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JPH0786498B2 - 加熱型酸素センサ - Google Patents

加熱型酸素センサ

Info

Publication number
JPH0786498B2
JPH0786498B2 JP63136269A JP13626988A JPH0786498B2 JP H0786498 B2 JPH0786498 B2 JP H0786498B2 JP 63136269 A JP63136269 A JP 63136269A JP 13626988 A JP13626988 A JP 13626988A JP H0786498 B2 JPH0786498 B2 JP H0786498B2
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JP
Japan
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contact
electrode
heater element
oxygen
gas
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP63136269A
Other languages
English (en)
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JPH021539A (ja
Inventor
伸秀 加藤
安彦 濱田
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP63136269A priority Critical patent/JPH0786498B2/ja
Priority to US07/359,269 priority patent/US4909922A/en
Priority to DE3917710A priority patent/DE3917710A1/de
Publication of JPH021539A publication Critical patent/JPH021539A/ja
Publication of JPH0786498B2 publication Critical patent/JPH0786498B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/403Cells and electrode assemblies
    • G01N27/406Cells and probes with solid electrolytes
    • G01N27/4067Means for heating or controlling the temperature of the solid electrolyte
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/403Cells and electrode assemblies
    • G01N27/406Cells and probes with solid electrolytes
    • G01N27/407Cells and probes with solid electrolytes for investigating or analysing gases
    • G01N27/4071Cells and probes with solid electrolytes for investigating or analysing gases using sensor elements of laminated structure
    • G01N27/4072Cells and probes with solid electrolytes for investigating or analysing gases using sensor elements of laminated structure characterized by the diffusion barrier

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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、加熱型酸素センサに係り、特に酸素濃度差に
