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JPH0147776B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0147776B2
JPH0147776B2 JP2815481A JP2815481A JPH0147776B2 JP H0147776 B2 JPH0147776 B2 JP H0147776B2 JP 2815481 A JP2815481 A JP 2815481A JP 2815481 A JP2815481 A JP 2815481A JP H0147776 B2 JPH0147776 B2 JP H0147776B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver halide
image
compound
group
gelatin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP2815481A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS57142638A (en
Inventor
Akyuki Inoe
Mikio Totsuka
Minoru Maeda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2815481A priority Critical patent/JPS57142638A/ja
Priority to DE19823207064 priority patent/DE3207064A1/de
Publication of JPS57142638A publication Critical patent/JPS57142638A/ja
Publication of JPH0147776B2 publication Critical patent/JPH0147776B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/027Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds
    • G03F7/028Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds with photosensitivity-increasing substances, e.g. photoinitiators
    • G03F7/0285Silver salts, e.g. a latent silver salt image

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は重合物による画像の形成方法に関す
る。特にハロゲン化銀写真乳剤と還元剤の作用に
よつて写真的潜像に対応する部分に選択的に高分
子化合物を生成させる方法に関する。 光の作用によつてビニール化合物を重合させ高
分子化合物を生成させて像を形成する方法は種々
提案されている。ハロゲン化銀を触媒として用い
て光重合を直線起させることも提案されている
(英国特許第866631号明細書、S.レビノス
(Levinos)他フオトグラフイツク・サイエン
ス・アンド・エンジニアリング(Photograhic
Science & Engineering)第6巻第222〜226
頁(1962))。この反応では、ハロゲン化銀の光分
解によつて生じた生成物が直接重合の触媒となる
ものと考えられており、通常の現像によつてハロ
ゲン化銀粒子を還元する場合程の高感度は得られ
ていない。又、露光されたハロゲン化銀乳剤粒子
を通常の現像液によつて現像した後、生じた銀画
像、あるいは未反応のハロゲン化銀を触媒として
利用してビニール化合物の重合を行わせ高分子化
合物を画像状に生成させることも提案されいる
(ベルギー特許第642477号明細書等)。この反応は
現像操作と重合操作を分離して行わねばならない
欠点がある。露光されたハロゲン化銀をビニール
化合物の存在下で還元性の化合物を現像し、その
過程で生じる酸化生成物或いはその中間生成物に
よつてビニール化合物の重合を起させることは、
すでにベンゼン環上でお互にオルト又はパラの位
置に2個以上の水酸基又はアミノ基又はアルキ
ル、又はアリールで置換されたアミノ基を有する
様な所謂ベンゼノイド化合物を還元剤としてこの
様な反応を行わせる事が提案されている(英国特
許第3019104号明細書、G.オスター・ネイチユア
(Oster.Nature)第180巻第1275頁(1957))。し
かし、このベンゼノイド化合物による反応の実例
では、ハロゲン化銀の銀像の光学濃度の上昇を認
めたのみであり、高分子の生成を直接裏付けする
様な粘度上昇、あるいは反応熱の発生の確認ある
いは生成高分子の単離は行われていない。 更にまた他の研究者は追試に成功しなかつたと
も報告している(S.レベノス(Levenos)and F.
W.H.ミユラー・フオトグラフイツク・サイエン
ス(Mueller、Photographic Science)& エン
ジニアリング(Engineering)第6巻第222頁
(1962))。 次いで露光されたハロゲン化銀の存在下でレゾ
ルシン、ナフトール、ピラゾロン、ヒドラジン化
合物を重合開始剤として用いてビニール化合物を
重合させることが特公昭45−11149号、同50−
10488号、同45−30338号、同46−21723号、同47
−18585号、同46−6581号、同47−14667号、同
477−14668号、同47−14669号、同47−12638号、
同47−20741号、同49−1569号、同49−1570号、
同49−48769号及び同49−10697号で提案されてい
