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JPH0950462A - 論理合成方法、半導体集積回路及び演算回路 - Google Patents

論理合成方法、半導体集積回路及び演算回路

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Publication number
JPH0950462A
JPH0950462A JP8108998A JP10899896A JPH0950462A JP H0950462 A JPH0950462 A JP H0950462A JP 8108998 A JP8108998 A JP 8108998A JP 10899896 A JP10899896 A JP 10899896A JP H0950462 A JPH0950462 A JP H0950462A
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circuit
voltage source
combinational
combination
combinational circuit
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JP8108998A
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Kazutaka Obara
一剛 小原
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication of JPH0950462A publication Critical patent/JPH0950462A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のレジスタとそのレジスタ間に位置する
複数の組合せ回路とから成る半導体集積回路のトップダ
ウン設計において、前記半導体集積回路をレジスタトラ
ンスファーレベルから論理合成する場合に、クリティカ
ルパスの最大信号伝搬遅延時間を増大させることなく、
低消費電力な半導体集積回路を得る。 【解決手段】 クリティカルパスを持つ組合せ回路の前
部を高電圧源を電圧源として駆動すると共に、その残部
及びクリティカルパスを持たない他の組合せ回路を低電
圧源を電圧源として駆動し、前記クリティカルパスを持
つ組合せ回路の前段に位置するレジスタに、低電圧の信
号を高電圧の信号に変換するレベル変換回路を設ける。
従って、組合せ回路の中のレベル変換回路を不要にし
て、低消費電力な半導体集積回路を簡易に論理合成でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レジスタトランス
ファーレベルから半導体集積回路を生成するための論理
合成方法の改良、特に、低消費電力な半導体集積回路を
生成する論理合成方法に関すると共に、そのようにして
得られる低消費電力な半導体集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、半導体集積回路の設計において
は、開発対象の半導体集積回路をレジスタトランスファ
ーレベル(以下、RTLと記す)の機能記述により表現
し、このRTL記述を用いて論理合成することにより、
開発対象の半導体集積回路を生成するトップダウン設計
が採用されている。
【0003】図29は従来のRTL記述、図30は前記
RTL記述を用いて論理合成により生成された論理回路
(半導体集積回路)を示す。
【0004】図29のRTL記述は、複数のレジスタ間
のデータ転送を機能レベルで明確に規定した記述であ
る。同図のRTL記述において、r1,r2,r3,r4 はレジス
タ、func1,func2,func3,func4 は前記レジスタ間の組合
せ回路の機能の記述、assign文とalways文は各レジスタ
と各組合せ回路との接続関係を記述したものである。
【0005】図29のRTL記述から論理を合成する場
合、面積又は速度の制約条件を与えることにより、面積
と速度のトレードオフの曲線上で回路が決定する。
【0006】前記RTL記述から生成された図30に示
す論理回路において、101 ,103 ,105,及び107 は前記
RTL記述に明示されたレジスタr1,r2,r3,r4 が論理合
成によりマッピングされたフリップフロップ回路であっ
て、前記図29のRTL記述に明示されたレジスタr1,r
2,r3,r4 に直接対応する。108 はクロックバッファ、10
0 ,102 ,104 及び106 は図29のRTL記述のfunc1,
func2,func3,func4 に対応する組合せ回路である。前記
組合せ回路100 ,102 ,104 及び106 は、図29のRT
Lの機能記述から面積と速度とのトレードオフの曲線上
の1つの回路としてマッピングされたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体集積
回路の消費電力Pは、動作周波数をf、負荷容量をC、
電圧をVとすると[式1]の通り、 [式1]P=f x C x V2 で示される。従って、半導体集積回路の消費電力を低減
するには、動作周波数の低下、負荷容量の低下、又は電
源電圧の低下の3方法があり、電源電圧の低下による場
合の低減効果が最も大きい。
【0008】しかしながら、電源電圧を低く設定する
と、論理回路を構成する多数のパスの中で最大遅延時間
を持つクリティカルパスの遅延時間も増大する。
【0009】そこで、例えば特開平5−299624号
公報に開示される技術、即ち、多数の論理ゲートのうち
低速動作で足りる論理ゲートを低電圧源により駆動し、
他の高速動作が必要な論理ゲートを高電圧源により駆動
する技術を利用して、前記クリティカルパスを構成する
論理ゲートのみを高電圧源で駆動し、他の論理ゲートを
低電圧源で駆動し、これによりクリティカルパスの最大
遅延時間の増大を招かずに半導体集積回路全体の消費電
流を低電圧電源の使用により低減して、低消費電力化を
図ることが考えられる。しかし、この考えでは、次の欠
点が生じる。
【0010】前記欠点の詳細は次の通りである。前記の
ように低電圧源で駆動される低速動作型の論理ゲートか
ら、高電圧源で駆動される高速動作型の論理ゲートにデ
ータを伝達する場合には、例えば特開平5−67963
号公報に開示されるように、その2つの論理ゲートの間
に、低電圧源で駆動される論理ゲートの出力レベルを高
く変換するレベル変換回路を配置する必要がある。しか
し、前記図30に示す各々の組合せ回路は、例えば図3
1又は図32に示すような多数の論理ゲートにより構成
される回路であるため、この各図の組合せ回路において
クリティカルパスが図中太線で示すパスであると仮定す
ると、このクリティカルパスを高電圧源で駆動するには
各図中記号〇で示す複数の位置(この位置の数は図31
では8箇所、図32では12箇所である)にレベル変換
回路を要すると判断し且つ配置する必要がある。集積度
の高い半導体集積回路では、組合せ回路の数は極めて多
数であると共に各組合せ回路を構成する論理ゲートの数
も極めて多い。従って、このような集積度の高い半導体
集積回路では、クリティカルパスを持つ1つの組合せ回
路においてレベル変換回路を要する位置の数は多数とな
り、またクリティカルパスを持つ組合せ回路の数も多い
ため、半導体集積回路の全体でレベル変換回路を要する
位置の数は膨大な数となる。その結果、集積度の高い半
導体集積回路の設計では、極く一部に限定した組合せ回
路で前記のようにレベル変換回路を要する位置を判断し
且つ配置することは可能であるが、半導体集積回路の全
体では前記レベル変換回路の配置位置の判断が繁雑で煩
わしく、また長時間を要し、設計が困難になる欠点があ
る。
【0011】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、RTL記述から半導体集積回路を生
成する論理合成方法において、開発の対象とする半導体
集積回路の各組合せ回路のクリティカルパスの遅延時間
の増大を招かずに、低消費電力な半導体集積回路を簡易
に生成できる論理合成方法、及びそのようなクリティカ
ルパスの遅延時間の増大が無く且つ低消費電力な半導体
集積回路を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明では、次の点に着目した。即ち、第1に、半
導体集積回路は、前記図30に示す通り、多数のレジス
タと、その各レジスタ間に位置する多数の組合せ回路と
から成るので、レジスタにレベル変換回路を配置すれ
ば、複数の組合せ回路にはその内部の各所,即ちクリテ
ィカルパスを高電源で駆動する場合にレベル変換回路を
要する複数の位置に、各々レベル変換回路を配置する必
要が無く、レベル変換回路の配置位置数が少なく低減で
きること、第2に、前記の通りレジスタにレベル変換回
路を配置すれば、このレベル変換回路からデータが伝達
される組合せ回路では、仮にその組合せ回路の全体を高
電源で駆動しても、半導体集積回路では、クリティカル
パスに存在する論理ゲートの数は、集積回路全体を構成
する論理ゲートの数の約5%程度である統計からする
と、クリティカルパスを持つ組合せ回路の組合せ回路全
体に対する割合は少なく、従ってクリティカルパスを持
つ組合せ回路全体を高電源で駆動してもさほど消費電力
の増大を招かないこと、第3に、クリティカルパスの最
大遅延時間は設計上の遅延上限値以下に制限されれば十
分である関係上、クリティカルパスを持つ組合せ回路全
体を高電源で駆動しなくても、その一部のみを高電源で
駆動すれば、クリティカルパスの最大遅延時間が短縮さ
れて設計上の遅延上限値以下に制限できて、消費電力の
増大を小さく抑制できることに着目した。
【0013】以上の点から、本願発明では、原則として
レジスタのみにレベル変換回路を配置すると共に、クリ
ティカルパスを持つ組合せ回路の一部のみを高電源で駆
動する構成を採用する。
【0014】即ち、請求項1記載の発明の論理合成方法
は、複数のレジスタ及び、前記複数のレジスタの間に各
々1個配置された組合せ回路を備えた半導体集積回路
を、論理セルの接続情報に基いて合成する論理合成方法
であって、前記何れかの組合せ回路の信号伝搬遅延時間
が設計上の遅延上限値以下の場合には、この組合せ回路
を、低電圧源を電圧源とする第1の組合せ回路に合成
し、前記何れかの組合せ回路の信号伝搬遅延時間が設計
上の遅延上限値を越える場合には、この組合せ回路の信
号伝搬遅延時間が設計上の遅延上限値未満になるように
この組合せ回路の一部を、高電圧源を電圧源とする第2
の組合せ回路に合成すると共に、この組合せ回路の残部
を前記第1の組合せ回路に合成する第1の工程と、前記
合成された何れかの第1の組合せ回路の出力が前記合成
された第2の組合せ回路に入力された形の混在の有無を
判断し、その混在が有る場合にはその第1の組合せ回路
を第2の組合せ回路に再合成する第2の工程と、前記各
レジスタが前記合成又は再合成された第2の組合せ回路
に信号を出力するレジスタか否かを判断し、何れかのレ
ジスタがそのレジスタである場合には、このレジスタ
を、高電圧源を含んだ電圧源を電圧源とするレジスタに
合成し、そのレジスタでない場合には、このレジスタを
低電圧源を電圧源とするレジスタに合成する第3の工程
とを有することを特徴とする。
【0015】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の論理合成方法において、第1の工程で、組合せ回路の
一部はその組合せ回路の前部であり、組合せ回路の残部
はその組合せ回路の後部であることを特徴とする。
【0016】請求項3記載の発明は、前記請求項2記載
の論理合成方法において、第1の工程は、最初に、全て
の組合せ回路を第1の組合せ回路を用いて合成し、次い
で、前記合成した第1の組合せ回路の信号伝搬遅延時間
が設計上の遅延上限値を越えるか否かを判定し、設計上
の遅延上限値を越える第1の組合せ回路が有る場合に
は、その全ての第1の組合せ回路の前部を第2の組合せ
回路に再合成することを特徴とする。
【0017】請求項4記載の発明は、前記請求項2又は
請求項3記載の論理合成方法において、第1の工程にお
いて、信号伝搬遅延時間が設計上の遅延上限値を越える
第1の組合せ回路が有る場合には、その第1の組合せ回
路を複数の組合せ部に概念的に区画して、先ず第1番目
の組合せ部を第2の組合せ回路に再合成し、その後、前
記再合成後の組合せ回路の信号伝搬遅延時間が設計上の
遅延上限値を越えるか否かを判定し、次いで、再合成後
の組合せ回路の信号伝搬遅延時間が未だ設計上の遅延上
限値を越える場合には、前記第1の組合せ回路内の信号
伝搬方向に向って次に位置する組合せ部に対して、前記
第2の組合せ回路への再合成及び前記合成後の信号伝搬
遅延時間の判定を繰返すことを特徴とする。
【0018】請求項5記載の発明は、前記請求項2又は
請求項3記載の論理合成方法において、第1の工程にお
いて、第1の組合せ回路の前部を第2の組合せ回路に再
合成する際、その第1の組合せ回路を複数の組合せ部に
概念的に区画し、その複数の組合せ部のうち第2の組合
せ回路に再合成される前部となる組合せ部を、2分探索
法を用いて、前記第1の組合せ回路の信号伝搬遅延時間
が設定上の遅延上限値以下になり且つ第2の組合せ回路
の個数が最小になるまで、探索することを繰返すことを
特徴とする。
【0019】請求項6記載の発明は、前記請求項2記載
の論理合成方法において、第1の工程は、最初に、第1
の組合せ回路及び低電圧源により駆動されるレジスタを
用いて、前記低電圧源により駆動されるレジスタ及び前
記第1の組合せ回路を合せた信号伝搬遅延時間を見積
り、次いで、前記見積り結果が設計上の遅延上限値を越
えるか否かを判定し、設計上の遅延上限値以下となる第
1の組合せ回路が有る場合には、その第1の組合せ回路
を第1の組合せ回路に合成し、前記見積り結果が設計上
の遅延上限値を越える第1の組合せ回路が有る場合に
は、その第1の組合せ回路の前部を第2の組合せ回路に
合成する工程であることを特徴とする。
【0020】請求項7記載の発明は、前記請求項6記載
の論理合成方法において、第1の工程で、信号伝搬遅延
時間の見積り結果が設計上の遅延上限値を越える第1の
組合せ回路が有る場合には、その第1の組合せ回路を複
数の組合せ部に概念的に区画し、信号伝搬遅延時間の見
積り結果と設計上の遅延上限値との比率に基いて第2の
組合せ回路に合成すべき組合せ部の個数と第1の組合せ
回路に合成すべき組合せ部の個数との割合を算出し、そ
の後、前記第1の組合せ回路を構成する組合せ部の個数
と前記算出した割合とに基いて、第2の組合せ回路に合
成すべき前部の範囲を算出し、次いで、前記算出した前
部の範囲にある組合せ部を第2の組合せ回路に合成し、
残部を第1の組合せ回路に合成することを特徴とする。
【0021】請求項8記載の発明は、前記請求項1記載
