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JPH08239720A - 高結晶水鉱石の焼結鉱製造方法 - Google Patents

高結晶水鉱石の焼結鉱製造方法

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Publication number
JPH08239720A
JPH08239720A JP4198095A JP4198095A JPH08239720A JP H08239720 A JPH08239720 A JP H08239720A JP 4198095 A JP4198095 A JP 4198095A JP 4198095 A JP4198095 A JP 4198095A JP H08239720 A JPH08239720 A JP H08239720A
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JP
Japan
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ore
cao
water
sintering
assimilation
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JP4198095A
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JP3166536B2 (ja
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Takazo Kawaguchi
尊三 川口
Masaru Matsumura
勝 松村
Masahiko Hoshi
雅彦 星
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=12623355&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH08239720(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高結晶水鉱石の焼結において、焼結の歩留りお
よび生産性の高い製造方法を提供する。 【構成】結晶水を5.0wt%以上含む鉄鉱石を25%
以上使用して焼結鉱を製造するにあたり、成品成分がS
iO2 成分で4.0〜4.8%、MgO成分で1.2〜
2.4%、CaO成分で6.0〜9.0%の範囲に入る
ように原料または造滓剤量を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高結晶水含有鉱石を多
配合する焼結鉱製造法に係り、特に成品成分を所定値に
なるように原料および造滓剤の量を調整することで焼結
歩留および焼結生産性を改善する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】焼結原料として結晶水を5wt%以上含
む鉄鉱石は広く用いられている。一般に鉄鉱石焼結鉱
は、粉鉄鉱石に造滓剤と燃料であるコークスを混合造粒
した原料で充填層を形成し、この層の上表面に着火後下
方吸引することによって燃料を燃焼させ1300℃程度
の温度に原料を加熱し溶融同化させることで塊成化する
とともに気孔構造も変化させることで製造される。
【0003】しかるに、粉鉄鉱石の結晶水が5wt%以
上の高結晶水鉱石にあっては、焼結化反応過程の昇温時
に結晶水の分解によって気孔や亀裂が発生するので、溶
融同化性が高く、また焼結ケーキの気孔率も高くなる特
徴がある。この溶融同化性が高いと言うことは塊成化に
とっては重要なことであるが、むしろ過剰気味に高く、
高結晶水鉱石を多配合すると、過溶融から通気性の悪化
や通気ムラを発生させ焼結生産性の低下や焼結歩留の低
下の原因となり大きな問題点となっている。このような
観点から高結晶水鉱石の配合率は20〜25%未満に制
限されてきたのが実情であり、多量使用について種々検
討がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この例として、特開昭
58−141341号公報に記載のように、高結晶水鉱
石にMgO−SiO2 系の造滓剤または低反応性の微粉
鉄鉱石を配合し、予備造粒してミニペレット化し、他の
焼結原料と混合して焼結することで溶融同化性を抑制改
