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JPH10155104A - 複眼撮像方法及び装置並びに記憶媒体 - Google Patents

複眼撮像方法及び装置並びに記憶媒体

Info

Publication number
JPH10155104A
JPH10155104A JP8327821A JP32782196A JPH10155104A JP H10155104 A JPH10155104 A JP H10155104A JP 8327821 A JP8327821 A JP 8327821A JP 32782196 A JP32782196 A JP 32782196A JP H10155104 A JPH10155104 A JP H10155104A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
optical system
imaging optical
parallax
limit value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8327821A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeo Sakimura
岳生 崎村
Katsumi Iijima
克己 飯島
Kotaro Yano
光太郎 矢野
Sunao Kurahashi
直 倉橋
Katsuhiko Mori
克彦 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP8327821A priority Critical patent/JPH10155104A/ja
Priority to US08/926,817 priority patent/US6549650B1/en
Priority to EP97307026A priority patent/EP0830034B1/en
Priority to DE69733233T priority patent/DE69733233T2/de
Publication of JPH10155104A publication Critical patent/JPH10155104A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)
  • Stereoscopic And Panoramic Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力形態に応じた動画のパノラマ撮像表示及
び立体視撮像表示を行うことができる複眼撮像方法及び
装置を提供する。 【解決手段】 左右の撮像光学系4a,4bで撮像した
左右の画像から、複数の合成方法を有する画像合成部1
5により1枚の合成画像を作成し、この画像合成部15
が有する複数の合成方法をモード選択部18により切り
替えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高画質、高精細な
動画パノラマ撮像表示機能或いは動画立体視撮像表示機
能を有する複眼撮像方法及び装置並びにこれら複眼撮像
方法及び装置に使用する記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、複眼撮像装置を用いたパノラ
マ撮像表示法及び立体視撮像表示法が知られている。パ
ノラマ撮像表示法では、例えば左右に並べられた2つの
撮像光学系を、ミラー等を用いて撮像する画像の視点が
一致するように配置して撮像する。撮像光学系では、撮
像した左右2枚の画像がオーバーラップするようにして
撮像する。そして、得られた左右2枚の画像をあるオー
バーラップ量でオーバーラップさせて1枚のパノラマ合
成画像を作成し、ディスプレイ等の画像出力装置に表示
する。
【0003】一方、立体視撮像表示法では、2つの撮像
光学系をある基線長で与えられる間隔でそれぞれ平行に
配置して、2視点からの画像の撮像を行う。
【0004】ところで、人間の左右の目は平均して65
mm程度の距離があるとされ、立体視撮像表示において
も2つの撮像光学系の基線長を65mmとすることが標
準となっている。
【0005】このように、左右2つの視点からある着目
した被写体を撮像した場合、それぞれの撮像系で撮像さ
れる画像中の被写体の位置が互いに異なっている。即
ち、これが視差であり、この視差を立体視(ステレオ
視)することにより、ユーザーは立体感のある画像を見
ることができる。
【0006】左右2つの視点で得られた画像を立体視す
る方法には、種々の方法がある。その1つは、得られた
左右それぞれの画像をディスプレイ(画像出力装置)を
用いて、1枚の画像領域に左右交互に出力する。ユーザ
ー側では、その左右画像の表示切り替えに同期して、左
右のシャッターの切り替えを行う液晶シャッター眼鏡で
見ることにより、立体感のある画像を見ることができる
ものである。
【0007】また、もう1つの表示法では、左右2つの
画像を予め作成した1枚の立体視画像の領域に水平方向
の1ラインおきに交互に配置して、左右2画像からなる
ストライプ状の画像を作成する。そして、ディスプレイ
画面には作成した立体視画像と同様に水平方向の1ライ
ンおきに偏光方向が交互に変化する偏光板を持ってお
り、画像はストライプ状に偏光方向が異なって表示され
る。そこで、作成したストライプ状の立体視画像をディ
スプレイに表示すると、右の撮像光学系で撮像された画
像(右画像)は、ある方向のみの偏光光だけが透過して
表示され、左の撮像光学系で撮像された画像(左画像)
は、前記右画像とは異なる偏光光のみが透過して表示さ
れる。
【0008】一方、ユーザー側では左右それぞれにディ
スプレイに表示される画像と同じ偏光光のみを透過する
機能を備えた偏光眼鏡を掛けることにより、右目には右
画像が表示されている偏光光のみを透過し、左目には左
画像が表示されている偏光光のみを透過するようになっ
ている。この偏光眼鏡を用いてユーザーは右画像を右目
のみで、左画像を左目のみで見ることになり、ユーザー
は立体感のある画像を見ることができる。
【0009】また、上述したように立体視撮像表示で
は、異なる視点から撮像される画像の視差を利用してい
る。即ち、ユーザーは視差を持つ2つの画像を着目した
被写体(以下、主被写体と記述する)について重ね合わ
せるように、即ち、融像させることにより、立体感のあ
る画像を作り出している。
【0010】一般にユーザーは、主被写体について左右
2つの視点の画像を融像させて立体視する場合、左右2
画像間の主被写体の視差が小さい方が主被写体の融像を
容易に行うことができる。
【0011】そこで、撮像する際には主被写体の視差が
小さくなるように撮像光学系を配置することが必要にな
っている。従来では、この問題を (1)撮像光学系に輻輳角を持たせて配置 (2)撮像光学系を平行移動 することにより解決していた。
【0012】図23は2つの撮像光学系を輻輳角を持た
せずに配置した場合、即ち、平行視による立体視撮像の
撮像光学系の配置例を示す図である。同図において、2
つの撮像光学系701a,701bは原点O1を中心と
して基線長lで与えられた間隔で互いに平行に配置され
ており、それぞれレンズ702a,702bと撮像素子
であるCCD703a,703bを持っている。レンズ
702aとCCD703a、レンズ702bとCCD7
03bの間隔はvとする。また、原点O1から撮像する
方向にzだけ離れた位置Aに主被写体904があるもの
とする。
【0013】図23において、主被写体904は左右各
々のCCD703a,703bの面上の異なる位置にそ
れぞれ結像する。このときのCCD703a,703b
の各面での主被写体904の結像位置の差を視差dと呼
ぶ。即ち、平行に配置された2つの撮像光学系701
a,701bには、主被写体904はある視差dを持っ
て結像することになる。そこで、これをユーザーが融像
しやすいように撮像光学系701a,701bに輻輳角
を持たせて、主被写体904の視差dを小さくする。
【0014】図23において、レンズ702a,702
bの中心B、Cと、物体である主被写体904の存在す
る位置Aと原点O1からなる角O1AB、O1ACは、下
記式(1)によりθとして求められる。
【0015】 θ=arctan l/2z …式(1) ここで、zは2つの撮像光学系701a,701b群と
主被写体904との間の距離、lは2つの撮像光学系7
01a,701bの基線長を表わす。そこで、2つの撮
像光学系701a,701bを各レンズ702a,70
2bの中心B、Cを回転中心として、直線BCから角θ
だけ回転させることにより、両方のCCD703a,7
03bに結像する主被写体904の位置を共に画像の中
央にして、視差を0にすることができる。
【0016】図24は撮像される主被写体904の2画
像間の視差を0にするように、撮像光学系701a,7
01bに輻輳角を持たせて配置した例を示す図である。
【0017】以上のように撮像光学系701a,701
bに輻輳角を持たせることにより、撮像光学系701
a,701bがぶつかり合う等の物理的な制約がない限
り、主被写体904の視差を0にすることが可能であ
る。
【0018】一方、撮像光学系701a,701bを平
行移動させて配置する方法では、撮像光学系701a,
701bの基線長lを短くとる或いはCCD703a,
703bを平行移動させる等の方法がある。
【0019】図25は撮像光学系701a,701bの
基線長をlからl′に短くした配置例を示す図である。
この様に撮像光学系701a,701bの基線長を短く
すると、撮像された画像の視差を小さくすることができ
る。
【0020】図26は撮像光学系701a,701b内
のCCD703a,703bを平行移動させた例を示す
図である。同図に示すように、CCD703a,703
bを平行移動させて撮像する各撮像光学系701a,7
01bで撮像される左右2つの画像で主被写体904の
視差を小さくすることができる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の複眼撮像装置を用いたパノラマ撮像表示法及び
立体視撮像表示法にあっては、静止画を対象とした処理
及び表示法しかなく、動画に対応した処理及び表示法は
確立されていなかった。動画表示では、フレームフレー
トの高い、動画として良好な画像を提供するような処理
及び表示方法が必要となっているが、いまだ実現を見な
い。
【0022】また、上述した従来の撮像光学系に輻輳角
を持たせた場合、撮像面の共役面は変化する。
【0023】図24において、撮像面の共役面は平行視
のときの撮像面の共役面905aから各撮像光学系70
1a,701bによって撮像される撮像面の共役面、こ
こでは左の撮像光学系701aによる撮像面の共役面9
05bから右の撮像光学系701bによる撮像面の共役
面905cへ変化することになる。この撮像面の共役面
の変化によって、各画像の中心にある主被写体904を
除く周辺部は歪みを生じることになる。この歪みは撮像
光学系701a,701bの輻輳角が大きくなるにつれ
て大きくなり次第に立体視をすることが困難になってく
る。より良好な立体視撮像表示を行うために、撮像光学
系701a,701bに持たせる輻輳角には限界がある
という問題点があった。
【0024】また、撮像光学系701a,701bを平
行移動させて配置することにより、主被写体904の視
差を小さくする方法では、まず、基線長を短くすると、
主被写体904だけではなく画像全体として視差のない
画像ができることになり、十分な立体感を得ることがで
きないという問題点があった。
【0025】また、CCD等の撮像素子を平行移動させ
る方法では、精度の高い撮像素子の制御が要求される。
そこで、視差の大きい左右の画像を用いた場合、撮像素
子を平行移動して視差を0にするためには、移動量が大
