JPH0815200B2 - 半導体搭載基板用の導体ピン - Google Patents
半導体搭載基板用の導体ピンInfo
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- JPH0815200B2 JPH0815200B2 JP62120942A JP12094287A JPH0815200B2 JP H0815200 B2 JPH0815200 B2 JP H0815200B2 JP 62120942 A JP62120942 A JP 62120942A JP 12094287 A JP12094287 A JP 12094287A JP H0815200 B2 JPH0815200 B2 JP H0815200B2
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- conductor pin
- conductor
- hole
- semiconductor mounting
- recess
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、各種の半導体素子、チップ素子等を搭載す
る半導体搭載基板のスルーホール等に挿入され、当該半
導体搭載用基板の出力端子或いは入力端子として使用さ
れる導体ピン及びその製造方法に関するものである。
る半導体搭載基板のスルーホール等に挿入され、当該半
導体搭載用基板の出力端子或いは入力端子として使用さ
れる導体ピン及びその製造方法に関するものである。
(従来の技術) 一般に、各種の半導体素子、チップ素子等を搭載する
とともに、出力端子あるいは入力端子として使用される
導体ピンを有する半導体搭載用基板としては、第9図に
示すようなピングリッドアレイ型の半導体搭載基板(3
0)が開発されている。
とともに、出力端子あるいは入力端子として使用される
導体ピンを有する半導体搭載用基板としては、第9図に
示すようなピングリッドアレイ型の半導体搭載基板(3
0)が開発されている。
この種の半導体搭載基板(30)は、その搭載部に半導
体素子を搭載してマザーボード等と呼ばれる他の基板に
接続されて、半導体素子の実装に使用されるものであ
る。
体素子を搭載してマザーボード等と呼ばれる他の基板に
接続されて、半導体素子の実装に使用されるものであ
る。
そして、この種のピングリッドアレイ型の半導体搭載
基板(30)は、半導体素子にワイヤーボンディングされ
る導体部(33)と、この導体部(33)と導通する複数の
スルーホール(32)を備えており、スルーホール(32)
の全部または一部に導体ピンが嵌合されている。これに
より、このピングリッドアレイ型の半導体搭載基板(3
0)は、マザーボード等の他の基板に実装された場合
に、上記半導体素子をワイヤーボンディングのワイヤ
ー、導体部(33)、スルーホール(32)及びこれに嵌合
されている導体ピンを通して、マザーボード等に形成さ
れている導体回路あるいは電子部品と電気的に接続する
のである。
基板(30)は、半導体素子にワイヤーボンディングされ
る導体部(33)と、この導体部(33)と導通する複数の
スルーホール(32)を備えており、スルーホール(32)
の全部または一部に導体ピンが嵌合されている。これに
より、このピングリッドアレイ型の半導体搭載基板(3
0)は、マザーボード等の他の基板に実装された場合
に、上記半導体素子をワイヤーボンディングのワイヤ
ー、導体部(33)、スルーホール(32)及びこれに嵌合
されている導体ピンを通して、マザーボード等に形成さ
れている導体回路あるいは電子部品と電気的に接続する
のである。
従って、この種の半導体搭載基板(30)における導体
ピンにあっては、外部出力端子として実装時の高い信頼
性が必要であり、半導体搭載基板(30)のスルーホール
(32)との十分な接合強度を必要とし、かつスルーホー
ル(32)と当該導体ピンとの嵌合部は電気的にも確実に
接合されていなければならない。また、この種の導体ピ
ンとスルーホール(32)との接合をハンダ(34)によっ
て行なう場合があり、この場合にはハンダ(34)がこの
種の導体ピンとスルーホール(32)との接合部内に十分
浸透することが必要となる。
ピンにあっては、外部出力端子として実装時の高い信頼
性が必要であり、半導体搭載基板(30)のスルーホール
(32)との十分な接合強度を必要とし、かつスルーホー
ル(32)と当該導体ピンとの嵌合部は電気的にも確実に
接合されていなければならない。また、この種の導体ピ
ンとスルーホール(32)との接合をハンダ(34)によっ
て行なう場合があり、この場合にはハンダ(34)がこの
種の導体ピンとスルーホール(32)との接合部内に十分
浸透することが必要となる。
そして、半導体素子の搭載後封止パッケージング処理
の熱処理工程後も該導体ピンがマザーボードの実装部品
穴と良好な接続が必要となる。
の熱処理工程後も該導体ピンがマザーボードの実装部品
穴と良好な接続が必要となる。
このような必要上、第14図及び第15図に示すように、
基板(31)に形成したスルーホール(32)内に嵌合され
る頭部(41)と、この頭部(41)に近接されてスルーホ
ール(32)の内径より大きい外径を有した鍔部(42)か
らなる導体ピン(40)を備えるとともに、スルーホール
(32)に嵌合した導体ピン(40)側から溶融ハンダ内に
浸漬しハンダ結合して構成した半導体搭載基板(30)が
従来より知られている。
基板(31)に形成したスルーホール(32)内に嵌合され
る頭部(41)と、この頭部(41)に近接されてスルーホ
ール(32)の内径より大きい外径を有した鍔部(42)か
らなる導体ピン(40)を備えるとともに、スルーホール
(32)に嵌合した導体ピン(40)側から溶融ハンダ内に
浸漬しハンダ結合して構成した半導体搭載基板(30)が
従来より知られている。
しかしながら、この第14図及び第15図に示した半導体
搭載基板(30)にあっては、その導体ピン(40)の略円
形の鍔部(42)により、半導体搭載基板(30)に形成さ
れているスルーホール(32)の導体ピン(40)側が密閉
に近い状態になってしまうこともあった。従って、この
ような状態になった場合には、導体ピン(40)側より当
