量%、下水汚
泥の焼却灰10重量%、キラ20重量%、粘土30重量
%及び陶石7重量%を混合し、この混合物をトロミルに
より湿式粉砕した。
【0031】そして、このセラミックス原料組成物をス
プレー乾燥装置により、乾燥造粒して顆粒状の原料を調
製した。この顆粒状の原料に陶磁器の粉砕物としてのセ
ルベンを1. 0〜2. 5mmに粉砕したものを10重量%
ミキサーにより二次混合してはい土とした。このはい土
を用い、150トン油圧プレスにより、幅100mm×長
さ100mm×厚さ10mmの成形体を成形した。この成形
体を1050℃の温度で3時間焼成してセラミックスタ
イルを製造した。
【0032】このセラミックスタイルは、吸水率3%以
下、曲げ強度180kgf /cm以上の物性を有し、従来の
粘土、陶石及び長石類のみを原料にしたセラミックスタ
イルと比較して、使用上全く問題なく建築用床タイルと
して実用に供することができた。 (実施例3)セラミックス原料組成物として、ガラス1
0重量%及びゴミ焼却灰の溶融スラグ10重量%を乾式
粉砕により100μm 以下に調製し、これに下水汚泥の
焼却灰10重量%、キラ35重量%及び粘土35重量%
を加えて混合した。
【0033】この混合物を真空土練機を用いて、幅11
0mm×長さ230mm×厚さ60mmの成形体に成形した。
この成形体を含水率1%以下になるまで乾燥した後、1
050℃の温度で4時間焼成し、舗道用煉瓦タイルを製
造した。
【0034】この舗道用煉瓦タイルは、圧縮強さ520
kgf /cm、吸水率5%以下、曲げ強度120kgf /cm、
耐摩耗性0. 1g の物性を有し、従来の粘土、陶石及び
長石類を原料にした舗道用煉瓦と比較しても使用上全く
問題はなかった。
【0035】なお、この舗道用煉瓦についてJIS−0
102(有害物質の溶出試験)に従って有害物質の試験
を行った結果、有害物質の溶出は認められなかった。 (実施例4)セラミックス原料組成物として、ガラス1
0重量%、ゴミ焼却灰の溶融スラグ10重量%、下水汚
泥の焼却灰10重量%、キラ35重量%及び粘土35重
量%を混合し、この混合物をトロミルにより湿式粉砕し
て泥漿とした。この泥漿をフィルタープレスで脱水して
ケーキ状のはい土(含水率20%)とした。
【0036】このはい土に1. 0mm以下の陶磁器の粉砕
物としてのセルベン10重量%を加えて全体の水分が1
5〜18%なるように調製し、真空土練機を用いて、幅
110mm×長さ230mm×厚さ60mmの成形体を成形し
た。この成形体を含水率1%以下になるまで乾燥した
後、1050℃の温度で4時間焼成し、舗道用煉瓦タイ
ルを製造した。
【0037】この舗道用煉瓦タイルは、圧縮強さ520
kgf /cm、吸水率5%以下、曲げ強度120kgf /cm、
耐摩耗性0. 1g の物性を有し、従来の粘土、陶石及び
長石類を原料にした舗道用煉瓦と比較しても使用上全く
問題はなかった。
【0038】なお、この舗道用煉瓦についてJIS−0
102(有害物質の溶出試験)に従って有害物質の試験
を行った結果、有害物質の溶出は認められなかった。 (実施例5)実施例3において、ガラス10重量%、ゴ
ミ焼却灰の溶融スラグ5重量%、下水汚泥の焼却灰5重
量%、キラ40重量%及び粘土40重量%とし、焼結温
度を1200℃とした。
【0039】この舗道用煉瓦タイルは、圧縮強さ520
kgf /cm、吸水率5%以下、曲げ強度120kgf /cm、
耐摩耗性0. 1g の物性を有し、従来の粘土、陶石及び
長石類を原料にした舗道用煉瓦と比較しても使用上全く
問題はなかった。
【0040】なお、この舗道用煉瓦についてJIS−0
102(有害物質の溶出試験)に従って有害物質の試験
を行った結果、有害物質の溶出は認められなかった。 (実施例6)実施例4において、ガラス10重量%、ゴ
ミ焼却灰の溶融スラグ5重量%、下水汚泥の焼却灰5重
量%、キラ40重量%及び粘土40重量%とし、焼結温
度を1200℃とした。
【0041】この舗道用煉瓦タイルは、圧縮強さ520
kgf /cm、吸水率5%以下、曲げ強度120kgf /cm、
耐摩耗性0. 1g の物性を有し、従来の粘土、陶石及び
長石類を原料にした舗道用煉瓦と比較しても使用上全く
問題はなかった。
【0042】なお、この舗道用煉瓦についてJIS−0
102(有害物質の溶出試験)に従って有害物質の試験
を行った結果、有害物質の溶出は認められなかった。次
に、実施形態又は実施例から抽出される技術的思想につ
いて以下に述べる。 (1) 前記廃棄物としてのガラス、ゴミ焼却灰の溶融
スラグ、下水汚泥の焼却灰及びキラの含有比率は、ガラ
ス1〜60重量%、ゴミ焼却灰の溶融スラグ1〜50重
量%、下水汚泥の焼却灰1〜30重量%及びキラ1〜5
5重量%である請求項1に記載のセラミックス原料組成
物。
【0043】このように構成すれば、廃棄物としてのガ