きくなり制御が困難であるという問題点があった。
【0026】本発明は上述した従来の技術の有するこの
ような問題点に鑑みてなされたものであり、その第1の
目的とするところは、出力形態に応じた動画のパノラマ
撮像表示及び立体視撮像表示を行うことができる複眼撮
像方法及び装置を提供しようとするものである。
【0027】また、本発明の第2の目的とするところ
は、主被写体の融像を容易にする立体視画像を得ること
ができる複眼撮像方法及び装置を提供しようとするもの
である。
【0028】また、本発明の第3の目的とするところ
は、撮像光学系の制御を手動操作により容易に行うこと
ができる複眼撮像方法及び装置を提供しようとするもの
である。
【0029】また、本発明の第4の目的とするところ
は、前記複眼撮像装置を円滑に制御することができる記
憶媒体を提供しようとするものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために請求項1記載の複眼撮像方法は、左右に配置し
た2つの撮像光学系で撮像した左右2つの画像から1枚
の合成画像を作成する複数の合成方法を有する合成ステ
ップと、前記複数の合成方法を切り替える切り替えステ
ップとを有することを特徴とする。
【0031】また、上記第1の目的を達成するために請
求項2記載の複眼撮像方法は、請求項1記載の複眼撮像
方法において、前記複数の合成方法の内の第1は、合成
速度を優先して合成する合成方法1であり且つ前記複数
の合成方法の内の第2は、合成した画像の画質を優先し
て合成する合成方法2であることを特徴とする。
【0032】また、上記第1の目的を達成するために請
求項3記載の複眼撮像方法は、請求項2記載の複眼撮像
方法において、前記合成方法1は、撮像した左右2つの
画像を一定のオーバーラップ量を与えて合成し且つ前記
合成方法2は、撮像した左右2つの画像をそれぞれの輝
度、色情報の左右差や台形歪みを補正し、更に、2つの
画像のオーバーラップ領域を検出してこれから算出され
るオーバーラップ量を用いて合成することを特徴とす
る。
【0033】また、上記第1の目的を達成するために請
求項4記載の複眼撮像方法は、請求項2または3記載の
複眼撮像方法において、前記切り替えステップは、スル
ー表示モードでは前記合成方法1に、記録及び再生モー
ドでは前記合成方法2に切り替えることを特徴とする。
【0034】また、上記第1の目的を達成するために請
求項5記載の複眼撮像方法は、請求項1,2または3記
載の複眼撮像方法において、前記合成画像は、パノラマ
合成画像であることを特徴とする。
【0035】また、上記第1の目的を達成するために請
求項6記載の複眼撮像方法は、請求項1,2または3記
載の複眼撮像方法において、前記合成画像は、立体視画
像であることを特徴とする。
【0036】また、上記第1の目的を達成するために請
求項7記載の複眼撮像装置は、左右に配置した2つの撮
像光学系で撮像した左右2つの画像から1枚の合成画像
を作成する複数の合成方法を有する合成手段と、前記複
数の合成方法を切り替える切り替え手段とを有すること
を特徴とする。
【0037】また、上記第1の目的を達成するために請
求項8記載の複眼撮像装置は、請求項7記載の複眼撮像
装置において、前記複数の合成方法の内の第1は、合成
速度を優先して合成する合成方法1であり且つ前記複数
の合成方法の内の第2は、合成した画像の画質を優先し
て合成する合成方法2であることを特徴とする。
【0038】また、上記第1の目的を達成するために請
求項9記載の複眼撮像装置は、請求項7記載の複眼撮像
装置において、前記合成方法1は、撮像した左右2つの
画像を一定のオーバーラップ量を与えて合成し且つ前記
合成方法2は、撮像した左右2つの画像をそれぞれの輝
度、色情報の左右差や台形歪みを補正し、更に、2つの
画像のオーバーラップ領域を検出してこれから算出され
るオーバーラップ量を用いて合成することを特徴とす
る。
【0039】また、上記第1の目的を達成するために請
求項10記載の複眼撮像装置は、請求項7または8記載
の複眼撮像装置において、前記切り替え手段は、スルー
表示モードでは前記合成方法1に、記録及び再生モード
では前記合成方法2に切り替えることを特徴とする。
【0040】また、上記第1の目的を達成するために請
求項11記載の複眼撮像装置は、請求項7,8または9
記載の複眼撮像装置において、前記合成画像は、パノラ
マ合成画像であることを特徴とする。
【0041】また、上記第1の目的を達成するために請
求項12記載の複眼撮像装置は、請求項7,8または9
記載の複眼撮像装置において、前記合成画像は、立体視
画像であることを特徴とする。
【0042】また、上記第2の目的を達成するために請
求項13記載の複眼撮像方法は、2つの撮像光学系によ
り互いに視差を有する1組の画像を撮像する複眼撮像方
法において、撮像した画像内から選択された主被写体の
視差を調節するように制御する制御ステップを有するこ
とを特徴とする。
【0043】また、上記第2の目的を達成するために請
求項14記載の複眼撮像方法は、請求項13記載の複眼
撮像方法において、前記制御ステップは、前記撮像光学
系の輻輳角の限界値を設定していることを特徴とする。
【0044】また、上記第2の目的を達成するために請
求項15記載の複眼撮像方法は、請求項13記載の複眼
撮像方法において、前記制御ステップは、前記撮像光学
系の輻輳角の限界値以上では、表示する画像を平行移動
することにより、該画像中の主被写体の視差を調節する
ことを特徴とする。
【0045】また、上記第2の目的を達成するために請
求項16記載の複眼撮像方法は、請求項15記載の複眼
撮像方法において、前記平行移動とは、前記撮像光学系
を平行移動することを指し、前記制御ステップは、前記
撮像光学系の輻輳角の限界値以上では、該撮像光学系の
基線長を短くして撮像することにより、画像中の主被写
体の視差を調節することを特徴とする。
【0046】また、上記第2の目的を達成するために請
求項17記載の複眼撮像方法は、請求項15記載の複眼
撮像方法において、前記平行移動とは、前記撮像光学系
内の撮像素子を平行移動することを指し、前記制御ステ
ップは、前記撮像光学系の輻輳角の限界値以上では、該
撮像光学系の撮像素子を前記2つの撮像光学系の中心か
ら離れるように平行移動して撮像することにより、画像
中の主被写体の視差を調節することを特徴とする。
【0047】また、上記第2の目的を達成するために請
求項18記載の複眼撮像方法は、請求項15記載の複眼
撮像方法において、前記平行移動とは、撮像した左右の
画像を平行移動することを指し、前記制御ステップは、
前記撮像光学系の輻輳角の限界値以上では、該撮像した
左右の画像を平行移動して立体視撮像表示画像を作成す
ることにより、画像中の主被写体の視差を調節すること
を特徴とする請求項16記載の撮像方法。
【0048】また、上記第3の目的を達成するために請
求項19記載の複眼撮像方法は、請求項15記載の複眼
撮像方法において、2つの撮像光学系により互いに視差
を有する1組の画像を撮像する複眼撮像方法において、
前記撮像光学系の輻輳角の限界値を設定し、該限界値以
下では前記輻輳角もしくは平行移動により前記撮像光学
系を制御し、前記限界値以上では前記平行移動により前
記撮像光学系を制御する制御ステップを有することを特
徴とする。
【0049】また、上記第2の目的を達成するために請
求項20記載の複眼撮像装置は、2つの撮像光学系によ
り互いに視差を有する1組の画像を撮像する複眼撮像装
置において、撮像した画像内から選択された主被写体の
視差を調節するように制御する制御手段を有することを
特徴とする。
【0050】また、上記第2の目的を達成するために請
求項21記載の複眼撮像装置は、請求項20記載の複眼
撮像装置において、前記制御手段は、前記撮像光学系の
輻輳角の限界値を設定していることを特徴とする。
【0051】また、上記第2の目的を達成するために請
求項22記載の複眼撮像装置は、請求項20記載の複眼
撮像装置において、前記制御手段は、前記撮像光学系の
輻輳角の限界値以上では、表示する画像を平行移動する
ことにより、該画像中の主被写体の視差を調節すること
を特徴とする。
【0052】また、上記第2の目的を達成するために請
求項23記載の複眼撮像装置は、請求項22記載の複眼
撮像装置において、前記平行移動とは、前記撮像光学系
を平行移動することを指し、前記制御手段は、前記撮像
光学系の輻輳角の限界値以上では、該撮像光学系の基線
長を短くして撮像することにより、画像中の主被写体の
視差を調節することを特徴とする。
【0053】また、上記第2の目的を達成するために請
求項24記載の複眼撮像装置は、請求項22記載の複眼
撮像装置において、前記平行移動とは、前記撮像光学系
内の撮像素子を平行移動することを指し、前記制御手段
は、前記撮像光学系の輻輳角の限界値以上では、該撮像
光学系の撮像素子を前記2つの撮像光学系の中心から離
れるように平行移動して撮像することにより、画像中の
主被写体の視差を調節することを特徴とする。
【0054】また、上記第2の目的を達成するために請
求項25記載の複眼撮像装置は、請求項22記載の複眼
撮像装置において、前記平行移動とは、撮像した左右の
画像を平行移動することを指し、前記制御手段は、前記
撮像光学系の輻輳角の限界値以上では、該撮像した左右
の画像を平行移動して立体視撮像表示画像を作成するこ
とにより、画像中の主被写体の視差を調節することを特
徴とする。
【0055】また、上記第3の目的を達成するために請
求項26記載の複眼撮像装置は、2つの撮像光学系によ
り互いに視差を有する1組の画像を撮像する複眼撮像装
置において、前記撮像光学系の輻輳角の限界値を設定す
る限界値設定手段と、該限界値設定手段により設定され
た限界値以下では前記輻輳角もしくは平行移動により前
記撮像光学系を制御し且つ前記限界値以上では前記平行
移動により前記撮像光学系を制御する制御手段とを有す
ることを特徴とする。
【0056】また、上記第3の目的を達成するために請
求項27記載の複眼撮像装置は、請求項26記載の複眼
撮像装置において、前記制御手段は、ユーザーインター
フェースであることを特徴とする。
【0057】また、上記第4の目的を達成するために請
求項28記載の記憶媒体は、複眼撮像装置を制御するプ
ログラムを格納する記憶媒体であって、左右に配置した
2つの撮像光学系で撮像した左右2つの画像から1枚の
合成画像を作成する複数の合成方法を有する合成モジュ
ールと、前記複数の合成方法を切り替える切り替えモジ
ュールとを有するプログラムを格納したことを特徴とす
る。
【0058】また、上記第4の目的を達成するために請
求項29記載の記憶媒体は、請求項28記載の記憶媒体
において、前記複数の合成方法の内の第1は、合成速度
を優先して合成する合成方法1であり且つ前記複数の合
成方法の内の第2は、合成した画像の画質を優先して合
成する合成方法2であることを特徴とする。
【0059】また、上記第4の目的を達成するために請
求項30記載の記憶媒体は、請求項29記載の記憶媒体
において、前記合成方法1は、撮像した左右2つの画像
を一定のオーバーラップ量を与えて合成し且つ前記合成
方法2は、撮像した左右2つの画像をそれぞれの輝度、
色情報の左右差や台形歪みを補正し、更に、2つの画像
のオーバーラップ領域を検出してこれから算出されるオ
ーバーラップ量を用いて合成することを特徴とする。
【0060】また、上記第4の目的を達成するために請
求項31記載の記憶媒体は、請求項28または29記載
の記憶媒体において、前記切り替えモジュールは、スル
ー表示モードでは前記合成方法1に、記録及び再生モー
ドでは前記合成方法2に切り替えることを特徴とする。
【0061】また、上記第4の目的を達成するために請
求項32記載の記憶媒体は、請求項28,29または3
0記載の記憶媒体において、前記合成画像は、パノラマ
合成画像であることを特徴とする。
【0062】また、上記第4の目的を達成するために請
