JPH08337920A - パラアラミドパルプおよびその製造方法 - Google Patents
パラアラミドパルプおよびその製造方法Info
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- JPH08337920A JPH08337920A JP14307395A JP14307395A JPH08337920A JP H08337920 A JPH08337920 A JP H08337920A JP 14307395 A JP14307395 A JP 14307395A JP 14307395 A JP14307395 A JP 14307395A JP H08337920 A JPH08337920 A JP H08337920A
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Abstract
係が、下記(1) 0.000035x2 − 0.036x+12≦y≦0.000026x2 − 0.039x+17 (1) で表されるパラアラミドパルプ。及び、極性アミド系溶
媒中に、固有粘度が1.0〜2.5dl/gの範囲にあ
るパラアラミドを 4〜10重量%、アルカリ金属または
アルカリ土類金属の塩化物を 2〜10重量%含有してな
り、光学的異方性を有する低重合度パラアラミドドープ
を、水系溶媒中で紡糸し、湿潤状態のまま繊維を切断
し、ついで粘状叩解用リファイナーによりフィブリル化
する。 【効果】摩擦材やガスケット用途などに用いる場合にパ
ラアラミドパルプと粉末状の充填材の配合物中のパラア
ラミドパルプの分散性が特に優れ、また、配合物中の粉
末状の充填材の分散状態を保持する性能の優れている。
Description
ミド(以下、パラアラミドと略称する。)繊維をフィブ
リル化したパラアラミドパルプおよびその製造方法に関
する。特に摩擦材用途、摺動材用途、ガスケット用途な
どにおいて有用な、フィラーの保持性、分散性、補強効
果等の材料特性の優れたパラアラミドパルプおよびその
製造方法に関する。
aron(商品名;Akzo Nobel社製)、Kevlar(商品名;du
Pont 社製)などが知られている。それらのパラアラミ
ドパルプは、乾燥した連続繊維を短繊維に機械的に切断
して、リファイナーで機械的にフィブリル化する方法に
より製造されている。そして従来のパラアラミドパルプ
は、シングルディスク型、ダブルディスク型またはマル
チディスク型のリファイナーを使用することによって製
造されている。
す指標として、カナダ式フリーネス(以下、フリーネス
またはろ水度ということがある。)とBET式比表面積
(以下、比表面積ということがある。)の測定値が用い
られている。一般に、フィブリル化の程度が高いパルプ
ほど比表面積が高く、フリーネスは低いと言うことがで
きる。フリーネスは保水性の尺度であり、フリーネスが
低いということは保水性がよいことを意味している。言
い換えるとフリーネスの低いパルプは各種の充填材や配
合物の分散状態を保つ能力が高いことが期待される。
あるブレーキ用摩擦材は、パラアラミドパルプを含む複
数の比重の異なる粉末状の充填材(フィラー)および樹
脂の混合物からなる成形体である。これらの成分中での
パラアラミドパルプの役割は、粉末状の充填材を均一に
分散させること、均一分散を保持すること、プレフォー
ムと呼ばれる成形前駆体の補強、および使用時の磨耗量
を減少させることである。
ト用材料としてのパラアラミドパルプの役割は、比重の
異なる粉末状の充填材とゴム成分からなる配合物の分散
と、シート形状にしたときの補強効果である。
パルプ自身の分散性が製品の性能に重大な影響を与え、
分散性の悪いパラアラミドパルプを使用した場合、製品
の性能の低下につながると考えられる。従来のパラアラ
ミドパルプでは、粉末状の充填材の分散状態を保持する
には、十分に発達したフィブリルが必要であると考えら
れていた。しかし、フィブリルが多いと毛玉になり易
く、パラアラミドパルプの分散が不十分となる場合が多
く、改良が望まれていた。
は、パラアラミドパルプの配合物中での分散性を向上さ
せるため、予めパルプを開繊して用いる方法が開示され
