JPH09245654A - ac形プラズマディスプレイ - Google Patents
ac形プラズマディスプレイInfo
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- JPH09245654A JPH09245654A JP8051982A JP5198296A JPH09245654A JP H09245654 A JPH09245654 A JP H09245654A JP 8051982 A JP8051982 A JP 8051982A JP 5198296 A JP5198296 A JP 5198296A JP H09245654 A JPH09245654 A JP H09245654A
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- plasma display
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 放電開始電圧及び駆動電圧(消費電力)を変
化させることなく、高輝度及び長寿命が図られ、しかも
低コストでの製造を可能とするac形プラズマディスプ
レイを提供する。 【解決手段】 ガス放電空間を挟んで対向配置された背
面基板と、前面基板とを具備し、前記背面基板及び前面
基板の少なくとも一方には、誘電体膜で覆われた対電極
及び蛍光体が形成され、前記対電極を覆う誘電体膜及び
蛍光体の少なくとも一方の上にはMgO層と真空紫外線
領域の光を透過する物質の薄膜との複合層からなる保護
層が形成されていることを特徴とする。
化させることなく、高輝度及び長寿命が図られ、しかも
低コストでの製造を可能とするac形プラズマディスプ
レイを提供する。 【解決手段】 ガス放電空間を挟んで対向配置された背
面基板と、前面基板とを具備し、前記背面基板及び前面
基板の少なくとも一方には、誘電体膜で覆われた対電極
及び蛍光体が形成され、前記対電極を覆う誘電体膜及び
蛍光体の少なくとも一方の上にはMgO層と真空紫外線
領域の光を透過する物質の薄膜との複合層からなる保護
層が形成されていることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ac形プラズマデ
ィスプレイに係り、特に、誘電体層及び/又は蛍光体の
表面に保護層が形成されたac形プラズマディスプレイ
に関する。
ィスプレイに係り、特に、誘電体層及び/又は蛍光体の
表面に保護層が形成されたac形プラズマディスプレイ
に関する。
【0002】
【従来の技術】放電に伴う発光現象を利用して画像表示
を行うディスプレイ、いわゆるプラズマディスプレイ
は、電極の構造から、放電空間に金属電極が露出してい
るdc形と、金属電極が誘電体層で覆われているac形
とに大別される。これらのうち、薄型かつ大画面のカラ
ーテレビには、メモリ機能を有し、大型化に対応可能な
ac形プラズマディスプレイが好適である。このac形
プラズマディスプレイは、電極の配置構造の相違から、
面放電方式と対向電極方式とに分けられるが、いずれの
方式においても、誘電体層の表面には保護層(主として
MgO層)が形成されている。
を行うディスプレイ、いわゆるプラズマディスプレイ
は、電極の構造から、放電空間に金属電極が露出してい
るdc形と、金属電極が誘電体層で覆われているac形
とに大別される。これらのうち、薄型かつ大画面のカラ
ーテレビには、メモリ機能を有し、大型化に対応可能な
ac形プラズマディスプレイが好適である。このac形
プラズマディスプレイは、電極の配置構造の相違から、
面放電方式と対向電極方式とに分けられるが、いずれの
方式においても、誘電体層の表面には保護層(主として
MgO層)が形成されている。
【0003】この保護層の形成方法としては、EB蒸着
法、スパッタ法、CVD法等の薄膜法があり、また、こ
れらの他に考えられる方法として、スクリーン印刷法等
がある。
法、スパッタ法、CVD法等の薄膜法があり、また、こ
れらの他に考えられる方法として、スクリーン印刷法等
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】放電によるスパッタリ
ングは、誘電体層に限らず、蛍光体にも同様に生じ、そ
れによって蛍光体が損傷し、寿命が低下するという問題
がある。即ち、例えば対角17インチ程度のカラープラ
ズマディスプレイを実現する場合、単位となる1放電セ
