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JPH0914047A - エンジンの排気ポート構造 - Google Patents

エンジンの排気ポート構造

Info

Publication number
JPH0914047A
JPH0914047A JP18075095A JP18075095A JPH0914047A JP H0914047 A JPH0914047 A JP H0914047A JP 18075095 A JP18075095 A JP 18075095A JP 18075095 A JP18075095 A JP 18075095A JP H0914047 A JPH0914047 A JP H0914047A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust port
opening
exhaust
inner peripheral
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18075095A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Tsuji
幸一 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP18075095A priority Critical patent/JPH0914047A/ja
Publication of JPH0914047A publication Critical patent/JPH0914047A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F1/00Cylinders; Cylinder heads 
    • F02F1/24Cylinder heads
    • F02F1/42Shape or arrangement of intake or exhaust channels in cylinder heads
    • F02F1/4264Shape or arrangement of intake or exhaust channels in cylinder heads of exhaust channels

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃焼室から排気ポートを通して排気を排出さ
せるとき、その排気抵抗が小さくなるようにして、エン
ジン性能を向上させる。 【構成】 排気ポート10における燃焼室8への開口部
11を開閉自在に閉じる排気弁14を設ける。上記開口
部11の開口縁24に上記排気弁14の弁がさ15を当
接させる当接面26を同上開口縁24に形成する。上記
当接面26における排気19の下流側の端縁27からこ
の端縁27の近傍でその下流側に連なる排気ポート10
の一部内周面29を上記排気ポート10の内部側に向っ
て突出する円弧凸面とする。上記当接面26に沿って延
びる仮想延長線30と、円弧凸面とした上記一部内周面
29における上記当接面26側の端縁34を通る接線3
5とがほぼ一致するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動二輪車等に搭載
される4サイクルエンジンに関し、より詳しくは、排気
ポートを通過する排気の抵抗を低減させるようにしたエ
ンジンの排気ポート構造に関する。
【0002】
【従来の技術】上記エンジンの排気ポート構造には、従
来、図2中仮想線、図3、4で示されるものがある。
【0003】これによれば、内燃機関であるエンジン1
はシリンダ2を有し、このシリンダ2はシリンダ本体3
と、このシリンダ本体3の一端に取り付けられるシリン
ダヘッド4とを備えている。
【0004】図4の側面図で示すように、上記シリンダ
本体3の軸心6をほぼ垂直にしてみたとき、このシリン
ダ本体3の上端に上記シリンダヘッド4が取り付けられ
ている。上記シリンダ本体3にはその軸心6上にシリン
ダ孔7が形成され、このシリンダ孔7には上記軸心6に