応じて起電力を発生する電気化学的セルを所定の電気的
加熱手段にて所望の温度に加熱せしめ得るようにした加
熱型酸素センサにおいて、その信頼性を高める技術に関
するものである。
(背景技術) 従来から、ジルコニア磁器等の酸素イオン伝導性の固体
電解質体を用いて、酸素濃淡電池の原理により、自動車
等の内燃機関より排出される、被測定ガスとしての排気
ガスの酸素濃度を検知し、かかる内燃機関の空燃比を制
御することが知られている。
そして、この種の酸素濃度検出器たる酸素センサにあっ
ては、センサ素子として、板状,柱状,有底円筒形状等
の形状を有する固体電解質体の内外面に白金等からなる
所定の電極を設け、そしてその内側の電極を大気に接触
せしめて、基準酸素濃度の基準ガスに晒される基準電極
とする一方、外側の電極を被測定ガスである排気ガスに
晒して測定電極とする構造を採用するものであって、そ
れら基準電極と測定電極との間の酸素濃度の差に基づく
起電力を検知することにより、かかる排気ガス中の酸素
濃度を測定しているのである。
一方、このような酸素センサを、測定されるべき被測定
ガスの温度が比較的低い場合においても有効に作動させ
るためには、かかる酸素センサにおけるセンサ素子の少
なくとも電極配置部(酸素濃度検知部)を、適当なヒー
タ(加熱手段)によって所定の高温度に加熱せしめる必
要があり、このために、従来にあっては、有底円筒形状
を為すセンサ素子の内孔内に傍熱型の電気的ヒータを設
けたり(特開昭57−142555号公報参照)、また積層型の
板状形状のセンサ素子にあっては、その積層構造内に電
気的ヒータを一体的に埋設してなる構造のもの(特開昭
55−140145号公報参照)等が明らかにされている。
ところで、この種の酸素センサにあっては、一般に、セ
ンサ素子の先端部に位置する酸素濃度検知部において、
外側の測定電極が被測定ガスに晒される一方、内側の基
準電極は、センサ素子内で、その基部から先端部に達す
るように設けられた基準ガス通路内に露呈せしめられる
ようになっており、そしてこのセンサ素子の基準ガス通
路は、基準ガスとしての空気を導くために、センサ素子
基部において開口され、大気との連通路を有する金属ケ
ースでカバーされている。
しかしながら、このような構造の酸素センサが被水等を
受けたりすると、かかる連通路よりセンサ素子内部に水
等が侵入して、センサ素子が悪影響を受け、例えば絶縁
不良等を惹起して、センサ信号の正確な取出しを困難と
したり、内部に侵入した水が蒸発することにより、基準
酸素分圧が低下し、センサが誤動作したり、また磁器破
壊によるセンサ素子の破壊等が惹起されたりすることが
あった。
このために、従来から、例えば、特公昭60−42912号公
報等において、撥水性の多孔質体を金属ケースの大気と
の連通部に設置することが提案されているが、構造が複
雑であったり、防水性が不充分である等という問題が内
在していたのである。また、特開昭62−214347号公報等
には、酸素センサ素子に特別の酸素ポンプ手段を付加
し、そのポンプ作用によって基準酸素濃度の雰囲気をセ
ンサ素子内部の密閉空間内に作り出すようにした構成も
明らかにされているが、このような構成においては、酸
素ポンプ手段を付加することによる工数の増大、構造の
複雑化、またそれによる歩留りの低下は避けられないも
のであった。更に、このような酸素ポンプ手段を付加せ
ずに、酸素濃度差に応じて起電力を発生する電気化学的
セルを構成する測定電極と基準電極を酸素ポンプの電極
として併用し、それら測定電極と基準電極に抵抗を介し
て、ポンプ電流を流すようにした構成も考えられている
が、そのような低抗体の設置は、必然的に工数を増大せ
しめるものであり、またセンサ内部に設置する場合に
は、耐熱的にも信頼性の乏しいものであったのである。
(解決課題) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為さ
れたものであって、その解決すべき課題とするところ
は、前記した如き電気的な加熱手段を設けた加熱型酸素
センサにおいて、信頼性の高い、また製造工数を殆ど増
加せしめることのない、単純な構造で、大気との連通の
必要のない防水性の高いセンサ構造を実現することにあ
る。
(解決手段・作用) そして、本発明は、かかる課題解決のために、酸素イオ
ン伝導性の固体電解質体に接して、被測定ガスに接触せ
