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JPH08332824A - サスペンション制御装置 - Google Patents

サスペンション制御装置

Info

Publication number
JPH08332824A
JPH08332824A JP14168395A JP14168395A JPH08332824A JP H08332824 A JPH08332824 A JP H08332824A JP 14168395 A JP14168395 A JP 14168395A JP 14168395 A JP14168395 A JP 14168395A JP H08332824 A JPH08332824 A JP H08332824A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
vibration
vehicle body
front wheel
control signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14168395A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Kimura
健 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP14168395A priority Critical patent/JPH08332824A/ja
Priority to KR1019960011528A priority patent/KR0184679B1/ko
Publication of JPH08332824A publication Critical patent/JPH08332824A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】予見制御を行うことにより、後輪側のアクチュ
エータから発生する予見制御力の反作用によって、車体
にピッチング運動が発生することを防止する。 【構成】車体の水平面重心位置に配設した上下加速度セ
ンサ28Gの上下加速度検出値ZG の絶対値|ZG |が
予め設定した基準値ZG 1よりも大きいとき、予見制御
目標出力FPRL ,FPRR に応じた予見制御力を後輪側の
アクチュエータから発生させることによる反作用によっ
て、大きなピッチング運動が発生する傾向にあるものと
して、路面入力推定値X′0 FL及びX′0FR に基づく予
見制御目標出力FPRL ,FPRR を小さく補正し、予見制
御力を小さく補正する。そのため、後輪側から発生する
予見制御力の反作用により生じる前輪側の振動が抑制さ
れるから、ピッチング運動が発生することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、前輪側の運動情報を
後輪側の姿勢変化抑制制御に使用するようにしたサスペ
ンション制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のサスペンション制御装置として
は、例えば、特開平5−201222号公報に記載され
たサスペンション制御装置(以下、従来例という。)等
が知られている。これは、車体側部材と前輪の車輪側部
材との間のストロークをストロークセンサで検出するこ
とにより路面不整入力を検出し、この路面を前輪が通過
した後、後輪が通過するまでの時間差相当遅延したとき
に、路面不整入力を打ち消す制御力を後輪側アクチュエ
ータに発生させることによって、後輪を介して伝達され
る路面不整入力を低減し、乗り心地を向上させるように
している。
【0003】そして、このような予見制御を行った場合
には、後輪を介して伝達される路面不整入力のみを低減
し、車体側の運動が前輪の運動情報に与える影響を考慮
していないため、後輪に与えた制御力の反作用により車
体にピッチング運動が生じると、前輪の運動情報にピッ
チング運動の影響が含まれてしまい、この前輪運動情報
を用いて後輪に制御力を与えると、ピッチング運動が助
長されるという問題点がある。
【0004】そのため、この従来例では、車両の前後に
上下方向加速度を検出する上下方向加速度センサを設
け、この上下方向加速度センサの検出値をもとに車体の
ピッチング速度を検出している。そして、このピッチン
グ速度が予め設定したしきい値を越えたとき、予見制御
力を低下させることにより、ピッチング運動の助長を防
止するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両に予見
制御を適用することに伴う車体のピッチング運動が助長
される現象は、比較的周期が長く、振幅の大きなうねり
を持った路面で主に発生している。このような路面で
は、車両のホイールベースと比較して路面のうねりの周
期が十分に長いことから、路面からの入力は前後同相、
すなわち、バウンス入力として作用することになる。し
たがって、車両にバウンス振動が発生した後、予見制御
の影響によってピッチングが発生するという特徴があ
る。
【0006】しかしながら、上記従来例の場合には、ピ
ッチング速度が予め設定した所定値を越えたときに予見
制御力を低下させるようにしている。つまり、車両に生
じるピッチングがある程度発生した後に予見制御力を低
下させるようにしているから、予見制御力低下の判断が
遅く、予見制御に伴うピッチング運動の発生を十分に防
止することができないという未解決の課題がある。
【0007】そこで、この発明は、上記従来の未解決の
課題に着目してなされたものであり、ピッチング運動が
発生することなく、前輪運動情報に応じて後輪の制御力
を制御して、乗り心地を向上させることができるサスペ
ンション制御装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係るサスペンション制御装置は、図1
(a)の基本構成図に示すように、少なくとも後輪と車
体との間に介挿され、入力される制御信号に応じて車体
の姿勢変化を抑制する制御力を個別に発生することが可
能なアクチュエータと、前輪位置における車体の振動を
検出する前輪振動検出手段と、車体の上下方向の振動を
検出するバウンス振動検出手段と、前記前輪振動検出手
段の検出情報をもとに後輪側に対する前記制御信号を形
成する制御信号形成手段と、前記バウンス振動検出手段
の検出情報が所定値よりも大きいとき前記制御信号を補
正する補正手段と、を備えることを特徴としている。
【0009】また、請求項2に係るサスペンション制御
装置は、車輪と車体との間に介挿され、入力される制御
信号に応じて車体の姿勢変化を抑制する制御力を個別に
発生することが可能なアクチュエータと、前輪位置にお
ける車体の振動を検出する前輪振動検出手段と、車体の
上下方向の振動を検出するバウンス振動検出手段と、前
記前輪振動検出手段の検出情報をもとに前記制御信号を
形成する制御信号形成手段と、前記バウンス振動検出手
段の検出情報に応じて前輪側に対する前記制御信号を補
正する補正手段と、を備えることを特徴としている。
【0010】また、請求項3に係るサスペンション制御
装置は、図1(b)の基本構成図に示すように、車輪と
車体との間に介挿され、入力される制御信号に応じて車
体の姿勢変化を抑制する制御力を個別に発生することが
可能なアクチュエータと、前輪位置における車体の振動
を検出する前輪振動検出手段と、車体の上下方向の振動
を検出するバウンス振動検出手段と、車体のピッチング
状態を検出するピッチング状態検出手段と、前記前輪振
動検出手段の検出情報に基づき後輪側振動を抑制する制
御力を算出する第1の演算手段と、前記ピッチング状態