ルが小さいので、蛍光体を塗布する面積を大きくしない
と、輝度の低下を招いてしまう。しかし、蛍光体を塗布
する面積の割合を増やすと、放電によるスパッタリング
により蛍光体が損傷を受けて、寿命を著しく低下させて
しまう。
ングは、誘電体層に限らず、蛍光体にも同様に生じ、そ
れによって蛍光体が損傷し、寿命が低下するという問題
がある。即ち、例えば対角17インチ程度のカラープラ
ズマディスプレイを実現する場合、単位となる1放電セ
ルが小さいので、蛍光体を塗布する面積を大きくしない
と、輝度の低下を招いてしまう。しかし、蛍光体を塗布
する面積の割合を増やすと、放電によるスパッタリング
により蛍光体が損傷を受けて、寿命を著しく低下させて
しまう。
【0005】このようなことから、蛍光体の表面にも同
様にMgO層を形成し、蛍光体の損傷を軽減してディス
プレイとしての寿命を延長する試みがなされている。し
かし、MgOは、放電で発生する147nm前後の真空
紫外線を吸収する性質があるため、MgOの膜厚を厚く
すると輝度の低下をまねき、薄くすると寿命を著しく短
くするといった問題を生じ、輝度と寿命を両立させるこ
とは出来なかった。更に、MgO薄膜の形成も決して簡
単に出来るものではなかった。
様にMgO層を形成し、蛍光体の損傷を軽減してディス
プレイとしての寿命を延長する試みがなされている。し
かし、MgOは、放電で発生する147nm前後の真空
紫外線を吸収する性質があるため、MgOの膜厚を厚く
すると輝度の低下をまねき、薄くすると寿命を著しく短
くするといった問題を生じ、輝度と寿命を両立させるこ
とは出来なかった。更に、MgO薄膜の形成も決して簡
単に出来るものではなかった。
【0006】このような問題点を解決するため、鋭意検
討がなされてきたが、未だ問題の解決には至っていな
い。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであっ
て、放電開始電圧や駆動電圧(消費電力)を少なくとも
現状の程度に保ちながら高輝度、長寿命が図られ、しか
も低コストでの製造を可能とするac形プラズマディス
プレイを提供することを目的とする。
討がなされてきたが、未だ問題の解決には至っていな
い。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであっ
て、放電開始電圧や駆動電圧(消費電力)を少なくとも
現状の程度に保ちながら高輝度、長寿命が図られ、しか
も低コストでの製造を可能とするac形プラズマディス
プレイを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明(請求項1)は、ガス放電空間を挟んで対向
配置された背面基板と、前面基板とを具備し、前記背面
基板及び前面基板の少なくとも一方には、誘電体膜で覆
われた対電極及び蛍光体が形成され、前記対電極を覆う
誘電体膜及び蛍光体の少なくとも一方の上にはMgO層
と真空紫外線領域の光を透過する物質の薄膜との複合層
からなる保護層が形成されていることを特徴とするac
形プラズマディスプレイを提供する。
め、本発明(請求項1)は、ガス放電空間を挟んで対向
配置された背面基板と、前面基板とを具備し、前記背面
基板及び前面基板の少なくとも一方には、誘電体膜で覆
われた対電極及び蛍光体が形成され、前記対電極を覆う
誘電体膜及び蛍光体の少なくとも一方の上にはMgO層
と真空紫外線領域の光を透過する物質の薄膜との複合層
からなる保護層が形成されていることを特徴とするac
形プラズマディスプレイを提供する。
【0008】本発明(請求項2)は、上記ac形プラズ
マディスプレイ(請求項1)において、前記真空紫外線
領域の光を透過する物質は、MgF2 であることを特徴
とするac形プラズマディスプレイを提供する。
マディスプレイ(請求項1)において、前記真空紫外線
領域の光を透過する物質は、MgF2 であることを特徴
とするac形プラズマディスプレイを提供する。
【0009】本発明(請求項3)は、ガス放電空間を挟
んで対向配置された背面基板と、前面基板とを具備し、
前記背面基板及び前面基板の少なくとも一方には、誘電
体膜で覆われた対電極が形成され、前記誘電体膜上には
MgO層とMgF2 層との複合層からなる保護層が形成
されていることを特徴とするac形プラズマディスプレ
イを提供する。
んで対向配置された背面基板と、前面基板とを具備し、
