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JPH0820410B2 - 窒素酸化物濃度の計測装置 - Google Patents

窒素酸化物濃度の計測装置

Info

Publication number
JPH0820410B2
JPH0820410B2 JP63122707A JP12270788A JPH0820410B2 JP H0820410 B2 JPH0820410 B2 JP H0820410B2 JP 63122707 A JP63122707 A JP 63122707A JP 12270788 A JP12270788 A JP 12270788A JP H0820410 B2 JPH0820410 B2 JP H0820410B2
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JP
Japan
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partial pressure
oxygen partial
electrochemical cell
electrode
current
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JP63122707A
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JPH021543A (ja
Inventor
功 村瀬
明信 森山
隆夫 伊藤
亮 下薗
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Priority to US07/352,580 priority patent/US5034112A/en
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Publication of JPH0820410B2 publication Critical patent/JPH0820410B2/ja
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は窒素酸化物の計測装置、特に広域空燃比セ
ンサを応用したものに関する。
(従来の技術) 排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を計測する装置に化
学発光分析計(CLD:Chemi−Luminescence Analyzer)
が知られている(株)山海堂発行内燃機関,Vol.25,No.3
18(1986)第65頁、昭和55年同社発行「自動車工学全書
4巻ガソリンエンジン」第399頁参照)。
これは、一酸化窒素(NO)とオゾン(O3)が反応し、
次式(1)〜(3)に示すような二酸化窒素(NO2)が
生成する過程で、その一部がエネルギー的に不安定な励
起状態の二酸化窒素となり、それが標準状態に戻るとき
に、近赤外線域の波長(0.6〜3.0μm)の光を発する現
象を利用した分析法で、発光強度がNO濃度(NOの分子
数)にほぼ比例することにより、第23図に示すように放
出される光を光電子増倍管2にて増幅し、電気信号に変
換すると、サンプルガスのNO濃度が測定される。
NO+O3→NO2(orNO2 )+O2 …(1) NO2 →NO2+hν(0.6〜3.0μm) …(2) NO2 +M→NO2+M …(3) ここで、NO2 は励起された状態のNO2、hνは発光エ
ネルギー、Mは共存ガスの分子である。
なお、これらの反応式から分かるように、この分析法
ではNOにのみ感度を持っているためNO2をいったんNOに
還元(または熱分解)するコンバータ(NOxコンバー
タ)3を通して分析することになる。また、サンプルガ
ス中に他の物質(炭酸ガス)があると、発光エネルギー
の一部が吸収され、発光強度が減少する効果(減光効
果)を生ずるが、この効果は低圧下で反応させるほど少
ないため、反応槽1内を低圧にする真空ポンプ4が組み
合わせられている。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、このような計測装置では、反応槽1や光電
子増倍管2さらに真空ポンプ4などを装備しているため
装置全体が大きく、かつこれらを駆動するために大電力
が要求されるので、ベンチテストには向いているもの
の、簡単に移動することができず、かつ自動車等の車両
に搭載するには不向きである。このため、小型で車載も
容易な計測装置が望まれることとなる。
この発明は、低い酸素分圧ではNOxを分解するが高い
酸素分圧ではNOxを分解しなくなる特性を有する触媒を
設けた広域空燃比センサを用いてNOxを計測できるよう
にした装置を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) この発明は、第1図に示すように、酸素イオン伝導性
の固体電解質102及びこれに接して設けられた少なくと
も2つの電極103,104からなる電気化学的セル101と、こ
の電気化学的セルの一方の電極103を所定のガス拡散抵
抗で被測定ガス存在空間105に連通する拡散律速手段106
と、電気化学的セルの前記一方の電極103に近接して設
けられ、低い酸素分圧では窒素酸化物(たとえばNO)を
