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JPH10115138A - 扉体の施解錠装置 - Google Patents

扉体の施解錠装置

Info

Publication number
JPH10115138A
JPH10115138A JP31664096A JP31664096A JPH10115138A JP H10115138 A JPH10115138 A JP H10115138A JP 31664096 A JP31664096 A JP 31664096A JP 31664096 A JP31664096 A JP 31664096A JP H10115138 A JPH10115138 A JP H10115138A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
latch
locking
door
ratchet
rotating body
Prior art date
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Granted
Application number
JP31664096A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3232251B2 (ja
Inventor
Keiichi Kamimura
敬一 上村
Mitsuhiro Kondo
光廣 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Denso Corp
Original Assignee
Asmo Co Ltd
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asmo Co Ltd, Denso Corp filed Critical Asmo Co Ltd
Priority to JP31664096A priority Critical patent/JP3232251B2/ja
Priority to US08/916,988 priority patent/US5938252A/en
Priority to DE1997136445 priority patent/DE19736445B4/de
Publication of JPH10115138A publication Critical patent/JPH10115138A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハーフラッチからフルラッチへの引込動作と、
扉体のロック解除動作とを駆動源1個で共用して行う施
解錠装置において、施解錠装置の小型化とその制御の簡
素化を図る。 【解決手段】アクチュエータ17は電動モータ21を備
え、その出力軸18に固定された回転体19は同図反時
計回り方向に一方向回転する。回転体19の回転による
円運動は、リンク20を介して駆動カム13の揺動運動
に変換される。駆動カム13はラッチ5と同軸上に共通
の支軸6により回動可能に支持されている。ラッチ5の
ハーフラッチ位置の状態で、駆動カム13が中立位置か
ら反時計回り方向に回動するときに第2ラチェットがラ
ッチ5を押し込んでそれをフルラッチ位置に回動させ
る。また、フルラッチ位置の状態で、駆動カム13が中
立位置から時計回り方向に回動するときにピン23に当
接して第1ラチェット9を押し退け、ラッチ5の係止が
解除される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車においてド
アやトランク等の扉体がハーフラッチ(半ドア)状態に
あることを検知して、扉体をフルラッチ状態に強制的に
閉め切る例えばドアクローザ装置などの扉体の施解錠装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車のドアを閉じる場合、全閉
時直前にウェザーストリップ反力やロック抵抗等が作用
するため、ドアの閉め込みには多大な力を要する。その
ため、ドアを閉めるときに半ドア(ハーフラッチ)状態
となることが多々あり、この場合、ドアを面倒でも閉め
直さなければならない。
【0003】このような問題を解消すべく、ドアがハー
フラッチであることを検知すると、ドアを強制的にフル
ラッチ状態まで閉め込むドアクローザ装置が知られてい
る。通常、ドアクローザ装置には、ドアのロックを解除
するためのロック解除機能と、ラッチをハーフラッチ位
置からフルラッチ位置まで強制的に引き込む機能との2
つの機能を備えており、従来、これらの機能を2個のア
クチュエータを用いて個々に制御するようにしていた。
そのため、ドアクローザ装置が大型化するうえ、その製
造コストが高くつくこととなっていた。
【0004】このような問題を解消するため、例えば特
公平5−27748号公報にはアクチュエータを1個と
し、1個のアクチュエータによりロック解除機能と強制
引込機能とを行うようにしたドアロック装置(ドアクロ
ーザ装置)が開示されている。
【0005】すなわち、図34に示すように、ドアに内
蔵されたドアロック機構81には、ストライカ82を拘
束可能な凹部83aが形成されたラッチ83が同図にお
ける反時計回り方向に常時付勢された状態で軸84を中
心に回動可能に設けられている。ドアを閉めるときに加
えられる力が相対的に弱いと、ストライカ82に当たっ
てもラッチ83が図34(a)に示すハーフラッチ位置
までしか回動されずポール85が係止されてこの状態で
位置規制される。また、ドアを閉めるときに加えられる
力が相対的に強ければ、ストライカ82に当たることで
ラッチ83が図34(b)に示すフルラッチ位置まで完
全に回動され、ポール(ラチェット)85が係止されて
この状態で位置規制される。
【0006】このドアロック機構81を備えたドアクロ
ーザ装置86は、図33に示すようにアクチュエータと
して1個の可逆モータ87を備える。可逆モータ87が
正転駆動されることで回動板88が中立位置から同図に
おける時計回り方向に回動し、回動板88に固着された
出力部材89の一側端がアーム90に当接してこれを回
動させ、ロッド91が牽引されるようになっている。ロ
ッド91が牽引されることでラッチ83がハーフラッチ
位置からフルラッチ位置まで強制的に回動されるように
なっている。
【0007】一方、オープナーの操作に基づき可逆モー
タ87が逆転駆動されることで回動板88が中立位置か
ら同図における反時計回り方向に回動し、出力部材89
の他側端がアーム92に当接してこれを回動させ、ロッ
ド93が牽引されるようになっている。ロッド93が牽
引されることでラッチをフルラッチ位置に位置規制して
いるポール85が解除方向に回動され、ドアのフルラッ
チ(ロック)が解除されるようになっている。このよう
に1個の可逆モータ87を備えるだけであるため、ドア
クローザ装置86の小型化が図られ、その制御も一つの
電気的な制御装置で簡単に行えるようになっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各ロッ
ド91,93を牽引運動させるために回転される回動板
88を、ラッチ83に対して各々の面を直交させるよう
に配置する必要があったため、両部材83,88がコン
パクトに配置されないレイアウトを採用せざるをえなか
った。そのため、ドアクローザ装置86の小型化は十分
なものではなかった。
【0009】また、回動板88を所定角度(例えば数1
0°程度)範囲内で位置決めする構成であったため、正
逆モータ87が比較的狭い角度範囲内で正逆転駆動され
ることとなり、正逆モータ87に比較的大きなトルクが
要求されることとなっていた。そのため、使用される正
逆モータ87が比較的大型となり、このことが装置の十
分な小型化を図れない原因の一つとなっていた。なお、
ドアクローザ装置はドアの内部などの限られたスペース
に収容されるため、小型化を図ることは重要な課題であ
った。
【0010】また、可逆モータ87は正逆転制御が必要
であり、一方向駆動の通常のモータに比べてモータの制
御が複雑になるという問題もあった。また、可逆モータ
87は中立位置から二方向に駆動されるようになってい
たため、中立感知センサ94などが必要であり、可逆モ
ータ87を制御するために必要となる検知器が相対的に
多く必要であった。検知器の個数が増えれば、それだけ
モータ87の制御が複雑になり、制御回路が複雑な回路
構成となっていた。
【0011】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その第1の目的は、ハーフラッチからフル
ラッチへの引込動作と、扉体のロック解除動作とを1個
のアクチュエータを共用して行う施解錠装置において、
その装置の小型化を図ることができる扉体の施解錠装置
を提供することにある。また、第2の目的は、装置の小
型化に加え、駆動源を駆動制御するための制御回路を簡
単な構成で提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため請求項1に記載の発明では、出力軸が回転駆動可
能な駆動源と、扉体を閉状態に係止するための係止部と
係合可能な位置において、該係止部との係合を解除する
方向に付勢された状態で回動可能に設けられたラッチ
と、前記ラッチをハーフラッチ位置とフルラッチ位置と
に位置規制するための係止手段と、前記ラッチをハーフ
ラッチ位置からフルラッチ位置まで回動させるための引
込手段と、前記ラッチを前記フルラッチ位置に位置規制
する前記係止手段による係止を解除させるための係止解
除手段と、前記ラッチの回動軸と平行な回動軸を有する
ように配置されると共に、前記駆動源の駆動に基づき回
転駆動され、前記引込手段及び前記係止解除手段を作動
させるためのカムとを備えている。
【0013】上記第2の目的を達成するため請求項2に
記載の発明では、請求項1に記載の扉体の施解錠装置に
おいて、前記駆動源は前記出力軸が一方向のみに回転駆
動されるものであって、前記駆動源の駆動に基づき一方
向の円運動をする回転体を備えており、前記回転体の円
運動をその1周回転の間で、前記カムによる前記引込手
段を作動させるための第1の揺動域と、前記係止解除手
段を作動させるための第2の揺動域とに変換して前記カ
ムに伝達可能な動力伝達機構を備えている。
【0014】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の扉体の施解錠装置において、前記動力伝達機構がリ
ンク機構である。請求項4に記載の発明では、請求項2
に記載の扉体の施解錠装置において、前記動力伝達機構
は、前記回転体に円運動可能な位置に設けられた係合部
と、該係合部と係合してこれに案内されるように前記カ
ムに設けられた案内部とを備えている。
【0015】請求項5に記載の発明では、請求項1〜請
求項4のいずれか一項に記載の扉体の施解錠装置におい
て、前記ラッチは、前記係止手段が係合する係合面と、
前記引込手段が係合する係合面とが厚み方向に2段構造
に形成されている。
【0016】請求項6に記載の発明では、請求項2〜請
求項5のいずれか一項に記載の扉体の施解錠装置におい
て、前記ラッチがハーフラッチ位置にあることを検知す
る第1検知器と、前記回転体が前記引込手段が作動され
る回転域の始点である第1位置にあることを検知するた
めの第2検知器と、前記回転体が前記係止解除手段が作
動される回転域の始点である第2位置にあることを検知
するための第3検知器と、前記扉体を開けるための操作
部が操作されたことを検知するための操作検知器と、前
記ラッチがハーフラッチ位置にあることが前記第1検知
器により検知されると、前記回転体を前記第1位置から
前記第2位置までの回転域で円運動させると共に、前記
操作検知器により前記操作部が操作されたことを検知す
ると、前記回転体を前記第2位置から第1位置までの回
転域で円運動させるように、前記駆動源を前記各検知器
からの信号に基づき駆動制御する制御回路とを備えてい
る。
【0017】請求項7に記載の発明では、請求項6に記
載の扉体の施解錠装置において、前記駆動源は電動モー