前記背面基板及び前面基板の少なくとも一方には、誘電
体膜で覆われた対電極が形成され、前記誘電体膜上には
MgO層とMgF2 層との複合層からなる保護層が形成
されていることを特徴とするac形プラズマディスプレ
イを提供する。
【0010】本発明(請求項4)は、上記ac形プラズ
マディスプレイ(請求項1〜3)において、前記MgO
層の厚さは、200〜500オングストロ−ムであるこ
とを特徴とするac形プラズマディスプレイを提供す
る。
マディスプレイ(請求項1〜3)において、前記MgO
層の厚さは、200〜500オングストロ−ムであるこ
とを特徴とするac形プラズマディスプレイを提供す
る。
【0011】本発明(請求項5)は、上記ac形プラズ
マディスプレイ(請求項4)において、前記MgO層の
厚さは、約400オングストロ−ムであることを特徴と
するac形プラズマディスプレイを提供する。
マディスプレイ(請求項4)において、前記MgO層の
厚さは、約400オングストロ−ムであることを特徴と
するac形プラズマディスプレイを提供する。
【0012】以下、本発明のac形プラズマディスプレ
イについて、より詳細に説明する。本発明のac形プラ
ズマディスプレイの特徴は、誘電体膜で覆われた対電極
及び/又は蛍光体のための保護層として、MgO層と真
空紫外線領域の光を透過する物質の薄膜との複合層を用
いることにある。この場合、真空紫外線領域の光とは、
特に波長147nmの光であり、かかる光を透過する物
質としては、MgF2 を用いることが出来る。
イについて、より詳細に説明する。本発明のac形プラ
ズマディスプレイの特徴は、誘電体膜で覆われた対電極
及び/又は蛍光体のための保護層として、MgO層と真
空紫外線領域の光を透過する物質の薄膜との複合層を用
いることにある。この場合、真空紫外線領域の光とは、
特に波長147nmの光であり、かかる光を透過する物
質としては、MgF2 を用いることが出来る。
【0013】MgO層と真空紫外線領域の光を透過する
物質、例えばMgF2 層との複合層は、MgO及びMg
F2 の単結晶又は多結晶を、電子ビーム蒸着法、スパッ
タリング蒸着法、CVD、真空蒸着法などの薄膜形成法
により成膜することにより形成することが出来る。この
場合、MgO層とMgF2 層は、いずれを先に成膜して
もよい。
物質、例えばMgF2 層との複合層は、MgO及びMg
F2 の単結晶又は多結晶を、電子ビーム蒸着法、スパッ
タリング蒸着法、CVD、真空蒸着法などの薄膜形成法
により成膜することにより形成することが出来る。この
場合、MgO層とMgF2 層は、いずれを先に成膜して
もよい。
【0014】ac形プラズマディスプレイにおける保護
層は、一般に、絶縁層に対する希ガスイオンの衝撃から
の保護と、2次電子放出利得係数を高めるという2つの
役割を有している。従って、MgO薄膜の厚さが薄い
と、真空紫外線が透過する割合が高くなり、蛍光体を強
く励起発光させる結果、輝度を高くすることが出来るも
のの、保護層としての作用の面からは、放電によるスパ
ッタリングによる損傷を防止することが困難となる。こ
れらを考慮すると複合層の膜厚は、以下のように設定さ
れる。
層は、一般に、絶縁層に対する希ガスイオンの衝撃から
の保護と、2次電子放出利得係数を高めるという2つの
役割を有している。従って、MgO薄膜の厚さが薄い
と、真空紫外線が透過する割合が高くなり、蛍光体を強
く励起発光させる結果、輝度を高くすることが出来るも
のの、保護層としての作用の面からは、放電によるスパ
ッタリングによる損傷を防止することが困難となる。こ
れらを考慮すると複合層の膜厚は、以下のように設定さ
れる。
【0015】まず、複合層全体の膜厚は、MgO層及び
MgF2 の個々の膜厚により変化するため、特に限定さ
れない。複合層のうち、MgO層の膜厚は、上述のよう
に、好ましくは200〜500オングストロ−ム、より
好ましくは約400オングストロ−ムである。MgO層
の膜厚が200オングストロ−ム未満では、放電による
スパッタリングによって誘電体及び/又は蛍光体が損傷
し易くなり、500オングストロ−ムを越えると、輝度
の低下を招いてしまう。MgF2 の厚さは、特に限定さ
れないが、薄過ぎると、放電による誘電体及び/又は蛍
光体が損傷を防止するため、MgO層の膜厚を厚くしな
ければならず、その結果、輝度の低下を招いてしまう。
一方、厚過ぎると、放電維持電圧が変動してしまう。