分解するが高い酸素分圧では窒素酸化物を分解しなくな
る特性を有する触媒107と、電気化学的セルの前記両電
極間103,104に電流(IP)を供給する手段108と、この両
電極間に供給される電流(IP)を測定する手段109と、
電気化学的セルの前記一方の電極103近傍の酸素分圧を
測定する手段110と、この測定された酸素分圧と基準酸
素分圧との差をフィードバックして前記電流供給手段10
8からの供給電流を増減させる手段111と、前記基準酸素
分圧が高い酸素分圧に維持されている場合に前記電流測
定手段109により測定される電流値(IP(A))、前記基準
酸素分圧が低い酸素分圧に維持されている場合に前記電
流計測手段109により測定される電流値(IP(B))の2つ
の電流値と酸素ガス成分(O2)に対する感度係数(γ
O2(A)とγO2(B))およびゼロ出力値(α(A)とα(B))と
を用いて窒素酸化物濃度(たとえばNO濃度XNO)を算出
する手段112とを設けた。
また、第2図に示すように、酸素イオン伝導性の固体
電解質102A(102B)及びこれに接して設けられた少なく
とも2つの電極103A,104A(103B,104B)からなる電気化
学的セル101A(101B)と、この電気化学的セルの一方の
電極103A(103B)を所定のガス拡散抵抗で被測定ガス存
在空間105に連通する拡散律速手段106A(106B)と、電
気化学的セルの前記一方の電極103A(103B)に近接して
設けられ、低い酸素分圧では窒素酸化物(たとえばNO)
を分解するが高い酸素分圧では窒素酸化物を分解しなく
なる特性を有する触媒107A(107B)と、電気化学的セル
の前記両電極間103A,104A(103B,104B)に電流(IP)を
供給する手段108A(108B)と、この両電極間に供給され
る電流(IP)を測定する手段109A(109B)と、電気化学
的セルの前記一方の電極103A(103B)近傍の酸素分圧を
測定する手段110A(110B)と、この測定された酸素分圧
と基準酸素分圧との差をフィードバックして前記電流供
給手段108A(109B)からの供給電流を増減させる手段11
1A(111B)とを2組有し、この2組のうち一方の前記基
準酸素分圧として高い酸素分圧を、他方の前記基準酸素
分圧として低い酸素分圧を採用し、さらに2組の前記各
電流測定手段109A(109B)により測定される2つの電流
値(IP(A)、IP(B))と酸素ガス成分(O2)に対する感度
係数(γO2(A)とγO2(B))およびゼロ出力値(α(A)
α(B))とを用いて窒素酸化物濃度(たとえばNO濃度
XNO)を算出する手段112を有する。
また、第3図に示すように、酸素イオン伝導性の固体
電解質102A(102B)及びこれに接して設けられた少なく
とも2つの電極103A,104A(103B,104B)からなる電気化
学的セル101A(101B)と、この電気化学的セルの一方の
電極103A(103B)を所定のガス拡散抵抗で被測定ガス存
在空間105に連通する拡散律速手段106A(106B)と、電
気化学的セルの前記一方の電極103A(103B)に近接して
設けられる触媒121A(121B)と、電気化学的セルの前記
両電極103A,104A(103B,104B)間に電流(IP)を供給す
る手段108A(108B)と、この両電極間に供給される電流
(IP)を測定する手段109A(109B)と、電気化学的セル
の前記一方の電極103近傍の酸素分圧を測定する手段110
A(110B)と、この測定される酸素分圧と基準酸素分圧
との差をフィードバックして前記電流供給手段108A(10
8B)からの供給電流を増減させる手段111A(111B)とを
2組有し、この2組のうち一方の触媒121Aとして電気化
学的セルの前記一方の電極103A近傍の酸素分圧に関係な
く窒素酸化物を分解しない性質を有するものを採用する
のに対し、他方の触媒121Bとして低い酸素分圧では窒素
酸化物(たとえばNO)を分解するが高い酸素分圧では窒
素酸化物を分解しなくなる特性を有するものを採用する
とともに、2組とも前記基準酸素分圧として低い酸素分
圧を採用し、さらに2組の前記各電流測定手段109A(10
9B)により測定される2つの電流値(IP(A)、IP(B))と
酸素ガス成分(O2)に対する感度係数(γO2(A)とγ
O2(B))およびゼロ出力値(α(A)とα(B))とを用いて
窒素酸化物濃度(たとえばNO濃度XNO)を算出する手段1
12を有する。
さらに、第4図に示すように、請求項1の発明におい
て、高い酸素分圧と低い酸素分圧とが所定時間毎に切換
わる値を前記基準酸素分圧として設定する手段131を設
けた。
(作用) 本発明によれば、第1図ないし第4図に示すように、
予め設定すべきは酸素成分に対する感度係数(γO2(A)
とγO2(B))とゼロ出力値(α(A)とα(B))だけであ
り、これら感度係数およびゼロ出力値と測定された一対
の電流値(IP(A)とIP(B))とを用いて窒素酸化物濃度が
算出される。
この場合に、装置を構成する電気化学的セル、電流供
給手段、電流測定手段、酸素分圧測定手段、電流フィー
ドバック手段、電流測定手段からの信号を処理する装置
(窒素酸化物濃度算出手段)のいずれも大型のものでな
く、これらを駆動するために大電力を要求するものでも
ないため、装置全体が可搬性を有してコンパクトにまと
