JPH03146492A

JPH03146492A - 分解性被膜からなる被覆粒状肥料

Info

Publication number: JPH03146492A
Application number: JP1283048A
Authority: JP
Inventors: Hiroo Kai; 甲斐　啓生; Shigeo Okuda; 奥田　繁雄
Original assignee: Asahi Chemical Industry Co Ltd
Current assignee: Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date: 1989-11-01
Filing date: 1989-11-01
Publication date: 1991-06-21
Anticipated expiration: 2010-01-11
Also published as: JPH07505B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、分解性被膜で被覆された被覆粒状肥料に関す
る。更に詳しくは、ポリカプロラクトンを必須成分とす
る分解性被膜で被覆された被覆粒状肥料に関する。

本発明の被覆粒状肥料の被膜は、土壌微生物により分解
され最終的に土壌中に残留しない。また該被膜中には、
被覆粒状肥料の溶出を調整するため種々の助剤又は薬剤
を添加できる。

〔従来の技術〕

従来、作物の生育に応じて肥効を発現させようとする目
的で、種々の肥効調節型の肥料が開発され、特に粒状肥
料の表面を被覆材で覆った被覆粒状肥料が多く開示され
、市販されている。例えば、米国特許第３２９５９５０
号明細書、特公昭４０−２８９２７号公報、特公昭４４
−２８４５７号公報、英国特許第８１５８２９号明細書
、特公昭３７−１５８３２号公報、特公昭４２−１３６
８１号公報等で種々の資材が提案されているが、いずれ
も肥料成分の溶出速度を調節することは困難であること
が示されている。

これらに対し、特公昭６０−２１９５２号公報、特公昭
６０−３０４０号公報では、ポリオレフィンを主成分と
した被膜材で粒状肥料を被覆する際、粒状肥料に被膜材
料の溶液を噴霧すると同時に熱風流で乾燥することによ
る被膜方法を示し、この技術の特徴として、溶出速度の
調節可能なことが示され実用に供されている。

更に、特公昭６０−３０４０号公報および特開昭５５−
１６７２号公報では、タルク等の無機粉体やイオウをポ
リオレフィン系樹脂等の被膜中に分散させることにより
、溶出コントロール機能を維持し、併せて溶出後の残留
被膜の崩壊や分解が促進されることが示されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

分解性被膜において、分解性とは、光や酸素、微生物に
よる分解であり、被覆粒状肥料においては、肥料成分溶
出後の被膜が分解されず長期にわたり土壌中に残留する
ことと、溶出速度の調節が困難であることが指摘されて
いる。従来から提案されている被覆粒状肥料では、被膜
は、崩壊・分解を起こさず、又崩壊しても分解はせず土
壌中に残留し、作物の生育、土壌環境や田畑周辺の用水
・河川等に公害を引き起こす危険がある。また、従来か
ら提案されている分解性被膜で被覆された被覆粒状肥料
は、肥料成分の溶出速度を調節することは困難であり、
肥効期間が天候・土壌等の環境に影響を受は易い。被膜
が分解性を有し、肥効期間が調節可能な被覆粒状肥料が
望まれる。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者らは、被膜が分解性を有し、肥効期間が調節可
能な分解性被膜で被覆された粒状肥料を製造するために
、被膜材の選定について検討を行い、本発明に至ったも
のである。

すなわち、本発明は、粒状肥料の表面に、被膜材Ａとし
てポリカプロラクトンと、被膜材Ｂとしてオレフィン重
合物、オレフィンを含む共重合物、塩化ビニリデン重合
物、塩化ビニリデンを含む共重合物、ジエン系重合物、
ワックス類、石油樹脂、天然樹脂、油脂およびその変性
物から選ばれた１種または２種以上の物質との混合物を
被覆してなる分解性被膜からなる被覆粒状肥料である。

本発明の被覆粒状肥料は、上記被膜材からなる溶液を粒
状肥料に噴霧すると同時に、その位置に高速熱風流を当
てて瞬時に乾燥しつつ被覆することにより得られる被膜
が分解性を有し、肥効期間が調節可能な被覆粒状肥料で
ある。

本発明では、さらに必要に応じて第３被膜材成分として
、例えば、溶出調整剤、フィラー等を均一に分散して用
いることができる。

本発明でいう被膜材Ａは、ポリカプロラクトンであり、
被覆材Ｂは、オレフィン重合物、オレフィンを含む共重
合物、塩化ビニリデン重合物、塩化ビニリデンを含む共
重合物、ジエン系重合物、ワックス類、石油樹脂、天然
樹脂、油脂およびその変性物から選ばれた１種または２
種以上の物質である。オレフィン重合物とは、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合物
、ポリブテン、ブテン・エチレン共重合物、ブテン・プ
ロピレン共重合物、ポリスチレン等であり、オレフィン
を含む共重合物とは、エチレン・酢酸ビニル共重合物、
エチレン・アクリル酸共重合物、エチレン・アクリル酸
エステル共重合物、エチレン・メタアクリル酸共重合物
、エチレン・メタアクリル酸エステル共重合物、エチレ
ン・−酸化炭素共重合体、エチレン・酢酸ビニル・−酸
化炭素共重合体等であり、塩化ビニリデンを含む共重合
物とは、塩化ビニリデン・塩化ビニル共重合物であり、
ジエン系重合物とは、ブタジェン重合物、イソプレン重
合物、クロロプレン重合物、ブタジェン・スチレン共重
合物、ＥＰＤＭ重合物、スチレン・イソプレン共重合物
等であり、ワックス類とは、密ロウ、木ロウ、パラフィ
ン等であり、天然樹脂とは、天然ゴム、ロジン等であり
、油脂およびその変性物とは、硬化油、固形脂肪酸およ
び金属塩等である。