タであって、前記制御回路は、前記電動モータに対する
通電を切ると、該電動モータの正負両端子を導通させる
ように接続させるスイッチ手段を有する制動回路を備え
ている。
【0018】請求項8に記載の発明では、請求項1〜請
求項7のいずれか一項に記載の扉体の施解錠装置におい
て、前記カム或いは手動のいずれかにより駆動され、該
駆動に伴い前記係止解除手段を作動させる揺動部材を備
えている。
【0019】請求項9に記載の発明では、請求項8に記
載の扉体の施解錠装置において、前記揺動部材は、前記
係止手段と同一の回動軸により軸支されている。 (作用)従って、請求項1に記載の発明によれば、駆動
源が駆動されて出力軸が回転駆動されることにより、カ
ムはラッチの回転軸と平行な回転軸を中心に回転駆動さ
れる。カムが回転駆動されることにより引込手段及び係
止解除手段が作動される。カムにより引込手段が作動さ
れたときにはラッチがハーフラッチ位置からフルラッチ
位置まで強制回動され、カムにより係止解除手段が作動
されたときには、ラッチをフルラッチ位置に位置規制す
る係止手段による係止が解除され、ラッチは係止部を解
放する位置に付勢復帰する。従って、カムがラッチの回
転軸と平行な回転軸を有するように配置されることか
ら、略板状を有するカムとラッチとが相互の面を平行と
する状態にコンパクトに配置されることとなる。
【0020】請求項2に記載の発明によれば、駆動源が
駆動されて出力軸が一方向回転駆動されることにより、
回転体が一方向の円運動をする。回転体が1周の円運動
をする間に、この回転体の1周の円運動が動力伝達機構
を介してカムの第1の揺動域での運動と、第2の揺動域
での運動とに変換されて伝達される。そして、カムによ
る第1の揺動域での運動に基づき引込手段を作動され、
カムによる第2の揺動域での運動に基づき係止解除手段
が作動される。つまり、回転体が1周のうち所定回転域
を回転をすることにより、引込手段が作動されてラッチ
がハーフラッチ位置からフルラッチ位置まで回動され、
回転体が1周分のうち残りの所定回転域を回転すること
により、係止解除手段が作動されてラッチをフルラッチ
位置に位置規制する係止手段による係止が解除され、ラ
ッチは係止部を解放する位置に付勢復帰する。よって、
回転体が1周の円運動をすることで、引込手段及び係止
解除手段の作動の1サイクルが行われるため、一定方向
のみに出力軸が回転駆動される駆動源を使用すること
で、駆動源として比較的小型なものを使用可能となるう
え、駆動源の制御も比較的簡単とすることが可能とな
る。
【0021】請求項3に記載の発明によれば、動力伝達
機構がリンク機構であるため、リンク機構を構成するリ
ンクの長さ設定により、ラッチ付近に設けられるカムに
対して離れた所望する位置に駆動源を配置することが可
能となり、駆動源の配置のレイアウトの自由度が高くな
る。
【0022】請求項4に記載の発明によれば、回転体の
回転に基づき円運動する係合部に案内部が案内されるこ
とにより、カムは揺動運動する。従って、動力伝達機構
として部品点数の増加に繋がるリンク等を用いずに済
む。また、例えば回転体を駆動源の出力軸に固定した構
成とすることにより、駆動源をラッチやカム等の近傍に
配置することが可能となり、装置を構成する各部品の配
置の集約を図ることが可能となる。
【0023】請求項5に記載の発明によれば、ラッチは
厚み方向に2つの係合面を有する2段構造に形成されて
おり、係止手段が係合する係合面と、引込手段が係合す
る係合面とが独立している。そのため、係止手段と引込
手段との干渉を考慮せずに、両者のレイアウトを決める
ことが可能となるため、それだけ係止手段と引込手段を
集約して配置設定することが可能となる。例えばラッチ
の厚み方向に係止手段と引込手段とが位置的に重なるよ
うなレイアウトも可能となる。従って、装置のコンパク
ト化が図り易くなる。例えばトランクへの適用も可能と
なる。
【0024】請求項6に記載の発明によれば、駆動源は
制御回路により各検知器からの信号に基づき駆動制御さ
れる。まず、ラッチがハーフラッチ位置にあることが第
1検知器により検知されると、駆動源の駆動が開始さ
れ、回転体が第1位置から一定方向に円運動するように
回転する。そして、第3検知器により回転体が第2位置
まで回転したことが検知されると、駆動源の駆動が停止
される。回転体が第1位置から第2位置まで回動するこ
の回転域において引込手段が作動される。次に操作検知
器により操作部が操作されたことが検知されると、駆動
源の駆動が開始され、回転体が第2位置から一定方向に
円運動するように回転する。そして、第2検知器により
回転体が第1位置まで回転したことが検知されると、駆
動源の駆動が停止される。回転体が第2位置から第1位
置まで回動するこの回転域において係止解除手段が作動
される。従って、検知器の個数が比較的少なくて済み、
制御回路を簡単な回路とすることが可能となる。
【0025】請求項7に記載の発明によれば、スイッチ
手段により電動モータに対する通電が切られるときに
は、電動モータの正負両端子を導通させるようにこのス
イッチ手段が接続される。そのため、電動モータの通電
が断たれた後、制動回路を介する発電制動により電動モ
ータは速やかに停止する。従って、電動モータの位置制
御の精度が高まる。
【0026】請求項8に記載の発明によれば、例えば電
動モータ等の駆動源が動作不良となり、当該駆動源にて
ラッチと係止手段との係止状態が解除できないような場
合にも、カム或いは手動のいずれでも駆動可能な揺動部
材を駆動することにより、前記係止解除手段を作動させ
ることが可能となる。従って、上述のような不具合時に
も扉体が開放できないような事態が回避される。
【0027】請求項9に記載の発明によれば、揺動部材
は、係止手段と同一の回動軸を中心に回動し、この回動
動作により係止解除手段を作動させる。かかる場合に
は、揺動部材を付加的に構成しても、施解錠装置の大型
化が最小限に抑えられる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明を具体化した第1の
実施の形態を図1〜図9に従って説明する。
【0029】図1は、自動車のサイドドアに設けられる
施解錠装置としてのドアクローザ装置1を示す。ドアク
ローザ装置1は、扉体としてのサイドドア2においてセ
ンタピラー(図示せず)などに設けられた係止部として
のストライカ3と相対する部位に内蔵され、サイドドア
2が半ドア(ハーフラッチ)状態にあるとストライカ3
を強制的にフルラッチ状態まで引き込んでサイドドア2
を自動で完全に閉まった状態にする装置である。このド
アクローザ装置1では、サイドドア2の内外に設けられ
たオープナー(図示せず)の操作による開閉制御も電子
制御により行っている。
【0030】図1に示すように、ドアクローザ装置1に
は、ストライカ3が挿入される挿通通路4の近傍に略円
板状のラッチ5が支軸6を中心に回動可能に設けられ、
ひねりバネ7により同図における時計回り方向に付勢さ
れている。ラッチ5は、その付勢方向においてストッパ
8により位置規制されるようになっている。ラッチ5の
外周縁部には、ストライカ3を挿通案内する凹部5a
と、フルラッチの係止面5bと、ハーフラッチの係止面
5cと、係合溝5dとが形成されている。ラッチ5の近
傍には、係止手段としての第1ラチェット9が支軸10
を中心に回動可能に設けられ、スプリング11によりラ
ッチ5の外周面に当接する方向に付勢されている。第1
ラチェット9はストッパ12によりその付勢方向に位置
規制されるようになっている。
【0031】ラッチ5がその付勢方向に回動してストッ
パ8に当接した図1の状態がアンロック状態であり、こ
の状態ではストライカ3が凹部5aに拘束されない。ス
トライカ3がラッチ5に当たってラッチ5がその付勢力
に抗して図1における反時計回り方向に回動されるとき
に、第1ラチェット9が係止面5b,5cのいずれかと
係合する。第1ラチェット9が係止面5cと係合した図
2に示す位置がラッチ5のハーフラッチ位置となり、第
1ラチェット9が係止面5bに係合した図4に示す位置
がラッチ5のフルラッチ位置となる。ラッチ5がハーフ
ラッチ位置若しくはフルラッチ位置に配置された状態に
おいて、ストライカ3が挿通通路4内で凹部5aに拘束
されるようになっている。
【0032】図1に示すように、ラッチ5の上面側(同
図における紙面手前側)には、カムとしての略L字状の
駆動カム13が、支軸6を中心に回動可能に設けられて
いる。駆動カム13の延出部13aの先端には、第2ラ
チェット14が支軸15を中心に回動可能に支持され、
駆動カム13との間に張設されたスプリング16により
第2ラチェット14はラッチ5の外周面に当接する方向
に付勢されている。第2ラチェット14は、ラッチ5が
ハーフラッチ位置に配置されたときに係合溝5dに係合
可能となっている。図1に示す駆動カム13の位置が中
立位置となり、駆動カム13は中立位置に対して左側と
右側において揺動可能となっている。
【0033】この駆動カム13は、アクチュエータ17
の出力軸18に一体回転可能に固定された回転体19
と、動力伝達機構及びリンク機構としてのリンク20を
介して連結されている。リンク20は、その第1端部が
駆動カム13と支軸15にて回動可能に連結されると共
に、その第2端部が回転体19の表面(図1における紙
面手前側面)の偏心した位置に回動可能に連結されてい
る。
【0034】アクチュエータ17は、そのハウジング1
7aの内部に駆動源としての電動モータ21を備えてい
る。電動モータ21の出力は減速機構22を介して減速
されて出力軸18から所定回転速度として出力される。
一般にモータは高速駆動のものほど小型であり、本実施
の形態では高速駆動の小型モータを使用して、必要な回
転速度の出力が得られるように減速機構22を内蔵して
アクチュエータ17を構成している。
【0035】回転体19が反時計回り方向に回転するこ
とによりリンク20の第2端部が同じ方向に円運動をす
るため、リンク20の第1端部側が押し出し・引き込み
されて、駆動カム13が支軸6を中心に揺動するように
なっている。
【0036】図1に示す回転体19の位置が初期位置で
あり、サイドドア2が開いたときには回転体19は常に
初期位置に配置されている。また、図4に示す回転体1
9の位置がホームポジション位置であり、サイドドア2
が完全(フルラッチ状態)に閉じられたときには、回転
体19は常にホームポジション位置に配置されている。
この二位置に回転体19が配置された状態では、駆動カ
ム13は中立位置に配置される。
【0037】ラッチ5が図2に示すハーフラッチ位置に
ある状態で、回転体19が初期位置からホームポジショ
ン位置まで反時計回り方向に回転されることにより、駆
動カム13が中立位置より同図の左側において一往復動
して元の中立位置に復帰するようになっている。この駆
動カム13の揺動過程(揺動域)が第1の揺動域であ
り、ハーフラッチ位置状態で、係合溝5dに係合されて
いる第2ラチェット14が同図左方向に押し出されるこ
とにより、ラッチ5がハーフラッチ位置からフルラッチ
位置まで強制回動されるようになっている。
【0038】また、ラッチ5が図4に示すフルラッチ位
置にある状態で、回転体19がホームポジション位置か
ら初期位置まで反時計回り方向に回転されることによ
り、駆動カム13が中立位置より同図の右側において一
往復動して元の中立位置に復帰するようになっている。
この駆動カム13の揺動過程(揺動域)が第2の揺動域
であり、この揺動過程において、駆動カム13の延出部
13bが第1ラチェット9に突設された係止解除手段を
構成するピン23に係合し、第1ラチェット9をラッチ
5から離間する方向にその付勢力に抗して押し退け、ハ
ーフラッチ位置或いはフルラッチ位置にラッチ5を規制
している第1ラチェット9による係止を解除するように
なっている。
【0039】駆動カム13が第1ラチェット9を押し退
けるまで回動したときに、第2ラチェット14と係合可
能な位置に規制ピン24が固定されており、駆動カム1
3の揺動により第1ラチェット9によるラッチ5の係止
が解除されるときには、図5に示すように第2ラチェッ
ト14がラッチ5の外周面から離間した状態に配置され
