JPH0735754B2 - 内燃機関の燃焼状態計測装置 - Google Patents
内燃機関の燃焼状態計測装置Info
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- JPH0735754B2 JPH0735754B2 JP4674586A JP4674586A JPH0735754B2 JP H0735754 B2 JPH0735754 B2 JP H0735754B2 JP 4674586 A JP4674586 A JP 4674586A JP 4674586 A JP4674586 A JP 4674586A JP H0735754 B2 JPH0735754 B2 JP H0735754B2
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- combustion
- engine
- range
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- Measuring Fluid Pressure (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、内燃機関の各種制御用データに供する燃焼状
態を計測する装置に関する。
態を計測する装置に関する。
(従来の技術) 近時、内燃機関およびその周辺装置の制御も電子化さ
れ、より緻密な制御が可能となっている。このような制
御には、内燃機関の燃焼状態その他の各種データが用い
られる。
れ、より緻密な制御が可能となっている。このような制
御には、内燃機関の燃焼状態その他の各種データが用い
られる。
燃焼状態の一つである燃焼圧の図示平均有効圧Piも出力
トルクを示すものとして重要なデータの一つであり、図
示平均有効圧Piは、例えば点火制御、燃料噴射制御、ア
イドルスピードコントロール等を正確に行う上で重要な
制御因子となっている。このようなPiは1燃焼サイクル
毎に第5図に示すように変化している気筒内の燃焼圧力
(以下、筒内圧という)による平均仕事量を表すもので
あり、次式で演算される。
トルクを示すものとして重要なデータの一つであり、図
示平均有効圧Piは、例えば点火制御、燃料噴射制御、ア
イドルスピードコントロール等を正確に行う上で重要な
制御因子となっている。このようなPiは1燃焼サイクル
毎に第5図に示すように変化している気筒内の燃焼圧力
(以下、筒内圧という)による平均仕事量を表すもので
あり、次式で演算される。
但し、Vs:行程容積 P:燃焼圧力 このPiは、具体的には第6図に示すP−V線図において
閉曲線内の面積を行程容積で割ったものに相当し、この
値が大きい程1燃焼サイクルにおける仕事量が大きくな
る。
閉曲線内の面積を行程容積で割ったものに相当し、この
値が大きい程1燃焼サイクルにおける仕事量が大きくな
る。
このようなPiを求める従来の内燃機関の燃焼状態計測状
態としては、例えば、特開昭60−22046号公報に記載の
ものがある。この装置では、所定のクランク角(5゜)
毎に筒内圧を検出し、その値に基づき図示平均有効圧Pi
を次式に従って演算する。
態としては、例えば、特開昭60−22046号公報に記載の
ものがある。この装置では、所定のクランク角(5゜)
毎に筒内圧を検出し、その値に基づき図示平均有効圧Pi
を次式に従って演算する。
但し、θ:クランク角 Pθ:各クランク角における筒内圧 すなわち、Piは各クランク角における筒内圧と容積変化
の積を1燃焼サイクルにおける0゜→360゜の範囲内でA
/D変換して加算し、それを行程容積で割ったものとして
求められる。これは、筒内圧のピーク値を含むTDC±180
゜の部分に相当する。そして、このPiを計測することに
より燃焼状態を表すパラメータの一つとして各気筒にお
ける1燃焼サイクル毎の仕事量が分かるので、この情報
を基にエンジン制御が行われ、高い運転性が確保され
る。
の積を1燃焼サイクルにおける0゜→360゜の範囲内でA