まる。さらに、排出ガス中に設けた電気化学的セルにて
直接にセンシングされると、計測の応答性に優れる。
また、電気化学的セル101を第1図,第4図に示すよ
うに、1つで構成する場合に、被測定ガスについての条
件がほぼ同じになるので、第2図,第3図の場合よりも
NOx濃度の計測制度がさらに高まり、かつセンサの小型
化もできる。
また、電気化学的セル101A,101Bを第2図,第3図に
示すように2組とすれば、従来の広域空燃比センサを触
媒を除いてそのまま用いることで、微量成分の窒素酸化
物濃度が計測される。
さらに、第3図のように、2組のうち一方の触媒107A
として、電気化学的セルの一方の電極103A近傍の酸素分
圧に関係なく窒素酸化物を分解しない性質を有するもの
とすれば、高価な白金触媒を採用する割合が減るので、
コスト低減が図れる。また、第3図の場合には基準酸素
分圧が両方ともより安定な低い酸素分圧で良く、計測精
度の向上が図れる。
(実施例) 実施例を説明するのに先立って、この発明のもととな
った窒素酸化物の計測理論を第5図ないし第11図を参照
して説明する。
なお、センサの基本的構成は従来の広域空燃比センサ
(以下センサでも略称する)に負うところが大きい。こ
こに、広域空燃比センサの基本的な動作原理,基本特性
等については、論文(「広域空燃比センサを用いた小型
高応答空燃比計の開発」、自動車技術Vol.41,No.12,198
7,第1414頁ないし1418頁)に詳しい。このため、以下に
は一酸化窒素NOを中心にして話を進めるのであるが、そ
の際に関係する部分についてこの論文を適宜引用するも
のとする。
(i)センサの動作原理 センサ本体11の構造とセンサ制御回路25とを第5図に
示すと、酸素イオン伝導性の固体電解質(O2を選択的に
透過する特性を有するジルコニア)13を挾んで一対のリ
ング状電極14,15を配設した電気化学的セル(ポンピン
グセルともいう)12が層状に形成され、固体電解質13の
中央において上下方向に孔17を貫通させることで、拡散
室16を上部のセル外側と連通させている。ここに、被測
定ガス(排出ガス)はこの導入孔17を介してポンピング
セル12の一方の電極14に導かれるのであり、導入孔17が
所定のガス拡散抵抗を有する拡散律速部として構成され
ている。
26はポンピングセル12の両電極14,15間に電流を流し
込む手段(電流供給手段)で、この電流値(センサ出力
ともいう)IPにて電極14近傍の酸素分圧を自由に設定す
ることができる。たとえば、理論空燃比の酸素分圧とす
るためには、希簿燃焼時(過剰O2が存在する)に、電流
を実線矢印の方向に流すことにより、過剰のO2をセル外
側に汲み出し、この逆に過濃燃焼時(可燃成分CO,H2
存在する)には、破線矢印の方向に電流を流すことによ
り、セル外側の排出ガス中から過剰燃料分のO2を拡散室
16内に汲み入れる(主にCO2を還元して得られる)こと
ができるからである。
ここに、ネルンストによれば電極14近傍の酸素分圧に
応じて次式で示す起電力(E)が発生することが知られ
ている。
E=(RT/4F)ln[(基準極の酸素分圧) /(測定極の酸素分圧)] … ただし、Rは気体定数、Fはファラデー定数、Tは素
子の絶対温度、lnは自然対数である。
同式によれば基準極と測定極との酸素分圧比に応じ
た出力が得られることを意味する。たとえば、基準極の
酸素分圧を大気中の酸素分圧(ほぼ0.209気圧)、温度
を1073Kにとると、測定極の酸素分圧に対する起電力E
の関係は第6図に示すところとなり、同図によれば測定
極の酸素分圧が起電力Eに変換されることが分かる。
このため、同じく酸素イオン伝導性の固体電解質20を
挾んで一対の電極21,22を配設した層状の第2の電気化
学的セル(センシングセルともいう)19を前記電気化学
的セル12と積層して形成する一方で、電極21を電極14の
近傍に設け、大気導入室23に大気を導入すれば、一方の
電極21が測定極,他方の電極22が基準極となり、ここに
第2の電気化学的セル19とこの電気化学的セルの両電極
21,22間の電圧(VS)を測定する手段とから酸素分圧測
定手段が構成され、電圧(VS)は酸素分圧相当である。
次に、センサ出力IPの絶対値(図では単にIPで示す)
と電圧VSとの間には、第7図に示す関係が得られる。こ
の場合、電極14の近傍に存在する被測定ガス中の酸素分
圧が低い領域ではNOを分解し、この逆に酸素分圧が高い
領域ではNOを分解しなくなる特性を有する触媒18を電極
14に近接して設けておくと、電極14近傍のNO濃度が増す
ほどIPが増大する。つまり、NO濃度とIPとが対応するの
である。
なお、NOを分解する触媒には公知の白金(Pt)やロジ
ウム(Rh)があり、白金のように電極材を兼ねる触媒で
あれば、電極14あるいは21を白金で形成すれば良く、改
めて触媒を設ける必要はない。
いま、VSとして、酸素分圧が低い領域での値(たとえ
ば0.4V)と、酸素分圧が高い領域での値(たとえば0.1
V)を選び、NO濃度を横軸として描き直せば、第8図に
示す関係が得られる。同図より、VS=0.4Vの場合は、IP
がNO濃度に比例して大きくなるのに対し、VS=0.1Vの場
合にはNO濃度に関係なく横軸に平行な直線となる。後者
の場合にNO濃度に対して反応しなくなる理由は、触媒が
周囲の酸素分圧によってNOを分解(つまりNOを還元)で
