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JPH0894863A - 光伝送チューブ - Google Patents

光伝送チューブ

Info

Publication number
JPH0894863A
JPH0894863A JP7211192A JP21119295A JPH0894863A JP H0894863 A JPH0894863 A JP H0894863A JP 7211192 A JP7211192 A JP 7211192A JP 21119295 A JP21119295 A JP 21119295A JP H0894863 A JPH0894863 A JP H0894863A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
optical transmission
clad
fluororubber
vulcanized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7211192A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Ishiharada
石原田  稔
Hideo Sugiyama
秀夫 杉山
Itsuo Tanuma
逸夫 田沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP7211192A priority Critical patent/JPH0894863A/ja
Publication of JPH0894863A publication Critical patent/JPH0894863A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 透明コア(2)と、該コア(2)よりも
低屈折率を有するクラッド(1)とを具備する光伝送チ
ューブにおいて、上記クラッド(1)の少なくともコア
と接する内面が、残存ハロゲン化合物の含有量がハロゲ
ン原子として80ppm以下の加硫フッ素ゴムから形成
されていることを特徴とする光伝送チューブ。 【効果】 本発明の光伝送チューブは、長期間使用して
も光伝送特性の低下が可及的に防止されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素ゴムをクラ
ッド材として用いた光伝送チューブに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、透明コアとこのコアよりも低屈折率を有するクラッ
ドとからなる光伝送チューブが種々の光伝送用途に用い
られている。
【0003】この場合、コアとしては、固体状のもの及
び液体状のものが知られており、このコアを被覆するク
ラッドとしては、コアの種類に応じ、種々選択される
が、本発明者が検討した結果によると、コアとして液状
コア、特にシリコーンオイルを使用した場合、クラッド
としては少なくともコアと接する内面が膨潤性等の点か
らフッ素ゴムであることが有効であることを知見した。
【0004】しかし、フッ素ゴムをクラッドとして用い
た場合、長期間使用しているうちに、光伝送特性が低下
することがわかり、このため長期間使用した後でも光伝
送特性の低下を防止するという新たな解決課題が生じ
た。
【0005】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、長期使用しても光伝送特性の低下が可及的
に防止されたフッ素ゴムをクラッド材とする光伝送チュ
ーブを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、フッ素ゴムをクラッド材に用いた光伝送チューブが
経時によりその光伝送特性が低下する原因は、クラッド
中の着色成分がコア中に溶出することにあることを見い
出すと共に、着色の少ないフッ素ゴムクラッドを得るた
め更に検討を進めた結果、フッ素ゴムの着色はフッ素ゴ
ム中の残存ハロゲン化合物により大きな影響を受けるこ
と、そして加硫フッ素ゴム中の残存ハロゲン化合物の含
有量をハロゲン原子として80ppm以下とすることが
有効であることを知見した。
【0007】特に、未加硫のフッ素ゴムを加硫する場
合、着色の点でパーオキサイド加硫が好ましく、またパ
ーオキサイド加硫を行う場合、分子内にハロゲン原子を
有するフッ素ゴムを使用し、パーオキサイドからのラジ
カルにより分子内ハロゲン原子を脱離させて高活性のラ
ジカルとなすことにより加硫を進行させるものである
が、この際分子内ハロゲン原子としては臭素原子よりヨ
ウ素原子の方が好適であることを見い出したが、いずれ
の場合にあっても、残存ハロゲン化合物がフッ素ゴム中
に残存し、この残存ハロゲン化合物を除去することが着