/D変換して加算し、それを行程容積で割ったものとして
求められる。これは、筒内圧のピーク値を含むTDC±180
゜の部分に相当する。そして、このPiを計測することに
より燃焼状態を表すパラメータの一つとして各気筒にお
ける1燃焼サイクル毎の仕事量が分かるので、この情報
を基にエンジン制御が行われ、高い運転性が確保され
る。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来の内燃機関の燃焼状態計
測装置にあっては、所定クランク角範囲(TDC±180゜)
における筒内圧をA/D変換し、これからPiを前記式に
基づき演算する構成となっていたため、TDC±180゜を除
く部分における筒内圧が演算結果に表われず、Piの計測
精度が必らずしも十分とはいえない。Piは前述の通り全
行程(0゜→720゜)における筒内圧の積算値としての
性格を有するからである。
測装置にあっては、所定クランク角範囲(TDC±180゜)
における筒内圧をA/D変換し、これからPiを前記式に
基づき演算する構成となっていたため、TDC±180゜を除
く部分における筒内圧が演算結果に表われず、Piの計測
精度が必らずしも十分とはいえない。Piは前述の通り全
行程(0゜→720゜)における筒内圧の積算値としての
性格を有するからである。
なお、上記は燃焼状態としてPiはパラメータとして述べ
たものであるが、他のパラメータであっても全行程の燃
焼状態を表すものにあっては同様の不具合が指摘され
る。
たものであるが、他のパラメータであっても全行程の燃
焼状態を表すものにあっては同様の不具合が指摘され
る。
(発明の目的) そこで本発明は、運転条件が同一である限りTDC付近を
除き筒内圧の変化波形に大きな差異がないことに着目
し、TDC付近の所定区間は実際の筒内圧を検出し、他の
区間は運転条件に応じてその近似値を決定することによ
り、全行程における筒内圧の総和を演算してエンジンの
燃焼状態に関連するパラメータの計測精度を向上させる
ことを目的としている。
除き筒内圧の変化波形に大きな差異がないことに着目
し、TDC付近の所定区間は実際の筒内圧を検出し、他の
区間は運転条件に応じてその近似値を決定することによ
り、全行程における筒内圧の総和を演算してエンジンの
燃焼状態に関連するパラメータの計測精度を向上させる
ことを目的としている。
(問題点を解決するための手段) 本発明による内燃機関の燃焼状態計測装置は上記目的達
成のため、その基本概念図を第1図に示すように、エン
ジンの燃焼圧力を検出する圧力検出手段aと、エンジン
のクランク角を検出するクランク角検出手段bと、エン
ジンの運転状態を表す少なくとも回転数や負荷の情報を
検出する運転条件検出手段cと、圧縮上死点のクランク
角を含む第1のクランク角範囲の燃焼圧力を複数個サン
プリングするサンプル手段dと、前記第1のクランク角
範囲について、前記サンプル手段dの出力に基づき燃焼
状態に関連するパラメータの当該範囲分を演算するとと
もに、1燃焼サイクル内で、かつ、前記第1のクランク
角範囲以外の第2のクランク角範囲について、前記運転
条件検出手段cの出力に基づき、燃焼状態に関連するパ
ラメータの当該範囲分を演算し、これら二つの演算値を
加算することにより、1燃焼サイクル全体における燃焼
状態に関連するパラメータを演算する演算手段eと、を
備えている。
成のため、その基本概念図を第1図に示すように、エン
ジンの燃焼圧力を検出する圧力検出手段aと、エンジン
のクランク角を検出するクランク角検出手段bと、エン
ジンの運転状態を表す少なくとも回転数や負荷の情報を
検出する運転条件検出手段cと、圧縮上死点のクランク
角を含む第1のクランク角範囲の燃焼圧力を複数個サン
プリングするサンプル手段dと、前記第1のクランク角
範囲について、前記サンプル手段dの出力に基づき燃焼
状態に関連するパラメータの当該範囲分を演算するとと
もに、1燃焼サイクル内で、かつ、前記第1のクランク
角範囲以外の第2のクランク角範囲について、前記運転
