[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JPH09284888A - スピーカ装置 - Google Patents

スピーカ装置

Info

Publication number
JPH09284888A
JPH09284888A JP9894896A JP9894896A JPH09284888A JP H09284888 A JPH09284888 A JP H09284888A JP 9894896 A JP9894896 A JP 9894896A JP 9894896 A JP9894896 A JP 9894896A JP H09284888 A JPH09284888 A JP H09284888A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
speaker device
coil bobbin
voice coil
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9894896A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Fujihira
正男 藤平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP9894896A priority Critical patent/JPH09284888A/ja
Publication of JPH09284888A publication Critical patent/JPH09284888A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Audible-Bandwidth Dynamoelectric Transducers Other Than Pickups (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成の大型化、重量増加を招来することな
く、最低共振周波数における共振鋭度Q0を小さくし、
低域周波数帯域の再生特性の向上を図る。 【解決手段】 ヨーク2aに第1、第2のマグネット1
6,3を設け、それぞれに対応したプレート2b,4と
センターポール1との間で第1、第2の磁気ギャップ部
14b,14aを形成する。各磁気ギャップ部14b,
14a内に位置する第1、第2のボイスコイル7b,7
aをコイルボビン6に取付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気信号を音響に
変換するスピーカ装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、図11に示すように、磁気回路を
備え、移動可能に支持された振動板105に取付けたボ
イスコイル107を該磁気回路の磁気ギャップ部114
中に位置させて構成されたスピーカ装置が提案されてい
る。このスピーカ装置においては、上記ボイスコイル1
07に供給される電気信号が、上記振動板105の振動
により発生される音響に変換される。
【0003】このようなスピーカ装置においては、上記
ボイスコイル107は、電気信号を供給されることによ
り、上記磁気ギャップ部114内の磁束中を、上記振動
板105を伴って移動し、この振動板105を振動させ
る。このように振動板105を振動させる駆動力をFと
し、上記磁気ギャップ114内の磁束密度をBとし、上
記ボイスコイル107に流れる電流をIとし、このボイ
スコイル107の線材の長さをLとすると、 F=IBL が成立している。
【0004】そして、このスピーカ装置の磁気回路は、
磁性材料により略々円盤状に形成され前面部に円環状の
駆動マグネット103が取付けられるヨーク102を有
している。このヨーク102の前面部の中央部には、上
記駆動マグネット103に対して同軸に、円柱状のセン
ターポール部101が突設されている。上記駆動マグネ
ット103の前面部には、磁性材料により中央部に透孔
を有する円盤状に形成されたプレート104が取付けら
れている。このプレート104の透孔と上記センターポ
ール部101の先端側部分とは、互いに対向して、上記
磁気ギャップ部114を形成している。
【0005】そして、上記プレート104の前面部に振
動板105を支持するフレーム108が取付けられるこ
とにより、スピーカ装置が構成される。上記振動板10
5の後面部には、円筒状のボビン106を介して、上記
ボイスコイル107が取付けられている。このボイスコ
