JPH07229569A - ポペット弁 - Google Patents
ポペット弁Info
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- JPH07229569A JPH07229569A JP2137394A JP2137394A JPH07229569A JP H07229569 A JPH07229569 A JP H07229569A JP 2137394 A JP2137394 A JP 2137394A JP 2137394 A JP2137394 A JP 2137394A JP H07229569 A JPH07229569 A JP H07229569A
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- Japan
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- poppet
- outflow
- inflow
- spring chamber
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Links
- 239000012530 fluid Substances 0.000 claims abstract description 24
- 238000013016 damping Methods 0.000 description 7
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 6
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 5
- 238000005336 cracking Methods 0.000 description 2
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 2
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 description 1
- 230000003578 releasing effect Effects 0.000 description 1
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- Lift Valve (AREA)
- Safety Valves (AREA)
- Details Of Valves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 使用を開始した際にスプリング室内に入って
いる空気を速やかに外部に抜いてポペットの振動を防止
して、直ぐに正常な運転ができるようにする。 【構成】 ポペット25に摺動部25aの外径を若干細
径にして摺動孔22aとの間に隙間41を形成する隙間
形成部25cを設け、その隙間形成部25cに流入絞り
43a,43c等を複数形成する。また、ケージ22に
周方向に複数の流出口33a等を形成し、その流出口の
いずれかが上記流入絞りのいずれかに対応するように配
置する。それによって、上記流出口に対応していない部
分の隙間41に入り込む流体でその付近の圧力が上昇
し、その付近に位置する流入絞りからスプリング室37
に入り、流出口に対応する位置にある流入絞りから流出
する流体の流れができ、スプリング室37内の空気が速
やかに排出される。
いる空気を速やかに外部に抜いてポペットの振動を防止
して、直ぐに正常な運転ができるようにする。 【構成】 ポペット25に摺動部25aの外径を若干細
径にして摺動孔22aとの間に隙間41を形成する隙間
形成部25cを設け、その隙間形成部25cに流入絞り
43a,43c等を複数形成する。また、ケージ22に
周方向に複数の流出口33a等を形成し、その流出口の
いずれかが上記流入絞りのいずれかに対応するように配
置する。それによって、上記流出口に対応していない部
分の隙間41に入り込む流体でその付近の圧力が上昇
し、その付近に位置する流入絞りからスプリング室37
に入り、流出口に対応する位置にある流入絞りから流出
する流体の流れができ、スプリング室37内の空気が速
やかに排出される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、先端に円錐面を有す
るポペットをシートに押し付けて、その円錐面とシート
との間を押し開いて流出路に流出する流体の圧力を制御
するようにした直動形のポペット弁に関する。
るポペットをシートに押し付けて、その円錐面とシート
との間を押し開いて流出路に流出する流体の圧力を制御
するようにした直動形のポペット弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の直動形のポペット弁とし
ては、例えば図11に示すようなものがある。このポペ
ット弁1は、ケージ2の一端部側の外周に形成した雄ネ
ジ部をリテーナ3の雌ネジ部に螺着し、そのケージ2に
シート4と摺動孔2aとを形成して、その摺動孔2a内
にポペット5の摺動部5aを移動可能に嵌入させてい
る。
ては、例えば図11に示すようなものがある。このポペ
ット弁1は、ケージ2の一端部側の外周に形成した雄ネ
ジ部をリテーナ3の雌ネジ部に螺着し、そのケージ2に
シート4と摺動孔2aとを形成して、その摺動孔2a内
にポペット5の摺動部5aを移動可能に嵌入させてい
る。
【0003】また、リテーナ3の中央に形成したネジ孔
に、スプリング室17の一部を形成するスプリング受け
6を螺着し、そのスプリング受け6のリテーナ3から突
出した部分の外側の調整ネジ部7に、ロックナット8と
袋ナット9をそれぞれ螺着している。
に、スプリング室17の一部を形成するスプリング受け
6を螺着し、そのスプリング受け6のリテーナ3から突
出した部分の外側の調整ネジ部7に、ロックナット8と
袋ナット9をそれぞれ螺着している。
【0004】さらに、スプリング受け6とポペット5と
の間に形成されるスプリング室17内にスプリング11
を介装し、そのスプリング11の付勢力によってポペッ
ト5を図11で下方側へ押圧付勢している。このポペッ