るようになっている。そのため、第1ラチェット9によ
るラッチ5の係止が解除されてラッチ5がその付勢力に
よりロック解除位置に回動復帰する際に、第2ラチェッ
ト14が係合溝5dに係合しないようになっている。
【0040】回転体19の外周面には2つの被検知部2
5,26が突設されており、各被検知部25,26は回
転体19がホームポジション位置から初期位置まで回動
する回転角(例えば100°)に等しい中心角をなすよ
うに位置設定されている。回転体19がホームポジショ
ン位置にあるときに各被検知部25,26とそれぞれ接
触可能な位置に、第2検知器としてのセンサ(マイクロ
スイッチ)SW1及び第3検知器としてのセンサ(マイ
クロスイッチ)SW2が配置されている。また、第1ラ
チェット9が各係止面5b,5cと係合した状態にある
か否を検知するための第1検知器としてのセンサ(マイ
クロスイッチ)SWRが第1ラチェット9の背面側に設
けられている。
【0041】センサSW1,SW2,SWRは図8に示
すように作動するようになっている。すなわち、図8
(a),(b)に示すように、センサSW1はその検知
部が被検知部25,26と接触状態にあるとき「オフ」
し、被検知部25,26と非接触状態にあるとき「オ
ン」する。また、センサSW2はその検知部が被検知部
25,26と接触状態にあるとき「a接点」に接続さ
れ、被検知部25,26と非接触状態にあるとき「b接
点」に接続されるようになっている。また、センサSW
Rは図8(c)に示すように、その検知部が第1ラチェ
ット9と接触状態にあるとき「オフ」し、第1ラチェッ
ト9と非接触状態にあるとき「オン」するようになって
いる。
【0042】図7は電動モータ21を駆動制御するため
の制御回路27を示す。電動モータ21のプラス端子は
バッテリ(図示せず)と接続され、バッテリ電圧「+
B」が印加される。電動モータ21のプラス端子はスイ
ッチ手段としてのリレーRy,センサSW1及びダイオ
ードDを介してそのマイナス端子側に接続されている。
電動モータ21のマイナス端子はリレーRyのC接点に
接続され、リレーRyに電流が流れるときはそのC接点
がA接点に接続され、リレーRyに電流が流れないとき
はそのC接点がB接点に接続されるようになっている。
また、リレーRyのA接点はアースされており、B接点
は電動モータ21のプラス端子に接続されている。電動
モータ21の駆動の停止は、リレーRyのC接点の接続
先がA接点からB接点に切り換わることにより行われ、
リレーRyのC接点がB接点に接続されたときに電動モ
ータ21の正負両端子間が短絡される回路構成となって
おり、この回路が制動回路を構成している。
【0043】リレーRyのマイナス端子はセンサSW2
のc接点に接続されており、そのa接点はオープナーの
操作に基づき開閉される操作検知器としてのスイッチS
W0を介してアースされている。また、センサSW2の
b接点はセンサSWRを介してリレーRyのA接点と共
にアースされている。
【0044】次に、上記のように構成されたドアクロー
ザ装置1の作用を説明する。まず、サイドドア2を閉め
るときのドアクローザ装置1の動作を説明する。サイド
ドア2が開いた状態では、回転体19は図1に示す初期
位置に配置されており、センサSW1が被検知部26と
接触して「オフ」した状態にあり、センサSW2はその
検知部が非接触状態にあって「b接点」に接続された状
態にある。また、センサSWRは、第1ラチェット9が
各係止面5b,5cのいずれとも係合していないため
「オフ」した状態にある。なお、図9に示すように、回
転体19の回転角θをそれが初期位置にあるときを「0
°」として示すものとする。
【0045】例えばサイドドア2を閉める際に十分な力
が付与されず、挿通通路4に挿入したストライカ3によ
り押し込まれたラッチ5がハーフラッチ位置までしか回
動されなければ、第1ラチェット9がラッチ5と係止面
5cで係合することとなって、ラッチ5が図2に示すハ
ーフラッチ位置に位置規制される。つまり、サイドドア
2が半ドア状態となる。この状態では、図2に示すよう
に第2ラチェット14が係合溝5dに係合した状態とな
る。このとき、係止面5cと係合した第1ラチェット9
がラッチ5側に変位することになるため、センサSWR
がオフ状態からオン状態に切り換わる。
【0046】センサSWRがオンすると、図7の制御回
路27や図9のタイムチャートに示すようにリレーRy
に電流が流れることとなり、リレーRyのC接点がA接
点に接続される。その結果、電動モータ21が通電され
ることとなって、回転体19が図8(a)に示す状態か
ら同図反時計回り方向に回転を開始する。回転体19が
回転し始めると、センサSW1が被検知部26と接触し
なくなってオフ状態からオン状態に切り換わる。
【0047】そして、回転体19が反時計回り方向に一
方向回転されるのに伴い、リンク20を介して駆動カム
13が支軸6を中心に図2の中立位置から同図反時計回
り方向に回動される。その結果、係合溝5dにて係合し
た第2ラチェット14がラッチ5を同図左方向に強制的
に押し込み、ラッチ5が同図の反時計回り方向に回動さ
れることとなる。第1ラチェット9が係止面5cから外
れたときにセンサSWRが一旦「オフ」することになる
が、既にセンサSW1が「オン」しているため、リレー
Ryを流れる電流が断たれることがなく、電動モータ2
1の駆動は停止されない。
【0048】そして、図3に示すように回転体19が回
転角θf (=約130°)付近に達すると、第1ラチェ
ット9が係止面5bに係合することとなって、ラッチ5
は図3に示すフルラッチ位置に位置規制される。このと
きセンサSWRは再び「オン」状態となる。回転体19
はさらに回転を継続し、被検知部25がセンサSW1と
接触するまで回動し(図4,図8(b)に示す回転角θ
が約260°の状態)、センサSW1がオン状態からオ
フ状態に切り換わると、リレーRyに電流が流れなくな
り(非励磁状態)、そのC接点がB接点に接続されて電
動モータ21の駆動が停止される。なお、サイドドア2
が半ドア状態とならず完全(フルラッチ状態)に閉めら
れたときにも、同様に電動モータ21が駆動され、回転
体19はやはりホームポジション位置に配置される。こ
うしてサイドドア2がフルラッチ状態に閉じられた状態
では、常に回転体19がホームポジション位置に配置さ
れた状態となる。
【0049】次にサイドドア2を開けるときの動作を説
明する。サイドドア2が図4に示すようにロックされた
状態では、図4,図8(b)に示すように回転体19が
回転角θ=約260°の位置にある。この状態ではセン
サSW1が「オフ」状態、センサSW2が「a接点」に
接続された状態、さらにセンサSWRが「オン」状態に
ある。
【0050】例えばサイドドア2に設けられたオープナ
ー(図示せず)が操作されると、図7に示すスイッチS
W0がオンされる。すると、センサSW2が「a接点」
に接続されているため、リレーRyに電流が流れること
となり(励磁状態)、リレーRyのC接点が「A接点」
に接続されて、電動モータ21の駆動が開始される。電
動モータ21が駆動されると、回転体19は図4におけ
る反時計回り方向に回転し始める。回転体19が回転し
始めると、センサSW2の接続がa接点からb接点に切
り換わると共に、これとほぼ同時に(厳密にはこれより
若干早いタイミングで)センサSW1がオフ状態からオ
ン状態に切り換わる。そのため、センサSW2の接続が
b接点側となってもリレーRyは励磁状態に保持され、
電動モータ21の駆動は停止されない。
【0051】回転体19が回動されることによりリンク
20を介して駆動カム13が中立位置から図4における
時計回り方向に回動されてピン23と当接することとな
り、第1ラチェット9を支軸10を中心に時計回り方向
に回動させる。そして、回転体19が図5に示すように
回転角θr (=約310°)となる位置まで回動した時
点で、第1ラチェット9が係止面5bから外れることに
なる。その結果、第1ラチェット9が係止面5bから外
れた時点で、ラッチ5が図6に示すロック解除位置まで
ひねりバネ7による付勢力により支軸6を中心に同図に
おける時計回り方向に回動復帰し、ストッパ8に当接し
た状態で位置規制される。こうしてストライカ3がラッ
チ5の凹部5aによる拘束から解除され、サイドドア2
のロックが解除される。センサSWRは第1ラチェット
9による係止が外れたときにオン状態からオフ状態に切
り換わる。
【0052】ラッチ5がロック解除位置に回動復帰した
後、回転体19は回転を継続し、被検知部26がセンサ
SW1に接触するまで、すなわち回転角θ=360°
(つまり0°)となるまで回転する。被検知部26がセ
ンサSW1に接触してセンサSW1が「オフ」すると、
図7においてリレーRyを電流が流れなくなって(非励
磁状態)、リレーRyのC接点がB接点と接続すること
となり、電動モータ21の駆動が停止される。こうして
回転体19は初期位置(θ=0°)から1回転して再び
初期位置に復帰する。以下、サイドドア2の開閉操作が
繰り返される度に、回転体19は一定方向に回転し、サ
イドドア2の1回の開閉毎に1回転される。
【0053】また、電動モータ21の駆動が停止される
ときには、リレーRyのC接点がB接点と接続されて電
動モータ21がその正負両端子間で短絡されることとな
り、回転子の惰性回転によりその巻線に逆起電流が誘導
されることにより制動力が働き、電動モータ21は速や
かに停止する。その結果、回転体19がホームポジショ
ン位置及び初期位置に位置精度良く停止されることにな
る。
【0054】以上詳述したように本実施の形態によれ
ば、以下に示す効果が得られる。 (a)駆動カム13とラッチ5とを共通の支軸6により
同軸上に回動可能に配置したので、駆動カム13とラッ
チ5とを各々の面を重ね合わせた状態にコンパクトに配
置することができる。そのため、従来技術で述べたよう
なラッチ83と回動板88との各々の面が直交するレイ
アウトを取る従来装置に比較し、ドアクローザ装置1の
一層の小型化を図ることができる。
【0055】(b)一方向回転する回転体19の円運動
をリンク20及び駆動カム13を介することにより、第
2ラチェット14の押し込み運動と、第1ラチェット9
の解除運動とに変換する構成とした。そのため、従来用
いられていた可逆モータに比較してより小型な一方向回
転専用の通常の電動モータ21を使用することができる
ようになり、ドアクローザ装置1の一層の小型化を図る
ことができる。
【0056】(c)電動モータ21の駆動制御のタイミ
ングを図るための検知器としては、駆動カム13の中立
位置に相当する回転体19の初期位置とホームポジショ
ン位置との二位置を検知するためのセンサSW1,SW
2と、ラッチ5がハーフラッチ位置若しくはフルラッチ
位置にあることを検知するためのセンサSWRとの計3
個のセンサだけとすることができた。これに対し、従来
技術で述べた可逆モータを使用したドアロック装置で
は、ラッチのハーフラッチ位置、フルラッチ位置及び中
立位置を検知するための各センサと、ポールオープン検
知用のセンサとの計4個の検知器が必要であった。従っ
て、このドアクローザ装置1によれば、可逆モータを使
用しなくて済むことに加え、検知器の個数も少なくでき
るため、その制御が従来の制御装置ほど複雑にならずに
済み、制御回路27を比較的簡単な構成とすることがで
きる。
【0057】(d)回転体19と駆動カム13とをリン
ク20を介して動力伝達する構成としたので、リンク2
0の長さ設定によりラッチ5から離れた位置にアクチュ
エータ17を配設することができる。そのため、ドアク
ローザ装置1の配設スペースが限られた場合でも、アク
チュエータ17をラッチ5や駆動カム13等の配設位置
に対して比較的自由な位置に配設することができ、それ
だけ設計の自由度を確保し易くなる。
【0058】(e)電動モータ21の駆動が停止される
ときには、リレーRyの接点がB接点に接続されること
で電動モータ21の両端子間が短絡される構成とし、電
動モータ21の駆動停止時にはその回転子に惰性回転に
よる逆起電流が誘導されるようにした。そのため、電動
モータ21は発電制動されることとなり、回転体19を
精度良く位置決めすることができる。そのため、回転体