色防止の点から有効であることを知見した。この場合、
分子内ハロゲン原子として、上述したように、着色の点
ではヨウ素原子の方が臭素原子よりも好適であるが、反
応性の点では臭素原子の方が優れており、分子内に臭素
原子を有するフッ素ゴムを加硫して得た加硫フッ素ゴム
より残存臭素化合物を除去することにより、着色の点で
劣った分子内臭素原子を有するフッ素ゴムを加硫した加
硫フッ素ゴムを光伝送チューブのクラッドとして効果的
に使用し得、上記のように残存ハロゲン原子としての含
有量が80ppm以下の加硫フッ素ゴムを用いることで
光伝送チューブの光伝送特性が長期間に亘り保持され、
着色が防止された光伝送チューブが得られることを知見
し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】従って、本発明は、透明コアと、該コアよ
りも低屈折率を有するクラッドとを具備する光伝送チュ
ーブにおいて、上記クラッドの少なくともコアと接する
内面が、残存ハロゲン化合物の含有量がハロゲン原子と
して80ppm以下の加硫フッ素ゴムから形成されてい
ることを特徴とする光伝送チューブを提供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の光伝送チューブは、図1に示したように、中空
管状のクラッド1によりコア2を被覆してなるものであ
る(なお、3a,3bは封止栓であるが、コア2が固体
の場合は必須ではない)が、本発明においては、上記ク
ラッド1の少なくともコアと接する内面を加硫フッ素ゴ
ムにより形成したものであり、この場合、加硫フッ素ゴ
ムとして残存ハロゲン化合物の含有量がハロゲン原子と
して80ppm以下、好ましくは30ppm以下、より
好ましくは5ppm以下の加硫フッ素ゴムを用いたもの
である。残存ハロゲン化合物としては、ハロゲン分子、
HI、HBrなどがあり、原子、分子、イオンあるいは
他の原子や分子との化合物を示すが、主には分子状態あ
るいは水素化された状態のものである。なお、クラッド
は、その全体を加硫フッ素ゴムにて形成しても、クラッ
ド主体を加硫フッ素ゴム以外の弾性体で形成し、その内
面に加硫フッ素ゴム層を形成してもよい。
【0010】ここで、フッ素ゴムとしては、ビニリデン
フルオライド(VDF)−ヘキサフルオロプロピレン
(HFP)二元共重合体、VDF−HFP−テトラフル
オロエチレン(TFE)三元共重合体等のVD系フッ素
ゴム、プロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴ
ム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル系フッ素ゴム、熱可塑性フッ素ゴムなどが
挙げられる。
【0011】本発明の光伝送チューブは、そのクラッド
材として上記フッ素ゴムの加硫物を使用するものである
が、この場合、未加硫のフッ素ゴムを架橋する方法とし
ては、特に制限されず、パーオキサイド加硫、電子線加
硫等のラジカル架橋法のほか、ポリアミン加硫、ポリオ
ール加硫を採用することができるが、ラジカル架橋法が
着色が少ない点から好適である。
【0012】ラジカル架橋法としては、パーオキサイド
加硫法が典型的なものとして挙げられるが、パーオキサ
イド加硫を行う場合、パーオキサイドとしては、ケトン
パーオキサイド類、ハイドロパーオキサイド類、ジアル
キルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、パ
ーオキシエステル類等がある。
【0013】具体的には、2,5−ジメチルヘキサン−
2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、
ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパー
オキサイド、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブ
タン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタ
ン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン、t−ブチルパーオキシベンズエート、ベンゾイル
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,4−
ジクロロベンゾイルパーオキサイド、1,1−ビス(t
−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパー
オキシ)パレレート、ジクミルパーオキサイド、α,
α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベン
ゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサンなどが挙げられ、これらの中では分解
