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JPH09289699A - スピーカ装置 - Google Patents

スピーカ装置

Info

Publication number
JPH09289699A
JPH09289699A JP10242596A JP10242596A JPH09289699A JP H09289699 A JPH09289699 A JP H09289699A JP 10242596 A JP10242596 A JP 10242596A JP 10242596 A JP10242596 A JP 10242596A JP H09289699 A JPH09289699 A JP H09289699A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
mfb
bobbin
speaker device
diaphragm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10242596A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Fujihira
正男 藤平
Naotaka Tsunoda
直隆 角田
Akira Yamagishi
亮 山岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP10242596A priority Critical patent/JPH09289699A/ja
Publication of JPH09289699A publication Critical patent/JPH09289699A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Audible-Bandwidth Dynamoelectric Transducers Other Than Pickups (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成の大型化、重量増加を招来することな
く、最低共振周波数における共振鋭度Q0を小さくし、
低域周波数帯域の再生特性の向上を図る。 【解決手段】 コイルボビン6に互いに重ねられて取付
けられたMFB検出用コイル7a及び駆動用コイル7b
を磁気回路の磁気ギャップ部14内に位置させる。MF
B検出用コイル7aにおける起電力を帰還回路を介して
駆動用コイル7bにフィードバックさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気信号を音響に
変換するスピーカ装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、図9に示すように、磁気回路を備
え、移動可能に支持された振動板105に取付けたボイ
スコイル107を該磁気回路の磁気ギャップ部114中
に位置させて構成されたスピーカ装置が提案されてい
る。このスピーカ装置においては、上記ボイスコイル1
07に供給される電気信号が、上記振動板105の振動
により発生される音響に変換される。
【0003】このようなスピーカ装置においては、上記
ボイスコイル107は、電気信号を供給されることによ
り、上記磁気ギャップ部114内の磁束中を、上記振動
板105を伴って移動し、この振動板105を振動させ
る。このように振動板105を振動させる駆動力をFと
し、上記磁気ギャップ114内の磁束密度をBとし、上
記ボイスコイル107に流れる電流をIとし、このボイ
スコイル107の線材の長さをLとすると、 F=IBL が成立している。
【0004】そして、このスピーカ装置の磁気回路は、
磁性材料により略々円盤状に形成され前面部に円環状の
駆動マグネット103が取付けられるヨーク102を有
している。このヨーク102の前面部の中央部には、上
記駆動マグネット103に対して同軸に、円柱状のセン
ターポール部101が突設されている。上記駆動マグネ
ット103の前面部には、磁性材料により中央部に透孔
を有する円盤状に形成されたプレート104が取付けら
れている。このプレート104の透孔と上記センターポ
ール部101の先端側部分とは、互いに対向して、上記
磁気ギャップ部114を形成している。