ト弁1は、リテーナ3の図11で下側の外周面に形成し
た雄ネジ部を、例えば油圧回路を構成するブロック15
の雌ネジ部にネジ込んで固定して使用する。
の間に形成されるスプリング室17内にスプリング11
を介装し、そのスプリング11の付勢力によってポペッ
ト5を図11で下方側へ押圧付勢している。このポペッ
ト弁1は、リテーナ3の図11で下側の外周面に形成し
た雄ネジ部を、例えば油圧回路を構成するブロック15
の雌ネジ部にネジ込んで固定して使用する。
【0005】そして、その状態において、ポペット5の
先端部の円錐面5bがケージ2のシート4に接する方向
に付勢されて、ブロック15の流入ポート12から流入
してポペット5の円錐面5bとシート4との間を通って
流出口(流出路)13を通り、流出室14から流出ポート
16へ流出する流体の圧力を、設定圧力に制御する。
先端部の円錐面5bがケージ2のシート4に接する方向
に付勢されて、ブロック15の流入ポート12から流入
してポペット5の円錐面5bとシート4との間を通って
流出口(流出路)13を通り、流出室14から流出ポート
16へ流出する流体の圧力を、設定圧力に制御する。
【0006】なお、スプリング室17は、ケージ2の一
端側の外周に形成されているネジ部に図11で上下方向
に沿って所定の深さで形成したスリット溝18を介して
流出室14に連通している。そして、そのスリット溝1
8は、ケージ2の周方向に間隔を置いた2個所に形成さ
れている。
端側の外周に形成されているネジ部に図11で上下方向
に沿って所定の深さで形成したスリット溝18を介して
流出室14に連通している。そして、そのスリット溝1
8は、ケージ2の周方向に間隔を置いた2個所に形成さ
れている。
【0007】このポペット弁1は、制御する流体の圧力
を変える場合には、袋ナット9を取外してロックナット
8を緩め、スプリング受け6を回転させて、それをリテ
ーナ3に対して図11で上下方向に移動調整する。
を変える場合には、袋ナット9を取外してロックナット
8を緩め、スプリング受け6を回転させて、それをリテ
ーナ3に対して図11で上下方向に移動調整する。
【0008】そして、スプリング11のスプリング力が
所望の値となる位置でロックナット8を再び締め付けて
固定し、さらにスプリング受け6の調整ネジ部7に誤操
作防止用の袋ナット9を装着して、誤ってスプリング受
け6が回転しないようにする。
所望の値となる位置でロックナット8を再び締め付けて
固定し、さらにスプリング受け6の調整ネジ部7に誤操
作防止用の袋ナット9を装着して、誤ってスプリング受
け6が回転しないようにする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のポペット弁にあっては、スプリング室がケー
ジの外周に形成されている複数(図11の例では2個)
のスリット溝によってのみ流出室に連通しているだけで
あったため、組立てられたポペット弁を使用して油圧回
路を構成し、それを最初に使用する段階において、スプ
リング室内には空気のみが入っているため、運転を開始
させるとそのスプリング室内に流体(油)が入り込むこ
とによってその空気が徐々に押し出されるようにはなる
が、その空気は運転が続行されてもなかなかスプリング
室内から抜け切らないという問題点があった。
うな従来のポペット弁にあっては、スプリング室がケー
ジの外周に形成されている複数(図11の例では2個)
のスリット溝によってのみ流出室に連通しているだけで
あったため、組立てられたポペット弁を使用して油圧回
路を構成し、それを最初に使用する段階において、スプ
リング室内には空気のみが入っているため、運転を開始
させるとそのスプリング室内に流体(油)が入り込むこ
とによってその空気が徐々に押し出されるようにはなる
が、その空気は運転が続行されてもなかなかスプリング
室内から抜け切らないという問題点があった。
【0010】その空気はある程度以上の量がスプリング
室内に残ってしまうと、空気は油に比べて圧縮しやすい
ためにポペットの振動に対するダンピング効果が劣るの
で、スプリング室内から大部分の空気が抜けるまでは圧
力変動時にポペットが振動して、その結果騒音が発生し
たり、場合によってはポペットやケージがダメージを受
けて連続使用ができない状態になってしまうこともあっ
た。
室内に残ってしまうと、空気は油に比べて圧縮しやすい
ためにポペットの振動に対するダンピング効果が劣るの
で、スプリング室内から大部分の空気が抜けるまでは圧
力変動時にポペットが振動して、その結果騒音が発生し
たり、場合によってはポペットやケージがダメージを受
けて連続使用ができない状態になってしまうこともあっ
た。
【0011】特に、図11に示した流出ポート16とそ
こに接続されている図示しないタンクとの間の油路(タ
ンクライン)が長かったり、そのタンクに至る油路の内
径が細かったりしてそこを流れる流体が高い抵抗を受け
る場合には、ポペット弁を長時間使用した後でもスプリ
ング室内の空気が十分に抜け切らないことがあるため、
振動がなかなか治まらないということがあった。
こに接続されている図示しないタンクとの間の油路(タ
ンクライン)が長かったり、そのタンクに至る油路の内
径が細かったりしてそこを流れる流体が高い抵抗を受け
る場合には、ポペット弁を長時間使用した後でもスプリ
ング室内の空気が十分に抜け切らないことがあるため、
振動がなかなか治まらないということがあった。
【0012】この発明は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、製作後に始めて使用する場合のようにスプ
リング室内に空気が入っていても、その使用を開始した
直後にスプリング室内の空気を速やかに外部に抜くこと
によって、圧力の変動が生じた時でもポペットが振動し
たり、それによる騒音が発生したりせずに、直ぐに正常
な運転ができるようにすることを目的とする。
ものであり、製作後に始めて使用する場合のようにスプ
リング室内に空気が入っていても、その使用を開始した
直後にスプリング室内の空気を速やかに外部に抜くこと
によって、圧力の変動が生じた時でもポペットが振動し
たり、それによる騒音が発生したりせずに、直ぐに正常
な運転ができるようにすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するため、上述したようなポペット弁において、