該半導体搭載基板(30)を溶融ハンダ内に浸漬したと
き、ハンダ浸漬前に導体ピン(40)側に塗布したフラッ
クス中の溶剤がガス化してガス溜りを生じ、このガス溜
りによってハンダ(34)がスルーホール(32)内に十分
浸透することができず、導体ピン(40)とスルーホール
(32)との電気的接合を完全に行なうことが困難とな
り、また接合強度上の問題もあったのである。これを解
決するために、溶融ハンダに対する浸漬時間を長くする
ことも考えられるが、このように浸漬時間を長くする
と、半導体搭載基板(30)自体がダメージを受けること
になるばかりか、浸漬時間を長くする割には溶融ハンダ
の浸透は十分には行なえないものである。
搭載基板(30)にあっては、その導体ピン(40)の略円
形の鍔部(42)により、半導体搭載基板(30)に形成さ
れているスルーホール(32)の導体ピン(40)側が密閉
に近い状態になってしまうこともあった。従って、この
ような状態になった場合には、導体ピン(40)側より当
該半導体搭載基板(30)を溶融ハンダ内に浸漬したと
き、ハンダ浸漬前に導体ピン(40)側に塗布したフラッ
クス中の溶剤がガス化してガス溜りを生じ、このガス溜
りによってハンダ(34)がスルーホール(32)内に十分
浸透することができず、導体ピン(40)とスルーホール
(32)との電気的接合を完全に行なうことが困難とな
り、また接合強度上の問題もあったのである。これを解
決するために、溶融ハンダに対する浸漬時間を長くする
ことも考えられるが、このように浸漬時間を長くする
と、半導体搭載基板(30)自体がダメージを受けること
になるばかりか、浸漬時間を長くする割には溶融ハンダ
の浸透は十分には行なえないものである。
そして、浸透時間を長くすると導体ピン表面のハンダ
の厚みが薄くなる傾向があり、特に導体ピン鍔部の溶融
ハンダと対面する側にフィレット状のハンダがコーティ
ングされるが、フィレットの先端に位置する部分が極端
にハンダが薄くなる傾向にあり、浸漬時間が長く溶融ハ
ンダ温度が高く設定された場合、導体ピンの素地が露出
する程に薄くなる。
の厚みが薄くなる傾向があり、特に導体ピン鍔部の溶融
ハンダと対面する側にフィレット状のハンダがコーティ
ングされるが、フィレットの先端に位置する部分が極端
にハンダが薄くなる傾向にあり、浸漬時間が長く溶融ハ
ンダ温度が高く設定された場合、導体ピンの素地が露出
する程に薄くなる。
これは、この半導体搭載基板に半導体素子を搭載し封
止パンケージング処理する際の熱処理にて導体ピン表面
のハンダぬれ性を阻害し、マザーボードへのこの封止パ
ッケージの実装を行なえなくするのである。
止パンケージング処理する際の熱処理にて導体ピン表面
のハンダぬれ性を阻害し、マザーボードへのこの封止パ
ッケージの実装を行なえなくするのである。
更にこのピングリッドアレイ型パッケージにあって
は、マザーボードへの実装までのハンドリングにて導体
ピンの思わぬ変形が容易に発生する。変形が起こる部位
は導体ピンを半田付けするまでの工程では鍔部の下方側
の特に鍔つけ根部に集中し、また半田付けした後の工程
では正常なフィレット形状を有していない導体ピンのフ
ィレット変形部にその発生が見られ、この変形を修正す
る作業を必要とした。この作業は手作業によるものであ
り、その労力と時として発生する導体ピン破断は従来技
術の大きな問題点であった。
は、マザーボードへの実装までのハンドリングにて導体
ピンの思わぬ変形が容易に発生する。変形が起こる部位
は導体ピンを半田付けするまでの工程では鍔部の下方側
の特に鍔つけ根部に集中し、また半田付けした後の工程
では正常なフィレット形状を有していない導体ピンのフ
ィレット変形部にその発生が見られ、この変形を修正す
る作業を必要とした。この作業は手作業によるものであ
り、その労力と時として発生する導体ピン破断は従来技
術の大きな問題点であった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、上述した実状に鑑みてなされたもので、そ
の解決しようとする問題点は、この種の導体ピンの半導
体搭載基板との接合部におけるハンダ浸透性の悪さ及び
これを解決することの困難性であり、導体ピンのハンダ
ぬれ性の阻害であり、これに伴なう半導体搭載基板自体
の信頼性の欠如である。また、導体ピンの容易な変形と
その修正時に時として発生する導体ピン破断である。
の解決しようとする問題点は、この種の導体ピンの半導
体搭載基板との接合部におけるハンダ浸透性の悪さ及び
これを解決することの困難性であり、導体ピンのハンダ
ぬれ性の阻害であり、これに伴なう半導体搭載基板自体
の信頼性の欠如である。また、導体ピンの容易な変形と
その修正時に時として発生する導体ピン破断である。
そして、本発明の目的とするところは、半導体搭載基
板に対する接合強度を十分なものとすることができるの
は勿論のこと、半導体搭載基板に対する接合部のハンダ
浸透性を簡単な構成によって向上させることのできる導
体ピンを提供することにあり、更に導体ピン表面のハン
ダの厚みが全ての領域で均一にコーティングされるよう
なピン形状を提供するとともに、この導体ピンの変形あ
るいは破断しやすい部分を構造的に強化したピン形状を
提供することにある。
板に対する接合強度を十分なものとすることができるの
は勿論のこと、半導体搭載基板に対する接合部のハンダ
浸透性を簡単な構成によって向上させることのできる導
体ピンを提供することにあり、更に導体ピン表面のハン
ダの厚みが全ての領域で均一にコーティングされるよう
なピン形状を提供するとともに、この導体ピンの変形あ
るいは破断しやすい部分を構造的に強化したピン形状を
提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 以上の問題点を解決するために本発明が採った手段
は、実施例に対応する各図を参照して説明すると、まず
第一の発明は 「半導体搭載基板(30)のスルーホール(32)に嵌合
される頭部(11)と、この頭部(11)の下方に位置して
前記スルーホール(32)より大きな形状の鍔部(12)と
を有し、前記基板(30)にハンダにより接合される導体
ピン(10)において、前記鍔部(12)の頭部側に凹部
(21)を有すると共に、当該鍔部(12)の下方側に円錐