【0005】そして、上記プレート104の前面部に振
動板105を支持するフレーム108が取付けられるこ
とにより、スピーカ装置が構成される。上記振動板10
5の後面部には、円筒状のボビン106を介して、上記
ボイスコイル107が取付けられている。このボイスコ
イル107は、上記磁気ギャップ部114内に位置され
る。
【0006】上記振動板105は、上記ボビン106が
取付けられる中央部の透孔をキャップ部112により閉
蓋されている。また、上記振動板105は、周縁側部分
を、周縁側のエッジ部材113を介して、上記フレーム
108の前端部分にガスケット115により取付けられ
ている。そして、上記ボビン106は、上記フレーム1
08に対して、ダンパ109を介して支持されている。
【0007】そして、上記ボイスコイル107からの引
き出し線110は、上記フレーム108に設けられた端
子部111に接続されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なスピーカ装置において、特に、小型の全帯域スピーカ
として構成した場合においては、上記ボイスコイル10
7の口径が小さいために、このボイスコイル107の有
効長を長くすることができず、最低共振周波数における
共振鋭度Q0を小さくすることができない。この共振鋭
度Q0が小さくできないと、低域周波数帯域における音
響再生が良好に行えない。
【0009】また、いわゆるバスレフ方式のスピーカボ
ックスに取付けるためのスピーカ装置は、該スピーカボ
ックスを密閉したときの共振鋭度Q0が0.58となっ
ていることが望ましいことが知られている。
【0010】小型のスピーカ装置において共振鋭度Q0
を小さくするには、上記ボイスコイル107の有効長を
長くするか、または、上記磁気ギャップ部114におけ
る磁束密度を大きくする必要がある。
【0011】上記ボイスコイル107の有効長を長くす
ると、このボイスコイル107の重量が増加するので、
高域周波数帯域の再生特性が劣化し、再生音響の音圧レ
ベルの低下が招来される。
【0012】また、上記磁気ギャップ部114における
磁束密度の向上を図ろうとすると、上記マグネット10
3の重量が増加し、スピーカ装置全体の装置構成の大型
化及び重量増加が招来される。
【0013】ところで、従来、上記ボイスコイル107
の有効長を長くすることなく、また、上記マグネット1
03の大型化を行うことなく、低域周波数帯域における
音響再生特性の改善を図るため、図10に示すように、
MFB(モーショナルフィードバック)方式のスピーカ
装置が提案されている。
【0014】このMFB方式のスピーカ装置において
は、前述のスピーカ装置と同様に構成された部分を有す
るとともに、コイルボビンが前方側に延長され、このコ
イルボビンの後端側に上記ボイスコイル107に相当す
る駆動用コイル107aが設けられ、該コイルボビンの
前端側にMFB検出用コイル107bが設けられてい
る。
【0015】すなわち、このコイルボビンは、図11に
示すように、上記駆動用コイル107aが後端側の外周
面部に取付けられた後端側ボビン106aの前端部と、
上記MFB検出用コイル107bが前端側の外周面部に
取付けられた前端側ボビン106bの後端部とが、互い
に突き合わせ結合されて構成されている。上記後端側ボ
ビン106aは、前述のスピーカ装置のコイルボビン1
06と同様に構成されている。そして、このコイルボビ
ンの前方側には、上記キャップ部112は設けられな
い。
【0016】そして、このMFB方式のスピーカ装置
は、上記MFB検出用コイル107bを磁気ギャップ部
121中に位置させたMFB用磁気回路部を有してい
る。このMFB用磁気回路部は、上記フレーム108の
前端部に取付けられたサブフレーム117、このサブフ
レーム117の中央部分の後面部に取付けられたサブヨ
ーク118、このサブヨーク118の後面部に取付けら
れたMFB用マグネット116、及び、このMFB用マ
グネット116の後面部に取付けられた円環状のサブプ
レート120を有して構成されている。上記サブヨーク
118の後面部の中央部分には、円柱状のセンターポー
ル部119が後方に向けて突設され、上記サブプレート
120の中央部の透孔内に進入されている。このサブプ
レート120の透孔の内周面部と上記サブヨーク118
のセンターポール部119の後端側の外周面部とは、互
いに対向して磁気ギャップ部121を構成している。