きなくなるためで、その還元効率は触媒の種類に依存す
る。たとえば、白金であれば、第9図に示すように、10
-2程度(VS=0.1Vに相当する)を越える高い酸素分圧に
なると、還元効率が零となっている。なお、10-8〜10-9
程度の低い酸素分圧がVS=0.4Vに相当する。
したがって、第7図と第8図より分かることは、VS
0.4V(一定値)を維持するようにIPを変化させると、平
衡状態でのIPの値がNO濃度に比例するということであ
る。なお、一定値として選択する値は、第7図において
VSが変化してもIPが殆んど変化しない領域であれば良
く、0.4Vに限定される訳ではない。
ここに、VSを一定値に保つには、一定値制御系を構成
すれば良く、第5図において、維持すべき一定値を基準
電圧(VE)として、このVEとVSとを比較器としての差動
アンプ27に入力し、VEとVSの差(つまり酸素分圧相当と
基準酸素分圧相当との差)を電流供給手段26にフィード
バックしてIPを増減させることで、VSがVEと一致するよ
うに制御される。ここに、差動アンプ27によって電流フ
ィードバック手段が構成されている。そして、平衡値に
落ち着いたIPが電流測定手段28にて測定される。
一方、センサ出力IPとガス成分濃度との関係を、ネル
ンストの式を用いて表せば、次式となる。
IP=(nF/RT)P・D・(A/l)X … ここで、nは電極反応における電荷の数、Pはガス圧
力、Aは拡散室16の拡散有効断面積、lは拡散室16の拡
散有効距離、Dは導入孔17にて定まる燃焼成分の拡散係
数、Xはガス成分の濃度である。なお、F,R,Tの意味は
式と同じである。
この式によってもセンサ出力IPがガス成分濃度
(X)に比例する特性をもって動作することがわかる。
つまり、第8図はガス成分としてNOを選んだ場合の特性
であった。
(ii)排出ガス組成とセンサ出力特性 エンジンの排出ガス組成は、理論上は燃料の組成が定
まれば燃焼反応式(水性ガス反応を含む)で求められ
る。ここに、燃焼反応式で求められる成分のモデルガス
を用いて、ガス成分(O2,CO,H2,NO,HC)の濃度とセンサ
出力の関係を実験すると、センサ出力IP(正しくは絶対
値)は、第10図に示すように、それぞれのガス濃度に比
例した出力として得られる(温度,圧力一定)。なお、
(NO)A,(NO)はそれぞれVE=0.1V,0.4Vとした場合
の特性である。
ここに、各ガス成分濃度に対するセンサ出力IPの傾き
(この傾きを以下「感度係数」と称す)は、前式に基
づくガス成分固有の値を持つことになる。たとえば、
(NO)に対してはO2のほぼ1/2の出力が得られてい
る。なお、感度係数は、単位濃度当たりの電流出力の形
で示し、mA/%の単位を用いる。
また、計算で求められる上記以外のガス成分(N2,C
O2,H2O)については、前式においてn(電極反応にお
ける電荷の数)が零であるため、センサ出力に関与しな
い。この結果から、センサ出力は、排出ガス組成(希簿
空燃比領域ではO2,HC,NO濃度、過濃領域ではCO,H2,HC,N
O濃度)と一定の関係があることが分かる。
以上、センサの基本特性から、センサ出力IPは空燃比
の全域にわたり次式で表すことができる。
IP=γO2XO2+γCOXCO +γH2XH2+γHCXHC +γNOXNO+α … ここで、XO2,XCO,XH2,XHC,XNOは各ガス成分(O2,CO,H
2,HC,NO)の濃度(%)、γO2COH2HCNO
各ガス成分(O2,CO,H2,HC,NO)に対する感度係数(mA/
%)は、αは各ガス成分がゼロの場合のセンサ出力(こ
のセンサ出力は以下「ゼロ出力」という)である。な
お、この式はVE=0.4Vとした場合の式であり、VE=0.
1Vとした場合には第5項目はない。
(iii)NO濃度の算出 第5図において、VEを0.1Vに設定したセンサと、0.4V
に設定した一対のセンサを用意する。この場合に、一対
のセンサを区別するため改めてセンサA,センサBと略称
することにし、各センサ出力には添字A,Bを付して区別
すると、センサA(VEA=0.1Vのもの)についてのセン
サ出力(IP(A))は次式(4)で与えられる。
IP(A)=γO2(A)XO2 +γCO(A)XCO +γH2(A)XH2 +γHC(A)XHC +α(A) …(4) ここで、XO2,XCO,XH2,XHCは排出ガス中の各ガス成分
(O2,CO,H2,HC)の濃度(%)、γO2(A)CO(A)
H2(A)HC(A)は各ガス成分に対応するセンサAについ
ての感度係数(mA/%)、α(A)はセンサAについてのゼ
ロ出力である。
同様にして、センサB(VEB=0.4Vのもの)について
のセンサ出力(IP(B))は次式(5)で与えられる。
IP(B)=γO2(B)XO2 +γCO(B)XCO +γH2(B)XH2 +γHC(B)XHC +γNO(B)XNO +α(B) …(5) ここで、γO2(B)CO(B)H2(B)HC(B)NO(B)
は各ガス成分(O2,CO,H2,HC,NO)に対応するセンサBに
ついての感度係数(mA/%)、α(B)はセンサBについて
のゼロ出力である。また、XNOはNO濃度(%)である。
ここに、式(4),(5)の相違は式(5)にはXNO
の項(第5項目)がある点とゼロ出力値(α(A)
α(B))である。ただ、α(A)とα(B)については予め求
めておけば良い。