しめられる測定電極と基準ガスに接触せしめられる基準
電極とを設けて、それら電極に接触せしめられるガス中
の酸素濃度差に基づいて所定の起電力を発生する電気化
学的セルを構成すると共に、該電気化学的セルの固体電
解質体の前記基準電極が設けられた側に、該基準電極に
接する所定の多孔質の電気絶縁層を介して、外部の直流
電源に接続されるヒータエレメントを設けて、センサ素
子と為す一方、前記直流電源のマイナス極に接続される
該ヒータエレメントの低電位側の部位と前記測定電極と
を接続せしめて、前記直流電源のプラス極に接続される
該ヒータエレメントの高電位側の部位から、前記電気絶
縁層を介して、前記測定電極に、0.1マイクロアンペア
以上の漏洩電流が漏洩するように構成したことを特徴と
するものである。
また、本発明に従う加熱型酸素センサは、酸素イオン伝
導性の固体電解質体に接して、被測定ガスに接触せしめ
られる測定電極と基準ガスに接触せしめられる基準電極
とを設けて、それら電極に接触せしめられるガス中の酸
素濃度差に基づいて所定の起電力を発生する電気化学的
セルを構成すると共に、該電気化学的セルの固体電解質
体の前記基準電極が設けられた側に、該基準電極に実質
的に接するガス溜め部を設け、また該ガス溜め部に接す
る所定の電気絶縁層を設け、更に該電気絶縁層を介し
て、前記電気化学的セルとは反対側に、外部の直流電源
に接続されるヒータエレメントを設けて、センサ素子と
為す一方、前記直流電源のマイナス極に接続される該ヒ
ータエレメントの低電位側の部位と前記測定電極とを接
続せしめて、前記直流電源のプラス極に接続される該ヒ
ータエレメントの高電位側の部位から、前記電気絶縁層
を介して、前記測定電極に、0.1マイクロアンペア以上
の漏洩電流が漏洩するように構成することをも、特徴と
するものである。
このような構成に係る加熱型酸素センサにあっては、ヒ
ータエレメントの高電位側の部位から測定電極に向って
流れる、ヒータ電流の漏洩電流によって、被測定ガス中
の酸素が測定電極から取り込まれて、ヒータエレメント
の高電位側の部位に導かれ、以て、かかる高電位側の部
位の周りに基準酸素濃度の雰囲気が形成されるようにな
るのであり、そしてこの基準酸素濃度の雰囲気が、ヒー
タエレメントを該基準電極間に設けられた電気絶縁層中
の通気性部を通って、基準ガスとして、センサ素子の内
部に設けられている基準電極に接触せしめられることに
よって、電気化学的セルは、そのような基準電極と外部
の被測定ガスに接触せしめられる測定電極との間の酸素
濃度差に基づいて、目的とする起電力を出力することと
なるのである。
なお、上記の如き構成の加熱型酸素センサにおいて、ヒ
ータエレメントの低電位側の部位と測定電極との接続
は、有利には、センサ素子の内部若しくは表面において
行なわれており、また、漏洩電流による酸素ポンピング
作用によって汲み込まれる酸素を溜める溜め部として有
効に機能させる上において、更には汲み込まれた酸素に
よって形成される酸素濃度の高い雰囲気を基準電極側に
有効に導く上においても、電気化学的セルとヒータエレ
メントとの間に設けられる電気絶縁層は、有利には、多
孔質層とされることになる。
(実施例) 以下に、本発明に従う幾つかの実施例を、図面に基づい
て詳細に説明して、本発明の構成について、更に具体的
に明らかにすることとする。
先ず、第1図は、本発明の一具体例を示す模式図であっ
て、そのセンサ素子は先端部の酸素濃度検知部における
横断面形態として示されており、また第2図は、かかる
第1図におけるセンサ素子の分解斜視図である。
これら第1図及び第2図から明らかなように、センサ素
子10は、狭幅な板状の長手形状を為しており、その先端
部に、酸素濃淡電池の原理を利用した酸素濃度検知部12
が形成されている。要するに、第2図において、センサ
素子10の左側部位に酸素濃度検知部12が形成されている
のであり、またその右側の基部に酸素濃度検知部12から
の信号を取り出す電極端子やヒータエレメントに通電す
るための電極端子が設けられているのである。また、こ
のセンサ素子10は積層構造とされており、電気化学的セ
ル14とヒータ層16と基板18とを積層して、焼成すること
により、一体的な構造とされている。なお、基板18は、
後述する電気化学的セル14を構成する固体電解質体と同
様な材料にて形成されている。
ところで、かかるセンサ素子10を構成する電気化学的セ
ル14は、高温において酸素イオン伝導性を示す安定化ジ