ている。
は、パラアラミド繊維に固有の高耐熱性に加えて、パル
プとして配合物中に均一分散し易いことおよび粉末状の
充填材の分散状態を保持する性能が期待されており重要
である。粉末状の充填材の分散状態を保持するには、パ
ラアラミドパルプのフィブリルが十分に発達しているこ
とが有効である。しかし、フィブリルが多すぎる場合に
は毛玉となり易く、結果的に配合物にパラアラミドパル
プが十分に均一に分散し難くなる。
態を保持する能力を有しつつ、分散性の良好なパラアラ
ミドパルプを提供することにある。
からなる。 〔1〕カナダ式フリーネスとBET式比表面積との関係
が、下記の式(1) 0.000035x2 − 0.036x+12≦y≦0.000026x2 − 0.039x+17 (1) (式中、xおよびyは、それぞれカナダ式フリーネス
(ml)およびBET式比表面積(m2 /g)を表し、
100 ≦x≦630 、2 ≦y≦12の範囲である。)で表され
ることを特徴とするパラアラミドパルプ。
2mmの範囲にある前記項〔1〕記載のパラアラミドパ
ルプ。
1.0〜2.5dl/gの範囲にあるパラアラミドを 4
〜10重量%、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の
塩化物を 2〜10重量%含有してなり、光学的異方性を
有する低重合度パラアラミドドープを、水系溶媒中で紡
糸し、得られるパラアラミド繊維を洗浄後、湿潤状態の
まま繊維を切断し、ついで粘状叩解用リファイナーによ
りフィブリル化することを特徴とする前記項〔1〕記載
のパラアラミドパルプの製造方法。
発明のパラアラミドパルプは、前記項〔1〕に記載の、
式(1)の範囲内にあって、かつ、式中、カナダ式フリ
ーネス(x)およびBET式比表面積(y)がそれぞ
れ、100 ≦x≦630 、2 ≦y≦12の範囲にあるパラアラ
ミドパルプと定義される。また、本発明のパラアラミド
パルプのうち、より好ましいものは、式(1)の範囲内
にあって、かつ、式中、xおよびyがそれぞれ、100 ≦
x≦550 、3 ≦y≦12の範囲にあるパラアラミドパルプ
である。
いて斜線が引かれた領域に含まれるものであり、この領
域に含まれる本発明のパラアラミドパルプは、市販の従
来のパラアラミドパルプと比較して、同一比表面積で比
較して、ろ水度が小さく保水力が優れている。このこと
は、各種粉体の配合物中に本発明のパラアラミドパルプ
を混合する際に、本発明のパラアラミドパルプが粉体を
保持する性能が高いことを意味している。現に本発明の
パラアラミドパルプは、後述するように、配合物中に均
一分散し易く、また、粉末状の充填材の分散状態を良好
に保持する性能に優れている。配合物中のパラアラミド
パルプおよび粉末状の充填材の分散性が良ければ、パラ
アラミドパルプによる補強効果も高くなる。
比表面積が該範囲よりも大きいときには、パラアラミド
パルプの良好な分散性が得られ難い。また該範囲より小
さいときには、粉末状の充填材の保持性が不十分であ
り、該パラアラミドパルプを用いた成形体の強度も低下
する傾向にあり、好ましくない。本発明のパラアラミド
パルプの特長は、従来のパラアラミドパルプと同等のカ
ナダ式フリーネスを有する場合でも、BET式比表面積
が小さいことである。この結果、本発明のパラアラミド
パルプは粉末状の充填材の分散状態を十分保持しつつ、
配合物中で均一に分散するという優れた特徴を有する。
(カナダ式フリーネス:x)が 100ml未満の時は、結
果的にパルプの繊維長が短くなり、ガスケット用途の場
合にはガスケットの強度低下をもたらす。また、 630m
lを越えるときは、粉末状の充填材の分散状態の保持性
が不十分であり、好ましくない。
に限定されないが、摩擦材用途において磨耗量を少なく
するには、重量加重平均繊維長(以下、WLまたは繊維長
ということがある。)が 0.6〜1.2mmであること
が好ましい。繊維長が1.2mmを越えると、パラアラ
ミドパルプは熱プレス板と平行な方向に配向し易く磨耗
量が多くなる。繊維長が0.6mm未満では繊維から脱
離した極細フィブリル同士の絡み合いで毛玉が多くな
り、結果的にパルプとしての分散が不満足なものにな
る。