MgF2 の個々の膜厚により変化するため、特に限定さ
れない。複合層のうち、MgO層の膜厚は、上述のよう
に、好ましくは200〜500オングストロ−ム、より
好ましくは約400オングストロ−ムである。MgO層
の膜厚が200オングストロ−ム未満では、放電による
スパッタリングによって誘電体及び/又は蛍光体が損傷
し易くなり、500オングストロ−ムを越えると、輝度
の低下を招いてしまう。MgF2 の厚さは、特に限定さ
れないが、薄過ぎると、放電による誘電体及び/又は蛍
光体が損傷を防止するため、MgO層の膜厚を厚くしな
ければならず、その結果、輝度の低下を招いてしまう。
一方、厚過ぎると、放電維持電圧が変動してしまう。
【0016】本発明のac形プラズマディスプレイによ
れば、誘電体及び/蛍光体を覆う保護層が、MgOとM
gF2 などの複合層で構成したことにより、放電開始電
圧や駆動電圧の低下が促進され、消費電力が大幅に低下
し、かつディスプレイ自体の厚さの薄膜化を実現するこ
とができる。
れば、誘電体及び/蛍光体を覆う保護層が、MgOとM
gF2 などの複合層で構成したことにより、放電開始電
圧や駆動電圧の低下が促進され、消費電力が大幅に低下
し、かつディスプレイ自体の厚さの薄膜化を実現するこ
とができる。
【0017】これに加えて、複合層のMgO層の膜厚
を、好ましくは200〜500オングストロ−ム、より
好ましくは約400オングストロ−ム程度とすること
で、上述の保護層の薄膜化や消費電力の低下をさらに促
進することが可能である。なお、MgF2 層の膜厚は、
MgO層と異なり、厚くなっても真空紫外線を吸収しな
いので、ガラス基板に塗布した蛍光体を完全に覆い、表
面がなめらかになる程度まで任意の厚さに形成すること
ができる。その結果、例えばその上に形成するMgO層
の膜厚が400オングストローム程度でも、切れ目無く
蛍光体を被覆することが可能となり、放電電圧を低電圧
に保ち、放電によるスパッタリングによる損傷を長期間
に渡り最小限にすることで、プラズマディスプレイの長
寿命化を図ることが可能となる。
を、好ましくは200〜500オングストロ−ム、より
好ましくは約400オングストロ−ム程度とすること
で、上述の保護層の薄膜化や消費電力の低下をさらに促
進することが可能である。なお、MgF2 層の膜厚は、
MgO層と異なり、厚くなっても真空紫外線を吸収しな
いので、ガラス基板に塗布した蛍光体を完全に覆い、表
面がなめらかになる程度まで任意の厚さに形成すること
ができる。その結果、例えばその上に形成するMgO層
の膜厚が400オングストローム程度でも、切れ目無く
蛍光体を被覆することが可能となり、放電電圧を低電圧
に保ち、放電によるスパッタリングによる損傷を長期間
に渡り最小限にすることで、プラズマディスプレイの長
寿命化を図ることが可能となる。
【0018】また、本発明のac形プラズマディスプレ
イでは、MgF2 層とMgO層の複合層からなる保護層
を、誘電体層の表面に真空蒸着法などを用いて形成する
ものであり、例えば真空蒸着法は、大画面に対し低コス
トで成膜が可能であることから、例えば大画面(たとえ
ば対角40インチ程度)のカラーテレビのディスプレイ
を低コストで製造する上で極めて好適である。
イでは、MgF2 層とMgO層の複合層からなる保護層
を、誘電体層の表面に真空蒸着法などを用いて形成する
ものであり、例えば真空蒸着法は、大画面に対し低コス
トで成膜が可能であることから、例えば大画面(たとえ
ば対角40インチ程度)のカラーテレビのディスプレイ
を低コストで製造する上で極めて好適である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例について説明する。図1は、カラーテレビのディ
スプレイ(パネル)に適用される、本発明の一実施例に
係る面放電方式のac形プラズマディスプレイの概略構
造を示す断面図である。図1において、参照符号1,2
は、それぞれガス放電空間3を挟んで互いに平行に対向
配置された背面基板及び前面基板である。これら基板
1,2は、所定の厚さのガラスから構成されている。
実施例について説明する。図1は、カラーテレビのディ
スプレイ(パネル)に適用される、本発明の一実施例に
係る面放電方式のac形プラズマディスプレイの概略構
造を示す断面図である。図1において、参照符号1,2
は、それぞれガス放電空間3を挟んで互いに平行に対向
配置された背面基板及び前面基板である。これら基板