条件検出手段cの出力に基づき、燃焼状態に関連するパ
ラメータの当該範囲分を演算し、これら二つの演算値を
加算することにより、1燃焼サイクル全体における燃焼
状態に関連するパラメータを演算する演算手段eと、を
備えている。
(作用) 本発明では、1燃焼サイクル(吸入、圧縮、膨張及び排
気の各行程を含むサイクル)が二つのクランク角範囲に
分けられ、それぞれの範囲で演算された値から、1燃焼
サイクル全体の燃焼状態情報、すなわち1燃焼サイクル
全体の図示平均有効圧に相当する値(以下、PZと略す)
が求められる。ここで、一方の範囲は、圧縮上死点を含
む第1のクランク角範囲(以下、プライマリ範囲)であ
り、このプライマリ範囲には燃焼に伴う圧力(便宜的に
P1)の大部分(便宜的にP2)が含まれる。これに対し、
他方の範囲は同行程期間内の残りの範囲(以下、セカン
ダリ範囲)であり、このセカンダリ範囲の圧力(便宜的
にP3)は、プライマリ期間に含まれなかった残余の圧力
(便宜的にP4)と、機械的な圧力(ピストンの圧縮圧力
など;便宜的にP5)のトータル値で与えられるが、P4は
P2に比べてはるかに小さいから、P3=P5と考えて実務上
差し支えない。しかも、P5の大きさは回転数や負荷とい
ったエンジンの運転状態で一律に決まり、燃焼状態の影
響はほとんど受けないから、一回の演算値でP5を代表で
きる。したがって、P2とP5から一つの行程期間内におけ
る燃焼状態に関連する総合的なパラメータ(PZ)を演算
でき、従来、無視されていたセカンダリ範囲も演算対象
に含めることができるから、燃焼状態の計測精度を各段
に向上できる。
気の各行程を含むサイクル)が二つのクランク角範囲に
分けられ、それぞれの範囲で演算された値から、1燃焼
サイクル全体の燃焼状態情報、すなわち1燃焼サイクル
全体の図示平均有効圧に相当する値(以下、PZと略す)
が求められる。ここで、一方の範囲は、圧縮上死点を含
む第1のクランク角範囲(以下、プライマリ範囲)であ
り、このプライマリ範囲には燃焼に伴う圧力(便宜的に
P1)の大部分(便宜的にP2)が含まれる。これに対し、
他方の範囲は同行程期間内の残りの範囲(以下、セカン
ダリ範囲)であり、このセカンダリ範囲の圧力(便宜的
にP3)は、プライマリ期間に含まれなかった残余の圧力
(便宜的にP4)と、機械的な圧力(ピストンの圧縮圧力
など;便宜的にP5)のトータル値で与えられるが、P4は
P2に比べてはるかに小さいから、P3=P5と考えて実務上
差し支えない。しかも、P5の大きさは回転数や負荷とい
ったエンジンの運転状態で一律に決まり、燃焼状態の影
響はほとんど受けないから、一回の演算値でP5を代表で
きる。したがって、P2とP5から一つの行程期間内におけ
る燃焼状態に関連する総合的なパラメータ(PZ)を演算
でき、従来、無視されていたセカンダリ範囲も演算対象
に含めることができるから、燃焼状態の計測精度を各段
に向上できる。
(実施例) 以下、本発明を図面に基づいて説明する。
第2〜5図は本発明の一実施例を示す図である。
まず、構成を説明する。第2図において、1a〜1dは筒内
圧センサ(圧力検出手段)であり、筒内圧センサ1a〜1d
は気筒毎(本実施例では4気筒)に配設される。筒内圧
センサ1a〜1dは気筒内の燃焼圧力を圧電素子により電荷
に変換して電荷出力S1を出力しており、電荷出力S1は同
じく気筒毎に配設されたチャージアンプ2a〜2dにより電
圧信号に変換されてマルチプレクサ(MPX)3に入力さ
れる。マルチプレクサ3は切換信号Scに基づいてチャー
ジアンプ2a〜2dからの信号を気筒別に択一的に切換え、
信号S2i(i=1〜4、気筒番号)としてローパスフィ
ルタ(LPF)4に出力する。
圧センサ(圧力検出手段)であり、筒内圧センサ1a〜1d
は気筒毎(本実施例では4気筒)に配設される。筒内圧
センサ1a〜1dは気筒内の燃焼圧力を圧電素子により電荷
に変換して電荷出力S1を出力しており、電荷出力S1は同
じく気筒毎に配設されたチャージアンプ2a〜2dにより電