沿ってピストンが摺動自在に嵌入され、これらシリンダ
孔7内でシリンダヘッド4とピストンとで囲まれた空間
が燃焼室8とされている。
【0005】上記シリンダ2の外部を上記燃焼室8に連
通させる図示しない吸気ポートが上記シリンダヘッド4
に形成されている。また、上記シリンダ2内部の燃焼室
8を同上シリンダ2の外部に連通させる一対の排気ポー
ト10,10が、同上シリンダヘッド4に形成されてい
る。
【0006】上記吸気ポートにおける上記燃焼室8への
開口部を開閉自在とする吸気弁が設けられている。ま
た、図3の平面図で示すように、上記シリンダ2の軸心
6に沿った視線でみて、各排気ポート10における上記
燃焼室8への各開口部11は円形をなし、これら各開口
部11はそれぞれ上記軸心6から一側方(図3中矢印
A,B)に偏位させられている。また、上記各排気ポー
ト10における上記開口部11とは反対側は、この開口
部11から一旦上方に延びた後、ほぼ水平に折れ曲がっ
て、上記シリンダ2の軸心6から離れる方向に延出して
いる。また、これら各排気ポート10の延出端側は互い
に合流して合流通路12となっている。
【0007】図3中実線と、図4中二点鎖線とで示すよ
うに、上記各開口部11を上記燃焼室8側から開閉自在
に閉じる排気弁14が設けられている。この排気弁14
は上記開口部11と共通の軸心16上で、上記開口部1
1を開閉する弁がさ15を備え、かつ、上記弁がさ15
の上面から上記開口部11を通って上方に弁棒17が一
体的に延びている。この弁棒17の上端は、前記吸気弁
と共に動弁機構にカム係合させられている。
【0008】上記エンジン1の運転に伴い作動する上記
動弁機構の作動により、上記吸気弁と排気弁14とが適
宜開閉させられる。
【0009】上記吸気弁が吸気ポートを開いたとき、混
合気が上記吸気ポートを通って上記燃焼室8に吸入さ
れ、ここで燃焼させられる。そして、この燃焼による熱
エネルギーが動力に変換されて出力される。
【0010】上記燃焼によって生じた排気19は、図4
中実線で示すように、排気弁14の開弁動作で開かれた
上記開口部11を含む排気ポート10、および合流通路
12を通ってシリンダ2の外部に排出させられる。つま
り、上記開口部11を含む排気ポート10と、合流通路
12の内部は排気通路となっている。
【0011】上記シリンダヘッド4は、上記開口部11
よりも排気19の下流側の排気ポート10を形成させた
シリンダヘッド本体21と、このシリンダヘッド本体2
1に嵌着されて上記シリンダヘッド本体21を形成する
バルブシート23とで構成され、このバルブシート23
の表面が上記開口部11の開口縁24を形成している。
【0012】上記弁がさ15は、上記開口部11におけ
る排気19の下流側に向って横断面の面積が漸減する偏
平な円錐台形状をなしている。
【0013】上記開口部11の開口縁24に、上記排気
弁14の弁がさ15の円錐台形状の外周面を面接触で当
接させる当接面26が形成されている。この当接面26
は、上記開口部11における排気19の下流側に向っ
て、開口面積が漸減する円錐台形状とされている。
【0014】図2中二点鎖線と、図4中のイ〜ニ点は、
排気ポート10の長手方向でみて、その孔芯28におけ
る各位置を示し、イ点は、上記当接面26における排気
19の下流側の端縁27に対応しており、上記ロ〜ニ点
は、上記イ点から下流側の順次各位置に対応している。
【0015】そして、上記開口部11の軸心16に沿っ
て延びる切断面でみて(図4で示す側面図でみて)、上
記当接面26の端縁27からこの端縁27の近傍でその
下流側に連なる排気ポート10の一部内周面29は、ほ
ぼ直線的に延び、かつ、この一部内周面29の各部の開
口面積もほぼ一定となっている(図2中二点鎖線と図4
中のイ〜ハの範囲)。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来構
成によれば、次のような問題がある。。
【0017】即ち、上記従来構成では、当接面26を通
る仮想延長線30と、上記一部内周面29に沿って延び
る他の仮想延長線31との交角θが大きくなっている。
