JPH07207163A - フッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴム組成物 - Google Patents
フッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴム組成物Info
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- JPH07207163A JPH07207163A JP1985394A JP1985394A JPH07207163A JP H07207163 A JPH07207163 A JP H07207163A JP 1985394 A JP1985394 A JP 1985394A JP 1985394 A JP1985394 A JP 1985394A JP H07207163 A JPH07207163 A JP H07207163A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 電子写真複写機、プリンター等に好適なフッ
素樹脂被覆定着ロールを形成するためのシリコーンゴム
組成物を提供する。 【構成】 (A)分子鎖側鎖に少なくとも1個のケイ素原
子結合アルケニル基を有し、かつ一分子中に少なくとも
3個のケイ素原子結合アルケニル基を有するジオルガノ
ポリシロキサン100重量部、(B)分子鎖末端に2個以
下のケイ素原子結合アルケニル基を有し、その平均値が
0.5〜1.5個であるジオルガノポリシロキサン10
〜1000重量部、(C)一分子中に少なくとも2個のケ
イ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン
{(C)成分の配合量は、(A)成分中と(B)成分中の合計
のケイ素原子結合アルケニル基1モルに対して(C)成分
中のケイ素原子結合水素原子が0.5〜20モルとなる
量である。}および(D)触媒量の白金系触媒からなる組
成物。
素樹脂被覆定着ロールを形成するためのシリコーンゴム
組成物を提供する。 【構成】 (A)分子鎖側鎖に少なくとも1個のケイ素原
子結合アルケニル基を有し、かつ一分子中に少なくとも
3個のケイ素原子結合アルケニル基を有するジオルガノ
ポリシロキサン100重量部、(B)分子鎖末端に2個以
下のケイ素原子結合アルケニル基を有し、その平均値が
0.5〜1.5個であるジオルガノポリシロキサン10
〜1000重量部、(C)一分子中に少なくとも2個のケ
イ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン
{(C)成分の配合量は、(A)成分中と(B)成分中の合計
のケイ素原子結合アルケニル基1モルに対して(C)成分
中のケイ素原子結合水素原子が0.5〜20モルとなる
量である。}および(D)触媒量の白金系触媒からなる組
成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フッ素樹脂被覆定着ロ
ール用シリコーンゴム組成物に関し、詳しくは、ロール
軸の外周面に低硬度で低圧縮永久歪率のシリコーンゴム
層を有し、該シリコーンゴム層の外周面にフッ素樹脂層
を有する、電子写真複写機、プリンター等に好適なフッ
素樹脂被覆定着ロールを形成するためのシリコーンゴム
組成物に関する。
ール用シリコーンゴム組成物に関し、詳しくは、ロール
軸の外周面に低硬度で低圧縮永久歪率のシリコーンゴム
層を有し、該シリコーンゴム層の外周面にフッ素樹脂層
を有する、電子写真複写機、プリンター等に好適なフッ
素樹脂被覆定着ロールを形成するためのシリコーンゴム
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真複写機では、感光体表面
に形成したトナー像を転写用紙に転写し、次いで定着ロ
ールにより該トナー像を該転写用紙に定着して複写する
接触加熱定着方式が広く採用されている。この方式によ
る電子写真複写機において、定着ロールには、鮮明な画
像を得るために高トナー離型性を有することが要求され
る。
に形成したトナー像を転写用紙に転写し、次いで定着ロ
ールにより該トナー像を該転写用紙に定着して複写する
接触加熱定着方式が広く採用されている。この方式によ
る電子写真複写機において、定着ロールには、鮮明な画
像を得るために高トナー離型性を有することが要求され
る。
【0003】金属製のロール軸の外周面にシリコーンゴ
ム層のみを有する従来の定着ロールはトナー離型性が十
分でなく、優れたトナー離型性を有する定着ロールとし
て、金属製のロール軸の外周面にシリコーンゴムからな
る弾性体層を形成し、かつ該弾性体層をフッ素樹脂から
なる硬質層で被覆してなるフッ素樹脂被覆定着ロールが
数多く提案されている(特開昭53−74436号公
報、特開昭57−89785号公報、実開昭58−15
7351号公報、特開昭59−74578号公報および
特開昭59−52269号公報参照)。
ム層のみを有する従来の定着ロールはトナー離型性が十
分でなく、優れたトナー離型性を有する定着ロールとし