圧信号に変換されてマルチプレクサ(MPX)3に入力さ
れる。マルチプレクサ3は切換信号Scに基づいてチャー
ジアンプ2a〜2dからの信号を気筒別に択一的に切換え、
信号S2i(i=1〜4、気筒番号)としてローパスフィ
ルタ(LPF)4に出力する。
ローパスフィルタ4は信号S2iのうちノッキング振動や
点火ノイズ等のようにPZの演算に不要で、誤計測の原因
となる高周波域の成分を取り除き、所定周波数以下の低
周波成分のみを通過させ信号S3iとしてコントロールユ
ニット5に出力する。コントロールユニット5にはさら
にクランク角センサ(クランク角検出手段)6および吸
入空気量センサ(運転条件検出手段)7からの信号が入
力される。
点火ノイズ等のようにPZの演算に不要で、誤計測の原因
となる高周波域の成分を取り除き、所定周波数以下の低
周波成分のみを通過させ信号S3iとしてコントロールユ
ニット5に出力する。コントロールユニット5にはさら
にクランク角センサ(クランク角検出手段)6および吸
入空気量センサ(運転条件検出手段)7からの信号が入
力される。
クランク角センサ6は爆発間隔(4気筒エンジンでは18
0゜)毎に角気筒の圧縮上死点(TDC)前の所定位置で
〔H〕レベルのパルスとなる基準位置信号REFを出力す
るとともに、クランク角の単位角度(例えば、1゜)毎
に〔H〕レベルのパルスとなる単位信号POSを出力す
る。なお、信号REFのパルスを計数することにより、エ
ンジン回転数Neを知ることができる。一方、吸入空気量
センサ7は、例えばエアフローメータからなり、エンジ
ンの運転状態を表すパラメータの一つとして吸収空気量
Qaを検出する。
0゜)毎に角気筒の圧縮上死点(TDC)前の所定位置で
〔H〕レベルのパルスとなる基準位置信号REFを出力す
るとともに、クランク角の単位角度(例えば、1゜)毎
に〔H〕レベルのパルスとなる単位信号POSを出力す
る。なお、信号REFのパルスを計数することにより、エ
ンジン回転数Neを知ることができる。一方、吸入空気量
センサ7は、例えばエアフローメータからなり、エンジ
ンの運転状態を表すパラメータの一つとして吸収空気量
Qaを検出する。
コントロールユニット5はサンプル手段および演算手段
としての機能を有し、CPU11、ROM12、RAM13、A/D変換器
14およびI/Oインターフェース15により構成される。CPU
11はROM12に書き込まれているプログラムに従ってI/Oイ
ンターフェース15より必要とする外部データを取り込ん
だり、またRAM13との間でデータの授受を行ったりしな
がら、一つの行程期間内における燃焼状態に関連する総
合的なパラメータ、すなわち1燃焼サイクル全体の図示
平均有効圧に相当する値PZの算出に必要な処理値を演算
処理し、必要に応じて処理したデータをI/Oインターフ
ェース15に出力する。I/Oインターフェース15にはロー
パスフィルタ4、クランク角センサ6および吸入空気量
センサ7からの各信号が入力されるとともに、I/Oイン
ターフェース15からは前記切換信号Scが出力される。
としての機能を有し、CPU11、ROM12、RAM13、A/D変換器
14およびI/Oインターフェース15により構成される。CPU
11はROM12に書き込まれているプログラムに従ってI/Oイ
ンターフェース15より必要とする外部データを取り込ん
だり、またRAM13との間でデータの授受を行ったりしな
がら、一つの行程期間内における燃焼状態に関連する総
合的なパラメータ、すなわち1燃焼サイクル全体の図示
平均有効圧に相当する値PZの算出に必要な処理値を演算
処理し、必要に応じて処理したデータをI/Oインターフ
ェース15に出力する。I/Oインターフェース15にはロー
パスフィルタ4、クランク角センサ6および吸入空気量
センサ7からの各信号が入力されるとともに、I/Oイン
ターフェース15からは前記切換信号Scが出力される。
A/D変換器14はCPU11の命令に従って、I/Oインターフェ
ース15に入力された外部信号をA/D変換する。また、ROM