イル107は、上記磁気ギャップ部114内に位置され
る。
【0006】上記振動板105は、上記ボビン106が
取付けられる中央部の透孔をキャップ部112により閉
蓋されている。また、上記振動板105は、周縁側部分
を、周縁側のエッジ部材113を介して、上記フレーム
108の前端部分にガスケット115により取付けられ
ている。そして、上記ボビン106は、上記フレーム1
08に対して、ダンパ109を介して支持されている。
【0007】そして、上記ボイスコイル107からの引
き出し線110は、上記フレーム108に設けられた端
子部111に接続されている。
【0008】また、従来、図12に示すように、上記ヨ
ーク102の後面部にキャンセルマグネット116を取
付け、さらに、このキャンセルマグネット116及び上
記マグネット103をシールドケース117によって覆
って構成したスピーカ装置が提案されている。
【0009】上記キャンセルマグネット116は、上記
マグネット103と略々同一の大きさ及び形状を有し、
このマグネット103に対して逆の極性を有して着磁さ
れている。上記シールドケース117は、磁性材料によ
り、前方側が開放され後方側が閉塞された略々円筒形状
に形成され、後板部の前面部を上記キャンセルマグネッ
ト116の後面部に接合させている。このシールドケー
ス117は、前端部を上記プレート104の外周縁部に
近接させている。
【0010】このスピーカ装置においては、上記マグネ
ット103より外方側への漏洩磁束が減少し、上記磁気
ギャップ部114における磁束密度が向上することによ
り、音響再生の効率が向上する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なスピーカ装置において、特に、小型の全帯域スピーカ
として構成した場合においては、上記ボイスコイル10
7の口径が小さいために、このボイスコイル107の有
効長を長くすることができず、最低共振周波数における
共振鋭度Q0を小さくすることができない。この共振鋭
度Q0が小さくできないと、低域周波数帯域における音
響再生が良好に行えない。
【0012】また、いわゆるバスレフ方式のスピーカボ
ックスに取付けるためのスピーカ装置は、該スピーカボ
ックスを密閉したときの共振鋭度Q0が0.58となっ
ていることが望ましいことが知られている。
【0013】小型のスピーカ装置において共振鋭度Q0
を小さくするには、上記ボイスコイル107の有効長を
長くするか、または、上記磁気ギャップ部114におけ
る磁束密度を大きくする必要がある。
【0014】上記ボイスコイル107の有効長を長くす
ると、このボイスコイル107の重量が増加するので、
高域周波数帯域の再生特性が劣化し、再生音響の音圧レ
ベルの低下が招来される。
【0015】また、上記磁気ギャップ部114における
磁束密度の向上を図ろうとすると、上記マグネット10
3の重量が増加し、スピーカ装置全体の装置構成の大型
化及び重量増加が招来される。
【0016】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、装置構成の大型化や重量の増加
を招来することなく、また、高域周波数帯域の再生特性
の劣化や再生音響の音圧レベルの低下を招来することな
く、最低共振周波数における共振鋭度が小さくなされ、
低域周波数帯域における音響再生が良好に行えるように
なされたスピーカ装置の提供という課題を解決しようと
するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係るスピーカ装置は、センターポール部を
有するヨークと、このヨークに取付けられた第1のマグ
ネットと、この第1のマグネットに取付けられ該センタ
ーポール部との間で第1の磁気ギャップ部を形成してい
る第1のプレートと、このたの第1のプレートに取付け
られ該第1のマグネットに対して逆の極性を有する第2
のマグネットと、この第2のマグネットに取付けられ該
センターポール部との間で第2の磁気ギャップ部を形成
している第2のプレートと、第1及び第2のボイスコイ
ルが取付けられこれらボイスコイルを該各磁気ギャップ
部内に対応させて位置させた状態で移動可能に支持され
たコイルボビンと、このコイルボビンにより支持された
振動板とを備えたものである。
【0018】また、本発明は、上記スピーカ装置におい
て、上記第1及び第2のコイルボビンは、互いに並列に
接続されるとともに、電流が供給されたときに発生する
磁束が互いに逆の極性となされていることとしたもので
ある。
【0019】さらに、本発明は、上記スピーカ装置にお