形状部分(14)を有することを特徴とする半導体搭載基
板用(30)の導体ピン(10)」である。
は、実施例に対応する各図を参照して説明すると、まず
第一の発明は 「半導体搭載基板(30)のスルーホール(32)に嵌合
される頭部(11)と、この頭部(11)の下方に位置して
前記スルーホール(32)より大きな形状の鍔部(12)と
を有し、前記基板(30)にハンダにより接合される導体
ピン(10)において、前記鍔部(12)の頭部側に凹部
(21)を有すると共に、当該鍔部(12)の下方側に円錐
形状部分(14)を有することを特徴とする半導体搭載基
板用(30)の導体ピン(10)」である。
(発明の作用) 上記各発明のそれぞれが以上のような手段を採ること
によって、各発明について以下のような作用がそれぞれ
ある。
によって、各発明について以下のような作用がそれぞれ
ある。
まず、第一の発明に係る導体ピン(10)にあっては、
その頭部(11)を半導体搭載基板(30)のスルーホール
(32)内に嵌合した後、その表面にハンダの塗膜を形成
するのであるが、鍔部(12)の下側に形成した円錐形状
部分により、当該導体ピン(10)先端より鍔部(12)ま
で均一なハンダの塗膜を形成でき、導体ピン(10)表面
の半田ぬれ性の信頼性を熱処理により経時劣化させるこ
とは無いのである。
その頭部(11)を半導体搭載基板(30)のスルーホール
(32)内に嵌合した後、その表面にハンダの塗膜を形成
するのであるが、鍔部(12)の下側に形成した円錐形状
部分により、当該導体ピン(10)先端より鍔部(12)ま
で均一なハンダの塗膜を形成でき、導体ピン(10)表面
の半田ぬれ性の信頼性を熱処理により経時劣化させるこ
とは無いのである。
また、上記円錐形状をとることにより鍔部(12)自体
の剛性を高め、これにより鍔部(12)を変形させること
なく鍔部(12)の上方側部に凹部を容易に形成できる半
導体搭載基板(30)用の導体ピンであり、この導体ピン
(10)の頭部(11)を半導体搭載基板(30)のスルーホ
ール(32)内に嵌合することによって、第7図及び第8
図に示すように接合されるが、この場合、鍔部(12)の
凹部(21)以外の部分が半導体搭載基板(30)の基板
(31)またはこれに形成されている導体部(33)に当接
する。この鍔部(12)の基板(31)側に当接している部
分は、十分な大きさを有しているため、接合時の押圧力
によって変形するようなことは全くないのである。
の剛性を高め、これにより鍔部(12)を変形させること
なく鍔部(12)の上方側部に凹部を容易に形成できる半
導体搭載基板(30)用の導体ピンであり、この導体ピン
(10)の頭部(11)を半導体搭載基板(30)のスルーホ
ール(32)内に嵌合することによって、第7図及び第8
図に示すように接合されるが、この場合、鍔部(12)の
凹部(21)以外の部分が半導体搭載基板(30)の基板
(31)またはこれに形成されている導体部(33)に当接
する。この鍔部(12)の基板(31)側に当接している部
分は、十分な大きさを有しているため、接合時の押圧力
によって変形するようなことは全くないのである。
また、導体ピン(10)の最も変形しやすく破断につな
がる鍔部下方側面を応力分散効果のある円錐形状とする
ため、ハンドリングや修正時の変形や破断は極めて少な
くなるのである。
がる鍔部下方側面を応力分散効果のある円錐形状とする
ため、ハンドリングや修正時の変形や破断は極めて少な
くなるのである。
さらに、この発明に係る導体ピン(10)にあっては鍔
部(12)の凹部(21)以外の部分が半導体搭載基板(3
0)の基板(31)またはこれに形成されている導体部(3
3)に当接する結果、鍔部(12)の基板(31)側に形成
した凹部(21)によって、第7図及び第8図に示したよ
うに間隙(21a)が形成される。この間隙(21a)は、半
導体搭載基板(30)の基板(31)に形成したスルーホー
ル(32)内と外部とを連通させるからこの第一の発明に
係る導体ピン(10)を嵌合固定した後に溶融ハンダ槽内
に浸漬すれば、溶融ハンダは上記の間隙(21a)を通っ
て基板(31)のスルーホール(32)内に十分に浸透し得
るのである。
部(12)の凹部(21)以外の部分が半導体搭載基板(3
0)の基板(31)またはこれに形成されている導体部(3
3)に当接する結果、鍔部(12)の基板(31)側に形成
した凹部(21)によって、第7図及び第8図に示したよ
うに間隙(21a)が形成される。この間隙(21a)は、半
導体搭載基板(30)の基板(31)に形成したスルーホー
ル(32)内と外部とを連通させるからこの第一の発明に
係る導体ピン(10)を嵌合固定した後に溶融ハンダ槽内
に浸漬すれば、溶融ハンダは上記の間隙(21a)を通っ
て基板(31)のスルーホール(32)内に十分に浸透し得
るのである。
さらにまた、この発明に係る導体ピン(10)にあって
は、鍔部(12)の凹部(21)と、この凹部(21)に連続
する凹所(22)を頭部(11)に形成したので、これら凹
部(21)及び凹所(22)によって、第7図及び第8図に
示すように、互いに連続する間隙(21a)及び間隙(22
a)が形成されることになり、これらの間隙(21a)及び
間隙(22a)によって基板(31)のスルーホール(32)
と外部とが確実に連通するのである。
は、鍔部(12)の凹部(21)と、この凹部(21)に連続
する凹所(22)を頭部(11)に形成したので、これら凹
部(21)及び凹所(22)によって、第7図及び第8図に
示すように、互いに連続する間隙(21a)及び間隙(22
a)が形成されることになり、これらの間隙(21a)及び
間隙(22a)によって基板(31)のスルーホール(32)
と外部とが確実に連通するのである。
(実施例) 以下に本発明を、図面に示した実施例に従って詳細に
説明する。
説明する。
第1図〜第3図には、第一の発明に係る導体ピン(1
0)の第一実施例が示してある。この導体ピン(10)
は、半導体搭載基板(30)に形成されたスルーホール
(32)に挿入される頭部(11)と、この頭部(11)の下
側に位置する鍔部(12)とを備えているもので、特にこ
の鍔部(12)の下側が円錐形状になっていて、円錐形状
部分(14)を有しているものである。
0)の第一実施例が示してある。この導体ピン(10)
