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JPH0894861A - 光伝送チューブ - Google Patents

光伝送チューブ

Info

Publication number
JPH0894861A
JPH0894861A JP7211189A JP21118995A JPH0894861A JP H0894861 A JPH0894861 A JP H0894861A JP 7211189 A JP7211189 A JP 7211189A JP 21118995 A JP21118995 A JP 21118995A JP H0894861 A JPH0894861 A JP H0894861A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical transmission
fluororubber
rubber
transmission tube
core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7211189A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Ishiharada
石原田  稔
Hideo Sugiyama
秀夫 杉山
Itsuo Tanuma
逸夫 田沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP7211189A priority Critical patent/JPH0894861A/ja
Publication of JPH0894861A publication Critical patent/JPH0894861A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 透明コア(2)と、該コア(2)よりも
低屈折率を有するクラッド(1)とを具備する光伝送チ
ューブにおいて、上記クラッド(1)の少なくともコア
と接する内面がラジカル反応により架橋されたフッ素ゴ
ムから形成されていることを特徴とする光伝送チュー
ブ。 【効果】 本発明の光伝送チューブは、長期間使用して
も光伝送特性の低下が可及的に防止されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素ゴムをクラ
ッド材として用いた光伝送チューブに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、透明コアとこのコアよりも低屈折率を有するクラッ
ドとからなる光伝送チューブが種々の光伝送用途に用い
られている。
【0003】この場合、コアとしては、固体状のもの及
び液体状のものが知られており、このコアを被覆するク
ラッドとしては、コアの種類に応じ、種々選択される
が、本発明者が検討した結果によると、コアとして液状
コア、特にシリコーンオイルを使用した場合、クラッド
としては少なくともコアと接する内面が膨潤性等の点か
らフッ素ゴムであることが有効であることを知見した。
【0004】しかし、フッ素ゴムをクラッドとして用い
た場合、長期間使用しているうちに、光伝送特性が低下
することがわかり、このため長期間使用した後でも光伝
送特性の低下を防止するという新たな解決課題が生じ
た。
【0005】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、長期使用しても光伝送特性の低下が可及的
に防止されたフッ素ゴムをクラッド材とする光伝送チュ
ーブを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、フッ素ゴムをクラッド材に用いた光伝送チューブが
経時によりその光伝送特性が低下する原因は、クラッド
中の着色成分がコア中に溶出することにあることを見い
出すと共に、着色の少ないフッ素ゴムクラッドを得るた
め更に検討を進めた結果、ラジカル反応により架橋され
たフッ素ゴムがクラッド材として最適であることを知見
した。
【0007】即ち、フッ素ゴムの加硫方式には、ポリア
ミン加硫、ポリオール加硫のほか、パーオキサイド加
硫、電子線加硫等のラジカル反応加硫があるが、ポリア
ミン及びポリオール加硫、特にポリアミン加硫は、加硫
時に発生する副生成物或いは加硫剤自体の着色が大き
く、この着色成分がコア中に溶出し、透過光が着色する
のに対し、パーオキサイド加硫では着色が少なく、この
ため光伝送チューブのクラッド材に適していること、ま
た電子線加硫の場合は電子線でラジカルを発生させ、ト
リアリルイソシアヌレート(TAIC)などで架橋させ
るものであるため、反応副生成物が更に少なく、かかる
ラジカル反応で架橋されたフッ素ゴムをクラッドとした
場合、光伝送チューブの光伝送特性が長期間に亘り保持
され、着色の少ない光伝送チューブが得られること、ま
たこの場合ラジカル架橋される未加硫のフッ素ゴムとし
ては、分子内にヨウ素原子を有するフッ素ゴムが、これ
を架橋したときに着色が少ないので、より有効であるこ
とを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】従って、本発明は、透明コアと、該コアよ
りも低屈折率を有するクラッドとを具備する光伝送チュ
ーブにおいて、上記クラッドの少なくともコアと接する
内面がラジカル反応により架橋されたフッ素ゴムから形
成されていることを特徴とする光伝送チューブ及びラジ
カル反応により架橋されるフッ素ゴムが分子内にヨウ素
原子を有するものである光伝送チューブを提供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の光伝送チューブは、図1に示したように、中空
管状のクラッド1によりコア2を被覆してなるものであ
る(なお、3a,3bは封止栓であるが、コア2が固体
の場合は必須ではない)が、本発明においては、上記ク
ラッド1の少なくともコアと接する内面をフッ素ゴムに
より形成したものであり、この場合、フッ素ゴムとして
ラジカル反応により架橋されたものを使用したものであ