いて、上記第1及び第2のコイルボビンのうち少なくと
も一方は、電流可変手段を介して電流を供給されること
としたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0021】本発明に係るスピーカ装置は、図1に示す
ように、磁気回路と、この磁気回路上に支持されたフレ
ーム8とを有して構成される。
【0022】上記磁気回路は、磁性材料により形成され
た円盤状のヨーク2aと、このヨーク2aの前面部に固
定して配設された円環状の第1のマグネット16とを有
している。この第1のマグネット16は、厚み方向の磁
束を発生するように、すなわち、前面部及び後面部がそ
れぞれ磁極となるように着磁されている。上記ヨーク2
aの前面部中央には、円筒状のセンターポール部1が一
体的に突設されている。上記第1のマグネット16は、
上記センターポール部1に対して同軸状となされてい
る。このセンターポール部1は、上記第1のマグネット
16の中央の透孔部内に挿通されている。
【0023】上記第1のマグネット16の前面部には、
磁性材料により中央部に透孔を有する円盤状に形成され
た第1のプレート2bが取付けられている。この第1の
プレート2bの中央部の透孔には、上記センターポール
部1の先端側部分が挿通されている。
【0024】すなわち、上記第1のプレート2bを上記
第1のマグネット16に取付けるときには、上記センタ
ーポール部1の外周面とこの第1のプレート2bの中央
部の透孔の内周面との間にギャップガイドを挿入して、
この第1のプレート2bを該センターポール部1に対し
て位置決めした状態で、この第1のプレート2bを該第
1のマグネット16に対して接着させる。そして、上記
第1のプレート2bを上記第1のマグネット16に対し
て接着させる接着剤が固化した後に、上記ギャップガイ
ドを取り除くことにより、この第1のプレート2bは、
上記センターポール部1に対して位置決めされた状態
で、固定される。
【0025】上記第1のプレート2bの中央部の透孔の
内周面部と、上記センターポール部1の中途部分の外周
面部とは、互いに対向して、第1の磁気ギャップ部14
bを形成している。
【0026】そして、上記第1のプレート2bの前面部
には、円環状の第2のマグネット3が固定して配設され
ている。この第2のマグネット3は、上記センターポー
ル部1に対して同軸状となされている。このセンターポ
ール部1は、上記第2のマグネット3の中央の透孔部内
に挿通されている。この第2のマグネット3は、上記第
1のマグネット16に対して逆方向の極性に着磁されて
いる。
【0027】上記第2のマグネット3の前面部には、磁
性材料により中央部に透孔を有する円盤状に形成された
第2のプレート4が取付けられている。この第2のプレ
ート4の中央部の透孔には、上記センターポール部1の
先端側部分が挿通されている。
【0028】すなわち、上記第2のプレート4を上記第
2のマグネット3に取付けるときには、上記センターポ
ール部1の外周面とこの第2のプレート4の中央部の透
孔の内周面との間にギャップガイドを挿入して、この第
2のプレート4を該センターポール部1に対して位置決
めした状態で、この第2のプレート4を該第2のマグネ
ット3に対して接着させる。そして、上記第2のプレー
ト4を上記第2のマグネット3に対して接着させる接着
剤が固化した後に、上記ギャップガイドを取り除くこと
により、この第2のプレート4は、上記センターポール
部1に対して位置決めされた状態で、固定される。
【0029】上記第2のプレート4の中央部の透孔の内
周面部と、上記センターポール部1の先端側部分の外周
面部とは、互いに対向して、第2の磁気ギャップ部14
aを形成している。
【0030】上記フレーム8は、金属の如き充分な剛性
を有する材料により、略々円錐状に前端側が拡径された
円筒状に構成され、後端側部分を上記第2のプレート4
の前面部に固定されている。
【0031】上記フレーム8の前端側の保持部には、振
動板5の周囲部分が、エッジ部材13を介して、ガスケ
ット15により取付けられている。このガスケット15
は、接着剤が塗布された帯状の紙を円環状に巻き重ねた
ものである。
【0032】上記エッジ部材13は、可撓性を有して形
成され、前後方向に変位可能となっている。このエッジ
部材13は、円環状に形成されるとともに、前方側(放
音方向)に対して円筒面状に膨出された形状を有してい
る。このエッジ部材13は、紙、布、あるいは、ゴムに
より形成されている。
【0033】上記振動板5は、略々円錐形状に形成さ
れ、中央部に透孔を有している。そして、この振動板5
の中央部の透孔には、コイルボビン6が嵌合されて取付