19の停止位置精度の低さに起因するセンサSW1,S
W2の検知ミスをほぼ確実に回避することができ、ドア
クローザ装置1の作動ミスを確実に防止することができ
る。
【0059】(第2の実施の形態)次に、本発明を具体
化した第2の実施の形態について、図10〜図17に基
づいて説明する。図10は自動車のトランクに設けられ
た施解錠装置としてのトランククローザ装置31を示
す。トランククローザ装置31は前記第1の実施の形態
のドアクローザ装置1と基本構造はほぼ同じである。ト
ランクに装備される関係上、トランククローザ装置31
の収容スペースがサイドドア2ほど十分確保できないた
め、ラッチや第1ラチェット等を含むロック機構の集約
を図った構造となっている。制御回路27は、前記第1
の実施の形態と共通の回路を使用している。
【0060】図10に示すように、扉体としてのトラン
ク32の後端部中央には、係止部としてのストライカ3
3が挿入される挿通通路34が形成された支持部32a
が延出形成されている。支持部32aには挿通通路34
の近傍位置にラッチ35が支軸36を中心に回動可能に
設けられ、ラッチ35はひねりバネ37により同図にお
ける時計回り方向に付勢されている。ラッチ35が図1
0に示すようにストッパ38に当接して位置規制された
状態が、ストライカ33がラッチ35による拘束から解
放されるラッチ35のロック解除位置となる。
【0061】ラッチ35は図17(a),(b)に示す
ように、その断面が階段状となって中心寄りが肉厚とな
った2段構造に形成されており、2つの外周面を有して
いる。ラッチ5にはストライカ33を拘束するための凹
部35aと、下段側の外周面にフルラッチの係止面35
bと、ハーフラッチの係止面35cが形成されており、
上段側の外周面に係合溝35dが形成されている。各係
止面35b,35c及び係合溝35dは、支軸36によ
り支持される回動中心に対してほぼ片側寄り(図10で
は支軸36のほぼ右側寄り)に位置している。つまり、
図16等に示すように、ラッチ35に対して係止手段と
しての第1ラチェット39と、引込手段としての第2ラ
チェット40とをそれぞれ異なる外周面に当接(係合)
させることにより、各ラチェット39,40の干渉を考
慮せず、これらを比較的スペースの限られた支持部32
a上に互いに近接した位置に集約できるようにしてい
る。
【0062】図10に示すように、第1ラチェット39
はラッチ35の外周面に近接する方向にスプリング41
により付勢された状態で、支軸42を中心に回動可能に
設けられている。第1ラチェット39が係止面35bと
係合することでラッチ35がフルラッチ位置に位置規制
され、第1ラチェット39が係止面35cと係合するこ
とでラッチ35がハーフラッチ位置に位置規制されるよ
うになっている。第1ラチェット39はその付勢方向に
は規制ピン43により位置規制されるようになってい
る。
【0063】ラッチ35と支軸36を共用し、カムとし
ての略C字板状の駆動カム44が、支軸36を中心に回
動可能に設けられている。駆動カム44の支軸36に支
持された部位と反対側端部裏面側には略S字状のリンク
45の第1端部が回動可能に連結されており、リンク4
5の第2端部はアクチュエータ17の出力軸18に一体
回転可能に固定された回転体46の表面に偏心した位置
にて回動可能に連結されている。アクチュエータ17は
前記第1の実施の形態のものと同じものを使用してお
り、動力源として一方向回動駆動専用の電動モータ21
を備える。
【0064】第2ラチェット40は駆動カム44の裏面
側において、リンク45とほぼ同じ高さに配置されて、
駆動カム44に対して支軸47を中心に回動可能に連結
されている。第2ラチェット40と駆動カム44との間
にはスプリング48が張設されており、第2ラチェット
40はラッチ35に対して係合溝35dが形成された上
段側の外周面に当接するように付勢されている。第1ラ
チェット39が係止面35cと係合する状態にあると
き、第2ラチェット40が係合溝35dと係合するよう
になっており、この状態から駆動カム44が図11に示
す中立位置から同図における反時計回り方向に支軸36
を中心に回動されることにより、第2ラチェット40と
係合溝35dを介して係止されたラッチ35が強制的に
同図における反時計回り方向に駆動カム44と共に一体
回動されるようになっている。
【0065】また、駆動カム44が図13に示す中立位
置から支軸36を中心に同図における時計回り方向に回
動されるときに、第1ラチェット39の上面に突設され
たピン49に当接して第1ラチェット39を係止面35
bから外れるように押し退けるようになっている。ま
た、第1ラチェット39が係止面35bから外れる位置
にリンク45が配置されたとき、リンク45の側部が第
2ラチェット40の基端部を押圧し、第2ラチェット4
0をラッチ35の外周面から離間する方向に回動させる
ようになっている。
【0066】回転体46の外周面には被検知部50,5
1が例えば約100°の中心角をなしてリンク45の第
2端部の連結部を真中に挟むように突設されている。回
転体46が図10に示す初期位置にあるとき、各被検知
部50,51と接触可能な位置にセンサ(マイクロスイ
ッチ)SW1,SW2がそれぞれ配置されている。ま
た、第1ラチェット39が各係止面35b,35cと係
合しているか否かを検知するためのセンサSWRが、第
1ラチェット39の隣接位置に配置されている。
【0067】前記第1の実施の形態と同様に、各センサ
SW1,SWRはその検知部が被検知部50,51に接
触したときに「オフ」するようになっており、センサS
W2はその検知部が被検知部50,51に接触したとき
に「a接点」に接続され、被検知部50,51に接触し
ていないときに「b接点」に接続されるようになってい
る。
【0068】このトランククローザ装置31は次のよう
に作動する。トランク32を開けているときは、図10
に示すようにラッチ35がストッパ38に当接したロッ
ク解除位置にあると共に、回転体46が初期位置(回転
角θ=0°)にある。図11に示すように、トランクを
閉めたとき半ドア状態となると、第1ラチェット39が
係止面35cに係合してラッチ35がハーフラッチ位置
に位置規制されると共に、第2ラチェット40が係合溝
35dに係合する。このとき第1ラチェット39がセン
サSWRの検知部と非接触状態となるため、センサSW
Rが「オン」する。
【0069】すると、電動モータ21の駆動が開始さ
れ、回転体46が初期位置(θ=0°)の状態から図1
1における反時計回り方向に一定方向に回転し始め、こ
の回転に伴いリンク45を介して連結された駆動カム4
4が同じく反時計回り方向に回動する。その結果、係合
溝35dに係合した第2ラチェット40がラッチ35を
反時計回り方向に押し込むこととなるため、ラッチ35
がハーフラッチ位置からフルラッチ位置に強制回動され
る。このとき、凹部35aに挿通されたストライカ33
は挿通通路34の奥方向に引き込まれ、トランク32が
フルラッチに完全に閉められる。
【0070】回転体46はさらに回転を継続し、その回
転角θがθf 付近を越えた後、駆動カム44は時計回り
方向に逆戻りし、駆動カム44が中立位置に達した時点
で、図13に示すように回転体46の被検知部50,5
1が両センサSW1,SW2の各検知部にそれぞれ接触
することとなって、電動モータ21の駆動が停止され
る。こうして回転体46はホームポジション位置に停止
する。
【0071】また、トランク32を開けるために室内に
設けられたオープナーを操作したときには、スイッチS
W0(図7参照)が「オン」され、電動モータ21の駆
動が開始される。その結果、回転体46は図13に示す
ホームポジション位置から同図における反時計回り方向
に一定方向に回転し始め、この回転に伴いリンク45を
介して連結された駆動カム44が時計回り方向に回動し
始める。駆動カム44はこの回動途中で第1ラチェット
39に突設されたピン49に当接し、このピン49を押
すことにより第1ラチェット39を解除方向に移動させ
る。
【0072】そして、回転体46が図14に示す回転角
θr (=約310°)付近まで回転すると、第1ラチェ
ット39が係止面35bから外れ、図15に示すように
ラッチ35はひねりバネ37の付勢力によりストッパ3
8に当接する位置まで同図における時計回り方向に回動
復帰する。このときラッチ35の回動復帰前までにリン
ク45が第2ラチェット40の基端部を押圧して第2ラ
チェット40を同図における時計回り方向に回動させて
ラッチ35の外周面から離間させるので、ラッチ35の
回動復帰時に第2ラチェット40が係合溝35dに係合
することはない。
【0073】こうしてストライカ33がラッチ35の凹
部35aによる拘束から解放され、トランク32がロッ
ク解除される。そして、被検知部51がセンサSW1の
検知部に接触するまで回転体46が回転すると、電動モ
ータ21の駆動が停止され、回転体46は初期位置で停
止する。
【0074】以上詳述したように本実施の形態によれ
ば、以下に示す効果が得られる。 (a)ラッチ35を2つの外周面を有する2段構造と
し、各係止面35,35cと係合溝35dとを異なる外
周面に形成し、しかもこれらをラッチ35の片側寄りに
形成した。そのため、各ラチェット39,40を互いの
干渉を考慮せず集約して配置できるようになり、トラン
ク32のようにトランククローザ装置31のための収容
スペースが比較的狭い場合でも、トランククローザ装置
31を限られた収容スペース内にコンパクトに収容する
ことができる。
【0075】(b)ラッチ35の下段上面と駆動カム4
4との間に挟まれた間隙に第2ラチェット40及びリン
ク45を配置するようにしたので、この点からも必要な
収容スペースを少なく済ませることができる。
【0076】(c)ロック解除時に、第2ラチェット4
0を係合溝35dに係合しないように退避させる機構
を、リンク45の側面で第2ラチェット40の基端部を
押圧する機構としたので、ロック解除時における第2ラ
チェット40の係合溝35dへの係合を確実に防ぐこと
ができる。
【0077】(第3の実施の形態)次に、本発明を具体
化した第3の実施の形態を図18,図19に基づいて説
明する。本実施の形態は、前記各実施の形態における制
御回路の変形例であり、ドアクローザ装置1又はトラン
ククローザ装置31に使用される。そのため、前記各実
施の形態と構成の異なる制御回路についてのみ説明す
る。
【0078】図18に示すように、制御回路55におい
て、電動モータ21のプラス端子はバッテリ(図示せ
ず)と接続され、バッテリ電圧「+B」が印加される。
電動モータ21のマイナス端子はセンサSW1を介して
アースされると共に、センサSW2のc接点に接続され
ている。センサSW2のa端子はオープナー(図示せ
ず)が操作されたときに「オン」するスイッチSW0を
介してアースされており、b端子はセンサSWRを介し
てアースされている。
【0079】次に、制御回路55の動作を説明する。な
お、この制御回路55による動作は、ドアクローザ装置
1とトランククローザ装置31とのどちらに採用して
も、基本的な動作は同じであるため、ここではドアクロ
ーザ装置1を例にして説明する。
【0080】図18,図19に示すように、サイドドア
2が開いているとき(回転角θ=0°)は、センサSW
R,SW1が「オフ」し、センサSW2のc接点が「b
接点」に接続された状態にある。次にサイドドア2を閉
めたときに半ドア(ハーフラッチ)状態になると、セン
サSWRが「オン」し、電動モータ21が駆動される。
回転体19が初期位置(回転角θ=0°)から回転し始
めると、センサSW1が「オン」するため、第1ラチェ
ット9が係止面5cから外れてセンサSWRが一旦「オ
フ」しても、電動モータ21の駆動は停止されない。
【0081】回転体19が回転角θf (約130°)に
達すると、第1ラチェット9が係止面5bに係合してラ
ッチ5がフルラッチ位置に位置規制され、このときセン
サSWRが再び「オン」する。そして、回転体19がホ
ームポジション位置(回転角θ=約260°)にほぼ達
すると、まずセンサSW2のc端子の接続が「b端子」
から「a端子」に切り換わり、タイミング的に若干遅れ
