JPH09169689A - 新規抗生物質k93−5305及びその製造法 - Google Patents
新規抗生物質k93−5305及びその製造法Info
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- JPH09169689A JPH09169689A JP33214395A JP33214395A JPH09169689A JP H09169689 A JPH09169689 A JP H09169689A JP 33214395 A JP33214395 A JP 33214395A JP 33214395 A JP33214395 A JP 33214395A JP H09169689 A JPH09169689 A JP H09169689A
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- culture
- methanol
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 除草活性を有する新規抗生物質K93−53
05を提供する。 【解決手段】 新規抗生物質K93−5305はストレ
プトミセス・エスピー・K93−5305株(FERM
P−15252)の培養によって得られる。抗生物質
K93−5305は分子量340をもつ化合物である。
05を提供する。 【解決手段】 新規抗生物質K93−5305はストレ
プトミセス・エスピー・K93−5305株(FERM
P−15252)の培養によって得られる。抗生物質
K93−5305は分子量340をもつ化合物である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規抗生物質K93
−5305及びその製造法に関する。
−5305及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】除草活性を有する抗生物質の探索は、高
い選択性を指標に行われてきた。この過程で、シクロヘ
キシミド、アンチマイシン、オリゴマイシン等毒性の強
い活性物質が単離されたが、実用されるには至らなかっ
た。最近、毒性の低いビアラホス、ホスアラシン、フト
キサゾリン等が発見され、ビアラホスは実用に供されて
いる。
い選択性を指標に行われてきた。この過程で、シクロヘ
キシミド、アンチマイシン、オリゴマイシン等毒性の強
い活性物質が単離されたが、実用されるには至らなかっ
た。最近、毒性の低いビアラホス、ホスアラシン、フト
キサゾリン等が発見され、ビアラホスは実用に供されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれらの化合物
も、薬効、毒性、経済性等の点においてなお改良の余地
がある。本発明は、新規な除草活性を有する抗生物質K
93−5305及びその製造法を提供することを目的と
する。
も、薬効、毒性、経済性等の点においてなお改良の余地
がある。本発明は、新規な除草活性を有する抗生物質K
93−5305及びその製造法を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、除
草活性を有する抗生物質について微生物の培養物から種
々の検索を続けた結果、ストレプトミセス属に属するK
93−5305株の培養液が優れた除草活性を有するこ
とを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
草活性を有する抗生物質について微生物の培養物から種
々の検索を続けた結果、ストレプトミセス属に属するK
93−5305株の培養液が優れた除草活性を有するこ
とを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
【0005】すなわち、本発明は下記式[I]で表され
る抗生物質K93−5305、及びストレプトミセス属
に属する抗生物質K93−5305生産菌を培地に培養
し、その培養物から抗生物質K93−5305を採取す
ることを特徴とする抗生物質K93−5305の製造法
である。
る抗生物質K93−5305、及びストレプトミセス属
に属する抗生物質K93−5305生産菌を培地に培養
し、その培養物から抗生物質K93−5305を採取す