ポペットの円錐面と摺動部との間にその摺動部の外径よ
りも若干細径とするかあるいはポペットの摺動方向に沿
う溝を部分的に形成して摺動孔との間に隙間を形成する
隙間形成部を設け、その隙間形成部に上記隙間をポペッ
ト内部のスプリングが設けられているスプリング室へ連
通させる流入絞りを形成すると共に、そのスプリング室
を流出路へ連通させる流出絞りを設けたものである。
を達成するため、上述したようなポペット弁において、
ポペットの円錐面と摺動部との間にその摺動部の外径よ
りも若干細径とするかあるいはポペットの摺動方向に沿
う溝を部分的に形成して摺動孔との間に隙間を形成する
隙間形成部を設け、その隙間形成部に上記隙間をポペッ
ト内部のスプリングが設けられているスプリング室へ連
通させる流入絞りを形成すると共に、そのスプリング室
を流出路へ連通させる流出絞りを設けたものである。
【0014】また、上記流出絞りを、上記ポペットの円
錐面部に形成するとよい。さらに、上記ポペット弁にお
いて、流出路をケージに周方向に間隔を置いて複数個形
成すると共に流入絞りを隙間形成部に複数個形成し、そ
の流入絞りをいずれかが常に上記流出路のいずれかに対
応してスプリング室内から流出路へ向かう流体の流れ作
用域が形成されるように配置し、その流入絞りの一部が
流出絞りを兼ねるようにするとよい。
錐面部に形成するとよい。さらに、上記ポペット弁にお
いて、流出路をケージに周方向に間隔を置いて複数個形
成すると共に流入絞りを隙間形成部に複数個形成し、そ
の流入絞りをいずれかが常に上記流出路のいずれかに対
応してスプリング室内から流出路へ向かう流体の流れ作
用域が形成されるように配置し、その流入絞りの一部が
流出絞りを兼ねるようにするとよい。
【0015】
【作用】このように構成したポペット弁によれば、製作
後に初めて使用するポペット弁の場合にはスプリング室
内に空気が入っているが、そのポペット弁を取付けた油
圧回路の運転を開始させると、流体の圧力によってポペ
ットが開いて圧力制御状態になると、圧力エネルギが速
度エネルギとなった流速をもった流体がそのポペットと
シートとの間を通ってポペットの円錐面に沿って流れ、
それがポペットの隙間形成部とケージの摺動孔との間の
隙間に入り込んで、その付近の壁に衝突する。
後に初めて使用するポペット弁の場合にはスプリング室
内に空気が入っているが、そのポペット弁を取付けた油
圧回路の運転を開始させると、流体の圧力によってポペ
ットが開いて圧力制御状態になると、圧力エネルギが速
度エネルギとなった流速をもった流体がそのポペットと
シートとの間を通ってポペットの円錐面に沿って流れ、
それがポペットの隙間形成部とケージの摺動孔との間の
隙間に入り込んで、その付近の壁に衝突する。
【0016】したがって、今度は速度エネルギが圧力エ
ネルギとなることによりその隙間における圧力が上昇
し、それによって流入絞りからスプリング室を通り、さ
らにそのスプリング室から流出絞りを通って流出路に至
る流体の流れができるため、スプリング室内の空気が速
やかにスプリング室外に排出される。
ネルギとなることによりその隙間における圧力が上昇
し、それによって流入絞りからスプリング室を通り、さ
らにそのスプリング室から流出絞りを通って流出路に至
る流体の流れができるため、スプリング室内の空気が速
やかにスプリング室外に排出される。
【0017】また、スプリング室と流出路との間には流
出絞りを設けているので、スプリング室内に流入絞りを
通して流入した流体は、流出絞りによってスプリング室
の外部には絞られながら徐々に流出していくようになる
ため、スプリング室に背圧が与えられる。したがって、
圧力変動によってポペットが変位しようとしても、上記
の背圧によるダンピング効果が有効に働くので、流出路
の圧力が高くその変動が大きいときでも、ポペットの干
渉振動を防止することができる。
出絞りを設けているので、スプリング室内に流入絞りを
通して流入した流体は、流出絞りによってスプリング室
の外部には絞られながら徐々に流出していくようになる
ため、スプリング室に背圧が与えられる。したがって、
圧力変動によってポペットが変位しようとしても、上記
の背圧によるダンピング効果が有効に働くので、流出路
の圧力が高くその変動が大きいときでも、ポペットの干
渉振動を防止することができる。
【0018】さらに、上記流出絞りをポペットの円錐面
部に形成すれば、流入絞りと流出絞りが共にポペット上
に形成されるようになるので、ポペット弁の構成が簡単
になる。また、ケージの周方向に流出路を、隙間形成部
に流入絞りをそれぞれ複数個形成し、その流入絞りのい
ずれかが常に流出路のいずれかに対応するように配置す
れば、流入絞りが流出路に対応していない部分の上記隙
間には流体が入り込むことによってその付近の圧力が上
昇する。
部に形成すれば、流入絞りと流出絞りが共にポペット上
に形成されるようになるので、ポペット弁の構成が簡単
になる。また、ケージの周方向に流出路を、隙間形成部
に流入絞りをそれぞれ複数個形成し、その流入絞りのい
ずれかが常に流出路のいずれかに対応するように配置す
れば、流入絞りが流出路に対応していない部分の上記隙
間には流体が入り込むことによってその付近の圧力が上
昇する。
【0019】したがって、その圧力上昇した付近に位置
する流入絞りからスプリング室内に入り、流出口に対応
する位置にあって流出絞りとして機能する流入絞りから
流出路に流出する流体の流れができ、スプリング室内の
空気が速やかに排出される。
する流入絞りからスプリング室内に入り、流出口に対応
する位置にあって流出絞りとして機能する流入絞りから
流出路に流出する流体の流れができ、スプリング室内の
空気が速やかに排出される。
【0020】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1はこの発明の一実施例であるポペット弁を
油圧回路を構成するブロックに取付けた状態を示す断面
図、図2はそのポペット弁のポペットの流入絞り付近を
拡大して示す断面図、図3は図2のA−A線に沿う断面
図である。
明する。図1はこの発明の一実施例であるポペット弁を
油圧回路を構成するブロックに取付けた状態を示す断面