1,2は、所定の厚さのガラスから構成されている。
【0020】背面基板1の前面基板2に面する対向面に
は、X電極4aおよびY電極4bからなる対電極4およ
びアドレス電極5が形成されている。アドレス電極5
は、前面基板2に形成される場合もある。これら対電極
4およびアドレス電極5は、ガラス製の誘電体層6で被
覆されており、更にこの誘電体層6の上には、MgF2
層71 とMgO層72 の複合層からなる保護層7aが設
けられている。
は、X電極4aおよびY電極4bからなる対電極4およ
びアドレス電極5が形成されている。アドレス電極5
は、前面基板2に形成される場合もある。これら対電極
4およびアドレス電極5は、ガラス製の誘電体層6で被
覆されており、更にこの誘電体層6の上には、MgF2
層71 とMgO層72 の複合層からなる保護層7aが設
けられている。
【0021】一方の前面基板2の背面基板1に面する対
向面には、蛍光体8が形成されている。この蛍光体8
は、MgF2 層71 とMgO層72 の複合層からなる保
護層7bで被覆されている。
向面には、蛍光体8が形成されている。この蛍光体8
は、MgF2 層71 とMgO層72 の複合層からなる保
護層7bで被覆されている。
【0022】図2は、カラーテレビのディスプレイ(パ
ネル)に適用される、本発明の他の実施例に係る対向電
極方式のac形プラズマディスプレイの構造を概略的に
示す断面図である。このプラズマディスプレイは、ガス
放電空間3を挟んで対向配置されたガラス製の背面基板
1と前面基板2とにより構成される。各基板1,2の互
いの対向面には、それぞれガラス製の誘電体層6a,6
bで覆われたX電極4aおよびY電極4bが形成されて
いるとともに、各誘電体層6a,6bの表面には蛍光体
8a,8bが形成されている。
ネル)に適用される、本発明の他の実施例に係る対向電
極方式のac形プラズマディスプレイの構造を概略的に
示す断面図である。このプラズマディスプレイは、ガス
放電空間3を挟んで対向配置されたガラス製の背面基板
1と前面基板2とにより構成される。各基板1,2の互
いの対向面には、それぞれガラス製の誘電体層6a,6
bで覆われたX電極4aおよびY電極4bが形成されて
いるとともに、各誘電体層6a,6bの表面には蛍光体
8a,8bが形成されている。
【0023】これら蛍光体8a、8b上には、MgF2
層71 とMgO層72 の複合層からなる保護層7a,7
bが被覆されている。なお、この場合、上下いずれにも
蛍光体8a,8bが形成されているが、場合によっては
図1に示す構造のように、蛍光体は上下いずれか一方に
のみ形成してもよい。
層71 とMgO層72 の複合層からなる保護層7a,7
bが被覆されている。なお、この場合、上下いずれにも
蛍光体8a,8bが形成されているが、場合によっては
図1に示す構造のように、蛍光体は上下いずれか一方に
のみ形成してもよい。
【0024】以上説明した各ac形プラズマディスプレ
イにおける保護層7a,7bは、以下のようにして形成
することが出来る。MgF2 層とMgO層72 の複合層
は、電子ビーム蒸着法、スパッタリング蒸着法、CVD
などの薄膜形成法により形成される。即ち、まず誘電体
層6又は蛍光体の表面にこれら薄膜形成法によりMgF
2 層71 を所定の厚さに形成した後、MgO層72 を4
00オングストローム程度の厚さに形成する。次いで、
水分を最終的に水蒸気として気化させ、更に処理として
所定の加熱温度でベーキングを施すことにより、複合層
を得ることが出来る。
イにおける保護層7a,7bは、以下のようにして形成
することが出来る。MgF2 層とMgO層72 の複合層
は、電子ビーム蒸着法、スパッタリング蒸着法、CVD
などの薄膜形成法により形成される。即ち、まず誘電体
層6又は蛍光体の表面にこれら薄膜形成法によりMgF
2 層71 を所定の厚さに形成した後、MgO層72 を4
00オングストローム程度の厚さに形成する。次いで、
水分を最終的に水蒸気として気化させ、更に処理として
所定の加熱温度でベーキングを施すことにより、複合層
を得ることが出来る。
【0025】上記実施例のごとく形成したMgOとMg
F2 などの複合層の保護層7a,7bは、真空蒸着法な
どにより大面積に均一に薄膜で形成することが可能であ
る。このように保護層7の層厚を薄くできることは、駆
動電圧の低下を促進するので、コスト低下を実現するこ
とが出来る。
F2 などの複合層の保護層7a,7bは、真空蒸着法な