てセンサSW1が「オフ」して電動モータ21の駆動が
停止される。サイドドア2がロック(フルラッチ)され
ているときは、各スイッチSW1,SW2,SWRはこ
の状態で保持される。
【0082】次にサイドドア2を開けるときには、まず
オープナーが操作されてスイッチSW0が「オン」す
る。センサSW2のc接点がa接点に接続されているた
め、電動モータ21が駆動される。回転体19がホーム
ポジション位置(回転角θ=約260°)から回転し始
めると、まずセンサSW1が「オン」し、タイミング的
に若干遅れてセンサSW2のc接点の接続が「a端子」
から「b端子」に切り換わる。センサSW1がタイミン
グ的に先に「オン」するため、電動モータ21の駆動は
停止されない。そして、回転体19が回転角θr に達す
ると、第1ラチェット9が係止面5bから外れ、カム5
がロック解除位置に回動復帰するためストライカ3がラ
ッチ解除される。センサSWRは第1ラチェット9が外
れるときに「オフ」する。そして、回転体19が初期位
置(θ=360°)に戻ると、センサSW1が「オフ」
し、電動モータ21の駆動が停止される。
【0083】以上詳述したようにこの第3の実施の形態
によれば、電動モータ21の制動力は得られないもの
の、前記各実施の形態よりも簡単な回路構成の制御回路
55を提供することができる。
【0084】(第4の実施の形態)次に、本発明を具体
化した第4の実施の形態について説明する。この実施の
形態は、前記第1の実施の形態における回転体19の円
運動を駆動カムの揺動運動に変換する動力伝達機構を変
形した例である。なお、前記第1の実施の形態と構成が
同じ部分については説明を省略し、特に異なる部分につ
いてのみ説明する。
【0085】図20に示すように、カムとしての駆動カ
ム60は、ラッチ5の裏面側(図20における紙面奥
側)に配置され、ラッチ5と共通の支軸6を中心に回動
可能に設けられている。駆動カム60には、第2ラチェ
ット14が設けられた延出部60a以外のもう一方の延
出部60bに、動力伝達機構を構成すると共に案内部と
しての長穴61が形成されている。
【0086】アクチュエータ17の出力軸18に固定さ
れた回転体62の表面(同図における紙面手前側面)に
は、その回転中心から偏心した位置に、長穴61の幅よ
り若干小さな直径を有する、動力伝達機構を構成すると
共に係合部としての円柱状の案内ピン63が垂直に突設
されており、案内ピン63は長穴61に挿通された状態
にある。案内ピン63の円運動(図21における円軌跡
K)により、長穴61を介して駆動カム60が所定揺動
域を揺動運動するようになっている。なお、図示は省略
したが、第1ラチェット9はラッチ5の外周面と係合可
能な高さに配置され、その下面側にピン23が駆動カム
60と係合可能に突設されている。
【0087】図20に示す位置に案内ピン63が配置さ
れる回転体62の位置が、駆動カム60が中立位置に配
置される初期位置であり、案内ピン63が同図鎖線で示
す位置に配置されて駆動カム60が再び中立位置に配置
されるときの回転体62の位置がホームポジション位置
となる。また、センサSW1,SW2は、回転体62の
外周面に突設された各被検知部25,26(いずれも図
20,図21では図示省略)に対し、回転体62の初期
位置及びホームポジション位置において、図8に示した
ような所定の検知状態を満たすように位置設定されてい
る。
【0088】サイドドア2が開いた状態では、回転体6
2が図20に実線で示す位置に案内ピン63が位置した
状態にある。サイドドア2が閉められたときに半ドア状
態になると、電動モータ21が駆動され、回転体62が
図20における反時計回り方向に回転し始め、この回転
に伴い案内ピン63が円運動を開始し、長穴61を介し
て案内ピン63に案内された駆動カム60が中立位置か
ら反時計回り方向に回動する。その結果、第2ラチェッ
ト14と係合溝5dとの係合を介してラッチ5がハーフ
ラッチ位置からフルラッチ位置に強制回動され、駆動カ
ム60が図21に鎖線で示す位置まで回動すると、第1
ラチェット9が係止面5bにて係合してラッチ5がフル
ラッチ位置に位置規制される。こうしてサイドドア2は
完全にロック(フルラッチ)される。その後、駆動カム
60が図20に示す中立位置まで復帰した時点で、電動
モータ21の駆動が停止される。
【0089】次にサイドドア2を開けるためにオープナ
ーが操作されると、電動モータ21の駆動が開始され、
回転体19がホームポジション位置(案内ピン63が図
20に鎖線で示す位置に配置された状態)から同図反時
計回り方向に回転し、駆動カム60が中立位置から時計
回り方向に回動する。そして、駆動カム60はピン23
に当接して第1ラチェット9を押し退けるように回動
し、図21に実線で示す位置付近まで回動すると、第1
ラチェット9による係止面5bの係止が解除される。こ
うしてラッチ5がその付勢方向に回動復帰し、ストライ
カ3がラッチ5による拘束から解放される。その後、回
転体62が初期位置まで戻ると、電動モータ21の駆動
が停止される。
【0090】以上詳述したようにこの実施の形態によれ
ば、以下に示す効果が得られる。 (a)駆動カム60に形成した長穴61に、回転体62
の表面に偏心して突設した案内ピン63を挿通させるこ
とにより、回転体62の回転運動を駆動カム60の揺動
運動に変換するようにした。そのため、前記第1の実施
の形態で使用したリンク20を無くすことができ、回転
体62と駆動カム60との連結構造を一層単純な構造と
することができる。その結果、リンク20やその連結軸
等の削除により、相対的に部品点数を減らすことができ
るうえ、組付作業の手間も簡素化できる。
【0091】(b)回転体62と駆動カム60が案内ピ
ン63を介してほぼ直結される構造であるので、ラッチ
5等を含むラッチ装置とアクチュエータ17とを、前記
第1の実施の形態よりも近接する位置に集約して配置す
ることができる。
【0092】(第5の実施の形態)次に、本発明におけ
る第5の実施の形態について、図22〜図32を用いて
説明する。この実施の形態は、請求項8及び請求項9を
具体化するものであり、その特徴として電動モータの動
作異常時にもドアの開閉を適正に行わせるものである。
【0093】図22は、ドアクローザ装置101の全体
構造を示す平面図、図23は、ドアクローザ装置101
の各部材を分解して個々に示す平面図、図24は、図2
2におけるドアクローザ装置101をX方向から見た側
面図である。なお、図23において、各部材が互いに組
み付けられる部位については組立作用線(一点鎖線)を
引き出して図示している。
【0094】ここで、ドアクローザ装置101は、車体
側に設けられたストライカ103と相対する部位におい
て、扉体としてのドア102に内蔵され、ドア102が
半ドア(ハーフラッチ)状態にあると、係止部としての
ストライカ103を強制的にフルラッチ状態まで引き込
んでドア2を自動で完全に閉まった状態にする。
【0095】図22〜図24に示すように、ドアクロー
ザ装置101には、ストライカ103が挿入される挿通
通路104の近傍に略円板状のラッチ105が支軸10
6を中心に回動可能に設けられ、図示しないひねりバネ
により同図における時計回り方向に付勢されている。こ
の支軸106はドア102側に固定支持されている。ラ
ッチ105は、その付勢方向においてストッパ107に
より位置規制されており、ラッチ105が図22に示す
ようにストッパ107に当接して位置規制された状態
は、ストライカ103がラッチ105による拘束から解
放されるラッチ105のロック解除位置となっている。
【0096】ラッチ105は、その断面が階段状となっ
て中心寄りが肉厚となった2段構造に形成されており、
上段側及び下段側において2つの外周面を有している。
ラッチ105の下段側の外周面には、ストライカ103
を拘束するための凹部105aと、フルラッチ位置で係
止状態となる係止面105bと、ハーフラッチ位置で係
止状態となる係止面105cが形成され、上段側の外周
面には係合溝105dが形成されている。このとき、各
係止面105b,105c及び係合溝105dは、支軸
106により支持される回動中心に対してほぼ片側寄り
(図22では支軸106のほぼ右側寄り)に位置してい
る。
【0097】また、係止部材としての第1ラチェット1
08は、ラッチ105の外周面に近接する方向に図示し
ないスプリングにより付勢されており、その状態で支軸
116を中心に回動可能に設けられている。支軸116
は図24に示すようにドア102側に固定されている。
かかる場合、第1ラチェット108のラッチ面108a
が係止面105cと係合することによりラッチ105が
ハーフラッチ位置に規制され、同ラッチ面108aが係
止面105bと係合することによりラッチ105がフル
ラッチ位置に規制されるようになっている。
【0098】ラッチ105の上面側(図22の紙面手前
側)には、当該ラッチ105と支軸106を共用する駆
動カム111が配設され、この駆動カム111は支軸1
06を中心に回動可能となっている。この駆動カム11
1において、支軸106に支持された部位と反対側には
直線状のリンク112の第1端部が回動可能に連結され
ており、リンク112の第2端部は、電動モータM(図
22〜図24では図示しない)の出力軸113に一体回
転可能に固定された回転体114の外周部近傍位置に回
動可能に連結されている。なお、このリンク112は動
力伝達機構を構成するものであって、その形状は必ずし
も直線状でなくともよく、回転体114の回転を駆動カ
ム111に伝達できるものであれば、例えば湾曲状に形
成する等、任意に変更してもよい。ここで、図22に示
す駆動カム111の位置が中立位置となり、駆動カム1
1は中立位置に対して左側と右側において揺動可能とな
っている。
【0099】電動モータM(後述の図31に示す)は、
本ドアクローザ装置101の動力源であり、基本的には
一方向(本実施の形態では、図22の反時計回り方向)
にのみ回転駆動可能となっている。本実施の形態では高
速駆動の小型モータを使用しており、電動モータMは、
必要な回転速度の出力が得られるよう図示しない減速機
構を介して出力軸113に駆動連結されている。つま
り、電動モータMの出力は減速機構を介して減速されて
出力軸113から所定回転速度として取り出されるよう
になっている。
【0100】第2ラチェット109は、駆動カム111
の裏面側において、前記ラッチ105の上段側とほぼ同
じ高さに配置され、駆動カム111に対して支軸110
を中心に回動可能に連結されている。第2ラチェット1
09と駆動カム111との間には図示しないスプリング
が張設されており、第2ラチェット109はラッチ10
5に対して係合溝105dが形成された上段側の外周面
に当接するように付勢されている。第2ラチェット10
9の自由端側の先端部には、ピン109aが立設されて
いる。
【0101】第1ラチェット108が係止面105cと
係合する状態にあるとき、第2ラチェット109が係合
溝105dと係合するようになっており、この状態から
駆動カム111が支軸106を中心に図22における反
時計回り方向に回動されると、第2ラチェット109と
係合溝105dを介して係止されたラッチ105が強制
的に同図における反時計回り方向に駆動カム111と共
に一体回動されるようになっている。
【0102】揺動部材としてのフォーク115は、前記
駆動カム111と第2ラチェット109との間に配置さ
れ、前記支軸116により第1ラチェット108と同軸
に支持されている。フォーク115上部に形成された長
孔115bには、ロッド117の一端が遊動自在な状態
で取り付けられ、同ロッド117の多端にはドア102
を開放するために手動操作されるドアハンドル118が
連結されている。従って、ドアハンドル118の操作に
よりロッド117が図の右方に引かれるとフォーク11
5は同図における反時計回り方向に回動するようになっ
ている。なお、図22に示すフォーク115はドア開放
状態での停止位置を示している。このとき、フォーク1
15の反時計回り方向の回動位置はストッパ1108に
より規制されている。フォーク115には、前記第2ラ
チェット109のピン109aを案内するための案内溝