る。これらの発明ではビニール化合物の重合体は
生じるものの感度の点ではいまだに充分とはいえ
なかつた。 又重合開始剤としてハイドロキノン等を用いる
発明が特開昭55−149939号で開示されているが、
これはハロゲン化銀が還元されなかつた部分、す
なわち非露光部分で重合反応がおこり、ハロゲン
化銀像に対してネガの像ができる。これも感度の
点ではいまだ充分とはいえない。 本発明の目的は、露光されたハロゲン化銀の存
在下でビニール化合物を重合させる感度の高い方
法を提供することである。本発明のもう1つの目
的は、ハロゲン化銀像に対してポジのポリマー像
を得ることのできる高感度のハロゲン化銀感光材
料を提供することである。 本発明者らは下記に述べるフエノール化合物を
使用してビニール化合物の存在下でハロゲン化銀
を還元すると上記ビニール化合物の重合をひき起
し得る事を発見した。しかもハロゲン化銀として
ハロゲン化銀写真乳剤を用いると、反応はハロゲ
ン化銀微結晶が現像核を保有して居る場合により
速やかに起り、従つて適当な反応条件と反応時間
を選べば現像核を有するハロゲン化銀粒子の存在
する部分のみにおいて、選択的に重合を起す事が
出来る。 本発明は上記の事実を利用することに依つて達
成される。即ち本発明は写真的な潜像を有するハ
ロゲン化銀写真乳剤層フエノール化合物の少くと
も一つを重合し得るビニール化合物の存在下で、
作用させる事に依り、潜像が存在する部分におい
て選択的に、上記ビニール化合物の重合をきひき
起こさせる事に依つて達成される。 写真的な潜像とは電磁波は粒子線の作用に依つ
てハロゲン化銀写真乳剤に生じた、通常そのまま
では目に見えない像状の変化であり、現像する事
に依つて可視像となるものである。通常の陰画を
生ずる乳剤では、電磁波又は粒子線で照射された
ハロゲン化銀粒子に現像核が生ずる事に依つて潜
像が生じ、直接陽画乳剤では最初全粒子に存在し
ていた現像核が照射に依つて消失するために、潜
像が生ずるジエームス(James)andハギンス
(Huggins.)著“フアンダメンタルス・オブ・ホ
トグラフイツク・セオリー(Fundamentals of
Photographic Theory)”第二版Morgam &
Morgam.社、1960年発行、3章及び4章参照)。 本発明に用いられるハロゲン化銀写真乳剤は、
電磁波又は粒子線の作用に依つて照射された部分
に現像核を生ずるような即ち、現像に依つて陰画
を生ずる様な通常のハロゲン化銀写真乳剤も使用
できるし、画像状の光の照射を受けた部分よりも
それ以外の部分の方が多数のハロゲン銀粒子に現
像核が存在する様ないわゆる直線陽画乳剤も使用
できる。 本発明において、陰画を生ずるようなハロゲン
化銀写真乳剤としては、通常の現像処理に対して
用いられるハロゲン化銀写真乳剤が好都合に使用
されうる。即ち塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭
化銀、塩沃臭化銀写真乳剤が使用可能である。本
発明に使用される写真乳剤には、通常の写真乳剤
に対して行われる様な化学増感、光学増感を適用
する事が出来る。即ち、化学増感としては、硫黄
増感、貴金属増感、還元増感を行う事が出来る
(例えばP.グラフキテス・シミー・フオトグラフ
イツク(Glafkides Chimie Photographique)
第2版フオトシネマ・ホール・モンテル・パリ
(Photocinema Paul Montel Paris)1957年第
247〜301頁参照)。ザ・セオリー・オブ・ザ・フ
オトグラフイツク・プロセス(The Theory of
the Phohographic Process)第4版マクミラン
(Macmillan社)1977年発行の第5章参照。又、
光学増感には、シアニン色素、メロシアニン色素
等通常の写真法で用いられる光学増感色素(例え
ば菊地真一他科学写真便覧、中巻、丸善発行1959
年、15〜24頁参照)が有効である。又、本発明で
使用する乳剤は通常の写真法で利用される様な安
定剤を含んでいても良い。 本発明に使用出来る直接陽画ハロゲン化銀写真
乳剤は、ソラリゼーシヨン、ハーシエル効果、ク
ライデン効果、サバチエ効果を利用して作成する
ことができる。此等の効果の説明は例えばC.E.K.
ミース(Mees)著ザ・セオリー・オブ・ザ・フ
オトグラフイツク・プロセス(Tee Theory of
the Photographic Process)、第二版(マクミラ
ン(MACMILLAN)社、1954年発行)の第六章
及び第七章に述べられているソラリゼーシヨンを
利用して、直接陽画ハロゲン化銀乳剤を作るには
ソラリゼーシヨンを起し易いタイプのハロゲン化
銀写真乳剤を作り、画像露光なしで充分現像可能
となる様にあらかじめ全面に露光を与えるか化学
薬品を作用させておけば良い。此の様な乳剤の作
り方の例は、例えば英国特許第443245号明細書及
び第462730号明細書等に見られる。 ハーシエル効果は全面露光を受けるか、化学薬
品に依つて全面的に現像可能性を有する様になつ
たハロゲン化銀に長波長の光を当てる事に依つて
ひき起されるが、此の場合には、塩化銀を多く含
むハロゲン化銀乳剤が有利であり、又ハーシエル
効果を助長する為にピナクリプトールイエロー、
フエノサラフラニン等の減感色素を加える事も行
われる。ハーシエル効果を利用した直接陽画乳剤
の製造方法は例えば英国特許第667206号明細書、
米国特許第2857273号明細書等に見られる。 クライデン効果を利用して直線陽画を得るに
は、高照度で短時間の画像露光を与えた後に、比
較的低照度で全面に露光することが必要であつ
て、この全面露光の後にはじめて、高照度の画像
露光を受けなかつた部分が現像可能性を持つよう
になる。 サバチエ効果は、ハロゲン化銀乳剤が画像状に
露光を受けた後、現像液に浸された状態で全面に
露光されるか、化学薬品の作用を受けるかするこ