る。なお、クラッドは、その全体を加硫フッ素ゴムにて
形成しても、クラッド主体を加硫フッ素ゴム以外の弾性
体で形成し、その内面に加硫フッ素ゴム層を形成しても
よい。
【0010】ここで、フッ素ゴムとしては、ビニリデン
フルオライド(VDF)−ヘキサフルオロプロピレン
(HFP)二元共重合体、VDF−HFP−テトラフル
オロエチレン(TFE)三元共重合体等のVD系フッ素
ゴム、プロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴ
ム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル系フッ素ゴム、熱可塑性フッ素ゴムなどが
挙げられる。
【0011】本発明の光伝送チューブは、そのクラッド
材として上記フッ素ゴムを使用するものであるが、これ
を架橋してクラッドを形成する場合、ラジカル架橋によ
り架橋するものである。
【0012】この場合、ラジカル架橋法としては、パー
オキサイド加硫、電子線加硫、光架橋といった方法が挙
げられる。
【0013】パーオキサイド加硫を行う場合、パーオキ
サイドとしては、ケトンパーオキサイド類、ハイドロパ
ーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、ジアシ
ルパーオキサイド類、パーオキシエステル類等がある。
【0014】具体的には、2,5−ジメチルヘキサン−
2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、
ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパー
オキサイド、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブ
タン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタ
ン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン、t−ブチルパーオキシベンズエート、ベンゾイル
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,4−
ジクロロベンゾイルパーオキサイド、1,1−ビス(t
−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパー
オキシ)パレレート、ジクミルパーオキサイド、α,
α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベン
ゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサンなどが挙げられ、これらの中では分解
生成物の着色が少ないという点から、芳香環を含まない
脂肪族又は脂環式構造を有するパーオキサイド、例えば
2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、
2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、1,
1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、ラ
ウロイルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサンが好ましい。
【0015】上記パーオキサイドの使用量は適宜選定さ
れるが、フッ素ゴム100部(重量部、以下同様)に対
し好ましくは0.1〜10部、より好ましくは0.5〜
5部、更に好ましくは2〜4部である。パーオキサイド
の量が少なすぎると加硫が十分に行えず、ゴム物性が十
分発現できない上、未加硫のフッ素ゴムがコア中に溶出
することにより、コアでの光散乱及びコアとクラッドと
の界面での散乱が生じて光伝送特性を低下せしめる。ま
た、フッ素ゴム中の残存ハロゲンが高温で放出され、光
伝送特性を低下させる。逆に、パーオキサイドの量が多
いと、一般的にフッ素ゴムとパーオキサイドとの相溶性
は良くないため、パーオキサイドが凝集し、加硫の際に
発泡の原因となる。そのため、コアとクラッドとの界面
での光散乱が大きくなったり、特にシリコーンオイル等
の液状コアである場合、液状コアがクラッドに生じたピ
ンホールを通ってゴム弾性体に浸透し、これを膨潤させ
る場合が生じる。また、パーオキサイド分解物や未反応
物が多くなるため、光学特性を低下させる。
【0016】また、パーオキサイド加硫に際しては、フ
ッ素ゴムの架橋効率を上げるため、架橋助剤を配合する
ことが好ましい。架橋助剤としては、アクリロキシ基含
有化合物、メタクリロキシ基含有化合物、アリール基含
有化合物を添加することができる。この目的に供される
化合物としてはアクリル酸又はメタクリル酸誘導体、例
えばそのエステルを用いることができる。
【0017】エステルのアルコール残基としてはメチル
基、エチル基、ドデシル基、ステアリル基、ラウリル基
のような炭素数1〜20のアルキル基のほかに、シクロ
ヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル
基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル
基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基等を挙げる
ことができる。更に、エチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール等の多官能アル
コールとのエステルも同様に用いることができる。
【0018】また、アリール基含有化合物としてはジア
リルフタレート、ジアリルフマレート、ジアリルマレエ
ート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌ
レートが好ましく用いられる。
【0019】これらの使用量はフッ素ゴム100部に対
し0.1〜20部、特に0.5〜5部とすることが好ま
しい。
【0020】ここで、パーオキサイド加硫を行う場合、