検出手段の検出情報に基づき当該ピッチング状態を抑制
する制御力を算出する第2の演算手段と、前記バウンス
振動検出手段の検出情報に応じて前記第2の演算手段で
算出した制御力を補正する補正手段と、前記第1及び第
2の演算手段の制御力をもとに前記アクチュエータへの
制御信号を形成する制御信号形成手段と、を備えること
を特徴としている。
【0011】また、請求項4に係るサスペンション制御
装置は、前記バウンス振動検出手段は、車体の平面上重
心近傍位置における上下加速度を検出又は推定すること
を特徴としている。さらに、請求項5に係るサスペンシ
ョン制御装置は、前記補正手段は、前記バウンス振動検
出手段の検出情報を低域通過フィルタ処理した値に基づ
き補正を行うことを特徴としている。
【0012】
【作用】請求項1に係るサスペンション制御装置は、前
輪振動検出手段で検出した前輪位置における車体の振動
情報をもとに、この振動を抑える制御力である予見制御
力をアクチュエータに発生させる制御信号を制御信号形
成手段で形成する。このとき、バウンス振動検出手段で
検出した車体の上下方向の振動が、例えば所定値よりも
大きいときには、後輪側のアクチュエータから予見制御
力を発生させることにより、ピッチングが発生する傾向
にあるものとして制御信号を小さく補正する。
【0013】よって、後輪側のアクチュエータから発生
される予見制御力が抑制されるから、予見制御力の反作
用による前輪側の振動も抑制されることになり、ピッチ
ング運動が発生することは防止される。また、請求項2
に係るサスペンション制御装置は、前輪振動検出手段で
検出した前輪位置における車体の振動情報をもとに、こ
の振動を抑える制御力である予見制御力を後輪側のアク
チュエータに発生させる制御信号を形成し、前輪側のア
クチュエータに対しては、前輪振動検出手段の検出情報
に基づく制御信号を形成し、この制御信号を、例えばバ
ウンス振動検出手段の検出情報が所定値よりも小さいと
き小さく補正し、これら制御信号に応じた制御力を前後
輪側のアクチュエータから発生させる。
【0014】そして、車体に上下振動が発生した時点
で、前輪側からも前輪振動検出手段の検出情報に応じた
制御力を発生させて前後輪側から制御力を発生させ、こ
のとき、バウンス振動検出手段の検出情報が小さく、後
輪側のアクチュエータから予見制御力を発生させてもピ
ッチング運動がそれほど発生しないと予想されるときに
は、前輪側から発生させる制御力を小さくして予見制御
の効果により後輪からの振動伝達を低減し、バウンス振
動検出手段の検出情報が大きく、後輪側のアクチュエー
タから予見制御力を発生させるとピッチング運動が大き
いと予想されるときには、前輪側から発生させる制御力
を大きくして前輪側からの振動入力をも低減させるか
ら、ピッチング運動が発生することは防止される。
【0015】また、請求項3に係るサスペンション制御
装置は、前輪振動検出手段で検出した前輪位置における
車体の振動情報をもとにこの振動を抑制する制御力を算
出し、また、ピッチング状態検出手段で検出した車体の
ピッチング情報をもとに、車体のピッチング運動を抑制
する制御力を算出し、前輪側からは車体のピッチング運
動を抑える制御力を発生させ、後輪側からは車体のピッ
チング運動を抑制するピッチ抑制制御力と前輪振動検出
手段で検出した振動情報を抑える制御力である予見制御
力を発生させる。
【0016】このとき、補正手段により、車体のバウン
ス振動が小さくなるにつれてピッチ抑制制御力を小さく
補正しているから、車体の上下振動が小さく予見制御力
の影響により発生するピッチング運動は小さいと予想さ
れるときにはピッチ抑制制御力を小さくして予見制御の
効果により後輪からの振動伝達を低減し、車体の上下振
動が大きく予見制御力の影響によりピッチング運動が大
きく発生すると予想されるときには、ピッチング運動を
抑制するピッチ抑制制御力を各輪に対するアクチュエー
タから発生させるから、車両に予見制御を適用すること
によりピッチング運動が発生することは防止される。
【0017】また、請求項4に係るサスペンション制御
装置では、バウンス振動検出手段は、車体の平面上重心
近傍位置、すなわち、車体を水平面上に投影したときに
重心位置の近傍となる位置の上下加速度を検出又は推定
するから、この検出値又は推定値に含まれる、例えば車
体のピッチ運動等に伴う上下方向の振動成分を低減する
ことができ、よって、車体の上下方向の振動成分のみが
容易に検出される。
【0018】さらに、請求項5に係るサスペンション制
御装置では、補正手段は、バウンス振動検出手段の検出
情報を低域通過フィルタ処理した値に基づき補正を行う
から、車体のピッチング運動の原因となる低周波成分の
みに基づき補正を行うことになり、より的確な補正が行
われる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は本発明の第1実施例におけるサスペンショ
ン制御装置の概略構成図である。図中、11FL〜11
RRは、それぞれ車体側部材12と各車輪13FL〜1
3RRを個別に指示する車輪側部材14との間に介挿さ
れた能動型サスペンションであって、それぞれアクチュ
エータとしての油圧シリンダ15FL〜15RRと、こ
れら油圧シリンダ15FL〜15RRと並列に介装され
たコイルスプリング16FL〜16RRと、油圧シリン
ダ15FL〜15RRに対する作動油圧を、後述する制
御装置31からの指令値に応動して制御する圧力制御弁
17FL〜17RRとを備えている。
【0020】また、油圧シリンダ15FL〜15RRの
それぞれは、それらのシリンダチューブ15aが車輪側
部材14に取付けられ、ピストンロッド15bが車体側
部材12に取付けられ、シリンダチューブ15a内の貫
通孔を有するピストン15cによって画成される上下圧
力室のピストン15cに対する受圧面積差によって圧力
制御弁17FL〜17RRから供給される作動油圧に応
じた推力からなる制御力を発生する。また、コイルスプ
リング16FL〜16RRのそれぞれは、車体の静荷重
を支持するものであり、静荷重を支えるのみの低ばね定
数のものでよい。
【0021】圧力制御弁17FL〜17RRのそれぞれ
は、入力ポート17i、戻りポート17o及び制御圧ポ
ート17cを有すると共に、制御圧ポート17cと入力
ポート17i及び戻りポート17oとを遮断状態に、又
は、制御圧ポート17cと入力ポート17i及び戻りポ
ート17oの何れか一方とを連通させる連通状態に切換
えるスプールを有し、このスプールの両端に供給圧と制
御圧とがパイロット圧として供給され、さらに供給圧側
に比例ソレノイド17sによって制御されるポペット弁
が配設された構成を有し、制御圧ポート17cの圧力P
C が常に比例ソレノイド17sに後述する制御装置31
から供給される励磁電流iFL〜iRRに応じた圧力となる
ように制御される。
【0022】ここで、励磁電流iFL〜iRRと制御圧ポー
ト17cから出力される制御油圧P C との関係は、図3
に示すように、励磁電流iFL〜iRRが最小電流値iMIN
であるとき最小制御油圧PMIN を出力し、この状態から
励磁電流iFL〜iRRが正方向に増加すると、これに所定
の比例ゲインK1 を持って制御油圧PC が増加し、最大
電流値iMAX のときに後述する油圧源23からの設定ラ
イン圧に相当する最高制御油圧PMAX を出力する。この
図3で、iN は中立励磁電流、PN は中立制御油圧であ
る。
【0023】そして、圧力制御弁17FL〜17RRの
入力ポート17i及び戻りポート17oがそれぞれ供給
側配管21及び戻り側配管22を介して油圧源23に接
続され、制御圧ポート17cが油圧配管24を介して油
圧シリンダ15FL〜15RRの圧力室に接続されてい