の論理合成方法において、第1の工程の前に、組合せ回
路の構成部分のうち第2の組合せ回路に合成すべき一部
を指定し、前記指定した組合せ回路の一部を第2の組合
せ回路に合成すると共に、この合成した第2の組合せ回
路の前段に、高電圧源を電圧源とするレベル変換回路を
配置する工程を有することを特徴とする。
【0022】請求項9記載の発明は、前記請求項8記載
の論理合成方法において、指定される組合せ回路の一部
は、その組合せ回路の後部であることを特徴とする。
【0023】請求項10記載の発明は、前記請求項8又
は請求項9記載の論理合成方法において、指定は、組合
せ回路の構成部分のうち第2の組合せ回路に合成すべき
一部を指定する記述を含んだ機能記述により行われ、前
記機能記述を第1の工程の前に入力することを特徴とす
る。
【0024】請求項11記載の発明は、前記請求項8又
は請求項9記載の論理合成方法において、第2の工程と
第3の工程との間に、第2の組合せ回路と他の第2の組
合せ回路との間にレベル変換回路が有るか否かを判定
し、レベル変換回路が有る場合には、このレベル変換回
路を削除する工程を有することを特徴とする。
【0025】請求項12記載の発明は、前記請求項1記
載の論理合成方法において、第1の工程で、信号伝搬遅
延時間が設計上の遅延上限値を越える組合せ回路の中
に、検索範囲としての所定サイズのウインドウを複数個
設定し、前記複数個のウインドウのうち、その各ウイン
ドウ内にある組合せ部の合計面積が最小又は遅延が最小
であるウインドウを選択し、この選択したウインドウ内
の組合せ部を、前記組合せ回路の一部として、第2の組
合せ回路に合成すると共に、前記合成した第2の組合せ
回路の前段に、高電圧源を電圧源とするレベル変換回路
を配置することを特徴とする。
【0026】請求項13記載の発明は、前記請求項12
記載の論理合成方法において、前記ウインドウの所定サ
イズは、前記信号伝搬遅延時間と前記設計上の遅延上限
値とに基いて算出されることを特徴とする。
【0027】請求項14記載の発明は、前記請求項12
記載の論理合成方法において、第2の工程と第3の工程
との間に、第2の組合せ回路と他の第2の組合せ回路と
の間にレベル変換回路が有るか否かを判定し、レベル変
換回路が有る場合には、このレベル変換回路を削除する
工程を有することを特徴とする。
【0028】請求項15記載の発明は、前記請求項1又
は請求項2記載の論理合成方法において、第2の工程
は、第1の組合せ回路を第2の組合せ回路に再合成した
結果、新たに、何れかの第1の組合せ回路の出力が前記
合成された第2の組合せ回路に入力された形の混在が生
じたか否かを判断し、その混在が生じた場合にはその第
1の組合せ回路を第2の組合せ回路に再合成することを
繰返す工程を有することを特徴とする。
【0029】請求項16記載の発明は、前記請求項1記
載の論理合成方法において、複数のレジスタ及びその各
レジスタ間に位置する複数の組合せ回路を記述したレジ
スタトランスファーレベルの設計データを入力し、第1
の工程における論理セルの接続情報は、前記入力したレ
ジスタトランスファーレベルの設計データから生成され
ることを特徴とする。
【0030】請求項17記載の発明は、前記請求項1記
載の論理合成方法において、論理セルの接続情報を記載
したネットリストを入力し、第1の工程における論理セ
ルの接続情報は、前記入力したネットリストに記載され
た論理セルの接続情報から生成されることを特徴とす
る。
【0031】請求項18記載の発明は、前記請求項1記
載の論理合成方法において、論理セルの接続情報を表し
たスケマティックを入力し、第1の工程における論理セ
ルの接続情報は、前記入力したスケマティックに表され
た論理セルの接続情報から生成されることを特徴とす
る。
【0032】請求項19記載の発明は、前記請求項1
6、請求項17又は請求項18記載の論理合成方法にお
いて、入力されたレジスタトランスファレベル、入力さ
れたネットリスト、又は入力されたスケマティックに基
づく論理セルの接続情報を最適化し、前記最適化された
論理セルの接続情報を、第1の工程における論理セルの
接続情報として用いることを特徴とする。
【0033】請求項20記載の発明は、前記請求項1、
請求項2又は請求項3記載の論理合成方法において、第
3の工程の後、各レジスタのタイミングを検証する工程
を有することを特徴とする。
【0034】請求項21記載の発明の半導体集積回路
は、複数のレジスタ、及び前記各レジスタの間に各々1
個配置された組合せ回路を備えた半導体集積回路であっ
て、前記複数の組合せ回路のうち一部の組合せ回路は、
低電圧源を電圧源とする第1の組合せ回路より成り、前
記複数の組合せ回路のうち他の組合せ回路は、各々、そ
の内部の一部が、高電圧源を電圧源とする第2の組合せ
回路により成り、その内部の残部が前記第1の組合せ回
路より成り、前記複数のレジスタのうち、出力側に第2
の組合せ回路が位置するレジスタは、前記高電圧源を含
む電圧源を電圧源とするレジスタにより構成されること
を特徴とする。
【0035】請求項22記載の発明は、前記請求項21
記載の半導体集積回路において、組合せ回路の内部の一
部は、その組合せ回路の前部であり、組合せ回路の内部
の残部は、その組合せ回路の後部であることを特徴とす
る。
【0036】請求項23記載の発明は、前記請求項21
又は請求項22記載の半導体集積回路において、前記複
数のレジスタのうち、入力側に第1の組合せ回路が位置
すると共に出力側に第2の組合せ回路が位置するレジス
タは、低電圧源を電圧源とするデータ一時記憶部と、高
電圧源を電圧源として前記データ一時記憶部の低電圧の
出力信号を高電圧の出力信号にレベル変換するレベル変
換回路とを有するレジスタにより構成されることを特徴
とする。
【0037】請求項24記載の発明は、前記請求項21
又は請求項22記載の半導体集積回路において、出力側
に第2の組合せ回路が位置するレジスタのうち、半導体
集積回路の最前段に位置するレジスタは、高電圧源を電
圧源とするデータ一時記憶部を有し且つレベル変換回路
を有しないレジスタにより構成されることを特徴とす
る。
【0038】請求項25記載の発明は、前記に請求項2
1又は請求項22記載の半導体集積回路おいて、複数の
レジスタのうち、入力側及び出力側に各々第1の組合せ
回路が位置するレジスタ、及び入力側に第2の組合せ回
路が位置すると共に出力側に第1の組合せ回路が位置す
るレジスタは、各々、低電圧源を電圧源としレベル変換
回路を有しないレジスタにより構成され、前記複数のレ
ジスタのうち、入力側及び出力側に各々第2の組合せ回
路が位置するレジスタは、低電圧源を電圧源とするデー
タ一時記憶部と、高電圧源を電圧源として前記データ一
時記憶部の低電圧の出力信号を高電圧の出力信号にレベ
ル変換するレベル変換回路とを有するレジスタにより構
成されることを特徴とする。
【0039】請求項26記載の発明は、前記請求項21
記載の半導体集積回路において、組合せ回路の一部は、
その組合せ回路の最後部であり、組合せ回路の残部は、
その組合せ回路の前記最後部を除く部分であり、前記最
後部の前段には、高電圧源を電圧源とするレベル変換回
路が配置されることを特徴とする。
【0040】請求項27記載の発明は、前記請求項2
1、請求項22又は請求項26記載の半導体集積回路に
おいて、低電圧源を電圧源とし且つ各レジスタにクロッ
クを供給するクロック供給手段を有することを特徴とす
る。
【0041】請求項28記載の発明は、前記請求項2
1、請求項22又は請求項26記載の半導体集積回路に
おいて、レベル変換回路を有するレジスタはフリップフ
ロップ回路より成り、前記フリップフロップ回路は、低
電圧源を電圧源とし直列接続されたマスターラッチ及び
スレーブラッチと、高電圧源を電圧源とする出力バッフ
ァーと、前記スレーブラッチと前記出力バッファとの間
に介在され前記スレーブラッチから入力した低電圧の信
号を高電圧の信号にレベル変換して前記出力バッファに
出力するレベル変換回路とを有することを特徴とする。
【0042】請求項29記載の発明は、前記請求項25
記載の半導体集積回路において、レベル変換回路を有し
ないレジスタはフリップフロップ回路より成り、前記フ
リップフロップ回路は、低電圧源を電圧源とし直列接続
されたマスターラッチ及びスレーブラッチと、低電圧源
を電圧源とし前記スレーブラッチからの出力信号を入力
する出力バッファーとを有することを特徴とする。
【0043】請求項30記載の発明は、前記請求項2
1、請求項22又は請求項26記載の半導体集積回路に
おいて、レベル変換回路を有するレジスタはラッチ回路
より成り、前記ラッチ回路は、低電圧源を電圧源とする
ラッチ部と、高電圧源を電圧源とする出力バッファー
と、前記ラッチ部と前記出力バッファとの間に介在され
前記ラッチ部から入力した低電圧の信号を高電圧にレベ
ル変換して前記出力バッファに出力するレベル変換回路
とを有することを特徴とする。
【0044】請求項31記載の発明は、前記請求項25
記載の半導体集積回路において、レベル変換回路を有し
ないレジスタはラッチ回路より成り、前記ラッチ回路
は、低電圧源を電圧源とするラッチ部と、低電圧源を電
圧源とし前記ラッチ部からの出力信号を入力する出力バ
ッファーとを有することを特徴とする。
【0045】請求項32記載の発明は、前記請求項2
1、請求項22又は請求項26記載の半導体集積回路に
おいて、レベル変換回路は、2個のPMOS型トランジ
スタと、2個のNMOS型トランジスタとにより構成さ
れ、一方のPMOS型トランジスターのゲートは他方の
PMOS型トランジスターのドレインに接続され、前記
一方のPMOS型トランジスターのドレインは前記他方
のPMOS型トランジスターのゲートに接続され、前記
2個のPMOS型トランジスターのソースは高電圧源に
接続され、前記2個のNMOS型トランジスターは、そ
の両ゲートに、相補の信号を出力するスレーブラッチの
前記相補の信号が入力され、その各ドレインが前記2個
のPMOS型トランジスターの各ドレインに接続され、
前記2個のNMOS型トランジスターの各ソースが接地
され、前記2個のNMOS型トランジスターの各ドレイ
ンの電位を信号として出力することを特徴とする。
【0046】請求項33記載の発明は、前記請求項2
1、請求項22又は請求項26記載の半導体集積回路に
おいて、レベル変換回路は、2個のPMOS型トランジ
スタと、2個のCMOS型インバータとを備え、前記各
CMOS型インバータは、直列接続された1個のPMO
S型トランジスタ及び1個のNMOS型トランジスタよ
り成ると共に、前記PMOS型及びNMOS型の両トラ
ンジスターの両ゲートを入力端子とし、前記PMOS型
及びNMOS型の両トランジスターの直列接続部を出力
端子とするものであり、前記2個のCMOS型インバー
タの入力端子には、相補の信号を出力するスレーブラッ
チの前記相補の信号が入力され、前記2個のPMOS型
トランジスタは、その両ドレインが前記両CMOS型イ
ンバータのPMOS型トランジスタのソースに各々接続
され、その各ソースは高電圧源に接続され、前記2個の
CMOS型インバータのNMOS型トランジスタのソー
スは接地され、前記各CMOS型インバータの出力端子
は、直列接続されない側のPMOS型トランジスタのゲ
ートに各々接続され、前記2個のCMOS型インバータ
の各出力端子の電位を信号として出力することを特徴と
する。
【0047】請求項34記載の発明は、前記請求項2
1、請求項22又は請求項26記載の半導体集積回路に
おいて、低電圧源及び高電圧源は各々外部から入力され
ることを特徴とする。
【0048】請求項35記載の発明は、前記請求項2
1、請求項22又は請求項26記載の半導体集積回路に
おいて、入出力パッドの配置領域と、内部コア部とを有
し、前記内部コア部に、複数のレジスタと複数の組合せ
回路とが配置されると共にメモリのセル部が配置される
ことを特徴とする。
【0049】請求項36記載の発明の演算回路は、一列
に配置された所定個の演算素子を一段として、この一列
の演算素子が複数段配置され、最前段の演算素子は外部
から信号を受け、前記最前段の演算素子を除く各段の演
算素子は、前段に位置する演算素子からの出力を受け、
最後段の演算素子は演算結果を外部出力する演算回路に
おいて、前記最後段の演算素子は高電圧源を電圧源と
し、前記最後段の演算素子を除く演算素子は低電圧源を
電圧源とし、前記最後段の演算素子とその前段の演算素
子との間には、前記高電圧源を電圧源とし且つ前記最後
段の演算素子の前段に位置する演算素子からの低電圧の
出力信号を前記高電圧源の高電圧を持つ出力信号にレベ
ル変換するレベル変換回路が配置されることを特徴とす
る。
【0050】請求項37記載の発明は、前記請求項36
記載の演算回路において、演算回路は、複数個の加算素
子を有する加算器であることを特徴とする。
【0051】請求項38記載の発明は、前記請求項36
記載の演算回路において、演算回路は、複数個の論理積
回路と複数個のアダーとがアレイ状に配置され、最下段
に多ビットのアダーが配置されたキャリーセーブ方式の
並列乗算器であることを特徴とする。
【0052】請求項39記載の発明の論理合成方法は、
複数のレジスタ及び、前記複数のレジスタの間に各々1
個配置された組合せ回路を備えた半導体集積回路を、論
理セルの接続情報に基いて合成する論理合成方法であっ
て、前記何れかの組合せ回路の信号伝搬遅延時間が設計
上の遅延上限値以下の場合には、この組合せ回路を、低
電圧源を電圧源とする第1の組合せ回路に合成し、前記
何れかの組合せ回路の信号伝搬遅延時間が設計上の遅延
上限値を越える場合には、この組合せ回路を、高電圧源
を電圧源とする第2の組合せ回路に合成する第1の工程
と、前記レジスタを、低電圧源を電圧源とするレジスタ
に合成する第2の工程とを有することを特徴とする。
【0053】請求項40記載の発明は、前記請求項39
記載の論理合成方法において、前記高電圧源の電圧と前
記低電圧源の電圧との電位差は、前記組合せ回路及びレ
ジスタを構成するトランジスタのしきい値電圧以下の値
に設定されることを特徴とする。
【0054】請求項41記載の発明は、前記請求項39
又は請求項40記載の論理合成方法において、第1の工
程は、最初に、全ての組合せ回路を第1の組合せ回路を
用いて合成すると共に全てのレジスタを前記低電圧源を
電圧源とするレジスタを用いて合成し、次いで、前記合
成した第1の組合せ回路の信号伝搬遅延時間が設計上の
遅延上限値を越えるか否かを判定し、設計上の遅延上限
値を越える第1の組合せ回路が有る場合には、その全て
の第1の組合せ回路を第2の組合せ回路に再合成するこ
とを特徴とする。
【0055】請求項42記載の発明は、前記請求項39
又は請求項40記載の論理合成方法において、第1の工
程は、最初に、第1の組合せ回路及び低電圧源により駆
動されるレジスタを用いて、前記低電圧源により駆動さ
れるレジスタ及び前記第1の組合せ回路を合せた信号伝
搬遅延時間を見積り、次いで、前記見積り結果が設計上