フッ素ゴムはその分子内にラジカル活性点としてハロゲ
ン原子を有するものが用いられる。これはパーオキサイ
ドからのラジカルにより分子内ハロゲン原子が脱離し、
高活性のラジカルになって例えば下式のように加硫が進
行する。なお、ハロゲン原子の位置としては、主鎖中、
側鎖、主鎖末端など、いずれにあってもよいが、特に主
鎖末端にあることが好ましい。
【0021】
【化1】
【0022】この分子内ハロゲン原子としては、反応性
が高い点から主に臭素が用いられているが、本発明者の
検討によると、分子内に臭素原子を有するフッ素ゴムは
着色が多く、このため多少反応性が低いとしても、着色
が少ないという点から分子内にヨウ素又は塩素原子を有
するものがクラッド材として好適であり、従ってこのよ
うな点からラジカル架橋による本発明のフッ素ゴムクラ
ッドとしては、分子内にヨウ素又は塩素原子を有するフ
ッ素ゴムをラジカル架橋したものが好ましい。
【0023】パーオキサイド加硫条件としてはパーオキ
サイド種により異なるが、例えばパーヘキサ25B
(2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン)を用いた場合には、通常140〜160
℃で10分〜1時間の一次加硫ののち、二次加硫として
160〜200℃で1〜20時間行われる。加硫は、プ
レス、オーブン、オートクレーブなどが用いられ、オー
ブンやオートクレーブの場合には酸素による架橋阻害を
防ぐため、N2などの不活性ガスや水蒸気による置換、
真空引きなどが適宜必要となる。加硫温度及び時間につ
いては、温度が低すぎるか時間が短かすぎると、ゴムの
加硫が十分に進まないばかりか、接着も不十分になる場
合があり、高すぎるか長すぎるとチューブやゴムの分解
又は接着力(特にシランカップリング剤を用いた場合)
の低下が見られる場合がある。
【0024】電子線加硫の場合は、上記のようなパーオ
キサイドを用いず、電子線でラジカルを発生させ、トリ
アリルイソシアヌレート(TAIC)、α−TMPT、
TMPT等を用いて架橋させるもので、この場合0.5
〜20Mrad、好ましくは2〜10Mradの照射線
量とすることが好ましく、また窒素ガスなどの不活性ガ
ス雰囲気で行うことが好ましい。なお、架橋助剤の使用
量は上記と同様である。
【0025】なお、電子線加硫の場合も、用いる未加硫
フッ素ゴムは分子内、特に末端に臭素原子、ヨウ素原子
又は塩素原子を有するものが着色が少ない点で好まし
い。
【0026】本発明において、クラッドをゴム弾性体と
その内側に形成される加硫フッ素ゴムとの構成にする場
合、ゴム弾性体としては、例えばジメチルシリコーンゴ
ム、メチルフェニルシリコーンゴム、フルオロシリコー
ンゴム等のシリコーンゴム類、ブチルゴム、ハロゲン化
ブチルゴム、飽和型ブチルゴム等のブチルゴム類、EP
DM、アクリルゴム、ニトリルゴム、更にSBS、SE
BS、SIS等の熱可塑性エラストマーなどが使用さ
れ、これらの単層構成又は2層以上の複層構成とするこ
とができるが、シリコーンゴム系、ブチルゴム系、EP
DM系の加硫ゴムが好ましく、また熱可塑性エラストマ
ーも好ましい。これらの中では耐熱性等の点からシリコ
ーンゴム類が、また水蒸気などのガスバリヤー性の点か
らブチルゴム類やEPDM類が好適に用いられる。
【0027】本発明の光伝送チューブにおいて、コア材
としては特に制限はなく、クラッド材よりも屈折率が高
い固体、液状又は流動状の透明材料が用いられる。
【0028】この場合、固体透明材料としては、アクリ
ル系樹脂、メタクリル系樹脂が好ましく用いられ、例え
ばメチルアクリレート、メチルメタクリレート等のアル
キルアクリレート、アルキルメタクリレートのホモポリ
マーやコポリマー、これらのモノマーとこれに共重合可
能な透明ポリマーを得ることができる他のアクリレー
ト、メタクリレートを共重合したものを挙げることがで
きる。また、液状又は流動状の透明材料の具体例として
は、無機塩の水溶液、エチレングリコールやグリセリン
等の多価アルコール、ポリジメチルシロキサンやポリフ
ェニルメチルシロキサン等のシリコーンオイル、ポリエ
ーテル、ポリエステル、流動パラフィン等の炭化水素、
三フッ化塩化エチレンオイル等のハロゲン化炭化水素、
トリス(クロロエチル)ホスフェートやトリオクチルホ
スフェート等の燐酸エステル類、ポリマーを適当な溶媒
で希釈したポリマー溶液が挙げられる。
【0029】これらの中では、液状又は流動状のコア
材、特にシリコーンオイルが本発明の目的にとって有効
である。
【0030】また、封止栓はコア材が固体のものでも使
用され得るが、特にコア材が液状又は流動状のものであ
る場合に必要とするものであり、この場合、光の窓材と
して作用させる際は、封止栓を形成する材料は透明であ
ることが必要であり、かかる封止栓の材料として具体的
には、石英ガラス、パイレックスガラス、多成分ガラ
ス、サファイヤ、水晶などの無機ガラス、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ABS樹脂、アクリロニトリル・
スチレン共重合樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体、
アクリロニトリル・EPDM・スチレン三元共重合体、
スチレン・メチルメタクリレート共重合体、(メタ)ア
クリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリメチルペンテン、アリ
ルジグリコールカーボネート樹脂、スピラン樹脂、アモ
ルファスポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリアリルサルホ
ン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリ
イミド、ポリエチレンテレフタレート、ジアリルフタレ
ート、フッ素樹脂、ポリエステルカーボネート、シリコ
ン樹脂などの有機ガラスやプラスチック透明材料を挙げ
ることができる。この中でも石英ガラス、パイレックス
ガラス、多成分ガラス等の無機ガラスは透明性のみなら
ず、耐熱性にも優れ、また化学的にも安定であるため、
その内側端面で接触するコアや、その外側端面で接触す