る。なお、図2において、25は供給側配管21の途中
に接続した高圧側アキュムレータ、26は油圧シリンダ
15FL〜15RR内の圧力室に絞り27を介して連通
されたばね下振動吸収用アキュムレータである。
【0024】一方、車体には、図2に示すように、前側
の車輪13FL及び13FRに対応する位置にそれぞ
れ、バネ上加速度を検出する上下加速度センサ28FL
及び28FRが配設され、また、車体の平面上の重心点
近傍の位置、例えば、水平状態に維持された車両の重心
を通る鉛直線上の位置等、車体を水平面上に投影したと
きに重心位置の近傍となる位置には、車体の上下方向の
加速度を検出する上下加速度センサ28Gが配設されて
いる。これら上下加速度センサ28FL及び28FR,
28Gのそれぞれは、図4に示すように、例えば、上下
加速度が零のときに零の電圧を出力し、上向きの加速度
が生じたときにこれに応じて正の電圧でなる上下加速度
検出値Zを出力し、下向きの加速度が生じたときに、こ
れに応じて負の電圧でなる上下加速度検出値Zを出力
し、これら上下加速度センサ28FL及び28FR,2
8Gの検出値ZFL及びZFR,ZG は、制御装置31に供
給される。
【0025】また、車体側部材12と車輪側部材14と
の間の前輪側には、これら間の相対距離を検出するスト
ロークセンサ52FL及び52FRが配設され、例え
ば、車体側部材12と車輪側部材14との相対変位に応
じたインダクタンス変化によってアナログ電圧でなるス
トローク検出値HFL及びHFRを出力する。そして、図5
に示すように、例えば、車高が予め設定した目標車高H
sに一致するときに、零の中立電圧を、目標車高Hsよ
り高い車高を検出した場合には、その偏差に応じた負の
電圧を、目標車高Hsより低い車高を検出した場合に
は、その偏差に応じた正の電圧でなるストローク検出値
FL及びHFRを出力するように構成され、これらストロ
ークセンサ52FL及び52FRの検出値HFL及びHFR
は、後述する制御装置31に供給される。
【0026】さらに、車輪又は、トランスミッション、
デファレンシャル等の駆動系の適所には、車速センサ3
0が取り付けられており、車速センサ30の車速検出値
Vは後述の制御装置31に供給される。ここで、上下加
速度センサ28FL及び28FR及びストロークセンサ
52FL及び52FRが前輪振動検出手段に対応し、上
下加速度センサ28Gがバウンス振動検出手段に対応し
ている。
【0027】次に、制御装置31の機能構成を図6に基
づき説明する。なお、実際には、制御装置31は、例え
ば、A/D変換器、D/A変換器等の入出力インタフェ
ース回路や、演算処理装置、記憶装置を含んで形成され
るマイクロコンピュータ等で構成されている。図6に示
すように、この制御装置31は、上下加速度センサ28
FL,28FR,28G、ストロークセンサ52FL,
52FRの検出値を入力しデジタル値に変換するA/D
変換部41と、A/D変換部41でデジタル値に変換し
た上下加速度センサ28FL,28FRの検出値ZFL
FRと、ストロークセンサ52FL,52FRの検出値
FL,HFRとをもとに路面入力推定値X′0FL ,X′0F
R を算出する路面入力推定部42と、路面入力推定部4
2で推定した路面入力推定値X′0FL ,X′0FR をもと
にこれに抗する制御力を後輪側から発生させる制御信号
を形成する制御信号形成手段としての制御信号生成部4
3と、A/D変換部41でA/D変換した重心位置の上
下加速度検出値ZG をもとに補正ゲインα1を設定す
る、補正手段としての補正ゲイン算出部44と、制御信
号生成部43で生成した制御信号に応じて圧力制御弁1
7RL,17RRをそれぞれ駆動する駆動処理部45R
とから構成されている。
【0028】前記路面入力推定部42は、A/D変換部
41からのストローク検出値HFL及びHFRを微分処理す
る微分処理部42aと、上下加速度検出値ZFL及びZFR
を積分処理する積分処理部42bと、微分処理部42a
及び積分処理部42bの出力を加算する加算部42cと
から構成され、この路面入力推定部42ではばね下変位
の速度値を求めている。
【0029】ここで、ストロークセンサ52FL,52
FRのストローク検出値HFL,HFRは、ばね下及びばね
上間の相対変位を表すので、前輪側のストローク検出値
FL及びHFRは、前輪13FL及び13FRのばね下変
位をX0FL ,X0FR 、ばね上変位をX1FL ,X1FR とす
ると、 HFL=X0FL −X1FLFR=X0FR −X1FR と表すことができる。
【0030】そして、このストローク検出値HFL及びH
FRを微分したストローク速度SFL及びSFRは、 Sn =H′n =X′0n−X′1n (n=FL,F
R) となり、ばね下変位の微分値X′0nからばね上変位の微
分値X′1nを減算した値となるため、ストローク速度S
n とばね上変位の微分値X′1nとを加算することによ
り、ばね上変位の微分値X′1nを相殺して、路面変位に
追従した新の路面変位の微分値X′0nを得ることができ
る。
【0031】よって、微分処理部42aでストローク検
出値HFL及びHFRを微分処理したストローク速度SFL
びSFRと、積分処理部42bで上下加速度検出値ZFL
びZ FRを積分処理したばね上変位の微分値X′1FL 及び
X′1FR とを加算すれば、路面変位の微分値、すなわ
ち、路面入力推定値X′0FL 及びX′0FR が算出される
ことになる。
【0032】そして、前述の制御信号生成部43は、車
速センサ30からの車速検出値Vをデジタル値に変換す
るA/D変換部43aと、A/D変換部43aからの車
速検出値Vをもとに前輪13FL及び13FRが通過し
た路面に後輪13RL及び13RRが到達するまでの遅
延時間τを求め遅延制御を行う遅延処理部43bと、遅
延処理部43bで遅延制御を行った路面入力推定値X′
0FL 及びX′0FR と、補正ゲイン算出部44からの補正
ゲインα1とをもとに予見制御目標出力FPRL,FPRR
を算出する制御出力演算部43cとから構成されてい
る。
【0033】前述の遅延処理部43bでは、例えば、車
速検出値Vと、予め設定されたホイールベースL及び制
御系の遅れ時間τS とから次式(1)に基づいて、前輪
13FL及び13FRが通過した路面に後輪13RL及
び13RRが到達するまでの遅延時間τを算出する。 τ=(L/V)−τS ……(1) そして、この遅延時間τと路面入力推定部42で求めた
路面入力推定値X′0 FL及びX′0FR とを保持する。そ
してそれ以前に保持している路面入力推定値X′0FL
びX′0FR のうち所定の遅延時間τが経過したものを制
御出力演算部43cに出力する。
【0034】この制御出力演算部43cでは、次式
(2)の演算を行って予見制御目標出力FPRL ,FPRR
を算出し、駆動処理部45Rに出力する。 FPn=−α1・(C・X′0n+K・X0n) (n=RL,RR) ……(2) ここで、α1は補正ゲイン算出部44からの補正ゲイ
ン、Cは予め設定した予見制御の減衰力制御ゲイン、K
は予め設定したばね力制御ゲイン、X0nはばね下変位で
ある。
【0035】具体的には、制御出力演算部43cは、路
面入力推定値X′0FL 及びX′0FRに減衰力制御ゲイン
Cを乗算する乗算部c1と、路面入力推定値X′0FL
びX′0FR を積分処理する積分処理部c2と、積分処理
部c2の出力信号にばね力制御ゲインKを乗算する乗算
部c3と、乗算部c1及びc3の出力信号を加算する加
算部c4と、この加算部c4の出力信号と補正ゲインα
1とを乗算する乗算部c5とから構成されている。
【0036】前述の補正ゲイン算出部44は、A/D変
換部41でデジタル値に変換した上下加速度センサ28
Gからの重心位置の上下加速度検出値ZG の高周波成分
