JPH08310565A - 脱湿剤を併用する脱酸素包装方法 - Google Patents
脱湿剤を併用する脱酸素包装方法Info
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- JPH08310565A JPH08310565A JP11566095A JP11566095A JPH08310565A JP H08310565 A JPH08310565 A JP H08310565A JP 11566095 A JP11566095 A JP 11566095A JP 11566095 A JP11566095 A JP 11566095A JP H08310565 A JPH08310565 A JP H08310565A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 透明かつ高度のガスバリア性を有するガスバ
リア性積層材を用い、乾燥条件下でも十二分に脱酸素能
を発揮することができる酸素吸収剤に脱湿剤を併用し、
極度に酸素及び水分を嫌う物品の長期保存や輸送が可能
であり、かつ内容物を外から見ることができる脱酸素包
装方法を提供することを目的とする。 【構成】 特定のポリビニルアルコールフィルムにケイ
素酸化物蒸着層を設けた透明なガスバリア性積層材より
なる包装袋に、物品を、酸素吸収剤、好ましくは酸素吸
収剤が不飽和脂肪酸化合物及び/又は不飽和基を有する
鎖状炭化水素重合物を主剤とする酸素吸収剤と、脱湿剤
と共に密封する。
リア性積層材を用い、乾燥条件下でも十二分に脱酸素能
を発揮することができる酸素吸収剤に脱湿剤を併用し、
極度に酸素及び水分を嫌う物品の長期保存や輸送が可能
であり、かつ内容物を外から見ることができる脱酸素包
装方法を提供することを目的とする。 【構成】 特定のポリビニルアルコールフィルムにケイ
素酸化物蒸着層を設けた透明なガスバリア性積層材より
なる包装袋に、物品を、酸素吸収剤、好ましくは酸素吸
収剤が不飽和脂肪酸化合物及び/又は不飽和基を有する
鎖状炭化水素重合物を主剤とする酸素吸収剤と、脱湿剤
と共に密封する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脱湿剤を併用する脱酸素
包装方法に関し、詳しくは、ポリビニルアルコールフィ
ルムの少なくとも片面にケイ素酸化物蒸着層が形成され
た透明ガスバリア性積層材料で形成した袋の内部に、物
品を、酸素吸収剤と脱湿剤と共に密封することを特徴と
する脱酸素包装方法に関する。すなわち、本発明は、透
明なガスバリア性積層材料よりなる包装袋を用い物品を
実質的に無酸素かつ低湿度状態に包装する方法に関す
る。本発明の脱湿剤を併用する脱酸素包装方法は、具体
的には、金属類、金属製品、金属粉、蒸着金属、半導体
や半導体部品などの電子品や電子部品、ガラス、写真、
磁気テープ、医薬品、絵画、押し花、ドライフラワー、
衣類、毛皮、乾燥食品、古本、古文書など、特に酸素お
よび水分を嫌う物品の保存、輸送等に利用される。
包装方法に関し、詳しくは、ポリビニルアルコールフィ
ルムの少なくとも片面にケイ素酸化物蒸着層が形成され
た透明ガスバリア性積層材料で形成した袋の内部に、物
品を、酸素吸収剤と脱湿剤と共に密封することを特徴と
する脱酸素包装方法に関する。すなわち、本発明は、透
明なガスバリア性積層材料よりなる包装袋を用い物品を
実質的に無酸素かつ低湿度状態に包装する方法に関す
る。本発明の脱湿剤を併用する脱酸素包装方法は、具体
的には、金属類、金属製品、金属粉、蒸着金属、半導体
や半導体部品などの電子品や電子部品、ガラス、写真、
磁気テープ、医薬品、絵画、押し花、ドライフラワー、
衣類、毛皮、乾燥食品、古本、古文書など、特に酸素お
よび水分を嫌う物品の保存、輸送等に利用される。
【0002】
【従来の技術】金属粉、蒸着金属、半導体、医薬品等、
酸素及び水分の共存する雰囲気下で品質劣化を来すもの
は、脱酸素剤及び乾燥剤と共に、塩化ビニリデン樹脂系
フィルム、ポリビニルアルコール系フィルム等の比較的
ガスバリア性の高いフィルム袋に入れ、脱酸素包装する
方法が知られている。しかし、この方法では不完全であ
り、ともすれば過酷な条件に曝される不安定な輸送条件
下や長期間の保存においては実質的に無酸素かつ低湿度
状態を維持できないため、劣化を防ぎ保存することは事
実上出来なかった。このため、より高度な包装方法の開
発が望まれている。
酸素及び水分の共存する雰囲気下で品質劣化を来すもの
は、脱酸素剤及び乾燥剤と共に、塩化ビニリデン樹脂系
フィルム、ポリビニルアルコール系フィルム等の比較的
ガスバリア性の高いフィルム袋に入れ、脱酸素包装する
方法が知られている。しかし、この方法では不完全であ
り、ともすれば過酷な条件に曝される不安定な輸送条件
下や長期間の保存においては実質的に無酸素かつ低湿度
状態を維持できないため、劣化を防ぎ保存することは事
実上出来なかった。このため、より高度な包装方法の開
発が望まれている。
【0003】脱酸素包装には、一般的にガスバリア性包
装材料として、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共
重合体等の塩化ビニリデン系樹脂フィルム、および塩化
ビニリデン系樹脂をポリプロピレン、ポリエステル、ポ
リアミドのフィルムにコーティングした塩化ビニリデン
系樹脂コートフィルムが用いられるが、これらのフィル
ムはガスバリア性が必ずしも十分ではなく、高度のガス