12はCPU11における演算プログラムを格納し、RAM13は演
算に使用するデータをマップ等の形で記憶している。な
お、CPU11により演算されたPZはI/Oインターフェース15
を介して外部に出力され、各種エンジン制御のデータに
用いられる。
ース15に入力された外部信号をA/D変換する。また、ROM
12はCPU11における演算プログラムを格納し、RAM13は演
算に使用するデータをマップ等の形で記憶している。な
お、CPU11により演算されたPZはI/Oインターフェース15
を介して外部に出力され、各種エンジン制御のデータに
用いられる。
次に作用を説明するが、最初に本発明の基本原理を述べ
る。
る。
一般に、筒内圧の変化は前述の第5図のように示され
る。この場合、運転条件により筒内圧のピーク位置はず
れるが、TDC付近を除くと筒内圧の変化態様はそのとき
の運転条件により略一義的に決まる。すなわち、筒内圧
波形に大きな差異がない。これは、TDC付近以外の筒内
圧を予測できることを意味する。
る。この場合、運転条件により筒内圧のピーク位置はず
れるが、TDC付近を除くと筒内圧の変化態様はそのとき
の運転条件により略一義的に決まる。すなわち、筒内圧
波形に大きな差異がない。これは、TDC付近以外の筒内
圧を予測できることを意味する。
そこで本発明では、かかる点に着目し、PZの検出精度を
考慮して実際に筒内圧を検出するプライマリ部分(第1
のクランク角範囲に相当)と、運転条件によって予測で
きるセカンダリ部分(第2のクランク角範囲に相当)と
に区分し、これらの総和を求めることで、PZの検出精度
を極めて高いものとしている。
考慮して実際に筒内圧を検出するプライマリ部分(第1
のクランク角範囲に相当)と、運転条件によって予測で
きるセカンダリ部分(第2のクランク角範囲に相当)と
に区分し、これらの総和を求めることで、PZの検出精度
を極めて高いものとしている。
具体的には、プライマリ部分をBTDC90゜からATD90゜ま
でに設定し、セカンダリ部分をこれ以外とする。そし
て、次式に従ってPZを演算する。
でに設定し、セカンダリ部分をこれ以外とする。そし
て、次式に従ってPZを演算する。
すなわち、PZ(1燃焼サイクル全体の図示平均有効圧相
当値)は、筒内圧の検出値Pと容積変化ΔVとの積をプ
ライマリ範囲内で積算した値(この値はプライマリ範囲
分の仕事量に相当する)と、そのときの運転条件に基づ
いて推定したセカンダリ範囲分の仕事量(関数B(R,
Q)で与えられる)との加算値を、行程容積Vsで除して
求められる。関数B(R,Q)の戻り値は、第6図に示す
P−V線図における膨張行程の後半から圧縮行程にかけ
ての仕事量に相当し、その値の描く軌跡は、吸入空気量
やスロットル開度及びエンジン回転数等の運転条件が変
わらない限り、ほぼ一定であることが確認されている。
したがって、実験等により、予めそれぞれの運転条件に
対応したセカンダリ範囲分の仕事量を求めておき、これ
をマップ化して関数B(R,Q)のテーブルを作成してお
けば、実際のPZ演算時点における運転条件に対応した最
適値をルックアップすることができ、セカンダリ範囲分
の仕事量の十分な近似値を得ることができる。
当値)は、筒内圧の検出値Pと容積変化ΔVとの積をプ
ライマリ範囲内で積算した値(この値はプライマリ範囲
分の仕事量に相当する)と、そのときの運転条件に基づ
いて推定したセカンダリ範囲分の仕事量(関数B(R,
Q)で与えられる)との加算値を、行程容積Vsで除して
求められる。関数B(R,Q)の戻り値は、第6図に示す
P−V線図における膨張行程の後半から圧縮行程にかけ
ての仕事量に相当し、その値の描く軌跡は、吸入空気量
やスロットル開度及びエンジン回転数等の運転条件が変
わらない限り、ほぼ一定であることが確認されている。
したがって、実験等により、予めそれぞれの運転条件に
対応したセカンダリ範囲分の仕事量を求めておき、これ
をマップ化して関数B(R,Q)のテーブルを作成してお