【0017】すなわち、上記MFB用磁気回路部は、前
述のスピーカ装置の磁気回路と略々同様の構成を有し、
この磁気回路に対向して配設された状態となされてい
る。
【0018】このMFB方式のスピーカ装置において
は、上記駆動用コイル107aに駆動電流が供給される
ことにより上記コイルボビンが上記振動板105を伴っ
て駆動されると、上記MFB検出用コイル107bが上
記MFB用磁気回路部の磁気ギャップ部121内で移動
される。すると、このMFB検出用コイル107bにお
いては、このMFB検出用コイル107bの移動速度、
このMFB検出用コイル107bの有効長、及び、上記
MFB用磁気回路部の磁気ギャップ部121内の磁束密
度に比例した電圧の起電圧が検出電圧として生ずる。
【0019】このMFB方式のスピーカ装置において
は、上記検出電圧に応じた電流を適宜増幅して上記駆動
用コイル107bに帰還することにより、最低共振周波
数における共振鋭度Q0を小さくすることができる。
【0020】しかし、このようなMFB方式のスピーカ
装置においては、上記駆動用コイル107a及びこの駆
動用コイル107aを磁気ギャップ部114中に位置さ
せている磁気回路を大型化する必要はないものの、上記
MFB用磁気回路部及び上記MFB検出用コイル107
bを設ける必要があるため、スピーカ装置全体の装置構
成の大型化及び複雑化が招来される。
【0021】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、装置構成の大型化、複雑化や重
量の増加を招来することなく、また、高域周波数帯域の
再生特性の劣化や再生音響の音圧レベルの低下を招来す
ることなく、最低共振周波数における共振鋭度が小さく
なされ、低域周波数帯域における音響再生が良好に行え
るようになされたスピーカ装置の提供という課題を解決
しようとするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係るスピーカ装置は、磁気ギャップ部を有
する磁気回路と、駆動用コイル及びMFB検出用コイル
が互いに重ねられて取付けられこれら駆動用コイル及び
MFB検出用コイルを該磁気ギャップ部内に位置させた
状態で移動可能に支持されたコイルボビンと、このコイ
ルボビンにより支持された振動板とを備えたものであ
る。
【0023】また、本発明は、上記スピーカ装置におい
て、上記駆動用コイルは、上記コイルボビンの外周面部
上に取付けられ、上記MFB検出用コイルは、該駆動用
コイルの外周面部上に取付けられてこの駆動用コイルに
重ねられていることとしたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0025】本発明に係るスピーカ装置は、図1に示す
ように、磁気回路と、この磁気回路上に支持されたフレ
ーム8とを有して構成される。
【0026】上記磁気回路は、磁性材料により形成され
た円盤状のヨーク2と、このヨーク2の前面部に固定し
て配設された円環状のマグネット3とを有している。こ
のマグネット3は、厚み方向の磁束を発生するように、
すなわち、前面部及び後面部がそれぞれ磁極となるよう
に着磁されている。上記ヨーク2の前面部中央には、円
筒状のセンターポール部1が一体的に突設されている。
上記マグネット3は、上記センターポール部1に対して
同軸状となされている。このセンターポール部1は、上
記マグネット3の中央の透孔部内に挿通されている。
【0027】上記マグネット3の前面部には、磁性材料
により中央部に透孔を有する円盤状に形成されたトップ
プレート4が取付けられている。このトッププレート4
の中央部の透孔には、上記センターポール部1の先端側
部分が挿通されている。
【0028】すなわち、上記トッププレート4を上記マ
グネット3に取付けるときには、上記センターポール部
1の外周面とこのトッププレート4の中央部の透孔の内
周面との間にギャップガイドを挿入して、このトッププ
レート4を該センターポール部1に対して位置決めした
状態で、このトッププレート4を該マグネット3に対し
て接着させる。そして、上記トッププレート4を上記マ
グネット3に対して接着させる接着剤が固化した後に、
上記ギャップガイドを取り除くことにより、このトップ
プレート4は、上記センターポール部1に対して位置決
めされた状態で、固定される。
【0029】上記トッププレート4の中央部の透孔の内