善する技術がある。
【0005】しかし、このような予備造粒を手段とする
方法は予備造粒するための搬送と造粒の設備を必要とし
製造コストの上昇を招く。
【0006】また、CAMP−ISIJ Vol.7
(1994)に記載されているように、高結晶水鉱石多
配合時にスケール(高FeO成分)を多配合することで
溶融する融液の流動性を改善することで焼結気孔構造を
改善し焼結歩留の悪化を防止する技術がある。
【0007】しかし、この技術はスケールを必要とする
ので、焼結鉱生産量に応じたスケール量が必要で、製板
や製管工程などで発生する量ではとてもまかないきれる
量ではないし、さらにスケールが高FeO成分であるこ
とから焼結鉱成品のFeOも高くなり被還元性が悪化す
る問題点もある。
【0008】一方、現状焼結鉱の成品成分は、概ねSi
2 で5.4%、MgOで1.0%、CaOで10.0
%で製造されている。焼結鉱はSiO2 ,MgO,Ca
O,Al2 3 の造滓成分が鉄鉱石中のFe2 3 ,F
eOなどの鉄酸化物の溶融同化反応によって塊成化され
るが、CaO成分はFe2 3 との間で、SiO2 成分
はFeOとの間で低融点鉱物を形成し溶融同化反応が促
進するが、Al2 3やMgO成分は逆に溶融同化反応
を抑制する働きをする。
【0009】したがって、CaOとSiO2 成分が低下
すると溶融同化が進まず通気性の悪化から生産性が悪化
するために、前述のとおり、SiO2 成分で5.4%、
CaO成分で10.0%程度が必要であった。またMg
O成分やAl2 3 成分が上昇すると、溶融同化が悪化
し、同様に焼成時通気性の低下より生産性が悪化する。
このためMgO成分やAl2 3 成分の高い焼結鉱は、
CaOやSiO2 成分を高くしておく必要があった。
【0010】そこで、本発明は、高結晶水鉱石の焼結に
おいて、焼結の歩留りおよび生産性の高い製造方法を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明の高結晶水鉱石の焼結鉱製造方法は、結晶水を5.0
wt%以上含む鉄鉱石を25%以上使用して焼結鉱を製
造するにあたり、成品成分がSiO2 成分で4.0〜
4.8%、MgO成分で1.2〜2.4%、CaO成分
で6.0〜9.0%の範囲に入るように原料または造滓
剤量を調整することを特徴とするものである。
【0012】
【作用】以下に本発明をさらに詳述する。本発明者ら
は、前述のとおり、高結晶水鉱石はきわめて溶融同化性
が良好であるので、これを25%を越える多配合を行う
と過溶融となるので、この配合で最適となる成分組織を
鋭意調査した結果、後述する実施例に見られるようにC
aO成分では6.0〜9.0%、SiO2 成分では4.
0〜4.8%、MgO成分では1.2〜2.4%の組合
せが良好であることを見出した。すなわち溶融同化性の
良好な高結晶水鉱石を多配合しているので、従来よりも
CaOやSiO2 成分を抑制することで適正な溶融量と
するこよによる効果を得るものである。
【0013】一方、CaO成分で6.0%未満、SiO
2 成分で4.0%未満となると、溶融同化不足となって
焼結生産性が低下し、逆にCaO成分で9.0%を超
え、SiO2 成分で4.8%を超えると、溶融同化量が
多すぎて通気性の悪化や通気ムラを発生せしめ焼結生産
性が悪化する。
【0014】しかし、単にCaO成分とSiO2 成分の
適正化だけを図ると、高結晶水鉱石は焼結ケーキ気孔率
を上昇せしめ焼結歩留は悪化する。これらについては、
融液の流動性を高めることで改善できるので、溶融同化
性を抑制するが融液流動性を高めるMgO成分を1.2
%以上に上昇せしめることが重要であることが判った。
しかし、MgO成分を2.4%を超えると、溶融同化性
が大幅に悪化し焼結生産性が低下する。さらにAl2
3 成分についてはAl2 3 成分が2.0%以上の高A
2 3 前提の方が焼結生産性の改善度が大きく、逆に
Al2 3 成分が低い場合にこの改善度は小さい。Fe
O成分と異なり、Al2 3 とMgO成分を上昇させた
場合には被還元性の低下はなく、Al2 3 成分は焼結
生産性を改善する効果をもっている。
【0015】
【実施例】表1に示すように、結晶水5.0wt%以上
の鉄鉱石を15%含む配合条件(ケース1)で、直径3
00mmφ高さ500mm送風圧力1200mmH2 Oの焼結
鍋試験装置を用いて焼結鉱を製造し、現状のSiO2
5.4%、MgO=1.0%、CaO=10.0%の焼