は、半導体搭載基板(30)に形成されたスルーホール
(32)に挿入される頭部(11)と、この頭部(11)の下
側に位置する鍔部(12)とを備えているもので、特にこ
の鍔部(12)の下側が円錐形状になっていて、円錐形状
部分(14)を有しているものである。
この導体ピン(10)の鍔部(12)の頭部(11)側の面
には、この鍔部(12)の中心部から当該鍔部(12)の外
周部にまで延在する凹部(21)が形成されている。この
凹部(21)は、鍔部(12)に形成された言わば溝であ
り、鍔部(12)の中心部より外周部(円周部)に向って
連続した構造であればその形状については特に限定され
ない。また、凹部(21)を構成している溝の深さについ
ては、フラックス、あるいはハンダの浸透に充分なもの
であれば特に限定されないが、具体的な深さとしては50
〜100μm程度のものであることが最も望ましい。な
お、この凹部(21)の数については種々考えられるが、
製造上の容易性及び鍔部(12)自体の支持強度を考慮す
ると図面に示したような二個所程度が最も適しているも
のである。
には、この鍔部(12)の中心部から当該鍔部(12)の外
周部にまで延在する凹部(21)が形成されている。この
凹部(21)は、鍔部(12)に形成された言わば溝であ
り、鍔部(12)の中心部より外周部(円周部)に向って
連続した構造であればその形状については特に限定され
ない。また、凹部(21)を構成している溝の深さについ
ては、フラックス、あるいはハンダの浸透に充分なもの
であれば特に限定されないが、具体的な深さとしては50
〜100μm程度のものであることが最も望ましい。な
お、この凹部(21)の数については種々考えられるが、
製造上の容易性及び鍔部(12)自体の支持強度を考慮す
ると図面に示したような二個所程度が最も適しているも
のである。
この導体ピン(10)がその鍔部(12)に凹部(21)を
有することによって、この導体ピン(10)を半導体搭載
基板(30)を構成する基板(31)のスルーホール(32)
に嵌合または挿入して接合したとき、第7図及び第8図
に示すように、この導体ピン(10)の鍔部(12)と、基
板(31)または基板(31)に形成されている導体部(3
3)との間に間隙(21a)が形成されるのである。この間
隙(21a)を通してハンダ(34)がスルーホール(32)
内に浸透するのである。
有することによって、この導体ピン(10)を半導体搭載
基板(30)を構成する基板(31)のスルーホール(32)
に嵌合または挿入して接合したとき、第7図及び第8図
に示すように、この導体ピン(10)の鍔部(12)と、基
板(31)または基板(31)に形成されている導体部(3
3)との間に間隙(21a)が形成されるのである。この間
隙(21a)を通してハンダ(34)がスルーホール(32)
内に浸透するのである。
また、第4図〜第6図には本発明に係る導体ピン(1
0)の第二実施例が示してある。この導体ピン(10)の
上記導体ピン(10)と異なる点は、導体ピン(10)の頭
部(11)に、鍔部(12)側に形成した凹部(21)に連続
する凹所(22)が更に形成されていることである。この
凹所(22)は頭部(11)に形成された言わば溝であり、
この凹所(22)は鍔部(12)よりこの頭部(11)の先端
部に至って連続していなければならない。
0)の第二実施例が示してある。この導体ピン(10)の
上記導体ピン(10)と異なる点は、導体ピン(10)の頭
部(11)に、鍔部(12)側に形成した凹部(21)に連続
する凹所(22)が更に形成されていることである。この
凹所(22)は頭部(11)に形成された言わば溝であり、
この凹所(22)は鍔部(12)よりこの頭部(11)の先端
部に至って連続していなければならない。
この導体ピン(10)がその鍔部(12)に凹部(21)を
有するとともに、この凹部(21)に連続する凹所(22)
をその頭部(11)に有することによって、この導体ピン
(10)を、半導体搭載基板(30)を構成する基板(31)
のスルーホール(32)に嵌合または挿入して接合したと
き、第7図及び第8図に示すように、この導体ピン(1
0)の鍔部(12)の凹部(21)及び頭部(11)の凹所(2
2)によって、鍔部(12)と基板(31)間に間隙(21a)
が、また頭部(11)が挿入されるスルーホール(32)内
に上記の間隙(21a)と互いに連続する間隙(22a)がそ
れぞれ形成されるのである。この間隙(21a)及び間隙
(22a)を通してハンダ(34)がスルーホール(32)内
に浸透するのである。なお、この導体ピン(10)の頭部
(11)にあっては第1図及び第4図に示したように、こ
れを扁平形状に形成することにより、スルーホール(3
2)の内径よりも当該頭部(11)の外径を大きくする突
出部(11a)を形成して実施してもよい。各頭部(11)
のスルーホール(32)に対する挿入固定を確実に行なう
ためである。
有するとともに、この凹部(21)に連続する凹所(22)
をその頭部(11)に有することによって、この導体ピン
(10)を、半導体搭載基板(30)を構成する基板(31)
のスルーホール(32)に嵌合または挿入して接合したと
き、第7図及び第8図に示すように、この導体ピン(1
0)の鍔部(12)の凹部(21)及び頭部(11)の凹所(2
2)によって、鍔部(12)と基板(31)間に間隙(21a)
が、また頭部(11)が挿入されるスルーホール(32)内
に上記の間隙(21a)と互いに連続する間隙(22a)がそ
れぞれ形成されるのである。この間隙(21a)及び間隙
(22a)を通してハンダ(34)がスルーホール(32)内
に浸透するのである。なお、この導体ピン(10)の頭部
(11)にあっては第1図及び第4図に示したように、こ
れを扁平形状に形成することにより、スルーホール(3
2)の内径よりも当該頭部(11)の外径を大きくする突
出部(11a)を形成して実施してもよい。各頭部(11)
のスルーホール(32)に対する挿入固定を確実に行なう
ためである。
次に、第10図〜第13図を参照して、上記の導体ピン
(10)の製造方法について説明する。
(10)の製造方法について説明する。
第10図は、連続した金属導線の所定間隔離れた二個所
を、金属導線の半径方向に延在する突起を少なくとも一