ることを特徴とする抗生物質K93−5305の製造法
である。
【0006】
【化3】
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においては、抗生物質K9
3−5305は、ストレプトミセス属に属する該物質K
93−5305生産菌を培地に培養して、培地中に該物
質K93−5305を生成蓄積させ、その培養物から抗
生物質K93−5305を採取することにより製造する
ことができる。
3−5305は、ストレプトミセス属に属する該物質K
93−5305生産菌を培地に培養して、培地中に該物
質K93−5305を生成蓄積させ、その培養物から抗
生物質K93−5305を採取することにより製造する
ことができる。
【0008】抗生物質K93−5305生産菌について
は、ストレプトミセス属に属し、該物質K93−530
5生産能を有するものであればよく、特に制限されるこ
とはない。本発明の抗生物質K93−5305生産菌の
好適な一例としては、本発明者らによって東京都港区の
土壌から新たに分離されたストレプトミセス・エスピー
・K93−5305株が挙げられる。本菌株の菌学的性
状を示すと下記のとおりである。
は、ストレプトミセス属に属し、該物質K93−530
5生産能を有するものであればよく、特に制限されるこ
とはない。本発明の抗生物質K93−5305生産菌の
好適な一例としては、本発明者らによって東京都港区の
土壌から新たに分離されたストレプトミセス・エスピー
・K93−5305株が挙げられる。本菌株の菌学的性
状を示すと下記のとおりである。
【0009】1. 形態的性質 栄養菌糸は各種寒天培地上でよく発達し、分断は観察さ
れない。気菌糸はスターチ無機塩寒天、グリセロールア
スパラギン寒天等で豊富に着生し、グレー系の色調を呈
する。顕微鏡下の観察では、気菌糸上に20ケ以上の胞
子の連鎖が認められ、その形態は直線状で、胞子の大き
さは1.0×0.7μmで円筒状である。胞子の表面は
平滑である。菌核、胞子のうおよび遊走子は見出されな
い。
れない。気菌糸はスターチ無機塩寒天、グリセロールア
スパラギン寒天等で豊富に着生し、グレー系の色調を呈
する。顕微鏡下の観察では、気菌糸上に20ケ以上の胞
子の連鎖が認められ、その形態は直線状で、胞子の大き
さは1.0×0.7μmで円筒状である。胞子の表面は
平滑である。菌核、胞子のうおよび遊走子は見出されな
い。
【0010】2. 各種培地上での性状 イー・ビー・シャーリング(E.B.Shirlin
g)とデー・ゴットリーブ(D.Gottlieb)の
方法(インターナショナル・ジャーナル・オブ・システ
ィマティック・バクテリオロジー、16巻、313頁、
1966年)によって調べた本生産菌の培養性状を表1
に示す。色調は、標準色として、カラー・ハーモニー・
マニュアル第4版(コンテナー・コーポレーション・オ
ブ・アメリカ・シカゴ、1958年)を用いて決定し、
色票名とともに括弧内にそのコードを併せて記した。以
下は特記しない限り、27℃、2週間目の各培地におけ
る観察の結果である。
g)とデー・ゴットリーブ(D.Gottlieb)の
方法(インターナショナル・ジャーナル・オブ・システ
ィマティック・バクテリオロジー、16巻、313頁、
1966年)によって調べた本生産菌の培養性状を表1
に示す。色調は、標準色として、カラー・ハーモニー・
マニュアル第4版(コンテナー・コーポレーション・オ
ブ・アメリカ・シカゴ、1958年)を用いて決定し、
色票名とともに括弧内にそのコードを併せて記した。以
下は特記しない限り、27℃、2週間目の各培地におけ
る観察の結果である。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】
【表3】
【0014】3. 生理学的諸性質 (1)メラニン色素の生成 (イ)チロシン寒天 陽性 (ロ)ペプトン・イースト鉄寒天 陰性 (ハ)トリプトン・イースト液 陰性 (2)硝酸塩の還元 疑陽性 (3)ゼラチンの液化(21〜23℃) 陽性(グルコ
ース・ペプトン・ゼラチン培地) (4)スターチの加水分解 陽性 (5)脱脂乳の凝固(27℃) 陽性 (6)脱脂乳のペプトン化(27℃) 陽性 (7)生育温度範囲 10〜32℃ (8)炭素源の利用性(プリーダム・ゴトリーブ寒天培
地) 利用する:グルコース、アラビノース、キシロース、マ