結鉱を製造する時の焼結歩留と焼結生産性との比較を行
った。
【0016】次に、結晶水5.0wt%以上の鉄鉱石を
25%含む配合条件(ケース2)で、同様に直径300
mmφ高さ500mm送風圧力1200mmH2 Oの焼結鍋試
験装置を用いて焼結鉱を製造する試験を、Al2 3
2.0%の条件とAl2 3=1.6%の条件におい
て、CaO、SiO2 、MgO成分を変更する試験を実
施し、焼結歩留と焼結生産性を比較した。
【0017】なお、高結晶水鉱石としてはピソライト鉱
とマラマンバ鉱を用い、CaO、SiO2 、MgO成分
の調整には高SiO2 鉄鉱石であるリオドセ鉱とMtニ
ューマン鉱および副原料である蛇父岩、石灰石、ドロマ
イト、硅石などの配合量を変更させて実施した。各銘柄
の成分表を表2に示す。
【0018】さらに結晶水5.0wt%以上の鉄鉱石を
50%含む配合条件(ケース3)でも同様の試験を行い
比較評価した。
【0019】なお、本鍋試験にあっては燃料となる粉コ
ークスは4.5%で、返鉱を14.0%の配合率で外数
として加えた。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】高結晶水鉱石15%前提でのSiO2
5.4%、MgO=1.0%、CaO=10.0%の焼
結鉱製造時の焼結歩留及び焼結生産率を表3に示す。
【0023】
【表3】
【0024】次に高結晶水鉱石25%前提での焼結鉱C
aO成分とSiO2 成分を変更した時の焼結生産率を図
1および図2に示す。この図1および図2では、それぞ
れ焼結鉱MgO=1.7%一定で、Al2 3 =1.6
%とAl2 3 =2.0%一定の場合を示した。そして
前述のベースとなる表3の結果を基準線として図中に記
入した。
【0025】図1および図2から、本発明法の範囲にす
ると、ベースの生産率以上の結果を得ることができ、高
結晶水の特性を活用したCaO、SiO2 成分の設計で
あることが判る。
【0026】さらに高結晶水鉱石25%前提で、CaO
=8%、SiO2 =4%一定時のMgO成分を変更した
ときの焼結歩留を図3に、焼結生産率を図4に示した。
【0027】図3および図4により、本発明法の範囲で
はベース以上の生産率と歩留を確保しており、上記と同
様に高結晶水の特性を活用した成分設計であることが判
る。
【0028】表4には、製造焼結鉱の被還元性を調べた
結果を示すが、低下傾向は示していない。
【0029】
【表4】
【0030】さらに高結晶水鉱石50%配合前提での結
果を図5および図6に示す。高結晶水鉱石25%配合と
同様に、本発明法の成分範囲はベース以上の歩留と生産
率を示しており、本発明法が高結晶水多配合時に多大な
効果発揮する技術であることを示している。
【0031】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、高結晶
水鉱石の焼結において、焼結の歩留りおよび生産性を高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高結晶水鉱石25%配合における焼結
生産率を従来法との対比で示すグラフである。
【図2】本発明の高結晶水鉱石25%配合における焼結
生産率を従来法との対比で示すグラフである。
【図3】本発明の高結晶水鉱石25%配合における焼結
成品歩留を従来法との対比で示すグラフである。
【図4】本発明の高結晶水鉱石25%配合における焼結
生産率を従来法との対比で示すグラフである。
【図5】本発明の高結晶水鉱石50%配合における焼結
成品歩留を従来法との対比で示すグラフである。
【図6】本発明の高結晶水鉱石50%配合における焼結
生産率を従来法との対比で示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶水を5.0wt%以上含む鉄鉱石を2
    5%以上使用して焼結鉱を製造するにあたり、成品成分
    がSiO2 成分で4.0〜4.8%、MgO成分で1.
    2〜2.4%、CaO成分で6.0〜9.0%の範囲に
    入るように原料または造滓剤量を調整することを特徴と
    する高結晶水鉱石の焼結鉱製造方法。
  2. 【請求項2】成品成分のAl2 3 が2.0%以上であ
    る請求項1記載の高結晶水鉱石の焼結鉱製造方法。
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