ルコニア等からなる板状の固体電解質体20を有してお
り、この固体電解質体20の外側面に、白金等の公知の導
体材料からなる測定電極22が設けられ、外部の被測定ガ
スに接触せしめられるようになっており、また固定電解
質体20の内側面には、該測定電極22に対応して、白金等
の同様な導体材料からなる基準電極24が設けられてい
る。なお、この基準電極24は、そのリード部において、
固体電解質体20に設けられたスルーホール26を通じて、
該固体電解質体20の外側面に導かれ、そして測定電極22
と同一面において外部に取り出されて、コンピューター
等の所定の測定装置28に接続せしめられて、かかる電気
化学的セル14から出力される起電力が検出されるように
なっている。
また、ヒータ層16は、ヒータエレメント30をアルミナ等
の電気的な絶縁材料からなる多孔質の絶縁層32,34によ
って内外両側から挟むことにより、構成されている。こ
の内側の絶縁層32と外側の絶縁層34は積層によって一体
化せしめられ、そのような一体化された絶縁層内にヒー
タエレメント30が埋設された構造となっている。なお、
ヒータエレメント30は、センサ素子10の先端側に位置し
て、酸素濃度検知部12を加熱する発熱部36と、リード部
38a,38bとから構成され、それらリード部38a,38bを介し
て、外部の直流電源40から所定のヒータ電流が通電せし
められ、以てかかるヒータエレメント30の発熱部36が発
熱せしめられるようになっている。即ち、直流電源40の
プラス極には、ヒータエレメント30のリード部38aが接
続されており、また直流電源40のマイナス極にはリード
部38bが接続されているのであり、そしてかかる直流電
源40からのヒータ電流の通電によって、ヒータエレメン
ト30のリード部38a側の部位が高電位部位となり、また
リード部38b側の部位が低電位部位となることとなる。
そして、かかる直流電源40のマイナス極に接続されたヒ
ータエレメント30の低電位側の部位(38b)と、測定電
極22(具体的には、ここでは、そのリード部)とが、固
体電解質体20及び絶縁層32にそれぞれ設けられたスルー
ホール42,44を貫通して形成される接続路46によって、
電気的に接続されているのである。
なお、かくの如き積層構造のセンサ素子10は、印刷法等
の公知の各種の手法に従って製造され得るものであり、
例えば、固体電解質体20の両面に測定電極22と基準電極
24を印刷により付与した後、更に基準電極24の面上に、
内側の絶縁層32、ヒータエレメント30、外側の絶縁層34
を順次印刷付与せしめ、更にそれらの層が印刷付与され
た固体電解質体20を基板18に積層して、焼成することに
より、目的とするセンサ素子10が得られる。
従って、このような構造のセンサ素子10にあっては、ヒ
ータエレメント30の低電位側の部位(38b)と測定電極2
2とが接続路46により電気的に接続されているところか
ら、外部の直流電源40より所定のヒータ電流がヒータエ
レメント30に流されると、高温下における絶縁層32,34
の絶縁抵抗の低下によって、かかるヒータ電流の一部が
ヒータエレメント30の高電位側の部位から絶縁層32,34
を通じて漏れ、これが漏洩電流となって固体電解質体20
を通って測定電極22に向って流れ、そして測定電極22か
ら接続路46を通ってヒータエレメント30の低電位側部位
(38b)に至るようになるのである。
そして、このようなヒータエレメント30の高電位側の部
位から測定電極22に向う漏洩電流の流れによって、被測
定ガス中に存在する酸素は、測定電極22により取り込ま
れて、酸素イオンとして、かかるヒータエレメント30の
高電位側の部位に供給されるようになるのであり、そし
て測定電極22側から移動せしめられた酸素イオンは、ヒ
ータエレメント30の高電位側の部位で酸素となって、基
準電極24に接している多孔質の絶縁層32,34に供給さ
れ、そこで溜まって、基準酸素濃度の雰囲気を形成す
る。そして、この雰囲気が、基準ガスとして基準電極24
に作用することとなる。
このように、ヒータエレメント30からの漏洩電流によっ
て基準酸素濃度の雰囲気が形成されるところから、その
ような雰囲気を基準ガスとして利用することにより、基
準電極24に大気を導くための通路をセンサ素子10内に設
ける必要は全くなく、また特別の酸素ポンプの設置も必
要とすることなく、電気化学的セル14によって、酸素濃