したがって、式(4),(5)の差をとれば、NO濃度
(XNO)が定量されるように見える。ところが、各セン
サA,BのO2,CO,H2,HC,NOに対する感度係数は概ね第11図
に示すレベルであるため、NOに対する感度係数(γ
NO(B))は小さく、かつ排出ガス中のNO濃度もO2,CO,H2
などに比して低い(数百〜数千ppm)ので、実際に得ら
れる電流レベルはセンサ毎のバラツキの中に入ってしま
う。このため、単なるセンサ出力差(IP(B)−IP(A))で
は、NO濃度を定量することができない。
しかしながら、次に示す理論に基づけば、NOに対する
感度係数を測定しなくとも、両センサ出力を用いて、NO
濃度を計測することができる。
この理論を述べると、センサA,Bの特性として、次式
(6A)〜(6C)の関係があることが分かっている。ただ
し、同式において、ηは各ガス成分(CO,H2,HC)に対す
る感度係数とO2に対する感度係数との比で、無名数であ
る。
γCO(A)O2(A) =γCO(B)O2(B) =ηCO(一定値) …(6A) γH2(A)O2(A) =γH2(B)O2(B) =ηH2(一定値) …(6B) γHC(A)O2(A) =γHC(B)O2(B) =ηHC(一定値) …(6C) そこで、これらの式を前式(4),(5)に代入する
と、 IP(A)=γO2(A)(XO2 +XCOηCO+XH2ηH2+XHCηHC)+α(A) …(7) IP(B)=γO2(B)(XO2 +XCOηCO+XH2ηH2+XHCηHC) +XNOγNO+α(B) …(8) となるので、 K=XO2+XCOηCO+XH2ηH2 +XHCηHC と置くと、次式(9),(10)が得られる。
IP(A)=γO2(A)・K+α(A) …(9) IP(B)=γO2(B)・K +XNOγNO+α(B) …(10) 式(9),(10)よりKを消去して、XNOについて整
理する。
XNO={(IP(B)−α(B)) (γO2(B)O2(A)) ×(IP(A)−α(A))}/γNO …(11) ここでも、 γNO(B)O2(B)=ηNO(一定値) …(12) であることを考慮して、これを式(11)に代入すると、
次式(13)が最終的に得られる。
XNO={(IP(B)−α(B)) −(γO2(B)O2(A)) ×(IP(A)−α(A))} /ηNO・γO2(B) …(13) 式(13)は、センサA,BについてO2に対する感度係数
(γO2(A)O2(B))とゼロ出力(α(A)(B))を予め
求めておけば(なお、ηNOは固有の値)、センサA,Bで
実際に測定されるIP(A),IP(B)を用いて、XNOつまりNO濃
度が計算で求められることを示している。したがって、
この式(13)によれば、NO濃度のような微量成分(数千
ppm)であっても確実に計測することができる。しか
も、感度係数も各センサに対しO2についてだけ予め求め
ておくだけで良く、極めて簡単である。
なお、センサBは低い酸素分圧(10-8〜10-9気圧)で
あるため、センサBについてのゼロ出力(α(B))は理
論的にはほぼゼロであり、α(B)=0としても良い。
これで、理論的な説明を終え、次に実施例を説明す
る。この場合、実施例としては、最終的にIP(A)とIP(B)
が得られる構成であれば良いので、様々なタイプが考え
得るが、以下には3つの実施例を挙げるに止どめる。
第12図〜第15図は第1実施例で第3図に対応する。第
13図と第14図は、一対のセンサ本体11A,11Bの構造を示
し、触媒の特性以外ほぼ特性の揃ったものを用意してい
る。触媒については、一方のセンサ42Bについて測定極
の酸素分圧が低い領域でNOを分解する特性を有するもの
であるのに対し、他方のセンサ42Aについては測定極の
酸素分圧に関係なくNOを分解しないものとしている。つ
まり、第5図のところで説明したように、酸素分圧が低
い領域でNOを分解する触媒18を一対のセンサA,Bの双方
とも設けておき、そのうち一方のセンサAについての基
準電圧VEAを高くすることでNO濃度に感応させないよう
にするのではなく、この実施例では触媒自体のほうでNO
濃度に感応させないようにするのである。言い替える
と、一方のセンサAについては酸素分圧測定手段にて測
定される酸素分圧を所定値にするものであるともいえ
る。
具体的には一方のセンサ42Bについての電極21Bを白金
で形成するのに対し、他方のセンサ42Aの電極21Aについ
ては測定極の酸素分圧に関係なくNOを分解しない電極材
を採用する。このような電極材には、公知のペロブスカ
イト型複合酸化物(たとえばランタンストロンチウム鉄
酸化物La1−xSrxFeO3)やホタル石型酸化物(たとえば
セリア系(CeO20.6(LaO1.50.4)などがある。
この結果、センサ42Aについての基準電圧VEAはセンサ
42Bの基準電圧VEB(0.4V)と同じで良いことになる。よ
って前述のごとく、この場合両センサとも低い酸素分圧
であるため、ゼロ出力(α(A)(B))は式(13)にお
いて、α(A)=0、α(B)=0としても良い。
なお、一対のセンサ本体11A,11Bは、第12図で示すよ
うに、排気管41に対して連続して設けられる。31A,31B
はヒータ、32A,32Bはヒータ用電源である。
第12図において43A,43Bはセンサ感度設定器で、各セ
ンサ42A,42Bについて予め求めたγO2(A)O2(B)を設定