ンニトール、フラクトース やや利用する:ラムノース 利用しない:メリビオース、シュクロース、ラフィノー
ス、イノシトール (9)セルロースの分解 陰性。
ース・ペプトン・ゼラチン培地) (4)スターチの加水分解 陽性 (5)脱脂乳の凝固(27℃) 陽性 (6)脱脂乳のペプトン化(27℃) 陽性 (7)生育温度範囲 10〜32℃ (8)炭素源の利用性(プリーダム・ゴトリーブ寒天培
地) 利用する:グルコース、アラビノース、キシロース、マ
ンニトール、フラクトース やや利用する:ラムノース 利用しない:メリビオース、シュクロース、ラフィノー
ス、イノシトール (9)セルロースの分解 陰性。
【0015】4. 細胞壁組成 細胞壁のジアミノピメリン酸はLL型である。
【0016】以上、本菌の菌学的性状を要約すると次の
とおりである。細胞壁中のジアミノピメリン酸はLL型
である。胞子連鎖の形態は直線状で、長い胞子鎖を形成
し、胞子の表面は平滑である。培養状の諸性質として
は、栄養菌糸は黄色あるいは茶色の色調を呈し、気菌糸
はグレー系の色調を呈する。黄色の可溶性色素をわずか
に産生する。
とおりである。細胞壁中のジアミノピメリン酸はLL型
である。胞子連鎖の形態は直線状で、長い胞子鎖を形成
し、胞子の表面は平滑である。培養状の諸性質として
は、栄養菌糸は黄色あるいは茶色の色調を呈し、気菌糸
はグレー系の色調を呈する。黄色の可溶性色素をわずか
に産生する。
【0017】これらの結果から、本菌株はストレプトミ
セス属に属する菌種であり、プリドハムとトレスナーの
分類(バージス・マニュアル・オブ・デタミナーティブ
・バクテリオロジー、第8版、748〜829頁、19
74年)によるグレーシリーズに属する菌種であると考
えられる。なお、本菌株はストレプトミセス・エスピー
・(Streptomyces sp.)K93−53
05 として、工業技術院生命工学工業技術研究所に寄
託されている(FERM P−15252)。
セス属に属する菌種であり、プリドハムとトレスナーの
分類(バージス・マニュアル・オブ・デタミナーティブ
・バクテリオロジー、第8版、748〜829頁、19
74年)によるグレーシリーズに属する菌種であると考
えられる。なお、本菌株はストレプトミセス・エスピー
・(Streptomyces sp.)K93−53
05 として、工業技術院生命工学工業技術研究所に寄
託されている(FERM P−15252)。
【0018】本発明に用いることのできる菌株は上記菌
株、その変異株をはじめ、ストレプトミセス属に属する
抗生物質K93−5305生産菌のすべてが使用でき
る。
株、その変異株をはじめ、ストレプトミセス属に属する
抗生物質K93−5305生産菌のすべてが使用でき
る。
【0019】本発明の抗生物質K93−5305は、上
記菌株を抗生物質K93−5305の生産に適した栄養
源含有培地に接種して好気的に培養することにより製造
される。栄養源としては、放線菌の栄養源として使用し
うるものが使用される。例えば市販されているペプト
ン、肉エキス、コーン・スティープ・リカー、綿実粉、
落花生粉、大豆粉、酵母エキス、NZ―アミン、カゼイ
ンの水解物、硝酸ソーダ、硝酸アンモニウム、硫酸アン
モニウム等の窒素源、グリセリン、澱粉、グルコース、
ガラクトース、マンノース等の炭水化物、あるいは脂肪
等の炭素源、及び食塩、リン酸塩、炭酸カルシウム、硫
酸マグネシウム等の無機塩を使用できる。その他必要に
応じて微量の金属塩、消泡剤としての動・植・鉱物油等
を添加することもできる。これらのものは生産菌が利用
し抗生物質K93−5305の生産に役立つものであれ
ばよく、公知の放線菌の培養材料はすべて用いることが
できる。抗生物質K93−5305の大量培養には液体
培養が好ましく、培養温度は生産菌が発育し、抗生物質
K93−5305を生産できる範囲で適用できる。培養
は以上に述べた条件を使用する抗生物質K93−530
5生産菌の性質に応じて適宜選択して行なうことができ
る。
記菌株を抗生物質K93−5305の生産に適した栄養
源含有培地に接種して好気的に培養することにより製造
される。栄養源としては、放線菌の栄養源として使用し
うるものが使用される。例えば市販されているペプト
ン、肉エキス、コーン・スティープ・リカー、綿実粉、
落花生粉、大豆粉、酵母エキス、NZ―アミン、カゼイ