とによつて、画像状の露光を受けなかつた部分に
現像可能性を生じることに依つて起る。グライデ
ン効果、サバチエ効果は、最初の露光に依つてハ
ロゲン化銀粒子の粒子表面よりも、粒子内部に現
像核を生ずる傾向が強い様なハロゲン化銀乳剤を
用いた場合に容易に実用的におこすことができ
る。 この様な内部現像核を生じ易い乳剤の製造方法
は例えば米国特許第2592250号明細書、米国特許
第2497876号明細書、英国特許第1011062号明細
書、ドイツ特許第1207791号明細書等に記載され
ている。 コア・シエル乳剤を用いて陽画を作成すること
もできる。コア・シエル乳剤の製造法は米国特許
第3761276号明細書、米国特許第3206313号明細書
に記載されている。 上記の写真乳剤は高分子物質の溶液中にハロゲ
ン化銀粒子の分散した系からなつており、その高
分子物質としてはゼラチンが広く用いられている
が、それ以外の親水性コロイドも用いることがで
きる。たとえばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の
高分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼ
イン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、セルローズ硫酸エ
ステル類等の如きセルロース誘導体、アルギン酸
ソーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体;ポリビニル
アルコール、ポリビニルアルコール部分アセター
ル、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル
酸、ポリメタクリル酸(ポリアクリル酸、ポリメ
タアクリル酸とグリシジルアクリレート又はグリ
シジルメタクリレートをエステル結合させたも
の)、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾ
ール、ポリビニルピラゾール等の単一あるいは共
重合体の如き多種の合成親水性高分子物質を用い
ることができる。 ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか、酸
処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分解
物、ゼラチン酵素分解物も用いることができる。
ゼラチン誘導体としては、ゼラチンにたとえば酸
ハライド、酸無水物、イソシアナート類、ブロモ
酢酸、アルカンサルトン類、ビニルスルホンアミ
ド類、マレインイミド化合物類、ポリアルキレン
オキシド類、エポキシ化合物類等種々の化合物を
反応させて得られるものが用いられる。その具体
例は米国特許2614928号、同3132945号、同
3186846号、同3312553号、英国特許861414号、同
1033189号、同1005784号、特公昭42−26845号な
どに記載されている。 前記ゼラチン・グラフトポリマーとしては、ゼ
ラチンにアクリル酸、メタアクリル酸、それらの
エステル、アミドなどの誘導体、アクリロニトリ
ル、スチレンなどの如き、ビニル系モノマーの単
一(ホモ)または共重合体をグラフトさせたもの
を用いることができる。ことに、ゼラチンとある
程度相溶性のあるポリマーたとえばアクリル酸、
メタアクリル酸、アクリルアミド、メタアクリル
アミド、ヒドロキシアルキルメタアクリレート等
の重合体とのグラフトポリマーが好ましい。これ
らの例は米国特許2763625号、同2831767号、同
2956884号などに記載がある。代表的な合成親水
性高分子物質はたとえば西独特許出願(OLS)
2312708号、米国特許3620751号、同3879205号、
特公昭43−7561号に記載のものである。 本発明に用いられる化合物は下記一般式()、
()、()、()又は()で示される。 式中、Aは酸素原子または硫黄原子をあらわ
し、R1はアルキル基、置換アルキル基、アリー
ル基、置換アリール基又はアラルキル基を表わ
し、R2及びR2′は各々水素原子、アルキル基、置
換アルキル基、アルコキシ基、チオアルキル基、
アリール基、置換アリール基またはハロゲン原子
を表わし、R3はアリール基、置換アリール基又
はアラルキル基を表わし、Xは、−CH2−、
【式】又は
【式】を表わ し、nは1から4の整数を表わす。 上記の一般式()及び()においてR2
びR2′が両方ともハロゲン原子である化合物は本
発明の効果の点でやや劣る。 本発明に用いられる化合物としては例えば次の
ような化合物がある。 ハロゲン化銀の光感度度を利用して高分子に依
る画像を形成する方法として、従来良く知られた
現像主薬の酸化生成物に依つてゼラチンに架橋を
行ういわゆるタンニング現像法では生成した画像
はゼラチンに架橋が行われた物に限られて居る。
しかし本明で得られる高分子の画像は、使用した
ビニール化合物に応じて種々の性質のものが得ら
れるので、染色性、耐薬品性等ゼラチンに架橋し
た物では得られない性質を得ることが出来るのが
特徴である。 更に本発明方法において亜硫酸イオンが系内に
存在すると、ビニール化合物の重合が促進され
る。 亜硫酸イオンは例えばアルカリ金属又はアンモ
ニウムの亜硫酸塩、重亜硫酸塩の如く亜硫酸酸イ
オンを最初から有している化合物として、加えら
れても良いし、アルカリ金属又はアンモニウムの
ピロ亜硫酸塩、又は重亜硫酸塩とフオルムアルデ
ヒド又はグリオキザールの如きアルデヒドとの附
加物の如く、水溶液中で分解して亜硫酸イオンを
発生する物質として加えられても良い。亜硫酸イ
オンの適当な添加量は、使用するフエノール化合
物、ビニルモノマーの種類および量、および系の
PH等で変化するのが、反応系1当り0.002モル
以上、特に0.01モル以上が有効である。 亜硫酸塩を写真現像液に加える事は、周知の事
である。此の場合、亜硫酸塩は、ハイドロキノン