115aが形成されている。
【0103】また、同フォーク115には、駆動カム1
11の外周面に係合可能なピン115cが突設され、こ
れに対し第1ラチェット108には、フォーク115の
外周面に係合可能な係止解除部材としてのピン115c
が突設されている。従って、駆動カム111が支軸10
6を中心に同図の時計回り方向に回動することにより、
その外周面がフォーク115のピン115cに係合す
る。このとき、当該フォーク115が支軸116を中心
に同図の時計回り方向に回動し、そのフォーク115に
形成されたピン115cが第1ラチェット108のピン
108bに係合して当該第1ラチェット108が同じく
時計回り方向に回動する。この一連の動作により、フル
ラッチ位置の第1ラチェット108がラッチ105の係
止面105bから外れるように押し退けられ、ドア10
2を開くことができるようになっている。
【0104】ここで、図22に示す回転体114の位置
が初期位置であり、ドア102が開いたときには回転体
114は常に初期位置に配置されている。また、図27
に示す回転体114の位置がホームポジション位置であ
り、ドア102が完全(フルラッチ状態)に閉じられた
ときには、回転体114は常にホームポジション位置に
配置されている。この二位置に回転体114が配置され
た状態では、駆動カム111は中立位置に配置される。
【0105】ラッチ105が図25に示すハーフラッチ
位置にある状態で、回転体114が初期位置からホーム
ポジション位置まで反時計回り方向に回転されることに
より、駆動カム111が中立位置より同図の左側におい
て一往復動して元の中立位置に復帰するようになってい
る。この駆動カム111の揺動過程(揺動域)が第1の
揺動域であり、ハーフラッチ位置状態で、ラッチ105
の係合溝105dに係合されている第2ラチェット10
9が同図左方向に押し出されることにより、ラッチ10
5がハーフラッチ位置からフルラッチ位置まで強制回動
されるようになっている。
【0106】また、ラッチ105が図27に示すフルラ
ッチ位置にある状態で、回転体114がホームポジショ
ン位置から初期位置まで反時計回り方向に回転されるこ
とにより、駆動カム111が中立位置より同図の右側に
おいて一往復動して元の中立位置に復帰するようになっ
ている。この駆動カム111の揺動過程(揺動域)が第
2の揺動域であり、この揺動過程において、駆動カム1
11の外周面がフォーク115のピン115cに係合
し、当該フォーク115を支軸116を中心に揺動させ
る。さらに、フォーク115の外周面が係止解除手段を
構成する第1ラチェット108のピン108aに係合
し、第1ラチェット108をラッチ105から離間する
方向にその付勢力に抗して押し退け、フルラッチ位置
(或いはハーフラッチ位置)にラッチ105を規制して
いる第1ラチェット108による係止を解除するように
なっている。
【0107】一方、上記フルラッチ位置(或いはハーフ
ラッチ位置)にラッチ105を規制している第1ラチェ
ット108による係止を解除する他の手段として、ドア
ハンドル118を操作してフォーク115を強制的に揺
動運動させることも可能である。かかる場合において
も、フォーク115の外周面が第1ラチェット108の
ピン108aに係合し、第1ラチェット108をラッチ
105から離間する方向に押し退けてフルラッチ(或い
はハーフラッチ)が解除されることになる。
【0108】駆動カム111がフォーク115を介して
第1ラチェット108を押し退ける際には、第2ラチェ
ット109のピン109aがフォーク115の案内溝1
15aに案内されるため、第1ラチェット108による
ラッチ105の係止が解除されるときには、図27〜図
29に示すように第2ラチェット109がラッチ105
の外周面から離間した状態に配置されるようになってい
る。そのため、第1ラチェット108によるラッチ10
5の係止が解除されてラッチ105がその付勢力により
ロック解除位置に回動復帰する際に、第2ラチェット1
09が係合溝105dに係合しないようになっている。
【0109】図30に示すように、回転体114の外周
面には2つの被検知部119,120が突設されてお
り、各被検知部119,120は回転体114がホーム
ポジション位置から初期位置まで回動する回転角に等し
い中心角をなすように位置設定されている。因みに本構
成では、一方の被検知部120が設けられた位置近傍に
前記リンク112の第2端部(例えば図22における上
端部)が接続されている。
【0110】そして、回転体114がホームポジション
位置にあるときに各被検知部119,120とそれぞれ
接触可能な位置に、第2検知器としてのセンサ(マイク
ロスイッチ)SW11及び第3検知器としてのセンサ
(マイクロスイッチ)SW12が配置されている。ま
た、第1ラチェット108が各係止面105b,105
cと係合した状態にあるか否を検知するための第1検知
器としてのセンサ(マイクロスイッチ)SWRが第1ラ
チェット108の背面側に設けられている。
【0111】センサSW11,SW12,SWRは図3
0及び図31に示すように作動するようになっている。
ここで、図30(a)は、ドア2の開放時、すなわち初
期位置での回転体114の停止位置を示し、図30
(b)は、ドア2の閉鎖時、すなわちホームポジション
位置での回転体114の停止位置を示している。また、
図31は電動モータMを駆動制御するための制御回路を
示しており、各センサはドア開放時の状態にて図示され
ている。
【0112】つまり、図30(a),(b)及び図31
に示すように、センサSW11はその検知部が被検知部
119,120と接触状態にあるとき「a接点」に接続
され、被検知部119,120と非接触状態にあるとき
「b接点」に接続される。また、センサSW12はその
検知部が被検知部119,120と接触状態にあるとき
「a接点」に接続され、被検知部119,120と非接
触状態にあるとき「b接点」に接続されるようになって
いる。センサSWRは図30(c)に示すように、その
検知部が第1ラチェット108と接触状態にあるとき
「b接点」に接続され、第1ラチェット108と非接触
状態にあるとき「a接点」に接続されるようになってい
る。
【0113】また、図31において、バッテリ電圧「+
B」は、センサSW11のb接点、センサSWRのa接
点、第1リレーRy11のA接点及び第2リレーRy1
2のA接点に接続されている。第1及び第2リレーRy
11,Ry12は、通常時においてB接点とC接点とが
接続され、当該リレーRy11,Ry12がオンされる
と、A接点とC接点とが接続されるようになっている。
第1及び第2リレーRy11,Ry12の各々のC接点
は、電動モータMの正負両端子に接続されている。この
場合、第1リレーRy11のC接点から第2リレーRy
12のC接点に電流が流れる時には電動モータMが正転
駆動され、第2リレーRy12のC接点から第1リレー
Ry11のC接点に電流が流れる時には電動モータMが
逆転駆動されるようになっている。第1及び第2リレー
Ry11,Ry12のB接点間には保護回路としてのP
TC(posititive temperature coefficient thermisto
r)121が配設されている。
【0114】センサSW11のa接点は、カーテシラン
プ122を介してバッテリ電圧+Bに接続され、同セン
サSW11のc接点は、センサSW12のc接点と、第
1及び第2リレーRy11,Ry12に接続されてい
る。センサSW12のa接点は、センサSWRのc接点
に接続され、同センサSWRのb接点は、バッテリ電圧
+Bとの導通をオン/オフするためのスイッチSW0及
びSWKに接続されている。ここで、スイッチSW0は
オープナーの操作によるドア開放時にオンされ、スイッ
チSWKはキースイッチ123のアンロック操作時にオ
ンされるようになっている。センサSWRのb接点は接
地されている。
【0115】第1リレーRy11には抵抗R1及びツェ
ナーダイオードDzを介してトランジスタTrのベース
が接続されている。トランジスタTrのコレクタには第
2リレーRy12が接続され、同トランジスタTrのベ
ース−エミッタ間には、コンデンサC1及び抵抗R2が
並列に接続されている。
【0116】次に、上記のように構成されたドアクロー
ザ装置101の作用を図32のタイミングチャートを併
用しつつ説明する。まず、ドア102を開状態から閉状
態に移行させる際のドアクローザ装置101の動作を説
明する。ドア102が開いた状態では、回転体114は
図22に示す初期位置に配置されている。このとき、セ
ンサSW11,SW12はそれぞれ、各検知部が被検知
部119,120と接触して「a接点」に接続された状
態にあり(図30(a)の状態)、センサSWRは、第
1ラチェット108が各係止面105b,105cのい
ずれとも係合していないため「b接点」に接続された状
態にある(図30(c)の状態)。かかる場合、図31
の回路図に示すように、センサSW11のa,c接点、
SW12のc,a接点、及びSWRのc,b接点の各々
の接続によってバッテリ電圧+Bがカーテシランプ12
2に印加され、同ランプ122が点灯する。
【0117】そして、例えばドア102を閉める際に十
分な力が付与されず、挿通通路104に挿入したストラ
イカ103により押し込まれたラッチ105がハーフラ
ッチ位置までしか回動されなければ、第1ラチェット1
08がラッチ105と係止面105cで係合することと
なって、ラッチ105が図25に示すハーフラッチ位置
に位置規制される。つまり、ドア102が半ドア状態と
なる。この状態では、図25に示すように第2ラチェッ
ト109が係合溝105dに係合した状態となる。この
とき、係止面105cと係合した第1ラチェット108
がラッチ105側に変位することになるため、センサS
WRの接続が「b接点」から「a接点」に切り換わる。
これによりカーテシランプ122が消灯される。
【0118】センサSWRが「a接点」に接続される
と、当該センサSWRのa,c接点及びセンサSW12
のa,c接点の各接続によって第1リレーRy11にバ
ッテリ電流が流れ、第1リレーRy11のC接点がA接
点に接続される。このとき、PTC121は定常状態を
保持し、電流の流れを許容している。その結果、電動モ
ータMが正転方向に通電されることとなって、回転体1
14が図30(a)に示す状態から同図反時計回り方向
に回転を開始する。回転体114が回転し始めると、セ
ンサSW11,SW12の各検知部が被検知部119,
120と接触しなくなって各センサSW11,SW12
が「a接点」との接続状態から「b接点」との接続状態
に切り換わる。
【0119】そして、回転体114が反時計回り方向に
一方向回転されるのに伴い、リンク112を介して駆動
カム111が支軸106を中心に図25の中立位置から
同図反時計回り方向に回動される。その結果、係合溝1
05dにて係合した第2ラチェット109がラッチ10
5を同図左方向に強制的に押し込み、ラッチ105が同
図の反時計回り方向に回動されることとなる。なお、第
1ラチェット108が係止面105cから外れたときに
センサSWRが一旦「b接点」に接続されることになる
が(図32のタイムチャートには図示略)、既にセンサ
SW11が「b接点」に接続されているため、第1リレ
ーRy11を流れる電流が断たれることがなく、電動モ
ータMの駆動は停止されない。
【0120】そして、電動モータMの駆動によって回転
体114が回転し続けると、図26に示すように、第1
ラチェット108のラッチ面108aがラッチ105の
係止面105bに係合することとなって、ラッチ105
はフルラッチ位置に規制される。このときセンサSWR
は、再び「b接点」との接続状態に切り換わる。
【0121】回転体114がさらに回転を継続し、被検
知部120がセンサSW11と接触するまで回動し(図
27,図30(b)に示す状態)、センサSW11が
「b接点」との接続状態から「a接点」との接続状態に
切り換わると、第1リレーRy11に電流が流れなくな
り(非励磁状態)、そのC接点がB接点に接続されて電
動モータMの駆動が停止される。なお、ドア102が半
ドア状態とならず完全(フルラッチ状態)に閉められた