ンの水解物、硝酸ソーダ、硝酸アンモニウム、硫酸アン
モニウム等の窒素源、グリセリン、澱粉、グルコース、
ガラクトース、マンノース等の炭水化物、あるいは脂肪
等の炭素源、及び食塩、リン酸塩、炭酸カルシウム、硫
酸マグネシウム等の無機塩を使用できる。その他必要に
応じて微量の金属塩、消泡剤としての動・植・鉱物油等
を添加することもできる。これらのものは生産菌が利用
し抗生物質K93−5305の生産に役立つものであれ
ばよく、公知の放線菌の培養材料はすべて用いることが
できる。抗生物質K93−5305の大量培養には液体
培養が好ましく、培養温度は生産菌が発育し、抗生物質
K93−5305を生産できる範囲で適用できる。培養
は以上に述べた条件を使用する抗生物質K93−530
5生産菌の性質に応じて適宜選択して行なうことができ
る。
【0020】本物質K93−5305は、培養濾液に主
に存在する。培養濾液よりは酢酸エチル、ブタノール等
の水不混和性の有機溶媒で抽出することができる。上述
の抽出法に加え、脂溶性物質の採取に用いられる公知の
方法、例えば吸着クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマ
トグラフィー、薄層クロマトグラフィーよりのかき取
り、遠心向流分配クロマトグラフィー、高速液体クロマ
トグラフィー等を適宜組合わせあるいは繰返すことによ
って純粋に採取することができる。
に存在する。培養濾液よりは酢酸エチル、ブタノール等
の水不混和性の有機溶媒で抽出することができる。上述
の抽出法に加え、脂溶性物質の採取に用いられる公知の
方法、例えば吸着クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマ
トグラフィー、薄層クロマトグラフィーよりのかき取
り、遠心向流分配クロマトグラフィー、高速液体クロマ
トグラフィー等を適宜組合わせあるいは繰返すことによ
って純粋に採取することができる。
【0021】抗生物質K93−5305の理化学的性状
は次のとおりである。
は次のとおりである。
【0022】(1) 性状:淡黄色粉末 (2) 分子量:363.1237(M+Na、高分解能高速原
子衝撃質量分析による) (3) 分子式:C20H20O5 (4) 融点:117〜118℃ (5) 比旋光度:[α]D 21=−139°(c=0.6、
メタノール) (6) 紫外部吸収極大(メタノール中):図1に示すとお
り、215nm(ε=20400),250(ε=68
00),283(ε=2890),305nm(ε=1
360)に極大吸収を有する。
子衝撃質量分析による) (3) 分子式:C20H20O5 (4) 融点:117〜118℃ (5) 比旋光度:[α]D 21=−139°(c=0.6、
メタノール) (6) 紫外部吸収極大(メタノール中):図1に示すとお
り、215nm(ε=20400),250(ε=68
00),283(ε=2890),305nm(ε=1
360)に極大吸収を有する。
【0023】(7) 赤外部吸収極大(KBr 錠):図2に示
すとおり、3419,1672,1603,1475,
1377,1265,1074,987,800cm-1
に極大吸収を有する。
すとおり、3419,1672,1603,1475,
1377,1265,1074,987,800cm-1
に極大吸収を有する。
【0024】(8) プロトン核磁気共鳴スペクトル(重ジ
メチルスルホキシド中):化学シフト(ppm)は以下
のようである(sは一重線、dは二重線、tは三重線、
qは四重線、br. はブロード、Hはプロトンの数、J
はスピン結合定数を示す。)。
メチルスルホキシド中):化学シフト(ppm)は以下
のようである(sは一重線、dは二重線、tは三重線、
qは四重線、br. はブロード、Hはプロトンの数、J
はスピン結合定数を示す。)。
【0025】 δ(ppm) 1.26 s(3H) 2.64 d(1H,J=15.0) 2.84 d(1H,J=15.0) 3.00 d(1H,J=16.5) 3.09 d(1H,J=16.5) 3.83 s(3H) 4.86 br.s(1H) 5.21 br.s(1H) 5.39 br.s(1H) 5.75 s(1H) 6.34 s(1H) 6.94 d(1H,J=8.0) 6.99 d(1H,J=8.0) 7.24 d(1H,J=8.0) 7.25 t(1H,J=8.0) 7.61 d(1H,J=8.0)。