周面部と、上記センターポール部1の中途部分の外周面
部とは、互いに対向して、磁気ギャップ部14を形成し
ている。
【0030】上記フレーム8は、金属の如き充分な剛性
を有する材料により、略々円錐状に前端側が拡径された
円筒状に構成され、後端側部分を上記トッププレート4
の前面部に固定されている。
【0031】上記フレーム8の前端側の保持部には、振
動板5の周囲部分が、エッジ部材13を介して、ガスケ
ット15により取付けられている。このガスケット15
は、接着剤が塗布された帯状の紙を円環状に巻き重ねた
ものである。
【0032】上記エッジ部材13は、可撓性を有して形
成され、前後方向に変位可能となっている。このエッジ
部材13は、円環状に形成されるとともに、前方側(放
音方向)に対して円筒面状に膨出された形状を有してい
る。このエッジ部材13は、紙、布、あるいは、ゴムに
より形成されている。
【0033】上記振動板5は、略々円錐形状に形成さ
れ、中央部に透孔を有している。そして、この振動板5
の中央部の透孔には、コイルボビン6が嵌合されて取付
けられている。このコイルボビン6は、円筒状に形成さ
れ、前端側部分において上記振動板5を支持している。
このコイルボビン6の前端部は、キャップ12により閉
蓋されている。
【0034】このコイルボビン6は、高い剛性を有しな
がら、軽量に形成することが望ましい。したがって、こ
のコイルボビン6は、エポキシ樹脂を含浸した紙や布、
ガラス−エポキシ板(エポキシ樹脂で固めたガラス繊維
材料)等の如き合成樹脂材料を円筒状に丸めて形成する
ことが望ましい。また、このコイルボビン6は、金属板
や紙等により形成することとしてもよい。
【0035】そして、上記コイルボビン6の後端側の外
周面部には、図2乃至図4に示すように、駆動用コイル
7b及びMFB(モーショナルフィードバック)検出用
コイル7aが互いに重ねられて接着されている。
【0036】上記駆動用コイル7bは、巻回されて円筒
状に形成され、引き出し線を有している。これら引き出
し線は、錦糸線10に半田付けされ、この錦糸線10を
介して、上記フレーム8に支持部材を介して取付けられ
た入力端子11に接続される。
【0037】上記MFB検出用コイル7aは、巻回され
て円筒状に形成され、上記駆動用コイル7bの外周面側
に重ねられて取付けられている。このMFB検出用コイ
ル7aは、引き出し線を有している。これら引き出し線
は、上記駆動用コイル7bに接続された錦糸線とは別の
錦糸線に半田付けされ、この錦糸線を介して、上記フレ
ーム8に設けられた図示しない検出電圧出力端子に接続
される。このMFB検出用コイル7aは、インピーダン
スが高くても構わず、また、後述する検出電圧を高くす
るために、上記駆動用コイル7bに比較して、細い線材
からなり、巻回数が多くなっている。
【0038】なお、上記MFB検出用コイル7aを上記
駆動用コイル7bの上側に取付けるのは、上記コイルボ
ビン6に対する取付け(巻回)が容易であるためであ
り、取付けの容易さを考慮しないならば、該駆動用コイ
ル7bを該MFB検出用コイル7aを上側に取付けても
よい。
【0039】上記駆動用コイル7b及び上記MFB検出
用コイル7aは、上記磁気ギャップ部14内に位置され
ている。すなわち、これら各コイル7b,7aは、上記
センターポール部1に対して同軸状となされて、このセ
ンターポール部1と上記トッププレート4の中央部の透
孔の内面部との間に進入されている。
【0040】すなわち、上記駆動用コイル7b及び上記
MFB検出用コイル7aが取付けられた上記コイルボビ
ン6を上記振動板5に取付けるときには、上記センター
ポール部1の外周面とこのコイルボビン6の内周面との
間にボイスコイルスペーサを挿入して、このコイルボビ
ン6を該センターポール部1に対して位置決めした状態
で、このコイルボビン6を該振動板5に対して接着させ
る。そして、上記コイルボビン6を上記振動板5に対し
て接着させる接着剤が固化した後に、上記ボイスコイル
スペーサを取り除くことにより、このコイルボビン6
は、上記センターポール部1に対して位置決めされた状
態で、固定される。
【0041】そして、上記コイルボビン6の前端側部分
は、可撓性及び振動吸収性を有するダンパ9を介して、
上記フレーム8の後端側部分により、前後方向に移動可
能に懸架されている。
【0042】上記ダンパ9は、布、または、紙の如き材