する。また、44A,44Bはゼロ出力設定器で、各センサ42
A,42Bについて予め求めたα(A)(B)を設定する。セ
ンサ感度設定器43A,43Bからの信号およびゼロ出力設定
器44A,44Bからの信号と、一対のセンサ42A,42BからのI
P(A),IP(B)とをマイクロコンピュータからなる演算装置
45に入力させ、演算装置45において、第15図に示す動作
を行わせてXNOを計算させる。求めたXNOは出力装置46に
てアナログ表示器(またはデジタル表示器)に出力させ
る。
この例によれば、予め設定すべきはO2に対する感度係
数およびゼロ出力だけであり、いかなる感度係数および
ゼロ出力を持つ一対のセンサ42A,42B間においても、触
媒以外の特性が揃っていれば、予め設定したセンサ毎の
感度係数(γO2(A)O2(B))およびゼロ出力(α(A),
α(B))と各センサ出力(IP(A),IP(B))とを使って演算
することで、NO濃度が精度良く定量され表示される(ス
テップ51〜56)。
この場合に、全体の構成は、第12図に示す通り一対の
センサ42A,42Bとセンサ42A,42Bからの信号を処理する装
置(センサ感度設定器43A,43B,ゼロ出力設定器44A,44B,
演算装置45,出力装置46)とからなるのみであり、装置
全体が可搬性を有してコンパクトにまとまり、かつ極め
て安価なものとすることができる。
この結果、車両に容易に装着することができ、ベンチ
テストだけでなく実車走行を行っての計測をすることも
できる。その際、排出ガスをサンプルバックに集めるこ
となく、排気管41より直接にセンシングしているので、
応答性に極めて優れ、各種の運転条件に対応したNO濃度
の把握が容易となる。
また、第13図,第14図に示すセンサ本体構造とするの
であれば、電極21A,21B部分の変更をするだけで済み、
後は従来の広域空燃比センサを製造るのと同じ工程で製
作することができる。つまり、従来の広域空燃比センサ
を殆んど変更することなく用いることで、NOを計測する
ことができるので、コストアップを招かずに済む。
さらに、一方のセンサ本体11Aについてはその電極21A
に高価な白金触媒を採用しないで済むので、コスト低減
を図ることができる。
また、酸素分圧が両方ともより安定な低い酸素分圧で
良く、計測精度の向上が図れる。
次に、第16図ないし第19図は第2実施例で第2図に対
応する。第16図は一対のセンサ本体の構成図、第17図は
一対のセンサ本体を構成する各部を上下に離して示した
斜視図、第18図は一対のセンサ本体に対応するセンサ制
御回路の構成図、第19図は演算装置の構成図である。
この例は、第16図,第17図に示すように一対のセンサ
本体11A,11Bを1つのアルミナ基板51上に一体に構成し
たものである。一対のセンサ本体11A,11Bを別個に設け
る構成であると、同じような特性のものを揃えていて
も、センサ本体の晒される雰囲気温度や、被測定ガスの
温度,圧力,流速などがセンサ出力に大きく影響するた
め、これらの条件が同一でない場合に計測精度が低下す
ることがあるからである。たとえば、被測定ガス温度を
相違させた場合の測定極近傍の酸素分圧と起電力Eの関
係を第20図に示すと、特に酸素分圧が高い領域において
ガス温度に対する変化が大きく、これによって高い酸素
分圧のときのセンサ出力IPがNO濃度に関係なく変化して
いる。つまり、一対のセンサ本体の晒されるガス温度が
違えば両者の酸素分圧にずれが生じ、このずれ分が計測
精度の誤差となるのである。
これに対して、一対のセンサ本体11A,11Bを第16図に
示すように一体に構成すれば、センサ本体の特性を揃え
ることができるばかりか、被測定ガスについての条件を
ほほ同じにすることができるので、NO濃度の計測精度を
さらに高めることができるのである。また、第1実施例
よりも装置を小型化することができる。
なお、この例では第1実施例と相違して、一対のセン
サ本体の各電極21A,21Bとも測定極の酸素分圧が低い領
域でNOを分解する電極材(白金)を用いている。したが
って、第18図では一方のセンサについての基準電圧VEB
に高い電圧(0.4V)を与えているのに対し、他方のセン
サについての基準電圧VEAには低い電圧(0.1V)を与え
ている。なお、両基準電圧VEA,VEBの向きが第1実施例
と相違するが、要は基準電圧が差動アンプ27A,27Bにマ
イナス入力として入れば構わない。
また、この例では、第18図に示すように、各検出抵抗
(R1)とこの抵抗間の電圧を測定する手段55A,55Bとか
ら一対の電流測定手段を構成し、IP(A),IP(B)の代わり
に電圧値ViA,ViBとして扱っている。第17図において、3
1はヒータ、52は大気導入板、53はスペーサである。
また、酸素分圧を一定に保つ手段としては、(イ)排
気温度が200〜900℃と変化してもヒータ31への供給電圧
を制御してセンサ本体温度を一定に保つ、(ロ)センサ
本体温度を測定し、測定したセンサ本体温度に応じて基
準電圧を変化させるなどが考えられる。
次に、第21図,第22図は第3実施例で第4図に対応す
る。この例はセンサ本体11およびセンサ制御回路を1つ
ずつしか設けていなくとも、2つのセンサ出力IP(A),I
P(B)が得られるようにしたものである。たとえば、第21
図に示すように、2つの基準電圧VEA(0.1V)とVEB(0.