けられている。このコイルボビン6は、円筒状に形成さ
れ、前端側部分において上記振動板5を支持している。
このコイルボビン6の前端部は、キャップ12により閉
蓋されている。
【0034】このコイルボビン6は、高い剛性を有しな
がら、軽量に形成することが望ましい。したがって、こ
のコイルボビン6は、エポキシ樹脂を含浸した紙や布、
ガラス−エポキシ板(エポキシ樹脂で固めたガラス繊維
材料)等の如き合成樹脂材料を円筒状に丸めて形成する
ことが望ましい。また、このコイルボビン6は、金属板
や紙等により形成することとしてもよい。
【0035】そして、上記コイルボビン6の後端側の外
周面部には、図3及び図4に示すように、第1のボイス
コイル7bが接着されている。また、上記コイルボビン
6の中途部の外周面部には、第2のボイスコイル7aが
接着されている。
【0036】上記第1のボイスコイル7bは、巻回され
て円筒状に形成され、引き出し線10c,10dを有し
ている。この第1のボイスコイル7bと上記引き出し線
10c,10dとは、上記コイルボビン6内において、
線材18c,18dを介して接続されている。これら引
き出し線10c,10dは、錦糸線10に半田付けさ
れ、この錦糸線10を介して、上記フレーム8に支持部
材を介して設けられた入力端子11に接続される。
【0037】上記第2のボイスコイル7aは、巻回され
て円筒状に形成され、引き出し線10a,10bを有し
ている。この第2のボイスコイル7aと上記引き出し線
10a,10bとは、上記コイルボビン6内において、
線材18a,18bを介して接続されている。これら引
き出し線10a,10bは、上記錦糸線10に半田付け
され、この錦糸線10を介して、上記入力端子11に接
続される。
【0038】上記各ボイスコイル7b,7aは、図7に
示すように、それぞれ有効長Lを有し、直流抵抗Rを有
している。そして、これらボイスコイル7b,7aは、
互いに並列に接続されている。そして、これらボイスコ
イル7b,7aは、上記入力端子11より駆動電流が供
給されたとき、互いに逆方向の磁界を発生するように接
続されている。すなわち、これらボイスコイル7b,7
aは、上記各磁気ギャップ部14b、14aにおける磁
束の方向が互いに逆方向であるため、上記駆動電流が供
給されたとき、互いに同一の方向の駆動力を発生するよ
うになされている。
【0039】したがって、上記各ボイスコイル7b,7
aは、上記コイルボビン6に対する巻方向が同一である
とき、図5、図6及び図8に示すように、第1のボイス
コイル7bの巻始め部分の線材19d及び第2のボイス
コイル7aの巻終わり部分の線材19cが一方の錦糸線
10fに接続され、第1のボイスコイル7bの巻終わり
部分の線材19b及び第2のボイスコイル7aの巻始め
部分の線材19aが他方の錦糸線10eに接続されてい
ることとしてもよい。
【0040】また、上記各ボイスコイル7b,7aは、
上記コイルボビン6に対する巻方向が互いに逆方向であ
るとき、図9に示すように、第1のボイスコイル7bの
巻始め部分の線材19d及び第2のボイスコイル7aの
巻始め部分の線材19aが一方の錦糸線に接続され、第
1のボイスコイル7bの巻終わり部分の線材19b及び
第2のボイスコイル7aの巻終わり部分の線材19cが
他方の錦糸線に接続されていることとしてもよい。
【0041】上記第1のボイスコイル7bは、上記第1
の磁気ギャップ部14b内に位置されている。すなわ
ち、上記第1のボイスコイル7bは、上記センターポー
ル部1に対して同軸状となされて、このセンターポール
部1と上記第1のプレート2bの中央部の透孔の内面部
との間に進入されている。また、上記第2のボイスコイ
ル7aは、上記第2の磁気ギャップ部14a内に位置さ
れている。すなわち、上記第2のボイスコイル7aは、
上記センターポール部1に対して同軸状となされて、こ
のセンターポール部1と上記第2のプレート4の中央部
の透孔の内面部との間に進入されている。
【0042】すなわち、上記各ボイスコイル7b,7a
が取付けられた上記コイルボビン6を上記振動板5に取
付けるときには、上記センターポール部1の外周面とこ
のコイルボビン6の内周面との間にボイスコイルスペー
サを挿入して、このコイルボビン6を該センターポール
部1に対して位置決めした状態で、このコイルボビン6
を該振動板5に対して接着させる。そして、上記コイル
ボビン6を上記振動板5に対して接着させる接着剤が固
化した後に、上記ボイスコイルスペーサを取り除くこと
により、このコイルボビン6は、上記センターポール部
1に対して位置決めされた状態で、固定される。