どにより大面積に均一に薄膜で形成することが可能であ
る。このように保護層7の層厚を薄くできることは、駆
動電圧の低下を促進するので、コスト低下を実現するこ
とが出来る。
【0026】実験例 図3は、上記実施例に示した方法によって形成したMg
O層とMgF2 層からなる複合層を用いた面放電型ac
形プラズマディスプレイの輝度を、MgO層単独からな
る保護層で作製した面放電型ac形プラズマディスプレ
イの輝度と比較して示す特性図である。また、図4は、
同様に、発光効率を比較して示す特性図である。なお、
プラズマディスプレイの操作条件は、放電雰囲気がHe
とXe(1%)の混合ガスであり、圧力500Tor
r、周波数30kHzである。
O層とMgF2 層からなる複合層を用いた面放電型ac
形プラズマディスプレイの輝度を、MgO層単独からな
る保護層で作製した面放電型ac形プラズマディスプレ
イの輝度と比較して示す特性図である。また、図4は、
同様に、発光効率を比較して示す特性図である。なお、
プラズマディスプレイの操作条件は、放電雰囲気がHe
とXe(1%)の混合ガスであり、圧力500Tor
r、周波数30kHzである。
【0027】図3及び図4から、保護層としてMgO層
とMgF2 層からなる複合層を用いた場合のほうが、M
gO層単独からなる保護層を用いた場合よりも、優れた
輝度及び発光効率を示すことがわかる。
とMgF2 層からなる複合層を用いた場合のほうが、M
gO層単独からなる保護層を用いた場合よりも、優れた
輝度及び発光効率を示すことがわかる。
【0028】次に、図5は、保護層として複合層(Mg
O層の厚さ:200オングストローム及び400オング
ストローム)を用いた実施例に係る面放電型ac形プラ
ズマディスプレイと、MgO層(厚さ:5000オング
ストローム)のみからなる保護層を用いた比較例に係る
面放電型ac形プラズマディスプレイの、経時変化にと
もなう放電開始電圧Vf と維持電圧Vsmの変化を比較し
て示す特性図である。図5から、保護層としてMgO層
のみを用いた比較例と保護層として複合層を用いた実施
例とは、ほとんど同様の特性を示しており、差がないこ
とが分かる。
O層の厚さ:200オングストローム及び400オング
ストローム)を用いた実施例に係る面放電型ac形プラ
ズマディスプレイと、MgO層(厚さ:5000オング
ストローム)のみからなる保護層を用いた比較例に係る
面放電型ac形プラズマディスプレイの、経時変化にと
もなう放電開始電圧Vf と維持電圧Vsmの変化を比較し
て示す特性図である。図5から、保護層としてMgO層
のみを用いた比較例と保護層として複合層を用いた実施
例とは、ほとんど同様の特性を示しており、差がないこ
とが分かる。
【0029】図6は、複合層を構成するMgF2 層の膜
厚を5000オングストロームとし、MgO層の膜厚を
変化させた場合の維持電圧と輝度の関係を示す特性図で
ある。図6から、MgO層の膜厚は少ないほうが、輝度
を向上させることが出来ることがわかる。
厚を5000オングストロームとし、MgO層の膜厚を
変化させた場合の維持電圧と輝度の関係を示す特性図で
ある。図6から、MgO層の膜厚は少ないほうが、輝度
を向上させることが出来ることがわかる。
【0030】なお、以上の実施例では、MgF2 層とM
gO層は積層状の複合層としたが、MgF2 およびMg
Oを前記薄膜形成法にて混合した複合層としても、本発
明の効果と同様の効果が得られる。
gO層は積層状の複合層としたが、MgF2 およびMg
Oを前記薄膜形成法にて混合した複合層としても、本発
明の効果と同様の効果が得られる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のac形プ
ラズマディスプレイによれば、誘電体層及び/又は蛍光
体を覆う保護層を、MgO層とMgF2 層等などの複合
層で構成しているので、輝度及び発光効率を向上させる
とともに、併せて、誘電体層及び/又は蛍光体の損傷を
防止することが出来、その結果、高輝度・高発光効率を
有するとともに長寿命のプラズマディスプレイを得るこ
とが可能である。
ラズマディスプレイによれば、誘電体層及び/又は蛍光
体を覆う保護層を、MgO層とMgF2 層等などの複合
層で構成しているので、輝度及び発光効率を向上させる
とともに、併せて、誘電体層及び/又は蛍光体の損傷を
防止することが出来、その結果、高輝度・高発光効率を