【0026】(9) 13C核磁気共鳴スペクトル(重ジメチ
ルスルホキシド中):化学シフト(ppm)は以下のよ
うである(sは一重線、dは二重線、tは三重線、qは
四重線)。
ルスルホキシド中):化学シフト(ppm)は以下のよ
うである(sは一重線、dは二重線、tは三重線、qは
四重線)。
【0027】
【0028】(10) 溶剤に対する溶解性:メタノール、
エタノール、アセトン、クロロホルム、ジメチルスルホ
キシド、酢酸エチルに可溶。ヘキサンに難溶。
エタノール、アセトン、クロロホルム、ジメチルスルホ
キシド、酢酸エチルに可溶。ヘキサンに難溶。
【0029】(11) 呈色反応:ヨウ素に陽性。
【0030】(12) 酸性、中性、塩基性の区別:弱酸性
物質。
物質。
【0031】本物質K93−5305の各種理化学的性
状やスペクトルデータを検討した結果、本物質K93−
5305は下記式Iで表される構造であることが決定さ
れた。
状やスペクトルデータを検討した結果、本物質K93−
5305は下記式Iで表される構造であることが決定さ
れた。
【0032】
【化4】
【0033】以上のとおり、本物質K93−5305の
理化学的性状について詳述したが、このような性質及び
構造に一致する化合物はこれまで報告されておらず、物
質K93−5305は新規物質であると決定した。
理化学的性状について詳述したが、このような性質及び
構造に一致する化合物はこれまで報告されておらず、物
質K93−5305は新規物質であると決定した。
【0034】(作用)抗生物質K93−5305の生物
学的性質は次のとおりである。
学的性質は次のとおりである。
【0035】1. 除草活性 本物質K93−5305の貝割大根及びソルガムに対す
る除草活性を表2に示す。なお除草活性の試験は以下の
方法により行った。
る除草活性を表2に示す。なお除草活性の試験は以下の
方法により行った。
【0036】試料を所定量メタノールに溶解後脱脂綿に
含ませ乾燥したものを小型試験管に入れ、試験管に1m
Lの水を加えた後貝割大根及びソルガムを各々5粒播種
した。試験管の口を金属性の蓋で覆い、27℃で5日間
蛍光灯の照射下に置いた後草丈を測定し、薬剤無添加の
対照と比較して効果を判定した。
含ませ乾燥したものを小型試験管に入れ、試験管に1m
Lの水を加えた後貝割大根及びソルガムを各々5粒播種
した。試験管の口を金属性の蓋で覆い、27℃で5日間
蛍光灯の照射下に置いた後草丈を測定し、薬剤無添加の
対照と比較して効果を判定した。
【0037】
【表4】
【0038】この表に示したようにK93−5305は
貝割大根及びソルガムに対して明らかに除草活性を示し
た。
貝割大根及びソルガムに対して明らかに除草活性を示し
た。
【0039】2. 抗菌活性 物質K93−5305の各種微生物に対する最小生育阻
止濃度を求めた。結果を表3に示す。
止濃度を求めた。結果を表3に示す。
【0040】
【表5】
【0041】表3より明らかなように、抗生物質K93
−5305はサッカロミセス属やピリキュラリア属の真
菌に対して抗菌活性を示した。
−5305はサッカロミセス属やピリキュラリア属の真
菌に対して抗菌活性を示した。
【0042】
【実施例】以下本発明の実施例を示すが、これは単なる
一例示であってなんら本発明を限定するものではなく種
々の変法が可能である。
一例示であってなんら本発明を限定するものではなく種
々の変法が可能である。
【0043】1. 発酵 寒天斜面培地で培養したストレプトミセス・エスピーK
93−5305株(FERM P−15252)より、
グルコース2.0 %、ペプトン〔極東製薬工業(株)
製〕0.5 %、肉エキス〔極東製薬工業 (株) 製〕0.
5 %、乾燥酵母〔オリエンタル酵母工業 (株) 製〕0.
3 %、食塩0.5 %、炭酸カルシウム0.3 %からなる
液体培地(pH7.0)を100mLずつ分注した50
0mL容三角フラスコ7本に1白金耳ずつ接種し、27
℃で2日間振盪培養した。これを種培養液とした。
93−5305株(FERM P−15252)より、
グルコース2.0 %、ペプトン〔極東製薬工業(株)
製〕0.5 %、肉エキス〔極東製薬工業 (株) 製〕0.
5 %、乾燥酵母〔オリエンタル酵母工業 (株) 製〕0.