ときにも、同様に電動モータMが駆動され、回転体11
4はやはりホームポジション位置に配置される。こうし
てドア102がフルラッチ状態に閉じられた状態では、
常に回転体114がホームポジション位置に配置された
状態となる。
【0122】次に、ドア102を閉状態から開状態に移
行させる際の動作を説明する。ドア102が図27に示
すようにロックされた状態では、図27,図30(b)
に示すようにセンサSW11が「a接点」に接続された
状態、センサSW12が「b接点」に接続された状態に
あり、さらにセンサSWRが「a接点」に接続された状
態にある。
【0123】例えばドア102に設けられたオープナー
(図示せず)又はキースイッチ123が操作されると、
図31に示すスイッチSW0又はSWKがオンされる。
すると、センサSW12が「b接点」に接続されている
ため、第1リレーRy11にバッテリ電流が流れること
となり(励磁状態)、当該リレーRy11のC接点が
「A接点」に接続されて、電動モータMの駆動が開始さ
れる。電動モータMが駆動されると、回転体114は図
27における反時計回り方向に回転し始める。なお、回
転体114が回転し始めると、センサSW11の接続が
a接点からb接点に切り換えられる。
【0124】回転体114が回転されることにより、リ
ンク112を介して駆動カム111が中立位置から図2
7における時計回り方向に回動されてその外周面がフォ
ーク115のピン115cに当接し、当該フォーク11
5を支軸116を中心に時計回り方向に回動させる。ま
た、フォーク115が回動すると、図28に示すよう
に、その外周面が第1ラチェット108のピン108b
に当接し、当該第1ラチェット108を支軸116を中
心に時計回り方向に回動させる。
【0125】そして、こうした回転体114の回転に伴
い駆動カム111、フォーク115並びに第1ラチェッ
ト108が一体的に回動すると、図29に示すように、
第1ラチェット108のラッチ面108aがラッチ10
5の係止面105bから外れることになる。その結果、
第1ラチェット108とラッチ105との係止が解除さ
れた時点で、ラッチ105が図示しないひねりバネによ
る付勢力により支軸106を中心に同図における時計回
り方向に回動復帰し、ストッパ107に当接した位置、
すなわちロック解除位置で規制される。こうしてストラ
イカ103がラッチ105の凹部105aによる拘束か
ら解除され、ドア102のロックが解除される。
【0126】ラッチ105がロック解除位置に回動復帰
した後、回転体114は回転を継続し、被検知部11
9,120がセンサSW11,SW12の検知部に接触
するまで回転する。被検知部119,120がセンサS
W11,SW12の検知部に接触してセンサSW11,
SW12がそれぞれ「b接点」との接続状態から「a接
点との接続状態に移行すると、図31において第1リレ
ーRy11に電流が流れなくなる(非励磁状態)。そし
て、第1リレーRy11のC接点がB接点と接続するこ
ととなり、電動モータMの駆動が停止される。また、カ
ーテシランプ122が再び点灯される。このようにし
て、回転体114は初期位置から1回転し再び初期位置
に復帰する。以下、ドア102の開閉操作が繰り返され
る度に、回転体114は一定方向に回転し、ドア102
の1回の開閉毎に1回転される。
【0127】なお因みに、ドア102の開状態から閉状
態への移行途中において、ドア102に異物が挟まった
りして電動モータMが過負荷運転されるような場合に
は、電動モータMへの過電流通電によってPTC121
が発熱し、その温度が所定温度域(例えば、120℃以
上)に達した時点でPTC121の抵抗値が急激に増加
する。この過電流通電によるPTC121の作動時に
は、トランジスタTrがオンされると共に、第1リレー
Ry11に代わって第2リレーRy12に電流が流れ、
第2リレーRy12の接続がB接点からA接点に切り換
わる。それにより、電動モータMが逆転駆動され、ドア
102が一旦開状態に強制的に戻されるようになってい
る。
【0128】他方で、上記のような電動駆動式のドアク
ローザ装置101では、例えばドア102の完全閉め切
り状態、すなわちドアクローザ装置101がフルラッチ
している状態で、電動モータMが動作不良になるなど、
モータ動作に支障を来たすと、ドア102の開動作がで
きなくなるおそれがある。こうした電動モータMの動作
不良時には、以下に記載するようにドアクローザ装置1
01が手動操作されるようになっている。
【0129】すなわち、図27に示すフルラッチ状態に
おいて、電動モータMにて回転体114が回転できない
と、駆動カム111が中立位置のままで回動できなくな
る。かかる場合には、ドアハンドル118に連結された
ロッド117を図の右方向に引き込むようにする。する
と、フォーク115が支軸116を中心に図の時計回り
方向に回動し、その外周面が第1ラチェット108に立
設されたピン108bに当接する。このフォーク115
の動作により、第1ラチェット108が支軸116を中
心に時計回り方向に、すなわちラッチ105と第1ラチ
ェット108との係止を解除する方向に回動し、係止面
105bとラッチ面108aとの係止が解除される。
【0130】こうしてラッチ105と第1ラチェット1
08との係止が解除されると、図示しないひねりバネの
付勢力によりラッチ105がロック解除位置に回動復帰
し、ドア102の開放が許容されることになる。
【0131】以上詳述したように本実施の形態によれ
ば、既述した第1〜第4の実施の形態と同様に、本発明
における所望の効果が得られると共に、これに加えて以
下に示す効果が得られる。
【0132】(a)揺動部材としてのフォーク115を
設け、それを駆動カム111或いは手動のいずれでも駆
動可能に構成した。そのため、例えば電動モータMが動
作不良となり、当該モータMにてラッチ105と第1ラ
チェット108との係止状態が解除できないような場合
にも、フォーク115を駆動することにより上記係止状
態が解除できるようになる。従って、上述のような不具
合時にもドア102が開放できないような事態を回避す
ることができる。
【0133】(b)また、本実施の形態では、フォーク
115を、第1ラチェット108と同一の支軸116を
中心に回動可能に配設した。そのため、フォーク115
を付加的に構成してもドアクローザ装置101の大型化
を最小限に抑えることができる。
【0134】(c)第2ラチェット109のピン109
aをフォーク115の案内溝115aに配設し、第2ラ
チェット109の自由端を前記案内溝115aに沿って
移動させるようにした。そのため、フルラッチ或いはハ
ーフラッチが解除される際において、第2ラチェット1
09がラッチ105の回動復帰に干渉することはなく、
当該ラッチ105の動作を適正に行わせることができ
る。
【0135】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば
次のように具体化することもできる。 (1)駆動源として正逆転可能な可逆モータを使用し、
例えば可逆モータの出力軸をカムの回動軸に直結するな
どし、可逆モータの正逆回転によりカムを第1の揺動域
と第2の揺動域とで揺動運動させる構成を採用すること
もできる。この場合でも、カムとラッチとが各々の回動
軸が平行となるように(例えば各々の回動軸が同軸上と
なるように)配置することにより、カムとラッチとをコ
ンパクトにレイアウトすることができ、従来装置に比較
して、施解錠装置(ドアクローザ装置及びトランククロ
ーザ装置等)を一層小型化することはできる。
【0136】(2)前記各実施の形態ではラッチと駆動
カムとを共通の支軸により同軸上に配置したが、それぞ
れの回動軸心線がほぼ平行となる状態であれば同軸上で
あることに限定されない。
【0137】(3)前記各実施の形態では引込手段を作
動させるための回転域を回転角θ=0°〜約260°と
し、係止解除手段を作動させるための回動域を回転角θ
=約260°〜360°としたが、各回動域は適宜設定
することができる。
【0138】(4)前記各実施の形態では、第1ラチェ
ットの引込作動と第2ラチェットの解除作動とを1枚の
駆動カムの揺動運動により行うようにしたが、例えば回
転体に連結した2本のリンクのそれぞれに連結されて個
別に駆動される2枚のカムを用いて第1ラチェットの引
込作動と第2ラチェットの解除作動とを2枚のカムの運
動により個別に行うようにしてもよい。
【0139】(5)前記各実施の形態では減速機構を備
えたアクチュエータを用いたが、一方向回転駆動専用の
電動モータの駆動軸に回転体を直結した構成を採用して
もよい。低速の電動モータを使用すれば、所望する動作
速度を確保できる。
【0140】(6)回転体は円板状のものに限定され
ず、一方向の円運動を取り出せる構成であれば足りる。
例えば出力軸に連結した例えばクランク等の棒状の部材
としてもよい。
【0141】(7)回転体の回転運動を駆動カムの揺動
運動に変換する構成としたが、駆動カムを揺動ではなく
一方向に回転するようにリンクや案内ピン等の動力伝達
機構を介して回転体と連結した構成としてもよい。この
場合、例えば駆動カムの回転中心をラッチの回動中心と
異なる位置に設定する。駆動カムが1回転する間に次の
機能を果たす。まず、駆動カムが初期位置から回転し始
めると、駆動カムがラッチと係合してこれを強制的に押
し込む方向に回動させると共に、所定角度回転した時点
でその係合が外れる。そして、さらに駆動カムが回転さ
れると、今度は駆動カムが第1ラチェット(若しくはこ
れに設けられたピン等)と係合して第1ラチェットを退
避させるように押し退け、所定角度回転した時点で第1
ラチェットとの係合が解除されて1回転を完了する。こ
の構成によっても、一方向回転駆動されるモータを動力
源として使用することができるため、クローザ装置の小
型化及び制御回路の簡素化を図ることができる。
【0142】(8)前記(7)のように駆動カムを一方
向に回転させる構成を採用した場合、駆動カムをアクチ
ュエータの出力軸や電動モータの駆動軸に直結させた構
成を採用することもできる。この構成によれば、回転体
を省くことができるため部品点数の低下に寄与する。ま
た、回転体の回転位置を検知していた各センサSW1,
SW2を、例えば駆動カムに設けた被検知部を検知する
ように設ければ、電動モータの駆動制御も同様に行うこ
とができる。
【0143】(9)回転体の外周面や表面若しくは裏面
に所定の導電部のパターンを形成し、この導電部のパタ
ーンが形成された面に接触子を摺動させ、接触子間の通
電・非通電により、回転体の回転角を検知する構成で第
2及び第3検知器を構成してもよい。
【0144】(10)第1及び第2検知器の検知対象は
回転体に限定されない。例えばリンク20を検知対象と
し、リンク20の姿勢角度により初期位置及びホームポ
ジション位置を検知する構成としてもよい。
【0145】(11)係合ピンと係合してこれを案内す
る案内部を、前記第4の実施の形態では長穴としたが、
細長状の凹部としてもよい。 (12)前記制御回路に代えて、電動モータの駆動制御
を電子制御装置(ECU)などのマイコン制御により行
ってもよい。
【0146】(13)上記各実施の形態において、係止
解除手段としてのピンは、既述したような円柱状をなす
構成でなくてもよく、第1ラチェットの一部をプレスに
て折曲形成したようなものであってもよい。また、第5
の実施の形態で用いたフォーク115に立設されるピン
115cもこれと同様であって、フォーク115の一部
を折曲形成してもよい。
【0147】(14)上記第1の実施の形態における図
1の構成、又は上記第2の実施の形態における図10の
構成において、第5の実施の形態で具体化したような揺
動部材(フォーク)を付設してもよい。この場合、アク
チュエータの不具合時にも揺動部材を手動操作すること
によりドアの開閉動作が可能となる。
【0148】(15)上記第5の実施の形態では、揺動
部材としてのフォーク115と係止部材としての第1ラ
チェット108とを同軸にて構成したが、必ずしも同構
成に限定されるものではなく、両部材を相異なる支軸に
より支持するようにしてもよい。
【0149】(16)上記第5の実施の形態では、図2