求項33記載の記憶媒体は、請求項28,29または3
0記載の記憶媒体において、前記合成画像は、立体視画
像であることを特徴とする。
【0063】また、上記第4の目的を達成するために請
求項34記載の記憶媒体は、2つの撮像光学系により互
いに視差を有する1組の画像を撮像する複眼撮像装置を
制御するプログラムを格納する記憶媒体であって、撮像
した画像内から選択された主被写体の視差を調節するよ
うに制御する制御モジュールを有するプログラムを格納
したことを特徴とする。
【0064】また、上記第4の目的を達成するために請
求項35記載の記憶媒体は、請求項34記載の記憶媒体
において、前記制御モジュールは、前記撮像光学系の輻
輳角の限界値を設定していることを特徴とする。
【0065】また、上記第4の目的を達成するために請
求項36記載の記憶媒体は、請求項34記載の記憶媒体
において、前記制御モジュールは、前記撮像光学系の輻
輳角の限界値以上では、表示する画像を平行移動するこ
とにより、該画像中の主被写体の視差を調節することを
特徴とする。
【0066】また、上記第4の目的を達成するために請
求項37記載の記憶媒体は、請求項36記載の記憶媒体
において、前記平行移動とは、前記撮像光学系を平行移
動することを指し、前記制御モジュールは、前記撮像光
学系の輻輳角の限界値以上では、該撮像光学系の基線長
を短くして撮像することにより、画像中の主被写体の視
差を調節することを特徴とする。
【0067】また、上記第4の目的を達成するために本
発明の請求項38記載の記憶媒体は、請求項36記載の
記憶媒体において、前記平行移動とは、前記撮像光学系
内の撮像素子を平行移動することを指し、前記制御モジ
ュールは、前記撮像光学系の輻輳角の限界値以上では、
該撮像光学系の撮像素子を前記2つの撮像光学系の中心
から離れるように平行移動して撮像することにより、画
像中の主被写体の視差を調節することを特徴とする。
【0068】また、上記第4の目的を達成するために本
発明の請求項39記載の記憶媒体は、請求項36記載の
記憶媒体において、前記平行移動とは、撮像した左右の
画像を平行移動することを指し、前記制御モジュール
は、前記撮像光学系の輻輳角の限界値以上では、該撮像
した左右の画像を平行移動して立体視撮像表示画像を作
成することにより、画像中の主被写体の視差を調節する
ことを特徴とする。
【0069】また、上記第4の目的を達成するために本
発明の請求項40記載の記憶媒体は、2つの撮像光学系
により互いに視差を有する1組の画像を撮像する複眼撮
像装置を制御するプログラムを格納する記憶媒体であっ
て、前記撮像光学系の輻輳角の限界値を設定する限界値
設定モジュールと、該限界値設定モジュールにより設定
された限界値以下では前記輻輳角もしくは平行移動によ
り前記撮像光学系を制御し且つ前記限界値以上では前記
平行移動により前記撮像光学系を制御する制御モジュー
ルとを有することを特徴とする。
【0070】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0071】(第1の実施の形態)まず、本発明の第1
の実施の形態を図1〜図4に基づき説明する。図1は本
発明の第1の実施の形態に係る複眼撮像装置を有するシ
ステム構成を示すブロック図であり、このシステムは、
複眼撮像装置1とパーソナルコンピュータ2とディスプ
レイ装置3とからなる。
【0072】複眼撮像装置1は、左右2つの撮像光学系
4a,4b、同期信号発生器5、A/Dコンバータ6
a,6b、メモリ7を備えている。撮像光学系4a,4
bは、それぞれレンズ8a,8b、撮像素子であるCC
D9a,9bを有している。CCD9a,9bは同期信
号発生器5と接続されており、2つのCCD9a,9b
を同期して撮像できるようになっている。複眼撮像装置
1は、インターフエースケーブル10によってパーソナ
ルコンピュータ2と接続されている。
【0073】パーソナルコンピュータ2は、パラレルイ
ンターフェース11、CPU(中央演算処理装置)1
2、メモリ13、ディスプレイコントローラ14、画像
合成部15、画像補正/オーバーラップ量計算部16、
記憶装置17及びモード選択部18を有しており、これ
らはそれぞれCPUバス19に接続されている。ディス
プレイコントローラ14はVRAM(ビデオランダムア
クセスメモリ)20を有している。
【0074】複眼撮像装置1からの画像信号の入力はパ
ラレルインターフェース11により行い、ディスプレイ
装置3への画像の出力はディスプレイコントローラ14
を介して行うようになっている。
【0075】次に本実施の形態に係る複眼撮像装置1に
よる動画のパノラマ撮像表示方法について、図2のフロ
ーチャートに基づき説明する。まず、ステップS201
で処理モードの選択、切り替えを行う。この処理モード
には、リアルタイムに画像の撮像、処理、表示を行うス
ルー表示モードと、撮像した画像を一時記録しておく記
録モードと、記録した画像を再生する再生モードの3種
類がある。ユーザーはこれら3種類の中から希望の処理
モードを選択して、処理モードを切り替える。本実施の
形態においては、図1のパーソナルコンピュータ2内の
ハードウエアであるモード選択部18によって処理モー
ドの選択、切り替えを行っているが、ハードウエアで処
理モードの選択、切り替えを行わずに、ソフトウエアで
処理モードの選択、切り替えを行うようにすることは可
能である。
【0076】次に各処理モードを選択した場合の処理の
流れを説明する。
【0077】まず、スルー表示モードが選択された場合
は、ステップS202で左右画像の撮像を行う。図1に
おいて、複眼撮像装置1内のレンズ8a,8bで結像し
た左右2つの画像をそれぞれのCCD9a,9bで取得
する。画像は同期信号発生器5からの信号を基に左右で
同期して取得する。得られる画像信号をA/Dコンバー
タ6a,6bでそれぞれデジタル画像に変換してメモリ
7に蓄積する。これら2系統の画像信号をインターフェ
ースケーブル10を介してパーソナルコンピュータ2に
入力する。入力した画像信号はCPUバス19を通って
メモリ13に転送される。
【0078】ここで、CCD9a,9bが互いに同期し
て撮像を行っているので、その後の画像信号のアナログ
/デジタル画像変換や複眼撮像装置1からパーソナルコ
ンピュータ2への画像転送が同期して行われていなくて
も、メモリ13に転送される左右2つの画像は互いに同
期の取れた画像となっている。
【0079】そこで、パーソナルコンピュータ2に転送
された左右2系統の画像から1枚のパノラマ合成画像を
作成する。図3にスルー表示モードにおいてパノラマ合
成画像をディスプレイ装置3に表示する方法を示す。同
図中、201aは左画像、201bは右画像である。こ
こで、左右2つの画像201a,201bをパノラマ合
成する上で1視点から撮像された左右2つの画像をつな
ぎ合わせるオーバーラップ領域を決定する必要がある。
このオーバーラップ量を、スルー表示モードではステッ
プS203で、ある一定の値に設定する。これはユーザ
ーが適当な値を設定する。そして、この値に基づいてス
テップS204で図1における画像合成部15により左
右2つの画像201a,201bからパノラマ画像に合
成する。
【0080】パノラマ画像の合成では、2つの画像20
1a,201bのオーバーラップ領域を、左右いずれか
の画像で画素値を代入して重ね合わせる。合成したパノ
ラマ画像は、ステップS205で図1のディスプレイコ
ントローラ14によってVRAM20に転送され、ディ
スプレイ装置3に表示される。これをユーザーが希望す
るフレームだけディスプレイ装置3に表示して、その表
示を終了するか否かをステップS206で判別する。そ
して、終了しない場合は前記ステップS202へ戻り、
終了する場合はステップS207でディスプレイ装置3
の表示を終了する。
【0081】以上のようにして、スルー表示モードで
は、ある一定のオーバーラップ量を予め設定しておい
て、その設定した値を用いてパノラマ合成処理を行う。
【0082】次に記録モードが選択された場合の処理に
ついて説明する。図4に記録モードにおけるパノラマ撮
像表示方法を示す。記録モードが選択された場合は、ス
テップSS208で左右画像の撮像を行う。この複眼撮
像装置1による左右2系統の画像信号の撮像は、上述し
たスルー表示モードの場合と同様である。また、記録モ
ードにおいてもディスプレイ装置3にはスルー表示モー
ドによる表示が行われている。即ち、パノラマ合成画像
の記録に並行して、ステップSS209でオーバーラッ
プ量をある一定の値に設定する。この値に基づいてステ
ップS210で図1における画像合成部15により左右
2つの画像201a,201bからパノラマ画像に合成
する。合成したパノラマ画像は、ステップS211で図
1のディスプレイコントローラ14によってVRAM2
0に転送され、ディスプレイ装置3に表示される。ユー
ザーはディスプレイ装置3に表示された画像を見ながら
パノラマ合成画像を記録することができる。
【0083】しかし、パノラマ合成画像の記録におい
て、スルー表示モードでは2つの画像201a,201
bから1枚のパノラマ合成画像を作成する場合に、2つ
の画像201a,201bをそのままの状態である一定
のオーバーラップ量を与えて合成していたが、記録モー
ドでは、パノラマ合成を行う前に、まず、ステップS2
14で図1の画像補正/オーバーラップ量計算部16に
より左右2つの画像201a′,201b′のオーバー
ラップ量を計算する。この左右2つの画像201a′,
201b′のオーバーラップ量は、撮像された左右2つ
の画像201a′,201b′からテンプレートマッチ
ング等のアルゴリズムを用いた画素値の対応付けを行
い、オーバーラップ領域を検出してから、その重なり量
を算出している。従って、画像合成に用いるオーバーラ
ップ量は可変値となる。
【0084】次にステップS215で図1の画像補正/
オーバーラップ量計算部16により、撮像した画像の情
報を利用した画像の補正を行う。即ち、複眼撮像装置1
の撮像光学系4a,4bによって生じる左右2つの画像
の輝度、色情報の左右差や台形歪みの補正を行う。図4
では右画像201b′、左画像201a′のつなぎ目で
不連続になる輝度を補正している様子を示している。こ
れらの補正及びオーバーラップ量の計算を行った後、ス
テップS216で図1の画像合成部15によりパノラマ
合成を行う。これは、スルー表示モードにおけるステッ
プS204での合成と同様であるが、そのときのパラメ
ータである左右2つの画像のオーバーラップ量は、代入
方法が異なっている。また、合成する2つの画像は、記
録モードでは画像補正が行われている。
【0085】以上のようにしてパノラマ合成した画像
を、ステップS217で図1の記憶装置17へ転送して
記録する。この記録はユーザーの設定に応じて複数フレ
ームについて行い、ステップS212でディスプレイ表
示及び記録を終了するか否かを判別する。そして、終了
しない場合は前記ステップS208へ戻り、終了する場
合はステップS213でディスプレイ表示及び記録を終
了する。ここで、記録する画像はパノラマ合成した画像
としているが、その代わりに画像補正した左右2枚の画
像とアトリビュート情報であるオーバーラップ量を記録
することも可能である。
【0086】最後に再生モードが選択された場合の処理
について説明する。再生モードが選択された場合は、ス
テップS218で予め図1の記憶装置17に記憶されて
いた動画のファイルを読み込み、ディスプレイ装置3に
表示する。ディスプレイ装置3による表示は、上述した
スルー表示モードと同様に、図1のディスプレイコント
ローラ14の制御によりVRAM20に転送して、ディ
スプレイ装置3に表示している。
【0087】以上のようにして、モードの切り替えによ
りユーザーの目的に応じた表示を行うことができる。ス
ルー表示モードでは予め一定のオーバーラップ量を設定
してパノラマ合成画像を作成して表示するため、1フレ
ームの処理時間が短くなり、リアルタイムでのフレーム