【0018】よって、前記図4中実線で示したように、
排気弁14が開弁動作し、その弁がさ15が開口部11
を開いてこの開口部11を通り燃焼室8から排気19が
排出されるとき、上記当接面26に沿って流れてきた排
気19が、次に、上記一部内周面29に沿って流れると
き、この排気19は上記一部内周面29から急に離れて
剥離現象が生じることとなる。
【0019】この結果、上記一部内周面29の表面に沿
って多くの渦32が発生し、これにより、排気抵抗が大
きくなることから、エンジン性能が低下することとなっ
て好ましくない。
【0020】また、図4において、上記一部内周面29
のうち、シリンダ2の軸心6から遠い側の面29aがこ
の遠い側の面29aに連なる当接面26からみた湾曲の
程度は、同上軸心6に近い側の面29bがこの近い側の
面29bに連なる当接面26からみた湾曲の程度よりも
より大きくなっている。
【0021】このため、上記当接面26に沿って流れて
きた排気19のうち、これに続いて上記遠い側の面29
aに沿って流れる一部の排気19aの方が上記近い側の
面29bに沿って流れる他部の排気19bよりも、より
急激に上記一部内周面29から離れることとなって、よ
り大きい、かつ、多くの渦32を生じがちである。
【0022】よって、排気ポート10を流れる排気19
に偏流が生じて、この点でも、排気抵抗が大きくなると
いう問題がある。
【0023】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、燃焼室から排気ポートを通して排気
を排出させるとき、その排気抵抗が小さくなるようにし
て、エンジン性能を向上させることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明のエンジンの排気ポート構造は、シリンダ2
のシリンダヘッド4に、このシリンダ2内部の燃焼室8
から同上シリンダ2の外部に向って排気19を通過させ
る排気ポート10を形成し、この排気ポート10におけ
る上記燃焼室8への開口部11を同上燃焼室8側から開
閉自在に閉じる排気弁14を設け、上記開口部11の開
口縁24に上記排気弁14の弁がさ15を当接させる当
接面26を同上開口縁24に形成し、この当接面26を
その開口面積が上記排気19の下流側に向って漸減する
円錐台形状とした場合において、上記開口部11の軸心
16に沿って延びる切断面でみて、上記当接面26にお
ける上記排気19の下流側の端縁27からこの端縁27
の近傍でその下流側に連なる排気ポート10の一部内周
面29を上記排気ポート10の内部側に向って突出する
円弧凸面とし、上記当接面26に沿って延びる仮想延長
線30と、円弧凸面とした上記一部内周面29における
上記当接面26側の端縁34を通る接線35とがほぼ一
致するようにしたものである。
【0025】上記の場合、当接面26の端縁27におけ
る上記排気ポート10の基準開口面積S0 に対し、一部
内周面29における排気ポート10の最小開口面積S1
の比率Rを55〜76%としてもよい。
【0026】また、シリンダ2の軸心6に沿った視線で
みて、排気ポート10の開口部11が上記シリンダ2の
軸心6から一側方A,Bに偏位し、同上排気ポート10
の下流端側が上記軸心6から離れる方向に延びた場合に
おいて、上記一側方A,Bとほぼ反対の方向に向って、
一部内周面29における排気ポート10の軸心36を開
口部11の軸心16から偏位させてもよい。
【0027】また、シリンダヘッド4を、開口部11よ
りも排気19の下流側の排気ポート10を形成させたシ
リンダヘッド本体21と、このシリンダヘッド本体21
に嵌着されて上記開口部11を形成するバルブシート2
3とで構成した場合において、上記バルブシート23の
一部分で上記一部内周面29の少なくとも一部分を形成
してもよい。
【0028】
【作 用】上記構成による作用は次の如くである。
【0029】図1において、排気ポート10の開口部1
1における排気弁14の弁がさ15との当接面26は、
この当接面26の端縁27からその下流側に連なる同上
排気ポート10の一部内周面29と滑らかに接続させら
れている。
【0030】よって、燃焼室8から開口部11を通り排