図、図2はそのポペット弁のポペットの流入絞り付近を
拡大して示す断面図、図3は図2のA−A線に沿う断面
図である。
【0021】図1に示すポペット弁20は、摺動部25
aの先端に円錐面25bを有するポペット25の摺動部
25aをケージ22の摺動孔22aに移動可能に嵌入さ
せ、そのポペット25をスプリング31の付勢力によっ
て円錐面25bがケージ22に形成されたシート24に
接する方向に付勢することにより、ブロック35に形成
されている流入ポート32から流入し、ポペット25の
円錐面25bとシート24との間を押し開いて流出路と
なる流出口33a〜33e(33b〜33eは図3を参
照)に流出する流体である油の圧力を制御する。
aの先端に円錐面25bを有するポペット25の摺動部
25aをケージ22の摺動孔22aに移動可能に嵌入さ
せ、そのポペット25をスプリング31の付勢力によっ
て円錐面25bがケージ22に形成されたシート24に
接する方向に付勢することにより、ブロック35に形成
されている流入ポート32から流入し、ポペット25の
円錐面25bとシート24との間を押し開いて流出路と
なる流出口33a〜33e(33b〜33eは図3を参
照)に流出する流体である油の圧力を制御する。
【0022】そのポペット25は、円錐面25bと摺動
部25aとの間に、その摺動部25aの外径よりも若干
細径として摺動孔22aとの間に隙間41を形成する隙
間形成部25c(図2に拡大して明示)を設けている。
部25aとの間に、その摺動部25aの外径よりも若干
細径として摺動孔22aとの間に隙間41を形成する隙
間形成部25c(図2に拡大して明示)を設けている。
【0023】さらに、その隙間形成部25cに、隙間4
1をポペット25内部のスプリング31が設けられてい
るスプリング室37へ連通させる流入絞り43a,43
c等(追って図3で詳しく説明する)を複数形成してい
る。ケージ22は、一端部側の外周に形成したネジ部を
リテーナ23の雌ネジ部に螺着することにより、リテー
ナ23に固定されている。
1をポペット25内部のスプリング31が設けられてい
るスプリング室37へ連通させる流入絞り43a,43
c等(追って図3で詳しく説明する)を複数形成してい
る。ケージ22は、一端部側の外周に形成したネジ部を
リテーナ23の雌ネジ部に螺着することにより、リテー
ナ23に固定されている。
【0024】また、そのリテーナ23の中央に形成した
ネジ孔にスプリング受け26を螺着し、そのスプリング
受け26のリテーナ23から突出した部分の外側に形成
されている調整ネジ部27に、ロックナット28と袋ナ
ット29をそれぞれ螺着している。
ネジ孔にスプリング受け26を螺着し、そのスプリング
受け26のリテーナ23から突出した部分の外側に形成
されている調整ネジ部27に、ロックナット28と袋ナ
ット29をそれぞれ螺着している。
【0025】そして、そのスプリング受け26とポペッ
ト25との間にスプリング31を介装し、そのスプリン
グ31の付勢力によってポペット25を図1で下方側へ
押圧付勢している。なお、この実施例では、図3に示す
ように流出路となるケージ22の各流出口33a〜33
eを、例えばケージ22の外周面を周方向に5等分(5
当配)する位置に5個形成している。
ト25との間にスプリング31を介装し、そのスプリン
グ31の付勢力によってポペット25を図1で下方側へ
押圧付勢している。なお、この実施例では、図3に示す
ように流出路となるケージ22の各流出口33a〜33
eを、例えばケージ22の外周面を周方向に5等分(5
当配)する位置に5個形成している。
【0026】このように構成されるポペット弁20は、
リテーナ23の図1で下側の外周面に形成した雄ネジ部
23aを、例えば油圧回路を構成するブロック35に形
成されている雌ネジ部にネジ込むことによって固定して
使用する。
リテーナ23の図1で下側の外周面に形成した雄ネジ部
23aを、例えば油圧回路を構成するブロック35に形
成されている雌ネジ部にネジ込むことによって固定して
使用する。
【0027】その状態で、油圧回路の運転を開始させる
と、ブロック35の流入ポート32から流体である油が
ポペット弁20内に流入し、その油はスプリング31の
付勢力によって設定圧力に応じた開度に制御されるポペ
ット25の円錐面25bとシート24との間を通って、
各流出口33a〜33eから流出室34を通って流出ポ
ート36へ流出する。
と、ブロック35の流入ポート32から流体である油が
ポペット弁20内に流入し、その油はスプリング31の
付勢力によって設定圧力に応じた開度に制御されるポペ
ット25の円錐面25bとシート24との間を通って、
各流出口33a〜33eから流出室34を通って流出ポ
ート36へ流出する。
【0028】その際、隙間形成部25cによって形成さ
れる隙間41において圧力が上昇する部分と上昇しない
部分ができる様子を図3を参照して説明する。図3は、
ケージ22に5個の流出口33a〜33eを周方向に等
間隔に形成すると共に、ポペット25の隙間形成部25
cに流入絞り43a〜43cを周方向に3等分する位置
にそれぞれ形成した例を示すものであり、隙間41にお
いて圧力が上昇する部分と上昇しない部分ができること
を説明するために、図2のA−A線に沿って切断した状
態を示している。
れる隙間41において圧力が上昇する部分と上昇しない
部分ができる様子を図3を参照して説明する。図3は、
ケージ22に5個の流出口33a〜33eを周方向に等
間隔に形成すると共に、ポペット25の隙間形成部25
cに流入絞り43a〜43cを周方向に3等分する位置
にそれぞれ形成した例を示すものであり、隙間41にお
いて圧力が上昇する部分と上昇しない部分ができること
を説明するために、図2のA−A線に沿って切断した状
態を示している。
【0029】図1の流入ポート32からポペット25の
円錐面25bに沿って流れ込む油が、ケージ22の摺動
孔22aの壁面とポペット25の隙間形成部25cの壁
面とで挾まれた部分に流速を持って入り込むと、その部
分の圧力が上昇する。したがって、図3では流入絞り4
3b及び43cの付近の隙間41で圧力が上昇する。
円錐面25bに沿って流れ込む油が、ケージ22の摺動
孔22aの壁面とポペット25の隙間形成部25cの壁