レートが高い同画像を提供することができる。また、記
録モードでは画像補正と正確なオーバーラップ量の計算
を行った後、パノラマ合成画像を作成するため、改めて
再生モードでディスプレイ装置3に表示する場合には、
画質の良い2系統の画像のつなぎ目が滑らかなパノラマ
合成画像を得ることができる。
【0088】本実施の形態においては、図1で左右2系
統の画像信号の処理を行う画像補正/オーバーラップ量
計算部16、画像合成部15はパーソナルコンピュータ
2内にあるが、これらを複眼撮像装置1内に備えること
も可能である。また、パーソナルコンピュータ2の代わ
りにワークステーション等の装置を用いることも可能で
ある。また、複眼撮像装置1とパーソナルコンピュータ
2を接続するインターフェースケーブル10は、2つの
インターフェースにより各系統別々に転送したり、1つ
のインターフェースを用いて2系統の画像信号を左右時
分割してパーソナルコンピュータ2に転送することが可
能である。その他、パーソナルコンピュータ2内のCP
Uバス19はISAバス、PCIバス等、種々の規格の
バスを用いることができる。
【0089】(第2の実施の形態)次に本発明の第2の
実施の形態を図5及び図6に基づき説明する。上述した
第1の実施の形態はパノラマ合成画像を得るようにした
ものであるのに対して、本実施の形態は立体視画像を得
るようにしたものである。なお、本実施の形態に係る複
眼撮像装置を有するシステム構成は、上述した第1の実
施の形態における図1と同一であり、また、本実施の形
態に係る複眼撮像装置による動画の立体視撮像表示処理
のフローチャートは、上述した第1の実施の形態におけ
る図2と同一であるから、両図を流用して説明する。
【0090】まず、まず、ステップS201で処理モー
ドの選択、切り替えを行う。この処理モードは、上述し
た第1の実施の形態と同様のスルー表示モードと、記録
モードと、再生モードの3種類がある。ユーザーはこれ
ら3種類の中から希望の処理モードを選択して、処理モ
ードを切り替える。また、本実施の形態においても、図
1のパーソナルコンピュータ2内のハードウエアである
モード選択部18によって処理モードの選択、切り替え
を行っているが、ハードウエアで処理モードの選択、切
り替えを行わずに、ソフトウエアで処理モードの選択、
切り替えを行うようにすることは可能である。
【0091】次に各処理モードを選択した場合の処理の
流れを説明する。
【0092】まず、スルー表示モードが選択された場合
は、ステップS202で左右2枚の画像の撮像を行う。
複眼撮像装置1によって左右2枚の画像を撮像する方法
は、上述したパノラマ撮像表示の場合と同様である。し
かし、パノラマ撮像表示では視点を一致させて撮像する
のに対して、立体視撮像表示では撮像光学系4a,4b
を基線長で与えられる間隔で配置し、2視点からの画像
の撮像を行う。
【0093】次に撮像した左右2系統の画像をパーソナ
ルコンピュータ2に転送して、1枚の立体視画像を作成
する。図5にスルー表示モードにおいて立体視画像をデ
ィスプレイ装置3に表示する方法を示す。同図中、30
1aは左画像、301bは右画像、302は主被写体で
ある。ここで左右2つの画像301a,301bから立
体視画像を作成するためのオーバーラップ量を決定する
必要がある。立体視画像におけるオーバーラップ量とは
左右2つの画像を重ね合わせる量を指す。このオーバー
ラップ量を変えることにより、作成する立体視画像の視
差、即ち、立体感を制御することができる。このオーバ
ーラップ量をステップS203である一定の値に設定す
る。本実施の形態では、撮像画像中の主被写体302の
視差を小さくするようにオーバーラップ量の値を設定す
るものとする。これは、主被写体302の融像を容易に
するために設定しているが、このオーバーラップ量はユ
ーザーが自由に設定することができる。そして、この設
定した値に基づいてステップS204で図1の画像合成
部15により1枚の立体視画像を作成する。
【0094】立体視画像の表示では、従来技術の項で述
べたように、ディスプレイ装置上に左右の画像を交互に
出力して、この画像の切り替えに同期してシャッタリン
グする液晶シャッター眼鏡で見る方法や、左右2枚の画
像を水平方向の1ラインおきに交互に配置し、上から1
ラインおきに偏光方向を交互に変えるシートを被せ、そ
の上から左右で偏光の異なる眼鏡を用いて見る方法があ
る。このように立体視画像の表示方法は複数種類ある
が、ここではどの様な表示方法でも適応可能である。
【0095】以上のようにして作成された画像は、上述
したパノラマ撮像表示の場合と同様に、ステップS20
5で図1のディスプレイコントローラ14によってVR
AM20に転送され、ディスプレイ装置3に表示され
る。次にステップS206でユーザーが設定した時間及
びフレーム数だけ表示して、その表示を終了するか否か
を判別する。そして、終了しない場合は前記ステップS
202へ戻り、終了する場合はステップS207でディ
スプレイ装置3の表示を終了する。
【0096】以上のようにして、スルー表示モードでは
左右2つの画像からそのまま立体視画像を作成して、デ
ィスプレイ装置3に表示する。これにより、フレームレ
ートの高い動画の立体視撮像表示を行うことができる。
【0097】次に記録モードが選択された場合の処理に
ついて説明する。図6に記録モードにおける立体視撮像
表示方法を示す。同図中、301a′は左画像、301
b′は右画像、302は主被写体である。記録モードが
選択された場合は、ステップSS208で左右画像の撮
像を行う。この複眼撮像装置1による左右2系統の画像
信号の撮像は、上述したスルー表示モードの場合と同様
である。また、記録モードにおいてもディスプレイ装置
3にはスルー表示モードによる表示が行われている。即
ち、立体視画像の記録に並行して、ステップSS209
でオーバーラップ量をある一定の値に設定する。この値
に基づいてステップS210で図1における画像合成部
15により左右2つの画像301a,301bから立体
視画像に合成する。合成した立体視画像は、ステップS
211で図1のディスプレイコントローラ14によって
VRAM20に転送され、ディスプレイ装置3に表示さ
れる。ユーザーはディスプレイ装置3に表示された画像
を見ながら立体視画像を記録することができる。
【0098】しかし、パノラマ合成画像の記録におい
て、スルー表示モードでは2枚の画像301a,301
bから1枚の立体視画像を作成する場合に、2枚の画像
301a,301bをそのままの状態である一定のオー
バーラップ量を与えて合成していたが、記録モードで
は、立体視画像を作成する前に、まず、ステップS21
4で図1の画像補正/オーバーラップ量計算部16によ
り左右2つの画像301a′,301b′のオーバーラ
ップ量を計算する。この左右2つの画像301a′,3
01b′のオーバーラップ量は、撮像された左右2つの
画像301a′,301b′から主被写体302の抽出
を行い、視差を0に設定する。即ち、画像中の主被写体
302が丁度重なるように左右2つの画像301a′,
301b′を重ねたときのその重なり量を示している。
従って、立体視画像作成に用いるオーバーラップ量は可
変値となる。ここで、本実施の形態においては視差を0
に設定するとしたが、視差を0以外の値に設定すること
も可能である。
【0099】次にステップS215で図1の画像補正/
オーバーラップ量計算部16により、撮像した画像の情
報を利用した画像の補正を行う。即ち、複眼撮像装置1
の撮像光学系4a,4bによって生じる左右2つの画像
の輝度、色情報の左右差や台形歪みの補正を行う。図6
では右画像301b′、左画像301a′のつなぎ目で
不連続になる輝度を補正している様子を示している。こ
れらの補正及びオーバーラップ量の計算を行った後、ス
テップS216で図1の画像合成部15により立体視画
像の作成を行う。これは、スルー表示モードにおけるス
テップS204での合成と同様であるが、そのときのパ
ラメータである左右2つの画像のオーバーラップ量は、
代入方法が異なっている。また、合成する2つの画像
は、記録モードでは画像補正が行われている。
【0100】以上のようにして作成された立体視画像
を、ステップS217で図1の記憶装置17へ転送して
記録する。この記録はユーザーの設定に応じて複数フレ
ームについて行い、ステップS212でディスプレイ表
示及び記録を終了するか否かを判別する。そして、終了
しない場合は前記ステップS208へ戻り、終了する場
合はステップS213でディスプレイ表示及び記録を終
了する。
【0101】ここで、記録する画像は作成された立体視
画像としているが、その代わりに画像補正した左右2つ
の画像とアトリビュート情報であるオーバーラップ量を
記録することも可能である。
【0102】最後に再生モードが選択された場合の処理
について説明する。再生モードが選択された場合は、ス
テップS218で予め図1の記憶装置17に記憶されて
いた動画のファイルを読み込み、ディスプレイ装置3に
表示する。ディスプレイ装置3による表示は、上述した
スルー表示モードと同様に、図1のディスプレイコント
ローラ14の制御によりVRAM20に転送して、ディ
スプレイ装置3に表示している。
【0103】以上のようにして、モードの切り替えによ
りユーザーの目的に応じた動画像の表示を行うことがで
きる。スルー表示モードで撮像した左右2つの画像か
ら、そのまま立体視画像を作成して表示するため、1フ
レームの処理時間が短くなり、リアルタイムでのフレー
ムレートが高い動画像を提供することができる。また、
記録モードでは画像補正と適当なオーバーラップ量の計
算を行った後、立体視画像を作成するため、改めて再生
モードでディスプレイ装置3に表示する場合には、画質
の良い立体視画像を得ることができる。
【0104】ここで、上述した第1及び第2の実施の形
態では、画像の撮像のために撮像前に予めスルー表示モ
ード、記録モードの選択を行った後、各々の処理を行っ
ていたが、これをスルー表示モードの状態からモード選
択部18で記録モードのオン(ON)、オフ(OFF)
を行うことにより、ディスプレイ装置3のスルー表示に
並行して画像の合成及び記録を行う処理アルゴリズムに
することも可能である。
【0105】ところで複眼撮像装置では、撮像光学系を
パノラマ撮像表示ではミラー等を用いて撮像する画像の
視点が一致するように配置し、立体視撮像表示では65
mm間隔にそれぞれ平行に配置することにより、画像の
撮像を行っているが、これらの撮像系の配置の変更は容
易に行うことができる。従って、1つの複眼画像入出力
装置において、2次元のパノラマ撮像表示、3次元の立
体視撮像表示の両方の撮像表示を行うことが可能であ
る。
【0106】(第3の実施の形態)次に本発明の第3の
実施の形態を図7〜図10に基づき説明する。本実施の
形態は、撮像光学系の輻輳角と基線長を変化させること
により、立体視撮像表示画像中の主被写体の視差を0に
して、ユーザーの主被写体の融像をよういにするように
したものである。
【0107】図7は本発明の第3の実施の形態に係る複
眼撮像装置の構成を示すブロック図である。同図中、7
00は複眼撮像装置で、左右2つの撮像光学系701
a,701b、信号処理部704、被写体位置検出部7
05、ファインダー706、インターフェース707、
撮像光学系708a,708b、輻輳角/平行移動量制
御用ユーザーインターフェース709を有している。
【0108】撮像光学系701a,701bは、それぞ
れレンズ702a,702b、撮像素子であるCCD7
03a,703bを備えている。2つの撮像光学系70
1a,701bによって撮像された画像は信号処理部7
04に送られ、ここで立体視画像の合成や画像補正、画
像出力等の画像処理が行われる。信号処理部704は被
写体位置検出部705、ファインダー706、インター
フェース707に接続されている。ファインダー706
は画像補正や合成を行った画像を出力するもので、この