バリア性を必要とする包装材料には不適当であった。ま
た、ポリビニルアルコールやエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体等のポリビニルアルコール系樹脂フィルム
は、酸素バリア性に優れる包装材料として広く用いられ
ているが、水蒸気バリア性が劣り、さらに高湿度の条件
下では酸素バリア性も低下するという欠点を有する。
装材料として、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共
重合体等の塩化ビニリデン系樹脂フィルム、および塩化
ビニリデン系樹脂をポリプロピレン、ポリエステル、ポ
リアミドのフィルムにコーティングした塩化ビニリデン
系樹脂コートフィルムが用いられるが、これらのフィル
ムはガスバリア性が必ずしも十分ではなく、高度のガス
バリア性を必要とする包装材料には不適当であった。ま
た、ポリビニルアルコールやエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体等のポリビニルアルコール系樹脂フィルム
は、酸素バリア性に優れる包装材料として広く用いられ
ているが、水蒸気バリア性が劣り、さらに高湿度の条件
下では酸素バリア性も低下するという欠点を有する。
【0004】また、二軸延伸ナイロンフィルムや二軸延
伸ポリエステルフィルムなどにケイ素酸化物を蒸着した
フィルム(特公昭53−12953)、ポリエチレンテ
レフタレートフィルムや、二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルムなどにマグネシウム酸化物を蒸着したフィルム(特
開昭60−27532)なども提案されているが、これ
らのフィルムも高度なガスバリア性を必要とする用途に
は不十分であった。このため、上記一般的なガスバリア
性プラスチックフィルムよりさらにガスバリア性の高い
包装材料が必要な場合には、従来、プラスチックフィル
ムにアルミニウム箔等の金属箔を貼り合わせたものが用
いられてきた。しかし、上記のように金属箔を用いた包
装材料を用い脱酸素包装すると、ガスバリア性には優れ
ているものの不透明なために内容物を外から見ることが
できないという欠点があった。
伸ポリエステルフィルムなどにケイ素酸化物を蒸着した
フィルム(特公昭53−12953)、ポリエチレンテ
レフタレートフィルムや、二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルムなどにマグネシウム酸化物を蒸着したフィルム(特
開昭60−27532)なども提案されているが、これ
らのフィルムも高度なガスバリア性を必要とする用途に
は不十分であった。このため、上記一般的なガスバリア
性プラスチックフィルムよりさらにガスバリア性の高い
包装材料が必要な場合には、従来、プラスチックフィル
ムにアルミニウム箔等の金属箔を貼り合わせたものが用
いられてきた。しかし、上記のように金属箔を用いた包
装材料を用い脱酸素包装すると、ガスバリア性には優れ
ているものの不透明なために内容物を外から見ることが
できないという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
かつ高度のガスバリア性を有し、包装材料として好まし
い性能を有するガスバリア性積層材を用い、乾燥条件下
で十分に脱酸素能を発揮することができる酸素吸収剤に
脱湿剤を併用することにより、酸素及び水分を嫌う物品
を劣化させること無く、長期保存や輸送を可能とする脱
湿剤を併用する脱酸素包装方法を提供することにある。
かつ高度のガスバリア性を有し、包装材料として好まし
い性能を有するガスバリア性積層材を用い、乾燥条件下
で十分に脱酸素能を発揮することができる酸素吸収剤に
脱湿剤を併用することにより、酸素及び水分を嫌う物品
を劣化させること無く、長期保存や輸送を可能とする脱
湿剤を併用する脱酸素包装方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の脱湿剤を併用す
る脱酸素包装方法は、上記課題を解決するための手段と
して、ケン化度が99モル%以上のポリビニルアルコー
ルからなりかつ温度120℃における寸法変化率が2%
の範囲内で延伸されてなるポリビニルアルコールフィル
ムの少なくとも片面にケイ素酸化物蒸着層が厚さ5〜5
00nmに形成され、さらにこのフィルムの両面に少な
くとも一層以上の透明フィルムの積層された透明ガスバ
リア性積層材料で形成した袋の内部に、物品を、酸素吸
収剤と脱湿剤と共に密封する方法である。さらに本発明
の脱酸素包装方法は、上記の方法において、酸吸収剤が
不飽和脂肪酸化合物及び/又は不飽和基を有する鎖状炭
化水素重合物を主剤とし酸素吸収促進物質を含む酸素吸
収剤であることを特徴とする方法である。さらに本発明
の脱酸素包装方法は、上記の方法において酸素吸収剤が
脱湿剤を含むことを特徴とする方法である。さらに本発
明の脱酸素包装方法は、上記の方法において酸素吸収剤
が脱湿剤及び酸性ガス吸収剤を含むことを特徴とする方
法である。
る脱酸素包装方法は、上記課題を解決するための手段と
して、ケン化度が99モル%以上のポリビニルアルコー
ルからなりかつ温度120℃における寸法変化率が2%
の範囲内で延伸されてなるポリビニルアルコールフィル
ムの少なくとも片面にケイ素酸化物蒸着層が厚さ5〜5
00nmに形成され、さらにこのフィルムの両面に少な
くとも一層以上の透明フィルムの積層された透明ガスバ
リア性積層材料で形成した袋の内部に、物品を、酸素吸