気19が排出されるとき、上記当接面26に沿って流れ
てきた排気19は、次に、上記一部内周面29に沿って
流れるとき、この一部内周面29から急激に離れること
が防止される。しかも、上記当接面26に沿って流れて
きた排気19は、その後、一部内周面29に対応する排
気ポート10内を円弧を描きながら流れるのに対し、上
記一部内周面29も円弧凸面とされているため、上記排
気19は上記一部内周面29から急激に離れることな
く、これに沿って流れることとなる。
【0031】上記構成において、当接面26の端縁27
における上記排気ポート10の基準開口面積S0 に対
し、一部内周面29における排気ポート10の最小開口
面積S1 の比率Rを55〜76%としてもよい。
【0032】このようにすれば、排気抵抗がより効果的
に小さくされる。
【0033】図1において、上記一部内周面29のう
ち、シリンダ2の軸心6から遠い側の面29aがこの遠
い側の面29aに連なる当接面26からみた湾曲の程度
は、同上軸心6に近い側の面29bがこの近い側の面2
9bに連なる当接面26からみた湾曲の程度よりもより
大きくなっている。
【0034】このため、上記当接面26に沿って流れて
きた排気19のうち、これに続いて上記遠い側の面29
aに沿って流れる一部の排気19aの方が上記近い側の
面29bに沿って流れる他部の排気19bよりも、より
急激に上記一部内周面29から離れることとなって、よ
り大きい、かつ、多くの渦32を生じがちである。
【0035】そこで、シリンダ2の軸心6に沿った視線
でみて、排気ポート10の開口部11が上記シリンダ2
の軸心6から一側方A,Bに偏位し、同上排気ポート1
0の下流端側が上記軸心6から離れる方向に延びた場合
において、上記一側方A,Bとほぼ反対の方向に向っ
て、一部内周面29における排気ポート10の軸心36
を開口部11の軸心16から偏位させてもよい。
【0036】このようにすれば、遠い側の面29aの円
弧凸面の方が近い側の面29bの円弧凸面よりも、排気
ポート10の内部に向ってより大きく突出することとな
る。
【0037】よって、上記遠い側の面29aに沿って流
れる一部の排気19aも上記遠い側の面29aから急激
に離れることが抑制されて、排気ポート10を流れる排
気19に偏流の生じることが抑制され、このため、排気
抵抗が小さくされる。
【0038】また、シリンダヘッド4を、開口部11よ
りも排気19の下流側の排気ポート10を形成させたシ
リンダヘッド本体21と、このシリンダヘッド本体21
に嵌着されて上記開口部11を形成するバルブシート2
3とで構成した場合において、上記バルブシート23の
一部分で上記一部内周面29の少なくとも一部分を形成
してもよい。
【0039】このようにすれば、バルブシート23の一
部分に円弧凸面を形成したこととなって、その分、この
バルブシート23の肉厚が厚くなり、これの強度と剛性
が向上する。
【0040】よって、強度的に、このバルブシート23
の直径を大きくすることが許容されて、開口部11の開
口面積を大きくできる。
【0041】
【実施例】以下、この発明の実施例を図1、図2中実
線、および図3により説明する。
【0042】なお、図2〜4で示した前記従来の技術と
共通する構成と作用については、図面に共通の符号を付
してその説明を省略する。
【0043】図1で示すように、排気ポート10の開口
部11の軸心16に沿って延びる切断面でみて、当接面
26の端縁27からこの端縁27の近傍でその下流側に
連なる排気ポート10の一部内周面29は上記排気ポー
ト10の内部側に向って突出する円弧凸面とされてい
る。そして、上記当接面26に沿って延びる仮想延長線
30と、円弧凸面とした上記一部内周面29における上
記当接面26側の端縁34を通る接線35とがほぼ一致
することとされている。
【0044】より具体的には、上記仮想延長線30と接
線35との交角は0〜2°程度とされている。なお、従
来の技術との対比のため、従来の技術における一部内周
面29を一点鎖線で示してある。
【0045】上記のように構成したため、上記開口部1
1における排気弁14の弁がさ15の当接面26は、こ