面とで挾まれた部分に流速を持って入り込むと、その部
分の圧力が上昇する。したがって、図3では流入絞り4
3b及び43cの付近の隙間41で圧力が上昇する。
【0030】ところが、流入絞り43a付近の隙間41
は、図示のように流出口33aと流入絞り43aとが周
方向の位置関係で対応する位置関係にあるため、流れ込
む油はそのまま流出口33aへ流出して隙間41へは入
り込まないので、圧力上昇はない。そして、この場合に
は、流入絞り43aは逆にスプリング室37内の油を隙
間41を通して流出口33aへ流出させる流出絞りの役
目を果す。
は、図示のように流出口33aと流入絞り43aとが周
方向の位置関係で対応する位置関係にあるため、流れ込
む油はそのまま流出口33aへ流出して隙間41へは入
り込まないので、圧力上昇はない。そして、この場合に
は、流入絞り43aは逆にスプリング室37内の油を隙
間41を通して流出口33aへ流出させる流出絞りの役
目を果す。
【0031】すなわち、図3に示した流出口33a〜3
3eと流入絞り43a〜43cとの位置関係では、流入
絞り43b及び43cが本来の流入絞りとしての機能を
果し、流入絞り43aは流出絞りとして機能し、スプリ
ング室37内の油を流出させる働きをする。
3eと流入絞り43a〜43cとの位置関係では、流入
絞り43b及び43cが本来の流入絞りとしての機能を
果し、流入絞り43aは流出絞りとして機能し、スプリ
ング室37内の油を流出させる働きをする。
【0032】この油の流れにより、図1に示したように
組立て完成後に油圧回路を構成するブロック35に取付
けられて初めて使用されるポペット弁20は、スプリン
グ室37内に最初は空気が入っているが、その油圧回路
の運転開始により、スプリング室37内の空気が速やか
に排出される。
組立て完成後に油圧回路を構成するブロック35に取付
けられて初めて使用されるポペット弁20は、スプリン
グ室37内に最初は空気が入っているが、その油圧回路
の運転開始により、スプリング室37内の空気が速やか
に排出される。
【0033】なお、図3から明らかなように、流出ポー
トと流入絞り(その一部は流出絞りとして機能する)の
数,大きさ,配設位置は、適宜設計することができる。
図4は他の実施例を示すポペット弁の断面図であり、図
1と対応する部分には同一の符号を付してある。
トと流入絞り(その一部は流出絞りとして機能する)の
数,大きさ,配設位置は、適宜設計することができる。
図4は他の実施例を示すポペット弁の断面図であり、図
1と対応する部分には同一の符号を付してある。
【0034】この実施例は、図1の実施例に対し、スリ
ット溝38と流出絞り44を追加した点が異なり、ポペ
ット弁20′を図4に示すように縦方向に取り付けて使
用する場合に、スプリング室37内の空気を速やかに外
部へ排出するために有効に機能する排出用の流出絞り4
4を、リテーナ23に設けている。
ット溝38と流出絞り44を追加した点が異なり、ポペ
ット弁20′を図4に示すように縦方向に取り付けて使
用する場合に、スプリング室37内の空気を速やかに外
部へ排出するために有効に機能する排出用の流出絞り4
4を、リテーナ23に設けている。
【0035】すなわち、リテーナ23に、スプリング室
37をそのリテーナ23に形成したスリット溝38を介
して流出口33a〜33e及び流出ポート36に通じる
流出室34に連通させる流出絞り44を形成している。
そのスリット溝38は、図5に示すようにリテーナ23
の外周面の一端側に形成した雄ネジ部23aのネジ面の
一部を、同図で上下方向に沿って所定の深さに削り取っ
て形成したスリット状の溝である。
37をそのリテーナ23に形成したスリット溝38を介
して流出口33a〜33e及び流出ポート36に通じる
流出室34に連通させる流出絞り44を形成している。
そのスリット溝38は、図5に示すようにリテーナ23
の外周面の一端側に形成した雄ネジ部23aのネジ面の
一部を、同図で上下方向に沿って所定の深さに削り取っ
て形成したスリット状の溝である。
【0036】なお、流入絞り43a〜43cと流出絞り
44及びスリット溝38の大きさは、上述したスプリン
グ室37内の空気をその外部へ排出させるエア抜け性
と、ポペット25の振動を押えるダンピング性とを考慮
して決定する。
44及びスリット溝38の大きさは、上述したスプリン
グ室37内の空気をその外部へ排出させるエア抜け性
と、ポペット25の振動を押えるダンピング性とを考慮
して決定する。
【0037】すなわち、図1の実施例では、流入絞り4
3a〜43cのいずれか(図3の位置では43bと43
c)によりスプリング室37内に油を流入させ、それを
流出絞りとして機能する位置にある流入絞り(図3の位
置では43a)から流出させることによって、スプリン
グ室37内の圧力(背圧)を高めて、ポペット25の振
動に対するダンピング効果を高めるようにしており、図
4の実施例では、さらに流出絞り44及びスリット溝3
8からもスプリング室37内の油を流出させながら、ダ
ンピング効果を高めるようにしている。
3a〜43cのいずれか(図3の位置では43bと43
c)によりスプリング室37内に油を流入させ、それを
流出絞りとして機能する位置にある流入絞り(図3の位
置では43a)から流出させることによって、スプリン
グ室37内の圧力(背圧)を高めて、ポペット25の振
動に対するダンピング効果を高めるようにしており、図
4の実施例では、さらに流出絞り44及びスリット溝3
8からもスプリング室37内の油を流出させながら、ダ
ンピング効果を高めるようにしている。
【0038】なお、実験結果によれば、流入絞りを直径
1mmの孔としてポペット25の隙間形成部25cの周
面に互いに周方向に間隔を置いて3個(43a〜43c)
形成し、流出絞り44を直径1mmの孔として1個形成
したときに、流出ポート36が接続されるタンクライン
の抵抗が高く、その部分の圧力及び圧力変動が大きくて
ポペット25の干渉振動が発生しやすい条件にある油圧
回路の場合であっても、上記エア抜け性とダンピング性
を共に高めることができ、ポペット25の振動を少なく
することができて効果的であった。
1mmの孔としてポペット25の隙間形成部25cの周
面に互いに周方向に間隔を置いて3個(43a〜43c)