収剤と脱湿剤と共に密封する方法である。さらに本発明
の脱酸素包装方法は、上記の方法において、酸吸収剤が
不飽和脂肪酸化合物及び/又は不飽和基を有する鎖状炭
化水素重合物を主剤とし酸素吸収促進物質を含む酸素吸
収剤であることを特徴とする方法である。さらに本発明
の脱酸素包装方法は、上記の方法において酸素吸収剤が
脱湿剤を含むことを特徴とする方法である。さらに本発
明の脱酸素包装方法は、上記の方法において酸素吸収剤
が脱湿剤及び酸性ガス吸収剤を含むことを特徴とする方
法である。
【0007】本発明においては、脱酸素包装された物品
は実質的に無酸素の状態かつ低湿度の状態に保持され
る。ここで実質的に無酸素の状態とは、酸素濃度5%以
下、好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.1%以
下をいう。また、実質的に低湿度の状態とは相対湿度1
0%以下、好ましくは5%以下、さらに好ましくは1%
以下をいう。上記の範囲を超えて酸素濃度が高い場合
や、湿度が高い場合には、酸素及び湿度を嫌う物品、例
えば、金属類の場合には腐食が起こり、また医薬品の場
合には酸化や吸湿により劣化が起こり、好ましくない。
は実質的に無酸素の状態かつ低湿度の状態に保持され
る。ここで実質的に無酸素の状態とは、酸素濃度5%以
下、好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.1%以
下をいう。また、実質的に低湿度の状態とは相対湿度1
0%以下、好ましくは5%以下、さらに好ましくは1%
以下をいう。上記の範囲を超えて酸素濃度が高い場合
や、湿度が高い場合には、酸素及び湿度を嫌う物品、例
えば、金属類の場合には腐食が起こり、また医薬品の場
合には酸化や吸湿により劣化が起こり、好ましくない。
【0008】以下に本発明を詳しく説明する。本発明に
おいて包装袋を形成する透明なガスバリア性積層材は、
ケン化度が99モル%以上のポリビニルアルコールから
なり、かつ温度120℃における寸法変化率が2%の範
囲内で延伸されたポリビニルアルコールフィルムの、少
なくとも片面にケイ素酸化物蒸着層が厚さ5〜500n
mに形成され、さらにこのフィルムの両面に、少なくと
も一層以上の透明フィルムが積層されたものである。該
ガスバリア性積層材料として、特公平6−32921に
公知のものを用いることができる。
おいて包装袋を形成する透明なガスバリア性積層材は、
ケン化度が99モル%以上のポリビニルアルコールから
なり、かつ温度120℃における寸法変化率が2%の範
囲内で延伸されたポリビニルアルコールフィルムの、少
なくとも片面にケイ素酸化物蒸着層が厚さ5〜500n
mに形成され、さらにこのフィルムの両面に、少なくと
も一層以上の透明フィルムが積層されたものである。該
ガスバリア性積層材料として、特公平6−32921に
公知のものを用いることができる。
【0009】本発明に係わる透明なガスバリア性積層材
料のガス透過率は、25℃、60%RHにおける酸素透
過率が0.2ml/m2 ・day・atm以下、好まし
くは0.1ml/m2 ・day・atm以下であり、か
つ透湿度が0.02g/m2・day以下、より好まし
くは0.01g/m2 ・day以下である。
料のガス透過率は、25℃、60%RHにおける酸素透
過率が0.2ml/m2 ・day・atm以下、好まし
くは0.1ml/m2 ・day・atm以下であり、か
つ透湿度が0.02g/m2・day以下、より好まし
くは0.01g/m2 ・day以下である。
【0010】ここに用いられるポリビニルアルコールフ
ィルムは、ケン化度が99モル%以上のポリビニルアル
コールからなり、かつ温度120℃における寸法変化率
が2%の範囲内で延伸されたものであり、ポリビニルア
ルコールのケン化度が99モル%より低い場合や120
℃における延伸の寸法変化率が2%を超えるものの場合
には、ケイ素酸化物の透明な薄膜層を設けても、ガスバ
リア性は十分なものとはならない。またポリビニルアル
コールフィルムの厚さは、5〜400μmの範囲で選ぶ
ことができ、中でも10〜200μmの範囲が好まし
い。
ィルムは、ケン化度が99モル%以上のポリビニルアル
コールからなり、かつ温度120℃における寸法変化率
が2%の範囲内で延伸されたものであり、ポリビニルア
ルコールのケン化度が99モル%より低い場合や120
℃における延伸の寸法変化率が2%を超えるものの場合
には、ケイ素酸化物の透明な薄膜層を設けても、ガスバ
リア性は十分なものとはならない。またポリビニルアル
コールフィルムの厚さは、5〜400μmの範囲で選ぶ
ことができ、中でも10〜200μmの範囲が好まし
い。
【0011】上記ポリビニルアルコールフィルムにケイ
素酸化物の透明な薄膜層を形成させるには、一酸化ケイ
素または二酸化ケイ素等を蒸着原料とし、真空蒸着法、
スパッタリング法またはイオンプレーティング法のいず
れかの方法によればよい。形成するケイ素酸化物の薄膜
層の厚さは、5〜500nmの範囲で選ばれる。この厚
さが5nm未満であると十分なガスバリア性が得られ
ず、また厚さが500nmを超えると、フィルムにカー
ルが発生し問題になったり、ケイ素酸化物の透明な薄膜
層自体に亀裂や剥離が生じ易くなるので、いずれにして
も好ましくない。
素酸化物の透明な薄膜層を形成させるには、一酸化ケイ
素または二酸化ケイ素等を蒸着原料とし、真空蒸着法、
スパッタリング法またはイオンプレーティング法のいず
れかの方法によればよい。形成するケイ素酸化物の薄膜