生成物の着色が少ないという点から、芳香環を含まない
脂肪族又は脂環式構造を有するパーオキサイド、例えば
2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、
2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、1,
1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、ラ
ウロイルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサンが好ましい。
【0014】上記パーオキサイドの使用量は適宜選定さ
れるが、フッ素ゴム100部(重量部、以下同様)に対
し好ましくは0.1〜10部、より好ましくは0.5〜
5部、更に好ましくは2〜4部である。パーオキサイド
の量が少なすぎると加硫が十分に行えず、ゴム物性が十
分発現できない上、未加硫のフッ素ゴムがコア中に溶出
することにより、コアでの光散乱及びコアとクラッドと
の界面での散乱が生じて光伝送特性を低下せしめる。ま
た、フッ素ゴム中の残存ハロゲンが高温で放出され、光
伝送特性を低下させる。逆に、パーオキサイドの量が多
いと、一般的にフッ素ゴムとパーオキサイドとの相溶性
は良くないため、パーオキサイドが凝集し、加硫の際に
発泡の原因となる。そのため、コアとクラッドとの界面
での光散乱が大きくなったり、特にシリコーンオイル等
の液状コアである場合、液状コアがクラッドに生じたピ
ンホールを通ってゴム弾性体に浸透し、これを膨潤させ
る場合が生じる。また、パーオキサイド分解物や未反応
物が多くなるため、光学特性を低下させる。
【0015】また、パーオキサイド加硫に際しては、フ
ッ素ゴムの架橋効率を上げるため、架橋助剤を配合する
ことが好ましい。架橋助剤としては、アクリロキシ基含
有化合物、メタクリロキシ基含有化合物、アリール基含
有化合物を添加することができる。この目的に供される
化合物としてはアクリル酸又はメタクリル酸誘導体、例
えばそのエステルを用いることができる。
【0016】エステルのアルコール残基としてはメチル
基、エチル基、ドデシル基、ステアリル基、ラウリル基
のような炭素数1〜20のアルキル基のほかに、シクロ
ヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル
基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル
基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基等を挙げる
ことができる。更に、エチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール等の多官能アル
コールとのエステルも同様に用いることができる。
【0017】また、アリール基含有化合物としてはジア
リルフタレート、ジアリルフマレート、ジアリルマレエ
ート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌ
レートが好ましく用いられる。
【0018】これらの使用量はフッ素ゴム100部に対
し0.1〜20部、特に0.5〜5部とすることが好ま
しい。
【0019】ここで、パーオキサイド加硫を行う場合、
フッ素ゴムはその分子内にラジカル活性点としてハロゲ
ン原子を有するものが用いられる。これはパーオキサイ
ドからのラジカルにより分子内ハロゲン原子が脱離し、
高活性のラジカルになって例えば下式のように加硫が進
行する。なお、ハロゲン原子の位置としては、主鎖中、
側鎖、主鎖末端など、いずれにあってもよいが、特に主
鎖末端にあることが好ましい。
【0020】
【化1】
【0021】この分子内ハロゲン原子としては、反応性
が高い点から主に臭素が用いられているが、本発明者の
検討によると、分子内に臭素原子を有するフッ素ゴムは
着色が多く、このため加硫フッ素ゴム自体としては着色
が少ないという点から分子内にヨウ素原子を有するもの
がクラッド材として好適であるが、本発明においては、
後述するような残存ハロゲン化合物の除去法によって残
存ハロゲン化合物を除去し、着色を低減させるので、分
子内臭素原子を有するフッ素ゴムをも有効に使用するこ
とができる。
【0022】パーオキサイド加硫条件としてはパーオキ
サイド種により異なるが、例えばパーヘキサ25B
(2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン)を用いた場合には、通常140〜160
℃で10分〜1時間の一次加硫ののち、二次加硫として
160〜200℃で1〜20時間行われる。加硫は、プ
レス、オーブン、オートクレーブなどが用いられ、オー