を除去する低域通過フィルタ部44aと、図7に示すよ
うに、低域通過フィルタ部44aで高周波成分を除去し
た上下加速度検出値ZG の絶対値|ZG |が予め設定し
た基準値ZG 1を越えたとき、上下加速度検出値ZG
絶対値の増加に伴い“1”から直線的に減少する補正ゲ
インα1を設定する補正ゲイン設定部44bとから構成
されている。なお、補正ゲインα1は、上下加速度検出
値ZG の絶対値|ZG |が予め設定した基準値ZG 1を
越えたとき、非線形に減少させて設定するようにしても
よい。
【0037】ここで、低域通過フィルタ部44aは、上
下加速度センサ28Gからの上下加速度検出値ZG の高
周波の加速度成分により、補正ゲインが頻繁に“1”よ
り小さい値に設定されることを防止し、予見制御に伴う
ピッチング運動の原因となる低周波成分のみを取り出す
ために行うものである。そして、前述の駆動処理部45
Rは、制御信号生成部43で生成された予見制御目標出
力FPRL ,FPRR をアナログ値に変換するD/A変換部
45aと、D/A変換部45aでアナログ値に変換した
予見制御目標出力FPRL ,FPRR に応じた励磁電流iRL
及びiRRを圧力制御弁17RL及び17RRの比例ソレ
ノイド17sに供給する、例えば、フローティング型の
定電流回路で構成される制御弁駆動部45bとから構成
されている。
【0038】次に、上記第1実施例の動作を説明する。
今、車両が平坦な良路を目標車高Hsを維持して定速走
行しているものとする。この状態では、車両が目標車高
Hsを維持していることから、前輪左右のストロークセ
ンサ52FL及び52FRから出力されるストローク検
出値HFL及びH FRは略零となる。また、車体側部材12
に揺動を生じないので、上下加速度センサ28FL及び
28FR,28Gから出力される上下加速度検出値
FL,ZFR,ZG は略零となる。
【0039】よって、微分処理部42a,積分処理部4
2bで算出されるストローク速度S FL及びSFR,ばね上
変位の微分値X′1FL 及びX′1FR はそれぞれ略零とな
り、路面入力推定部42から出力される路面入力推定値
X′0FL 及びX′0FR が略零となる。また、上下加速度
検出値ZG が略零となることから、図7から求められる
補正ゲインα1は“1”となり、予見制御目標出力F
PRL ,FPRR の抑制は行わない。
【0040】よって、車両が平坦な良路走行を継続して
いる状態では、路面入力推定値X′ 0FL 及びX′0FR
略零の状態を継続するので、制御信号生成部43で算出
される予見制御目標出力FPRL ,FPRR は略零となる。
したがって、油圧シリンダ15RL,15RRからは予
見制御目標出力FPRL ,FPRR に応じた制御力、すなわ
ち予見制御力は発生されないから、油圧シリンダ15F
L〜15RRで発生する制御力に大きな変動を伴うこと
がなく、目標車高Hsに維持されて、乗り心地を良好に
維持することができる。
【0041】そして、この良路直進走行状態から、例え
ば、前左右輪13FL,13FRが同時に路面がステッ
プ状に上昇する段差でなる、いわゆるランプステップ路
を走行する状態となると、前左右輪の段差乗り上げによ
って前輪13FL,13FRがバウンドし、これによっ
てストローク検出値HFL及びHFRが零から正方向に急増
すると共に、車体側部材12に上方向の加速度が発生
し、前左右輪の上下加速度センサ28FL及び28FR
から出力される上下加速度検出値ZFL,ZFRが正方向に
増加する。
【0042】そして、これら検出値に基づいて路面入力
推定部42で路面入力推定値X′0F L 及びX′0FR が算
出され、また、制御信号生成部43では前輪13FL及
び13FRが通過した路面に後輪13RL及び13RR
が到達するまでの遅延時間τを前記(1)式から算出し
この遅延時間τと路面入力推定値X′0FL 及びX′0F R
とを記憶し、それ以前に記憶している路面入力推定値
X′0FL 及びX′0FR のうち所定の遅延時間τが経過し
ているものを読み出すが、この時点では、それ以前の路
面入力推定値X′0FL 及びX′0FR は略零であるので、
制御信号生成部43で算出される予見制御目標出力F
PRL 及びFPRR は零の状態を維持する。よって、油圧シ
リンダ15RL〜15RRで発生する制御力に大きな変
動はなく、後輪側は目標車高に維持される。
【0043】その後、路面入力推定部42で算出された
遅延時間τが経過した時点、すなわち、後輪13RL及
び13RRが段差を通過する時点で、制御信号生成部4
3において、前輪13FL及び13FRが段差を乗り上
げたときの路面入力推定値X′0FL 及びX′0FR が読み
出され、これらに基づいて後輪に対して前記(2)式に
基づいて予見制御目標出力FPRL 及びFPRR が算出され
る。このとき、車体にバウンス振動は発生しないから上
下加速度センサ28Gの上下加速度検出値ZGは略零と
なり、補正ゲインα1は“1”となる。
【0044】これによって、制御弁駆動部45bから出
力される予見制御目標出力FPRL ,FPRR は路面入力推
定値X′0FL 及びX′0FR に応じた制御力となる。そし
て、予見制御目標出力FPRL ,FPRR に応じて圧力制御
弁17RL及び17RRに供給される励磁電流iRL及び
RRが低下し、これによって圧力制御弁17RL及び1
7RRから出力される制御圧Pcが中立圧PN よりも低
下して油圧シリンダ15RL及び15RRの制御力が低
下される。そして、後輪側のストロークを減少させるこ
とにより、スカイフックダンパ機能を発揮して後輪13
RL及び13RRの段差乗り上げによる車体側部材12
の揺動を抑制することができる。
【0045】そして、この状態から、車両が例えば、比
較的周期の長い、振幅の大きなうねり路を走行する状態
となると、前左右輪のうねり路への進入によって前輪1
3FL及び13FRがバウンドし、これによってストロ
ーク検出値HFL及びHFRが零から正方向に増加すると共
に、前輪側の車体側部材12に上方向の加速度が発生
し、前輪位置の上下加速度検出値ZFL及びZFRが正方向
に増加する。
【0046】そして、これらストローク検出値HFL及び
FRと、上下加速度検出値ZFL及びZFRとをもとに路面
入力推定部42において、路面形状に応じた路面変位の
微分値が算出され、これが路面入力推定値X′0FL 及び
X′0FR として制御信号生成部43に出力される。そし
て、制御信号生成部43では前輪13FL及び13FR
が通過した路面に後輪13RL及び13RRが到達する
までの遅延時間τを算出しこの遅延時間τと路面入力推
定値X′0FL 及びX′0FR とを記憶し、この時点では、
それ以前に記憶している路面入力推定値X′0FL 及び
X′0FR は略零であるので、制御信号生成部43で算出
される予見制御目標出力FPRL 及びFPRR は零の状態を
維持する。よって、油圧シリンダ15RL〜15RRで
発生する制御力に大きな変動はなく、後輪側は目標車高
に維持される。
【0047】その後、路面入力推定部42で算出された
遅延時間τが経過した時点、すなわち、後輪13RL及
び13RRがうねり路に進入する時点で、制御信号生成
部43において、前輪13FL及び13FRがうねり路
に進入したときの路面入力推定値X′0FL 及びX′0FR
が読み出され、これらに基づいて後輪に対して前記
(2)式に基づいて予見制御目標出力FPRL 及びFPRR
が算出される。
【0048】これによって、制御弁駆動部45bから出
力される予見制御目標出力FPRL ,FPRR に応じて圧力
制御弁17RL及び17RRに供給される励磁電流iRL
及びiRRが低下し、そのため圧力制御弁17RL及び1
7RRから出力される制御圧Pcが中立圧PN よりも低