層の厚さは、5〜500nmの範囲で選ばれる。この厚
さが5nm未満であると十分なガスバリア性が得られ
ず、また厚さが500nmを超えると、フィルムにカー
ルが発生し問題になったり、ケイ素酸化物の透明な薄膜
層自体に亀裂や剥離が生じ易くなるので、いずれにして
も好ましくない。
【0012】また上記透明ガスバリア性積層材には、ケ
イ素酸化物の薄膜層を保護するために、ケイ素酸化物の
薄膜層を設けた面に透明なフィルムが積層される。積層
するフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のオレフィン樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート等のポリエステル樹脂等のフィルム
が挙げられ、特にポリプロピレンフィルムがガスバリア
性積層材料の透湿度を下げる目的で好適に用いられる。
ガスバリア性積層材料のケイ素酸化物の薄膜層側に積層
されるフィルムの厚さは、1〜200μmの範囲で用途
に応じ適宜選ぶことができる。
イ素酸化物の薄膜層を保護するために、ケイ素酸化物の
薄膜層を設けた面に透明なフィルムが積層される。積層
するフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のオレフィン樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート等のポリエステル樹脂等のフィルム
が挙げられ、特にポリプロピレンフィルムがガスバリア
性積層材料の透湿度を下げる目的で好適に用いられる。
ガスバリア性積層材料のケイ素酸化物の薄膜層側に積層
されるフィルムの厚さは、1〜200μmの範囲で用途
に応じ適宜選ぶことができる。
【0013】更に上記透明ガスバリア性積層材は、形成
した袋を密封するために、通常、積層材料のポリビニル
アルコールフィルム側の最内層にヒートシール層が設け
られる。ヒートシール層としては、低密度ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、
アイオノマー等の透明フィルムが用いられる。
した袋を密封するために、通常、積層材料のポリビニル
アルコールフィルム側の最内層にヒートシール層が設け
られる。ヒートシール層としては、低密度ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、
アイオノマー等の透明フィルムが用いられる。
【0014】上記のように透明ガスバリア性積層材にプ
ラスチックフィルムを積層する場合には、ウレタン系接
着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤等を用
いるドライラミネート法および押し出しラミネート法等
の公知の方法を採用できる。
ラスチックフィルムを積層する場合には、ウレタン系接
着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤等を用
いるドライラミネート法および押し出しラミネート法等
の公知の方法を採用できる。
【0015】本発明に用いられる酸素吸収剤としては、
脱湿剤を併用して低湿度の条件下で容易に酸素吸収する
ことのできる酸素吸収剤であればよく、不飽和脂肪酸化
合物及び/又は不飽和基を有する鎖状炭化水素重合物を
主剤とし酸素吸収促進物質を含む酸素吸収剤が好適に用
いることができる。酸素吸収剤の各成分は、混合し担体
物質に担持して用いられる。ここに用いられる酸素吸収
剤は、脱湿剤と共に用いられ、さらに酸性ガス吸収剤
は、必要に応じて用いられる。
脱湿剤を併用して低湿度の条件下で容易に酸素吸収する
ことのできる酸素吸収剤であればよく、不飽和脂肪酸化
合物及び/又は不飽和基を有する鎖状炭化水素重合物を
主剤とし酸素吸収促進物質を含む酸素吸収剤が好適に用
いることができる。酸素吸収剤の各成分は、混合し担体
物質に担持して用いられる。ここに用いられる酸素吸収
剤は、脱湿剤と共に用いられ、さらに酸性ガス吸収剤
は、必要に応じて用いられる。
【0016】上記の酸素吸収剤に用いられる不飽和脂肪
酸化合物とは、炭素数が10以上で炭素間に二重結合を
もつ不飽和脂肪酸、または該不飽和脂肪酸の塩もしくは
エステルである。該不飽和脂肪酸およびその脂肪酸の塩
もしくはエステルには、置換基、例えば水酸基、ホルミ
ル基等を有していても良い。なお該不飽和脂肪酸化合物
は必ずしも純物質である必要はない。
酸化合物とは、炭素数が10以上で炭素間に二重結合を
もつ不飽和脂肪酸、または該不飽和脂肪酸の塩もしくは
エステルである。該不飽和脂肪酸およびその脂肪酸の塩
もしくはエステルには、置換基、例えば水酸基、ホルミ
ル基等を有していても良い。なお該不飽和脂肪酸化合物
は必ずしも純物質である必要はない。
【0017】不飽和脂肪酸化合物の例として、オレイン
酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、パリナリ
ン酸、ダイマー酸またはリシノール酸等の不飽和脂肪
酸、およびこれらのエステルを含有する油脂、エステル
類、金属塩等が挙げられる。また不飽和脂肪酸として、
植物油、動物油から得られる脂肪酸、すなわち、アマニ
油脂肪酸、大豆油脂肪酸、桐油脂肪酸、糠油脂肪酸、胡
麻油脂肪酸、綿実油脂肪酸、菜種油脂肪酸、トール油脂
肪酸等も用いられる。
酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、パリナリ