2mmに制御することにより、パラアラミドパルプとポ
リテトラフルオロエチレン(以下、PTFEということがあ
る。)を主成分として含有する摺動材成形体において、
磨耗量の低減の著しい効果が認められる。
はないが、重量加重平均繊維長(WL)を0.6〜1.2
mmに制御することにより、パラアラミドパルプの摺動
材中での配向がランダムになり易く、その結果、摩擦力
が作用したときに、摩擦力によるアラミドパルプのフィ
ブリルの剥離と脱落が起こり難くなるためと考えられ
る。
効果は、PTFE系の摺動材で顕著に認められたが、ブレー
キ用摩擦材を含む、他の各種摩擦材においても同様な効
果が期待される。
香族ポリアミド)とは、パラ配向芳香族ジアミンとパラ
配向芳香族ジカルボン酸ハライドの重縮合により得られ
るものであり、アミド結合が芳香族環のパラ位またはそ
れに準じた配向位(例えば、4,4'−ビフェニレン、1,5
−ナフタレン、2,6 −ナフタレン等のような反対方向に
同軸または平行に延びる配向位)で結合される繰り返し
単位から実質的になる芳香族ポリアミドである。
ンテレフタルアミド)、ポリ(4,4'−ベンズアニリドテ
レフタルアミド)、ポリ(パラフェニレン−4,4'−ビフ
ェニレンジカルボン酸テレフタルアミド)、ポリ(パラ
フェニレン−2,6 −ナフタレンジカルボン酸アミド)な
どのポリパラ配向型またはパラ配向型に近い構造を有す
る芳香族ポリアミドが例示される。なかでも、ポリ(パ
ラフェニレンテレフタルアミド)が代表的である。
は、極性アミド系溶媒中に、固有粘度が1.0〜2.5
dl/gであるパラアラミドを4〜10重量%、アルカ
リ金属またはアルカリ土類金属の塩化物を 2〜10重量
%含有する光学的異方性のパラアラミドドープを水系溶
媒中で紡糸し、極性アミド系溶媒を洗浄除去後、湿潤状
態の繊維を得て、ついで得られた湿潤状態の繊維を切断
してから粘状叩解用リファイナーを使用してフィブリル
化する方法である。
理化された好ましい製造方法として、アルカリ金属また
はアルカリ土類金属の塩化物を 2〜10重量%含有する
極性アミド系溶媒中で、前記したパラ配向芳香族ジアミ
ンとパラ配向芳香族ジカルボン酸ハライドを縮合重合さ
せて固有粘度が1.0〜2.5dl/gであるパラアラ
ミドを 4〜10重量%含有する光学的異方性のパラアラミ
ドの重合溶液(ドープ)を調製し、該ドープを水系溶媒
中で紡糸し、極性アミド系溶媒を洗浄除去後、湿潤状態
の繊維を得て、ついで得られた湿潤状態の繊維を切断し
てから粘状叩解用リファイナーを使用してフィブリル化
する方法がある。
といい、叩解機をリファイナー(Refiner) という。一般
に、叩解の目的は、(1) 繊維の膨潤、(2) 繊維の切断、
(3)繊維のフィブリル化の3点にあるとされている。(2)
の繊維の切断を主とする叩解を遊離叩解、(3) の繊維
のフィブリル化を主とする叩解を粘状叩解という。これ
らの2種類の叩解法のいずれを採用するかによって、選
ぶリファイナーの形式、刃形状、運転条件などが異な
る。
は、パラアラミド繊維のフィブリル化に際して、粘状叩
解用のリファイナー、すなわち、例えば、円筒型、円錐
型またはダブルディスク型リファイナーを用いることを
特徴とする。これらの粘状叩解用のリファイナーのなか
でも、円筒型、円錐型リファイナーが特に好ましい。
おいて用いられるパラアラミド短繊維のフィブリル化の
典型的な工程を図2に例示する。該工程は、原料タンク
(2)、パルプスラリータンク(1)、送液ポンプ
(3)及びリファイナー(4)から構成される。
ミド短繊維が水に分散したスラリーは、送液ポンプ
(3)によってリファイナー(4)に送液され、リファ
イナー(4)で処理されてからパルプスラリータンク
(1)に戻る。
定のBET式比表面積、カナダ式フリーネスおよび重量
加重平均繊維長を有するパラアラミドパルプを得る。タ
ンクは、原料タンク(2)とパルプスラリータンク
(1)を分けることにより、リファイナーの通過回数を
均一にすることができる。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されない。実施例
および比較例における試験評価方法、または判定基準は
次に示す通りである。