下して油圧シリンダ15RL及び15RRの制御力が低
下される。そして、後輪側のストロークを減少させるこ
とにより、スカイフックダンパ機能を発揮して後輪13
RL及び13RRのうねり路走行による車体側部材12
の揺動を抑制することができる。
【0049】このとき、後輪側のストロークを前輪側の
うねり路通過によるストローク変化に応じて制御するこ
とによって、この制御終了時に生じる反作用により車体
にピッチング運動が生じることがある。しかしながら、
このとき、車両がホイールベースよりもうねりの周期が
十分に長いうねり路を走行していることから、路面から
の入力は前後同相、すなわち、バウンス入力として作用
し、車体にバウンス運動が発生すると、車体の重心位置
近傍に配置した上下加速度センサ28Gの上下加速度検
出値ZG の絶対値が増加するから、この|ZG |が、図
7において基準値ZG 1を越えたものとすると、バウン
ス振動が大きく、大きなピッチング運動が発生する傾向
にあるものとして補正ゲイン算出部44で設定される補
正ゲインα1は“1”より小さい値に設定される。
【0050】よって、制御出力演算部43で算出される
予見制御目標出力FPRL 及びFPRRは、実際の路面入力
推定値X′0FL 及びX′0FR に基づく制御力よりも小さ
く設定されることになり、予見制御力による反作用も小
さくなる。したがって、車体にピッチング運動が発生す
ることを防止することができる。また、このとき、予見
制御目標出力FPRL ,FPRR を、上下加速度検出値ZG
が小さく発生するピッチング運動が小さいと予想される
場合には補正ゲインα1を“1”として補正は行わず、
予見制御目標出力FPRL ,FPRR が基準値ZG を越えた
以後は、大きなピッチング運動が発生すると予想される
として、バウンス振動が大きくなる程小さく抑制してい
るから、比較的平坦な路面及び細かい不整を伴った路面
を走行するときには、予見制御の効果によって後輪から
の振動伝達を確実に低減することができ、大きなうねり
路を走行する場合には、予見制御目標出力FPRL ,F
PRR を小さく補正することによってピッチング運動の発
生を確実に防止することができる。
【0051】また、バウンス振動が車体に発生した時点
で、ピッチング運動が発生すると予想されるとして、後
輪側の予見制御目標出力を抑制するようにしているか
ら、従来に比較してより早い時点で予見制御目標出力を
抑制するので、ピッチング運動の発生を十分に防止する
ことができる。なお、上記第1実施例においては、補正
ゲインα1により予見制御の減衰力成分及びばね力成分
を共に補正する場合について説明したが、例えば減衰力
ゲインC及びばね力ゲインKのそれぞれに対する補正ゲ
インαC 1,αK 1を設定し、それぞれのゲインを補正
するようにすることも可能である。この場合、制御信号
生成部43で算出される予見制御目標出力FPn(n=R
L,RR)は次式(3)で算出される。
【0052】 FPn=−(αC 1・C・X′0n+αK 1・K・X0n) ……(3) また、上記第1実施例では後輪側のサスペンション制御
のみを行っているので、前輪側の油圧制御系を省略する
ことも可能である。さらに、上記第1実施例では、上下
加速度検出値ZG の絶対値|ZG |が基準値ZG 1より
も大きいとき、補正ゲインα1を小さく設定し、予見制
御力を小さく補正するようにしているが、例えば、予見
制御を行わないようにすることも可能である。
【0053】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。第2実施例におけるサスペンション制御装置の概略
構成は、図2に示す上記第1実施例におけるサスペンシ
ョン制御装置の概略構成図と同様であるので、その詳細
な説明は省略する。図8は、第2実施例における制御装
置31の機能構成図である。
【0054】図8に示すように、第2実施例における制
御装置31は、A/D変換部41と、路面入力推定部4
2と、制御信号形成手段としての制御信号生成部43′
と、補正手段としての補正ゲイン算出部44′と、駆動
処理部45F及び45Rとから構成されている。そし
て、前記A/D変換部41及び路面入力推定部42は、
上記第1実施例におけるA/D変換部41及び路面入力
推定部42と同一機能構成を有しているので、同一部に
は同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
【0055】前記制御信号生成部43′は、A/D変換
部43a及び遅延処理部43bと、前輪側制御出力演算
部43F及び後輪側制御出力演算部43Rとから構成さ
れ、前記A/D変換部43a及び遅延処理部43bは上
記第1実施例におけるA/D変換部43a及び遅延処理
部43bと同一である。そして、前輪側出力演算部43
Fは、路面入力推定部42からの路面入力推定値X′
0FL 及びX′0FR と補正ゲイン算出部44′からの補正
ゲインα2とをもとに次式(4)の演算を行い、前輪側
制御力FFL及びFFRを算出し、これを駆動処理部45F
に出力する。
【0056】 Fm =−α2・(CF ・X′0m+KF ・X0m) (m=FL,FR) ……(4) 具体的には、前輪側出力演算部43Fは、路面入力推定
値X′0FL 及びX′0F R に予め設定した予見制御の減衰
力制御ゲインCF を乗算する乗算部f1と、路面入力推
定値X′0FL 及びX′0FR を積分処理する積分処理部f
2と、積分処理部f2の出力信号に予め設定した予見制
御のばね力制御ゲインKF を乗算する乗算部f3と、乗
算部f1及びf3の出力信号を加算する加算部f4と、
この加算部f4の出力信号と補正ゲイン算出部44′の
補正ゲインα2とを乗算する乗算部f5とから構成され
ている。
【0057】一方、後輪側出力演算部43Rは、路面入
力推定値X′0FL 及びX′0FR に予め設定した予見制御
の減衰力制御ゲインCR を乗算する乗算部r1と、路面
入力推定値X′0FL 及びX′0FR を積分処理する積分処
理部r2と、積分処理部r2の出力信号に予め設定した
予見制御のばね力制御ゲインKR を乗算する乗算部r3
と、乗算部r1及びr3の出力信号を加算する加算部r
4とから構成され、次式(5)の演算を行い、後輪側の
予見制御目標出力FPRL 及びFPRR を算出し、これを駆
動処理部45Rに出力している。
【0058】 FPn=−(CR ・X′0n+KR ・X0n) (n=RL,RR) ……(5) 前記補正ゲイン算出部44′は、上記第1実施例の補正
ゲイン算出部44と同一構成であるが、補正ゲイン設定
処理部44b′では、図9に示す制御マップに示すよう
に、低域通過フィルタ部44aで高周波成分を除去した
上下加速度検出値ZG の絶対値が、予め設定した基準値
G 2よりも小さいとき、上下加速度検出値ZG の絶対
値の増加に伴い直線的に増加する補正ゲインα2を設定
し、上下加速度検出値ZG の絶対値が基準値ZG 2より
大きいとき補正ゲインα2を“1”に設定するようにな
っている。なお、補正ゲインα2は、上下加速度検出値
G の絶対値が、予め設定した基準値ZG 2より小さい
とき、非線形に増加するように設定してもよい。
【0059】そして、前記駆動処理部45F及び45R
は、第1実施例における駆動処理部45Rと同一の機構
構成を有しており、それぞれ油圧シリンダ15FL及び
15FR、15RL及び15RRの駆動制御を行ってい
る。次に、上記第2実施例の動作を説明する。車両が平
坦路を走行中は、上記第1実施例と同様に、各センサの
検出値が略零となることから、各油圧シリンダ15FL
〜15RRからの制御力の大きな変動はなく、車両は目
標車高を維持する。また、車両が段差を乗り上げたとき
には、上下加速度センサ28Gの上下加速度検出値ZG