2に示すように駆動カム111或いは手動のいずれかに
より駆動されるフォーク115と、ドアハンドル118
とをロッド117により直結したが、両部材の間にギア
機構やリンク装置を介在させて、手動操作時の操作性を
向上させるようにしてもよい。
【0150】(17)サイドドアやトランク以外の扉体
に本発明の施解錠装置を適用することもできる。例えば
バックドアやサンルーフに本発明を適用することができ
る。すなわち、車両において施錠解錠が必要となるあら
ゆる扉体を対象として本発明を適用することができる。
【0151】前記実施の形態から把握され、特許請求の
範囲に記載されていない発明を、その効果と共に以下に
記載する。 (イ)請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明
において、前記引込手段は前記カムと係止可能な第2係
止手段を備えており、前記係止解除手段の作動により前
記係止手段が解除されたことにより、前記カムがラッチ
解除位置に復帰するときに、前記第2係止手段を該カム
に係止しないように解除作動させる解除機構を備えてい
る。この構成によれば、係止解除手段の作動により係止
手段によるカムの係止が解除されてラッチがラッチ解除
位置に復帰するときに、引込手段を構成する第2係止手
段がラッチを係止しないようにすることができる。
【0152】(ロ)前記(イ)に記載の発明において、
前記解除機構は、前記カムが係止解除手段を作動させる
位置に回動したときに、前記第2係止手段と係合して前
記カムと係合不能な位置に該第2係止手段を退避させる
規制部材を備える。この構成によっても前記(イ)と同
様の効果を得ることができる。
【0153】(ハ)前記(イ)に記載の発明において、
前記解除機構は、前記カムが係止解除手段を作動させる
位置に回動したときに、前記リンク機構を構成するリン
クが前記第2係止手段と係合してこれを前記カムと係合
不能な位置に退避させる機構である。この構成によって
も前記(イ)と同様の効果を得ることができる。
【0154】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、引込手段及び係止解除手段を作動させるた
めに駆動源の駆動力に基づき回転駆動されるカムを、ラ
ッチの回転軸と平行な回転軸を有するように配置したの
で、カムとラッチとが相互の面が平行とする状態にコン
パクトに配置することができ、ひいては施解錠装置の小
型化を図ることができる。
【0155】請求項2に記載の発明によれば、回転体に
よる1周の円運動を動力伝達機構を介してカムに必要な
運動に変換して伝達し、引込手段及び係止解除手段を作
動させるようにしたので、一定方向のみに回転駆動され
る比較的小型な駆動源を動力源として使用することで、
施解錠装置の小型化を図ることができるうえ、その制御
の簡素化を図ることができる。
【0156】請求項3に記載の発明によれば、動力伝達
機構をリンク機構としたため、リンク機構を構成するリ
ンクの長さ設定により、ラッチやカム等に対する駆動源
の配置のレイアウトの自由度を高めることができる。
【0157】請求項4に記載の発明によれば、カムの案
内部に回転体の係合部を係合させ、回転体の回転に基づ
く係合部の円運動によりカムを揺動させる構成としたの
で、部品点数の増加に繋がるリンク等を用いずに済むう
え、装置を構成する各部品の配置の集約を図ることによ
る装置の小型化を図ることができる。
【0158】請求項5に記載の発明によれば、ラッチ
を、厚み方向に2つの係合面を有する2段構造とし、係
止手段と引込手段との各係合面をそれぞれ異ならせたた
め、係止手段と引込手段との干渉を考慮せずに両者のレ
イアウトを決定でき、係止手段と引込手段を集約して配
置して装置の小型化を図ることができる。
【0159】請求項6に記載の発明によれば、扉体を開
けるための操作部が操作されたことを検知する操作検知
器以外には、3個の検知器を備えるだけであるため、制
御回路の回路構成を簡単とすることができる。
【0160】請求項7に記載の発明によれば、電動モー
タに対する通電を切ると、電動モータの正負両端子を導
通させるように接続させるスイッチ手段を有する制動回
路を制御回路に備えたので、電動モータを通電が断たれ
た後に発電制動により速やかに停止させることができ、
電動モータの制御における位置精度を高めることができ
る。
【0161】請求項8に記載の発明によれば、例えば駆
動源が動作不良となり、当該駆動源にてラッチと係止手
段との係止状態を解除できないような場合にも、扉体が
開放できないような事態を回避することができる。
【0162】請求項9に記載の発明によれば、揺動部材
を係止手段と同一の回動軸により軸支したため、揺動部
材を付加的に構成しても、施解錠装置の大型化を最小限
に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態におけるドアクローザ装置を
示す平面図。
【図2】ドアクローザ装置の動作を説明するための平面
図。
【図3】同じく平面図。
【図4】同じく平面図。
【図5】同じく平面図。
【図6】同じく平面図。
【図7】制御回路の回路図。
【図8】各種センサの動作を説明するための平面図。
【図9】制御回路の動作を説明するタイミングチャー
ト。
【図10】第2の実施の形態におけるトランククローザ
装置を示す平面図。
【図11】トランククローザ装置の動作を説明するため
の平面図。
【図12】同じく平面図。
【図13】同じく平面図。
【図14】同じく平面図。
【図15】同じく平面図。
【図16】図10のX視からの側面図。
【図17】(a)はラッチの側面図、(b)はラッチの
平面図。
【図18】第3の実施の形態における制御回路の回路
図。
【図19】制御回路の動作を説明するタイミングチャー
ト。
【図20】第4の実施の形態におけるドアクローザ装置
の部分平面図。
【図21】駆動カムの動作を説明するための平面図。
【図22】第5の実施の形態におけるドアクローザ装置
を示す平面図。
【図23】ドアクローザ装置の構成部材を分解して個々
に示す平面図。
【図24】図22のX視からの側面図。
【図25】ドアクローザ装置の動作を説明するための平
面図。
【図26】同じく平面図。
【図27】同じく平面図。
【図28】同じく平面図。
【図29】同じく平面図。
【図30】各種センサの動作を説明するための平面図。
【図31】ドアクローザ装置の制御系の構成を示す回路
図。
【図32】ドアクローザ装置の制御系の動作を説明する
タイミングチャート。
【図33】従来のドアクローザ装置の側面図。
【図34】ラッチの各種状態を示す平面図。
【符号の説明】
1,101…施解錠装置としてのドアクローザ装置、2
…扉体としてのサイドドア、3,33,103…係止部
としてのストライカ、5,35,105…ラッチ、9,
39,108…係止手段としての第1ラチェット、1
3,44,60,111…カムとしての駆動カム、1
4,40,109…引込手段としての第2ラチェット、
20,112…動力伝達機構及びリンク機構としてのリ
ンク、21…駆動源としての電動モータ、23,108
b…係止解除手段を構成するピン、27,55…制御回
路、19,46,62,114…回転体、31…施解錠
装置としてのトランククローザ装置、32…扉体として
のトランク、61…動力伝達機構を構成すると共に案内
部としての長穴、63…動力伝達機構を構成すると共に
係合部としての案内ピン、102…ドア、115…揺動
部材としてのフォーク、116…回動軸としての支軸、
SW1,SW11…第2検知器としてのセンサ、SW
2,SW12…第3検知器としてのセンサ、SWR…第
1検知器としてのセンサ、SW0,SWK…操作検知器
としてのスイッチ、Ry…スイッチ手段としてのリレ
ー。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】出力軸が回転駆動可能な駆動源と、 扉体を閉状態に係止するための係止部と係合可能な位置
    において、該係止部との係合を解除する方向に付勢され
    た状態で回動可能に設けられたラッチと、 前記ラッチをハーフラッチ位置とフルラッチ位置とに位
    置規制するための係止手段と、 前記ラッチをハーフラッチ位置からフルラッチ位置まで
    回動させるための引込手段と、 前記ラッチを前記フルラッチ位置に位置規制する前記係
    止手段による係止を解除させるための係止解除手段と、 前記ラッチの回動軸と平行な回動軸を有するように配置
    されると共に、前記駆動源の駆動に基づき回転駆動さ
    れ、前記引込手段及び前記係止解除手段を作動させるた
    めのカムとを備えていることを特徴とする扉体の施解錠
    装置。
  2. 【請求項2】前記駆動源は前記出力軸が一方向のみに回
    転駆動されるものであって、前記駆動源の駆動に基づき
    一方向の円運動をする回転体を備えており、 前記回転体の円運動をその1周回転の間で、前記カムに
    よる前記引込手段を作動させるための第1の揺動域と、
    前記係止解除手段を作動させるための第2の揺動域とに
    変換して前記カムに伝達可能な動力伝達機構を備えるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の扉体の施解錠装置。
  3. 【請求項3】前記動力伝達機構が、リンク機構であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の扉体の施解錠装置。
  4. 【請求項4】前記動力伝達機構は、前記回転体に円運動
    可能な位置に設けられた係合部と、該係合部と係合して
    これに案内されるように前記カムに設けられた案内部と
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の扉体の施解
    錠装置。
  5. 【請求項5】前記ラッチは、前記係止手段が係合する係
    合面と、前記引込手段が係合する係合面とが厚み方向に
    2段構造に形成されたことを特徴とする請求項1〜請求
    項4のいずれか一項に記載の扉体の施解錠装置。
  6. 【請求項6】前記ラッチがハーフラッチ位置にあること
    を検知する第1検知器と、 前記回転体が前記引込手段が作動される回転域の始点で
    ある第1位置にあることを検知するための第2検知器
    と、 前記回転体が前記係止解除手段が作動される回転域の始
    点である第2位置にあることを検知するための第3検知
    器と、 前記扉体を開けるための操作部が操作されたことを検知
    するための操作検知器と、 前記ラッチがハーフラッチ位置にあることが前記第1検
    知器により検知されると、前記回転体を前記第1位置か
    ら前記第2位置までの回転域で円運動させると共に、前
    記操作検知器により前記操作部が操作されたことを検知
    すると、前記回転体を前記第2位置から第1位置までの
    回転域で円運動させるように、前記駆動源を前記各検知
    器からの信号に基づき駆動制御する制御回路とを備えた
    ことを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれか一項に
    記載の扉体の施解錠装置。
  7. 【請求項7】前記駆動源は電動モータであって、前記制
    御回路は、前記電動モータに対する通電を切ると、該電
    動モータの正負両端子を導通させるように接続させるス
    イッチ手段を有する制動回路を備えたことを特徴とする
    請求項6に記載の扉体の施解錠装置。
  8. 【請求項8】前記カム或いは手動のいずれかにより駆動
    され、該駆動に伴い前記係止解除手段を作動させる揺動
    部材を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項7のい
    ずれか一項に記載の扉体の施解錠装置。
  9. 【請求項9】前記揺動部材は、前記係止手段と同一の回
    動軸により軸支されている請求項8に記載の扉体の施解
    錠装置。
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