の遅延上限値を越えるか否かを判定し、設計上の遅延上
限値以下となる第1の組合せ回路が有る場合には、その
第1の組合せ回路を第1の組合せ回路に合成し、前記見
積り結果が設計上の遅延上限値を越える第1の組合せ回
路が有る場合には、その第1の組合せ回路を第2の組合
せ回路に合成することを特徴とする。
【0056】請求項43記載の発明の論理合成方法は、
複数のレジスタ及び、前記複数のレジスタの間に各々1
個配置された組合せ回路を備えた半導体集積回路を、論
理セルの接続情報に基いて合成する論理合成方法であっ
て、前記何れかの組合せ回路の信号伝搬遅延時間が設計
上の遅延上限値以下の場合には、この組合せ回路を、低
電圧源を電圧源とする第1の組合せ回路に合成し、前記
何れかの組合せ回路の信号伝搬遅延時間が設計上の遅延
上限値を越える場合には、この組合せ回路の一部を、高
電圧源を電圧源とする第2の組合せ回路に合成し、その
組合せ回路の残部を、低電圧源を電圧源とする第2の組
合せ回路に合成する第1の工程と、前記レジスタを、低
電圧源を電圧源とするレジスタに合成する第2の工程と
を有することを特徴とする。
【0057】請求項44記載の発明は、前記請求項43
記載の論理合成方法において、第1の工程において、信
号伝搬遅延時間が設計上の遅延上限値を越える組合せ回
路の中に、検索範囲としての所定サイズのウインドウを
複数個設定し、前記複数個のウインドウのうち、その各
ウインドウ内にある組合せ部の合計面積が最小又は遅延
が最小であるウインドウを選択し、この選択したウイン
ドウ内の組合せ部を、前記組合せ回路の一部として、第
2の組合せ回路に合成することを特徴とする。
【0058】請求項45記載の発明は、前記請求項44
記載の論理合成方法において、前記ウインドウの所定サ
イズは、前記信号伝搬遅延時間と前記設計上の遅延上限
値とに基いて算出されることを特徴とする。
【0059】請求項46記載の発明の半導体集積回路
は、複数のレジスタ、及び前記各レジスタの間に各々1
個配置された組合せ回路を備えた半導体集積回路であっ
て、前記複数の組合せ回路のうち、一部の組合せ回路
は、低電圧源を電圧源とする第1の組合せ回路より成
り、他の組合せ回路は、高電圧源を電圧源とする第2の
組合せ回路より成り、前記複数のレジスタは、前記低電
圧源を電圧源とするレジスタにより構成され、前記複数
のレジスタは、データ一時記憶部を有し且つレベル変換
回路を有しないことを特徴とする。
【0060】請求項47記載の発明は、前記請求項46
記載の半導体集積回路において、他の組合せ回路は、そ
の内部の一部が、高電圧源を電圧源とする第2の組合せ
回路より成り、その内部の残部が、低電圧源を電圧源と
する第2の組合せ回路より成ることを特徴とする。
【0061】請求項48記載の発明は、前記請求項46
又は請求項47記載の半導体集積回路において、低電圧
源を電圧源とし且つ各レジスタにクロックを供給するク
ロック供給手段を有することを特徴とする。
【0062】請求項49記載の発明は、前記請求項46
又は請求項47記載の半導体集積回路において、各レジ
スタはフリップフロップ回路より成り、前記フリップフ
ロップ回路は、低電圧源を電圧源とし且つ直列接続され
たマスターラッチ及びスレーブラッチを有することを特
徴とする。
【0063】請求項50記載の発明は、前記請求項46
又は請求項47記載の半導体集積回路において、各レジ
スタはラッチ回路より成り、前記ラッチ回路は、低電圧
源を電圧源とするラッチ部を有することを特徴とする。
【0064】以上の構成により、請求項1ないし請求項
35記載の論理合成方法及び半導体集積回路は次の作用
を奏する。即ち、半導体集積回路は、多数のレジスタ
と、その複数のレジスタ間に各々1個の組合せ回路が位
置する構成より成り、その複数の組合せ回路のうち一部
の組合せ回路がクリティカルパスを持つ。そのクリティ
カルパスを持つ組合せ回路の前段に位置するレジスタ、
即ちこの組合せ回路にデータを伝達するレジスタにレベ
ル変換回路を配置し、前記クリティカルパスを持つ組合
せ回路の一部のみを高電圧源で駆動し、残部は低電圧源
で駆動する。他のクリティカルパスを持たない組合せ回
路は低電圧源で駆動する。
【0065】ここに、クリティカルパスを持つ組合せ回
路の一部が高電源で駆動されるので、そのクリティカル
パスの時間遅延を設計上許容される遅延上限値未満に抑
えることができる。また、クリティカルパスを持つ組合
せ回路の前段に位置するレジスタに1個のレベル変換回
路を配置するので、クリティカルパスのみを高電圧源で
駆動する場合に比して、必要とするレベル変換回路の数
を少なく低減でき、従って半導体集積回路の設計が極め
て容易になる。しかも、クリティカルパスを持つ組合せ
回路の数は組合せ回路の全体から見て極めて少なく、そ
の極めて少ない数の組合せ回路の一部のみを高電圧源で
駆動するので、消費電力の増大は少なく抑制される。一
方、前記クリティカルパスを持つ組合せ回路の残部、及
びクリティカルパスを持たない多くの組合せ回路は低電
源で駆動されるので、消費電力が顕著に低減される。そ
の結果、半導体集積回路全体では、低消費電力化が顕著
に図られる。
【0066】特に、請求項4記載の論理合成方法では、
1つの組合せ回路の中で、信号の入力側から順に1個づ
つ組合せ部を第2の組合せ回路に合成して行くので、1
つの組合せ回路の一部と残部との境,即ち、1つの組合
せ回路の中で第1の組合せ回路に合成すべき領域と第2
の組合せ回路に合成すべき領域との境界を正確に見い出
すことができるので、高電圧源を電圧源とする第2の組
合せ回路の個数を最小限に制限して、より一層に低消費
電力となる。
【0067】また、請求項5記載の論理合成方法では、
1つの組合せ回路の一部と残部との境界を2分探索法に
よって簡易に探索されるので、論理合成の高速化を図る
ことができる。
【0068】更に、請求項7記載の論理合成方法では、
1つの組合せ回路の一部と残部との境界を、信号伝搬遅
延時間の見積り結果と設計上の遅延上限値との比率に基
いて一層簡易に検索されるので、論理合成の一層の高速
化を図ることができる。
【0069】加えて、請求項8及び請求項9記載の論理
合成方法では、1つの組合せ回路の中で特定の組合せ部
を第2の組合せ回路に合成すれば、必要とする第2の組
合せ回路の個数を少くできることが予め判っている場合
には、このような特定の組合せ部を指定できるので、必
要とする第2の組合せ回路の個数及び必要とするレベル
変換回路の個数を少くできる。
【0070】加えて、請求項12記載の論理合成方法で
は、1つの組合せ回路の中で第2の組合せ回路に合成す
べき一部をウインドウを用いて検索し、組合せ部の合計
面積(個数)が最小又は遅延が最小の部分を前記第2の
組合せ回路に合成すべき一部に設定して、この部分を第
2の組合せ回路に合成するので、より一層の低消費電力
化又は処理速度の向上が可能である。
【0071】また、請求項39ないし請求項50記載の
論理合成方法及び半導体集積回路では、レベル変換回路
が不要であるので、前記請求項1ないし請求項35記載
の発明に比し、より一層簡易な論理合成方法を提供でき
ると共に、より一層簡易な構成の半導体集積回路を提供
できる。
【0072】更に、請求項36ないし請求項38記載の
演算回路は、多入力- 少出力型の演算回路であって、最
後部の演算素子のみが高電圧源で駆動されるので、入力
側に近い部分に位置する複数の演算素子を高電圧源で駆
動する場合に比して、低消費電力である。しかも、レベ
ル変換回路は、前記最後部の演算素子の前段に配置する
のみであるので、入力側に近い部分に位置する複数の演
算素子の前段に各々レベル変換回路を配置する場合に比
して、レベル変換回路の個数が少くて済む。
【0073】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基いて説明する。
【0074】図1は本発明の半導体集積回路を備えた画
像処理装置Aの全体構成を示す。同図において、10は
外部からの信号をアナログ/デジタル変換するA/D変
換器、11は汎用のDRAM、12は本発明の半導体集
積回路であり前記DRAM11からデータを取出し又は
データを記憶させつつ画像処理を行う第1の半導体集積
回路、13は前記第1の半導体集積回路12を制御する
汎用の制御用マイクロコンピュータ、14は前記第1の
半導体集積回路12から信号を受けて更に画像処理を行
う第2の半導体集積回路である。
【0075】また、15は外部に配置された例えば3V
の高電圧源、16は同様に外部配置された例えば2Vの
低電圧源である。同図の画像処理装置Aは、前記高電圧
源15に接続された高電圧配線17と、前記低電圧源1
6に接続された低電圧配線18とを有する。画像処理装
置Aの低消費電力化を図るために低電圧源16は画像処
理用の第1及び第2の半導体集積回路12、14の電圧
源として使用され、低電圧配線18の低電圧が第1及び
第2の半導体集積回路12、14のみに供給される。一
方、高電圧配線17の高電圧は他の汎用の回路10、1
1、13に供給される。各回路10〜14間のインター
フェイス電圧を高電圧にする必要から、高電圧配線17
の高電圧は画像処理用の2個の半導体集積回路12、1
4にも供給される。
【0076】前記低電圧源16は高電圧配線17の電圧
を内部トランジスターでその閾値電圧分だけ降圧した内
部低電圧源としてもよい。その構成は例えば特開平4−
96369号公報に記載されるので、その詳細は省略す
る。この場合、外部に配置した低電圧源16は不要であ
る。
【0077】前記画像処理用の第1の半導体集積回路1
2の内部構成を図2に示す。同図において、20はチッ
プ、21…は前記チップ20の外周に複数配置された入
力/出力パッド、22は前記複数の入力/出力パッド2
1…の配置領域を除いた内部コア部であって、前記内部
コア部22には5個の機能ブロックA〜Eが設けられて
いる。前記機能ブロックA〜Dは各々異なる演算処理を
行う演算処理回路であり、機能ブロックEは例えばROM
,RAM 等の小容量のメモリセル部である。
【0078】本発明は、前記画像処理用の第1の半導体
集積回路12において、前記内部コア部22内の前記メ
モリセル部より成る機能ブロックE以外の機能ブロック
A〜Dに対して適用される。
【0079】図3は、前記第1の半導体集積回路12の
任意の1つの機能ブロック(例えばA)の論理回路図を
示す。
【0080】同図の機能ブロック(半導体集積回路の一
部)は、前記図29のRTL記述から論理合成した論理
回路を示す。同図において、2、4,6及び8は、各々
前記図29のRTL記述のレジスタr1、r2、r3、
r4を構成するフリップフロップ回路である。この各レ
ジスタr1〜r4は、コンピュータのパイプライン処理
回路の一部を構成するレジスタ等、種々のレジスタに適
用される。また、1、3、5及び7は各々前記図29の
RTL記述の組合せ回路func1、func2、fu
nc3及びfunc4を構成し各レジスタr1〜r4の
間又は前段に位置する組合せ回路である。図3では、説
明を簡単にするため、各組合せ回路の出力は次段のフリ
ップフロップ回路のみに入力されるが、他の組合せ回路
に信号を転送する場合もある。
【0081】前記フリップフロップ回路2、6及び8は
前記2Vの低電圧源16を電圧源とする2V系であり、
残るフリップフロップ回路4は、2Vの低電圧源16及
び3Vの高電圧源15の両電源を電圧源とする2V/3
V系である。前記2V/3V系のフリップフロップ回路
4は後述するようにレベル変換回路を有し、2V系のフ
リップフロップ回路2、6及び8はレベル変換回路を有
しない。更に、前記組合せ回路1、3及び7は、2Vの
低電圧源16を電圧源とする2V系の組合せ回路(第1
の組合せ回路)より成り、残る組合せ回路5は、高速動
作の要求から、その前部が3Vの高電圧電源15を電圧
源とする3V系の組合せ回路(第2の組合せ回路)より
成り、その後部が2Vの低電圧源16を電圧源とする2
V系の組合せ回路(第1の組合せ回路)より成る。
【0082】加えて、9は2Vの低電圧源16を電圧源
とする2V系のクロックバッファ(クロック供給手段)
であって、前記4個のフリップフロップ回路2、4、
6、8にクロックを供給する。
【0083】前記2V系のレベル変換回路を有しないフ
リップフロップ回路2、6、8の構成は図4に示され
る。同図において、30は1つの外部信号Dを受けるマ
スタラッチ、31は前記マスタラッチ30の出力側に直
列接続され且つ相補の2つの信号を出力するスレーブラ
ッチであって、この直列接続されたマスタラッチ30及
びスレーブラッチ31によりデータ一時記憶部36を構
成する。前記各ラッチ30、31は各々インバータ34
a、34bを内蔵する。32は前記スレーブラッチ31
の出力側に接続された出力バッファ、33は外部から入
力されるクロックCLK から相補の内部クロックCK,NCK
を生成する内部クロック生成回路(クロック供給手段)
であって、これ等の回路30〜33は2Vの低電圧源1
6を電圧源とする2V系である。
【0084】前記2V/3V系のレベル変換回路を有す
るフリップフロップ回路4の構成は図5に示される。同
図のフリップフロップ回路4は、前記図4に示した2V
系のフリップフロップ回路2と同一構成の直列接続され
たマスタラッチ30及びスレーブラッチ31と、内部ク
ロック生成回路33とを備えると共に、3Vの高電圧源
15を電圧源とする出力バッファー34と、前記スレー
ブラッチ31と前記出力バッファ34の間に介在された
レベル変換回路35とを備える。前記レベル変換回路3
5は、2V/3V系であって、2V系のスレーブラッチ
31の相補の信号間の電位差は低電圧(2V)である
が、この低電圧信号を入力し、この低電圧信号を、その
相補の信号間の電位差が高電圧(3V)である高電圧信
号にレベル変換して出力する機能を有する。
【0085】前記レベル変換回路35の具体的構成を図
6(a)及び(b)に示す。同図(a)のレベル変換回
路35において、40及び41はPMOS型トランジス
タ、42及び43はNMOS型トランジスタであって、
一方のPMOS型トランジスタ40と一方のNMOS型
トランジスタ42とは直列接続され、また他方のPMO
S型トランジスタ41と他方のNMOS型トランジスタ
43とは直列接続され、この双方の直列回路は各々3V
の高電圧源15と接地との間に配置される。前記一方の
PMOS型トランジスタ40のゲートは、直列接続され
ない側のNMOS型トランジスタ43のドレインに、他
方のPMOS型トランジスタ41のゲートはNMOS型
トランジスタ42のドレインに接続される。相補の出力
は各NMOS型トランジスタ42、43のドレインから
取り出される。
【0086】前記の構成により、PMOS型トランジス
タ40とNMOS型トランジスタ42、PMOS型トラ
ンジスタ41とNMOS型トランジスタ43は、各々イ
ンバータの機能を奏する。即ち、図5のスレーブラッチ
31の相補の出力により一方のNMOS型トランジスタ
43のゲートに2Vの低電圧が供給されると共に他方の