パラアミノフエノールの如き現像主薬の酸化生成
物と反応する事に依つて現像主薬の自働酸化を防
止し、又現像反応が不均一に起る事を防止すると
考えられて居る(例えばC.E.K.ミース(Mees)
著、ザ・セオリー・オブ・ザ・フオトグラフイツ
ク・プロセス(The Theory of the
Photographic Process)(第二版)マクミラン
(MACMILLAN)社発行、1954年(652頁参
照))。 本発明ではフエノール化合物のハロゲン化銀に
依る酸化の中間生成物が重合を開始するのである
から、亜硫酸塩の重合促進効果は、上の様な普通
の現像液中での酸化生成物除去の作用とは根本的
に異つて居ることに注意せねばならない。 亜硫酸塩が酸化生成物を単に除去するのであれ
ば、重合はむしろ抑制されねばならないはずであ
る。又、亜硫酸塩は酸化還元反応の還元剤として
著名な化合物であり、ハロゲン化銀−亜硫酸イオ
ンの系による重合も考えられうるが、本発明で行
なつた実験では本発明で述べるようなフエノール
化合物の存在しない場合には、それによる重合は
ほとんど無視できた。 本発明における亜硫酸の作用機構は明らかでは
ないが、酸素に依る重合の阻害作用を防止して居
ると考えるのが妥当であると思われる。 又、本発明に用いるフエノール化合物に依る現
像と重合は少量の通常の写真現像薬を併用するか
又は通常の写真現像薬で前浴することによつて促
進することができる。このことはレゾルシノール
類、メタアミノフエノール類、フエノール類、5
−ピラゾロン類、ナフトール類、ヒドラジン誘導
体などによる現像と重合が少量の通常の写真現像
薬を併用することによつて促進されるのと同様で
ある。この様な通常の写真現像薬としては
【式】(ここでA、Bは−OH、− NH2又は−NHR、但し、ここでnは4以下の整
数を表わし、Rは総炭素数4以下のアルキル基、
ヒドロアルキル基、アルコキシアルキル基および
アルキルスルホンアミドアルキル基から選ばれた
基又はアリール基を表わす。)で示される様な構
造を有する化合物や1−アリール−3−オクソピ
ラゾリジン類、又は1−アリール−3−イミノピ
ラゾリジン類があげられる。これらの通常の写真
現像薬はそれ自身では重合を起す作用がなくても
重合開始の作用のある還元剤の現像作用を促進す
ることによつて、重合反応を促進することができ
る。 本発明に於てビニール化合物は常温で液体又は
固体の附加重合性の化合物又はそれ等の混合物を
使用する。此の様な化合物としては、アクリルア
ミド、アクリルニトリル、N−ヒドロキシメチル
アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−t−
ブチルアクリルアミド、メタアクリル酸、アクリ
ル酸、アクリル酸カルシウム、アクリル酸アルミ
ニウム、アクリル酸ナトリウム、メタアクリルア
ミド、メタアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸、ビニルピロリドン、2−ビニルピリジ
ン、4−ビニルピリジン、2−メチル−N−ビニ
ルイミダゾール、ビニルベンゼンスルホン酸カリ
ウム、ビニールカルバゾール等がある。本発明に
於ては二つ以上のビニール基を有する化合物が特
に好都合であり、前記の様なビニール基一個を有
する化合物と併用するか、あるいは此の様な複数
個のビニール基を有する化合物単独で使用する。
此の様な化合物の例としてはN,N′−メチレン
ビスアクリルアミド、エチレングリコールジメタ
アクリレート、ジエチレングリコールジメタアク
リレート、トリエチレングリコールジメタアクリ
レート、ポリエチレンググリコールジメタアクリ
レート、ジビニルエーテル、ジビニルベンゼンビ
スフエノール−A−ジメタアクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラアクリレート、ビスオキシエチ
レン化ビスフエノールA−ジアクリレートあるい
はウレタン基を含有する不飽和単量体例えばジ−
(2′−メタクリロキシエチル)−2,4−トリレン
ジウレタン、ジ−(2′アクリロキシエチル)トリ
メチレンジウレタンのようなジオールモノ(メ
タ)アクリレートとジイソシアネートとの反応生
成物等がある。 本発明に於ては水溶性のビニル化合物を用いて
も良く、また非水溶性のビニール化合物を乳液と
してまたは適当な溶媒に溶解して添加する事によ
り重合を行わせることもできる。乳化は常法に従
つて界面活性剤及び/又は高分子化合物の存在下
で適当な撹拌装置によつて行うことが出来る。 本反応は一般にアルカリ性で良く進行するが最
も適当なPHはハロゲン化銀、フエノール化合物及
び媒体高分子化合物の種類、濃度及び反応温度に
よつて異り、PH約8以上で反応は可能であり、9
以上が特に都合が良い。 写真乳剤を支持体に塗布して使用する場合は、
この感光材料を電磁線或いは粒子線で照射した後
アルカリ性水溶液中に浸漬して反応を進行させる
事が出来る。還元剤或いはビニール化合物はこの
アルカリ性水溶液中に含有させても良く、また感
光材料に含有させても良い。 反応の停止は系を酸性、例えばPHを5以下にす
る事に依つて容易に行われるが、冷却、洗滌に依
る反応物の除去、写真用定着液に依るハロゲン化
銀の溶解、又は重合禁止剤の系への添加に依つて
も停止する事ができる。 ビニール化合物を最初から感材に加えて置く場
合には、使用されるビニール化合物の重量は、あ
らかじめ加えられた高分子化合物の1/30ないし30
倍、特に1/4ないし4倍が好都合である。又使用
されるハロゲン化銀はあらかじめ用いられる高分
子化合物の1/1000ないし2倍の重量特に4/1000な
いし1/2倍の重量が好都合である。又、フエノー
ル化合物をあらかじめ系内に加えておく場合に
は、フエノール化合物の量は使用するハロゲン化
銀1モルに対して1/10ないし20モル程度が好都合
である。フエノール化合物は水または有機溶剤に