が略零であることから、補正ゲインα2は図9から零と
なり、上記第1実施例と同様に作用する。
【0060】そして、車両が比較的周期の長い、振幅の
大きなうねり路を走行する状態となると、前左右輪のう
ねり路への進入によってストロークセンサ52FL及び
52FRのストローク検出値HFL及びHFRが零から正方
向に増加すると共に、車体側部材12に上方向の加速度
が発生し、前輪位置の上下加速度センサ28FL及び2
8FRの上下加速度検出値ZFL及びZFRが正方向に増加
する。
【0061】そして、この時点では、それ以前の路面入
力推定値X′0FL 及びX′0FR は略零であるので、後輪
側制御出力演算部43Rで算出される予見制御目標出力
PF L 及びFPFR は零の状態を維持する。一方、前輪側
制御出力演算部43Fでは路面入力推定値X′0FL 及び
X′0FR に抗する制御力を算出するが、この時点では、
上下加速度検出値ZG は略零であるので、前輪側制御力
RL及びFRRは略零となり、油圧シリンダ15FL〜1
5RRで発生する制御力に大きな変動はない。
【0062】その後、路面入力推定部42で算出された
遅延時間τが経過した時点、すなわち、後輪13RL及
び13RRがうねり路に進入する時点で、後輪側制御出
力演算部43Rにおいて、前輪13FL及び13FRが
うねり路に進入したときの路面入力推定値X′0FL 及び
X′0FR が読み出されこれらに基づいて後輪に対して前
記(5)式に基づいて予見制御目標出力FPRL 及びF
PRR が算出される。これによって、駆動処理部45Rの
制御弁駆動部45bから出力される予見制御目標出力F
PRL ,FPRR に応じた励磁電流iRL及びiRRが低下し、
よって圧力制御弁17RL及び17RRから出力される
制御圧Pcが中立圧PN よりも低下して油圧シリンダ1
5RL及び15RRの制御力が低下され、後輪13RL
及び13RRのうねり路走行による車体側部材12の揺
動を抑制することができる。
【0063】このとき、後輪側から予見制御力を発生さ
せるとその反作用により車体にピッチング運動が発生す
るが、車両がうねり路を走行することにより車体がバウ
ンス運動を開始すると、車体の重心位置に配置した上下
加速度センサ28Gの上下加速度検出値ZG の絶対値|
G |が増加し、この値が、図9において基準値ZG
を越えるものとすると、バウンス振動が大きく、大きな
ピッチング運動が発生すると予想されるとして、補正ゲ
イン算出部44′で補正ゲインα2は“1”に設定さ
れ、前輪側制御出力演算部43Fで算出される前輪側制
御力FFL,FFRは、実際の路面入力推定値X′0FL 及び
X′0FR に基づく制御力となる。
【0064】したがって、後輪側のアクチュエータか
ら、前輪側が通過した路面の路面入力推定値X′0FL
びX′0FR に応じた予見制御力が発生されると共に、前
輪側のアクチュエータからも予見制御力と同一方向に作
用する制御力が発生され、前後輪から同一方向に作用す
る制御力が発生されるから、車体がフラットな状態を維
持して上下振動することになり、車体にピッチング運動
が発生することを防止できる。
【0065】そして、上下加速度センサ28Gの上下加
速度検出値ZG の絶対値|ZG |が基準値ZG 2を越え
ないときには、補正ゲインα2は、“1”よりも小さい
値に設定され、バウンス振動が小さく、発生するピッチ
ング運動も小さいと予想されるとして、前輪側制御力F
FL,FFRは、実際の路面入力推定値X′0FL 及びX′
0FR に応じた制御力よりも小さい値に補正される。よっ
て、比較的平坦路等、或いは、細かい不整を伴った路面
を走行するときには、前輪側のアクチュエータからは小
さい制御力を発生させ、後輪側のアクチュエータから
は、前輪が通過した路面の路面入力推定値X′0FL 及び
X′0FR に応じた予見制御力を発生させて予見制御の効
果によって後輪の路面からの振動伝達を確実に低減する
ことができる。
【0066】また、後輪側のアクチュエータの制御力の
制御を行うと共に、前輪側のアクチュエータの制御も行
っているから、上記第1実施例に比較して、車両姿勢を
より一層フラットに維持することができる。さらに、バ
ウンス振動が車体に発生した時点で、ピッチング運動が
発生すると予想されるものとして、前輪側制御力を発生
させるようにしているから、従来に比較してより早い時
点でピッチング運動を低減させる処理を開始するから、
ピッチング運動の発生を十分に防止することができる。
【0067】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。第3実施例におけるサスペンション制御装置の概略
構成は、図2に示す上記第1実施例におけるサスペンシ
ョン制御装置の概略構成図と同様であるので、その詳細
な説明は省略する。図10は、第3実施例における制御
装置31の機能構成図である。
【0068】図10に示すように、第3実施例における
制御装置31は、A/D変換部41と、路面入力推定部
42と、制御信号生成部43″と、補正ゲイン算出部4
4″と、駆動処理部45F及び45Rと、ピッチ減衰制
御出力演算部46とから構成されている。ここで、制御
信号生成部43″が第1の演算手段に対応し、補正ゲイ
ン算出部44″が補正手段に対応し、ピッチ減衰制御出
力演算部46が第2の演算手段に対応し、制御信号生成
部43″及びピッチ減衰制御出力演算部46が制御信号
形成手段に対応している。
【0069】そして、前記A/D変換部41及び路面入
力推定部42は、上記第1実施例におけるA/D変換部
41及び路面入力推定部42と同一機能構成を有し、前
記駆動処理部45F及び45Rとは前記第2実施例にお
けるこれら処理部と同一構成を有しているので、同一部
には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。前記
制御信号生成部43″は、上記第1実施例における制御
信号生成部43において、制御出力演算部43c″が異
なること以外は同一であるので、同一部には同一符号を
付与しその詳細な説明は省略する。この第3実施例にお
ける制御出力演算部43c″は、上記第1実施例の乗算
部c5に替えて、減算部c6が設けられて構成され、減
算部c6では、加算部c4の出力信号から、ピッチ減衰
制御出力演算部46からの出力信号を減算している。そ
して、次式(6)の演算を行って、後輪側の予見制御目
標出力FPRL ,FPRR を算出し、これを駆動処理部45
Rに出力している。
【0070】 FPn=−(C・X′0n+K・X0n)−PP (n=RL,RR)……(6) ここで、Cは予め設定した予見制御の減衰力制御ゲイ
ン、Kは予め設定したばね力制御ゲイン、X0nはばね下
変位、PPmは、ピッチ減衰制御出力演算部46からのピ
ッチ減衰制御出力である。
【0071】前記補正ゲイン算出部44″は、前記第1
実施例における補正ゲイン算出部44と同一構成である
が、補正ゲイン設定部44b″では、図11の制御マッ
プに基づき補正ゲインα3の設定を行い、上下加速度検
出値ZG の絶対値|ZG |が基準値ZG 3より小さいと
き、上下加速度検出値ZG の絶対値の増加に伴い直線的
に増加する補正ゲインα3を設定し、上下加速度検出値
G の絶対値が基準値ZG 3より大きいとき補正ゲイン
α3を“1”に設定するようになっている。なお、補正
ゲインα3は、上下加速度検出値ZG の絶対値が、予め
設定した基準値ZG 3より小さいとき、非線形に増加す
るように設定してもよい。
【0072】そして、前記ピッチ減衰制御出力演算部4
6は、車体の適所に配設した、車体のピッチ角速度に比
例した電圧値を出力するピッチング状態検出手段として
のピッチ角速度センサ53からのピッチ角速度検出値θ