NMOS型トランジスタ42のゲートに0Vが供給され
ると、前記一方のNMOS型トランジスタ43がONす
ると共に前記他方のNMOS型トランジスタ42がOF
Fし、これに伴い一方のPMOS型トランジスタ40が
ONすると共に他方のPMOS型トランジスタ41がO
FFするので、一方のNMOS型トランジスタ42のド
レインが3Vの高電圧源15に接続されると共に他方の
NMOS型トランジスタ43のドレインが接地されて、
3Vの高電位差の相補の出力が得られる。
【0087】図6(a)の構成では、3Vの高電圧源1
5から2Vの低電圧源16への貫通電流、及び3Vの高
電圧源15から0V(接地)への貫通電流を流すことな
く、図5のスレーブラッチ31の相補の出力を2Vの低
電圧から3Vの高電圧にレベル変換することができる。
【0088】図6(b)は前記とは異なる他の具体的構
成のレベル変換回路35´を示す。同図のレベル変換回
路35´は、前記図6(a)のレベル変換回路35の2
個のNMOS型トランジスター42、43に代えて、2
個のCMOS型インバータ45、46を配置したもので
ある。この両CMOS型インバータ45、46は、各
々、1個のPMOS型トランジスター47、49と1個
のNMOS型トランジスター48、50とを直列接続し
て成る。両CMOS型インバータ45、46の入力端
子、即ち直列接続されたPMOS型及びNMOS型の両
トランジスター47,48 ,49,50 の両ゲートには、図5の
スレーブラッチ31の相補の出力信号が入力される。一
方のCMOS型インバータ45の出力端子、即ちPMO
S型トランジスター47とNMOS型トランジスター4
8との接続部は、CMOS型インバータ45と直列接続
されないPMOS型トランジスタ41のゲートに、他方
のCMOS型インバータ46の出力端子は、CMOS型
インバータ46と直列接続されないPMOS型トランジ
スタ40のゲートに各々接続される。両CMOS型イン
バータ45、46の出力がレベル変換回路35´の相補
の出力である。
【0089】以上の構成により、3Vの高電圧源15か
ら2Vの低電圧源16への貫通電流及び3Vの高電圧源
15から接地への貫通電流を流すことなく、図5のスレ
ーブラッチ31の相補の出力を2Vの低電圧から3Vの
高電圧にレベル変換することができる。更に、CMOS
型インバータ45、46を構成するPMOS型トランジ
スタは、過渡状態での3Vの高電圧源15から接地への
貫通電流を抑制する。
【0090】図3の半導体集積回路は、以上の説明から
判るように、入力及び出力共に2V系の組合せ回路1、
3を持つフリップフロップ回路2は、低電圧の2V系で
構成され、入力に2V系の組合せ回路3を持ち且つ出力
に3V/2V系の組合せ回路5を持つフリップフロップ
回路4は、低電圧/高電圧系(2V/3V系)で構成さ
れ、また入力に3V/2V系の組合せ回路5を持ち且つ
出力に2V系の組合せ回路7を持つフリップフロップ回
路6は、低電圧の2V系で構成されている。
【0091】以上の説明では、レジスタr1、r2、r
3、r4をフリップフロップ回路により構成したが、こ
のフリップフロップ回路に代えて、ラッチ回路により構
成してもよい。
【0092】前記ラッチ回路の具体的構成を図7及び図
8に示す。図7は低電圧の2V系のラッチ回路51を示
す。図7のラッチ回路51は、1つの信号Dを入力し且
つラッチして相補の出力を得るラッチ部(データ一時記
憶部)52と、前記ラッチ部52の出力側に接続された
出力バッファ53と、外部クロックGから内部クロック
NGを生成しこの内部クロックNGを前記ラッチ部52
に出力する内部クロック生成回路54とを備えるととも
に、外部クロックGも前記ラッチ部52に与えられる。
以上の回路52〜54は2Vの低電圧源16を電圧源と
する2V系である。
【0093】図8は低電圧/高電圧系(2V/3V系)
のラッチ回路51´を示す。図8のラッチ回路51´
は、前記低電圧の2V系のラッチ回路の構成と同様に2
Vの低電圧源16を電圧源とするラッチ部52及び内部
クロック生成回路54と、3Vの高電圧源15を電圧源
とする出力バッファ55と、前記ラッチ部52と前記出
力バッファ55との間に介在され入力信号を低電圧(2
V)から高電圧(3V)にレベル変換するレベル変換回
路56を備える。このレベル変換回路56の具体的構成
は前記図6(a)又は(b)に示す具体的構成と同一で
ある。
【0094】次に、前記図3に示した半導体集積回路を
論理セルの接続情報に基いて論理合成する論理合成方法
のアルゴリズムを図9の論理合成装置及び図13のフロ
ーチャートを参照して説明する。
【0095】図9は、論理合成装置60の全体概略構成
を示す。同図において、61は読込み部、62は翻訳
部、63は最適化処理部、64はセル割付け部、65は
タイミング検証部、66は回路図生成部、67は出力部
である。
【0096】前記読込み部61は、前記図29若しくは
図10に示すRTL記述(ハードウェア記述言語)、前
記RTL記述に基いてレジスタ間の信号伝送関係を論理
セルの接続情報レベルで明確に規定した図11に示すネ
ットリスト、又は前記ネットリストを図式化した図12
に示すスケマティックを入力する。
【0097】前記翻訳部62は、読込み部61から読み
込んだRTL記述を状態遷移図、ブール代数表記、タイ
ミング図、並びにメモリのタイプ、ビット数及びワード
数等のメモリの仕様に変換する。
【0098】前記最適化処理部63は、得られた状態遷
移図を最適化する状態遷移図最適化処理部63aと、最
適化された状態遷移図に対応する回路(ステートマシ
ン)を生成するステートマシン生成部63bと、得られ
たタイミング図をコンパイルするタイミング図のコンパ
イラ63cと、得られたメモリの仕様に基いてメモリを
合成するメモリの合成部63dと、前記コンパイルされ
たタイミング図及び合成されたメモリに基いてインター
フェイス部を合成するインターフェイス部の合成部63
eとを有する。また、最適化処理部63は、読込み部6
1への入力がRTL記述の場合には、前記得られたステ
ートマシン、得られたブール代数表記及び合成されたイ
ンターフェイス部に基いて論理を最適化して、最適化さ
れた論理セルの接続情報を生成する一方、読込み部61
への入力がネットリスト又はスケマティックの場合に
は、この入力されたネットリスト又はスケマティックの
論理を最適化して、最適化された論理の接続情報を生成
する論理最適化部63fを有する。
【0099】また、前記出力部67は、前記図3の論理
回路を示すネットリスト又はこのネットリストを図式化
した論理回路図(スケマティック)を外部出力する。
【0100】本発明は、前記図9に示したセル割付け部
64に存在する。次に、このセル割付け部64によるセ
ルの割付け(セルマッピング)処理、即ち前記論理最適
化部63fにより得られたセルの接続情報に基いて図3
に示す半導体集積回路を論理合成するアルゴリズムを図
13のフローチャートに基いて説明する。尚、図13で
は本発明の特徴部分を主体に描いている。
【0101】同図において、スタートして、ステップS
1でHDL(ハードウェア記述言語を用いた機能設計を
行った後、ステップS2で前記HDL記述を入力し、こ
の入力したHDL記述に基いて図14のテーブルに示す
論理セルライブラリの中から高電圧(3V)の論理セル
ライブラリ(以下、libと記す)を選択し、この3V
libにより組合せ回路をマッピングする。
【0102】次いで、ステップS3で、前記マッピング
した組合せ回路の最大遅延時間を算出した後、この最大
遅延時間が設計上の遅延上限値を越えるか否かを判断
し、遅延上限値を越える場合には、ステップS4で前記
入力したHDL記述を修正し又は機能設計をやり直して
新たなHDL記述を作成する。例えば、図15に示す一
部回路において、2個のレジスタr1、r2の間に組合
せ回路fが位置し、その組合せ回路fの機能が機能Aと
機能Bより成る場合に、この組合せ回路fの最大遅延時
間が遅延上限値を越えるときには、図16に示すよう
に、前記組合せ回路fを2つの組合せ回路f1、f2に
分割し、その組合せ回路f1に機能Aを、組合せ回路f
2に機能Bを持たせると共に、この両組合せ回路f1、
f2の間に別途1個のレジスタを配置して、合計3個の
レジスタr1〜r3を設ける構成とするように、HDL
記述を図17に示す機能記述から図18に示す機能記述
に修正する。
【0103】その後、ステップS5〜S9(第1の工
程)において、各組合せ回路の信号伝搬遅延時間が設計
上の遅延上限値以下の組合せ回路は、2Vの低電圧源1
6を電圧源とする第1の組合せ回路に合成し、その逆に
信号伝搬遅延時間が設計上の遅延上限値を越える組合せ
回路は、その前部を3Vの高電圧源15を電圧源とする
第2の組合せ回路に合成すると共に、その後部を2Vの
高電圧源16を電圧源とする第2の組合せ回路に合成す
る。
【0104】前記第1の工程は、本実施の形態では次の
ように行う。即ち、最初に、ステップS5で全ての組合
せ回路を低電圧(2V)系の組合せ回路(第1の組合せ
回路)により合成し、その後、ステップS6で前記合成
した各組合せ回路の信号伝搬遅延時間を各信号伝搬経路
毎に算出する。そして、その算出した遅延時間が設計上
の上限値を越えるか否かを判断し、上限値を越える場合
には、ステップS8で遅延時間が設計上の上限値を越え
る全ての組合せ回路を抽出した後、その抽出した各組合
せ回路についてステップS8、S9の合成動作を行う。
即ち、前記抽出した組合せ回路が各々複数(m個)の組
合せ部から成るものとして、ステップS8でn番目(最
初はn=1)の組合せ部を高電圧(3V)系の組合せ回
路(第2の組合せ回路)により再合成した後、ステップ
S9でその再合成後の組合せ回路の最大遅延時間を設計
上の上限値と比較し、上限値を越える場合には、信号伝
搬方向に向って次に位置する組合せ部(n=2番目の組
合せ部)を高電圧(3V)系の組合せ回路(第2の組合
せ回路)により再合成する。以上の動作を、再合成後の
組合せ回路の最大遅延時間が設計上の上限値以下になる
まで繰返す。
【0105】続いて、ステップS10〜S12(第2の
工程)では次の処理を行う。即ち、ステップS10にお
いて、低電圧系(2V系)の組合せ回路の出力が高電圧
系(3V系)の組合せ回路の入力となる形で2V系の組
合せ回路と3V系の組合せ回路とが混在するか否かを調
べ、前記の形の混在が存在する場合は、ステップS11
で前記混在する形での2V系の組合せ回路を全て抽出し
た後、ステップS12で前記抽出した2V系の組合せ回
路(第1の組合せ回路)を3Vlibの組合せ回路(第
2の組合せ回路)により置換するように再度マッピング
する。このリマッピングの後は、ステップS10に戻っ
て、再度ステップ11、S12の動作を繰返す。これ
は、前記ステップ12での3V系の組合せ回路へのリマ
ッピングに起因して2V系の組合せ回路と3V系の組合
せ回路との混在が新たに生じることになる場合がある点
を考慮したものである。
【0106】その後は、レジスタではその入力側及び出
力側に位置する組合せ回路の電圧系が前述の論理合成に
より既に決まっているので、ステップS13〜S15
(第3の工程)では次の処理を行う。即ち、ステップS
13で各レジスタが低電圧(2V)の入力から高電圧
(3V)の出力に電位をレベル変換するか否かを調べ、
レベル変換しない場合は、ステップS14でそのレベル
変換しないレジスタを図4の2V系のフリップフロップ
回路又は図7の2V系のラッチ回路にマッピングし、レ
ベル変換する場合は、ステップS15でそのレベル変換
するレジスタ(フリップフロップ回路又はラッチ回路)
を図5の2V/3V系のフリップフロップ回路又は図8
の2V/3V系のラッチ回路にマッピングする。
【0107】従って、図13に示した論理合成方法のア
ルゴリズムでは、全ての組合せ回路を低電圧(2V)の
組合せ回路(第1の組合せ回路)によりマッピングした
場合に、例えば図19(a)に示すように、所定の2個
のレジスタ間に位置する1個の組合せ回路70の信号伝
搬遅延時間が設計上の遅延上限値を越えるときには、同
図(b)示すように、その組合せ回路のうち、図中ハッ
チングで示すように前部(信号伝搬の起点側)に位置す
る第1及び第2の組合せ部70a、70bを3V系の組
合せ回路にマッピングした後、2V系の組合せ部の出力
が3V系の組合せ回路の入力となる形の2V系の組合せ
部と3V系の組合せ回路とが混在する場合には、同図
(c)に示すようにその混在する2V系の組合せ回路7
1の組合せ部部71aを図中ハッチングで示すように3
V系の組合せ部にリマッピングする。続いて、前記リマ
ッピングにより2V系の組合せ部と3V系の組合せ部と
の混在が新たに生じたか否かを判断し、同図(c)では
その混在が新たに生じないので、フリップフロップ回路
が低電圧(2V)の入力から高電圧(3V)の出力に電
位をレベル変換する必要がある場合には、同図(d)に
示すように、そのレベル変換するフリップフロップ回路
を図中ハッチングで示すように2V/3V系のフリップ
フロップ回路にマッピングすることになる。
【0108】よって、最終的に得られた同図(d)に示
す半導体集積回路では、同図(e)に示すように信号伝
搬遅延時間が設計上の遅延上限値を越える組合せ回路7
0の全組合せ部を3V系の組合せ部によりマッピングす
る場合に比して、3V系の組合せ部にマッピングする組
合せ部の個数を少くでき、従って、低消費電力化を図る
ことができる。
【0109】(第2の実施の形態)図20は本発明の第
2の実施の形態を示す。本実施の形態では、組合せ回路
の前部と後部との境界、即ち、3V系の組合せ回路に合
成すべき組合せ部と2V系の組合せ回路に合成すべき組
合せ部との境界の判断に2分探索法(binarysearch meth
od)(例えば、「岩波講座 ソフトウェア科学2 プロ
グラミングの方法」川合慧 岩波書店 1988出版の
第143頁及び第144頁等参照)を用いたものであ
る。
【0110】すなわち、ステップS18〜S27(第1
の工程)において、2分探索法を用いて組合せ回路の前
部と後部の境界を探索して、その前部を3Vの高電圧源
15を電圧源とする第2の組合せ回路に合成し、その後
部を2Vの低電圧源16を電圧源とする第1の組合せ回
路に合成する。
【0111】詳細に説明すると、第1の工程において、
ステップ18では、最初に、全ての組合せ回路を低電圧
(2V)系の組合せ回路によりマッピングした後、ステ
ップS19で各組合せ回路について、その各最大遅延時
間が設計上の上限値を越えるか否かを判断し、越える場
合には、ステップS20でそのような組合せ回路の全て
を抽出した後、この抽出した全ての組合せ回路に対して
ステップS21〜S27の動作を行う。先ず、ステップ
S21では、2V系の組合せ回路によりマッピングすべ
き複数個の組合せ部のうち最初及び最後に各々位置する
組合せ部の番地をks、keとして、この各番地をks
=1、ke=mに初期設定し(mは組合せ回路を構成す
る組合せ部の個数である)、その後、ステップS22で