度差に基づくところの起電力を検出することが可能とな
るのである。即ち、電気化学的セル14の測定電極22が被
測定ガスに接触せしめられる一方、その基準電極24が、
漏洩電流によって形成される基準酸素濃度の雰囲気から
かる基準ガスに接触せしめられることによって、それら
ガスの酸素濃度差に基づくところの起電力を測定装置28
にて検出することが出来るのである。
また、かかる起電力の検出によって、電気化学的セル14
のプラス極、即ち基準電極24から、コンピューター等の
測定装置28を通り、測定電極22に向う消費電流が流れる
ことになる。そして、この消費電流は、前記の漏洩電流
とは逆向きの流れであり、絶縁層32,34内に溜まった酸
素を消費する。このため、本発明にあっては、かかる絶
縁層32(34)の厚み、面積、純度、材質等を適宜調整
し、或いは選定して、かかる漏洩電流が0.1マイクロア
ンペア以上となるように構成されているのである。けだ
し、通常、コンピューターの如き測定装置28の内部イン
ピーダンスは10Mオーム以上である一方、電気化学的セ
ル14の起電力は最大1Vであるところから、消費電流は最
大0.1マイクロアンペアであり、それ故、漏洩電流を0.1
マイクロアンペア以上としておけば、基準電極24に接触
せしめられる基準酸素が消費し尽くされてしまうことは
ないからである。なお、漏洩電流が過大であっても、本
実施例の如く、多孔質絶縁層32,34がセンサ素子10の基
部端部に一部露呈せしめられて、大気に解放,連通され
るようにすれば、かかる多孔質絶縁層32,34内の酸素圧
力が過大となって、センサ素子10が破壊されてしまうよ
うなことも効果的に阻止され得るのである。
なお、絶縁層32,34は、アルミナ絶縁体の他、各種の公
知の絶縁体、例えばステアタイト、ムライト等のセラミ
ック絶縁体や、高抵抗の酸化物半導体、高抵抗の酸素イ
オン伝導体等の絶縁材料から形成させることとなるが、
これら絶縁体(材料)は、一般に、電気化学的セルを用
いて酸素濃度が検知される如き高温下においては、その
絶縁抵抗が低下するようになるのである。
そして、かかる絶縁層32,34のうち、内側の絶縁層32は
多孔質層とされていることが望ましい。けだし、漏洩電
流による酸素ポンピング作用によって汲み込まれる酸素
を溜める溜め部として、有効に機能させることが出来る
からであり、また汲み込まれた酸素によって形成される
酸素濃度の高い雰囲気を基準電極24側に効果的に導くこ
とが出来るからである。
また、かかる内側の絶縁層32と共に、外側の絶縁層34を
も、本実施例の如く多孔質とすれば、それも基準酸素の
溜め部として作用させることが出来るのである。特に、
内即の絶縁層32の厚みにより漏洩電流を適切な値とする
一方、外側の絶縁層34で基準酸素の溜め部としての体積
を持たせるようにすることが好ましい。
ところで、本発明は、上例の如き構造の他に、第3図及
び第4図に示されるような構造においても、実施可能で
ある。
この第3図及び第4図に示される本発明の他の一例に係
る具体例では、電気化学的セル14とヒータ層16との間
に、該電気化学的セル14を構成する固体電解質体20と同
様な材料からなる板状のスペーサ50が介装せしめられ
て、積層されており、そしてこのスペーサ50に設けられ
た切欠部によって、密閉された内部空所52が形成されて
いる。従って、この内部空所52には、ヒータ層16の内側
の絶縁層32が、その対応する部位において露呈せしめら
れている一方、電気化学的セル14の基準電極24がアルミ
ナ多孔質層54を介して臨み、かかる基準電極24が、該ア
ルミナ多孔質層54を通じて、実質的に内部空所52内の雰
囲気に接触し得るようになっている。
このような構造における内部空所52は、それが絶縁層32
と接しているところから、漏洩電流によって発生せしめ
られる酸素の溜め空間として有効に機能するものであ
り、そしてこの内部空所52内に溜まった酸素は、例え
ば、エンジン作動直後等のセンサ素子10が充分に加熱さ
れない間でも、絶縁層32(34)の絶縁抵抗が徐々に低下
して、漏洩電流が所定の値になるまでの間、基準酸素と
して働くこととなる。
なお、本具体例において、基準電極24上に設けられたア
ルミナ多孔質層54は、かかる基準電極24と同様な大きさ
において密着して形成されており、これによって、内部
空所52に接していない基準電極24部分、換言すれば固体
電解質体20とスペーサ50にて挟まれる電極部分にまで、