ファインダー706を覗くことにより、立体視される画
像を見ることができる。また、外部の図示しない外部装
置、例えばパーソナルコンピュータ等で画像を編集をし
たり、図示しないディスプレイ装置に画像を表示する場
合には、インターフェース707を介して他の外部装置
へ画像を転送するようになっている。
【0109】被写体位置検出部705はユーザーが立体
視撮像表示画像中の主被写体を選択する場合に用いるイ
ンターフェースと、選択された主被写体の撮像光学系か
らの奥行きと主被写体の視差を0にするために必要な輻
輳角を算出する算出部とを有している。
【0110】ここで、ファインダー706に表示された
左の撮像光学系によって撮像された画像から、マウス等
のポインテイングデバイスにより着目する被写体に含ま
れる一点を指定すると、その点を中心とするある大きさ
のテンプレートを用いたマッチングにより右画像中の対
応点を検出する。この1組の対応点から、その位置での
視差を求め、その視差からし主被写体の位置、即ち撮像
光学系からの奥行きを算出する。更に、この主被写体の
視差を0にするために輻輳角だけの制御を行った場合に
必要な輻輳角の量を算出する。
【0111】但し、画像中の主被写体を選択する方法
は、輻輳角/平行移動量制御用ユーザーインターフェー
ス709を用いるだけに限られるものではなく、自動的
に画像中の主被写体を抽出するようにしてもよい。ま
た、主被写体は画像の中心にあるものとして、予め画像
の中心の一点に定めておき、その部分の視差を調節する
ようにしてもよい。
【0112】今、図23において2つの撮像光学系70
1a,701bの撮像対象として被写体904が撮像さ
れているものとする。ここで、図7の複眼撮像装置70
0の被写体位置検出部705によりVD7QE904を
選択すると、その選択された被写体904の2つの撮像
光学系701a,701bからの奥行きzが検出され
る。
【0113】この被写体位置検出部705は撮像光学系
駆動装置708a,708bに接続されており、ここで
得られた主被写体904の位置情報を2つの撮像光学系
701a,701bに接続されている撮像光学系駆動装
置708a,708bに転送する。撮像光学系駆動装置
708a,708bは、被写体位置検出部705から転
送された主被写体904の位置情報を基に撮像光学系7
01a,701bの輻輳角や平行移動量を自動的に制御
するものである。
【0114】次に撮像光学系駆動装置708a,708
bによる撮像光学系701a,701bの輻輳角や平行
移動量の自動制御方法について説明する。
【0115】上述したように、従来では輻輳角のみ或い
は平行移動だけによる視差の調整方法は存在していた。
輻輳角による制御法については、図24に示すように撮
像光学系701a,701bと主被写体904との間の
距離zと基線長lで決まる角度θは、下記(1)式によ
り求められる。
【0116】 θ=arctan l/2z … (1) この角度θだけ撮像光学系701a,701bに輻輳角
を持たせれば、主被写体904の視差を0にすることが
可能である。しかし、この場合、左右の撮像光学系70
1a,701bにそれぞれ輻輳角を持たせることによ
り、撮像面の共役面905b,905cが左右の撮像光
学系701a,701bで異なるために、主被写体90
4を除く周辺部で互いに歪んだ画像が得られることにな
る。この歪みは輻輳角が大きくなるにつれて大きくな
り、良好な立体視画像を得ることができなくなる。
【0117】従って、本実施の形態では撮像光学系70
1a,701bに与える輻輳角には立体視画像として見
ることのできる限界値を定め、それ以上に輻輳角を与え
ないようにする。ここで輻輳角の限界値は、ある設定条
件に基づく値を用いても、人間の経験的な値を用いても
構わない。この輻輳角の限界値は、図7の撮像光学系駆
動装置708a,708bに備えられているメモリ上に
保持しておき、駆動しているときに常に撮像光学系70
1a,701bの輻輳角が設定した限界値であるか否か
を判定している。本実施の形態において撮像光学系70
1a,701bは基線長lを65mmとし、無限遠から
1mまでにある物体に対して視差を0にするように輻輳
角を制御できるように設定する。即ち、上記(1)式で
l=65mm、z=1mとしたときに、角度θの限界値
は0.0325(rad)(1.86°)となり、この
撮像系は輻輳角を1.86°まで与えることができる。
【0118】次に撮像光学系701a,701bから1
m手前にある主被写体904の視差を0にするための撮
像光学系701a,701bの制御方法について、図8
のフローチャートに基づき説明する。
【0119】図9は2つの撮像光学系701a,701
bを定めた限界値までに輻輳角を持たせて配置した例を
示す図である。ここでは輻輳角の限界値をθ′としてい
る。図8において、まず、ステップS801で図7の被
写体位置検出部705により図9の主被写体904を検
出して撮像光学系701a,701bからの奥行きを検
出する。次にステップS802で前記ステップS801
において検出された奥行きから主被写体904の視差を
0にするために輻輳角のみで制御した場合に必要な輻輳
角の量を算出し、該算出された輻輳角を予め図7の撮像
光学系駆動装置708a,708bのメモリに保持され
ている輻輳角の限界値と比較し、θ<θ′で視差0に調
節可能か否かを判別する。そして、主被写体904の視
差を0にするために必要な撮像光学系701a,701
bの輻輳角が限界値θ′以下であれば、即ち、θ<θ′
で視差0に調節可能であれば、ステップS803で輻輳
角のみを変化させて視差を0に調節した後、ステップS
804で主被写体904の視差を0にする調節を終了す
る。
【0120】一方、前記ステップS802において主被
写体904の視差を0にするために必要な撮像光学系7
01a,701bの輻輳角が限界値θ′以上であれば、
即ち、θ<θ′で視差0に調節不可能であれば、ステッ
プS805で輻輳角をθ=θ′まで変化させ(輻輳角を
限界値に止めて)、次のステップS806で図7の撮像
光学系駆動装置708a,708bにより撮像光学系7
01a,701bの基線長を変化させて視差を0に調節
した後、前記ステップS804で主被写体904の視差
を0にする調節を終了する。
【0121】今、図9において左の撮像光学系701a
の光軸Laが平行視のときの撮像面の共役面905aと
A”で交わっているとする。このとき主被写体904が
存在する位置AとA”との間の距離dは、下記(2)に
より求められる。
【0122】 d=l/2−z×tanθ′… (2) 従って、左の撮像光学系701aを原点O1方向へdだ
け移動することにより、該左の撮像光学系701aの光
軸Laと撮像面の共役面905aとの交点A”を主被写
体904が存在する位置Aに合わせることができる。
【0123】また、図9において右の撮像光学系701
bについても原点O1を中心に左の撮像光学系701a
と対称の位置にあるため、同様に右の撮像光学系701
bを原点O1方向へ基線長lを短くするように平行移動
することにより、その光軸Lb上に主被写体904を合
わせることができる。これによって2つの撮像光学系7
0a,701bによって撮像される画像の主被写体90
4の視差を0に合わせることができる。
【0124】図10に輻輳角θは限界値θ′に止め、基
線長lを短くするように平行移動することにより、主被
写体904の視差を0にした2つの撮像光学系70a,
701bの配置例を示す。
【0125】以上のように視差量の調整を目的として2
つの撮像光学系701a,701bに与える輻輳角には
立体視画像として見ることのできる限界値θ′を定め、
それ以上の調整には2つの撮像光学系701a,701
bの基線長lを短くすることにより調節する。これによ
り、主被写体904の融像が容易で且つ良好な立体視撮
像表示画像を得ることができる。
【0126】ところで、本実施の形態においては、主被
写体904の視差を0にすることを目的としているが、
これに限られるものではなく任意の視差量に調節する場
合においても適応できるものである。
【0127】(第4の実施の形態)次に本発明の第4の
実施の形態について、図9、図11〜図13を用いて説
明する。本実施の形態は、撮像光学系の輻輳角を変化さ
せ、更に、撮像光学系内の撮像素子(CCD)の位置を
平行移動させることによって、立体視撮像表示画像中の
主被写体の視差を0にしてユーザーの主被写体の融像を
容易にするようにしたものである。
【0128】図11は本発明の第4の実施の形態に係る
複眼撮像装置の構成を示すブロック図であり、同図にお
いて上述した第3の実施の形態における図7と同一部分
については、同一符号が付してある。図11において図
7と異なる点は、図7の構成にCCD703a,703
bをそれぞれ駆動させるためのCCD駆動装置710
a,710bを付加したことである。
【0129】本実施の形態においても、上述した第3の
実施の形態における輻輳角の制御方法と同様に、図9に
おいて定めた限界値θ’まで撮像光学系701a,70
1bに輻輳角を持たせることができるものとする。
【0130】上述した第3の実施の形態においては、輻
輳角の限界値θ’を超えるような場合には、輻輳角は限
界値θ’に止め、撮像光学系701a,701bの基線
長lを短くすることにより制御していた。
【0131】しかし、本実施の形態では撮像光学系70
1a,701bの基線長lを短くする代わりに、撮像光
学系701a,701b内のCCD703a,703b
をCCD駆動装置710a,710bにより平行移動さ
せることにより主被写体904の視差を0にするもので
ある。
【0132】次に本実施の形態に係る複眼撮像装置にお
ける主被写体904の視差を0にする処理の流れについ
て、図12のフローチャートに基づき説明する。
【0133】まず、ステップS1201で図11におけ
る被写体位置検出部5により主被写体904を検出し
て、撮像光学系701a,701bからの奥行きを検出
する。次にステップS1202で前記ステップS120
1において検出された奥行きから主被写体904の視差
を0にするために輻輳角のみで制御した場合に必要な輻
輳角の量を算出して、その算出した輻輳角θを予め図1
1の撮像光学系駆動装置708a,708bのメモリに
保持されている輻輳角の限界値θ’と比較し、θ<θ’
で視差0に調節可能か否かを判別する。
【0134】主被写体904の視差を0にするために必
要な撮像光学系701a,701bの輻輳角が限界値
θ’以下であれば、即ちθ<θ’で視差0に調節可能で
あれば、ステップS1203で輻輳角の制御だけで視差
を0にした後、ステップS1204で主被写体904の
視差を0にする調節を終了する。
【0135】一方、必要な撮像光学系701a,701
bの輻輳角が限界値θ’以上である場合も存在する。そ
こで、主被写体904の視差を0にするために必要な撮
像光学系701a,701bの輻輳角が限界値θ’以上
であれば、即ちθ<θ’で視差0に調節不可能であれ
ば、ステップS1205で輻輳角を限界値θ’に止め、
図11のCCD駆動装置710a,710bによってC
CD703a,703bを平行移動させることにより視
差を0にした後、前記ステップS1204で主被写体9
04の視差を0にする調節を終了する。
【0136】図9において、左の撮像光学系701aに
おいてCCD703aに結像している主被写体904の
位置はb点にある。そこで今、主被写体904の像をC
CD703a面の中心O2に移動させることを考える。
レンズ703aの後側主平面とCCD703aとの間の
距離をvとし、bとO2との間の距離をxとすると、x
は下記(3)式により求められる。
【0137】 x=v×tan(θ−θ’)=v×l−2ztanθ’/2z+ltanθ’ … (3) 従って、CCD703aを光軸Laに垂直な方向にb点
をO2に近付けるようにxだけずらすと、主被写体90
4の像の位置を距離xだけ移動してCCD703aの中
心O2に持っていくことができる。