の当接面26の端縁27からその下流側に連なる同上排
気ポート10の一部内周面29と滑らかに接続すること
となっている。
【0046】よって、燃焼室8から開口部11を通り排
気19が排出されるとき、上記当接面26に沿って流れ
てきた排気19は、次に、上記一部内周面29に沿って
流れるとき、この一部内周面29から急激に離れること
が防止される。しかも、上記当接面26に沿って流れて
きた排気19は、その後、一部内周面29に対応する排
気ポート10内を円弧を描きながら流れるのに対し、上
記一部内周面29も円弧凸面とされているため、上記排
気19は上記一部内周面29から急激に離れることな
く、これに沿って流れることとなる。
【0047】また、上記当接面26の端縁27における
上記排気ポート10の基準開口面積S0 に対し、一部内
周面29における排気ポート10の最小開口面積S1
比率Rは55〜76%とされている。なお、上記各面積
0 ,S1 は弁棒17の面積を0とした値である。
【0048】上記の場合、実験結果からみて、比率R
(=S1 /S0 )を55%未満にすると、一部内周面2
9の突出量が過大となって、基準開口面積S0 が狭くな
り過ぎ、よって、圧力損失が大きくなり、排気抵抗の低
減が阻害される。
【0049】一方、上記比率Rが76%を越えると、一
部内周面29の突出量が不足して一部内周面29の表面
に渦が生じ始め、よって、この場合には、排気抵抗の低
減が不十分となる。
【0050】そこで、前記したように、比率Rを55〜
76%としたのであり、これにより、排気抵抗がより効
果的に小さくされる。
【0051】図1において、上記一部内周面29のう
ち、シリンダ2の軸心6から遠い側の面29aがこの遠
い側の面29aに連なる当接面26からみた湾曲の程度
は、同上軸心6に近い側の面29bがこの近い側の面2
9bに連なる当接面26からみた湾曲の程度よりもより
大きくなっている。
【0052】このため、上記当接面26に沿って流れて
きた排気19のうち、これに続いて上記遠い側の面29
aに沿って流れる一部の排気19aの方が上記近い側の
面29bに沿って流れる他部の排気19bよりも、より
急激に上記一部内周面29から離れることとなって、よ
り大きい、かつ、多くの渦32を生じがちである。
【0053】そこで、シリンダ2の軸心6に沿った視線
でみて、排気ポート10の開口部11が上記シリンダ2
の軸心6から一側方A,Bに偏位し、同上排気ポート1
0の下流端側が上記軸心6から離れる方向に延びた場合
において、上記一側方A,Bとほぼ反対の方向に向っ
て、一部内周面29における排気ポート10の軸心36
を開口部11の軸心16から偏位させてある。
【0054】このため、遠い側の面29aの円弧凸面の
方が近い側の面29bの円弧凸面よりも、排気ポート1
0の内部に向ってより大きく突出することとなる。
【0055】よって、上記遠い側の面29aに沿って流
れる一部の排気19aも上記遠い側の面29aから急激
に離れることが抑制されて、排気ポート10を流れる排
気19に偏流の生じることが抑制され、このため、排気
抵抗が小さくされる。
【0056】また、シリンダヘッド4を、開口部11よ
りも排気19の下流側の排気ポート10を形成させたシ
リンダヘッド本体21と、このシリンダヘッド本体21
に嵌着されて上記開口部11を形成するバルブシート2
3とで構成した場合において、上記バルブシート23の
一部分で上記一部内周面29の少なくとも一部分が形成
されている。
【0057】このため、バルブシート23の一部分に円
弧凸面を形成したこととなって、その分、このバルブシ
ート23の肉厚が厚くなり、これの強度と剛性が向上す
る。
【0058】よって、強度的に、このバルブシート23
の直径を大きくすることが許容されるため、開口部11
の開口面積が大きくされており、これにより、この開口
部11を通る排気19の圧力損失が低減されており、つ
まり、排気抵抗が更に小さくされている。
【0059】
【発明の効果】この発明によれば、排気ポートにおける
燃焼室への開口部の軸心に沿って延びる切断面でみて、
上記当接面における上記排気の下流側の端縁からこの端