形成し、流出絞り44を直径1mmの孔として1個形成
したときに、流出ポート36が接続されるタンクライン
の抵抗が高く、その部分の圧力及び圧力変動が大きくて
ポペット25の干渉振動が発生しやすい条件にある油圧
回路の場合であっても、上記エア抜け性とダンピング性
を共に高めることができ、ポペット25の振動を少なく
することができて効果的であった。
【0039】図1及び図4のポペット弁20及び20′
は、流体の制御圧力を変える場合には、図11で説明し
たポペット弁1と同様に、袋ナット29を取外してロッ
クナット28を一旦緩めてスプリング受け26を回転さ
せ、それをリテーナ23に対して図1及び図4で上下方
向に移動調整する。
は、流体の制御圧力を変える場合には、図11で説明し
たポペット弁1と同様に、袋ナット29を取外してロッ
クナット28を一旦緩めてスプリング受け26を回転さ
せ、それをリテーナ23に対して図1及び図4で上下方
向に移動調整する。
【0040】そして、ロックナット28を、スプリング
31のスプリング力が所望の値となる位置で再び締め付
けることによりスプリング受け26を固定し、そのスプ
リング受け26の調整ネジ部27に誤操作防止用の袋ナ
ット29を装着して、誤ってスプリング受け26が回転
されないようにする。
31のスプリング力が所望の値となる位置で再び締め付
けることによりスプリング受け26を固定し、そのスプ
リング受け26の調整ネジ部27に誤操作防止用の袋ナ
ット29を装着して、誤ってスプリング受け26が回転
されないようにする。
【0041】なお、ポペット25の外周面には、図6に
示すように同図で上下方向(ポペット25の移動方向)
に沿う所定の深さのスリット溝21を、ポペット25の
摺動部25aの外径を若干細径にする代わりに、周方向
に所定の間隔を置いて部分的に形成することによって隙
間形成部を形成し、その隙間形成部と図1及び図4に示
した摺動孔22aとの間に隙間41を形成するようにし
てもよい。
示すように同図で上下方向(ポペット25の移動方向)
に沿う所定の深さのスリット溝21を、ポペット25の
摺動部25aの外径を若干細径にする代わりに、周方向
に所定の間隔を置いて部分的に形成することによって隙
間形成部を形成し、その隙間形成部と図1及び図4に示
した摺動孔22aとの間に隙間41を形成するようにし
てもよい。
【0042】図7はこの発明を適用した高クラッキング
圧力のポペット弁であるチェック弁を示す断面図であ
る。このチェック弁50は、ケージ52に形成した摺動
孔52aに円錐面55bを有するポペット55の摺動部
55aを移動可能に嵌入させ、そのポペット55を一端
がスプリング受け56によって押えられたスプリング5
1の付勢力によって、円錐面55bがケージ52のシー
ト54に接触する方向に付勢している。
圧力のポペット弁であるチェック弁を示す断面図であ
る。このチェック弁50は、ケージ52に形成した摺動
孔52aに円錐面55bを有するポペット55の摺動部
55aを移動可能に嵌入させ、そのポペット55を一端
がスプリング受け56によって押えられたスプリング5
1の付勢力によって、円錐面55bがケージ52のシー
ト54に接触する方向に付勢している。
【0043】そのポペット55は、円錐面55bと摺動
部55aとの間に、その摺動部55aの外径よりも若干
細径とした隙間形成部55cを形成し、その隙間形成部
55cと摺動孔52aとの間で隙間61を形成してい
る。
部55aとの間に、その摺動部55aの外径よりも若干
細径とした隙間形成部55cを形成し、その隙間形成部
55cと摺動孔52aとの間で隙間61を形成してい
る。
【0044】さらに、その隙間形成部55cに、隙間6
1をポペット55内部のスプリング51が設けられてい
るスプリング室67へ連通させる流入絞り63を形成
し、そのスプリング室67をケージ52に形成した油路
68を介して流出室65から流出ポート66に連通させ
る流出絞り64をケージ52に設けている。
1をポペット55内部のスプリング51が設けられてい
るスプリング室67へ連通させる流入絞り63を形成
し、そのスプリング室67をケージ52に形成した油路
68を介して流出室65から流出ポート66に連通させ
る流出絞り64をケージ52に設けている。
【0045】そして、このチェック弁50は、使用する
ときはケージ52の部分をボルト締めによってブロック
60に単体弁の状態で固定する。したがって、この状態
で流入ポート62から流入する油は、シート54に圧接
した状態にあるポペット55を押し開き、ポペット55
の円錐面55bとシート54との間を通って流出ポート
66へ流出すると共に、隙間61を形成する隙間形成部
55cと摺動孔52aとの間に流入する。そのため、そ
の隙間61の部分の圧力が上昇する。
ときはケージ52の部分をボルト締めによってブロック
60に単体弁の状態で固定する。したがって、この状態
で流入ポート62から流入する油は、シート54に圧接
した状態にあるポペット55を押し開き、ポペット55
の円錐面55bとシート54との間を通って流出ポート
66へ流出すると共に、隙間61を形成する隙間形成部
55cと摺動孔52aとの間に流入する。そのため、そ
の隙間61の部分の圧力が上昇する。
【0046】それによって、隙間61から流入絞り63
を通ってスプリング室67に流れ、さらにそのスプリン
グ室67から流出絞り64を通って油路68から流出室
65及び流出ポート66に至る油の流れができる。この
油の流れにより、最初にチェック弁50のスプリング室
67内に空気が入っていても、それを図1及び図4のポ
ペット弁20,20′の場合と同様に、運転開始直後に
速やかにスプリング室67から排出させることができ
る。
を通ってスプリング室67に流れ、さらにそのスプリン
グ室67から流出絞り64を通って油路68から流出室
65及び流出ポート66に至る油の流れができる。この
油の流れにより、最初にチェック弁50のスプリング室
67内に空気が入っていても、それを図1及び図4のポ
ペット弁20,20′の場合と同様に、運転開始直後に
速やかにスプリング室67から排出させることができ
る。
【0047】したがって、図1及び図4のポペット弁2
0,20′の場合と同様に、チェック弁50を装着した
油圧回路の運転を開始すれば、振動及び騒音が発生しな