方が有する二つのチャックにより挟持して、この二つの
チャックを金属導線の軸芯方向に相対的に移動させるこ
とにより、挟持した部分を押圧変形させて、鍔部(12)
とこの鍔部(12)の表面に凹部(21)を形成し、これと
同時に、このチャックから所定距離離れた位置で金属導
線の一部を挟持しかつ円錐状の凹所を持った受けを金属
導線の軸芯方向に相対的に移動させることにより、その
反対面に円錐形状部分(14)を形成する工程を示してい
る。この工程にあっては、連続した均一な径の金属導線
の所定の間隔を持った2ヵ所をチャッキングして、この
所定の間隔を圧縮する方向に金属導線を変形させること
により、鍔部(12)及びこの鍔部(12)の片面(凹部
(21)とは反対面)側を円錐形状に形成するのである。
この工程の場合、鍔部(12)を形成させると同時に、鍔
部(12)の一方を押す面の金型に凹部(21)に対応する
突起を設けて、この突起により鍔部(12)に凹部(21)
を形成するのである。
を、金属導線の半径方向に延在する突起を少なくとも一
方が有する二つのチャックにより挟持して、この二つの
チャックを金属導線の軸芯方向に相対的に移動させるこ
とにより、挟持した部分を押圧変形させて、鍔部(12)
とこの鍔部(12)の表面に凹部(21)を形成し、これと
同時に、このチャックから所定距離離れた位置で金属導
線の一部を挟持しかつ円錐状の凹所を持った受けを金属
導線の軸芯方向に相対的に移動させることにより、その
反対面に円錐形状部分(14)を形成する工程を示してい
る。この工程にあっては、連続した均一な径の金属導線
の所定の間隔を持った2ヵ所をチャッキングして、この
所定の間隔を圧縮する方向に金属導線を変形させること
により、鍔部(12)及びこの鍔部(12)の片面(凹部
(21)とは反対面)側を円錐形状に形成するのである。
この工程の場合、鍔部(12)を形成させると同時に、鍔
部(12)の一方を押す面の金型に凹部(21)に対応する
突起を設けて、この突起により鍔部(12)に凹部(21)
を形成するのである。
このように、導体ピン(10)の鍔部(12)に凹部(2
1)を形成しかつこの鍔部(12)の反対面に円錐形状部
分(14)を形成させる工程にあっては、この凹部(21)
の形成を鍔部(12)及び円錐形状部分(14)の形成と同
時にできるので、鍔部(12)形成工程と凹部(21)形成
工程を2工程に別ける必要がないものである。
1)を形成しかつこの鍔部(12)の反対面に円錐形状部
分(14)を形成させる工程にあっては、この凹部(21)
の形成を鍔部(12)及び円錐形状部分(14)の形成と同
時にできるので、鍔部(12)形成工程と凹部(21)形成
工程を2工程に別ける必要がないものである。
第11図は、鍔部(12)の凹部(21)側にて突出する金
属導線を、半導体搭載基板(30)のスルーホール(32)
に挿入されるに必要な長さに切断して頭部(11)を形成
する工程を示したものである。すなわち、半導体搭載基
板(30)のスルーホール(32)に挿入される部分である
頭部(11)になる金属導線を、スルーホール(32)への
挿入に必要な長さに切断して頭部(11)を形成するので
ある。そして、この工程において、切断された金属導線
の先端を円錐状の凹部を持った金型でたたくことによ
り、形成された頭部(11)にテーパーを形成するのであ
る。この頭部(11)の切断長さは、これが挿入される基
板(31)の板厚により決り、板厚と同等かそれ以下であ
ることが望ましい。なお、頭部(11)の先端に形成され
たテーパーは、導体ピン(10)を基板(31)に形成され
たスルーホール(32)に挿入する場合の面取り部になる
ものであるから、その先端径が小さくしかも当該テーパ
ーの傾斜はなだらかな方がよい。
属導線を、半導体搭載基板(30)のスルーホール(32)
に挿入されるに必要な長さに切断して頭部(11)を形成
する工程を示したものである。すなわち、半導体搭載基
板(30)のスルーホール(32)に挿入される部分である
頭部(11)になる金属導線を、スルーホール(32)への
挿入に必要な長さに切断して頭部(11)を形成するので
ある。そして、この工程において、切断された金属導線
の先端を円錐状の凹部を持った金型でたたくことによ
り、形成された頭部(11)にテーパーを形成するのであ
る。この頭部(11)の切断長さは、これが挿入される基
板(31)の板厚により決り、板厚と同等かそれ以下であ
ることが望ましい。なお、頭部(11)の先端に形成され
たテーパーは、導体ピン(10)を基板(31)に形成され
たスルーホール(32)に挿入する場合の面取り部になる
ものであるから、その先端径が小さくしかも当該テーパ
ーの傾斜はなだらかな方がよい。
第12図は、以上のように形成した頭部(11)をその半
径方向から押圧して扁平にすることによって、当該頭部
(11)に突出部(11a)を形成する工程を示している。
径方向から押圧して扁平にすることによって、当該頭部
(11)に突出部(11a)を形成する工程を示している。
すなわち、この工程にあっては、導体ピン(10)にお
ける頭部(11)の大径部分の径が、これを挿入する基板
(31)のスルーホール(32)の内径より大きくなるよう
に突出部(11a)を設ける工程である。また、この工程
において、型の一部に上述した凹所(22)に対応する突
起部を設けておくことによって、当該頭部(11)の長さ
方向に連続した溝である凹所(22)を形成することがで
きるのである。
ける頭部(11)の大径部分の径が、これを挿入する基板
(31)のスルーホール(32)の内径より大きくなるよう
に突出部(11a)を設ける工程である。また、この工程
において、型の一部に上述した凹所(22)に対応する突
起部を設けておくことによって、当該頭部(11)の長さ
方向に連続した溝である凹所(22)を形成することがで
きるのである。
第13図は、頭部(11)とは反対側にある金属導線を所
定の寸法に切断する工程を示したものである。すなわ
ち、この工程にあっては、鍔部(12)に対して頭部(1
1)と反対側の金属導線を切断する。この切断により導
体ピン(10)の外部接続端子の長さを規定するのであ
る。その後に、切断された導体ピン(10)の端部をバレ
ル研磨することにより、切断部等のバリを取り、端部の
面取りをするのである。