ン酸、ダイマー酸またはリシノール酸等の不飽和脂肪
酸、およびこれらのエステルを含有する油脂、エステル
類、金属塩等が挙げられる。また不飽和脂肪酸として、
植物油、動物油から得られる脂肪酸、すなわち、アマニ
油脂肪酸、大豆油脂肪酸、桐油脂肪酸、糠油脂肪酸、胡
麻油脂肪酸、綿実油脂肪酸、菜種油脂肪酸、トール油脂
肪酸等も用いられる。
【0018】また、不飽和基を有する鎖状炭化水素重合
物とは、炭素数10以上で炭素原子間に2重結合を1つ
以上を有した重合物およびその誘導体である。該誘導体
は、置換基として、例えば水酸基、アミノ基、ホルミル
基、カルボキシル基等が存在しても良い。不飽和基を有
する鎖状炭化水素重合物を例示すれば、ブタジエン、イ
ソプレン、1,3ペンタジエンなどのオリゴマーや重合
体が挙げられる。不飽和基を有する鎖状炭化水素重合物
は、必ずしも純物質である必要はない。
物とは、炭素数10以上で炭素原子間に2重結合を1つ
以上を有した重合物およびその誘導体である。該誘導体
は、置換基として、例えば水酸基、アミノ基、ホルミル
基、カルボキシル基等が存在しても良い。不飽和基を有
する鎖状炭化水素重合物を例示すれば、ブタジエン、イ
ソプレン、1,3ペンタジエンなどのオリゴマーや重合
体が挙げられる。不飽和基を有する鎖状炭化水素重合物
は、必ずしも純物質である必要はない。
【0019】酸素吸収促進物質としては、有機化合物の
自動酸化を促進する金属塩やラジカル開始剤を例示する
ことができる。金属塩としては、Cu、Fe、Co、N
i、Cr、Mn等の遷移金属塩が好ましく、遷移金属塩
として、例えば不飽和脂肪酸遷移金属塩が好適に用いら
れる。
自動酸化を促進する金属塩やラジカル開始剤を例示する
ことができる。金属塩としては、Cu、Fe、Co、N
i、Cr、Mn等の遷移金属塩が好ましく、遷移金属塩
として、例えば不飽和脂肪酸遷移金属塩が好適に用いら
れる。
【0020】担体物質としては、天然パルプ、合成パル
プからなる紙や合成紙、シリカゲル、アルミナ、活性
炭、ゼオライト、パーライト、活性白土等が例示され
る。また、担体物質に脱湿剤に選定されるものを選び、
担体に脱湿能をもたせることも実際的な使用法である。
プからなる紙や合成紙、シリカゲル、アルミナ、活性
炭、ゼオライト、パーライト、活性白土等が例示され
る。また、担体物質に脱湿剤に選定されるものを選び、
担体に脱湿能をもたせることも実際的な使用法である。
【0021】酸素吸収剤における各成分の割合は、主剤
100重量部に対し、酸化促進物質は0.01〜40重
量部の範囲であり、担体物質は1〜1000重量部の範
囲である。
100重量部に対し、酸化促進物質は0.01〜40重
量部の範囲であり、担体物質は1〜1000重量部の範
囲である。
【0022】酸素吸収剤の形状は特に限定されることな
く、例えば顆粒、錠剤、シート等にして用いられる。ま
た、酸素吸収剤は、通常は公知の通気性包材、紙又は不
織布の基材に開孔プラスチックフィルムを積層した通気
性包材等に包装して包装体として使用される。包装体の
形態は必ずしも限定されず、目的に応じて、例えば小
袋、シート、ブリスター容器等の形態を採ることができ
る。
く、例えば顆粒、錠剤、シート等にして用いられる。ま
た、酸素吸収剤は、通常は公知の通気性包材、紙又は不
織布の基材に開孔プラスチックフィルムを積層した通気
性包材等に包装して包装体として使用される。包装体の
形態は必ずしも限定されず、目的に応じて、例えば小
袋、シート、ブリスター容器等の形態を採ることができ
る。
【0023】本発明に用いられる脱湿剤としては、一般
に脱湿剤として用いられるものが使用でき、天然パル
プ、合成パルプからなる紙や合成紙、シリカゲル、アル
ミナ、活性炭、ゼオライト、パーライト、活性白土、生
石灰、酸化バリウム、塩化カルシウム、臭化バリウム、
水素化カルシウム、硫酸カルシウム、塩化マグネシウ
ム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミ
ニウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、塩化亜鉛等が例示される。
に脱湿剤として用いられるものが使用でき、天然パル
プ、合成パルプからなる紙や合成紙、シリカゲル、アル
ミナ、活性炭、ゼオライト、パーライト、活性白土、生
石灰、酸化バリウム、塩化カルシウム、臭化バリウム、
水素化カルシウム、硫酸カルシウム、塩化マグネシウ
ム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミ
ニウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、塩化亜鉛等が例示される。
【0024】酸性ガス吸収剤とは、保存する雰囲気に含
まれる酸性物質や包装袋を透過してくる酸性物質、及び
酸素吸収剤の反応により生成する酸性物質を吸収するも
のであり、この目的を達成するものであれば特に限定し
ないが、好ましくはアルカリ金属またはアルカリ土類金
属、これらの酸化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、
有機酸塩及び有機アミン類が挙げられる。
まれる酸性物質や包装袋を透過してくる酸性物質、及び
酸素吸収剤の反応により生成する酸性物質を吸収するも
のであり、この目的を達成するものであれば特に限定し
ないが、好ましくはアルカリ金属またはアルカリ土類金