4V)をそれぞれ設定する設定器61,62と、CPU67からの信
号にて駆動され所定時間毎に切換えられるスイッチ63と
を設けておくと、切換スイッチ63が図示の位置にある場
合にIP(A)が出力され、スイッチ63が切換えられること
によりIP(B)が出力されることになる。この様子を第22
図に示す。
つまり、2つの基準電圧設定器61,62とCPU67からの信
号にて駆動されるスイッチ63とから基準酸素分圧設定手
段が構成されている。この例は2つの基準電圧VEAとVEB
を時分割で切換える方式でありこの例によればセンサ本
体11,センサ制御回路が各1個でよく、センサ本体11の
固体差に基づくIP(A),IP(B)への影響が低減されるの
で、第1実施例や第2実施例よりも計測精度がさらに高
まる。また、センサ本体11についての小型化の程度は第
2実施例の場合よりも大きい。
ただし、応答性の点では、IP(A),IP(B)を連続して検
出する第1実施例や第2実施例のほうが優る。センサ出
力は正確には第22図に示すように1次の応答遅れ曲線で
立ち上がるものだからである。なお、センサ出力が平衡
値に達するまでの時間は、エンジン負荷とエンジン回転
数に応じて変化するので、切換時間(たとえばt1やt2
を負荷と回転数に応じて可変とすることもできる。
第21図において、65は電流電圧変換器、66はA/D変換
器、68は感度係数設定器、69はゼロ出力設定器、70は発
光ダイオードを用いた表示器、71はD/A変換器である。
ここでは、一例としてNOを挙げて説明したが、他の窒
素酸化物(NO2,NO3等)についても触媒を相違させるこ
とで同様に適用することができる。
(発明の効果) 本発明は、以上説明したように構成されているので、
以下に記載されるような効果を奏する。
請求項1〜4の計測装置においては、酸素イオン伝導
性の固体電解質及びこれに接して設けられた少なくとも
2つの電極からなる電気化学的セルの一方の電極に拡散
律速手段を介して被測定ガスを導くとともに、この電極
に低い酸素分圧では窒素酸化物を分解するが高い酸素分
圧では窒素酸化物を分解しなくなる特性を有する触媒を
近接して設け、かつ両電極間に電流を供給する手段と、
両電極間に供給される電流を測定する手段と、前記一方
の電極近傍の酸素分圧を測定する手段と、この測定され
る酸素分圧と基準酸素分圧との差をフィードバックして
電流供給手段からの供給電流を増減させる手段と、基準
酸素分圧が高い酸素分圧に維持されている場合に電流測
定手段により測定される電流値、基準酸素分圧が低い酸
素分圧に維持されている場合に電流計測手段により測定
される電流値の2つの電流値と酸素ガス成分に対する感
度係数とを用いて窒素酸化物濃度を算出する手段とを設
けたので、装置全体が軽量かつ可搬性を有して、車両へ
の装着が容易になるとともに、コスト低減が図れ、かつ
応答性にも優れる。
請求項1,4の計測装置においては、電気化学的セルと
酸素分圧測定手段が1組だけであるので、被測定ガスに
ついての条件がほぼ同じになり、NOx濃度の計測精度を
さらに高めることができるばかりか、センサの小型化も
できる。
請求項2の計測装置においては、従来の広域空燃比セ
ンサを殆んど変更することなく用いることができるの
で、コストアップを招かずに済む。
請求項3の計測装置においては、2組のうち一方の触
媒として高価な白金を使わずに済むので、コストの低減
が図れる。また、酸素分圧が両方ともより安定な低い酸
素分圧で良く、計測精度の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の請求項1についてのクレーム対応
図、第2図ないし第4図はこの発明の請求項2ないし4
についてのクレーム対応図、第5図はセンサの作動原理
を説明するための概略図、第6図は測定極の酸素分圧に
対する起電力Eの特性図、第7図は測定極で測定される
電圧VSに対するセンサ出力IPの特性図、第8図はNO濃度
に対するセンサ出力IPの特性図、第9図は白金について
のNO還元効率を示す特性図、第10図は各ガス成分濃度に
対するセンサ出力IPの特性図、第11図は各ガス成分に対
する感度係数の実測値の一例を示す表図である。 第12図はこの発明の第1実施例の装置全体図、第13図と
第14図はこの実施例の一対のセンサ本体の構造とセンサ
制御回路を示す概略図、第15図はこの実施例の制御動作
を説明するための流れ図である。 第16図は第2実施例のセンサ本体の構造を示す概略図、
第17図はこの実施例のセンサ本体を構成する各部を離し
て示した斜視図、第18図はこの実施例の一対のセンサ制
御回路を示す概略図、第19図はこの実施例の演算装置を
示すブロック図、第20図はガス温度を相違させた場合の
起電力Eの特性図である。 第21図は第3実施例の装置全体図、第22図はこの実施例
の作用を説明するための波形図、第23図は従来例の概略
図である。 11……センサ本体、11A,11B……一対のセンサ本体、12
……電気化学的セル、12A,12B……一対の電気化学的セ
ル、13……固体電解質、14,15……一対の電極、16……
拡散室、16A,16B……拡散室、17……導入孔、17A,17B…
…導入孔、18……触媒、19……第2の電気化学的セル、
19A,19B……一対の第2の電気化学的セル、20……固体
電解質、21,22……一対の電極、25……センサ制御回
路、25A,25B……一対のセンサ制御回路、26……電流供
給手段、26A,26B……一対の電流供給手段、27……差動
アンプ、27A,27B……一対の差動アンプ、28……電流測