をデジタル値に変換するA/D変換部46aと、A/D
変換部46aの出力と、前記補正ゲイン算出部44″か
らの補正ゲインα3と、予め設定したピッチ角速度制御
ゲインCP とを乗算する乗算部46bとから構成され、
次式(7)の演算を行って、ピッチ減衰制御出力PP
算出し、これを制御信号生成部43″及び駆動処理部4
5Fに出力している。
【0073】 PP =α3・CP ・θ ……(7) ここで、ピッチ角速度センサ53は、例えば図12に示
すように、車体が前下がりになるとき正の電圧を出力
し、車体が後ろ下がりになるとき負の電圧を出力してい
る。次に、上記第3実施例の動作を説明する。
【0074】車両が平坦路を走行中は、上記第1実施例
と同様に、各センサの検出値が略零となることから、各
油圧シリンダ15FL〜15RRからの制御力の大きな
変動はなく、車両は目標車高を維持する。また、車両が
段差を乗り上げたときには、上下加速度センサ28Gの
上下加速度検出値ZG が略零であることから、補正ゲイ
ンα3は図11から零となり、上記第1実施例と同様に
作用する。
【0075】そして、車両がうねり路等を走行する状態
となると、前輪側の上下加速度センサ及びストロークセ
ンサからの検出値をもとにこれに抗するための予見制御
目標出力FPRL ,FPRR が算出され、前輪側が通過した
路面を後輪側が通過するときに予見制御目標出力
PRL ,FPRR に応じた制御力が発生されて、後輪側の
路面からの振動伝達が軽減される。
【0076】このとき、後輪側のアクチュエータから路
面入力推定値X′0FL 及びX′0FRに応じた制御力を発
生することにより、その反作用により車体にピッチング
運動が発生するが、車両がうねり路を走行することによ
り、車体にバウンス振動が発生し、且つ、車体にピッチ
ング運動が発生した時点で、ピッチ角速度センサ53に
より検出したピッチ角速度θと上下加速度検出値ZG
に応じた、ピッチング運動を抑制するためのピッチ減衰
制御出力PP が算出されて、これに応じた制御力を前輪
側のアクチュエータから発生させると共に、後輪側のア
クチュエータからはピッチ減衰制御出力PP と予見制御
目標出力FPRL ,FPRR とに応じた制御力が発生される
から、路面からの振動伝達が低減されると共に、ピッチ
ング運動が抑制されることになるから、予見制御力の影
響によりピッチング運動が発生することはない。
【0077】そして、このとき、ピッチ減衰制御出力P
P は、ピッチ角速度θに基づく制御力を補正ゲインα3
によって抑制しており、車体の重心位置に配置した上下
加速度センサ28Gの上下加速度検出値ZG の絶対値|
G |が基準値ZG 3より小さいとき、予見制御力を発
生させることによる反作用により、発生しているピッチ
ング運動が助長される傾向は少ないものとしてピッチ角
速度θに基づく制御力を上下加速度検出値ZG の絶対値
|ZG |に応じて小さい値に補正し、上下加速度検出値
G の絶対値|ZG |が基準値ZG 3より大きいとき、
予見制御力の影響によりピッチング運動が助長される傾
向にあるものとしてピッチ角速度θに基づく制御力を補
正せずに、そのままピッチ減衰制御出力PP として設定
している。
【0078】したがって、予見制御に伴うピッチング運
動が生じにくい比較的平坦路等を走行している場合、或
いは、細かい不整を伴った路面を走行するときには、前
輪側の運動情報に応じた制御力を後輪側のアクチュエー
タから発生させて予見制御の効果によって後輪の路面か
らの振動伝達を確実に低減し、大きなピッチング運動が
生じる傾向にある大きなうねり路等を走行する場合に
は、後輪側の路面からの振動伝達を確実に低減すると共
に、予見制御力の反作用により生じるピッチング運動を
抑制する制御力を前後輪側のアクチュエータから発生さ
せるから、予見制御力の影響によりピッチング運動が発
生することはなく、また、ピッチング運動が生じている
場合でも、ピッチング運動が助長されることはない。
【0079】なお、上記第3実施例においては、前輪位
置の車体上に設けた上下加速度センサ28FL及び28
FRによって前輪位置での車体上下加速度を検出し、ピ
ッチ角速度センサによりピッチ角速度を検出するように
した場合について説明したが、車両の同一水平面上に前
後左右に、所定の間隔を持たせて上下加速度センサを3
個設け、これら上下加速度センサの検出値から前輪位置
での車体上下加速度を算出すると共に、前後の上下加速
度検出値の差を取ることにより、ピッチ角加速度を算出
し、この積分値からピッチ角速度を算出することも可能
である。このような構成にすれば、ピッチ角速度センサ
を設ける必要がない。
【0080】なお、上記第1〜第3実施例においては、
上下加速度センサを車体の平面上重心近傍位置に配置
し、この上下加速度センサの検出値を車体のバウンス振
動の上下加速度として設定しているから、この上下加速
度センサの検出値には、例えば、車体のピッチ運動に伴
う上下振動等が含まれることがなく、車体の上下方向の
振動成分のみが検出されることになるから、車体の上下
方向の振動成分のみを容易に検出することができ、処理
効率を向上させることができる。
【0081】また、上記各実施例においては、車体の重
心位置の上下加速度センサの検出値を低域通過フィルタ
処理した値に基づき補正ゲインを設定しているから、車
体のピッチング運動の原因となる低周波成分のみが取り
出されることになり、この低周波成分に基づいて補正ゲ
インを設定しているから、ピッチング運動に応じた、よ
り的確な補正ゲインを設定することができ、予見制御に
伴うピッチング運動の発生をより確実に防止することが
できる。
【0082】なお、上記第1〜第3実施例においては、
前輪位置の車体上、及び車体の重心位置にそれぞれ上下
加速度センサを設けた場合について説明したが、3つの
上下加速度センサを一直線上にならないように配置すれ
ば、3つの上下加速度センサの検出値をもとに任意の位
置での上下加速度を検出することができる。よって、前
輪位置の車体上、及び車体の重心位置に限らず任意の位
置に配設することも可能である。
【0083】また、上記各実施例では、車体の水平内の
重心位置の上下加速度を検出又は推定し、これをもとに
バウンス振動を検出する場合について説明したが、この
重心位置は乗員の乗車位置等、乗車条件によって変化す
るものであるから、乗車条件によってバウンス振動を検
出する位置を替えるようにしてもよく、また、車両特性
に応じて受信近傍の最適位置で検出するようにしてもよ
い。
【0084】また、上記各実施例では、低域通過フィル
タ部では高周波成分のみを除去するようにしているが、
例えば、車両のばね上,ばね下共振周波数、制御系の応
答特性等に応じて最適値に設定するようにしてもよく、
また、乗車条件、走行条件等に応じて変化させるように
してもよく、このようにすれば、より的確な予見制御目
標出力を算出することができるから、車体の姿勢変化を
より抑制することができる。
【0085】また、上記各実施例では、予見制御のみを
行う場合について説明したが、例えば、バウンス抑制制
御、ロール抑制制御等、他の制御を組み合わせて同時に
行うことも可能であり、他の制御も同時に行うことによ
り、より姿勢変化を抑制することができる。また、上記
各実施例では、前輪位置の車体の上下加速度検出値と前
輪のストローク検出値とをもとに前輪のばね下上下速度
を推定し、これを路面入力情報として用いた場合につい
て説明したが、これに限らず、例えば、前輪のばね下位
置に上下加速度センサを設け、この上下加速度センサの
検出値を積分してこれを路面入力情報として用いること
も可能である。また、例えば、前輪位置の車体の上下加
速度又は前輪のサスペンションストロークのみをもとに
予見制御を行うことも可能である。