い正常な状態でチェック弁50を速やかに動作させるこ
とができる。
0,20′の場合と同様に、チェック弁50を装着した
油圧回路の運転を開始すれば、振動及び騒音が発生しな
い正常な状態でチェック弁50を速やかに動作させるこ
とができる。
【0048】図8は流出絞りをポペットの円錐面部に形
成するようにしたチェック弁の例を示す断面図であり、
図7と対応する部分には同一の符号を付してある。この
チェック弁70は、図7のチェック弁50のポペット5
5に対し、流出絞り74を設ける位置をポペット55′
の円錐面55bが形成されている円錐面部55dに設け
るようにして、油路68を無くした点のみが異なる。
成するようにしたチェック弁の例を示す断面図であり、
図7と対応する部分には同一の符号を付してある。この
チェック弁70は、図7のチェック弁50のポペット5
5に対し、流出絞り74を設ける位置をポペット55′
の円錐面55bが形成されている円錐面部55dに設け
るようにして、油路68を無くした点のみが異なる。
【0049】その円錐面55b上における流出絞り74
の位置は、図8に矢示Aで示すように、ポペット55′
の円錐面55bとシート54との間を通って隙間61に
入り込んで隙間形成部55c及び摺動孔52aの各壁面
に衝突して跳ね返ってくる油の流れ(同図に矢示Bで示
す)の影響を受けない位置にする。
の位置は、図8に矢示Aで示すように、ポペット55′
の円錐面55bとシート54との間を通って隙間61に
入り込んで隙間形成部55c及び摺動孔52aの各壁面
に衝突して跳ね返ってくる油の流れ(同図に矢示Bで示
す)の影響を受けない位置にする。
【0050】すなわち、スプリング室67内の油を逃が
す流出絞り74の流出室65に連通する出口部分の圧力
が、隙間61を形成する隙間形成部55c及び摺動孔5
2aの壁面に衝突して跳ね返ってくる油の動圧の影響を
受けて圧力上昇することがないように、流出絞り74の
位置を隙間61の部分から十分に離すとよい。このよう
にすれば、流出絞り74の出口部分は、隙間61に入り
込んで壁に衝突して跳ね返ってくる流体の衝突流れによ
る圧力上昇が殆どなくなるため、流出室65と略同圧に
なる。
す流出絞り74の流出室65に連通する出口部分の圧力
が、隙間61を形成する隙間形成部55c及び摺動孔5
2aの壁面に衝突して跳ね返ってくる油の動圧の影響を
受けて圧力上昇することがないように、流出絞り74の
位置を隙間61の部分から十分に離すとよい。このよう
にすれば、流出絞り74の出口部分は、隙間61に入り
込んで壁に衝突して跳ね返ってくる流体の衝突流れによ
る圧力上昇が殆どなくなるため、流出室65と略同圧に
なる。
【0051】したがって、衝突流れによって高められた
スプリング室67内の圧力に対して、流出絞り74の流
出室65に連通する出口部分の圧力が低くなるので、使
用初期の段階でスプリング室67内に空気が入っていて
も、それを速やかに流出室65へ排出させることができ
る。
スプリング室67内の圧力に対して、流出絞り74の流
出室65に連通する出口部分の圧力が低くなるので、使
用初期の段階でスプリング室67内に空気が入っていて
も、それを速やかに流出室65へ排出させることができ
る。
【0052】なお、流出絞り74の出口部分の形状は、
ポペット55′の円錐面55bに沿う流体の流れを大き
く乱すものでなければよいので、図9に示すように円錐
面55bの流出絞り74の出口部分74aに、そこを通
る一定幅の面取り75を全周に亘って形成するようにし
てもよい。また、図10に示すように、流出絞り74の
出口部分74aについてのみ、面取り76を形成しても
よい。
ポペット55′の円錐面55bに沿う流体の流れを大き
く乱すものでなければよいので、図9に示すように円錐
面55bの流出絞り74の出口部分74aに、そこを通
る一定幅の面取り75を全周に亘って形成するようにし
てもよい。また、図10に示すように、流出絞り74の
出口部分74aについてのみ、面取り76を形成しても
よい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によるポ
ペット弁を使用して油圧回路を構成すれば、そのポペッ
ト弁のスプリング室内に初期の段階で入っている空気
は、油圧回路の運転直後に速やかに外部に抜けるので、
運転を開始してからすぐに振動や騒音のない正常運転に
入ることができる。
ペット弁を使用して油圧回路を構成すれば、そのポペッ
ト弁のスプリング室内に初期の段階で入っている空気
は、油圧回路の運転直後に速やかに外部に抜けるので、
運転を開始してからすぐに振動や騒音のない正常運転に
入ることができる。
【0054】また、流体をスプリング室内に流入させる
部分に流入絞りを、そのスプリング室内から流体を流出
させる部分に流出絞りをそれぞれ設けているため、スプ
リング室内に流入した流体を流出絞りによって徐々に流
出させることにより、スプリング室内の圧力(背圧)を
高めることができるので、圧力変化によってポペットが
振動しようとしてもダンピング効果が働いて、その振動
を防止することができ、うなり音(鳴き)等の異音の発
生も防止できる。
部分に流入絞りを、そのスプリング室内から流体を流出
させる部分に流出絞りをそれぞれ設けているため、スプ
リング室内に流入した流体を流出絞りによって徐々に流
出させることにより、スプリング室内の圧力(背圧)を
高めることができるので、圧力変化によってポペットが
振動しようとしてもダンピング効果が働いて、その振動
を防止することができ、うなり音(鳴き)等の異音の発
生も防止できる。
【0055】さらに、流出路へ連通するタンクラインに
圧力変動が生じても、流出絞りによって、その圧力変動
がスプリング室に作用するのを防止することができる。
圧力変動が生じても、流出絞りによって、その圧力変動
がスプリング室に作用するのを防止することができる。
【図1】この発明の一実施例であるポペット弁を油圧回
路を構成するブロックに取付けた状態を示す断面図であ
る。
路を構成するブロックに取付けた状態を示す断面図であ
る。
【図2】同じくそのポペット弁の流入絞り付近を拡大し
て示す断面図である。
て示す断面図である。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】他の実施例を示すポペット弁の断面図である。