定手段、42A,42B……一対のセンサ、43A,43B……感度係
数設定器、44A,44B……ゼロ出力設定器、45……演算装
置、46……出力装置、55A,55B……電圧測定手段、61,62
……基準電圧設定器、63……切換スイッチ、64……差動
アンプ、67……CPU、68……感度係数設定器、69……ゼ
ロ出力設定器、101……電気化学的セル、101A,101B……
一対の電気化学的セル、102……固体電解質、103,104…
…電極、106……拡散律速手段、106A,106B……拡散律速
手段、107……窒素酸化物を分解する触媒、107A,107B…
…窒素酸化物を分解する触媒、108……電流供給手段、1
09……電流測定手段、109A,109B……電流測定手段、110
……酸素分圧測定手段、110A,110B……酸素分圧測定手
段、111……電流フィードバック手段、111A,111B……電
流フィードバック手段、112……窒素酸化物濃度算出手
段、121A……窒素酸化物を分解しない触媒、121B……窒
素酸化物を分解する触媒、131……基準酸素分圧設定手
段。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素イオン伝導性の固体電解質及びこれに
    接して設けられた少なくとも2つの電極からなる電気化
    学的セルと、 この電気化学的セルの一方の電極を所定のガス拡散抵抗
    で被測定ガス存在空間に連通する拡散律速手段と、 電気化学的セルの前記一方の電極に近接して設けられ、
    低い酸素分圧では窒素酸化物を分解するが高い酸素分圧
    では窒素酸化物を分解しなくなる特性を有する触媒と、 電気化学的セルの前記両電極間に電流を供給する手段
    と、 この両電極間に供給される電流を測定する手段と、 電気化学的セルの前記一方の電極近傍の酸素分圧を測定
    する手段と、 この測定された酸素分圧と基準酸素分圧との差をフィー
    ドバックして前記電流供給手段からの供給電流を増減さ
    せる手段と、 前記基準酸素分圧が高い酸素分圧に維持されている場合
    に前記電流測定手段により測定される電流値、前記基準
    酸素分圧が低い酸素分圧に維持されている場合に前記電
    流計測手段により測定される電流値の2つの電流値と酸
    素ガス成分に対する感度係数とを用いて窒素酸化物濃度
    を算出する手段と を設けたことを特徴とする窒素酸化物濃度の計測装置。
  2. 【請求項2】酸素イオン伝導性の固体電解質及びこれに
    接して設けられた少なくとも2つの電極からなる電気化
    学的セルと、 この電気化学的セルの一方の電極を所定のガス拡散抵抗
    で被測定ガス存在空間に連通する拡散律速手段と、 電気化学的セルの前記一方の電極に近接して設けられ、
    低い酸素分圧では窒素酸化物を分解するが高い酸素分圧
    では窒素酸化物を分解しなくなる特性を有する触媒と、 電気化学的セルの前記両電極間に電流を供給する手段
    と、 この両電極間に供給される電流を測定する手段と、 電気化学的セルの前記一方の電極近傍の酸素分圧を測定
    する手段と、 この測定される酸素分圧と基準酸素分圧との差をフィー
    ドバックして前記電流供給手段からの供給電流を増減さ
    せる手段と を2組有し、 この2組のうち一方の前記基準酸素分圧として高い酸素
    分圧を、他方の前記基準酸素分圧として低い酸素分圧を
    採用し、 さらに2組の前記各電流測定手段により測定される2つ
    の電流値と酸素ガス成分に対する感度係数とを用いて窒
    素酸化物濃度を算出する手段 を有することを特徴とする窒素酸化物濃度の計測装置。
  3. 【請求項3】酸素イオン伝導性の固体電解質及びこれに
    接して設けられた少なくとも2つの電極からなる電気化
    学的セルと、 この電気化学的セルの一方の電極を所定のガス拡散抵抗
    で被測定ガス存在空間に連通する拡散律速手段と、 電気化学的セルの前記一方の電極に近接して設けられる
    触媒と、 電気化学的セルの前記両電極間に電流を供給する手段
    と、 この両電極間に供給される電流を測定する手段と、 電気化学的セルの前記一方の電極近傍の酸素分圧を測定
    する手段と、 この測定される酸素分圧と基準酸素分圧との差をフィー
    ドバックして前記電流供給手段からの供給電流を増減さ
    せる手段と を2組有し、 この2組のうち一方の触媒として電気化学的セルの前記
    一方の電極近傍の酸素分圧に関係なく窒素酸化物を分解
    しない性質を有するものを採用するのに対し、他方の触
    媒として低い酸素分圧では窒素酸化物を分解するが高い
    酸素分圧では窒素酸化物を分解しなくなる特性を有する
    ものを採用するとともに、2組とも前記基準酸素分圧と
    して低い酸素分圧を採用し、 さらに2組の前記各電流測定手段により測定される2つ
    の電流値と酸素ガス成分に対する感度係数とを用いて窒
    素酸化物濃度を算出する手段 を有することを特徴とする窒素酸化物濃度の計測装置。
  4. 【請求項4】高い酸素分圧と低い酸素分圧とが所定時間
    毎に切換わる値を前記基準酸素分圧として設定する手段
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の窒素酸化物濃
    度の計測装置。
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