定の寸法に切断する工程を示したものである。すなわ
ち、この工程にあっては、鍔部(12)に対して頭部(1
1)と反対側の金属導線を切断する。この切断により導
体ピン(10)の外部接続端子の長さを規定するのであ
る。その後に、切断された導体ピン(10)の端部をバレ
ル研磨することにより、切断部等のバリを取り、端部の
面取りをするのである。
このような導体ピン(10)の一連の加工後、その表面
仕上げを施し、必要に応じて表面に金属メッキを形成さ
せれば、導体ピン(10)が完成するのである。
仕上げを施し、必要に応じて表面に金属メッキを形成さ
せれば、導体ピン(10)が完成するのである。
第7図及び第8図は、本発明に係る導体ピン(10)を
半導体搭載基板(30)に形成されたスルーホール(32)
に挿入した後に、この半導体搭載基板(30)を導体ピン
(10)側より溶融ハンダ内に浸漬して、このハンダをス
ルーホール(32)内に充填させることにより、導体ピン
(10)とスルーホール(32)とを一体接合した状態の部
分拡大縦断面図である。導体ピン(10)に形成した凹部
(21)または導体ピン(10)に形成した凹部(21)及び
凹所(22)によって、導体ピン(10)と基板(31)のス
ルーホール(32)との間に一定の間隙(21a)または間
隙(21a)とこれに連続する間隙(22a)を設けることが
でき、これらの間隙により導体ピン(10)側より半導体
搭載基板(30)を溶融ハンダに浸漬した場合、第7図ま
たは第8図の矢印(↑)方向へ、フラックス中の溶剤の
ガス化によるガスが容易にスルーホール(32)上部に抜
けることができ、また溶融ハンダも容易に均一にスルー
ホール(32)内に充填されるのであり、また鍔の下方部
の円錐形状の表面のハンダの膜の均一な状態を得ること
ができる。
半導体搭載基板(30)に形成されたスルーホール(32)
に挿入した後に、この半導体搭載基板(30)を導体ピン
(10)側より溶融ハンダ内に浸漬して、このハンダをス
ルーホール(32)内に充填させることにより、導体ピン
(10)とスルーホール(32)とを一体接合した状態の部
分拡大縦断面図である。導体ピン(10)に形成した凹部
(21)または導体ピン(10)に形成した凹部(21)及び
凹所(22)によって、導体ピン(10)と基板(31)のス
ルーホール(32)との間に一定の間隙(21a)または間
隙(21a)とこれに連続する間隙(22a)を設けることが
でき、これらの間隙により導体ピン(10)側より半導体
搭載基板(30)を溶融ハンダに浸漬した場合、第7図ま
たは第8図の矢印(↑)方向へ、フラックス中の溶剤の
ガス化によるガスが容易にスルーホール(32)上部に抜
けることができ、また溶融ハンダも容易に均一にスルー
ホール(32)内に充填されるのであり、また鍔の下方部
の円錐形状の表面のハンダの膜の均一な状態を得ること
ができる。
第9図には本発明に係る導体ピン(10)を有する半導
体搭載基板(30)の一実施例を示す斜視図が示してあ
る。この半導体搭載基板(30)にあっては、半導体搭載
基板(30)に形成したスルーホール(32)に、導体ピン
(10)の頭部(11)(これは金属導線の一部にスルーホ
ール(32)の直径より太い突出部(11a)を形成したも
のである)が嵌入固定されている。この導体ピン(10)
とスルーホール(32)の電気的接合は、半導体搭載基板
(30)を導体ピン(10)側より溶融ハンダ層内に浸漬す
ることで、容易に行なわれている。
体搭載基板(30)の一実施例を示す斜視図が示してあ
る。この半導体搭載基板(30)にあっては、半導体搭載
基板(30)に形成したスルーホール(32)に、導体ピン
(10)の頭部(11)(これは金属導線の一部にスルーホ
ール(32)の直径より太い突出部(11a)を形成したも
のである)が嵌入固定されている。この導体ピン(10)
とスルーホール(32)の電気的接合は、半導体搭載基板
(30)を導体ピン(10)側より溶融ハンダ層内に浸漬す
ることで、容易に行なわれている。
すなわち、導体ピン(10)にあっては、鍔部(12)の
基板(31)と対向する面に、鍔部(12)の中心より該鍔
部(12)の円周に向かった溝状の構造を持った凹部(2
1)が形成されており、この鍔の反対側が円錐形状部分
(14)になっている。また特に第二実施例に係る導体ピ
ン(10)を使用した場合には、上記鍔部(12)に形成し
た凹部(21)の他にこの凹部(21)に対応した溝状の凹
部(22)が頭部(11)に形成されている。従って、半導
体搭載基板(30)を導体ピン(10)側より溶融ハンダ槽
内に浸漬すると、導体ピン(10)の鍔部(12)に形成し
た溝状の凹部(21)または導体ピン(10)の鍔部(12)
と頭部(11)の表面に形成した溝状の凹部(21)と凹所
(22)を通じてハンダ(34)がスルーホール(32)内に
浸透し、このハンダ(34)がスルーホール(32)内に充
填される。
基板(31)と対向する面に、鍔部(12)の中心より該鍔
部(12)の円周に向かった溝状の構造を持った凹部(2
1)が形成されており、この鍔の反対側が円錐形状部分
(14)になっている。また特に第二実施例に係る導体ピ
ン(10)を使用した場合には、上記鍔部(12)に形成し
た凹部(21)の他にこの凹部(21)に対応した溝状の凹
部(22)が頭部(11)に形成されている。従って、半導
体搭載基板(30)を導体ピン(10)側より溶融ハンダ槽
内に浸漬すると、導体ピン(10)の鍔部(12)に形成し
た溝状の凹部(21)または導体ピン(10)の鍔部(12)
と頭部(11)の表面に形成した溝状の凹部(21)と凹所
(22)を通じてハンダ(34)がスルーホール(32)内に
浸透し、このハンダ(34)がスルーホール(32)内に充
填される。
このようにして、当該半導体搭載基板(30)にあって
は、その導体ピン(10)とスルーホール(32)とは、電
気的に完全に接合されているのであり、導体ピン表面の
全ての部分に於いてハンダが均一に塗布されている。ま
た、これらの作業は非常に短時間になされるため、半導
体搭載基板(30)はハンダ(34)の浸漬時の熱によるダ
メージを受けず、確実にハンダ(34)がスルーホール
(32)内に充填されたものとなっているのである。
は、その導体ピン(10)とスルーホール(32)とは、電