けば、実際のPZ演算時点における運転条件に対応した最
適値をルックアップすることができ、セカンダリ範囲分
の仕事量の十分な近似値を得ることができる。
なお、プライマリ部分は本実施例のように4気筒エンジ
ンであればBTDC90゜からATDC90゜に設定されるが、6気
筒エンジンのときはBTDC60゜からATDC60゜に設定すれ
ば、1気筒分のPZを演算するシステムの速度を4気筒の
場合と同様にすることができる。
ンであればBTDC90゜からATDC90゜に設定されるが、6気
筒エンジンのときはBTDC60゜からATDC60゜に設定すれ
ば、1気筒分のPZを演算するシステムの速度を4気筒の
場合と同様にすることができる。
第3図は、上記基本原理に基づく燃焼状態に関連するパ
ラメータPZ算出のプログラムを示すフローチャートであ
り、本プログラムはBTDC90゜の基準信号REFが入力され
ると、その実行が開始される。
ラメータPZ算出のプログラムを示すフローチャートであ
り、本プログラムはBTDC90゜の基準信号REFが入力され
ると、その実行が開始される。
まず、P1でローパスフィルタ4の出力S3iにより表わさ
れる筒内圧をA/D変換してディジタル値Pθとし、P2で
クランク角センサ6の出力REF、POSに基づき所定気筒の
クランク角をカウントしてサンプル容積ΔVを求める。
サンプル容積ΔVとは、この容積毎に筒内圧をサンプリ
ングするというタイミングに相当するものであり、所定
のテーブルマップからルップアップして求める。これは
演算で求めることもできるが、かなり複雑であるため本
実施例ではルックアップ方式で算出し、装置の複雑化を
避けている。
れる筒内圧をA/D変換してディジタル値Pθとし、P2で
クランク角センサ6の出力REF、POSに基づき所定気筒の
クランク角をカウントしてサンプル容積ΔVを求める。
サンプル容積ΔVとは、この容積毎に筒内圧をサンプリ
ングするというタイミングに相当するものであり、所定
のテーブルマップからルップアップして求める。これは
演算で求めることもできるが、かなり複雑であるため本
実施例ではルックアップ方式で算出し、装置の複雑化を
避けている。
次いで、P3で今回のPXを次式に従って演算する。
PX=PX′+Pθ×ΔV …… 但し、PX:PZを求めるための今回の演算途中経過データ PX′:前回の演算途中経過データ P4ではクランク角θがATDC90゜になったか否かを判別
し、θ<ATDC90゜のときはP5で前記出力S3iの次回のA/D
変換タイミングを待つ。
し、θ<ATDC90゜のときはP5で前記出力S3iの次回のA/D
変換タイミングを待つ。
一方、θ=ATDC90゜になるとP6で関数B(R,Q)の戻り
値を求める。これは、クランク角センサ6の出力REFに
基づいて演算されたエンジン回転数Neおよび吸入空気量
センサ7の出力である吸入空気量Qaをパラメータとして
そのときの運転条件を判別し、この運転条件に基づき所
定のテーブルマップから該当するB(R,Q)の最適値を
ルックアップすることにより求める。
値を求める。これは、クランク角センサ6の出力REFに
基づいて演算されたエンジン回転数Neおよび吸入空気量
センサ7の出力である吸入空気量Qaをパラメータとして
そのときの運転条件を判別し、この運転条件に基づき所
定のテーブルマップから該当するB(R,Q)の最適値を
ルックアップすることにより求める。
次いで、P7でPZを次式式に従って演算する。
これにより、今回のPZが求められたので、次いでP8でマ
ルチプレクサ3に切換信号Scを出力して、次の気筒に移
行するとともに、P9でPXをクリアし、P10で前記出力S3i
の次回のA/D変換タイミングを待つ。
ルチプレクサ3に切換信号Scを出力して、次の気筒に移
行するとともに、P9でPXをクリアし、P10で前記出力S3i
の次回のA/D変換タイミングを待つ。
このように、4気筒エンジンの各気筒のTDCを中心とす
るBTDC90゜〜ATDC90゜の範囲においては筒内圧に基づ