本発明の被膜材の被覆粒状物に対する重量百分率、すな
わち、被覆率は２〜２０％が好ましい範囲である。

また、被膜材Ａは被膜材全体の１０〜９０％（重量）を
占め、被膜Ｂは被膜材全体の１０〜９０％（重量）の範
囲で用いられる。なお、必要に応じて混合可能な第３被
膜材成分としては、溶出調整剤としての界面活性剤、不
溶性フィラーとしてのタルク、炭酸カルシウム、金属酸
化物等を用いることができる。これらの混合物は、均一
に分散することが必要であり、不均一であれば、一部の
微粒子が片寄って被膜材の連続相が損なわれ、被膜の効
果が失われる。

本発明では、被膜材を塩素化炭化水素類等の溶剤に溶解
あるいは分散させた液を高温に保持し、粒状肥料に噴霧
状に添加すると同時に、その位置に高速熱風流を当て瞬
時に乾燥しつつ被覆することにより被覆粒状肥料が得ら
れる。

〔実施例〕

以下、実施例により本発明を説明する。

実施例１〜９及び比較例（１）装置ならびに製造方法第１図は好適な一例の装置を示し、ｌは噴流塔で塔径２
００ｍｍ、高さ１８００ｍｍ、空気噴出径は４２ｍｍで
、肥料投入口２、排ガス噴出口３を有する。噴流用空気
はブロアーＩＯから送られ、オリフィス流量計９、熱交
換器８を経て噴流塔に至るが、流量は流量計、温度は熱
交換器で管理され、排ガスは排ガス噴出口３から塔外に
導かれる。被覆処理に供する粒状肥料は、肥料投入口２
から所定の熱風を通しながら投入し、噴流を形成させる
。被膜処理は被覆粒子温度が所定の温度になってから、
ポリカプロラクトン含有被覆液を液体ノズル４を通して
噴霧状で噴流に向かって吹き付ける。被覆液調製は液タ
ンクｌｌに所定量の被膜材と溶剤を入れ、溶剤の沸点近
くで攪拌しながら行う。被覆液の供給は、ポンプ５によ
ってノズル４に送られるが、この系は温度を保持するた
めの充分な保温をしておく。

所定の被覆液を供給したならばポンプを止めた後、ブロ
ワ−を止める。被覆された肥料は、抜出ロアから取り出
される。６はバルブである。

第１図において、Ｔ、、　Ｔ２．　’ｒａ、　　は温度
計、ＳＬはスチームである。なお、本例では何れも、下
記の基本条件を保持して粒状肥料の被覆を行った。

液体ノズル；　開口０．８ｍｍフルコン型熱風量；４ボ
／ｍｉｎ熱風温度；　１００°Ｃ肥料の種類；　　５−７　ｍｅｓｈの燐硝安加里肥料投
入量；　　５ｋｇ被覆液濃度；　固形分　５重量％被覆液供給量；　　０．５　ｋｇ／ｍｉｎ被覆時間；１
０分被覆率（対肥料）、　　５．５重量％（ただし、界面活
性剤分は上乗せ）溶　　　剤；　テトラクロルエチレン（２）被膜の組成ならびにその窒素溶出量前記の製造方
法によって、第１表に示す各種被膜組成の被覆燐硝安加
里の製造を行い、それぞれの窒素溶出量を試験して、そ
の結果を第１表に記載した。

（３）被膜の土壌分解テスト本例のサンプル３０粒を一粒ずつ二面をカットし、水中
に静置して内部の肥料分を除去し、リング状の膜を作る
。

土壌は肥沃な洪積土壌（富士市）を９メツシユ（２ｍｌ
篩でふるい、通過した土壌を供試土壌とする。供試土壌
を箱に入れてベツドにし、前記のリングをベツドに水平
に、約１〜２．５ｃｍの深さに埋め込み、温室に設置す
る。ベツドが乾燥しないように時おり水を注ぐ。これを
３ケ月毎に掘り出して、リングの状況を観察、強度を測
定する。これらの観察状況を第２表に、比較例及び実施
例１〜３の強度を第２図に示す。

また、比較例及び実施例１〜３の強度保持率を第３図に
示す。

Ｕス下余白）第２表〔発明の効果〕本発明の被覆粒状肥料は、肥効持続期間の調節ができ、
肥料分溶出後、被膜は、土壌微生物により崩壊、分解゛
し、土壌中に残留しない。さらに、作物の栽培期間後の
残量成分量は、被膜が崩壊、分解することによりなくな
り、肥培管理が容易になるなどの効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明品の製造に適した装置の一例を示す正面
図、第２図はリング状被膜の土壌分解テストの強度変化
を示すグラフ、第３図は土壌分解テスト前のリング状被
膜の強度を１００％としたときの強度保持率の変化を示
すグラフである。

Claims

【特許請求の範囲】

１、粒状肥料の表面に被膜材Ａとしてポリカプロラクト
ンと、被膜材Ｂとしてオレフィン重合物、オレフィンを
含む共重合物、塩化ビニリデン重合物、塩化ビニリデン
を含む共重合物、ジエン系重合物、ワックス類、石油樹
脂、天然樹脂、油脂およびその変性物から選ばれた１種
または２種以上の物質との混合物を被覆してなることを
特徴とする被覆粒状肥料。