溶かすか、または水または有機溶剤の溶液に適当
な界面活性剤を加えて溶かし、感材の調製時に加
えてもよい。 ビニール化合物を処理液中に添加する場合は通
常濃度がなるべく高い方が好都合であり、液中へ
の添加量は使用されるビニール化合物の処理液中
での溶解度にむしろ制限される。還元剤として用
いられるフエノール化合物を処理液中に添加する
場合には、用いる化合物によつて最適濃度は多少
異るが、濃度は1あたり1/1000モルないし5モ
ルが適当であり、特に1/50ないし1モルが好都合
である。またフエノール化合物を添加する際水溶
液あるいは有機溶剤溶液として加えても良く、さ
らに界面活性剤を加えて可溶化しても良い。 本発明の感光材料は無機または有機の硬膜剤を
含有することができる。例えばクロム塩(クロム
明ばん、酢酸クロムなど)、アルデヒド類(ホル
ムアルデヒド、グリオキサール、グルタールアル
デヒドなど)、N−メチロール化合物(ジメチロ
ール尿素、メチロールジメチルヒダントインな
ど)、ジオキサン誘導体(2,3−ジヒドロキシ
ジオキサンなど)、活性ビニル化合物(1,3,
5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリ
アジン、ビス(ビニルスルホニル)メチルエーテ
ルなど)、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロ
ル−6−ヒドロキシ−s−トリアジンなど)、ム
コハロゲン酸類(ムコクロル酸、ムコフエノキシ
クロル酸など)、イソオキサゾール類、ジアルデ
ヒドでん粉、2−クロル−6−ヒドロキシトリア
ジニル化ゼラチンなどを、単独または組合せて用
いることができる。その具体例は、米国特許
1870354号、同2080019号、同2726162号、同
2870013号、同2983611号、同2992109号、同
30473994号、同3057723号、同3103437号、同
3321313号、同3325287号、同3362827号、同
3539644号、同3543292号、英国特許676628号、同
825544号、同1270578号、ドイツ特許872153号、
同1090427号、特公昭34−77133号、同46−1872号
などに記載がある。 本発明に用いられる感光材料には塗布助剤、帯
電防止、スベリ性改良、乳化分散、および接着防
止など種々の目的で種々の公知の界面活性剤を含
んでもよい。 たとえばサポニン(ステロイド系)、アルキレ
ンオキサイド誘導体(例えばポリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール/ポリプロピレン
グリコール縮合物、ポリエチレングリコールアル
キルまたはアリールエーテル、ポリエチレングリ
コールエステル類、ポリエチレングリコールソル
ビタンエステル類、ポリアルキレングリコールア
ルキルアミンまたはアミド類、シリコーンのポリ
エチレンオキサイド付加物類)、グリシドール誘
導体(たとえばアルケニルコハク酸ポリグリセリ
ド、アルキルフエノールポリグリセリド)、多価
アルコールの脂肪酸エステル類、糖のアルキルエ
ステル類、同じくウレタン類またはエーテル類な
どの非イオン性界面活性剤:トルテルペノイド系
サポニン、アルキルカルボン酸塩、アルキルスル
フオン酸塩、アルキルベンゼンスルフオン酸塩、
アルキルナフタレンスルフオン酸塩、アルキル硫
酸エステル類、アルキルリン酸エステル類、N−
アシル−N−アルキルタウリン類、スルホコハク
酸エステル類、スルホアルキルポリオキシエチレ
ンアルキルフエニルエーテル類、ポリオキシエチ
レンアルキルリン酸エステル類などのような、カ
ルボキシ基、スルホ基、ホスホ基、硫酸エステル
基、燐酸エステル基等の酸性基を含むアニオン界
面活性剤:アミノ酸類、アミノアルキルスルホン
酸類、アミノアルキル硫酸または燐酸エステル
類、アルキルベタイン類、アミンイミド類、アミ
ンオキシド類などの両性界面活性剤:アルキルア
ミン塩類、脂肪族あるいは芳香族第4級アンモニ
ウム塩類、ピリジニウム、イミダゾリウムなどの
複素環第4級アンモニウム塩類、および脂肪族ま
たは複素環を含むホスホニウムまたはスルホニウ
ム塩類などのカチオン界面活性剤を用いることが
できる。 これらの界面活性剤の具体例は米国特許
2240472号、同2831766号、同3158484号、同
3210191号、同3294540号、同3507660号、英国特
許1012495号、同1022878号、同1179290号、同
1198450号、特開昭50−117414号、米国特許
22739891号、同2823123号、同3068101号、同
3415649号、同3666478号、同3756828号、英国特
許1397218号、米国特許3133816号、同3441413号、
同3475174号、同3545974号、同3726683、同
3843368号、ベルギー特許731126号、英国特許
1138514号、同1159825号、同1374780号、特公昭
40−378号、同40−379号、同43−13822号、米国
特許2271623号、同2288226号、同2944900号、同
3253919号、同3671247号、同3772021号、同
3589906号、同3666478号、同3754924号、西独特
許出願OLS1961638号、特開昭50−59025号など
に記載のものである。 本発明を用いて作られる写真感光材料において
ハロゲン化銀写真乳剤層その他の層は写真感光材
料に通常用いられているプラスチツクフイルム、
紙、布などの可撓性支持体またはガラス、陶器、
金属などの剛性の支持体に塗布される。可撓性支
持体として有用なものは、硫酸セルロース、酢酸
セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート等の半合成または合成高分