有するとともに長寿命のプラズマディスプレイを得るこ
とが可能である。
【図1】本発明の一実施例に係る面放電形方式のac形
プラズマディスプレイの概略を示す断面図。
プラズマディスプレイの概略を示す断面図。
【図2】本発明の他の実施例に係る対向電極方式のac
形プラズマディスプレイの概略を示す断面図。
形プラズマディスプレイの概略を示す断面図。
【図3】面放電型ac形プラズマディスプレイの輝度を
実施例と比較例とで比較して示す特性図。
実施例と比較例とで比較して示す特性図。
【図4】面放電型ac形プラズマディスプレイの発光効
率を実施例と比較例とで比較して示す特性図。
率を実施例と比較例とで比較して示す特性図。
【図5】経時変化にともなう放電開始電圧Vf 及び維持
電圧Vsmの変化を実施例と比較例とで比較して示す特性
図。
電圧Vsmの変化を実施例と比較例とで比較して示す特性
図。
【図6】MgO層の膜厚を変化させた場合の維持電圧と
輝度の関係を示す特性図。
輝度の関係を示す特性図。
1…背面基板 2…前面基板 3…放電空間 4…対電極 5…アドレス電極 6,6a,6b…誘電体層 7,7a,7b…保護層 71 …MgF2 層 72 …MgO層 8,8a,8b…蛍光体。
Claims (5)
- 【請求項1】 ガス放電空間を挟んで対向配置された背
面基板と、前面基板とを具備し、前記背面基板及び前面
基板の少なくとも一方には、誘電体膜で覆われた対電極
及び蛍光体が形成され、前記対電極を覆う誘電体膜及び
蛍光体の少なくとも一方の上にはMgO層と真空紫外線
領域の光を透過する物質の薄膜との複合層からなる保護
層が形成されていることを特徴とするac形プラズマデ
ィスプレイ。 - 【請求項2】 前記真空紫外線領域の光を透過する物質
は、MgF2 であることを特徴とする請求項1に記載の
ac形プラズマディスプレイ。 - 【請求項3】 ガス放電空間を挟んで対向配置された背
面基板と、前面基板とを具備し、前記背面基板及び前面
基板の少なくとも一方には、誘電体膜で覆われた対電極
が形成され、前記誘電体膜上にはMgO層とMgF2 層
との複合層からなる保護層が形成されていることを特徴
とするac形プラズマディスプレイ。 - 【請求項4】 前記MgO層の厚さは、200〜500
オングストロ−ムであることを特徴とする請求項1〜3
のうちの1項に記載のac形プラズマディスプレイ。 - 【請求項5】 前記MgO層の厚さは、約400オング
ストロ−ムであることを特徴とする請求項4に記載のa
c形プラズマディスプレイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8051982A JPH09245654A (ja) | 1996-03-08 | 1996-03-08 | ac形プラズマディスプレイ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8051982A JPH09245654A (ja) | 1996-03-08 | 1996-03-08 | ac形プラズマディスプレイ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09245654A true JPH09245654A (ja) | 1997-09-19 |
Family
ID=12902074
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8051982A Pending JPH09245654A (ja) | 1996-03-08 | 1996-03-08 | ac形プラズマディスプレイ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09245654A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1996
- 1996-03-08 JP JP8051982A patent/JPH09245654A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040726 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040803 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041130 |