【0043】そして、上記コイルボビン6の前端側部分
は、可撓性及び振動吸収性を有するダンパ9を介して、
上記フレーム8の後端側部分により、前後方向に移動可
能に懸架されている。
【0044】上記ダンパ9は、布、または、紙の如き材
料により、変位部となる同心円状の複数の屈曲部(コル
ゲーション部分)を有する略々円盤状に形成され、中央
部に円形の透孔を有している。このダンパ9は、中央部
の透孔の内周縁部に上記コイルボビン6の外周面部が接
合され、外周縁部分を上記フレーム8に取付けられるこ
とにより、該コイルボビン6を懸架している。
【0045】上述のように構成された本発明に係るスピ
ーカ装置においては、上記各ボイスコイル7b,7a全
体としての有効長を容易に長くすることができる。すな
わち、上記各ボイスコイル7b,7aを、それぞれ従来
のスピーカ装置において用いられているボイスコイルと
同一のものとすれば、該各ボイスコイル7b,7a全体
としての有効長は、従来のスピーカ装置におけるボイス
コイルの有効長の2倍になる。このとき、上記各ボイス
コイル7b,7a全体としての直流抵抗は、従来のスピ
ーカ装置におけるボイスコイルの直流抵抗の(1/2)
倍になる。
【0046】また、このスピーカ装置において、上記各
ボイスコイル7b,7a全体としての直流抵抗を従来の
スピーカ装置におけるボイスコイルの直流抵抗に等しく
した場合には、上記各ボイスコイル7b,7aの巻数が
増えることとなり、該各ボイスコイル7b,7a全体と
しての有効長は、従来のスピーカ装置におけるボイスコ
イルの有効長の2倍にすることができる。
【0047】そして、上記各ボイスコイル7b,7aを
大径化することなく、これらボイスコイル7b,7aの
巻数を増やすには、これらボイスコイル7b,7aをな
す線材を細くすればよい。この場合にも、上記各ボイス
コイル7b,7a全体としての直流抵抗を従来のスピー
カ装置におけるボイスコイルの直流抵抗に等しくした状
態で、該各ボイスコイル7b,7a全体としての有効長
を従来のスピーカ装置におけるボイスコイルの有効長よ
りも長くすることができる。
【0048】このようにして、上記各ボイスコイル7
b,7a全体としての有効長が長くなされることによ
り、このスピーカ装置においては、最低共振周波数にお
ける共振鋭度Q0が下がる。この共振鋭度Q0は、上記各
磁気ギャップ部14b,14aにおける磁束密度をBと
し、上記各ボイスコイル7b,7a全体としての有効長
を2Lとし、該各ボイスコイル7b,7a全体としての
直流抵抗を(R/2)とし、これらボイスコイル7b,
7aのそれぞれに流れる電流をIとしたとき、 Q0=(2π・f0・(R/2)・m0)/(B2・L2) である。f0は、最低共振周波数であり、m0は、上記各
ボイスコイル7b,7a全体としての機械抵抗である。
【0049】例えば、図11において示した従来のスピ
ーカ装置の共振鋭度Q0が0.83であるとすると、図
12において示した従来のスピーカ装置であってシール
ドケースを有するものの共振鋭度Q0が0.73であ
り、図1に示す本発明に係るスピーカ装置における共振
鋭度Q0は、0.5前後となる。
【0050】そして、このスピーカ装置においては、上
記コイルボビン6に対して発生する駆動力は、上記各ボ
イスコイル7b,7aにおいて発生する駆動力が加算さ
れたものとなり、2BLIとなる。なお、このとき、上
記各ボイスコイル7b,7aについての位相(=(ωm
0−(1/ωc))/R)を一致させておくと、該各ボ
イスコイル7b,7aにおいて発生する駆動力が効率よ
く加算される。上記各ボイスコイル7b,7aについて
の位相を一致させるには、巻数を等しくする等により、
これらボイスコイル7b,7aについての機械抵抗を一
致させておくとよい。また、上記センターポール部1の
突出量を、このセンターポール部1の先端部が上記第2
の磁気ギャップ部14aの位置よりも充分に前方側とな
るようにしておくことにより、上記各ボイスコイル7
b,7aについての機械抵抗を一致させることが容易と
なる。
【0051】そして、このスピーカ装置においては、図
10に示すように、上記各ボイスコイル7b,7aのい
ずれか一方、または、両方に対して、電流可変手段20
を介して駆動電流が供給されるようにして、これらボイ
スコイル7b,7aに流れる電流量を制御できるように
構成することができる。上記電流可変手段20として
は、可変抵抗器(ボリューム)や、増幅器(アンプ)を
用いることができる。
【0052】例えば、上記第1のボイスコイル7bを流
れる電流量を0とすると、上記コイルボビン6は、上記
第2のボイスコイル7aにおいて発生する駆動力のみで