料により、変位部となる同心円状の複数の屈曲部(コル
ゲーション部分)を有する略々円盤状に形成され、中央
部に円形の透孔を有している。このダンパ9は、中央部
の透孔の内周縁部に上記コイルボビン6の外周面部が接
合され、外周縁部分を上記フレーム8に取付けられるこ
とにより、該コイルボビン6を懸架している。
【0043】上述のように構成された本発明に係るスピ
ーカ装置においては、上記入力端子11を介して上記駆
動用コイル7bに電気信号が駆動電流として供給される
ことにより、上記コイルボビン6が上記センターポール
部1の軸方向に駆動され、上記振動板5が振動されて、
音響が再生される。
【0044】このスピーカ装置においては、上記コイル
ボビン6が駆動されると、上記MFB検出用コイル7a
が上記磁気ギャップ部14内において移動され、このM
FB検出用コイル7aにおいては、このMFB検出用コ
イル7aの移動速度、このMFB検出用コイル7aの有
効長、及び、上記磁気ギャップ部14内の磁束密度に比
例した電圧の起電圧が検出電圧として生ずる。すなわ
ち、このMFB検出用コイル7aにおいて発生する起電
力の電圧ESは、上記磁気ギャップ部14内の磁束密度
をBとし、上記MFB検出用コイル7aの有効長をLと
し、上記コイルボビン6の移動速度をvとしたとき、 ES=BLv である。そして、上記MFB検出用コイル7aの直流抵
抗をRとすれば、このMFB検出用コイル7aに流れる
電流Iは、 I=ES/R である。この電流Iは、上記駆動用コイル7bを流れる
駆動電流に対して、常に逆方向の電流となっている。そ
して、この電流Iは、MFB(モーショナルフィードバ
ック)用検出出力として、上記検出電圧出力端子を経て
出力される。
【0045】上記MFB用検出出力(検出電圧ES
は、図5に示すように、帰還回路16により利得βで増
幅され、MFB増幅器(アンプ)17により利得Aで増
幅されて上記駆動用コイル7bに対してフィードバック
される。このスピーカ装置においては、このようなMF
B用検出出力の増幅及びフィードバックにより、最低共
振周波数における共振鋭度Q0の制御が可能であり、低
域周波数帯域における再生特性を制御することができ
る。
【0046】すなわち、MFB(モーショナルフィード
バック)の動作を行わないときの最低共振周波数におけ
る共振鋭度をQ00とし、MFB(モーショナルフィード
バック)の動作を行ったときの最低共振周波数における
共振鋭度をQ01とすると、速度型MFBでは、 Q01=Q00/(1+Aβ(F2/F1)) となる。ここで、Aは、上記MFB増幅器17の利得で
あり、βは、帰還回路16の利得であり、F1は、駆動
用コイル7bの力係数(F1=B・L1(Bは、磁気ギャ
ップ部14内の磁束密度、L1は、駆動用コイル7bの
有効長))であり、F2は、MFB検出用コイル7aの
力係数(F2=B・L2(L2は、MFB検出用コイル7
aの有効長))である。
【0047】ここで、最低共振周波数f0における還送
差Dを、 D=(1+Aβ(F2/F1))/Q00 と定義すると、 Q01=Q00/D となっている。これは、増幅器のダンピングファクタを
D倍にしたことに等しい。なお、この速度型MFBにお
いては、以下の〔表1〕に示すように、音圧及び最低共
振周波数f0は、MFBを行わない状態に対して不変で
ある。この速度型MFBにおいては、図6に示すよう
に、最低共振周波数f0において共振鋭度Q0が変化す
る。
【0048】
【表1】
【0049】このように、速度型MFBは、最低共振周
波数における共振鋭度Q0を小さくすることができるの
で、共振鋭度Q0を小さくすることが困難な小型のスピ
ーカ装置において有効である。すなわち、この速度型M
FBにより、上記共振鋭度Q0を、0.58として、バ
スレフ型のスピーカボックスに取付けることとしてもよ
く、また、該共振鋭度Q0を、1.0として、密閉型の
スピーカボックスに取付けることとしてもよい。
【0050】そして、上記帰還回路16に微分特性を有
する回路(CR回路)を入れると、速度を微分した電
圧、すなわち、加速度に比例した電圧が帰還されること
となり、加速度型MFBが行われる。この加速度型MF
Bでは、上記〔表1〕に示すように、 Q01=Q00・√D f01=f0/√D D=1+(AβF12/MME)=1+(A11f0
0) =1+(Aβ(F2/F1)/Q0) となる。ここで、f01は、加速度型MFBを行ったとき