ke−ks=1か否かを判断し、ke−ks=1の場合
には2分できず、直ちに第2の工程に進むが、当初はk
e−ks≠1であるので、ステップS23で中間値kを
下式 k=(ks+ke)/2 により演算して、ステップS24で第1〜第k番目まで
の組合せ部を3V系libによりマッピングし、第k+
1〜第m番目までの組合せ部を2V系libによりマッ
ピングする。
【0112】その後は、前記マッピング後の組合せ回路
の最大遅延時間を算出し、ステップS25でこの遅延時
間を設計上の遅延上限値と比較し、上限値を越える場合
には第k+1〜第m番目までの組合せ部を更に2分すべ
く、ステップS26で最初の番地ksを前記求めた中間
値kに設定する(ks=k)する一方、上限値以下の場
合には第1〜第k番目までの組合せ部を更に2分すべ
く、ステップS27で最後の番地keを前記中間値kに
設定する(ke=k)して、各々、前記ステップS22
に戻る。そして、ステップS22でke−ks=1にな
れば、2分探索法による組合せ回路の前部と後部の境界
が探索されたと判断して、第2の工程に進む。
【0113】第2の工程及び第3の工程は、前記第1の
実施の形態と同一であるので、第1の実施の形態の図1
3のフローチャートと同一ステップに同一番号を付し
て、その説明を省略する。
【0114】したがって、本実施の形態においては、例
えば20段の論理ゲートよりなる組合せ回路がクリティ
カルパスを有する場合に、最初は、信号の流れに沿って
前半の10段を3Vlib、後半の10段を2Vlib
に再合成した後、最大遅延>上限値の条件を調べ、YE
Sならば前記後半の10段を更に2分して、終点に繋が
る5段を2Vlib、他を3Vlibに再合成する。ま
た、NOならば前記前半の10段を更に2分して、起点
に繋がる5段を3Vlib、他を2Vlibに再合成す
る。更に、最大遅延>上限値の条件を調べ、この過程を
繰り返す。2分探索法を用いれば、数回の再合成処理で
前記境界の探索ができるので、処理の高速化が可能であ
る。
【0115】(第3の実施の形態)図21は本発明の第
3の実施の形態を示す。本実施の形態では、組合せ回路
の前部と後部の境界を概略的に見積る構成である。
【0116】即ち、同図において、スタートして、ステ
ップS1でHDLを用いた機能設計を行った後、ステッ
プS2で前記HDL記述に基いて高電圧(3V)lib
により組合せ回路をマッピングした場合の各組合せ回路
の信号伝搬遅延時間を見積り、ステップS3でこの見積
り結果が設計上の遅延上限値を越えるか否かを判断し、
遅延上限値を越える場合には、ステップS4で図15な
いし図18に示すように前記入力したHDL記述を修正
し又は機能設計をやり直して新たなHDL記述を作成す
る。
【0117】その後、ステップS30〜S37(第1の
工程)において、組合せ回路の前部と後部の境界を概略
的に算出して、その前部を3Vの高電圧源15を電圧源
とする第2の組合せ回路に合成し、その後部を2Vの低
電圧源16を電圧源とする第1の組合せ回路に合成す
る。
【0118】詳細に説明すると、第1の工程において、
先ずステップ30では、全ての組合せ回路を2Vlib
によりマッピングした場合の各組合せ回路の信号伝搬遅
延時間を見積り、ステップS31でその各遅延時間を設
計上の遅延上限値と比較し、上限値以下の場合には、ス
テップS32で遅延時間が上限値以下の組合せ回路を2
Vlibによりマッピングする。
【0119】一方、遅延時間が上限値を越える場合に
は、ステップS33で遅延見積り結果が上限値を越える
全ての組合せ回路を抽出した後、その各組合せ回路に対
してステップS32、S34〜S37の動作を行う。先
ず、ステップS34では、遅延見積り結果を上限値で除
算して、その除算結果により3Vlibと2Vlibと
の存在割合pを算出し、ステップS35で、組合せ回路
を構成する論理ゲート(組合せ部)の段数に前記割合p
を乗算して、3Vlibのマッピング範囲、即ち前部を
構成する論理ゲートの範囲を算出する。その後、ステッ
プS36で各論理ゲートが前記算出した3Vlibのマ
ッピング範囲にあるか否かを判断し、この範囲にある場
合にはステップS37でその論理ゲートを3Vlibに
よりマッピングし、この範囲にない場合にはステップS
32でその論理ゲートを2Vlibによりマッピングす
る。
【0120】第2の工程及び第3の工程は、前記第1の
実施の形態と同一であるので、第1の実施の形態の図1
3のフローチャートと同一ステップに同一番号を付し
て、その説明を省略する。
【0121】したがって、本実施の形態においては、例
えば3Vlibの遅延を「1」とした場合の2Vlib
の遅延を1.8とし、設計上の遅延上限値を50nsと仮
定すると、クリティカルパスの遅延が90nsの場合は、
クリティカルパス全体を3Vlibの合成範囲とする。
また、クリティカルパスの遅延が50nsの場合は、クリ
ティカルパスの3Vlibの合成範囲はなく、全ての組
合せ部が2Vlibで合成される。また、クリティカル
パスの遅延が60nsの場合は、クリティカルパスの起点
から1/4の範囲が前部となり、この範囲が3Vlib
の構成範囲であり、70nsの場合は、クリティカルパス
の起点から1/2の範囲が前部となって3Vlibで合
成され、80nsの場合は、クリティカルパスの起点から
3/4の範囲が前部となって3Vlibで合成される。
【0122】本実施の形態では、3Vlibにより合成
される組合せ部と2Vlibにより合成される組合せ部
との境界(前部と後部との境界)を概算で算出するの
で、論理合成の処理速度が速い。但し、前記境界の算出
精度は高くない。通常の論理合成では、一度論理合成し
た後、その合成結果を基礎に再度合成して回路の最適化
を進めることがあるので、この場合には、最初の論理合
成を本実施の形態により行い、その後の再合成を前記第
1又は第2の実施の形態により行えば、論理合成の処理
速度の向上を図りつつ、境界の算出精度を高めて、高電
圧(3V)libにより合成される組合せ部の個数を最
小限に制限できて、一層の低消費電力化を図ることがで
きる。
【0123】(第4の実施の形態)図22は本発明の第
4の実施の形態を示す。本実施の形態では、組合せ回路
を構成する複数の組合せ部のうち所定の組合せ部を3V
libでマッピングした方が低消費電力の点で良い半導
体集積回路を合成できることが予め判っている場合に、
このような所定の組合せ部について予め3Vlibによ
るマッピングを行うよう指定するものである。
【0124】即ち、図22の論理合成方法においては、
第1の工程(ステップS5〜S9)の前の段階で、ステ
ップS40〜S45の工程が追加される。この追加工程
では、先ずステップS40で所定の組合せ部を3Vli
bによりマッピングすることを論理設計者が指定するか
否かを判断し、指定する場合にはステップS41でHD
Lに所定の組合せ部を3Vlibによりマッピングする
よう指定する。この指定は、例えば、図24に示すよう
に8個の入力データa、b、c、d、e、f、g、hを
加算する加算器の通常の機能記述に対し、図23に示す
ように最後部に位置する加算素子を3Vlibによりマ
ッピングするよう指定する。図23の『// low - powe
r - synthesis - high- voltage 』の部分がこの指定部
分である。
【0125】その後、機能記述を入力し、ステップS4
2で組合せ部の前記のような指定の有無を判断し、指定
がない場合には全ての組合せ部を2Vlibによりマッ
ピングし、指定がある場合にはステップS43でその指
定された組合せ部を3Vlibによりマッピングする。
【0126】次いで、ステップS44で2V系の組合せ
部の出力が3V系の組合せ部に入力された形での2V系
の組合せ部と3V系の組合せ部との混在が有無を判断
し、その混在がある場合に限り、ステップS45でその
混在における3V系の組合せ部の前段にレベル変換回路
を挿入する。この挿入するレベル変換回路は、図6
(a)に示すレベル変換回路35、同図(b)に示すレ
ベル変換回路35´が使用される。
【0127】第1の工程(ステップS5〜S9)、第2
の工程(ステップS10〜S12)及び第3の工程(ス
テップS13〜S15)は、前記第1の実施の形態の図
13のフローチャートと同一であるので、同一ステップ
に同一符号を付して、その説明を省略する。但し、第2
の工程において、ステップS10で混在が無い場合に
は、ステップS50で3V系の組合せ部と他の3V系の
組合せ部との間にレベル変換回路があるか否かを判断
し、レベル変換回路がある場合には、ステップS51で
そのレベル変換回路を削除することが追加される。これ
は、第2の工程の再合成処理により2V系の組合せ部が
3V系の組合せ部に置換された場合に、その置換された
3V系の組合せ部と他の3V系の組合せ部との間にレベ
ル変換回路が含まれることが想定されるためである。
【0128】したがって、本実施の形態においては、図
24の通常の(3Vlibによりマッピングする所定の
組合せ部の指定が無い)機能記述を用いた図13(第1
実施の形態)の論理合成方法は、図25(a)に示す7
個の加算素子(演算素子)を有する加算器において、同
図(c)にハッチングを付して示すように前段に位置す
る4個の加算素子を3Vlibにより合成すると共に、
その前段に位置する8個のレジスタを2V/3V系のフ
リップフロップ回路によりマッピングする構成となる
が、本実施の形態では、同図(b)にハッチングを付し
て示すように、最後段に位置する加算素子のみを3Vl
ibにより合成し、その前段にレベル変換回路を配置す
る構成となり、本実施の形態の方が3Vlibで合成さ
れる組合せ部の個数が少なく、低消費電力化を図ること
ができる。
【0129】(第5の実施の形態)図26ないし図28
は本発明の第5の実施の形態を示す。本実施の形態で
は、信号伝搬遅延時間が上限値を越える組合せ回路のう
ち、3Vの高電圧源15を電圧源とする第2の組合せ回
路に合成する部分を、前部に限定せず、面積又は処理速
度の観点から適宜選択するようにしたものである。
【0130】即ち、図26は前記第3の実施の形態を示
す図21のフローチャートのうち前半部分を示し、図2
7は同フローチャートの後半部分を示し、同フローチャ
ートのステップS35を図26のステップS60〜S6
9に変更し、同フローチャートのステップS10とステ
ップS13との間に図27のステップS70及びS71
を追加している。
【0131】具体的に、図26では、ステップS34で
信号伝搬遅延時間の見積り結果と設計上の遅延上限値と
に基いて1個の組合せ回路の中での高電圧(3V)li
bと低電圧(2V)libとの割合Pを算出した後は、
ステップS60でその組合せ回路の全ゲート段数と前記
割合Pとを乗算して、その組合せ回路の中で高電圧(3
V)libでマッピングされるゲート段数(高電圧(3
V)libのマッピング範囲)を算出する。続いて、ス
テップS61で前記高電圧(3V)libのマッピング
範囲(所定サイズ)を検索範囲(ウインドウ)として、
1個の組合せ回路の中でのウインドウの個数nを算出し
た後、ステップS62以降で複数個nのウインドウを各
々評価する。即ち、ステップS62で先ず変数kを初期
値(=0)に設定した後、ステップS63でk=k+1
に設定して、ステップS64で第1番目のウインドウ内
の組合せ部を設定し、ステップS65でこのウインドウ
内の組合せ部についてその面積及び遅延を評価する。そ
の後、ステップS66で変数kを前記ウインドウの個数
nと比較し、k<nの場合には前記ステップ63に戻っ
て順次第2〜第n番目のウインドウ内の組合せ部につい
てその合計面積及び遅延を評価する。そして、ステップ
S67で複数個nのウインドウのうちそのウインドウ内
に存在する組合せ部の合計面積が最小又は遅延が最小の
ウインドウを選択し、ステップ68でこの選択したウイ
ンドウが第1番目のウインドウでない場合には、ステッ
プS69で前記選択したウインドウの前段にレベル変換
回路を挿入する。
【0132】また、図27では、ステップS10で2V
系の組合せ部と3V系の組合せ部との混在が無くなった
場合には、ステップS70で3V系の組合せ部と他の3
V系の組合せ部との間にレベル変換回路があるか否かを
判断し、そのレベル変換回路がある場合には、第2の工
程の再合成処理により3V系の組合せ部と他の3V系の
組合せ部との間にレベル変換回路が含まれることになっ
た状況であるので、ステップS71でそのレベル変換回
路を削除することが追加される。
【0133】従って、本実施の形態においては次の効果
を奏する。即ち、図28に示す組合せ回路(即ち、前記
図25に示した7個の加算素子を有する加算器)では、
同図(a)、(b)及び(c)に各々ハッチングで示す
第1、第2及び第3番目のウインドウでは、同図(c)
の第3番目のウインドウが加算素子の合計面積(個数)
が最小となるので、この範囲を高電圧(3V)libで
マッピングする。従って、高電圧(3V)libでマッ
ピングされる加算素子の個数を最小にできて、一層の低
消費電力化が図られる。
【0134】(第6の実施の形態)図33及び図34は
本発明の第6の実施の形態を示す。前記第4の実施の形
態では加算器において最後段に位置する組合せ部を3V
libにより合成したのに代え、キャリーセーブ方式の
並列乗算器の最後段に位置する組合せ部を3Vlibに
より合成したものである。
【0135】図33は、キャリーセーブ方式の並列乗算
器の最後段に位置する組合せ部を3Vlibにより合成
すべき指定を含む機能記述を示し、この機能記述が論理
合成装置60の読込み部61に入力される。
【0136】図34は、前記読込み部61に入力される
機能記述により論理合成されたキャリーセーブ方式の並
列乗算器を示す。同図の並列乗算器は、複数の論理積回
路90と複数のハーフアダーHA及びフルアダーFAと
がアレイ状に配置され、最後段に多ビットのアダー91
が配置されて成り、この最下段のフルアダー91が3V
libにより合成され、他は2Vlibにより合成され
る。また、最下段のフルアダー91の前段には、16個
のレベル変換回路92が配置される。この各レベル変換
回路92は、前段のアダーから入力される信号のレベル
(2V)を高レベル(3V)に変換して出力する。
【0137】したがって、本実施の形態では、キャリー
セーブ方式の並列乗算器であるので、回路の大部分を占
める加算器のアレイは通常の加算器でよいが、最下段の
アダー91は高速にする必要がある。この場合、高速化
のためには、通常、最下段のアダー91はキャリールッ
クアヘッドの加算器等を用いるが、この最下段のアダー
91を高電圧(3V)系にしているので、回路規模及び
消費電力の点で優れた回路を生成することができると共
に、従来よりも高速な乗算器を生成することが可能であ
る。
【0138】本実施の形態では、キャリーセーブ方式の
並列乗算器ついて説明したが、本発明の演算回路は、そ
の他、減算器、除算器、累積加算器、累積減算器、累積
乗算器、又は累積除算器に対しても、同様に適用できる