き、それ以外の範囲では関数B(R,Q)のテーブルをル
ックアップすることにより、気筒別にPZが算出される。
このPZの算出に際しては前記基本原理で述べたように従
来と異なりすべての行程における有効圧の総和として求
めているため、PZの検出精度を格段と向上させることが
できる。
るBTDC90゜〜ATDC90゜の範囲においては筒内圧に基づ
き、それ以外の範囲では関数B(R,Q)のテーブルをル
ックアップすることにより、気筒別にPZが算出される。
このPZの算出に際しては前記基本原理で述べたように従
来と異なりすべての行程における有効圧の総和として求
めているため、PZの検出精度を格段と向上させることが
できる。
また、本実施例では筒内圧のサンプリングとこのA/D変
換区間が従来のそれ(BTDC180゜〜ATDC180゜)よりも狭
い(BTDC90゜〜ATDC180゜)ため、A/D変換に要するデバ
イスのシステムを小規模とすることができる。
換区間が従来のそれ(BTDC180゜〜ATDC180゜)よりも狭
い(BTDC90゜〜ATDC180゜)ため、A/D変換に要するデバ
イスのシステムを小規模とすることができる。
さらに、本実施例では筒内圧検出区間がTDC付近に限定
されているため、例えば第4図に示すように種々の原因
により検出した筒内圧にバイアスが生じた場合に、これ
に基づくPZの精度低下を防止できる。
されているため、例えば第4図に示すように種々の原因
により検出した筒内圧にバイアスが生じた場合に、これ
に基づくPZの精度低下を防止できる。
すなわち、真の筒内圧Pθに対してPDなる一定のバイア
ス成分が存在すると、前記式における第1項は次のよ
うに変形される。
ス成分が存在すると、前記式における第1項は次のよ
うに変形される。
Σ(Pθ+PD)・ΔV =ΣPθΔV+ΣPDΔV =ΣPθΔV+PDΣΔV …… 但し、PD=const この式により積算される区間がTDCを中心として左右
対称に存在すれば、ΣΔV=0となり式の第2項は0
となる。これは、バイアスによる影響が排除されること
を意味し、PZの検出精度の低下が防止される。
対称に存在すれば、ΣΔV=0となり式の第2項は0
となる。これは、バイアスによる影響が排除されること
を意味し、PZの検出精度の低下が防止される。
(効果) 本発明によれば、圧縮TDC付近の所定クランク角範囲
(第1のクランク角範囲)では、実際の筒内圧に基づい
て当該範囲分のエンジンの燃焼状態に関連するパラメー
タを演算する一方、従来全く無視されていた他の範囲
(第2のクランク角範囲)では、そのときの運転条件に
基づいて当該範囲分の同パラメータの近似値を推定して
いるので、少なくとも該推定値の分だけPZ(1燃焼サイ
クル全体の図示平均有効圧に相当する値)の演算精度を
向上できる。
(第1のクランク角範囲)では、実際の筒内圧に基づい
て当該範囲分のエンジンの燃焼状態に関連するパラメー
タを演算する一方、従来全く無視されていた他の範囲
(第2のクランク角範囲)では、そのときの運転条件に
基づいて当該範囲分の同パラメータの近似値を推定して
いるので、少なくとも該推定値の分だけPZ(1燃焼サイ
クル全体の図示平均有効圧に相当する値)の演算精度を
向上できる。
第1図は本発明の基本概念図、第2〜4図は本発明の一
実施例を示す図であり、第2図はその全体構成図、第3
図はその燃焼状態に関連するパラメータ算出のプログラ
ムを示すフローチャート、第4図はその作用を説明する
ために筒内圧の変化を示す図、第5、6図は従来の内燃
機関の燃焼状態計測装置における作用を説明するための
図であり、第5図はその筒内圧の変化を示す図、第6図
はその燃焼室容積と燃焼圧力との関係を示す図である。 1a〜1d……筒内圧センサ(圧力検出手段)、 5……コントロールユニット(サンプル手段、演算手
段)、 6……クランク角センサ(クランク角検出手段)、 7……吸入空気量センサ(運転条件検出手段)。
実施例を示す図であり、第2図はその全体構成図、第3
図はその燃焼状態に関連するパラメータ算出のプログラ