【0086】また、上記各実施例では、作動流体として
作動油を適用した場合について説明したが、これに限定
されるものではなく、圧縮率の少ない流体であれば任意
の作動流体を適用し得る。また、上記各実施例では、車
高調整を行うアクチュエータとして油圧シリンダを適用
した場合について説明したが、これに限定されるもので
はなく、エアサスペンションを適用することもでき、ま
た、電磁気力によるアクチュエータを用いることも可能
である。
【0087】また、上記各実施例では、制御弁として
は、圧力制御弁17FL〜17RRに限らず、他の流量
制御形サーボ弁等を適用することができる。さらに、上
記各実施例では、制御装置をマイクロコンピュータで構
成した場合について説明したが、これに限らず、シフト
レジスタ、演算回路等の電子回路を組み合わせて構成す
るようにしてもよい。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1のサスペ
ンション制御装置は、車体にバウンス振動が発生した時
点でピッチング運動が発生する傾向にあるものとして、
バウンス振動に応じて後輪側に対する制御信号を補正す
るから、後輪側のアクチュエータから発生する予見制御
力が補正され、この制御力の反作用によりピッチング運
動が発生することを確実に防止することができる。
【0089】また、請求項2に係るサスペンション制御
装置は、車体にバウンス振動が発生した時点でピッチン
グ運動が発生する傾向にあるものとして、前輪側のアク
チュエータからもバウンス振動に応じた前輪側の振動を
抑制する制御力を発生させるから、前後輪側の振動が低
減され、予見制御を行うことによりピッチング運動が生
じることを確実に防止することができる。
【0090】また、請求項3に係るサスペンション制御
装置は、車体にバウンス振動が発生した時点でピッチン
グ運動が発生する傾向にあるものとして、バウンス振動
に応じた車体のピッチング運動を抑制する制御力を前輪
側及び後輪側のアクチュエータから発生させるから、予
見制御を行うことによりピッチング運動が発生すること
を確実に防止することができる。
【0091】また、請求項4に係るサスペンション制御
装置は、車体の平面上重心近傍位置における上下加速度
を検出又は推定しているから、車体のバウンス振動を容
易に高精度に検出することができる。さらに、請求項5
に係るサスペンション制御装置は、バウンス振動検出手
段の検出情報を低域通過フィルタ処理した、ピッチング
運動の要因となる低周波成分のみに基づき制御信号の補
正を行うから、的確な補正を行うことができピッチング
運動の発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサスペンション制御装置の概略構
成を示す基本構成図である。
【図2】第1実施例におけるサスペンション制御装置の
一例を示す構成図である。
【図3】圧力制御弁の励磁電流と制御油圧との関係を示
す特性図である。
【図4】本発明に適用した上下加速度センサの上下加速
度と出力電圧との関係を示す特性図である。
【図5】本発明に適用したストロークセンサのストロー
クと出力電圧との関係を示す特性図である。
【図6】第1実施例における制御装置31の一例を示す
機能構成図である。
【図7】補正ゲインα1と上下加速度検出値ZG との対
応を表す制御マップである。
【図8】第2実施例における制御装置31の一例を示す
機能構成図である。
【図9】補正ゲインα2と上下加速度検出値ZG との対
応を表す制御マップである。
【図10】第3実施例における制御装置31の一例を示
す機能構成図である。
【図11】補正ゲインα3と上下加速度検出値ZG との
対応を表す制御マップである。
【図12】本発明に適用したピッチ角速度センサのピッ
チ角速度と出力電圧との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
11FL〜11RR 能動型サスペンション 12 車体側部材 13FL〜13RR 車輪 14 車輪側部材 15FL〜15RR 油圧シリンダ 17FL〜17RR 圧力制御弁 28FL,28FR,28Z 上下加速度センサ 30 車速センサ 31 制御装置 42 路面入力推定部 43,43′,43″ 制御信号生成部 44,44′,44″ 補正ゲイン算出部 46 ピッチ減衰制御出力演算部 52FL,52FR ストロークセンサ 53 ピッチ角速度センサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも後輪と車体との間に介挿さ
    れ、入力される制御信号に応じて車体の姿勢変化を抑制
    する制御力を個別に発生することが可能なアクチュエー
    タと、前輪位置における車体の振動を検出する前輪振動
    検出手段と、車体の上下方向の振動を検出するバウンス
    振動検出手段と、前記前輪振動検出手段の検出情報をも
    とに後輪側に対する前記制御信号を形成する制御信号形
    成手段と、前記バウンス振動検出手段の検出情報が所定
    値よりも大きいとき前記制御信号を補正する補正手段
    と、を備えることを特徴とするサスペンション制御装
    置。
  2. 【請求項2】 車輪と車体との間に介挿され、入力され
    る制御信号に応じて車体の姿勢変化を抑制する制御力を
    個別に発生することが可能なアクチュエータと、前輪位
    置における車体の振動を検出する前輪振動検出手段と、
    車体の上下方向の振動を検出するバウンス振動検出手段
    と、前記前輪振動検出手段の検出情報をもとに前記制御
    信号を形成する制御信号形成手段と、前記バウンス振動
    検出手段の検出情報に応じて前輪側に対する前記制御信
    号を補正する補正手段と、を備えることを特徴とするサ
    スペンション制御装置。
  3. 【請求項3】 車輪と車体との間に介挿され、入力され
    る制御信号に応じて車体の姿勢変化を抑制する制御力を
    個別に発生することが可能なアクチュエータと、前輪位
    置における車体の振動を検出する前輪振動検出手段と、
    車体の上下方向の振動を検出するバウンス振動検出手段
    と、車体のピッチング状態を検出するピッチング状態検
    出手段と、前記前輪振動検出手段の検出情報に基づき後
    輪側振動を抑制する制御力を算出する第1の演算手段
    と、前記ピッチング状態検出手段の検出情報に基づき当
    該ピッチング状態を抑制する制御力を算出する第2の演
    算手段と、前記バウンス振動検出手段の検出情報に応じ
    て前記第2の演算手段で算出した制御力を補正する補正
    手段と、前記第1及び第2の演算手段の制御力をもとに
    前記アクチュエータへの制御信号を形成する制御信号形
    成手段と、を備えることを特徴とするサスペンション制
    御装置。
  4. 【請求項4】 前記バウンス振動検出手段は、車体の平
    面上重心近傍位置における上下加速度を検出又は推定す
    ることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のサ
    スペンション制御装置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段は、前記バウンス振動検出
    手段の検出情報を低域通過フィルタ処理した値に基づき
    補正を行うことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに
    記載のサスペンション制御装置。
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