のは勿論である。
【0139】尚、以上の説明では、チップ20の内部コ
ア部22内に形成されたメモリセル部E以外を構成する
機能ブロックAに対して適用したが、他の機能ブロック
B〜Dに対しても同様に適用できるのは勿論のこと、メ
モリのセル部E以外を構成する複数の機能ブロックA〜
Dの相互間において同様に本発明を適用できるのは言う
までもない。
【0140】したがって、本実施の形態の論理合成方法
によれば、クリティカルパスを有する組合せ回路を構成
する組合せ部のうち一部の組合せ部のみを3Vの高電圧
系とし、その組合せ回路の前段に位置するレジスタ内に
レベル変換回路を配置したので、クリティカルパスを有
する組合せ回路内においてそのクリティカルパスのみを
高電圧源で駆動する場合のようにそのクリティカルパス
を有する組合せ回路内に複数のレベル変換回路を配置す
る位置を個々判断する必要が無いと共に、必要とするレ
ベル変換回路の個数を少なくできて、半導体集積回路の
設計が極めて容易になる。しかも、クリティカルパスを
有する組合せ回路の個数は半導体集積回路に備える組合
せ回路の個数に比して極く少数であり、且つそのような
クリティカルパスの組合せ回路を構成する組合せ部のう
ち一部の組合せ部のみが3Vの高電圧源15で駆動され
るので、消費電流の増大は極めて少なく抑えられる一
方、クリティカルパスを有しない全ての組合せ回路は2
Vの低電圧源16で駆動されるので、半導体集積回路全
体として消費電流を少なくできて、低消費電力化が可能
である。
【0141】図3の本実施の形態の半導体集積回路と、
図30の従来の半導体集積回路とを比較する。図30の
従来の半導体集積回路において、各組合せ回路100,
102,104及び106の信号伝搬遅延時間は、図示
の通り6ns,12ns,14.4ns,8nsであるとし、フ
リップフロップ回路のクロック入力時からデータ出力時
までの遅延時間を2nsとすると、組合せ回路の最大遅延
は組合せ回路104の14.4nsであるので、図30の
回路の最高動作周波数は 1000/(2+14.4)=60.98MH となる。
【0142】一方、図3の本実施の形態の半導体集積回
路において、クリティカルパスを有する組合せ回路5
は、その前部が高電圧(3V)系、その後部が低電圧
(2V)系で各々構成され、その遅延時間は設計上の遅
延上限値(例えば20ns) である。クリティカルパスを
有しない組合せ回路1、3及び7の遅延時間は、電源電
圧を3Vの高電圧から2Vの低電圧に低下させたので、
論理セルの遅延が大きくなるのに伴い大きくなる。尚、
図3の半導体集積回路では、3Vの高電圧源に対し2V
の低電圧源ではセルの遅延時間は1.5倍になると仮定
する。クリティカルパスを有しない組合せ回路1、3及
び7の遅延時間のうち最大は、組合せ回路3の18nsで
ある。
【0143】2Vの低電圧源16と3Vの高電圧源15
との2電源を備えた結果、クリティカルパスを有する組
合せ回路5の遅延は18nsになる(3Vの高電圧源15
で駆動する場合に対して遅延が1.25倍になると仮定
している)。フリップフロップ回路のクロック入力時か
らデータ出力時までの各信号伝搬遅延時間が2ns、組合
せ回路3及び組合せ回路5の遅延時間が18nsであるの
で、本実施の形態の半導体集積回路の最高動作周波数
は、 1000/(2+18)=50MH となるが、最大遅延時間が設計上の遅延上限値以下であ
れば、問題はない。即ち、クリティカルパスを有しない
組合せ回路1、3及び7を2Vの低電圧源16で駆動
し、クリティカルパスを有する組合せ回路5を3Vの高
電圧源15及び2Vの低電圧源16で駆動しても、設計
上の最高動作周波数を満足することができる。
【0144】図35は、設計上の遅延上限値を20ns
とする従来の半導体集積回路と本発明の半導体集積回路
において、フリップフロップ回路のクロック入力時から
次段のフリップフロップ回路のデータ入力時までの遅
延、即ちレジスタと組合せ回路の遅延時間を合計した信
号伝搬遅延時間の分布を表している。同図(a)は従来
の3Vの電圧系の半導体集積回路の遅延分布、同図
(b)は本実施の形態の2V系及び3V系混在の半導体
集積回路の遅延分布である。従来の半導体集積回路にお
いて電源電圧のみを3Vの高電圧系から2Vの低電圧系
に変更すると、最大遅延時間が20nsから30nsにな
り、クリティカルパスの遅延時間が設計上の遅延の上限
値20nsを越えるのに対し、図3の本実施の形態の半導
体集積回路では、組合せ回路を2Vの低電圧系で合成し
た場合の遅延時間が20nsを越えるクリティカルパスを
有する組合せ回路の各々について、その一部の組合せ部
のみを3Vの高電圧系に変更し、残りの組合せ部及び他
のクリティカルパスを有しない組合せ回路は2Vの低電
源系としているので、設計上の遅延の上限値20nsを満
たすことができる。同図(b)はこの時の遅延の分布を
表している。
【0145】次に、回路規模を従来の半導体集積回路と
本発明の半導体集積回路とで比較する。
【0146】従来の半導体集積回路の回路規模をS、半
導体集積回路の中に占めるフリップフロップ回路の割合
を20%、フリップフロップ回路全体の中でレベル変換
回路を有するフリップフロップ回路が占める割合を10
%、本発明の2V/3V系のフリップフロップ回路が従
来のフリップフロップ回路と回路構成が異なることによ
る面積の増分を10%とすると、本発明の半導体集積回
路の回路規模は次式に示すように、 S×0.8+S×0.18+S×1.1×0.02=S
×1.002 になり、回路規模の増加は0.2%に留まる。
【0147】また、上述の条件で、フリップフロップ回
路全体の中でレベル変換回路を有するフリップフロップ
回路が占める割合を5%とすると、本発明の半導体集積
回路の回路規模は次式に示すように、 S×0.8+S×0.19+S×1.1×0.01=S
×1.001 になり、回路規模の増加は0.1%に留まる。
【0148】(第7の実施の形態)図36ないし図39
は本発明の第7の実施の形態を示す。以上の各実施の形
態では、高(3V)電圧系の組合せ回路を用いる場合に
は、その前段に位置するレジスタはレベル変換回路を持
つ。このレベル変換回路を設ける理由は、例えば図4に
示すフリップフロップ回路(レジスタ)2の出力バッフ
ァ32を構成するインバータ34c、34dに貫通電流
が流れることを防止するためである。この貫通電流が流
れる理由を以下詳述する。図42は前記インバータの内
部構成を示す。同図において、高電圧(3V)電源Vo
と接地電源VSSとの間にPチャネル型及びNチャネル
型のトランジスタTp、Tnが直列に配置される。前記
両トランジスタのゲートには信号が入力され、接続点が
インバータの出力端子である。前記入力信号の“H”レ
ベルは低電圧源16の低電圧、即ち2Vである。前記入
力信号が“H”レベルの時、Nチャネル型トランジスタ
TnはONするが、Pチャネル型トランジスタTpは完
全にはOFFせず、その結果、高電圧源15から低電圧
現16に貫通電流が流れる。
【0149】しかし、前記高電圧源15と低電圧源16
との電位差が前記Pチャネル型トランジスタTpのしき
い値電圧Vt以下である場合には、前記Pチャネル型ト
ランジスタTpは確実にOFFし、貫通電流は流れな
い。従って、前記電位差を前記Pチャネル型トランジス
タTpのしきい値電圧Vt以下に設定し、例えばしきい
値電圧Vt=0.5vのとき、高電圧源16の高電圧を
3V、低電圧源15の低電圧を2.7Vに各々設定すれ
ば、レベル変換回路を設ける必要が無くなる。本実施の
形態はこの場合の例を示す。
【0150】図36に示す機能ブロックでは、3個の組
合せ回路1、3、7は2.7Vの低電圧源を電圧源とす
る2.7V系の組合せ回路(第1の組合せ回路)で構成
され、他の組合せ回路5は3Vの高電圧源を電圧源とす
る3V系の組合せ回路(第2の組合せ回路)で構成され
る。前記フリップフロップ回路2、4、6、8は2.7
Vの低電圧源を電圧源とする2.7V系のもので構成さ
れる。前記2.7V系のフリップフロップ回路は具体的
には前記図4に示す構成と同一であり、その電源電圧の
みが異なる。
【0151】前記図36の機能ブロックを構成する論理
合成方法の一例を図37に示す。同図では、ステップS
1で低電圧(2.7V)libにより各組合せ回路をマ
ッピングした場合の各組合せ回路の信号伝搬遅延時間を
見積り、ステップS2でこの見積り結果が設計上の遅延
上限値を越えるか否かを判断し、遅延上限値以下の組合
せ回路では、ステップS3でその組合せ回路を2.7V
の低電圧源を電圧源とする第1の組合せ回路に合成し、
遅延上限値を越える組合せ回路では、ステップS4でそ
の組合せ回路を3Vの高電圧源を電圧源とする第2の組
合せ回路に合成する。その後、ステップS5でフリップ
フロップ回路を2.7Vlibのフリップフロップ回路
にマッピングする。
【0152】図38は他の論理合成方法の例を示す。同
図と前記図36と異なる点は、最初にステップS1´で
全ての組合せ回路及びフリップフロップ回路を2Vli
bの組合せ回路及びフリップフロップ回路にマッピング
した後、ステップS2´で信号伝搬遅延時間が設計上の
遅延上限値を越えると判断した組合せ回路を、ステップ
S4´で2.7Vlibの組合せ回路にリマッピングす
る点である。従って、他の構成は省略する。
【0153】従って、本実施の形態では、図39に示す
ように、2個のレジスタ間に位置する1個の組合せ回路
70の信号伝搬遅延時間が設計上の上限値を越える場合
には、この組合せ回路70の全体が同図にハッチングで
示すように3Vlibでマッピングされ、その前段に位
置するフリップフロップ回路が同図にハッチングで示す
ように3V系で且つレベル変換回路を持たないフリップ
フロップ回路でマッピングされる。この場合、前記3V
libでマッピングされた組合せ回路70では、2Vl
ibでマッピングされた組合せ部71a、71bからの
低電圧(2.7V)の信号が入力される構成となってい
るが、前記3Vlibでマッピングされた組合せ回路7
0は前記低電圧の信号を受けても正常に動作するので、
前記組合せ部71a、71bは3Vlibにリマッピン
グされない。
【0154】図40は本実施の形態の変形例を示す。第
7の実施の形態では、信号伝搬遅延時間が設計上の遅延
上限値を越える組合せ回路では、その組合せ回路の全体
を3Vlibにマッピングしたが、その一部のみを3V
libにマッピングし、その残部を2.7Vlibにマ
ッピングしたものである。どの部位を3Vlibにマッ
ピングするかの方法は、前記第5の実施の形態のウイン
ドウを用いる図26及び図27に示した方法と同一であ
る。本変形例の図40では、レベル変換回路が不必要で
あるので、前記第5の実施の形態を示す図26及び図2
7に比べ、レベル変換回路の挿入(図26のステップS
68及びS69)と、これに伴うレベル変換回路の削除
(ステップS70及びS71)とが省略される。
【0155】図41は本実施の形態の効果を示す。同図
から判るように、設計上の遅延上限値を20nsとする
場合に、同図(a)に示すような3Vの電圧系の半導体
集積回路の遅延分布に対し、前記3Vの電圧系を2.7
Vの低電圧系に変更すると、同図(b)に破線で示すよ
うに最大遅延時間が20nsから24nsに長くなり、設計
上の遅延上限値を越えるが、同図(b)に実線で示す本
実施の形態の2.7V系及び3V系混在の半導体集積回
路の遅延分布では、設計上の遅延の上限値20nsを満た
すことができる。
【0156】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項20記載の発明の論理合成方法によれば、クリティ
カルパスを有する各組合せ回路において、その一部のみ
を高電圧源で駆動し、残部を低電圧源で駆動するよう論
理合成すると共に、クリティカルパスを持つ組合せ回路
の前段に位置するレジスタに1個のレベル変換回路を配
置するよう論理合成するので、そのクリティカルパスの
信号伝搬遅延時間を設計上許容される遅延上限値未満に
抑えつつ、クリティカルパスのみを高電圧源で駆動する
場合に比して、必要とするレベル変換回路の数を低減し
て、機能記述からのトップダウン設計を容易に行うこと
ができ、従って、低消費電力な半導体集積回路の設計を
極めて容易に行うことができる。
【0157】特に、請求項4記載の発明の論理合成方法
によれば、1つの組合せ回路の一部と残部との境界(即
ち、1つの組合せ回路の中で第1の組合せ回路に合成す
べき領域と第2の組合せ回路に合成すべき領域との境
界)を正確に見い出して、高電圧源を電圧源とする第2
の組合せ回路の個数を最小限に制限できるので、より一
層に低消費電力化を図ることができる。
【0158】また、請求項5記載の論理合成方法によれ
ば、2分探索法によって1つの組合せ回路の一部と残部
との境界を簡易に探索するので、論理合成の高速化を図
ることができる。
【0159】更に、請求項7記載の論理合成方法によれ
ば、1つの組合せ回路の一部と残部との境界を、信号伝
搬遅延時間の見積り結果と設計上の遅延上限値との比率
に基いて一層簡易に検索するので、論理合成の一層の高
速化を図ることができる。
【0160】加えて、請求項8及び請求項9記載の論理
合成方法によれば、第2の組合せ回路に合成すべき特定
の組合せ部を指定したので、必要とする第2の組合せ回
路の個数及び必要とするレベル変換回路の個数を少くで
きる効果を奏する。
【0161】また、請求項12記載の論理合成方法によ
れば、1つの組合せ回路の中で第2の組合せ回路に合成
すべき一部をウインドウを用いて検索し、組合せ部の合
計面積(個数)が最小又は遅延が最小の部分を第2の組
合せ回路に合成するので、より一層の低消費電力化又は
処理速度の向上が可能である。
【0162】更に、請求項21ないし請求項35記載の
発明の半導体集積回路によれば、クリティカルパスを持
つ組合せ回路を構成する複数の組合せ部のうち一部の組
合せ部のみを高電圧源で駆動したので、クリティカルパ
スの信号伝搬遅延時間を設計上許容される遅延上限値未
満に抑えつつ、クリティカルパスを持つ組合せ回路の残
部及びクリティカルパスを持たない組合せ回路全てを低
電圧源で駆動して、半導体集積回路全体として低消費電
力を図ることができる。
【0163】加えて、請求項39ないし請求項50記載
の論理合成方法及び半導体集積回路によれば、レジスタ
にはレベル変換回路が不要であるので、前記請求項1な
いし請求項35記載の発明に比し、より一層簡易な論理
合成方法を提供でき、また、より一層簡易な構成の半導
体集積回路を提供できる。
【0164】また、請求項36ないし請求項38記載の
発明の演算回路によれば、最後部の演算素子のみを高電
圧源で駆動し、その最後部の演算素子の前段にレベル変
換回路を配置したので、高電圧源で駆動する演算素子の
個数及びレベル変換回路の個数を少く制限して、低消費
電力化及び回路構成の簡易化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像処理システムの全体概略構成図である。