ブンやオートクレーブの場合には酸素による架橋阻害を
防ぐため、N2などの不活性ガスや水蒸気による置換、
真空引きなどが適宜必要となる。加硫温度及び時間につ
いては、温度が低すぎるか時間が短かすぎると、ゴムの
加硫が十分に進まないばかりか、接着も不十分になる場
合があり、高すぎるか長すぎるとチューブやゴムの分解
又は接着力(特にシランカップリング剤を用いた場合)
の低下が見られる場合がある。
【0023】電子線加硫の場合は、上記のようなパーオ
キサイドを用いず、電子線でラジカルを発生させ、トリ
アリルイソシアヌレート(TAIC)、α−TMPT、
TMPT等を用いて架橋させるもので、この場合0.5
〜20Mrad、好ましくは2〜10Mradの照射線
量とすることが好ましく、また窒素ガスなどの不活性ガ
ス雰囲気で行うことが好ましい。なお、架橋助剤の使用
量は上記と同様である。
【0024】なお、電子線加硫の場合も、用いる未加硫
フッ素ゴムは分子内、特に末端に臭素原子、ヨウ素原子
又は塩素原子を有するものが着色が少ない点で好まし
い。
【0025】本発明の光伝送チューブにおけるクラッド
材は、このように残存ハロゲン化合物の含有量をハロゲ
ン原子として80ppm以下とした加硫フッ素ゴムを使
用したものであるが、かかるフッ素ゴムを得る方法とし
ては、加硫フッ素ゴムを溶剤洗浄する方法、加熱処理す
る方法、減圧処理する方法などを採用して加硫フッ素ゴ
ム中の残存ハロゲン化合物を除去することが有効であ
る。
【0026】ここで、加硫フッ素ゴムを溶剤洗浄する方
法としては、ヨウ素、臭素等のハロゲン化合物を溶解
し、かつフッ素ゴムを侵すことのない溶剤、例えば低級
アルコール、ケトン、芳香族炭化水素、水、フッ素系溶
剤、シリコーン、石油系溶剤、リン酸エステル系溶剤な
どの1種又は2種以上の混合溶剤、好ましくはエタノー
ルや水などを用いて洗浄する方法が挙げられる。洗浄方
法としては、浸漬処理する方法、蒸気中で蒸す(スチー
ムストリッピング)方法などが採用し得る。
【0027】また、ハロゲン分子の昇華や蒸発を促進さ
せるため、高温で、好ましくはハロゲン分子の融点以上
で熱処理する方法も有効であり、また、真空オーブン等
を用いて減圧乃至真空下にハロゲン分子を除去する方法
も好適に採用し得る。
【0028】この場合、溶剤洗浄処理、加熱処理、減圧
処理はそれぞれ単独で行っても、併用処理するようにし
てもよく、例えば加熱処理と減圧処理を同時並行して行
うことができる。
【0029】なお、本発明において、加硫フッ素ゴムは
残存ハロゲン化合物の含有量がハロゲン原子として80
ppm以下のものを使用するものであるが、この残存ハ
ロゲン化合物含有量は、下記方法により測定した測定値
を意味する。
【0030】前記パーオキサイドを含む又はパーオキサ
イド、架橋助剤を含む架橋ゴム(電子線架橋物も含む)
をアルコール(特にこの場合メタノールが適する)で還
留(AgNO3溶液のトラップ付)して、遊離ハロゲン
を抽出し、これにAgNO3水溶液を加えて遊離ハロゲ
ンをハロゲン化銀(AgX)として沈殿させ、濾過、秤
量(強熱乾燥を含む)して、AgX量を求める(沈殿物
は水洗、次いでメタノール、メチルエチルケトンで洗浄
し、未反応AgNO3、溶解したフッ素ゴム分等の不純
物を除去した高純度のものである)。
【0031】更にハロゲン化銀(AgX)のハロゲン種
(X種)はXMA(X線マイクアナリシス)にて種類を
決定し、これからハロゲン量に換算し、試料中の含量を
下記式により求めたものである。なお、ここでのハロゲ
ンXは主としてBr、ヨウ素、塩素を対象とするが、他
のハロゲンにも適用できる。
【0032】
【数1】
【0033】本発明において、クラッドをゴム弾性体と
その内側に形成される加硫フッ素ゴムとの構成にする場
合、ゴム弾性体としては、例えばジメチルシリコーンゴ
ム、メチルフェニルシリコーンゴム、フルオロシリコー
ンゴム等のシリコーンゴム類、ブチルゴム、ハロゲン化
ブチルゴム、飽和型ブチルゴム等のブチルゴム類、EP
DM、アクリルゴム、ニトリルゴム、更にSBS、SE
BS、SIS等の熱可塑性エラストマーなどが使用さ
れ、これらの単層構成又は2層以上の複層構成とするこ
とができるが、シリコーンゴム系、ブチルゴム系、EP
DM系の加硫ゴムが好ましく、また熱可塑性エラストマ
ーも好ましい。これらの中では耐熱性等の点からシリコ
ーンゴム類が、また水蒸気などのガスバリヤー性の点か
らブチルゴム類やEPDM類が好適に用いられる。
【0034】本発明の光伝送チューブにおいて、コア材
としては特に制限はなく、クラッド材よりも屈折率が高
い固体、液状又は流動状の透明材料が用いられる。
【0035】この場合、固体透明材料としては、アクリ
ル系樹脂、メタクリル系樹脂が好ましく用いられ、例え
ばメチルアクリレート、メチルメタクリレート等のアル
キルアクリレート、アルキルメタクリレートのホモポリ
マーやコポリマー、これらのモノマーとこれに共重合可