るガスや水分とも化学的に反応せず、長期的に優れた性
能をもたらすことができる。
【0031】ここで、窓材(封止栓)の屈折率はコアの
屈折率とほぼ等しいものを用いることが好ましい。ま
た、窓材(封止栓)の少なくとも光が入射する側の端面
に伝送しようとする光波長範囲に対する反射防止膜を設
けることが好ましい。更に、入射光に紫外線あるいは赤
外線が含まれる場合には、紫外線によるコアの劣化を防
いだり、赤外線よる温度上昇を防止するために、必要に
応じて紫外線及び/又は赤外線カット膜を窓材(封止
栓)の入射端面に設けることができる。窓材(封止栓)
自体がUV及び/又はIR吸収性を有するものを用いて
も良い。
【0032】なお、透明性を必要としない場合は、金属
やセラミックスなどを用いることができる。
【0033】また、図示していないが、封止栓でクラッ
ド端部を封止するに際し、熱収縮処理、接着処理、ホー
スバンド締結、ワイヤー素線による巻き上げ、形状記憶
合金による固定、スリーブ、O−リング、パッキングを
介しての締め付け等の機械的な締結を必要に応じて実施
することができる。中でも、ステンレススチール、アル
ミニウム、銅、真ちゅうなどの銅合金、スチール、T
i、Niなどの金属スリーブをクラッド外周部にこれを
覆って嵌合し、スリーブを圧縮変形させる加締め方法で
封止栓をクラッドに固定することが好適である。
【0034】本発明においては、必要によりこの光伝送
チューブを保護する目的で適宜な被覆材でクラッドを被
覆することもできる。被覆材としてはプラスチック、エ
ラストマー、金属、ガラス、無機材料の中から選定する
ことができる。
【0035】具体的には、ポリアミド、エポキシ樹脂、
ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、フ
ッ素樹脂、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、塩酸ゴム、天
然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、ク
ロロプレンゴム、アクリルゴム、EPDM、フッ素ゴム
等の高分子材料をコーティング、押し出し成形、或いは
テープ状材料の巻き付け、熱収縮処理などによりクラッ
ドに被覆することができる。
【0036】また、SUS、アルミ、銅、鉄などの金属
材料、或いは上記の高分子材料をパイプ状、蛇腹管状、
螺旋ワイヤー状に成形したものの中にコアを被覆したク
ラッドを挿入しても良い。更には金属材料をクラッド外
周へ鍍金、蒸着、スパッタなどによりめっきすることで
金属膜を被覆することもできる。
【0037】これらの被覆材は単体或いは他の材料との
複合体として用いることもできる。
【0038】なお、上記の被覆材は光伝送チューブの保
護だけでなく、遮光或いは所用部分だけを発光させる目
的で設けることもできる。例えば上記被覆材の所用部分
に穴を開けたり、透明にするとその部分から光が外に漏
れ多数のスポット状或いはライン状の発光体とすること
ができる。
【0039】
【実施例】以下、実験例及び実施例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0040】〔実験例1〕フッ素ゴムとして、末端にヨ
ウ素原子を有するVDF−HFP二元共重合体(ダイエ
ルG801)及び末端に臭素原子を有するVDF−HF
P二元共重合体(バイトンVTR7085)をそれぞれ
使用し、その100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.75部、トリア
リルイソシアヌレート2部を配合し、混練してフッ素ゴ
ム組成物を調製した。
【0041】このゴム組成物を厚さ1mmのシートの形
状に成形し、160℃,30分間でプレス加硫を行っ
た。次に、上記加硫ゴムの透過率を400nmの波長で
測定した。
【0042】比較のため、フッ素ゴムとしてVDF−H
FP二元共重合体(ダイエルG201,ダイエルG70
4)を使用し、それぞれポリアミン加硫及びポリオール
加硫を行った。以上の結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】〔実験例2〕末端にヨウ素原子を有するV
DF−HFP二元共重合体100部をフッ素ゴムとして
用い、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサンの量を表2に示す通りとし、トリアリ
ルイソシアヌレート2部を配合し、混練してフッ素ゴム
組成物を調製した。
【0045】このゴム組成物を厚さ1mmのシートの形
状に成形し、一次加硫として160℃,30分間でプレ
ス加硫した後、二次加硫としてオーブン中180℃,5
時間でパーオキサイド加硫を行った。
【0046】次に、上記加硫ゴムの透過率を500nm
の波長で測定した。以上の結果を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】〔実施例1〕実験No.8のフッ素ゴム組
成物を用い、これを内径10mm、外径11mm、長さ
1,000mmのチューブ状に成形し、N2置換したオ
ーブン中で160℃,30分、その後180℃,5時間
の条件で加硫した。
【0049】このチューブにシリコーンオイルを充填
し、両端にパイレックスガラス製の封止栓を装着し、光
伝送チューブを作成した。
【0050】〔実施例2〕パーオキサイドを配合しない
以外は実験No.1と同じ組成のフッ素ゴム組成物を用
い、これを750KVの加圧電圧で照射線量は20Mr
adの条件で加硫した以外は実施例1と同様にして光伝
送チューブを得た。
【0051】上で得られた光伝送チューブは、コアが実
質的に着色することもなく、長期に亘り良好な光伝送特
性を有していた。
【0052】
【発明の効果】本発明の光伝送チューブは、長期間使用
しても光伝送特性の低下が可及的に防止されたものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光伝送チューブの一例を示す一部省略
断面図である。
【符号の説明】
1 クラッド 2 コア 3a,3b 封止栓