子から成るフイルム、バライタ層またはα−オレ
フインポリマー(例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン/ブテン共重合体)等を塗布ま
たはラミネートした紙等である。支持体は染料や
顔料を用いて着色されてもよい。遮光の目的で黒
色にしもよい。これらの支持体の表面は一般に、
写真乳剤層等との接着をよくするために下塗処理
される。支持体表面は下塗処理の前または後に、
コロナ放電、紫外線照射、火焔処理等を施しても
よい。 本発明に於ては写真画像を得るために使用でき
る電磁波又は粒子線としては、通常の写真乳剤が
感光するあらゆる電磁波又は粒子線が利用可能で
ある。即ち可視光線、紫外線、1.3μ以下の赤外
線、X線、ガンマ線及び電子線、アルフエ線の如
き粒子線が適用できる。特に通常の方法すなわ
ち、タングステン電灯、螢光灯、水銀灯、キセノ
ン、アーク灯、炭素アーク灯、キセノンフラツシ
ユ灯、ハロゲンランプ、発件ダイオード、陰極線
管フライングスポツト、グローチユーブなどの放
電管、アルゴンレーザー光など公知の多種の光源
をいずれれでも用いることができる。露光時間は
1/1000秒から50秒の露光時間はもちろん、1/1000
秒より短い露光、たとえばキセノン閃光灯や陰極
線管やレーザー光を用いた1/104〜1/106秒の露光
を用いることもできるし、50秒より長い露光を用
いることもできる。必要に応じて色フイルターで
露光に用いられる光の分光組成を調節することが
できる。 本発明の方法を画像の記録に利用する場合は、
ビニール化合物とその重合体との間の溶解度、光
散乱、粘着性、染着性等の物理的及び化学的性質
の差を種々に利用する事が可能である。溶解性の
差を利用する事に依り、照射と反応を行つた後に
未重合部分を溶解し去る事によつて、照射を受け
た部分にのみ高分子物質に依る像が残留する様に
して画像を形成する事ができる。 この場合には最初に加えて高分子化合物は未反
応の単量体と共に溶解し去られる方が好都合であ
る。その為に最初から系内に含まれている高分子
化合物は、所謂二次元の線状で架橋が殆んど行わ
れていないか、あるいは、容易に主鎖ないし架橋
が切断される様な高分子化合物であつて、一方反
応により生成する高分子化合物は架橋の行われた
所謂三次元の重合体であるのが好都合である。此
の為には、前述したビニール基を複数個持つた化
合物を単独又はビニール基一個持つ化合物との併
用で使用するのが好都合である。しかし、生成し
た高分子物質が二次元の可溶性高分子物質であつ
ても、あらかじめ添加してあつた高分子化合物と
の相互作用の結果、反応に依つて高分子物質が生
じた部分とそうでない部分の間に著しく溶解性に
差の生じる場合も多いので(例えばポリアクリル
酸とゼラチンの場合)、複数個のビニール基を持
つた単量体を使用する事は不可欠の条件ではな
い。 本発明方法を用いて作成した高分子物質よりな
る画像は種々の印刷方法にも利用する事ができ
る。 又、本発明は、色素画像の形成方法にも利用す
る事ができる。この方法においては、ビニール単
量体として電離又は水素陽イオンの付加によつて
電荷を持つ事ができる様な基を有する単量体を使
用し、電離又は水素陽イオンの付加に依つて電荷
を持つ事ができる重合体を形成させ、その画像を
反対の電荷を有する色素によつて、選択的に染色
する。又、この様にしてできた色素画像は種々の
方法で別の支持体に転写する事も可能である。 この場合に利用できる電離又は水素陽イオンの
附加に依つて電荷を持つ事のできる付加重合性の
ビニル化合物としては、生成した高分子化合物に
負の電荷を持たせるもの例えばアクリル酸、メタ
アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸の如きカル
ボキシル基を持つたビニール化合物、アクリル
酸、アンモニウム、アクリル酸ナトリウム、アク
リル酸カリウム、アクリル酸カルシウム、アクリ
ル酸マグネシウム、アクリル酸亜鉛、アクリル酸
カドミウム、メタアクリル酸ナトリウム、メタア
クリル酸カルシウム、メタアクリル酸マグネシウ
ム、メタアクリル酸亜鉛、メタアクリル酸カドミ
ウム、イタコン酸ナトリウム、マレイン酸ナトリ
ウムの如きカルボキシル基の金属塩又はアンモニ
ウム塩をもつビニール化合物、ビニールスルホン
酸、P−ビニールベンゼンスルホン酸の如きスル
ホン酸基を有するビニール化合物、及びビニルス
ルホン酸アンモニウム、ビニールスルホン酸ナト
リウム、ビニールスルホン酸カリウム、P−ビニ
ールベンゼンスルホン酸カリウムの如きスルホン
酸の金属塩又はアンモニウム塩をもつビニール化
合物があり、生成した高分子に正の電荷を持たせ
るもの例えば2−ビニールピリジン、4−ビニー
ルピリジン、5−ビニール−2−メチルピリジ
ン、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノエチルメタアクリレ
ート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチルメタアクリレ
ートの如き塩基性窒素原子を有するビニール化合
物及びそれらの塩基に塩化メチル、臭化エチル、
ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、P−トルエンスル
ホン酸メチル等を作用させて作つた四級塩の窒素
を持つビニール化合物があり、此等の化合物の合
成法は良く知られており市販品も入手出来る。此
等の化合物は単独で使用しても良いし二つ以上を
混合しても用いられる。又、電荷を持たない水溶
性の付加重合性のビニール化合物と併用しても良
い。併用し得るビニール化合物としては、アクリ
ルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミ
ド、メタアクリルアミド、メタアクリル酸メチ
ル、ビニルピロリドン、N,N−メチレンビスア