能な透明ポリマーを得ることができる他のアクリレー
ト、メタクリレートを共重合したものを挙げることがで
きる。また、液状又は流動状の透明材料の具体例として
は、無機塩の水溶液、エチレングリコールやグリセリン
等の多価アルコール、ポリジメチルシロキサンやポリフ
ェニルメチルシロキサン等のシリコーンオイル、ポリエ
ーテル、ポリエステル、流動パラフィン等の炭化水素、
三フッ化塩化エチレンオイル等のハロゲン化炭化水素、
トリス(クロロエチル)ホスフェートやトリオクチルホ
スフェート等の燐酸エステル類、ポリマーを適当な溶媒
で希釈したポリマー溶液が挙げられる。
【0036】これらの中では、液状又は流動状のコア
材、特にシリコーンオイルが本発明の目的にとって有効
である。
【0037】また、封止栓はコア材が固体のものでも使
用され得るが、特にコア材が液状又は流動状のものであ
る場合に必要とするものであり、この場合、光の窓材と
して作用させる際は、封止栓を形成する材料は透明であ
ることが必要であり、かかる封止栓の材料として具体的
には、石英ガラス、パイレックスガラス、多成分ガラ
ス、サファイヤ、水晶などの無機ガラス、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ABS樹脂、アクリロニトリル・
スチレン共重合樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体、
アクリロニトリル・EPDM・スチレン三元共重合体、
スチレン・メチルメタクリレート共重合体、(メタ)ア
クリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリメチルペンテン、アリ
ルジグリコールカーボネート樹脂、スピラン樹脂、アモ
ルファスポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリアリルサルホ
ン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリ
イミド、ポリエチレンテレフタレート、ジアリルフタレ
ート、フッ素樹脂、ポリエステルカーボネート、シリコ
ン樹脂などの有機ガラスやプラスチック透明材料を挙げ
ることができる。この中でも石英ガラス、パイレックス
ガラス、多成分ガラス等の無機ガラスは透明性のみなら
ず、耐熱性にも優れ、また化学的にも安定であるため、
その内側端面で接触するコアや、その外側端面で接触す
るガスや水分とも化学的に反応せず、長期的に優れた性
能をもたらすことができる。
【0038】ここで、窓材(封止栓)の屈折率はコアの
屈折率とほぼ等しいものを用いることが好ましい。ま
た、窓材(封止栓)の少なくとも光が入射する側の端面
に伝送しようとする光波長範囲に対する反射防止膜を設
けることが好ましい。更に、入射光に紫外線あるいは赤
外線が含まれる場合には、紫外線によるコアの劣化を防
いだり、赤外線よる温度上昇を防止するために、必要に
応じて紫外線及び/又は赤外線カット膜を窓材(封止
栓)の入射端面に設けることができる。窓材(封止栓)
自体がUV及び/又はIR吸収性を有するものを用いて
も良い。
【0039】なお、透明性を必要としない場合は、金属
やセラミックスなどを用いることができる。
【0040】また、図示していないが、封止栓でクラッ
ド端部を封止するに際し、熱収縮処理、接着処理、ホー
スバンド締結、ワイヤー素線による巻き上げ、形状記憶
合金による固定、スリーブ、O−リング、パッキングを
介しての締め付け等の機械的な締結を必要に応じて実施
することができる。中でも、ステンレススチール、アル
ミニウム、銅、真ちゅうなどの銅合金、スチール、T
i、Niなどの金属スリーブをクラッド外周部にこれを
覆って嵌合し、スリーブを圧縮変形させる加締め方法で
封止栓をクラッドに固定することが好適である。
【0041】本発明においては、必要によりこの光伝送
チューブを保護する目的で適宜な被覆材でクラッドを被
覆することもできる。被覆材としてはプラスチック、エ
ラストマー、金属、ガラス、無機材料の中から選定する
ことができる。
【0042】具体的には、ポリアミド、エポキシ樹脂、
ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、フ
ッ素樹脂、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、塩酸ゴム、天
然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、ク
ロロプレンゴム、アクリルゴム、EPDM、フッ素ゴム
等の高分子材料をコーティング、押し出し成形、或いは
テープ状材料の巻き付け、熱収縮処理などによりクラッ
ドに被覆することができる。
【0043】また、SUS、アルミ、銅、鉄などの金属
材料、或いは上記の高分子材料をパイプ状、蛇腹管状、