充分な酸素が供給されるようになっているのである。尤
も、かかる基準電極24が充分に多孔質であり、そのよう
な埋設された電極端部にまで内部空所52内の酸素を容易
に導くことが出来れば、そのようなアルミナ多孔質層54
の配設は不要である。
また、かかる基準酸素溜め部としての内部空所52の大き
さ(体積)は、測定されるべき被測定ガスとしての排ガ
スを生じるエンジンのスタート等によって、ヒータエレ
メント30にヒータ電流が通じられてから、充分な酸素が
漏洩電流によって汲み込まれるまでの機関の酸素の消費
量を考慮して、適宜に選定されることとなる。
なお、本具体例において、他の部分は、前記具体例と同
様であるので、同一の番号を付して、詳細な説明は省略
することとする。尤も、本具体例においては、ヒータエ
レメント30のリード部38a,38bが、絶縁層34,基板18及び
アルミナ等からなる絶縁層56にそれぞれ設けられたスル
ーホール58,60を通じて基板18の外側面に導かれて、接
続端子を形成しており、そしてそれら接続端子が外部の
直流電流(図示せず)に接続せしめられるようになって
いる。また、ヒータエレメント30の低電位側の部位(38
b)と測定電極22とを接続する接続路46も、スペーサ50
に設けられたスルーホール58を貫通するように設けられ
ている。
更にまた、第5図に示される本発明の更に異なる他の具
体例にあっては、上例の如き大きな内部空所52とは異な
り、スペーサ50を貫通するように設けられた複数の小孔
64によって、基準酸素の溜め空間としての溜め部が形成
されているところに、一つの特徴がある。
本具体例においては、ヒータエレメント30の低電位側部
位(38b)と測定電極22との接続が、センサ素子10の側
面に対する導体材料の側面印刷(固体電解質体20,スペ
ーサ50,基板18の側面に斜線にて示されている部位に対
する印刷)によって形成された接続路46を通じて、実現
されている。
このように、ヒータエレメント30の低電位側部位(38
b)と測定電極22との接続は、上例の如く、スルーホー
ルによる導通の他、側面印刷等、如何なる方法で実施し
ても何等差支えなく、また上記の各具体例の如く、その
ような接続をセンサ素子部で行なう。換言すればセンサ
素子10の内部若しくは表面において行なうのが望ましい
が、またセンサ素子以外のところにおいて行なわれてい
ても、何等差支えないのである。
以上、本発明に従う加熱型酸素センサの構成について、
幾つかの具体例に基づいて説明したきたが、本発明は、
そのような例示の具体例のみに限定して解釈されるもの
では決してなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおい
て、当業者に知識に基づいて種々なる変形、修正、改良
等を加えた形態において実施され得るものであり、本発
明が、そのような実施形態のものをも含むものであるこ
とが、理解されるべきである。
例えば、例示の具体例においては、電気化学的セル14を
構成する固体電解質体20は安定化ジルコニアにて構成さ
れ、本発明では、そのようなZrO2を主成分とする酸素イ
オン伝導性の固体電解質が有利に用いられ得るものであ
るが、またその他の酸素イオン伝導性の固体電解質、例
えばSrCeO3,Bi2O3−希土類酸化物系固溶体等の材料を用
いて形成されたものであっても、何等差支えないのであ
る。
また、ヒータエレメント30は、高温により酸化され難い
材料にて形成することが望ましく、例えば、白金,パラ
ジウム,ロジウム,イリジウム,ルテニウム,オスミウ
ムの如き白金族金属等の導電性金属が有利に用いられ得
る。また、そのようなヒータエレメント30は、基地との
密着一体化の向上を図るために、上記の如く導電性金属
にセラミックスの微粉末を混入せしめて、その焼成を行
なうことにより形成するようことも可能である。
さらに、センサ素子10は、例示された板状のもののみに
限定されるものでは決してなく、例えば、特開昭61−27
2649号公報等に明らかにされている如き、厚膜技術によ
って作製される円柱形状のものであって何等差支えな
い。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明に従う加熱型酸
素センサは、ヒータエレメントからの漏洩電流を外側の
測定電極に向って流し、そしてそれによって外部の被測
定ガスからセンサ素子の内部に酸素を取り込み、基準酸
素濃度の雰囲気を形成して、基準ガスとして基準電極に