の最低共振周波数である。これは、スピーカ装置の振動
系を質量をD倍にしたことに等しい。なお、この加速度
型MFBにおいては、音圧は、MFBを行わない状態に
対して、20logD(dB)減少する。この加速度型M
FBにおいては、図7に示すように、最低共振周波数f
0及び共振鋭度Q0が変化する。
【0051】そして、上記帰還回路16に積分特性を有
する回路(CR回路)を入れると、速度を積分した電
圧、すなわち、振幅に比例した電圧が帰還されることと
なり、振幅型MFBが行われる。この振幅型MFBで
は、上記〔表1〕に示すように、 Q01=Q00・√D f01=f0・√D となる。ここで、f01は、振幅型MFBを行ったときの
最低共振周波数である。これは、スピーカ装置の振動系
のスティフネスをD倍にしたことに等しい。なお、この
振幅型MFBにおいては、音圧は、MFBを行わない状
態に対して、不変である。この振幅型MFBにおいて
は、図8に示すように、最低共振周波数f0及び共振鋭
度Q0が変化する。
【0052】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るスピーカ装
置においては、一の磁気ギャップ部内に位置された駆動
用コイル及びMFB検出用コイルが、振動板に取付けら
れたコイルボビンに取付けられている。
【0053】したがって、このスピーカ装置において
は、上記MFB検出用コイルにおいて生ずる起電力に基
づいてMFB(モーショナルフィードバック)動作を実
行することにより、最低共振周波数における共振鋭度を
制御し、小さくすることができる。そして、このスピー
カ装置においては、上記MFB検出用コイルを設けるこ
とによる磁気回路の大型化が抑えられている。
【0054】すなわち、本発明は、装置構成の大型化、
複雑化や重量の増加を招来することなく、また、高域周
波数帯域の再生特性の劣化や再生音響の音圧レベルの低
下を招来することなく、最低共振周波数における共振鋭
度が小さくなされ、低域周波数帯域における音響再生が
良好に行えるようになされたスピーカ装置を提供するこ
とができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスピーカ装置の構成を示す縦断面
図である。
【図2】上記スピーカ装置のコイルボビンの構成を示す
斜視図である。
【図3】上記ボイスコイルボビンの構成を示す縦断面図
である。
【図4】上記ボイスコイルボビンの要部の構成を示す要
部拡大縦断面図である。
【図5】MFB帰還回路の構成を示す回路図でなある。
【図6】速度型MFB方式のスピーカ装置における音圧
特性を示すグラフである。
【図7】加度型MFB方式のスピーカ装置における音圧
特性を示すグラフである。
【図8】振幅型MFB方式のスピーカ装置における音圧
特性を示すグラフである。
【図9】従来のスピーカ装置の構成を示す縦断面図であ
る。
【図10】従来のスピーカ装置の構成の他の例を示す縦
断面図である。
【図11】従来のスピーカ装置のコイルボビンの構成を
示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 センターポール部、2 ヨーク、3 マグネット、
4 トッププレート、5 振動板、6 コイルボビン、
7a MFB検出用コイル、7b 駆動用コイル、8
フレーム、14 磁気ギャップ部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ギャップ部を有する磁気回路と、 駆動用コイル及びMFB検出用コイルが互いに重ねられ
    て取付けられ、これら駆動用コイル及びMFB検出用コ
    イルを上記磁気ギャップ部内に位置させた状態で移動可
    能に支持されたコイルボビンと、 上記コイルボビンにより支持された振動板とを備えたス
    ピーカ装置。
  2. 【請求項2】 駆動用コイルは、コイルボビンの外周面
    部上に取付けられ、 MFB検出用コイルは、上記駆動用コイルの外周面部上
    に取付けられてこの駆動用コイルに重ねられていること
    となされた請求項1記載のスピーカ装置。
JP10242596A 1996-04-24 1996-04-24 スピーカ装置 Withdrawn JPH09289699A (ja)

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