ラス、ゴミ焼却灰の溶融スラグ、下水汚泥の焼却灰及び
キラの配合量の調和を保つことができるとともに、焼結
させた場合に焼結体の形状が不良になったり、焼結体に
発泡が生じたりするのを防止することができる。 (2) 前記廃棄物としてのガラス、ゴミ焼却灰の溶融
スラグ及び下水汚泥の焼却灰の含有比率は3〜60重量
%である上記(1)に記載のセラミックス原料組成物。
【0044】このように構成した場合、廃棄物としての
ガラス、ゴミ焼却灰の溶融スラグ、下水汚泥の焼却灰及
びキラよりなるセラミックス原料を使用して成形体を成
形する場合に、成形体が崩れることなく容易に成形する
ことができる。 (3) 前記焼結温度は900〜1200℃である請求
項3に記載のセラミックスの焼結体の製造方法。
【0045】このように構成した場合、焼結時における
炉の操作性を向上させることができ、製品の安定性を高
めることができるとともに、エネルギーコストの低減を
図ることができる。
【0046】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明によれば、廃棄物としてのガラス、ゴミ焼却灰の溶融
スラグ、下水汚泥の焼却灰及びキラを組合わせて、セラ
ミックスの焼結体などの原料として容易に有効利用する
ことができる。
【0047】請求項2に記載の発明によれば、セラミッ
クス原料組成物を所定形状に成形し、焼結することによ
り、一定の形状を維持できるとともに、混合したガラス
により焼結体の外観を向上させることができる。
【0048】請求項3に記載の発明によれば、セラミッ
クス原料組成物に融点の低いガラス成分が含まれている
ため、そのガラス成分により、セラミックス原料組成物
の焼結時における焼結温度を低下させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋田 勝彦 愛知県名古屋市中区錦2丁目7番4号 ク リスタル・クレイ 株式会社内 (72)発明者 加藤 直行 岐阜県土岐郡笠原町2455番地の1 共和製 陶 株式会社内 (72)発明者 林 茂 岐阜県土岐郡笠原町2455番地の1 共和製 陶 株式会社内 (72)発明者 水野 敏行 岐阜県土岐市鶴里町柿野1145番地 有限会 社 丸敏陶料所 内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物としてのガラス、ゴミ焼却灰の溶
    融スラグ、下水汚泥の焼却灰及びキラと、窯業用粘土、
    陶石又は長石類とを湿式又は乾式粉砕法により粉砕して
    混合したセラミックス原料組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のセラミックス原料組成
    物を所定形状に成形し、焼結したセラミックスの焼結
    体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のセラミックス原料組成
    物を混合し、その混合物を乾式プレス成形又は湿式押出
    成形により所定形状の成形体を成形し、その成形体を8
    00〜1300℃の温度で焼結したセラミックスの焼結
    体の製造方法。
JP8306540A 1996-11-18 1996-11-18 セラミックス原料組成物及びその焼結体並びにその製造方法 Pending JPH10152369A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ITMO20090037A1 (it) * 2009-02-13 2010-08-14 Manfredini E Schianchi S R L Procedimento per la realizzazione di manufatti ceramici
RU2555974C1 (ru) * 2014-03-28 2015-07-10 федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Самарский государственный экономический университет" Керамическая масса для изготовления керамического кирпича

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ITMO20090037A1 (it) * 2009-02-13 2010-08-14 Manfredini E Schianchi S R L Procedimento per la realizzazione di manufatti ceramici
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