と定義する。96〜98%硫酸100mlにパラアラミ
ド重合体0.5gを溶解した溶液および96〜98%硫
酸について、それぞれ毛細管粘度計により30℃にて流
動時間を測定し、求められた流動時間の比から次式によ
り固有粘度を求めた。固有粘度=ln(T/T0 )/C
[単位:dl/g ]ここで、TおよびT0 はそれぞれパラ
アラミド硫酸溶液および硫酸の流動時間であり、Cはパ
ラアラミド硫酸溶液中のパラアラミド濃度[g/dl]を示
す。
ろ水度試験方法」に従い、カナダ標準型ろ水度を測定し
た。
販されている繊維長分析器FS-200型を用いて測定される
重量加重平均繊維長(WL)である。
ソーブ2 2300型を用いて比表面積 12 m2 /gのアル
ミナ標準試料を検定用に用いて測定した。
加工により試験片を作製し、鈴木式磨耗試験器により行
った。 試験条件:面圧 :6kgf/cm2 摺動速度:40m/min 摺動面積:2 cm2 試験温度:室温 試験時間:24時間 相手材:アルミニウム(JIS A5052P)
行った。配合材料として、パラアラミドパルプ(9.9
重量%)、ロックウール(9.9重量%)、硫酸バリウ
ム(16.8重量%)、酸化マグネシウム(9.9重量
%)、カタルポ(24.8重量%)、シリカER(9.9
重量%)、NBR(14.9重量%)、加硫系(3.0
重量%)および群青(1.0重量%)を用いた。混練機
としてMTIミキサー(月島機械社製)を使用し、前記
の配合材料および溶剤として適量のトルエンを投入し、
混練を行った。
材料をカレンダーロール(日立機械エンジニアリング社
製)によって、加熱ロールの温度150℃前後で加硫成
形し、厚さ1.5mmのジョイントシートを得た。JI
S R3453に基づき、JIS K6301の試験方
法に従いシーティングしてから24時間経過した後、1
00℃、 1時間、ついでデシケータ中にて室温で 3時間
保存した後、JIS1号ダンベルで試験片を打ち抜き、
強度測定用サンプルを作製した。これをインストロン社
製4301型引張り試験機で、クロスヘッドスピード300
mm/min.の引張り速度で強度測定をした。
MD方向といい、これとは直角の方向をTD方向という
が、本発明の評価では後者のTD方向で比較した。
下に記載の方法によって評価した。ブレーキ用摩擦材の
原料である粉体配合物の組成は以下のとおりである。パ
ラアラミドパルプ(5.0重量%)、パルプロックウー
ル(5.0重量%)、カオリン(32.5重量%)、硫
酸バリウム(47.5重量%)、フェノール樹脂(1
0.0重量%)。上記の配合物を 5リッタースーパーミ
キサー(カワタ製)により撹拌(撹拌速度2000rpm 撹拌
時間 5分)して均一な粉体混合物を調製した。
60メッシュの篩に入れ、その篩を振動させる(振動速
度1500rpm 、振動時間10分)。篩残存率は以下の式によ
って算出される。
間焼き固め、成形体(摩擦材)を得た。該成形体を二分
割し、断面でのパラアラミドパルプの分散性を目視にて
観察して評価した。(表中、◎は優、○は良、△は可、
×は不良を意味する。)
の調製 撹拌翼、温度計、窒素流入管および粉体添加口を有する
100リットルのグラスライニング製重合反応器を使用
して、ポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)の重合
を行った。
ル−2−ピロリドン(以下、NMP ということがある。)
116.4kgと乾燥した塩化カルシウム7.60kg
を添加し、内温85℃にて塩化カルシウムを完全に溶解
させた。ついで内温が室温になるまで冷却した後、パラ
フェニレンジアミン(以下、PPD ということがある。)
3.35kgを加えて溶解し、内温を18〜22℃に保
ちながら、テレフタル酸クロリド(以下、TDC というこ
とがある。)6.12kgを徐々に加えた。TDC の添加
終了後、温度18〜22℃℃にて1 時間熟成して光学異
方性を有する安定な重合液(以下、ドープということが
ある。)を得た。該ドープ中のポリ(パラフェニレンテ
レフタルアミド)の濃度は6.24重量%、塩化カルシ
ウムの濃度は5.75重量%であった。また、ポリ(パ
ラフェニレンテレフタルアミド)の固有粘度は1.98
(dl/g)であった。