気的に完全に接合されているのであり、導体ピン表面の
全ての部分に於いてハンダが均一に塗布されている。ま
た、これらの作業は非常に短時間になされるため、半導
体搭載基板(30)はハンダ(34)の浸漬時の熱によるダ
メージを受けず、確実にハンダ(34)がスルーホール
(32)内に充填されたものとなっているのである。
(発明の効果) 以上に説明したように、第一の発明に係る導体ピン
(10)によれば、上記実施例に例示した如く、この導体
ピン(10)は、金属導線の中間部に鍔部(12)を形成
し、鍔部(12)に円錐形状部分(14)を作ることにより
導体ピン表面に均一な半田塗膜を形成することができ、
導体ピンの半田ぬれ性の信頼性を向上させることができ
るのである。
(10)によれば、上記実施例に例示した如く、この導体
ピン(10)は、金属導線の中間部に鍔部(12)を形成
し、鍔部(12)に円錐形状部分(14)を作ることにより
導体ピン表面に均一な半田塗膜を形成することができ、
導体ピンの半田ぬれ性の信頼性を向上させることができ
るのである。
また、導体ピン(10)の外力に対する弱点であった鍔
部下方側を外力分散効果のある円錐形状としたことによ
り、ハンドリングや修正時の導体ピン変形や破断を防止
できるのである。
部下方側を外力分散効果のある円錐形状としたことによ
り、ハンドリングや修正時の導体ピン変形や破断を防止
できるのである。
更に、この鍔部(12)の表面に鍔部(12)の中心より
円周に向かった溝状の構造を持った凹部(21)を形成す
ることにより、当該導体ピン(10)を基板(31)のスル
ーホール(32)に挿入して接合する場合に基板(31)と
の間に間隙(21a)を形成することができ、この間隙(2
1a)によってハンダ(34)のスルーホール(32)内への
浸透をより一層高めることができるのである。
円周に向かった溝状の構造を持った凹部(21)を形成す
ることにより、当該導体ピン(10)を基板(31)のスル
ーホール(32)に挿入して接合する場合に基板(31)と
の間に間隙(21a)を形成することができ、この間隙(2
1a)によってハンダ(34)のスルーホール(32)内への
浸透をより一層高めることができるのである。
なお、第二実施例に係る導体ピン(10)にあっては、
鍔部(12)の面に凹部(21)が形成されているととも
に、この凹部(21)に対応した溝状の凹所(22)をその
頭部(11)に形成したことに特徴があり、これにより、
当該導体ピン(10)を基板(31)のスルーホール(32)
に挿入して接合する場合に基板(31)との間に間隙(21
a)及び間隙(22a)を形成することができ、これらの間
隙(21a)及び間隙(22a)によってハンダ(34)のスル
ーホール(32)内への浸透をより一層高めることができ
るのである。
鍔部(12)の面に凹部(21)が形成されているととも
に、この凹部(21)に対応した溝状の凹所(22)をその
頭部(11)に形成したことに特徴があり、これにより、
当該導体ピン(10)を基板(31)のスルーホール(32)
に挿入して接合する場合に基板(31)との間に間隙(21
a)及び間隙(22a)を形成することができ、これらの間
隙(21a)及び間隙(22a)によってハンダ(34)のスル
ーホール(32)内への浸透をより一層高めることができ
るのである。
以上のような効果を有する導体ピン(10)を、導体部
(33)を有する半導体搭載基板(30)に形成されたスル
ーホール(32)に嵌入固定された半導体搭載基板(30)
においては、鍔部(12)によって各導体ピン(10)が半
導体搭載基板(30)にしっかり支持されるとともに、鍔
部下面に形成された円錐形状部分(14)と鍔部(12)表
面に形成されている溝状の凹部(21)により、半導体搭
載基板(30)を導体ピン(10)(10)側より溶融ハンダ
槽内に浸漬した時、容易にハンダがスルーホール(32)
内に浸透し、この溶融ハンダは短時間にスルーホール
(32)内に充填されるのである。特に凹部(21)の他に
凹所(22)を有する導体ピン(10)を使用した半導体搭
載基板(30)にあっては、この効果が高い。
(33)を有する半導体搭載基板(30)に形成されたスル
ーホール(32)に嵌入固定された半導体搭載基板(30)
においては、鍔部(12)によって各導体ピン(10)が半
導体搭載基板(30)にしっかり支持されるとともに、鍔
部下面に形成された円錐形状部分(14)と鍔部(12)表
面に形成されている溝状の凹部(21)により、半導体搭
載基板(30)を導体ピン(10)(10)側より溶融ハンダ
槽内に浸漬した時、容易にハンダがスルーホール(32)
内に浸透し、この溶融ハンダは短時間にスルーホール
(32)内に充填されるのである。特に凹部(21)の他に
凹所(22)を有する導体ピン(10)を使用した半導体搭
載基板(30)にあっては、この効果が高い。
従ってこのような導体ピン(10)を使用すれば、溶融
ハンダ浸漬時に、当該ハンダがスルーホール(32)内に
短時間で揚がり、半導体搭載用基板(30)の溶融ハンダ
浸漬時によるダメージも少なく、導体ピン表面に、均一
なハンダ塗膜を有することができ、ハンダぬれ性の信頼
性の高いピングリッドアレイ型の半導体搭載基板(30)
とすることができるのである。
ハンダ浸漬時に、当該ハンダがスルーホール(32)内に
短時間で揚がり、半導体搭載用基板(30)の溶融ハンダ
浸漬時によるダメージも少なく、導体ピン表面に、均一
なハンダ塗膜を有することができ、ハンダぬれ性の信頼
性の高いピングリッドアレイ型の半導体搭載基板(30)
とすることができるのである。
第1図〜第3図は本発明に係る導体ピンの第一実施例を
示すものであり、第1図はその正面斜視図、第2図は同
側面図、第3図は同平面図である。また、第4図〜第6
図は本発明に係る導体ピンの第二実施例を示すものであ
り、第4図はその正面斜視図、第5図は同側面図、第6
図は同平面図である。 第7図及び第8図は半導体搭載基板の基板に導体ピンを
嵌合した場合の部分拡大縦断面図であり、第7図は導体
ピンを切断しない状態の部分拡大縦断面図、第8図は導
体ピンを切断した状態を示した部分拡大縦断面図、第9
図は本発明に係る導体ピンを接合した半導体搭載基板の
斜視図である。 また、第10図〜第13図のそれぞれは本発明に係る導体ピ