ムを示すフローチャート、第4図はその作用を説明する
ために筒内圧の変化を示す図、第5、6図は従来の内燃
機関の燃焼状態計測装置における作用を説明するための
図であり、第5図はその筒内圧の変化を示す図、第6図
はその燃焼室容積と燃焼圧力との関係を示す図である。 1a〜1d……筒内圧センサ(圧力検出手段)、 5……コントロールユニット(サンプル手段、演算手
段)、 6……クランク角センサ(クランク角検出手段)、 7……吸入空気量センサ(運転条件検出手段)。
Claims (1)
- 【請求項1】a)エンジンの燃焼圧力を検出する圧力検
出手段と、 b)エンジンのクランク角を検出するクランク角検出手
段と、 c)エンジンの運転状態を表す少なくとも回転数や負荷
の情報を検出する運転条件検出手段と、 d)圧縮上死点のクランク角を含む第1のクランク角範
囲の燃焼圧力を複数個サンプリングするサンプル手段
と、 e)前記第1のクランク角範囲について、前記サンプル
手段の出力に基づき燃焼状態に関連するパラメータの当
該範囲分を演算するとともに、1燃焼サイクル内で、か
つ、前記第1のクランク角範囲以外の第2のクランク角
範囲について、前記運転条件検出手段の出力に基づき、
燃焼状態に関連するパラメータの当該範囲分を演算し、
これら二つの演算値を加算することにより、1燃焼サイ
クル全体における燃焼状態に関連するパラメータを演算
する演算手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の燃焼状態計測装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4674586A JPH0735754B2 (ja) | 1986-03-03 | 1986-03-03 | 内燃機関の燃焼状態計測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4674586A JPH0735754B2 (ja) | 1986-03-03 | 1986-03-03 | 内燃機関の燃焼状態計測装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62203036A JPS62203036A (ja) | 1987-09-07 |
JPH0735754B2 true JPH0735754B2 (ja) | 1995-04-19 |
Family
ID=12755870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4674586A Expired - Lifetime JPH0735754B2 (ja) | 1986-03-03 | 1986-03-03 | 内燃機関の燃焼状態計測装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0735754B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2695243B2 (ja) * | 1989-06-27 | 1997-12-24 | 三菱電機株式会社 | 内燃機関の筒内圧検出装置 |
JP3261087B2 (ja) * | 1997-12-25 | 2002-02-25 | 本田技研工業株式会社 | エンジン制御装置 |
JP5370207B2 (ja) * | 2010-02-19 | 2013-12-18 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
-
1986
- 1986-03-03 JP JP4674586A patent/JPH0735754B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62203036A (ja) | 1987-09-07 |
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