供給し得るようにしたものであって、これにより、従来
の如き空気通路によって基準電極を大気に連通せしめる
必要がなく、以て防水性の高い加熱型酸素センサと為し
得たのであり、またヒータエレメントの所定部位と測定
電極とを接続せしめるだけであるところから、別途に酸
素ポンプ手段を設ける場合に比して、構造が著しく簡単
となり、しかも工数を殆ど増加させることなく製造が可
能となって、得られる加熱型酸素センサの信頼性も有利
に高め得ることとなったのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一具体例を示す模式図であって、そ
のセンサ素子は先端部の酸素濃度検知部における横断面
形態として示されており、第2図は、かかる第1図にお
けるセンサ素子の分解斜視図である。また、第3図は、
本発明の他の一具体例を示す、第1図に相当する模式図
であり、第4図は、第3図に示される具体例の、第2図
に相当する分解斜視図である。第5図は、本発明の更に
異なる一具体例を示す分解斜視図である。 10:センサ素子、12:酸素濃度検知部 14:電気化学的セル、16:ヒータ層 18:基板、20:固体電解質体 22:測定電極、24:基準電極 28:測定装置 30:ヒータエレメント 32,34:絶縁層、36:発熱部 38a:内側のリード部 38b:外側のリード部 40:直流電源、46:接続路 50:スペーサ、52:内部空所 54:アルミナ多孔質層 56:絶縁層、64:小孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素イオン伝導性の固体電解質体に接し
    て、被測定ガスに接触せしめられる測定電極と基準ガス
    に接触せしめられる基準電極とを設けて、それら電極に
    接触せしめられるガス中の酸素濃度差に基づいて所定の
    起電力を発生する電気化学的セルを構成すると共に、該
    電気化学的セルの固体電解質体の前記基準電極が設けら
    れた側に、該基準電極に接する所定の多孔質の電気絶縁
    層を介して、外部の直流電源に接続されるヒータエレメ
    ントを設けて、センサ素子と為す一方、前記直流電源の
    マイナス極に接続される該ヒータエレメントの低電位側
    の部位と前記測定電極とを接続せしめて、前記直流電源
    のプラス極に接続される該ヒータエレメントの高電位側
    の部位から、前記電気絶縁層を介して、前記測定電極
    に、0.1マイクロアンペア以上の漏洩電流が漏洩するよ
    うに構成したことを特徴とする加熱型酸素センサ。
  2. 【請求項2】酸素イオン伝導性の固体電解質体に接し
    て、被測定ガスに接触せしめられる測定電極と基準ガス
    に接触せしめられる基準電極とを設けて、それら電極に
    接触せしめられるガス中の酸素濃度差に基づいて所定の
    起電力を発生する電気化学的セルを構成すると共に、該
    電気化学的セルの固体電解質体の前記基準電極が設けら
    れた側に、該基準電極に実質的に接するガス溜め部を設
    け、また該ガス溜め部に接し、且つ前記固体電解質体
    に、電気絶縁層を介して接するようにヒータエレメント
    を設けるか、又は該ガス溜め部に接し、且つ前記基準電
    極に電気絶縁層を介して接するようにヒータエレメント
    を設け、そして該ヒータエレメントには、外部の直流電
    源が接続される構成としてセンサ素子と為す一方、前記
    直流電源のマイナス極に接続される該ヒータエレメント
    の低電位側の部位と前記測定電極とを接続せしめて、前
    記直流電源のプラス極に接続される該ヒータエレメント
    の高電位側の部位から、前記電気絶縁層を介して、前記
    測定電極に、0.1マイクロアンペア以上の漏洩電流が漏
    洩するように構成したことを特徴とする加熱型酸素セン
    サ。
  3. 【請求項3】前記電気絶縁層が多孔質層である請求項
    (2)記載の加熱型酸素センサ。
  4. 【請求項4】前記ヒータエレメントの低電位側の部位と
    前記測定電極との接続が、前記センサ素子の内部若しく
    は表面において行なわれている請求項(1)乃至(3)
    の何れかに記載の加熱型酸素センサ。
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