て、金属製のロール軸の外周面にシリコーンゴムからな
る弾性体層を形成し、かつ該弾性体層をフッ素樹脂から
なる硬質層で被覆してなるフッ素樹脂被覆定着ロールが
数多く提案されている(特開昭53−74436号公
報、特開昭57−89785号公報、実開昭58−15
7351号公報、特開昭59−74578号公報および
特開昭59−52269号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フッ素樹脂は
比較的硬度が高いことから、フッ素樹脂被覆定着ロール
の硬度は、従来の定着ロールの硬度に比べてかなり高く
なり、さらに定着ロール自体の反発弾性が低下するた
め、このようなフッ素樹脂被覆定着ロールを用いると、
封筒のような厚みが均一でない転写用紙にしわが生じる
という問題があった。
比較的硬度が高いことから、フッ素樹脂被覆定着ロール
の硬度は、従来の定着ロールの硬度に比べてかなり高く
なり、さらに定着ロール自体の反発弾性が低下するた
め、このようなフッ素樹脂被覆定着ロールを用いると、
封筒のような厚みが均一でない転写用紙にしわが生じる
という問題があった。
【0005】このため、フッ素樹脂と金属製のロール軸
との間の弾性体層を形成するシリコーンゴムとして、比
較的硬度の低いシリコーンゴムが用いられているが、フ
ッ素樹脂被覆定着ロールとして使用した場合、繰り返し
の変形により反発弾性が低下したり、クリープによる劣
化したりするという問題があった。
との間の弾性体層を形成するシリコーンゴムとして、比
較的硬度の低いシリコーンゴムが用いられているが、フ
ッ素樹脂被覆定着ロールとして使用した場合、繰り返し
の変形により反発弾性が低下したり、クリープによる劣
化したりするという問題があった。
【0006】本発明者らは、上記問題点を解決するため
鋭意検討した結果、本発明に到達した。
鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明の目的は、電子写真複写
機、プリンター等に好適なフッ素樹脂被覆定着ロールを
形成するためのシリコーンゴム組成物を提供することに
ある。
機、プリンター等に好適なフッ素樹脂被覆定着ロールを
形成するためのシリコーンゴム組成物を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明
は、(A)分子鎖側鎖に少なくとも1個のケイ素原子結合
アルケニル基を有し、かつ一分子中に少なくとも3個の
ケイ素原子結合アルケニル基を有するジオルガノポリシ
ロキサン
100重量部、(B)分子鎖末端に2個以下のケイ素
原子結合アルケニル基を有し、その平均値が0.5〜
1.5個であり、かつ分子鎖側鎖にケイ素原子結合アル
ケニル基を有しないジオルガノポリシロキサン
10〜1000重量部、(C)一分子中に少
なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガ
ノポリシロキサン{(C)成分の配合量は、(A)成分中と
(B)成分中の合計のケイ素原子結合アルケニル基1モル
に対して(C)成分中のケイ素原子結合水素原子が0.5
〜20モルとなる量である。}および(D)触媒量の白金
系触媒からなる組成物であり、該組成物を硬化して得ら
れるシリコーンゴムのJISK 6301に規定される
JIS A硬度が10以下であり、かつ圧縮永久歪率が
15%以下であることを特徴とする、ロール軸の外周面
にシリコーンゴム層を有し、該シリコーンゴム層の外周
面にフッ素樹脂層を有するフッ素樹脂被覆定着ロール用
シリコーンゴム組成物に関する。
は、(A)分子鎖側鎖に少なくとも1個のケイ素原子結合
アルケニル基を有し、かつ一分子中に少なくとも3個の
ケイ素原子結合アルケニル基を有するジオルガノポリシ
ロキサン
100重量部、(B)分子鎖末端に2個以下のケイ素
原子結合アルケニル基を有し、その平均値が0.5〜
1.5個であり、かつ分子鎖側鎖にケイ素原子結合アル
ケニル基を有しないジオルガノポリシロキサン
10〜1000重量部、(C)一分子中に少
なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガ
ノポリシロキサン{(C)成分の配合量は、(A)成分中と
(B)成分中の合計のケイ素原子結合アルケニル基1モル
に対して(C)成分中のケイ素原子結合水素原子が0.5
〜20モルとなる量である。}および(D)触媒量の白金
系触媒からなる組成物であり、該組成物を硬化して得ら
れるシリコーンゴムのJISK 6301に規定される
JIS A硬度が10以下であり、かつ圧縮永久歪率が
15%以下であることを特徴とする、ロール軸の外周面
にシリコーンゴム層を有し、該シリコーンゴム層の外周
面にフッ素樹脂層を有するフッ素樹脂被覆定着ロール用
シリコーンゴム組成物に関する。
【0009】本発明のフッ素樹脂被覆定着ロール用シリ
コーンゴム組成物について詳細に説明する。
コーンゴム組成物について詳細に説明する。
【0010】(A)成分のジオルガノポリシロキサンは本
組成物の主剤であり、かつ本組成物を硬化して得られる