【0138】図13にCCD703aを光軸Laに垂直
な方向に原点O1から離れる方向へ平行移動することに
より、主被写体904の視差を0にした場合の撮像光学
系701a,701bの配置例を示す。
【0139】以上のようにして、視差量の撮像光学系7
01a,701bに与える輻輳角には、立体視画像とし
て見ることのできる限界値を定め、それ以上の調整には
2つの撮像光学系701a,701b内のそれぞれのC
CD703a,703bを原点O1から離れる方向へ平
行移動することにより、主被写体904の視差を0にす
る。これにより、主被写体904の融像が容易で且つ良
好な立体視撮像表示画像を見ることができる。また、C
CD703a,703bの平行移動だけによる視差量の
調整では、平行移動量が大きくなるために、その制御が
大変であるという問題点があったが、本実施の形態によ
れば、輻輳角の制御と併用することにより、平行移動制
御の負担を軽減することができる。
【0140】ところで、本実施の形態においては上述し
た第3の実施の形態の場合と同様に、主被写体904の
視差を0にすることを目的としているが、任意の視差量
に調節する場合においても本発明は適用可能である。
【0141】更に、本実施の形態においては撮像素子と
してCCDを用いたが、これに限られるものではなく、
他の撮像素子を用いてもよい。
【0142】(第5の実施の形態)次に本発明の第5の
実施の形態について、図7、図9及び図14を用いて説
明する。なお、本実施の形態における複眼撮像装置の構
成は、上述した第3の実施の形態おける図7と同一であ
るから、同図を流用して説明する。
【0143】上述した第3及び第4の実施の形態におい
ては、撮像光学系701a,701bの輻輳角θを、定
めた限界値θ’まで変化させ、それ以上の制御をハード
ウエアによって行っていた。
【0144】本実施の形態では、撮像光学系701a,
701bの輻輳角θを、定めた限界値θ’まで変化させ
た後で、撮像した左右2つの画像から実際に立体視画像
を作成する場合に撮像した画像を平行移動して、立体視
画像の視差を調整するようにしたものである。
【0145】図14は本実施の形態に係る複眼撮像装置
における輻輳角θの限界値θ’までの輻輳角制御とソフ
トウエアによる立体視撮像表示の説明図である。本実施
の形態においても同様に、図9において定めた限界値
θ’まで撮像光学系701a,701bに輻輳角を持た
せることができるものとする。
【0146】上述した第4の実施の形態において、主被
写体904のCCDでの像の位置がCCDの中心O2か
らxだけずれていることは説明した。従って、左右の撮
像光学系701a,701bで撮像した画像中の主被写
体904の位置は、CCD面で互いに2xだけずれてい
ることになる。このずれ量2xとCCDの素子サイズs
がわかると、撮像した画像中でのずれ量p(pixe
l)は、下記(4)式により求められる。
【0147】p=2x/s … (4) このずれ量pは図7の撮像光学系駆動装置708aでx
のずれ量が算出された後、信号処理部704に転送さ
れ、ここで撮像した画像中でのずれ量pに変換される。
【0148】そこで、この信号処理部704では図14
において図7の左右の撮像光学系701a,701bに
より撮像した画像1401aに対して右の撮像光学系7
01bにより撮像した画像1401bをp(pixe
l)だけずらした状態で合成された立体視画像1402
をファインダー706のディスプレイ上に表示する。
【0149】例えば、ファインダー706のディスプレ
イ上に左右それぞれの画像を左右交互に出力し、ユーザ
ー側ではその左右画像の表示の切り替えに同期して左右
のシャッターの切り替えを行う液晶シャッター眼鏡で見
る場合には、左右の画像を互いにp(pixel)だけ
ずらして交互に出力すればよい。また、左右2枚の画像
を予め作成した1枚の立体視画像の領域に水平方向の1
ラインおきに交互に配置して左右2画像からなるストラ
イプ状の画像を作成する場合については、立体視画像を
合成するときにp(pixel)のずれを持たせて合成
すればよい。
【0150】以上のようにして輻輳角の限界値を超えて
から視差の制御を行うときには、立体視画像を作成する
ときにソフトウエア上で左画像に対して右画像を平行移
動させて作成することにより、主被写体904の視差を
0にすることができる。これにより、ハードウエアに負
荷を与えずに主被写体904の融像が容易で且良好な立
体視撮像表示画像を見ることができる。
【0151】ところで、本実施の形態においても上述し
た第3の実施の形態の場合と同様に、主被写体904の
視差を0にすることを目的としているが、任意の視差量
に調節する場合においても本発明は適用可能である。ま
た、本実施の形態によれば、一度撮像してメモリに記録
した左右それぞれの画像を、改めて立体視画像を作成し
て再生する場合でも、任意の視差量で表示することが可
能である。更に、上述した第3〜第5の実施の形態を通
して撮像の対象としていた主被写体904は、常に左右
の撮像光学系701a,701bの2等分面上に存在し
ていたが、複眼撮像装置によって撮像される領域内の任
意の位置に存在する物体についても、主被写体として視
差を制御するこことが可能である。
【0152】(第6の実施の形態)次に本発明の第6の
実施の形態について、図7、図10、図15〜図19を
用いて説明する。なお、本実施の形態における複眼撮像
装置の構成は、上述した第3の実施の形態おける図7と
同一であるから、同図を流用して説明する。
【0153】上述した第3及び第4の実施の形態におい
ては、被写体位置検出部705によりユーザーが撮像画
像内の主被写体904を選択すると、自動的に撮像光学
系が移動する方式について説明した。
【0154】本実施の形態では、撮像光学系を自動制御
するのではなく、ユーザーがインターフェースを介して
制御し得るようにしたものである。
【0155】図15は輻輳角/平行移動量制御用ユーザ
ーインターフェースを有する複眼撮像装置を示す図であ
る。同図において1501は複眼撮像装置で、その後面
にはファインダー1502と制御ボタン1503を備え
ている。制御ボタン1503は図7における輻輳角/平
行移動量制御用ユーザーインターフェース709を指す
ものである。
【0156】図7において輻輳角/平行移動量制御用ユ
ーザーインターフェース709は、2つの撮像光学系駆
動装置708a,708bに接続されている。そして、
ユーザーは制御ボタン1503を介して撮像光学系駆動
装置708a,708bに制御信号を送り、2つの撮像
光学系701a,701bをそれぞれ制御する。制御ボ
タン1503は輻輳角を持たせる(+)方向と(−)方
向とを持っており、この制御ボタン1503を押すと撮
像光学系701a,701bを移動させることができ
る。
【0157】次に制御ボタン1503による撮像光学系
701a,701bの移動処理の流れを図16及び図1
7のフローチャートに基づき説明する。
【0158】本実施の形態においては、図26に示すよ
うに輻輳角の限界値θ’以上で撮像光学系701a,7
01bの基線長lを変化させて制御するようにしたもの
である。
【0159】まず、制御ボタン1503を(+)方向に
押した場合の動作について図16に基づき説明する。図
18に制御ボタン1503を(+)方向に押した場合の
撮像光学系701a,701bの動作状態を示す。
【0160】制御ボタン1503を(+)方向に押す
と、まず、ステップS1601で現在の撮像光学系70
1a,701bの輻輳角を測定して、この測定した輻輳
角θと予め設定しておいた輻輳角の限界値θ’との大小
関係(θ≦θ’)を判別する。そして、θ≦θ’である
場合、即ち現在の輻輳角が限界値θ’以下である場合
は、ステップS1602で輻輳角を増加させるように撮
像光学系701a,701bを動かす。
【0161】図18では限界値θ’以下の輻輳角を持つ
2つの撮像光学系701a,701bが実線で示す位置
から輻輳角を増加させることにより、破線で示す位置に
配置された状態を示している。
【0162】ここでは、制御ボタン1503を(+)方
向に押している間、ステップS1603でその時点での
撮像光学系701a,701bの輻輳角θがその限界値
θ’以下か否かを判別している。更に、制御ボタン15
03を(+)方向に押し続け、輻輳角θがその限界値
θ’に達したとき、今度はステップS1604で図18
に示すように2つの撮像光学系701a,701bの距
離が狭まる方向へ平行移動する。ここで、始めにステッ
プS1601で現在の撮像光学系701a,701bの
輻輳角θと予め設定しておいた輻輳角の限界値θ’を比
較しているが、θ≦θ’ではなくθ≧θ’である場合
は、前記ステップS1602及びステップS1603を
スキップして、直接前記ステップS1604の処理を実
行する。
【0163】次にステップS1605で制御ボタン15
03を押すと共に2つの撮像光学系701a,701b
の距離が徐々に狭まっていき2つの撮像光学系701
a,701bの距離が0になったか否か、即ち、2つの
撮像光学系701a,701bが図18の原点O1で接
触したか否かを判別する。そして、接触しない場合は前
記ステップS1604へ戻り、接触した場合は(+)方
向への撮像光学系701a,701bの移動が終了す
る。図18では輻輳角の限界値θ’を持った破線で示す
位置にある撮像光学系701a,701bを二点鎖線で
示す位置に平行移動した状態を示している。
【0164】このように制御ボタン1503を(+)方
向へ押した場合には、始めに撮像光学系701a,70
1bの輻輳角を限界値θ’まで増加させ、限界値θ’に
なった場合には2つの撮像光学系701a,701bの
距離が徐々に狭まる方向に平行移動するように制御す
る。但し、この動作は一例であり、輻輳角が限界値θ’
までになっていなくても平行移動させるように制御する
ことも可能である。
【0165】次に制御ボタン1503を(−)方向へ押
した場合の動作について図17に基づき説明する。
【0166】図19に制御ボタン1503を(−)方向
へ押した場合の撮像光学系701a,701bの動作状
態を示す。
【0167】制御ボタン1503を(−)方向に押す
と、まず、ステップS1701で現在の撮像光学系70
1a,701bの輻輳角θを測定して、この輻輳角θが
0か否か(θ≠0)を判別する。そして、θ≠0の場合
は、ステップS1702で輻輳角θを減少させるように
撮像光学系701a,701bを動かす。
【0168】図19では輻輳角がある状態の撮像光学系
701a,701bが破線で示す位置から輻輳角を減少
させることにより、実線で示す位置に配置された状態を
示している。
【0169】次にステップS1703で輻輳角θが0で
あるか否かを0になるまで判別し、更に、制御ボタン1
503を(−)方向に押し続け、輻輳角θが0になった
とき、今度はステップS1704で2つの撮像光学系7
01a,701bの距離が広がる方向へ平行移動する。
ここで、始めにステップS1701で現在の撮像光学系
701a,701bの輻輳角θがθ≠0ではなくθ=0
である場合は、前記ステップS1702及びステップS
1703をスキップして、直接前記ステップS1704
の処理を実行する。
【0170】次にステップS1705で撮像光学系70
1a,701bが平行移動の限界点であるD点に到達し
たか(接触したか)否かを判別する。そして、D点に到
達しない場合は前記ステップS1704へ戻り、到達し
た場合は(−)方向への撮像光学系701a,701b
の移動が終了する。図19では輻輳角が0である破線で
示すに位置ある撮像光学系701a,701bを二点鎖
線で示す位置に平行移動した状態を示している。
【0171】このように制御ボタン1503を(−)方
向へ押した場合には、始めに撮像光学系701a,70
1bの輻輳角が、ある場合には0になるまで減少し、0
になると撮像光学系701a,701bの距離が広がる
方向に平行移動するように制御する。但し、この動作は
一例であり、輻輳角が0になっていなくても平行移動さ