駆動されることとなる。このとき、共振鋭度Q0は、
5.7程度となり、出力音圧レベルは、75dB程度と
なる。そして、上記各ボイスコイル7b,7aにそれぞ
れ駆動電流を供給すると、上記コイルボビン6は、該各
ボイスコイル7b,7aにおいて発生する駆動力で駆動
されることとなる。このとき、共振鋭度Q0は、0.5
3程度となり、出力音圧レベルは、85.5dB程度と
なる。
【0053】すなわち、このスピーカ装置においては、
出力音圧レベルが低いときには共振鋭度Q0を大きく
し、出力音圧レベルが高いときには共振鋭度Q0を小さ
くするといったように、共振鋭度Q0の制御が可能であ
り、低域周波数帯域における再生特性を制御することが
できる。
【0054】そして、このスピーカ装置は、図2に示す
ように、上記ヨーク2aにシールドケース17を取り付
けて構成することとしてもよい。このシールドケース1
7は、磁性材料により、前方側が開放され後方側が閉塞
された略々円筒形状に形成され、後板部の前面部を上記
ヨーク2aの後面部に接合させている。このシールドケ
ース17は、前端部を上記第2のプレート4の外周縁部
に近接させており、上記各マグネット16,3を覆って
いる。このように上記シールドケース17を取付けるこ
とにより、上記各マグネット16,3より外方側への漏
洩磁束が減少される。
【0055】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るスピーカ装
置においては、第1及び第2の磁気ギャップ部が設けら
れており、これら磁気ギャップ部内にそれぞれ位置され
た第1及び第2のボイスコイルが、振動板に取付けられ
たコイルボビンに取付けられている。
【0056】したがって、このスピーカ装置において
は、上記各ボイスコイルを互いに並列に接続することに
より、ボイスコイル全体の抵抗値を上げることなく、こ
れらボイスコイルをなす線材を細くし、ボイスコイルの
有効長を長くすることができる。ボイスコイルの有効長
を長くすれば、最低共振周波数における共振鋭度を小さ
くすることができる。
【0057】また、このスピーカ装置においては、上記
各ボイスコイルのうちの一方に供給する電流量を制御す
ることにより、最低共振周波数における共振鋭度を小さ
くすることができる。
【0058】すなわち、本発明は、装置構成の大型化や
重量の増加を招来することなく、また、高域周波数帯域
の再生特性の劣化や再生音響の音圧レベルの低下を招来
することなく、最低共振周波数における共振鋭度が小さ
くなされ、低域周波数帯域における音響再生が良好に行
えるようになされたスピーカ装置を提供することができ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスピーカ装置の構成を示す縦断面
図である。
【図2】シールドケースを取り付けて構成した本発明に
係るスピーカ装置の構成を示す縦断面図である。
【図3】上記スピーカ装置のコイルボビンの構成を示す
斜視図である。
【図4】上記ボイスコイルボビンの構成を示す縦断面図
である。
【図5】上記ボイスコイルボビンの構成の他の例を示す
斜視図である。
【図6】上記ボイスコイルボビンの構成の他の例を示す
縦断面図である。
【図7】上記スピーカ装置におけるボイスコイルの接続
状態を示す配線図である。
【図8】上記スピーカ装置におけるボイスコイルの接続
状態の他の例を示す配線図である。
【図9】上記スピーカ装置におけるボイスコイルの接続
状態のさらに他の例を示す配線図である。
【図10】上記スピーカ装置においてボイスコイルに電
流可変手段を接続した状態を示す配線図である。
【図11】従来のスピーカ装置の構成を示す縦断面図で
ある。
【図12】従来のスピーカ装置の構成の他の例を示す縦
断面図である。
【符号の説明】
1 センターポール部、2a ヨーク、3 第2のマグ
ネット、4 第2のプレート、5 振動板、6 コイル
ボビン、7a 第2のボイスコイル、7b 第1のボイ
スコイル、8 フレーム、14a 第2の磁気ギャップ
部、14b 第1の磁気ギャップ部、16 第1のマグ
ネット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センターポール部を有するヨークと、 上記ヨークに取付けられた第1のマグネットと、 上記第1のマグネットに取付けられ、上記センターポー
    ル部との間で第1の磁気ギャップ部を形成している第1
    のプレートと、 上記第1のプレートに取付けられ、上記第1のマグネッ
    トに対して逆の極性を有する第2のマグネットと、 上記第2のマグネットに取付けられ、上記センターポー