属、これらの酸化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、
有機酸塩及び有機アミン類が挙げられる。
【0025】脱湿剤、酸性ガス吸収剤は酸素吸収剤と混
合して用いることができ、酸素吸収剤と同一の包装体に
収納してもよく、また別個の包装体としてもよい。
合して用いることができ、酸素吸収剤と同一の包装体に
収納してもよく、また別個の包装体としてもよい。
【0026】酸素吸収剤、脱湿剤、酸性ガス吸収剤の使
用量は、使用条件、期間によって適宜選ばれるが、酸素
吸収剤の使用量は、少なくとも空間容積の酸素及び保存
期間中に透過してくる酸素を吸収することが出来る量で
あり、好ましくはその量の1.1〜10倍の範囲で選ば
れ、脱湿剤の使用量は、少なくとも空間容積の水分及び
保存期間中に透過してくる水分を吸収することが出来る
量であり、好ましくはその量の1.1〜500倍の範囲
で選ばれる。また酸性ガス吸収剤の使用量は、少なくと
も空間容積の酸性ガス及び保存期間中に透過してくる酸
性ガスを吸収することが出来る量であり、好ましくはそ
の量の1.1〜10倍の範囲で選ぶことができる。
用量は、使用条件、期間によって適宜選ばれるが、酸素
吸収剤の使用量は、少なくとも空間容積の酸素及び保存
期間中に透過してくる酸素を吸収することが出来る量で
あり、好ましくはその量の1.1〜10倍の範囲で選ば
れ、脱湿剤の使用量は、少なくとも空間容積の水分及び
保存期間中に透過してくる水分を吸収することが出来る
量であり、好ましくはその量の1.1〜500倍の範囲
で選ばれる。また酸性ガス吸収剤の使用量は、少なくと
も空間容積の酸性ガス及び保存期間中に透過してくる酸
性ガスを吸収することが出来る量であり、好ましくはそ
の量の1.1〜10倍の範囲で選ぶことができる。
【0027】本発明の脱湿剤を併用する脱酸素包装方法
が適用される物品は、特に制限するものではないが、例
示すれば、金属類、金属製品、金属粉、蒸着金属、半導
体や半導体部品などの電子品や電子部品、ガラス、写
真、磁気テープ、医薬品、絵画、押し花、ドライフラワ
ー、衣類、毛皮、乾燥食品、古本、古文書などが挙げら
れる。
が適用される物品は、特に制限するものではないが、例
示すれば、金属類、金属製品、金属粉、蒸着金属、半導
体や半導体部品などの電子品や電子部品、ガラス、写
真、磁気テープ、医薬品、絵画、押し花、ドライフラワ
ー、衣類、毛皮、乾燥食品、古本、古文書などが挙げら
れる。
【0028】
【実施例】以下に本発明の具体的な実施例を示し、本発
明をさらに詳細に説明する。次の3種の透明なガスバリ
ア性積層材を作製した。 〈ガスバリア性積層材1〉片面に酸化ケイ素を厚さ20
0nmに蒸着した酸化ケイ素蒸着PVAフィルム(厚さ
12μm、PVAのケン化度99モル%以上)の酸化ケ
イ素蒸着層面にウレタン系接着剤(東洋モートン(株)
製)の層を形成し(塗布量;3.3g/m 2 )、この接
着剤層にOPPフィルム(厚さ20μm)を積層した。
次いで積層したOPP面とは反対側のPVA面に、上記
と同様にして接着剤層を形成し、LLDPEフィルム
(東セロ(株)製「TUX−FCD」、厚さ12μm)
を積層した。(PVA;ポリビニルアルコール、OP
P;延伸ポリプロピレン、LLDPE;リニア低密度ポ
リエチレン) 上記のごとく接着剤層を介し積層接着された、外面層;
OPP、酸素バリア層;酸化ケイ素蒸着PVA、ヒート
シール層;LLDPEの3層積層フィルムを得た。
明をさらに詳細に説明する。次の3種の透明なガスバリ
ア性積層材を作製した。 〈ガスバリア性積層材1〉片面に酸化ケイ素を厚さ20
0nmに蒸着した酸化ケイ素蒸着PVAフィルム(厚さ
12μm、PVAのケン化度99モル%以上)の酸化ケ
イ素蒸着層面にウレタン系接着剤(東洋モートン(株)
製)の層を形成し(塗布量;3.3g/m 2 )、この接
着剤層にOPPフィルム(厚さ20μm)を積層した。
次いで積層したOPP面とは反対側のPVA面に、上記
と同様にして接着剤層を形成し、LLDPEフィルム
(東セロ(株)製「TUX−FCD」、厚さ12μm)
を積層した。(PVA;ポリビニルアルコール、OP
P;延伸ポリプロピレン、LLDPE;リニア低密度ポ
リエチレン) 上記のごとく接着剤層を介し積層接着された、外面層;
OPP、酸素バリア層;酸化ケイ素蒸着PVA、ヒート
シール層;LLDPEの3層積層フィルムを得た。
【0029】〈ガスバリア性積層材2〉ガスバリア性積
層材1における酸化ケイ素蒸着PVAフィルムを、酸化
ケイ素蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムに代え
て、同様に3層積層フィルムを得た。
層材1における酸化ケイ素蒸着PVAフィルムを、酸化
ケイ素蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムに代え
て、同様に3層積層フィルムを得た。
【0030】〈ガスバリア性積層材3〉ポリ塩化ビニリ
デンをコートしたナイロンフィルム(東洋紡績(株)製
「N8100AE」、厚さ15μm)にアンカーコート
剤としてウレタン系接着剤(東洋モートン(株)製)
0.55g/m2 を塗布し、貼り合わせポリエチレンフ
ィルム(日本ユニカー製「8008」、厚さ20μm)
を用い、押し出しラミネート法でLLDPEフィルム
(東セロ(株)製「TUX−TC」、厚さ60μm)を
積層した3層積層フィルムを得た。
デンをコートしたナイロンフィルム(東洋紡績(株)製
「N8100AE」、厚さ15μm)にアンカーコート