ミド)のドープの紡糸と評価 (1)で得られたドープからパラアラミド繊維を紡糸し
た。10℃に保冷した500リットルのSUS304製
タンクに該ドープを充填し真空脱泡した後、乾燥窒素で
3kg/cm2 Gに加圧した。タンク出口はギヤーポン
プ(川崎重工(株)製、KAP-1-2.92)に連結し、ギヤー
ポンプ出口からはフィルターを経て紡糸口金ホルダーに
連結した。紡糸口金は孔径は70μm または50μm 、
ノズルの孔のL/D は1、孔数は10000とした。
を30重量%含む水溶液)中に押し出して紡糸した。紡
糸された繊維はゴデットロールで糸送りをして繊維が弛
まないように調整した。ゴデットロールを経た繊維を水
洗して溶媒を除去し、ネルソンロール数台にて延伸し、
巻き取り機にかけた。
ビングカッターで10mmに切断した。このパラアラミ
ド短繊維5.0kgをイオン交換水95.0リットルに
内容積300リットルの離解装置を用いて分散させ、か
つ均一な分散液(スラリー)とした。この時、繊維中の
水分率は75重量%(ポリマー分は25重量%)なの
で、スラリー中の湿潤繊維濃度は5.0重量%、固形ポ
リマー分は1.25重量%であった。
デラックスファイナー50型)へポンプにより送液してフ
ィブリル化した。このとき流量は380L/minに調
整した。該リファイナーのローター及びステータは玄武
岩製のものを用いた。ローターをステータに押付けて
(押付け圧は1kg/cm2 gage)、ローターとス
テータの間隙は0mm)10分間叩解した。叩解条件は
表1にまとめて記した。この間、水温は19℃〜38℃
まで上昇した。叩解終了後、パルプスラリーを遠心分離
器で脱水し、乾燥した後、ホソカワミクロン社製ファイ
ンビクトリーミルFVP-1 型機を用いて開繊した。
表面積、カナダ式フリーネス及び重量加重平均繊維長を
測定した。その測定結果を表2に記した。得られたパラ
アラミドパルプのBET式比表面積とカナダ式フリーネ
スの関係は前記の数式1を満足するものであった。
てガスケットシートを作製し、その引張り強度を測定し
た。また該パラアラミドパルプを用いて摩擦材用の組成
物を調製しその篩残存率を測定した。また該パラアラミ
ドパルプを用いて摩擦材を作製し、摩擦材中でのパラア
ラミドパルプの分散性を評価した。それらの結果を表2
に記した。
量、ステータとローターの間隙、ステータ押付け圧及び
叩解時間を変更した他は実施例1に準じてパラアラミド
パルプを製造した。得られたパラアラミドパルプの評価
を実施例1に準じて行い、その結果を表2に記した。
繊維をロービングカッターでmmに切断した。得られた
短繊維5.6kgをイオン交換水94.3リットルに内
容積300リットルの離解装置を用いて分散させ、かつ
均一なスラリーとした。この時、繊維中の水分率は、7
5%(ポリマー分25%)なのでスラリー中の湿潤繊維
濃度は5.6%であり、固形ポリマー分は1.4%であ
った。
ナー50型へ液送してフィブリル化した。このとき流量は
240L/minに調整した。該リファイナーのロータ
ー及びステータは玄武岩製のものを用いた。スラリー中
の湿潤糸を完全に分散させるために10分間循環した。
この間水温は19℃〜27℃まで上昇した。続いてロー
ターをステータに間隙が0.07mmになるよう押付
け、10分間叩解した。この間水温は27℃〜40℃ま
で上昇した。該スラリーを実施例1と同様に脱水、乾
燥、開繊した。
て摩擦材を作成し、摩擦材中での分散性を測定し評価し
た。結果を表2に示す。
繊維をロービングカッターで13mmに切断した。この
ようにして得られた短繊維4.5kgをイオン交換水9
5.5リットルに内容積300 リットルの離解装置を用い
て分散させ、かつ均一なスラリーとした。この時、繊維
中の水分率は、78%(ポリマー分22%)なのでスラ
リー中の湿潤繊維濃度は4.5%であり、固形ポリマー
分は1.0%であった。
ナー50型へ送液しフィブリル化した。このとき流量は2
40L/minに調整した。該リファイナーのローター
及びステータは玄武岩製のものを用いた。この間水温は
20.0℃〜46℃まで上昇した。続いてローターをス
テータに間隙が0.07mmになるよう押付け、30分
間、次いで、同じく間隙が0mmにし、さらに10分間