    ル部との間で第2の磁気ギャップ部を形成している第2
    のプレートと、 第1及び第2のボイスコイルが取付けられ、これらボイ
    スコイルを上記各磁気ギャップ部内に対応させて位置さ
    せた状態で移動可能に支持されたコイルボビンと、 上記コイルボビンにより支持された振動板とを備えたス
    ピーカ装置。
  2. 【請求項2】 第1及び第2のコイルボビンは、互いに
    並列に接続されるとともに、電流が供給されたときに発
    生する磁束が互いに逆の極性となされている請求項1記
    載のスピーカ装置。
  3. 【請求項3】 第1及び第2のコイルボビンのうち少な
    くとも一方は、電流可変手段を介して電流を供給される
    こととなされた請求項1記載のスピーカ装置。
JP9894896A 1996-04-19 1996-04-19 スピーカ装置 Withdrawn JPH09284888A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9894896A JPH09284888A (ja) 1996-04-19 1996-04-19 スピーカ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9894896A JPH09284888A (ja) 1996-04-19 1996-04-19 スピーカ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09284888A true JPH09284888A (ja) 1997-10-31

Family

ID=14233332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9894896A Withdrawn JPH09284888A (ja) 1996-04-19 1996-04-19 スピーカ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09284888A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111629308A (zh) * 2019-02-27 2020-09-04 深圳市冠旭电子股份有限公司 扬声器及耳机

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111629308A (zh) * 2019-02-27 2020-09-04 深圳市冠旭电子股份有限公司 扬声器及耳机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3984397B2 (ja) スピーカ
US6542617B1 (en) Speaker
US4256923A (en) Sound reproducing system utilizing motional feedback and integrated magnetic structure
JPH11168798A (ja) スピーカ装置
US4295011A (en) Linear excursion-constant inductance loudspeaker
WO1999052325A1 (fr) Haut-parleur
US7873180B2 (en) Voice coil actuator
JP3168750B2 (ja) スピーカ装置
JPH09284890A (ja) スピーカ装置
JPH11187484A (ja) スピーカ
JPH09289699A (ja) スピーカ装置
JPH09284888A (ja) スピーカ装置
JP2000138996A (ja) スピーカ装置
JPH09322294A (ja) トリプルコイルスピーカ
JPH1141685A (ja) スピーカ装置
JP3207692B2 (ja) スピーカの構造
JP2000354297A (ja) 圧電型スピーカ
JP2996842B2 (ja) スピーカ
JPH09284887A (ja) スピーカ装置
JP2001333492A (ja) リボンスピーカ
JPH09238393A (ja) スピーカ装置
JPS6116696A (ja) スピ−カ装置
JPH09284893A (ja) スピーカ装置
JPH10294986A (ja) スピーカ
JP2003219495A (ja) スピーカ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030701