【図5】図4のポペット弁に設けられているリテーナ2
3の雄ネジ部23aに形成されているスリット溝38を
説明するためにリテーナ23の一部を示す正面図であ
る。
3の雄ネジ部23aに形成されているスリット溝38を
説明するためにリテーナ23の一部を示す正面図であ
る。
【図6】図1及び図4のポペット弁に設けられているポ
ペット25の隙間形成部をスリット溝21で形成した場
合の例を示す正面図である。
ペット25の隙間形成部をスリット溝21で形成した場
合の例を示す正面図である。
【図7】この発明を高クラッキング圧力のポペット弁で
あるチェック弁に適用した実施例を示す断面図である。
あるチェック弁に適用した実施例を示す断面図である。
【図8】図7のチェック弁における流出絞りをポペット
の円錐面部に形成するようにした実施例を示す断面図で
ある。
の円錐面部に形成するようにした実施例を示す断面図で
ある。
【図9】図8のチェック弁のポペット55′に形成した
流出絞り74の出口部分に一定幅の面取り75を全周に
亘って形成した例を片側を断面状態にして示す正面図で
ある。
流出絞り74の出口部分に一定幅の面取り75を全周に
亘って形成した例を片側を断面状態にして示す正面図で
ある。
【図10】同じくそのポペット55′の流出絞り74の
出口部分のみに面取り76を部分的に形成した例を片側
を断面状態にして示す正面図である。
出口部分のみに面取り76を部分的に形成した例を片側
を断面状態にして示す正面図である。
【図11】従来の直動形のポペット弁を例示する断面図
である。
である。
20,20′:ポペット弁 22,52:ケージ 22a,52a:摺動孔 24,54:シート 25,55,55′:ポペット 25a,55a:摺動部 25b,55b:円錐面 25c,55c:隙間形成部 26,56:スプリング受け 31,51:スプリング 33a〜33e,流出口(流出路) 37,67:スプリング室 41,61:隙間 43a〜43c,63:流入絞り 44,64,74:流出絞り 50,70:チェック弁(ポペット弁) 55d:円錐面部 65:流出室(流出路)
Claims (3)
- 【請求項1】 摺動部の先端に円錐面を有するポペット
の前記摺動部をケージの摺動孔に移動可能に嵌入させ、
該ポペットをスプリングの付勢力によって前記円錐面が
前記ケージに形成されたシートに接する方向に付勢する
ことにより、該ポペットの円錐面と前記シートとの間を
押し開いて流出路に流出する流体の圧力を制御するよう
にしたポペット弁において、 前記ポペットの円錐面と前記摺動部との間に該摺動部の
外径よりも若干細径とするかあるいは該ポペットの前記
摺動方向に沿う溝を部分的に形成して前記摺動孔との間
に隙間を形成する隙間形成部を設け、該隙間形成部に前
記隙間をポペット内部の前記スプリングが設けられてい
るスプリング室へ連通させる流入絞りを形成すると共
に、該スプリング室を前記流出路へ連通させる流出絞り
を設けたことを特徴とするポペット弁。 - 【請求項2】 前記流出絞りを前記ポペットの円錐面部
に形成したことを特徴とする請求項1記載のポペット
弁。 - 【請求項3】 請求項1記載のポペット弁において、前
記流出路を前記ケージに周方向に間隔を置いて複数個形
成すると共に前記流入絞りを前記隙間形成部に複数個形
成し、該流入絞りをそのいずれかが常に前記流出路のい
ずれかに対応して前記スプリング室内から前記流出路へ
向かう流体の流れ作用域が形成されるように配置し、該
流入絞りの一部が前記流出絞りを兼ねるようにしたこと
を特徴とするポペット弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2137394A JPH07229569A (ja) | 1994-02-18 | 1994-02-18 | ポペット弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2137394A JPH07229569A (ja) | 1994-02-18 | 1994-02-18 | ポペット弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07229569A true JPH07229569A (ja) | 1995-08-29 |
Family
ID=12053297
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2137394A Pending JPH07229569A (ja) | 1994-02-18 | 1994-02-18 | ポペット弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07229569A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2001065456A (ja) * | 1999-08-25 | 2001-03-16 | Kayaba Ind Co Ltd | ポンプ組付型リリーフバルブ |
KR100937249B1 (ko) * | 2007-09-17 | 2010-01-18 | 유병반 | 압력제어밸브 |
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WO2013105442A1 (ja) * | 2012-01-13 | 2013-07-18 | カヤバ工業株式会社 | リリーフ弁 |
JP2013193383A (ja) * | 2012-03-21 | 2013-09-30 | Fuji Xerox Co Ltd | 押出成形機用の形状調整機構、筒状部材の製造方法 |
KR20160075098A (ko) * | 2014-12-19 | 2016-06-29 | 두산인프라코어 주식회사 | 굴삭기의 암 제어 밸브 유닛용 스풀 |
-
1994
- 1994-02-18 JP JP2137394A patent/JPH07229569A/ja active Pending
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