せるように制御することも可能である。
【0172】以上のようにユーザーは、制御ボタン15
03を用いることにより、撮像光学系701a,701
bを良好な立体視画像が得られる限界値θ’まで輻輳角
を持たせ、限界値θ’以上では平行移動するように制御
することができる。これによってユーザーは、自分の好
みに合わせて自由に視差の異なる立体視画像を調節する
ことができる。
【0173】ここで、本実施の形態においての撮像光学
系701a,701bの動作方法は一例であり、予め設
定した輻輳角の限界値θ’の範囲内で、輻輳角制御と平
行移動制御とを任意に選択して撮像光学系701a,7
01bの位置を調節し、主被写体904の視差制御を行
うことができる。
【0174】上述した第3〜第5の実施の形態において
は、左右2つの画像中の視差の自動制御について説明し
た。また、本実施の形態では図10における撮像光学系
701a,701bの基線長lの制御について説明した
が、これがCCD703a,703bの平行移動制御の
場合についても同様である。また、撮像光学系701
a,701bの制御の一例として制御ボタン1503に
よる制御法を示したが、輻輳角及び平行移動量を制御す
ることができるユーザーインターフェースであれば、他
の装置であってもよい。
【0175】(第7の実施の形態)次に本発明の複眼撮
像装置に用いる記憶媒体について、図20〜図22を用
いて説明する。
【0176】2つの撮像光学系により互いに視差を有す
る1組の画像を撮像する複眼撮像装置を制御するプログ
ラムを格納する記憶媒体には、図20に示すように、少
なくとも「合成モジュール」、「切り替えモジュール」
の各モジュールのプログラムコードを格納すればよい。
【0177】ここで、「合成モジュール」は、左右に配
置した2つの撮像光学系で撮像した左右2つの画像から
1枚の合成画像を作成するための複数の合成方法を有す
るプログラムモジュールである。また、「切り替えモジ
ュール」は、前記複数の合成方法を切り替えるためのプ
ログラムモジュールである。
【0178】前記複数の合成方法の内の第1は、合成速
度を優先して合成する合成方法1であり且つ前記複数の
合成方法の内の第2は、合成した画像の画質を優先して
合成する合成方法2である。また、前記合成方法1は、
撮像した左右2つの画像を一定のオーバーラップ量を与
えて合成し且つ前記合成方法2は、撮像した左右2つの
画像をそれぞれの輝度、色情報の左右差や台形歪みを補
正し、更に、左右2つの画像のオーバーラップ領域を検
出してこれから算出されるオーバーラップ量を用いて合
成するものである。更に、「切り替えモジュール」は、
スルー表示モードでは前記合成方法1に、記録及び再生
モードでは前記合成方法2に切り替えるものである。
【0179】また、上述した複眼撮像装置を制御するプ
ログラムを格納する別の記憶媒体には、図21に示すよ
うに、少なくとも「制御モジュール」のプログラムコー
ドを格納すればよい。
【0180】ここで、「制御モジュール」は、撮像した
画像内から選択された主被写体の視差を調節するように
制御するためのプログラムモジュールである。また、
「制御モジュール」は、撮像光学系の輻輳角の限界値を
設定している。また、「制御モジュール」は、前記撮像
光学系の輻輳角の限界値以上では、表示する画像を平行
移動することにより、該画像中の主被写体の視差を調節
する。前記平行移動とは、前記撮像光学系を平行移動す
ることを指し、前記「制御モジュール」は、前記撮像光
学系の輻輳角の限界値以上では、該撮像光学系の基線長
を短くして撮像することにより、画像中の主被写体の視
差を調節する。また、前記平行移動とは、前記撮像光学
系内の撮像素子を平行移動することを指し、前記「制御
モジュール」は、前記撮像光学系の輻輳角の限界値以上
では、該撮像光学系の撮像素子を前記2つの撮像光学系
の中心から離れるように平行移動して撮像することによ
り、画像中の主被写体の視差を調節する。更に、前記平
行移動とは、撮像した左右の画像を平行移動することを
指し、前記「制御モジュール」は、前記撮像光学系の輻
輳角の限界値以上では、該撮像した左右の画像を平行移
動して立体視撮像表示画像を作成することにより、画像
中の主被写体の視差を調節する。
【0181】更に、上述した複眼撮像装置を制御するプ
ログラムを格納する別の記憶媒体には、図22に示すよ
うに、「限界値設定モジュール」、「制御モジュール」
の各モジュールのプログラムコードを格納すればよい。
【0182】ここで、「限界値設定モジュール」は、撮
像光学系の輻輳角の限界値を設定するためのプログラム
モジュールである。また、「制御モジュール」は、「限
界値設定モジュール」により設定された限界値以下では
前記輻輳角もしくは平行移動により前記撮像光学系を制
御し且つ前記限界値以上では前記平行移動により前記撮
像光学系を制御するためのプログラムモジュールであ
る。
【0183】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の第1の複眼
撮像方法及び装置によれば、出力形態に応じた動画のパ
ノラマ撮像表示及び立体視撮像表示を行うことができる
という効果を奏する。
【0184】また、本発明の第2の複眼撮像方法及び装
置によれば、主被写体の融像を容易にする立体視画像を
得ることができるという効果を奏する。
【0185】また、本発明の第3の複眼撮像方法及び装
置によれば、撮像光学系の制御を手動操作により容易に
行うことができるという効果を奏する。
【0186】更に、本発明の記憶媒体によれば、上述し
た複眼撮像装置を円滑に制御することができるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る複眼撮像装置
を有するシステム構成を示すブロック図である。
【図2】同複眼撮像装置の処理の流れを示すフローチャ
ートである。
【図3】同複眼撮像装置のスルー表示モードにおけるパ
ノラマ画像合成方法の説明図である。
【図4】同複眼撮像装置の記録モードにおけるパノラマ
画像合成方法の説明図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る複眼撮像装置
のスルー表示モードにおける立体視画像作成方法の説明
図である。
【図6】同複眼撮像装置の記録モードにおける立体視画
像作成方法の説明図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る複眼撮像装置
を有するシステム構成を示すブロック図である。
【図8】同複眼撮像装置における主被写体の視差を0に
する処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】同複眼撮像装置における輻輳限界までの輻輳角
制御による立体視撮像表示の説明図である。
【図10】同複眼撮像装置における輻輳限界までの輻輳
角制御と基線長制御による立体視撮像表示の説明図であ
る。
【図11】本発明の第4の実施の形態に係る複眼撮像装
置を有するシステム構成を示すブロック図である。
【図12】同複眼撮像装置における主被写体の視差を0
にする処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】同複眼撮像装置における輻輳限界までの輻輳
角制御とCCD平行移動による立体視撮像表示の説明図
である。
【図14】本発明の第5の実施の形態に係る同複眼撮像
装置における輻輳限界までの輻輳角制御とソフトウエア
による立体視撮像表示の説明図である。
【図15】本発明の第6の実施の形態に係る同複眼撮像
装置における複眼撮像装置用ファインダと制御ボタンの
説明図である。
【図16】同複眼撮像装置におけるユーザーインターフ
エースによる撮像光学系のプラス(+)方向への移動方
法についての処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】同複眼撮像装置におけるユーザーインターフ
エースによる撮像光学系のプラス(−)方向への移動方
法についての処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】同複眼撮像装置における(+)方向への手動
による輻輳限界までの輻輳角制御と基線長制御の説明図
である。
【図19】同複眼撮像装置における(−)方向への手動
による輻輳限界までの輻輳角制御と基線長制御の説明図
である。
【図20】本発明の複眼撮像装置に用いる記憶媒体に格
納するプログラムコードのモジュールを示す図である。
【図21】本発明の複眼撮像装置に用いる図20とは異
なる記憶媒体に格納するプログラムコードのモジュール
を示す図である。
【図22】本発明の複眼撮像装置に用いる図20及び図
21とは異なる記憶媒体に格納するプログラムコードの
モジュールを示す図である。
【図23】平行視による立体視撮像表示の説明図であ
る。
【図24】輻輳角制御による立体視撮像表示の説明図で
ある。
【図25】基線長制御による立体視撮像表示の説明図で
ある。
【図26】同複眼撮像装置におけるCCD平行移動によ
る立体視撮像表示の説明図である。
【符号の説明】
1 複眼撮像装置 2 パーソナルコンピユータ 3 ディスプレイ装置 4a 撮像光学系 4b 撮像光学系 5 同期信号発生器 6a A/Dコンバータ 6b A/Dコンバータ 7 メモリ 8a レンズ 8b レンズ 9a CCD(撮像素子) 9b CCD(撮像素子) 10 インターフェースケーブル 11 パラレルインターフェース 12 CPU(中央演算処理装置) 13 メモリ 14 ディスプレイコントローラ 15 画像合成部 16 画像補正/オーバーラップ量計算部 17 記憶装置 18 モード選択部 19 CPUバス 20 VRAM 700 複眼撮像装置 701a 撮像光学系 701b 撮像光学系 702a レンズ 702b レンズ 703a CCD(撮像素子) 703b CCD(撮像素子) 704 信号処理部 705 被写体位置検出部 706 ファインダー 707 インターフェース 708a 撮像光学系駆動装置 708b 撮像光学系駆動装置 709 輻輳角/並行移動量ユーザーインターフェー
ス 710a CCD駆動装置 710b CCD駆動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉橋 直 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 森 克彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右に配置した2つの撮像光学系で撮像
    した左右2つの画像から1枚の合成画像を作成する複数
    の合成方法を有する合成ステップと、前記複数の合成方
    法を切り替える切り替えステップとを有することを特徴
    とする複眼撮像方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の合成方法の内の第1は、合成
    速度を優先して合成する合成方法1であり且つ前記複数
    の合成方法の内の第2は、合成した画像の画質を優先し
    て合成する合成方法2であることを特徴とする請求項1
    記載の複眼撮像方法。
  3. 【請求項3】 前記合成方法1は、撮像した左右2つの
    画像を一定のオーバーラップ量を与えて合成し且つ前記
    合成方法2は、撮像した左右2つの画像をそれぞれの輝
    度、色情報の左右差や台形歪みを補正し、更に、2つの
    画像のオーバーラップ領域を検出してこれから算出され
    るオーバーラップ量を用いて合成することを特徴とする
    請求項2記載の複眼撮像方法。
  4. 【請求項4】 前記切り替えステップは、スルー表示モ
    ードでは前記合成方法1に、記録及び再生モードでは前
    記合成方法2に切り替えることを特徴とする請求項2ま
    たは3記載の複眼撮像方法。