【図2】半導体チップの全体概略構成図である。
【図3】本発明の実施の形態における半導体集積回路の
複数のレジスタ及び複数の組合せ回路の接続関係を示す
図である。
【図4】レベル変換回路を有しないフリップフロップ回
路の構成図である。
【図5】レベル変換回路を有するフリップフロップ回路
の構成図である。
【図6】レベル変換回路の具体的構成を示す図である。
【図7】レベル変換回路を有しないラッチ回路の構成図
である。
【図8】レベル変換回路を有するラッチ回路の構成図で
ある。
【図9】論理合成装置の全体概略構成を示す図である。
【図10】ハードウェア記述言語を示す図である。
【図11】ネットリストを示す図である。
【図12】スケマティックを示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態の半導体集積回路
の論理合成方法を示す図である。
【図14】セルライブラリのテーブルを示す図である。
【図15】半導体集積回路の一部分を示す図である。
【図16】半導体集積回路の一部分を変更した回路を示
す図である。
【図17】レジスタトランスファーレベルの記述を示す
図である。
【図18】論理合成できない場合において修正したレジ
スタトランスファーレベルの記述を示す図である。
【図19】本発明の第1の実施の形態による論理合成方
法の順序を説明した図である。
【図20】本発明の第2の実施の形態における論理合成
方法を示す図である。
【図21】本発明の第3の実施の形態における論理合成
方法を示す図である。
【図22】本発明の第4の実施の形態における論理合成
方法を示す図である。
【図23】本発明の論理合成方法の入力となる機能記述
を示す図である。
【図24】従来の論理合成方法の入力となる機能記述を
示す図である。
【図25】本発明及び従来の論理合成方法により生成さ
れる加算器を示す図である。
【図26】本発明の第5の実施の形態における論理合成
方法の前部を示す図である。
【図27】本発明の第5の実施の形態における論理合成
方法の後部を示す図である。
【図28】本発明の第5の実施の形態の論理合成方法に
より生成される加算器を示す図である。
【図29】レジスタトランスファーレベルの記述を示す
図である。
【図30】従来の半導体集積回路の論理回路を示す図で
ある。
【図31】任意の半導体集積回路においてクリティカル
パスのみを高電圧源で駆動する場合のレベル変換回路の
配置位置を示す図である。
【図32】他の任意の半導体集積回路においてクリティ
カルパスのみを高電圧源で駆動する場合のレベル変換回
路の配置位置を示す図である。
【図33】本発明の第6の実施の形態の論理合成方法の
入力となる機能記述の他の例を示す図である。
【図34】本発明の第6の実施の形態の論理合成方法に
より生成されるキャリーセーブ方式の並列乗算器を示す
回路図である。
【図35】従来例及び本発明例における半導体集積回路
の信号伝搬遅延時間とその遅延時間を有する組合せ回路
の個数の分布を示す図である。
【図36】本発明の第7の実施の形態の論理合成方法に
より生成される半導体集積回路の構成を示す図である。
【図37】本発明の第7の実施の形態の論理合成方法の
フローチャートを示す図である。
【図38】本発明の第7の実施の形態の他の論理合成方
法のフローチャートを示す図である。
【図39】本発明の第7の実施の形態の論理合成方法の
実行結果を示す図である。
【図40】本発明の第7の実施の形態の論理合成方法の
更に別のフローチャートを示す図である。
【図41】従来例及び本発明例における半導体集積回路
の信号伝搬遅延時間とその遅延時間を有する組合せ回路
の個数の分布を示す図である。
【図42】レジスタ内に備えるインバータの構成を示す
図である。
【符号の説明】
1、3、7 第1の組合せ回路 5 第2の組合せ回路 2、4、6、8 フリップフロップ回路(レジスタ) 9 クロックバッファ(クロック供給手
段) 15 高電圧源 16 低電圧源 22 内部コア部 30 マスタラッチ 31 スレーブラッチ 33、33 54、92 内部クロック生成回路 35、35 56、96、98 レベル変換回路 36 データ一時記憶部 40、41 PMOS型トランジスタ 42、43 NMOS型トランジスタ 45、46 CMOS型インバータ 47、49 PMOS型トランジスタ 48、50 NMOS型トランジスタ 51、51´ ラッチ回路(レジスタ) 52 ラッチ部 65 タイミング検証部 70、71 組合せ回路 70a、70b 71a 組合せ部 90 論理積回路 91 最後部に位置するアダー HA ハーフアダー FA フルアダー 92 レベル変換回路

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のレジスタ及び、前記複数のレジス
    タの間に各々1個配置された組合せ回路を備えた半導体
    集積回路を、論理セルの接続情報に基いて合成する論理
    合成方法であって、 前記何れかの組合せ回路の信号伝搬遅延時間が設計上の
    遅延上限値以下の場合には、この組合せ回路を、低電圧
    源を電圧源とする第1の組合せ回路に合成し、前記何れ
    かの組合せ回路の信号伝搬遅延時間が設計上の遅延上限
    値を越える場合には、この組合せ回路の信号伝搬遅延時
    間が設計上の遅延上限値未満になるようにこの組合せ回
    路の一部を、高電圧源を電圧源とする第2の組合せ回路
    に合成すると共に、この組合せ回路の残部を前記第1の
    組合せ回路に合成する第1の工程と、 前記合成された何れかの第1の組合せ回路の出力が前記
    合成された第2の組合せ回路に入力された形の混在の有
    無を判断し、その混在が有る場合にはその第1の組合せ
    回路を第2の組合せ回路に再合成する第2の工程と、 前記各レジスタが前記合成又は再合成された第2の組合
    せ回路に信号を出力するレジスタか否かを判断し、何れ
    かのレジスタがそのレジスタである場合には、このレジ
    スタを、高電圧源を含んだ電圧源を電圧源とするレジス
    タに合成し、そのレジスタでない場合には、このレジス
    タを低電圧源を電圧源とするレジスタに合成する第3の
    工程とを有することを特徴とする論理合成方法。
  2. 【請求項2】 第1の工程において、 組合せ回路の一部はその組合せ回路の前部であり、組合
    せ回路の残部はその組合せ回路の後部であることを特徴
    とする請求項1記載の論理合成方法。
  3. 【請求項3】 第1の工程は、 最初に、全ての組合せ回路を第1の組合せ回路を用いて
    合成し、 次いで、前記合成した第1の組合せ回路の信号伝搬遅延
    時間が設計上の遅延上限値を越えるか否かを判定し、設
    計上の遅延上限値を越える第1の組合せ回路が有る場合
    には、その全ての第1の組合せ回路の前部を第2の組合
    せ回路に再合成することを特徴とする請求項2記載の論
    理合成方法。
  4. 【請求項4】 第1の工程において、 信号伝搬遅延時間が設計上の遅延上限値を越える第1の
    組合せ回路が有る場合には、 その第1の組合せ回路を複数の組合せ部に概念的に区画
    して、先ず第1番目の組合せ部を第2の組合せ回路に再
    合成し、 その後、前記再合成後の組合せ回路の信号伝搬遅延時間
    が設計上の遅延上限値を越えるか否かを判定し、 次いで、再合成後の組合せ回路の信号伝搬遅延時間が未
    だ設計上の遅延上限値を越える場合には、前記第1の組
    合せ回路内の信号伝搬方向に向って次に位置する組合せ
    部に対して、前記第2の組合せ回路への再合成及び前記
    合成後の信号伝搬遅延時間の判定を繰返すことを特徴と
    する請求項2又は請求項3記載の論理合成方法。
  5. 【請求項5】 第1の工程において、 第1の組合せ回路の前部を第2の組合せ回路に再合成す
    る際、 その第1の組合せ回路を複数の組合せ部に概念的に区画
    し、その複数の組合せ部のうち第2の組合せ回路に再合
    成される前部となる組合せ部を、2分探索法を用いて、
    前記第1の組合せ回路の信号伝搬遅延時間が設定上の遅
    延上限値以下になり且つ第2の組合せ回路の個数が最小
    になるまで、探索することを繰返すことを特徴とする請
    求項2又は請求項3記載の論理合成方法。
  6. 【請求項6】 第1の工程は、 最初に、第1の組合せ回路及び低電圧源により駆動され
    るレジスタを用いて、前記低電圧源により駆動されるレ
    ジスタ及び前記第1の組合せ回路を合せた信号伝搬遅延
    時間を見積り、 次いで、前記見積り結果が設計上の遅延上限値を越える
    か否かを判定し、設計上の遅延上限値以下となる第1の
    組合せ回路が有る場合には、その第1の組合せ回路を第
    1の組合せ回路に合成し、前記見積り結果が設計上の遅
    延上限値を越える第1の組合せ回路が有る場合には、そ
    の第1の組合せ回路の前部を第2の組合せ回路に合成す
    る工程であることを特徴とする請求項2記載の論理合成
    方法。
  7. 【請求項7】 第1の工程において、 信号伝搬遅延時間の見積り結果が設計上の遅延上限値を
    越える第1の組合せ回路が有る場合には、 その第1の組合せ回路を複数の組合せ部に概念的に区画
    し、信号伝搬遅延時間の見積り結果と設計上の遅延上限
    値との比率に基いて第2の組合せ回路に合成すべき組合
    せ部の個数と第1の組合せ回路に合成すべき組合せ部の
    個数との割合を算出し、 その後、前記第1の組合せ回路を構成する組合せ部の個
    数と前記算出した割合とに基いて、第2の組合せ回路に
    合成すべき前部の範囲を算出し、 次いで、前記算出した前部の範囲にある組合せ部を第2
    の組合せ回路に合成し、残部を第1の組合せ回路に合成
    することを特徴とする請求項6記載の論理合成方法。
  8. 【請求項8】 第1の工程の前に、 組合せ回路の構成部分のうち第2の組合せ回路に合成す
    べき一部を指定し、前記指定した組合せ回路の一部を第
    2の組合せ回路に合成すると共に、この合成した第2の
    組合せ回路の前段に、高電圧源を電圧源とするレベル変
    換回路を配置する工程を有することを特徴とする請求項
    1記載の論理合成方法。
  9. 【請求項9】 指定される組合せ回路の一部は、その組
    合せ回路の後部であることを特徴とする請求項8記載の
    論理合成方法。
  10. 【請求項10】 指定は、組合せ回路の構成部分のうち
    第2の組合せ回路に合成すべき一部を指定する記述を含
    んだ機能記述により行われ、 前記機能記述を第1の工程の前に入力することを特徴と
    する請求項8又は請求項9記載の論理合成方法。
  11. 【請求項11】 第2の工程と第3の工程との間に、 第2の組合せ回路と他の第2の組合せ回路との間にレベ
    ル変換回路が有るか否かを判定し、レベル変換回路が有
    る場合には、このレベル変換回路を削除する工程を有す
    ることを特徴とする請求項8又は請求項9記載の論理合
    成方法。
  12. 【請求項12】 第1の工程において、 信号伝搬遅延時間が設計上の遅延上限値を越える組合せ
    回路の中に、検索範囲としての所定サイズのウインドウ
    を複数個設定し、 前記複数個のウインドウのうち、その各ウインドウ内に
    ある組合せ部の合計面積が最小又は遅延が最小であるウ
    インドウを選択し、この選択したウインドウ内の組合せ
    部を、前記組合せ回路の一部として、第2の組合せ回路
    に合成すると共に、 前記合成した第2の組合せ回路の前段に、高電圧源を電
    圧源とするレベル変換回路を配置することを特徴とする
    請求項1記載の論理合成方法。
  13. 【請求項13】 前記ウインドウの所定サイズは、前記
    信号伝搬遅延時間と前記設計上の遅延上限値とに基いて
    算出されることを特徴とする請求項12記載の論理合成
    方法。
  14. 【請求項14】 第2の工程と第3の工程との間に、 第2の組合せ回路と他の第2の組合せ回路との間にレベ
    ル変換回路が有るか否かを判定し、レベル変換回路が有
    る場合には、このレベル変換回路を削除する工程を有す
    ることを特徴とする請求項12記載の論理合成方法。
  15. 【請求項15】 第2の工程は、 第1の組合せ回路を第2の組合せ回路に再合成した結
    果、新たに、何れかの第1の組合せ回路の出力が前記合
    成された第2の組合せ回路に入力された形の混在が生じ
    たか否かを判断し、その混在が生じた場合にはその第1
    の組合せ回路を第2の組合せ回路に再合成することを繰
    返す工程を有することを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載の論理合成方法。
  16. 【請求項16】 複数のレジスタ及びその各レジスタ間
    に位置する複数の組合せ回路を記述したレジスタトラン
    スファーレベルの設計データを入力し、 第1の工程における論理セルの接続情報は、前記入力し
    たレジスタトランスファーレベルの設計データから生成
    されることを特徴とする請求項1記載の論理合成方法。
  17. 【請求項17】 論理セルの接続情報を記載したネット
    リストを入力し、 第1の工程における論理セルの接続情報は、前記入力し
    たネットリストに記載された論理セルの接続情報から生
    成されることを特徴とする請求項1記載の論理合成方
    法。
  18. 【請求項18】 論理セルの接続情報を表したスケマテ
    ィックを入力し、 第1の工程における論理セルの接続情報は、前記入力し
    たスケマティックに表された論理セルの接続情報から生
    成されることを特徴とする請求項1記載の論理合成方
    法。
  19. 【請求項19】 入力されたレジスタトランスファレベ
    ル、入力されたネットリスト、又は入力されたスケマテ
    ィックに基づく論理セルの接続情報を最適化し、 前記最適化された論理セルの接続情報を、第1の工程に
    おける論理セルの接続情報として用いることを特徴とす
    る請求項16、請求項17又は請求項18記載の論理合
    成方法。
  20. 【請求項20】 第3の工程の後、 各レジスタのタイミングを検証する工程を有することを
    特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の論理
    合成方法。
  21. 【請求項21】 複数のレジスタ、及び前記各レジスタ
    の間に各々1個配置された組合せ回路を備えた半導体集
    積回路であって、 前記複数の組合せ回路のうち一部の組合せ回路は、低電