剤としてウレタン系接着剤(東洋モートン(株)製)
0.55g/m2 を塗布し、貼り合わせポリエチレンフ
ィルム(日本ユニカー製「8008」、厚さ20μm)
を用い、押し出しラミネート法でLLDPEフィルム
(東セロ(株)製「TUX−TC」、厚さ60μm)を
積層した3層積層フィルムを得た。
【0031】得られた3種の透明ガスバリア性積層材に
ついて、次の方法で酸素透過率および透湿度を測定し
た。測定結果は表1に示す。 酸素透過率:試験材料に透明ガスバリア性積層材を用い
てLLDPE面を内面とする袋を作製し、袋の内部を窒
素置換して窒素を封入しヒートシールして密閉する。こ
の密閉袋を25℃、60%RHの恒温恒湿槽中に放置
し、経時的に袋内部の酸素濃度をガスクロマトグラフ
(島津製作所製GC−14A型)により測定する。 透湿度:透明ガスバリア性積層材のLLDPE面を内面
とし、JIS Z 0208に準拠し25℃、60%R
Hで測定する。
ついて、次の方法で酸素透過率および透湿度を測定し
た。測定結果は表1に示す。 酸素透過率:試験材料に透明ガスバリア性積層材を用い
てLLDPE面を内面とする袋を作製し、袋の内部を窒
素置換して窒素を封入しヒートシールして密閉する。こ
の密閉袋を25℃、60%RHの恒温恒湿槽中に放置
し、経時的に袋内部の酸素濃度をガスクロマトグラフ
(島津製作所製GC−14A型)により測定する。 透湿度:透明ガスバリア性積層材のLLDPE面を内面
とし、JIS Z 0208に準拠し25℃、60%R
Hで測定する。
【0032】実施例に使用する脱湿能をもつ酸素吸収剤
を次の方法で製造した。 酸素吸収剤の製造:大豆油100重量部、ナフテン酸コ
バルト(Co含量8%)20重量部をゼオライト350
重量部とブレンダーで混合し、25℃で10分間静置す
ると流動性のある粉状体が得られた。得られた粉状体5
gと生石灰2.5gを通気性包装材料(紙/開孔ポリエ
チレン)の小袋(寸法50mm×75mm)に充填した
後、小袋の周囲をヒートシールして酸素吸収剤包装体
(以下、単に酸素吸収剤と言う)を製造した。
を次の方法で製造した。 酸素吸収剤の製造:大豆油100重量部、ナフテン酸コ
バルト(Co含量8%)20重量部をゼオライト350
重量部とブレンダーで混合し、25℃で10分間静置す
ると流動性のある粉状体が得られた。得られた粉状体5
gと生石灰2.5gを通気性包装材料(紙/開孔ポリエ
チレン)の小袋(寸法50mm×75mm)に充填した
後、小袋の周囲をヒートシールして酸素吸収剤包装体
(以下、単に酸素吸収剤と言う)を製造した。
【0033】実施例1 ガスバリア性積層材1で作製した包装袋(寸法;220
mm×330mm)に酸素吸収剤を入れ、空気500m
l(25℃、60%RH)を同封して密封した。この密
封包装袋を25℃、60%RHの雰囲気下に180日間
保持した後、袋の中の酸素濃度及び水分濃度をガスクロ
マトグラフで測定した。結果を表1に示す。
mm×330mm)に酸素吸収剤を入れ、空気500m
l(25℃、60%RH)を同封して密封した。この密
封包装袋を25℃、60%RHの雰囲気下に180日間
保持した後、袋の中の酸素濃度及び水分濃度をガスクロ
マトグラフで測定した。結果を表1に示す。
【0034】比較例1 ガスバリア性積層材2で作製した包装袋を用い、実施例
1と同様のテストを行った。結果を表1に示す。
1と同様のテストを行った。結果を表1に示す。
【0035】比較例2 ガスバリア性積層材3で作製した包装袋を用い、実施例
1と同様のテストを行った。結果を表1に示す。
1と同様のテストを行った。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の脱湿剤を併用する脱酸素包装方
法によれば、ポリビニルアルコールフィルムにケイ素酸
化物蒸着層の形成された透明ガスバリア性積層材で形成
した包装袋の内部に、物品を、酸素吸収剤と脱湿剤と共
に密封するだけで、袋内に容易に実質的に無酸素かつ低
湿度の状態を達成することができ、かつ包装袋の外部よ
り容易に透視して内部の物品の状態を確認することがで
きる。しかも本発明の方法によれば、極めて簡便な方法
で、実質的に無酸素かつ低湿度の雰囲気下に物品を保持
することができ、酸素及び水分を嫌う物品、例えば電子
部品、機械部品、医薬品等を劣化させることなく長期保
存や輸送が可能となる。
法によれば、ポリビニルアルコールフィルムにケイ素酸
化物蒸着層の形成された透明ガスバリア性積層材で形成
した包装袋の内部に、物品を、酸素吸収剤と脱湿剤と共
に密封するだけで、袋内に容易に実質的に無酸素かつ低
湿度の状態を達成することができ、かつ包装袋の外部よ
り容易に透視して内部の物品の状態を確認することがで
きる。しかも本発明の方法によれば、極めて簡便な方法
で、実質的に無酸素かつ低湿度の雰囲気下に物品を保持
することができ、酸素及び水分を嫌う物品、例えば電子
部品、機械部品、医薬品等を劣化させることなく長期保
存や輸送が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 菜穂美 東京都葛飾区新宿6丁目1番1号 三菱瓦 斯化学株式会社東京研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 ケン化度が99モル%以上のポリビニル
アルコールからなりかつ温度120℃における寸法変化
率が2%の範囲内で延伸されてなるポリビニルアルコー
ルフィルムの少なくとも片面にケイ素酸化物蒸着層が厚