3 %、食塩0.5 %、炭酸カルシウム0.3 %からなる
液体培地(pH7.0)を100mLずつ分注した50
0mL容三角フラスコ7本に1白金耳ずつ接種し、27
℃で2日間振盪培養した。これを種培養液とした。
【0044】本培養は澱粉〔関東化学 (株) 製〕2.4
%、グルコース0.1%、ペプトン〔極東製薬工業
(株) 製〕0.3%、肉エキス〔極東製薬工業 (株)
製〕0.3%、酵母エキス〔オリエンタル酵母工業
(株) 製〕0.5%、炭酸カルシウム0.4%,微量金
属塩(Fe2+,Mn2+,Zn2+,Co2+,Cu2+を含
む)各5mg/L、アロフェン(品川化成社製)0.5
%、アデカノール(東京電化社製)0.01%からなる
液体培地(pH7.0)を35L分注した50L容発酵
糟に種培養液を700mL接種し、27℃で4日間深部
通気撹拌培養した。
%、グルコース0.1%、ペプトン〔極東製薬工業
(株) 製〕0.3%、肉エキス〔極東製薬工業 (株)
製〕0.3%、酵母エキス〔オリエンタル酵母工業
(株) 製〕0.5%、炭酸カルシウム0.4%,微量金
属塩(Fe2+,Mn2+,Zn2+,Co2+,Cu2+を含
む)各5mg/L、アロフェン(品川化成社製)0.5
%、アデカノール(東京電化社製)0.01%からなる
液体培地(pH7.0)を35L分注した50L容発酵
糟に種培養液を700mL接種し、27℃で4日間深部
通気撹拌培養した。
【0045】2. 精製 培養液(35L)を等量の酢酸エチルで抽出して、有機
相を減圧濃縮し、61.5gの油状物質を得た。
相を減圧濃縮し、61.5gの油状物質を得た。
【0046】得られた油状物質を少量のクロロホルムに
溶解し、クロロホルムで充填したシリカゲルカラム
(1.2Kg,メルク社製)に負荷し、クロロホルム−
メタノール(20:1〜9:1)で溶出し、減圧濃縮に
より、9.2gの粗物質Aを得た。
溶解し、クロロホルムで充填したシリカゲルカラム
(1.2Kg,メルク社製)に負荷し、クロロホルム−
メタノール(20:1〜9:1)で溶出し、減圧濃縮に
より、9.2gの粗物質Aを得た。
【0047】得られた粗物質Aを少量のメタノールに溶
解した後4等分し、それぞれをメタノールで充填したセ
ファデックスLH- 20(ファルマシア社製)のカラム
(400mL)に負荷し、メタノールで溶出した。活性
画分を集めて減圧濃縮し、合計105mgの粗物質Bを
得た。
解した後4等分し、それぞれをメタノールで充填したセ
ファデックスLH- 20(ファルマシア社製)のカラム
(400mL)に負荷し、メタノールで溶出した。活性
画分を集めて減圧濃縮し、合計105mgの粗物質Bを
得た。
【0048】得られた粗物質Bを少量のメタノールに溶
解し、高速液体クロマトグラフィー(センシュー科学社
製、ODS- 5251- Hカラム)に負荷し、40%ア
セトニトリルを移動相(流速7mL/分)とし、210
nmの吸収を検出しながら13.7分に溶出する画分を
集めた。これを減圧濃縮することにより抗生物質K93
−5305を40mg得た。本物質は本特許記載の通り
の性質を示した。
解し、高速液体クロマトグラフィー(センシュー科学社
製、ODS- 5251- Hカラム)に負荷し、40%ア
セトニトリルを移動相(流速7mL/分)とし、210
nmの吸収を検出しながら13.7分に溶出する画分を
集めた。これを減圧濃縮することにより抗生物質K93
−5305を40mg得た。本物質は本特許記載の通り
の性質を示した。
【0049】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により新規
抗生物質及びその製造法が提供された。本発明による新
規抗生物質は、除草剤及び抗真菌剤としての効果が期待
される。
抗生物質及びその製造法が提供された。本発明による新
規抗生物質は、除草剤及び抗真菌剤としての効果が期待
される。
【図1】K93−5305のメタノール溶液で測定した
紫外部吸収スペクトルである。
紫外部吸収スペクトルである。
【図2】K93−5305の臭化カリウム錠剤で測定し
た赤外部吸収スペクトルである。
た赤外部吸収スペクトルである。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記式[I]で表される化合物。 【化1】
- 【請求項2】 ストレプトミセス属に属する下記式
[I]で表される化合物K93−5305を生産する能
力を有する菌株を培養し、その培養物から化合物K93
−5305を採取することを特徴とする化合物K93−
5305の製造法。 【化2】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33214395A JPH09169689A (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 新規抗生物質k93−5305及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33214395A JPH09169689A (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 新規抗生物質k93−5305及びその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09169689A true JPH09169689A (ja) | 1997-06-30 |
Family
ID=18251629
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33214395A Pending JPH09169689A (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 新規抗生物質k93−5305及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09169689A (ja) |
-
1995
- 1995-12-20 JP JP33214395A patent/JPH09169689A/ja active Pending
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