縁の近傍でその下流側に連なる排気ポートの一部内周面
を上記排気ポートの内部側に向って突出する円弧凸面と
し、上記当接面に沿って延びる仮想延長線と、円弧凸面
とした上記一部内周面における上記当接面側の端縁を通
る接線とがほぼ一致するようにしてある。
【0060】このため、排気ポートの開口部における排
気弁の弁がさとの当接面は、この当接面の端縁からその
下流側に連なる同上排気ポートの一部内周面と滑らかに
接続させられている。
【0061】よって、燃焼室から開口部を通り排気が排
出されるとき、上記当接面に沿って流れてきた排気は、
次に、上記一部内周面に沿って流れるとき、この一部内
周面から急激に離れることが防止される。しかも、上記
当接面に沿って流れてきた排気は、その後、一部内周面
における排気ポートを円弧を描きながら流れるのに対
し、上記一部内周面も円弧凸面とされているため、上記
排気は上記一部内周面から急激に離れることなく、これ
に沿って流れることとなる。
【0062】この結果、上記一部内周面の表面に沿って
渦の発生することが抑制され、このため、排気抵抗が小
さくされて、エンジン性能の向上が達成される。
【0063】上記構成において、当接面の端縁における
上記排気ポートの基準開口面積に対し、一部内周面にお
ける排気ポートの最小開口面積の比率を55〜76%と
してもよい。
【0064】ところで、前記請求項1の発明によれば、
排気ポートの一部内周面に円弧凸面を形成したため、排
気ポートにおける基準開口面積よりも最小開口面積の方
が小さくなる。
【0065】この場合、実験結果からみて、上記比率を
55%未満にすると、一部内周面の突出量が過大となっ
て、基準開口面積が狭くなり過ぎ、よって、圧力損失が
大きくなり、排気抵抗の低減が阻害される。
【0066】一方、上記比率が76%を越えると、一部
内周面の突出量が不足して、一部内周面の表面に渦が生
じ始め、よって、この場合には、排気抵抗の低減が不十
分となる。
【0067】そこで、前記したように、比率を55〜7
6%としたのであり、これにより、排気抵抗がより効果
的に小さくされて、エンジン性能の向上が達成される。
【0068】ところで、上記一部内周面のうち、シリン
ダの軸心から遠い側の面がこの遠い側の面に連なる当接
面からみた湾曲の程度は、同上軸心に近い側の面がこの
近い側の面に連なる当接面からみた湾曲の程度よりもよ
り大きくなっている。
【0069】このため、上記当接面に沿って流れてきた
排気のうち、これに続いて上記遠い側の面に沿って流れ
る一部の排気の方が上記近い側の面に沿って流れる他部
の排気よりも、より急激に上記一部内周面から離れるこ
ととなって、より大きい、かつ、多くの渦を生じがちで
ある。
【0070】そこで、シリンダの軸心に沿った視線でみ
て、排気ポートの開口部が上記シリンダの軸心から一側
方に偏位し、同上排気ポートの下流端側が上記軸心から
離れる方向に延びた場合において、上記一側方とほぼ反
対の方向に向って、一部内周面における排気ポートの軸
心を開口部の軸心から偏位させてもよい。
【0071】このようにすれば、遠い側の面の円弧凸面
の方が近い側の面の円弧凸面よりも、排気ポートの内部
に向ってより大きく突出することとなる。
【0072】よって、上記遠い側の面に沿って流れる一
部の排気も上記遠い側の面から急激に離れることが抑制
されて、排気ポートを流れる排気に偏流の生じることが
抑制され、このため、排気抵抗が小さくされ、この結
果、エンジン性能の向上が達成される。
【0073】更に、この発明によれば、上記したよう
に、排気ポートの開口部はシリンダの軸心から一側方に
偏位しているため、上記開口部のうち、上記軸心に近い
側の部分が燃焼室の中央寄りに位置することから、ここ
を通してより多くの排気を排出させることが望まれる。
【0074】そこで、上記したように、上記一側方とほ
ぼ反対の方向に向って、一部内周面における排気ポート
の軸心を上記開口部の軸心から偏位させてある。
【0075】よって、上記排気ポートを通しての燃焼室
からの排気の排出が円滑になされて、エンジン性能の向
上が更に効果的となる。
【0076】また、シリンダヘッドを、開口部よりも排