さ5〜500nmに形成され、さらにこのフィルムの両
面に少なくとも一層以上の透明フィルムの積層された透
明ガスバリア性積層材料で形成した袋の内部に、物品
を、酸素吸収剤と脱湿剤と共に密封することを特徴とす
る脱酸素包装方法。 - 【請求項2】 酸素吸収剤が不飽和脂肪酸化合物及び/
又は不飽和基を有する鎖状炭化水素重合物を主剤とし酸
素吸収促進物質を含む酸素吸収剤であることを特徴とす
る請求項1に記載の脱酸素包装方法。 - 【請求項3】 酸素吸収剤が脱湿剤を含むことを特徴と
する請求項2に記載の脱酸素包装方法。 - 【請求項4】 酸素吸収剤が脱湿剤及び酸性ガス吸収剤
を含むことを特徴とする請求項2に記載の脱酸素包装方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11566095A JPH08310565A (ja) | 1995-05-15 | 1995-05-15 | 脱湿剤を併用する脱酸素包装方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11566095A JPH08310565A (ja) | 1995-05-15 | 1995-05-15 | 脱湿剤を併用する脱酸素包装方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08310565A true JPH08310565A (ja) | 1996-11-26 |
Family
ID=14668155
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11566095A Pending JPH08310565A (ja) | 1995-05-15 | 1995-05-15 | 脱湿剤を併用する脱酸素包装方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08310565A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000085851A (ja) * | 1998-09-04 | 2000-03-28 | Ajinomoto Co Inc | 脱酸素樹脂組成物、脱酸素包装材料及びこれらを用いる脱酸素容器の乾燥保存方法 |
JP2004155492A (ja) * | 2002-11-08 | 2004-06-03 | Noritoshi Ogata | 保管装置及び保管方法 |
JP2011176272A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-09-08 | Hitachi Metals Ltd | R−Fe−B系永久磁石の防錆方法 |
JP2016155606A (ja) * | 2009-12-31 | 2016-09-01 | サンーゴバン アブレイシブズ,インコーポレイティド | 包装研磨物品およびその製造方法 |
JPWO2016072421A1 (ja) * | 2014-11-05 | 2017-09-14 | 日本碍子株式会社 | 梱包体、サブナノ膜構造体の保管または輸送方法、及びサブナノ膜構造体 |
-
1995
- 1995-05-15 JP JP11566095A patent/JPH08310565A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000085851A (ja) * | 1998-09-04 | 2000-03-28 | Ajinomoto Co Inc | 脱酸素樹脂組成物、脱酸素包装材料及びこれらを用いる脱酸素容器の乾燥保存方法 |
JP2004155492A (ja) * | 2002-11-08 | 2004-06-03 | Noritoshi Ogata | 保管装置及び保管方法 |
JP2016155606A (ja) * | 2009-12-31 | 2016-09-01 | サンーゴバン アブレイシブズ,インコーポレイティド | 包装研磨物品およびその製造方法 |
JP2011176272A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-09-08 | Hitachi Metals Ltd | R−Fe−B系永久磁石の防錆方法 |
JPWO2016072421A1 (ja) * | 2014-11-05 | 2017-09-14 | 日本碍子株式会社 | 梱包体、サブナノ膜構造体の保管または輸送方法、及びサブナノ膜構造体 |
US10618011B2 (en) | 2014-11-05 | 2020-04-14 | Ngk Insulators, Ltd. | Package, method for storing or transporting sub-nano membrane structure, and sub-nano membrane structure |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040902 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040908 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20041108 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041124 |