クリルアミド、トリエチレングリコールジメタア
クリレート、ポリエチレングリコールジメタアク
リレート等がある。電荷を持たないビニール化合
物を併用する場合には、電荷を持たない化合物の
み重合して、生成した高分子に電離性の基が実質
的に含まれなくなる様なことがない様に反応性と
ビニール化合物の使用量を比率の関係に注意しな
ければならない。 この場合に利用できる電離して電荷を持つ事の
できる染料としては通常の酸性染料と塩基性染料
が一般に使用できる。負の電荷を有する高分子化
合物を与える様なビニール化合物を使用した場合
には塩基性染料を、正の電荷を有する高分子化合
物を与える様なビニール化合物を使用した場合に
は、酸性染料を使用する。即ち塩基性染料は染料
分子が正の電荷を有しているので負の電荷を有す
る高分子化合物に特に良く染着し、一方酸性染料
は染料分子が負の電荷を有しているので正の電荷
を有する高分子化合物に特に良く染着するので、
画像状に生成した高分子化合物に対応して色素画
像が得られるのである。 写真乳剤の結合剤としてゼラチンを用いた場合
には、ゼラチンが両性電解質であるので、ゼラチ
ンの等電点を考慮に入れて染色しなければならな
い。即ち使用するゼラチンの等電点より高いPHで
はゼラチンは負の電荷を持ち、低いPHでは正の電
荷を持つている。従つて負の電荷を有する様な高
分子化合物が生成する場合にはゼラチンの等電点
より低いPHで、塩基性染料で染色すれば、ゼラチ
ンに染めつくことなく高分子画像のみを染色する
事ができる。又、最初、等電点より高いPHで一様
に染色しておいて、ゼラチンの等電点より低いPH
の洗液で洗滌すると高分子の画像のない部分が洗
い出されて、高分子画像の部分のみが着色した状
態にする事ができる。正の電荷を有する高分子画
像を酸性染料で染色する場合には同様にゼラチン
の等電点より高いPHの条件で染色すれば良い。も
ちろんPHが高すぎたり低すぎたりすると、染料の
溶解度が下つたり、電荷をもつべき高分子の電離
が妨害されたりするので、最も適当なPHの範囲は
使用されるビニール化合物、染料の種類及びゼラ
チン等の結合剤の種類によつて変化するが、通常
の石灰処理による等電点が約4.9のゼラチンを使
用した場合には負の荷電を有する高分子化合物を
塩基性染料で染色する場合にはPH2.5〜4.5、正の
電荷を有する高分子化合物を酸性染料で染色する
場合にはPH5.0〜8.0が適当である。使用し得る染
料の例としては酸性染料では、C.I.アシツド・イ
エロー(Acid yellow)7(C.I.56205)、C.I.アシ
ツド・イエロー(Acid yellow)23(C.I.19140)、
C.I.アシツド・レツド(Acid Red)1(C.
I.18050)、C.I.アシツド・レツド(Acid Red)52
(C.I.45100)、C.I.アシツド・ブルー(Acid Blue)
9(C.I.42090)、C.I.アシツド・ブルー(Acid
Blue)45、C.I.アシツド・ブルー(Acid Blue)
62(C.I.62045)、C.I.アシツド・ヴアイオレツト
(Acid Violet)7(C.I.18055)等、塩基性染料と
してはC.I.ベイシツク・イエロー(Basic
yellow)1(C.I.49005)、C.I.ベイシツク・イエロ
ー(Basic yellow)2(C.I.41000)、C.I.ベイシツ
ク・レツド(Basic Red)1(C.I.45160)、C.I.ベ
イシツク・レツド(Basic Red)2(C.I.50240)
C.I.ベイシツク・ブルー(Basic Blue)25(C.
I.52025)、C.I.ベイシツク・ヴアイオレツト
(Basic Violet)3(C.I.42555)、C.I.ベイシツ
ク・ヴアイオレツト(Basic Violet)10(C.
I.45170)等がある。ここであげた染料の番号は
カラーインデツクス(第二版)によるものであ
り、此等の染料は種々の商品名で市販されてい
る。 この方法を実施するには電磁波又は粒子線によ
る照射を行つてから、還元重合を行わせ、次に染
色を行う必要がある。 照射と還元、重合を行つた後に未重合のビニー
ル単量体のみを洗い流すと、重合物の画像を残す
事ができる。重合物は単量体より一般に溶解しに
くいし、使用されたハロゲン化銀写真乳剤の結合
剤として最初から加えられた高分子化合物がゼラ
チンの如く水に溶解してしまわないで残つて居る
場合には、重合物がゼラチン層中で殆んど拡散で
きな為に、重合した部分のみが残つて画像を形成
する。ビニール基を2個以上有する単量体を混合
して使用すると、重合物の非溶解性、非拡散性を
更に強める事ができる。 重合を行わせた後に前記の如く染色すれば、高
分子画像と結びついた色素画像が得られる。この
色素画像は、定着操作によつてハロゲン銀を除去
し、更に酸化剤及び銀塩の溶剤を作用させて銀画
像を溶解し去ると鮮明な色素画像として利用する
事ができる。非常に重合開始効率の良い還元剤を
使用した場合には、ごく微量の還元銀しか生じな
い状態で既に充分重合反応が起るので、銀画像を
酸化除去する必要が全くあるいはほとんどない場
合もある。 更に生じた色素画像を他の支持体に転写するこ
ともできる。転写を行うには、上記の如くして生
成した色素画像を有する層を、メタノール、水、
酸、塩基、塩の水溶液の如き色素の溶媒で湿らし
ておいて、転写すべき支持体と密接に接触させる
ことによつて行なわれる。転写される支持体とし
ては、普通の紙、親水性ポリマー層又はゼラチン
層を塗布した紙、親水性ポリマー層又はゼラチン
層を塗布したフイルム等が用いられる。ゼラチン
層を塗布した支持体に転写する場合には、従来の
ダイトランスフアー法で用いられたのと同じ様
に、アルミニウム塩等で媒染処理されたものを使
用すると好都合である。電荷を持つ事のできる高
分子の画像を一度作成すると、それを上記の如く
染色、転写して、複数の複製を得る事ができる。