螺旋ワイヤー状に成形したものの中にコアを被覆したク
ラッドを挿入しても良い。更には金属材料をクラッド外
周へ鍍金、蒸着、スパッタなどによりめっきすることで
金属膜を被覆することもできる。
【0044】これらの被覆材は単体或いは他の材料との
複合体として用いることもできる。
【0045】なお、上記の被覆材は光伝送チューブの保
護だけでなく、遮光或いは所用部分だけを発光させる目
的で設けることもできる。例えば上記被覆材の所用部分
に穴を開けたり、透明にするとその部分から光が外に漏
れ多数のスポット状或いはライン状の発光体とすること
ができる。
【0046】
【実施例】以下、実験例及び実施例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0047】〔実験例〕フッ素ゴムとして、末端にヨウ
素原子を有するVDF−HFP二元共重合体(ダイエル
G901)及び末端に臭素原子を有するVDF−HFP
二元共重合体(バイトンVTR7085)をそれぞれ使
用し、その100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン1.5部、トリアリ
ルイソシアヌレート4部を配合し、混練してフッ素ゴム
組成物を調製した。
【0048】このゴム組成物を1mm厚のシートの形状
に成形し、一次加硫として160℃,30分でプレス加
硫したのち、二次加硫としてオーブン中180℃,5時
間でパーオキサイド加硫を行った。
【0049】次に、上記加硫ゴムを下記条件で処理し
た。エタノール洗浄 加硫ゴムをエタノール中に浸漬し、20℃で100時間
浸漬した。加熱減圧処理 加硫ゴムを真空オーブンに入れ、140℃,10Tor
rで10時間処理した。
【0050】未処理及び上記処理された加硫ゴムの残存
ハロゲン原子含有量及び400nm,500nm波長で
の透過度を測定した。その結果を表1に示す。なお、残
存ハロゲン原子含有量は上記方法によって測定した。
【0051】
【表1】
【0052】〔実施例1〕実験No.1のフッ素ゴム組
成物を用い、これを内径10mm、外径12mm、長さ
2mのチューブ状に成形し、加硫した。
【0053】このチューブにシリコーンオイルを充填
し、両端にパイレックスガラス製の封止栓(直径10m
m×長さ20mm)を装着し、光伝送チューブを作成し
た。
【0054】〔実施例2〕実験No.4のフッ素ゴム組
成物を用い、これを内径10mm、外径12mm、長さ
2mのチューブ状に成形し、加硫した。
【0055】このチューブにシリコーンオイルを充填
し、両端にパイレックスガラス製の封止栓(直径10m
m×長さ20mm)を装着し、光伝送チューブを作成し
た。
【0056】上で得られた光伝送チューブは、コアが実
質的に着色することもなく、長期に亘り良好な光伝送特
性を有していた。
【0057】
【発明の効果】本発明の光伝送チューブは、長期間使用
しても光伝送特性の低下が可及的に防止されたものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光伝送チューブの一例を示す一部省略
断面図である。
【符号の説明】
1 クラッド 2 コア 3a,3b 封止栓

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明コア(2)と、該コア(2)よりも
    低屈折率を有するクラッド(1)とを具備する光伝送チ
    ューブにおいて、上記クラッド(1)の少なくともコア
    と接する内面が、残存ハロゲン化合物の含有量がハロゲ
    ン原子として80ppm以下の加硫フッ素ゴムから形成
    されていることを特徴とする光伝送チューブ。
  2. 【請求項2】 加硫フッ素ゴムを溶剤洗浄、加熱処理及
    び減圧処理の単独又はこれらを組み合せた処理により、
    残存ハロゲン化合物の含有量をハロゲン原子として80
    ppm以下にした請求項1記載の光伝送チューブ。
JP7211192A 1994-07-29 1995-07-27 光伝送チューブ Pending JPH0894863A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6280059B1 (en) 1997-10-02 2001-08-28 Hamamatsu Photonics K.K. Spotlight source apparatus

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US6280059B1 (en) 1997-10-02 2001-08-28 Hamamatsu Photonics K.K. Spotlight source apparatus

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