  5. 【請求項5】 前記合成画像は、パノラマ合成画像であ
    ることを特徴とする請求項1,2または3記載の複眼撮
    像方法。
  6. 【請求項6】 前記合成画像は、立体視画像であること
    を特徴とする請求項1,2または3記載の複眼撮像方
    法。
  7. 【請求項7】 左右に配置した2つの撮像光学系で撮像
    した左右2つの画像から1枚の合成画像を作成する複数
    の合成方法を有する合成手段と、前記複数の合成方法を
    切り替える切り替え手段とを有することを特徴とする複
    眼撮像装置。
  8. 【請求項8】 前記複数の合成方法の内の第1は、合成
    速度を優先して合成する合成方法1であり且つ前記複数
    の合成方法の内の第2は、合成した画像の画質を優先し
    て合成する合成方法2であることを特徴とする請求項7
    記載の複眼撮像装置。
  9. 【請求項9】 前記合成方法1は、撮像した左右2つの
    画像を一定のオーバーラップ量を与えて合成し且つ前記
    合成方法2は、撮像した左右2つの画像をそれぞれの輝
    度、色情報の左右差や台形歪みを補正し、更に、2つの
    画像のオーバーラップ領域を検出してこれから算出され
    るオーバーラップ量を用いて合成することを特徴とする
    請求項7記載の複眼撮像装置。
  10. 【請求項10】 前記切り替え手段は、スルー表示モー
    ドでは前記合成方法1に、記録及び再生モードでは前記
    合成方法2に切り替えることを特徴とする請求項7また
    は8記載の複眼撮像装置。
  11. 【請求項11】 前記合成画像は、パノラマ合成画像で
    あることを特徴とする請求項7,8または9記載の複眼
    撮像装置。
  12. 【請求項12】 前記合成画像は、立体視画像であるこ
    とを特徴とする請求項7,8または9記載の複眼撮像装
    置。
  13. 【請求項13】 2つの撮像光学系により互いに視差を
    有する1組の画像を撮像する複眼撮像方法において、撮
    像した画像内から選択された主被写体の視差を調節する
    ように制御する制御ステップを有することを特徴とする
    複眼撮像方法。
  14. 【請求項14】 前記制御ステップは、前記撮像光学系
    の輻輳角の限界値を設定していることを特徴とする請求
    項13記載の複眼撮像方法。
  15. 【請求項15】 前記制御ステップは、前記撮像光学系
    の輻輳角の限界値以上では、表示する画像を平行移動す
    ることにより、該画像中の主被写体の視差を調節するこ
    とを特徴とする請求項13記載の複眼撮像方法。
  16. 【請求項16】 前記平行移動とは、前記撮像光学系を
    平行移動することを指し、前記制御ステップは、前記撮
    像光学系の輻輳角の限界値以上では、該撮像光学系の基
    線長を短くして撮像することにより、画像中の主被写体
    の視差を調節することを特徴とする請求項15記載の複
    眼撮像方法。
  17. 【請求項17】 前記平行移動とは、前記撮像光学系内
    の撮像素子を平行移動することを指し、前記制御ステッ
    プは、前記撮像光学系の輻輳角の限界値以上では、該撮
    像光学系の撮像素子を前記2つの撮像光学系の中心から
    離れるように平行移動して撮像することにより、画像中
    の主被写体の視差を調節することを特徴とする請求項1
    5記載の複眼撮像方法。
  18. 【請求項18】 前記平行移動とは、撮像した左右の画
    像を平行移動することを指し、前記制御ステップは、前
    記撮像光学系の輻輳角の限界値以上では、該撮像した左
    右の画像を平行移動して立体視撮像表示画像を作成する
    ことにより、画像中の主被写体の視差を調節することを
    特徴とする請求項15記載の複眼撮像方法。
  19. 【請求項19】 2つの撮像光学系により互いに視差を
    有する1組の画像を撮像する複眼撮像方法において、前
    記撮像光学系の輻輳角の限界値を設定し、該限界値以下
    では前記輻輳角もしくは平行移動により前記撮像光学系
    を制御し、前記限界値以上では前記平行移動により前記
    撮像光学系を制御する制御ステップを有することを特徴
    とする複眼撮像方法。
  20. 【請求項20】 2つの撮像光学系により互いに視差を
    有する1組の画像を撮像する複眼撮像装置において、撮
    像した画像内から選択された主被写体の視差を調節する
    ように制御する制御手段を有することを特徴とする複眼
    撮像装置。
  21. 【請求項21】 前記制御手段は、前記撮像光学系の輻
    輳角の限界値を設定していることを特徴とする請求項2
    0記載の複眼撮像装置。
  22. 【請求項22】 前記制御手段は、前記撮像光学系の輻
    輳角の限界値以上では、表示する画像を平行移動するこ
    とにより、該画像中の主被写体の視差を調節することを
    特徴とする請求項20記載の複眼撮像装置。
  23. 【請求項23】 前記平行移動とは、前記撮像光学系を
    平行移動することを指し、前記制御手段は、前記撮像光
    学系の輻輳角の限界値以上では、該撮像光学系の基線長
    を短くして撮像することにより、画像中の主被写体の視
    差を調節することを特徴とする請求項22記載の複眼撮
    像装置。
  24. 【請求項24】 前記平行移動とは、前記撮像光学系内
    の撮像素子を平行移動することを指し、前記制御手段
    は、前記撮像光学系の輻輳角の限界値以上では、該撮像
    光学系の撮像素子を前記2つの撮像光学系の中心から離
    れるように平行移動して撮像することにより、画像中の
    主被写体の視差を調節することを特徴とする請求項22
    記載の複眼撮像装置。
  25. 【請求項25】 前記平行移動とは、撮像した左右の画
    像を平行移動することを指し、前記制御手段は、前記撮
    像光学系の輻輳角の限界値以上では、該撮像した左右の
    画像を平行移動して立体視撮像表示画像を作成すること
    により、画像中の主被写体の視差を調節することを特徴
    とする請求項22記載の複眼撮像装置。
  26. 【請求項26】 2つの撮像光学系により互いに視差を
    有する1組の画像を撮像する複眼撮像装置において、前
    記撮像光学系の輻輳角の限界値を設定する限界値設定手
    段と、該限界値設定手段により設定された限界値以下で
    は前記輻輳角もしくは平行移動により前記撮像光学系を
    制御し且つ前記限界値以上では前記平行移動により前記
    撮像光学系を制御する制御手段とを有することを特徴と
    する複眼撮像装置。
  27. 【請求項27】 前記制御手段は、ユーザーインターフ
    ェースであることを特徴とする請求項26記載の複眼撮
    像装置。
  28. 【請求項28】 複眼撮像装置を制御するプログラムを
    格納する記憶媒体であって、左右に配置した2つの撮像
    光学系で撮像した左右2つの画像から1枚の合成画像を
    作成する複数の合成方法を有する合成モジュールと、前
    記複数の合成方法を切り替える切り替えモジュールとを
    有するプログラムを格納したことを特徴とする記憶媒
    体。
  29. 【請求項29】 前記複数の合成方法の内の第1は、合
    成速度を優先して合成する合成方法1であり且つ前記複
    数の合成方法の内の第2は、合成した画像の画質を優先
    して合成する合成方法2であることを特徴とする請求項
    28記載の記憶媒体。
  30. 【請求項30】 前記合成方法1は、撮像した左右2つ
    の画像を一定のオーバーラップ量を与えて合成し且つ前
    記合成方法2は、撮像した左右2つの画像をそれぞれの
    輝度、色情報の左右差や台形歪みを補正し、更に、2つ
    の画像のオーバーラップ領域を検出してこれから算出さ
    れるオーバーラップ量を用いて合成することを特徴とす
    る請求項29記載の記憶媒体。
  31. 【請求項31】 前記切り替えモジュールは、スルー表
    示モードでは前記合成方法1に、記録及び再生モードで
    は前記合成方法2に切り替えることを特徴とする請求項
    28または29記載の記憶媒体。
  32. 【請求項32】 前記合成画像は、パノラマ合成画像で
    あることを特徴とする請求項28,29または30記載
    の記憶媒体。
  33. 【請求項33】 前記合成画像は、立体視画像であるこ
    とを特徴とする請求項28,29または30記載の記憶
    媒体。
  34. 【請求項34】 2つの撮像光学系により互いに視差を
    有する1組の画像を撮像する複眼撮像装置を制御するプ
    ログラムを格納する記憶媒体であって、撮像した画像内
    から選択された主被写体の視差を調節するように制御す
    る制御モジュールを有するプログラムを格納したことを
    特徴とする記憶媒体。
  35. 【請求項35】 前記制御モジュールは、前記撮像光学
    系の輻輳角の限界値を設定していることを特徴とする請
    求項34記載の記憶媒体。
  36. 【請求項36】 前記制御モジュールは、前記撮像光学
    系の輻輳角の限界値以上では、表示する画像を平行移動
    することにより、該画像中の主被写体の視差を調節する
    ことを特徴とする請求項34記載の記憶媒体。
  37. 【請求項37】 前記平行移動とは、前記撮像光学系を
    平行移動することを指し、前記制御モジュールは、前記
    撮像光学系の輻輳角の限界値以上では、該撮像光学系の
    基線長を短くして撮像することにより、画像中の主被写
    体の視差を調節することを特徴とする請求項36記載の
    記憶媒体。
  38. 【請求項38】 前記平行移動とは、前記撮像光学系内
    の撮像素子を平行移動することを指し、前記制御モジュ
    ールは、前記撮像光学系の輻輳角の限界値以上では、該
    撮像光学系の撮像素子を前記2つの撮像光学系の中心か
    ら離れるように平行移動して撮像することにより、画像
    中の主被写体の視差を調節することを特徴とする請求項
    36記載の記憶媒体。
  39. 【請求項39】 前記平行移動とは、撮像した左右の画
    像を平行移動することを指し、前記制御モジュールは、
    前記撮像光学系の輻輳角の限界値以上では、該撮像した
    左右の画像を平行移動して立体視撮像表示画像を作成す
    ることにより、画像中の主被写体の視差を調節すること
    を特徴とする請求項36記載の記憶媒体。
  40. 【請求項40】 2つの撮像光学系により互いに視差を
    有する1組の画像を撮像する複眼撮像装置を制御するプ
    ログラムを格納する記憶媒体であって、前記撮像光学系
    の輻輳角の限界値を設定する限界値設定モジュールと、
    該限界値設定モジュールにより設定された限界値以下で
    は前記輻輳角もしくは平行移動により前記撮像光学系を
    制御し且つ前記限界値以上では前記平行移動により前記
    撮像光学系を制御する制御モジュールとを有することを
    特徴とする記憶媒体。
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DE69733233T DE69733233T2 (de) 1996-09-11 1997-09-10 Bildverarbeitung zur dreidimensionalen Wiedergabe von Bilddaten auf der Anzeige eines Bildaufnahmegeräts

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