一回の染色で、数枚の転写像を得ることができ、
又、一つの高分子画像は多数回染色を繰り返す事
ができるので、多数の複製を容易に作ることがで
きる。 実施例 1 75モル%の塩化銀、24.5モル%の臭化銀および
0.5モル%の沃化銀からなるハロゲン化銀乳剤を
酸処理ゼラチンを用いて調製し、通常の方法で硫
黄増感、金増感した。ハロゲン化銀粒子の平均粒
子径は0.20μmであつた。ポリエチレンテレフタ
レートの支持体の両面に下塗りを行なつてから、
一方の面にアンチハレーシヨン層を塗布した後
に、他方の面に上記ハロゲン化銀乳剤に増感色素
として550mμに感光極大を有するメロシアニン
色素を加え、硬膜剤としてゼラチン100g当り約
1.5gのムコクロール酸を加え更に適当な安定剤、
表面活性剤を加えたものを1m2当り0.2gの銀と
4gのゼラチンを含む様に塗布し、更に乳剤層の
上に約0.8μmのゼラチンよりなる保護層を塗布し
て塗膜試料を作製した。 この試料を段差0.15(ΔlogE)の階段ウエツジ
に密着せしめ、200ルツクスの白色タングステン
光(2860K)で1秒間露光してから、赤色の安全
光の下で下記の現像液に40℃で2分間浸した。 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸 250g 亜硫酸ナトリウム 7g 無水炭酸ナトリウム 5g 還元剤(フエノール化合物。第1表記載)
0.09mol 水酸化ナトリウムでPHを10.2に調整して水を加え
て 1 水洗後下記の定着液で定着した。 チオ硫酸ナトリウム(無水) 150g メタ重亜硫酸カリウム 15g 水を加えて 1 充分定着、水洗した試料を赤色塩基性染料ロー
ダミン6G.C.P.(Rhodamine6G.C.P.C.I.Basic
Red1)の0.1%水溶液に5分間漬け室温放置し
た。更に水洗すると余分の染料が流れ落ち画像状
の重合体上に赤色染料が吸着して赤色画像を生じ
た。この赤色画像よりフアーマー減力液で還元銀
を酸化して除去し、鮮明な赤色画像を得た。 この赤色画像の緑色光に対する光学濃度を測定
し、濃度を2.0にするのに必要な露光量の逆数を
感度と定義し、試料1の感度を100とした時の相
対感度を第1表に示した。 本発明内のフエノール化合物を還元剤として含
むサンプルNo.1からNo.11はいずれも重合画像を生
じたが、本発明外のレゾルシンを含むサンプルNo.
12は重合画像を生じたが低減であつた。またハイ
ドロキノンを含むサンプルNo.13と還元剤を含まな
いNo.14は重合画像を生じなかつた。
【表】 実施例 2 還元剤をメタノールに溶解しアルキルベンゼン
スルホン酸ソーダを加えて溶液にして感材調製時
に添加した以外は実施例1と同様にして試料を調
製した。添加した還元剤の量はハロゲン化銀と当
モルで、塗布銀量は0.2g/m2であつた。この試
料を実施例1の現像液から還元剤を除いた以外は
実施例1と同様に処理して感度を測定した。試料
13の感度を100とした時の相対感度を第2表に示
した。 本発明のフエノール化合物を含むサンプルNo.15
からNo.22は重合画像を生じたが、還元剤を含まな
いサンプルNo.23は重合画像を生じなかつた。
【表】
【表】 実施例 3 1m2当りアクリル酸ナトリウムを2.5g、ゼラ
チンを2.5g、銀を0.2g含む以外は実施例1と同
様にして塗膜試料を作製した。この試料を実施例
1と同様に露光し、下記の現像液40℃で2分間浸
した。 亜硫酸ナトリウム 7g 無水炭酸ナトリウム 5g 還元剤(第3表記載) 0.09モル 水酸化ナトリウムPHを10.2に調整して水を加えて
1にした。 実施例1と同様に処理し、感度を測定した。サ
ンプルNo.24感度を100として相対感度を第3表に
記載した。本発明のフエノール化合物を含むサン
プルNo.23からNo.26は重合画像を生じたが、還元剤
を含まないサンプルNo.27は重合画像を生じなかつ
た。
【表】 実施例 4 1m2当り2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸ナトリウムを2.5g、ゼラチンを
2.5g、銀を0.2gへ、第4表記載の還元剤を
0.0015モル含む以外は実施例1と同様にして塗膜
試料を作製した。この試料を実施例1と同様にし
て露光し、下記の現像液に40℃で2分間浸した。 亜硫酸ナトリウム 7g 無水炭酸ナトリウム 5g 水酸化ナトリウムでPHを0.2に調製して水を加え
て 1 以下実施例1と同様に処理し、感度を測定し
た。 サンプルNo.23の感度を100として相対感度を第
4表に示した。本発明のフエノール化合物を含む
サンプルNo.28からNo.30は重合画像を生じたが、還
元剤を含まないサンプルNo.31は重合画像を生じな
かつた。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 付加重合しうるビニル化合物のうちの少なく
    とも1つの存在下で現像核を有するハロゲン化銀
    を下記一般式で示されるフエノール化合物のうち
    の少なくとも1つを用いて還元し、現像核を有す
    るハロゲン化銀において選択的にビニル化合物を
    重合させることを特徴とする画像形成方法。 式中、Aは酸素原子または硫黄原子をあらわ
    し、R1はアルキル基、置換アルキル基、アリー
    ル基、置換アリール基又はアラルキル基を表わ
    し、R2及びR2′は各々水素原子、アルキル基、置
    換アルキル基、アルコキシ基、チオアルキル基、
    アリール基、置換アリール基またはハロゲン原子
    を表わし、R3はアリール基、置換アリール基又
    はアラルキル基を表わし、Xは、−CH2−、
    【式】又は【式】を表わ し、nは1から4の整数を表わす。
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