    圧源を電圧源とする第1の組合せ回路より成り、 前記複数の組合せ回路のうち他の組合せ回路は、各々、
    その内部の一部が、高電圧源を電圧源とする第2の組合
    せ回路により成り、その内部の残部が前記第1の組合せ
    回路より成り、 前記複数のレジスタのうち、出力側に第2の組合せ回路
    が位置するレジスタは、前記高電圧源を含む電圧源を電
    圧源とするレジスタにより構成されることを特徴とする
    半導体集積回路。
  22. 【請求項22】 組合せ回路の内部の一部は、その組合
    せ回路の前部であり、組合せ回路の内部の残部は、その
    組合せ回路の後部であることを特徴とする請求項21記
    載の半導体集積回路。
  23. 【請求項23】 前記複数のレジスタのうち、入力側に
    第1の組合せ回路が位置すると共に出力側に第2の組合
    せ回路が位置するレジスタは、 低電圧源を電圧源とするデータ一時記憶部と、高電圧源
    を電圧源として前記データ一時記憶部の低電圧の出力信
    号を高電圧の出力信号にレベル変換するレベル変換回路
    とを有するレジスタにより構成されることを特徴とする
    請求項21又は請求項22記載の半導体集積回路。
  24. 【請求項24】 出力側に第2の組合せ回路が位置する
    レジスタのうち、半導体集積回路の最前段に位置するレ
    ジスタは、高電圧源を電圧源とするデータ一時記憶部を
    有し且つレベル変換回路を有しないレジスタにより構成
    されることを特徴とする請求項21又は請求項22記載
    の半導体集積回路。
  25. 【請求項25】 複数のレジスタのうち、入力側及び出
    力側に各々第1の組合せ回路が位置するレジスタ、及び
    入力側に第2の組合せ回路が位置すると共に出力側に第
    1の組合せ回路が位置するレジスタは、各々、低電圧源
    を電圧源としレベル変換回路を有しないレジスタにより
    構成され、 前記複数のレジスタのうち、入力側及び出力側に各々第
    2の組合せ回路が位置するレジスタは、低電圧源を電圧
    源とするデータ一時記憶部と、高電圧源を電圧源として
    前記データ一時記憶部の低電圧の出力信号を高電圧の出
    力信号にレベル変換するレベル変換回路とを有するレジ
    スタにより構成されることを特徴とする請求項21又は
    請求項22記載の半導体集積回路。
  26. 【請求項26】 組合せ回路の一部は、その組合せ回路
    の最後部であり、 組合せ回路の残部は、その組合せ回路の前記最後部を除
    く部分であり、 前記最後部の前段には、高電圧源を電圧源とするレベル
    変換回路が配置されることを特徴とする請求項21記載
    の半導体集積回路。
  27. 【請求項27】 低電圧源を電圧源とし且つ各レジスタ
    にクロックを供給するクロック供給手段を有することを
    特徴とする請求項21、請求項22又は請求項26記載
    の半導体集積回路。
  28. 【請求項28】 レベル変換回路を有するレジスタはフ
    リップフロップ回路より成り、 前記フリップフロップ回路は、 低電圧源を電圧源とし直列接続されたマスターラッチ及
    びスレーブラッチと、高電圧源を電圧源とする出力バッ
    ファーと、前記スレーブラッチと前記出力バッファとの
    間に介在され前記スレーブラッチから入力した低電圧の
    信号を高電圧の信号にレベル変換して前記出力バッファ
    に出力するレベル変換回路とを有することを特徴とする
    請求項21、請求項22又は請求項26記載の半導体集
    積回路。
  29. 【請求項29】 レベル変換回路を有しないレジスタは
    フリップフロップ回路より成り、 前記フリップフロップ回路は、 低電圧源を電圧源とし直列接続されたマスターラッチ及
    びスレーブラッチと、低電圧源を電圧源とし前記スレー
    ブラッチからの出力信号を入力する出力バッファーとを
    有することを特徴とする請求項25記載の半導体集積回
    路。
  30. 【請求項30】 レベル変換回路を有するレジスタはラ
    ッチ回路より成り、 前記ラッチ回路は、 低電圧源を電圧源とするラッチ部と、高電圧源を電圧源
    とする出力バッファーと、前記ラッチ部と前記出力バッ
    ファとの間に介在され前記ラッチ部から入力した低電圧
    の信号を高電圧にレベル変換して前記出力バッファに出
    力するレベル変換回路とを有することを特徴とする請求
    項21、請求項22又は請求項26記載の半導体集積回
    路。
  31. 【請求項31】 レベル変換回路を有しないレジスタは
    ラッチ回路より成り、 前記ラッチ回路は、 低電圧源を電圧源とするラッチ部と、低電圧源を電圧源
    とし前記ラッチ部からの出力信号を入力する出力バッフ
    ァーとを有することを特徴とする請求項25記載の半導
    体集積回路。
  32. 【請求項32】 レベル変換回路は、 2個のPMOS型トランジスタと、2個のNMOS型ト
    ランジスタとにより構成され、 一方のPMOS型トランジスターのゲートは他方のPM
    OS型トランジスターのドレインに接続され、前記一方
    のPMOS型トランジスターのドレインは前記他方のP
    MOS型トランジスターのゲートに接続され、前記2個
    のPMOS型トランジスターのソースは高電圧源に接続
    され、 前記2個のNMOS型トランジスターは、その両ゲート
    に、相補の信号を出力するスレーブラッチの前記相補の
    信号が入力され、その各ドレインが前記2個のPMOS
    型トランジスターの各ドレインに接続され、前記2個の
    NMOS型トランジスターの各ソースが接地され、 前記2個のNMOS型トランジスターの各ドレインの電
    位を信号として出力することを特徴とする請求項21、
    請求項22又は請求項26記載の半導体集積回路。
  33. 【請求項33】 レベル変換回路は、 2個のPMOS型トランジスタと、 2個のCMOS型インバータとを備え、 前記各CMOS型インバータは、直列接続された1個の
    PMOS型トランジスタ及び1個のNMOS型トランジ
    スタより成ると共に、前記PMOS型及びNMOS型の
    両トランジスターの両ゲートを入力端子とし、前記PM
    OS型及びNMOS型の両トランジスターの直列接続部
    を出力端子とするものであり、 前記2個のCMOS型インバータの入力端子には、相補
    の信号を出力するスレーブラッチの前記相補の信号が入
    力され、 前記2個のPMOS型トランジスタは、その両ドレイン
    が前記両CMOS型インバータのPMOS型トランジス
    タのソースに各々接続され、その各ソースは高電圧源に
    接続され、 前記2個のCMOS型インバータのNMOS型トランジ
    スタのソースは接地され、 前記各CMOS型インバー
    タの出力端子は、直列接続されない側のPMOS型トラ
    ンジスタのゲートに各々接続され、 前記2個のCMOS型インバータの各出力端子の電位を
    信号として出力することを特徴とする請求項21、請求
    項22又は請求項26記載の半導体集積回路。
  34. 【請求項34】 低電圧源及び高電圧源は各々外部から
    入力されることを特徴とする請求項21、請求項22又
    は請求項26記載の半導体集積回路。
  35. 【請求項35】 入出力パッドの配置領域と、内部コア
    部とを有し、 前記内部コア部に、複数のレジスタと複数の組合せ回路
    とが配置されると共にメモリのセル部が配置されること
    を特徴とする請求項21、請求項22又は請求項26記
    載の半導体集積回路。
  36. 【請求項36】 一列に配置された所定個の演算素子を
    一段として、この一列の演算素子が複数段配置され、 最前段の演算素子は外部から信号を受け、前記最前段の
    演算素子を除く各段の演算素子は、前段に位置する演算
    素子からの出力を受け、最後段の演算素子は演算結果を
    外部出力する演算回路において、 前記最後段の演算素子は高電圧源を電圧源とし、前記最
    後段の演算素子を除く演算素子は低電圧源を電圧源と
    し、 前記最後段の演算素子とその前段の演算素子との間に
    は、前記高電圧源を電圧源とし且つ前記最後段の演算素
    子の前段に位置する演算素子からの低電圧の出力信号を
    前記高電圧源の高電圧を持つ出力信号にレベル変換する
    レベル変換回路が配置されることを特徴とする演算回
    路。
  37. 【請求項37】 演算回路は、複数個の加算素子を有す
    る加算器であることを特徴とする請求項36記載の演算
    回路。
  38. 【請求項38】 演算回路は、 複数個の論理積回路と複数個のアダーとがアレイ状に配
    置され、最下段に多ビットのアダーが配置されたキャリ
    ーセーブ方式の並列乗算器であることを特徴とする請求
    項36記載の演算回路。
  39. 【請求項39】 複数のレジスタ及び、前記複数のレジ
    スタの間に各々1個配置された組合せ回路を備えた半導
    体集積回路を、論理セルの接続情報に基いて合成する論
    理合成方法であって、 前記何れかの組合せ回路の信号伝搬遅延時間が設計上の
    遅延上限値以下の場合には、この組合せ回路を、低電圧
    源を電圧源とする第1の組合せ回路に合成し、前記何れ
    かの組合せ回路の信号伝搬遅延時間が設計上の遅延上限
    値を越える場合には、この組合せ回路を、高電圧源を電
    圧源とする第2の組合せ回路に合成する第1の工程と、 前記レジスタを、低電圧源を電圧源とするレジスタに合
    成する第2の工程とを有することを特徴とする論理合成
    方法。
  40. 【請求項40】 前記高電圧源の電圧と前記低電圧源の
    電圧との電位差は、前記組合せ回路及びレジスタを構成
    するトランジスタのしきい値電圧以下の値に設定される
    ことを特徴とする請求項39記載の論理合成方法。
  41. 【請求項41】 第1の工程は、 最初に、全ての組合せ回路を第1の組合せ回路を用いて
    合成すると共に全てのレジスタを前記低電圧源を電圧源
    とするレジスタを用いて合成し、 次いで、前記合成した第1の組合せ回路の信号伝搬遅延
    時間が設計上の遅延上限値を越えるか否かを判定し、設
    計上の遅延上限値を越える第1の組合せ回路が有る場合
    には、その全ての第1の組合せ回路を第2の組合せ回路
    に再合成することを特徴とする請求項39又は請求項4
    0記載の論理合成方法。
  42. 【請求項42】 第1の工程は、 最初に、第1の組合せ回路及び低電圧源により駆動され
    るレジスタを用いて、前記低電圧源により駆動されるレ
    ジスタ及び前記第1の組合せ回路を合せた信号伝搬遅延
    時間を見積り、 次いで、前記見積り結果が設計上の遅延上限値を越える
    か否かを判定し、設計上の遅延上限値以下となる第1の
    組合せ回路が有る場合には、その第1の組合せ回路を第
    1の組合せ回路に合成し、前記見積り結果が設計上の遅
    延上限値を越える第1の組合せ回路が有る場合には、そ
    の第1の組合せ回路を第2の組合せ回路に合成すること
    を特徴とする請求項39又は請求項40記載の論理合成
    方法。
  43. 【請求項43】 複数のレジスタ及び、前記複数のレジ
    スタの間に各々1個配置された組合せ回路を備えた半導
    体集積回路を、論理セルの接続情報に基いて合成する論
    理合成方法であって、 前記何れかの組合せ回路の信号伝搬遅延時間が設計上の
    遅延上限値以下の場合には、この組合せ回路を、低電圧
    源を電圧源とする第1の組合せ回路に合成し、前記何れ
    かの組合せ回路の信号伝搬遅延時間が設計上の遅延上限
    値を越える場合には、この組合せ回路の一部を、高電圧
    源を電圧源とする第2の組合せ回路に合成し、その組合
    せ回路の残部を、低電圧源を電圧源とする第2の組合せ
    回路に合成する第1の工程と、 前記レジスタを、低電圧源を電圧源とするレジスタに合
    成する第2の工程とを有することを特徴とする論理合成
    方法。
  44. 【請求項44】 第1の工程において、 信号伝搬遅延時間が設計上の遅延上限値を越える組合せ
    回路の中に、検索範囲としての所定サイズのウインドウ
    を複数個設定し、 前記複数個のウインドウのうち、その各ウインドウ内に
    ある組合せ部の合計面積が最小又は遅延が最小であるウ
    インドウを選択し、この選択したウインドウ内の組合せ
    部を、前記組合せ回路の一部として、第2の組合せ回路
    に合成することを特徴とする請求項43記載の論理合成
    方法。
  45. 【請求項45】 前記ウインドウの所定サイズは、前記
    信号伝搬遅延時間と前記設計上の遅延上限値とに基いて
    算出されることを特徴とする請求項44記載の論理合成
    方法。
  46. 【請求項46】 複数のレジスタ、及び前記各レジスタ
    の間に各々1個配置された組合せ回路を備えた半導体集
    積回路であって、 前記複数の組合せ回路のうち、一部の組合せ回路は、低
    電圧源を電圧源とする第1の組合せ回路より成り、他の
    組合せ回路は、高電圧源を電圧源とする第2の組合せ回
    路より成り、 前記複数のレジスタは、前記低電圧源を電圧源とするレ
    ジスタにより構成され、 前記複数のレジスタは、デー
    タ一時記憶部を有し且つレベル変換回路を有しないこと
    を特徴とする半導体集積回路。
  47. 【請求項47】 他の組合せ回路は、その内部の一部
    が、高電圧源を電圧源とする第2の組合せ回路より成
    り、その内部の残部が、低電圧源を電圧源とする第2の
    組合せ回路より成ることを特徴とする請求項46記載の
    半導体集積回路。
  48. 【請求項48】 低電圧源を電圧源とし且つ各レジスタ
    にクロックを供給するクロック供給手段を有することを
    特徴とする請求項46又は請求項47記載の半導体集積
    回路。
  49. 【請求項49】 各レジスタはフリップフロップ回路よ
    り成り、 前記フリップフロップ回路は、 低電圧源を電圧源とし且つ直列接続されたマスターラッ
    チ及びスレーブラッチを有することを特徴とする請求項
    46又は請求項47記載の半導体集積回路。
  50. 【請求項50】 各レジスタはラッチ回路より成り、 前記ラッチ回路は、 低電圧源を電圧源とするラッチ部を有することを特徴と
    する請求項46又は請求項47記載の半導体集積回路。
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