気の下流側の排気ポートを形成させたシリンダヘッド本
体と、このシリンダヘッド本体に嵌着されて上記開口部
を形成するバルブシートとで構成した場合において、上
記バルブシートの一部分で上記一部内周面の少なくとも
一部分を形成してもよい。
【0077】このようにすれば、バルブシートの一部分
に円弧凸面を形成したこととなって、その分、このバル
ブシートの肉厚が厚くなり、これの強度と剛性が向上す
る。
【0078】よって、強度的に、このバルブシートの直
径を大きくすることが許容されて、開口部の開口面積を
大きくでき、これにより、この開口部を通る排気の圧力
損失を低減させることができ、つまり、排気抵抗が更に
小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す側面断面図で、図3の1
‐1線矢視断面図である。
【図2】従来の技術と本発明の実施例とを対比したグラ
フ図である。
【図3】従来の技術と本発明の実施例とに共通に用いた
平面断面図である。
【図4】従来の技術を示す図1に相当する図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 シリンダ 3 シリンダ本体 4 シリンダヘッド 6 軸心 8 燃焼室 10 排気ポート 11 開口部 14 排気弁 15 弁がさ 16 軸心 17 弁棒 19 排気 19a 一部の排気 19b 他部の排気 21 シリンダヘッド本体 23 バルブシート 24 開口縁 26 当接面 27 端縁 29 一部内周面 29a 遠い側の面 29b 近い側の面 30 仮想延長線 34 端縁 35 接線 36 軸心 S0 基準開口面積 S1 最小開口面積 R 比率

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダのシリンダヘッドに、このシリ
    ンダ内部の燃焼室から同上シリンダの外部に向って排気
    を通過させる排気ポートを形成し、この排気ポートにお
    ける上記燃焼室への開口部を同上燃焼室側から開閉自在
    に閉じる排気弁を設け、上記開口部の開口縁に上記排気
    弁の弁がさを当接させる当接面を同上開口縁に形成し、
    この当接面をその開口面積が上記排気の下流側に向って
    漸減する円錐台形状としたエンジンの排気ポート構造に
    おいて、 上記開口部の軸心に沿って延びる切断面でみて、上記当
    接面における上記排気の下流側の端縁からこの端縁の近
    傍でその下流側に連なる排気ポートの一部内周面を上記
    排気ポートの内部側に向って突出する円弧凸面とし、上
    記当接面に沿って延びる仮想延長線と、円弧凸面とした
    上記一部内周面における上記当接面側の端縁を通る接線
    とがほぼ一致するようにしたエンジンの排気ポート構
    造。
  2. 【請求項2】 当接面の端縁における上記排気ポートの
    基準開口面積に対し、一部内周面における排気ポートの
    最小開口面積の比率を55〜76%とした請求項1に記
    載のエンジンの排気ポート構造。
  3. 【請求項3】 シリンダの軸心に沿った視線でみて、排
    気ポートの開口部が上記シリンダの軸心から一側方に偏
    位し、同上排気ポートの下流端側が上記軸心から離れる
    方向に延びたエンジンの排気ポート構造において、 上記一側方とほぼ反対の方向に向って、一部内周面にお
    ける排気ポートの軸心を開口部の軸心から偏位させた請
    求項1、もしくは2に記載のエンジンの排気ポート構
    造。
  4. 【請求項4】 シリンダヘッドを、開口部よりも排気の
    下流側の排気ポートを形成させたシリンダヘッド本体
    と、このシリンダヘッド本体に嵌着されて上記開口部を
    形成するバルブシートとで構成したエンジンの排気ポー
    ト構造において、 上記バルブシートの一部分で上記一部内周面の少なくと
    も一部分を形成した請求項1から3のうちいずれか1つ
    に記載のエンジンの排気ポート構造。
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