ンの製造方法を説明するための各工程を示す斜視図であ
る。 さらに、第14図は従来の導体ピンの部分拡大縦断面図、
第15図はその平面図である。 符号の説明 10……導体ピン、11……頭部、11a……突出部、12……
鍔部、13……支持部、14……円錐形状部分、21……凹
部、21a……間隙、22……凹所、22a……間隙、30……半
導体搭載用基板、31……基板、32……スルーホール、33
……導体部、34……ハンダ。
示すものであり、第1図はその正面斜視図、第2図は同
側面図、第3図は同平面図である。また、第4図〜第6
図は本発明に係る導体ピンの第二実施例を示すものであ
り、第4図はその正面斜視図、第5図は同側面図、第6
図は同平面図である。 第7図及び第8図は半導体搭載基板の基板に導体ピンを
嵌合した場合の部分拡大縦断面図であり、第7図は導体
ピンを切断しない状態の部分拡大縦断面図、第8図は導
体ピンを切断した状態を示した部分拡大縦断面図、第9
図は本発明に係る導体ピンを接合した半導体搭載基板の
斜視図である。 また、第10図〜第13図のそれぞれは本発明に係る導体ピ
ンの製造方法を説明するための各工程を示す斜視図であ
る。 さらに、第14図は従来の導体ピンの部分拡大縦断面図、
第15図はその平面図である。 符号の説明 10……導体ピン、11……頭部、11a……突出部、12……
鍔部、13……支持部、14……円錐形状部分、21……凹
部、21a……間隙、22……凹所、22a……間隙、30……半
導体搭載用基板、31……基板、32……スルーホール、33
……導体部、34……ハンダ。
Claims (2)
- 【請求項1】半導体搭載基板のスルーホールに嵌合され
る頭部と、この頭部の下方に位置して前記スルーホール
より大きな形状の鍔部とを有し、前記基板にハンダによ
り接合される導体ピンにおいて、 前記鍔部の頭部側に凹部を有すると共に、当該鍔部の下
方側に円錐形状部分を有することを特徴とする半導体搭
載基板用の導体ピン。 - 【請求項2】前記導体ピンの頭部に、前記鍔部の凹部に
連続する凹所を有することを特徴とする特許請求の範囲
第1項記載の導体ピン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62120942A JPH0815200B2 (ja) | 1987-05-18 | 1987-05-18 | 半導体搭載基板用の導体ピン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62120942A JPH0815200B2 (ja) | 1987-05-18 | 1987-05-18 | 半導体搭載基板用の導体ピン |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9045416A Division JP2742785B2 (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | 半導体搭載基板用の導体ピン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63285960A JPS63285960A (ja) | 1988-11-22 |
JPH0815200B2 true JPH0815200B2 (ja) | 1996-02-14 |
Family
ID=14798782
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62120942A Expired - Lifetime JPH0815200B2 (ja) | 1987-05-18 | 1987-05-18 | 半導体搭載基板用の導体ピン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0815200B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05183019A (ja) * | 1991-12-27 | 1993-07-23 | Hitachi Ltd | 半導体装置およびその製造方法 |
US9786587B2 (en) | 2011-12-14 | 2017-10-10 | Fuji Electric Co., Ltd. | Semiconductor device and method for manufacturing the semiconductor device |
JP5887901B2 (ja) | 2011-12-14 | 2016-03-16 | 富士電機株式会社 | 半導体装置及び半導体装置の製造方法 |
JP2015185774A (ja) * | 2014-03-25 | 2015-10-22 | テンパール工業株式会社 | リードピン |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5233787B2 (ja) * | 1972-05-10 | 1977-08-30 | ||
JPS5043850U (ja) * | 1973-08-21 | 1975-05-02 | ||
JPS54107263A (en) * | 1978-02-10 | 1979-08-22 | Hitachi Ltd | Production of header lead |
JPS54122768U (ja) * | 1978-02-16 | 1979-08-28 | ||
JPS60106370U (ja) * | 1983-12-26 | 1985-07-19 | 京セラ株式会社 | 外部リ−ド端子の取付構造 |
JPH0680759B2 (ja) * | 1985-10-17 | 1994-10-12 | 田中貴金属工業株式会社 | チツプオンボ−ドのリ−ドピン |
-
1987
- 1987-05-18 JP JP62120942A patent/JPH0815200B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPS63285960A (ja) | 1988-11-22 |
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