叩解した。該パルプスラリーを実施例1と同様に脱水、
乾燥、開繊した。次に得られたパラアラミドパルプを用
いて摩擦材中での分散性を測定し評価した。結果を表2
に示す。
1と同様にジョイントシート及び摩擦材を作製し、引張
り強度、篩残存率、分散性などを評価した。その結果を
表3に示す。
0重量%)からなる成形体(摺動材)の作製を下記のよ
うにして行った。PTFEは以下に記すものを用いた。PTF
E:フルオンG168(商品名、旭硝子(株)製、平均
粒径25μm )
ルプ30g 及びPTFE120gを5リッタースーパーミキ
サー(カワタ製)を用いて撹拌(撹拌速度2000rp
m撹拌時間2分)して均一な混合物を作製した。 (ロ)該混合物120gを直径38mmの塩化ビニール
製パイプに充填し、3kgf/cm2 の面圧を加えて、
高さ170mmの成形中間体を作製した。 (ハ)該成形中間体を120℃で30分間乾燥した。
m、高さ280mmの金型に装填した後, 真空ポンプに
より脱気を行いながら加圧(100kgf/cm2 、1
0分間)し、直径40mm、高さ50mmの予備成形体
を室温において作製した。ここでの脱気は、金型側面に
設けた直径2mmの孔より行った。 (ホ)常圧下において、該予備成型体を380℃にて1
時間保持し、目的とする成形体を作製した。室温から3
80℃までの昇温と380℃から室温までの降温速度は
ともに50℃/時間とした。得られた成形体に切削加工
を施して摺動材を作製した。
2 ) ]
販品を使用した以外は参考例1と同様にして成形体(摺
動材)の作製を行い、参考例1と同様に、動摩擦係数、
磨耗係数を測定した。
2 ) ]
やガスケット用途などに用いる場合にパラアラミドパル
プと粉末状の充填材の配合物中のパラアラミドパルプの
分散性が特に優れ、また、配合物中の粉末状の充填材の
分散状態を保持する性能の優れている。また本発明のパ
ラアラミドパルプで補強された成形体、例えば、パラア
ラミドパルプとポリテトラフルオロエチレンを主成分と
する成形体は、機械的強度や耐磨耗性などに優れてい
る。特に重量加重平均繊維長(WL)が0.6〜1.2m
mの範囲の本発明のパラアラミドパルプを摩擦材、摺動
材に用いたとき磨耗量が少ないという特長を有する。
積とカナダ式フリーネスの関係を表す。
工程を表す。
Claims (3)
- 【請求項1】カナダ式フリーネスとBET式比表面積と
の関係が、下記の式(1) 0.000035x2 − 0.036x+12≦y≦0.000026x2 − 0.039x+17 (1) (式中、xおよびyは、それぞれカナダ式フリーネス
(ml)およびBET式比表面積(m2 /g)を表し、
100 ≦x≦630 、2 ≦y≦12の範囲である。)で表され
ることを特徴とするパラアラミドパルプ。 - 【請求項2】重量加重平均繊維長が0.6〜1.2mm
の範囲にある請求項1記載のパラアラミドパルプ。 - 【請求項3】極性アミド系溶媒中に、固有粘度が1.0
〜2.5dl/gの範囲にあるパラアラミドを 4〜10
重量%、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物
を 2〜10重量%含有してなり、光学的異方性を有する
低重合度パラアラミドドープを、水系溶媒中で紡糸し、
得られるパラアラミド繊維を洗浄後、湿潤状態のまま繊
維を切断し、ついで粘状叩解用リファイナーによりフィ
ブリル化することを特徴とする請求項1記載のパラアラ
ミドパルプの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07143073A JP3141727B2 (ja) | 1995-06-09 | 1995-06-09 | パラアラミドパルプおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07143073A JP3141727B2 (ja) | 1995-06-09 | 1995-06-09 | パラアラミドパルプおよびその製造方法 |
Publications (2)
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