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明コア(2)と、該コア(2)よりも
    低屈折率を有するクラッド(1)とを具備する光伝送チ
    ューブにおいて、上記クラッド(1)の少なくともコア
    と接する内面がラジカル反応により架橋されたフッ素ゴ
    ムから形成されていることを特徴とする光伝送チュー
    ブ。
  2. 【請求項2】 ラジカル反応により架橋されるフッ素ゴ
    ムが分子内にヨウ素原子を有するものである請求項1記
    載の光伝送チューブ。
  3. 【請求項3】 ラジカル反応による架橋がパーオキサイ
    ド加硫であり、フッ素ゴム100重量部に対して0.1
    〜10重量部の脂肪族又は脂環式構造を有するパーオキ
    サイドを用いて加硫するようにした請求項1又は2記載
    の光伝送チューブ。
JP7211189A 1994-07-29 1995-07-27 光伝送チューブ Pending JPH0894861A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7211189A JPH0894861A (ja) 1994-07-29 1995-07-27 光伝送チューブ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-197469 1994-07-29
JP19746994 1994-07-29
JP7211189A JPH0894861A (ja) 1994-07-29 1995-07-27 光伝送チューブ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0894861A true JPH0894861A (ja) 1996-04-12

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ID=26510378

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JP7211189A Pending JPH0894861A (ja) 1994-07-29 1995-07-27 光伝送チューブ

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6280059B1 (en) 1997-10-02 2001-08-28 Hamamatsu Photonics K.K. Spotlight source apparatus

Cited By (1)

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US6280059B1 (en) 1997-10-02 2001-08-28 Hamamatsu Photonics K.K. Spotlight source apparatus

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