シリコーンゴムの圧縮永久歪率を小さくするための成分
である。(A)成分は、分子鎖側鎖に少なくとも1個のケ
イ素原子結合アルケニル基を有し、かつ一分子中に少な
くとも3個のケイ素原子結合アルケニル基を有すること
が必要であり、特に分子鎖側鎖に少なくとも1個有する
ケイ素原子結合アルケニル基により、本組成物を硬化し
て得られるシリコーンゴムの圧縮永久歪率を小さくする
ことができる。(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル
基として具体的には、ビニル基,アリル基,ブテニル
基,ペンテニル基,ヘキセニル基,ヘプテニル基が例示
され、好ましくはビニル基である。また、(A)成分中の
ケイ素原子結合アルケニル基以外のケイ素原子結合有機
基として具体的には、メチル基,エチル基,プロピル
基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基等のアルキル
基;フェニル基,トリル基,キシリル基等のアリール
基;ベンジル基,フェネチル基等のアラルキル基;3−
クロロプロピル基,3,3,3−トリフロロプロピル基
等のハロ置換アルキル基が例示され、好ましくはメチル
基,フェニル基である。また、(A)成分の粘度は特に限
定されず、例えば、25℃における粘度が1,000セ
ンチポイズ以上であることが好ましく、さらに10,0
00〜500,000センチポイズの範囲内であること
が好ましい。
組成物の主剤であり、かつ本組成物を硬化して得られる
シリコーンゴムの圧縮永久歪率を小さくするための成分
である。(A)成分は、分子鎖側鎖に少なくとも1個のケ
イ素原子結合アルケニル基を有し、かつ一分子中に少な
くとも3個のケイ素原子結合アルケニル基を有すること
が必要であり、特に分子鎖側鎖に少なくとも1個有する
ケイ素原子結合アルケニル基により、本組成物を硬化し
て得られるシリコーンゴムの圧縮永久歪率を小さくする
ことができる。(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル
基として具体的には、ビニル基,アリル基,ブテニル
基,ペンテニル基,ヘキセニル基,ヘプテニル基が例示
され、好ましくはビニル基である。また、(A)成分中の
ケイ素原子結合アルケニル基以外のケイ素原子結合有機
基として具体的には、メチル基,エチル基,プロピル
基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基等のアルキル
基;フェニル基,トリル基,キシリル基等のアリール
基;ベンジル基,フェネチル基等のアラルキル基;3−
クロロプロピル基,3,3,3−トリフロロプロピル基
等のハロ置換アルキル基が例示され、好ましくはメチル
基,フェニル基である。また、(A)成分の粘度は特に限
定されず、例えば、25℃における粘度が1,000セ
ンチポイズ以上であることが好ましく、さらに10,0
00〜500,000センチポイズの範囲内であること
が好ましい。
【0011】このような(A)成分のジオルガノポリシロ
キサンとして具体的には、分子鎖両末端トリメチルシロ
キシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサ
ン共重合体,分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メ
チルビニルポリシロキサン,分子鎖両末端トリメチルシ
ロキシ基封鎖メチルビニルシロキサン・メチルフェニル
シロキサン共重合体,分子鎖両末端トリメチルシロキシ
基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・
メチルフェニルシロキサン共重合体,分子鎖両末端ジメ
チルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル
ビニルシロキサン共重合体,分子鎖両末端ジメチルビニ
ルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン,分子鎖
両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルビニルシロ
キサン・メチルフェニルシロキサン共重合体,分子鎖両
末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン
・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン
共重合体,分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロ
キサン・メチルビニルシロキサン共重合体,分子鎖両末
端シラノール基封鎖メチルビニルポリシロキサン,分子
鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチル
ビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体
が例示される。
キサンとして具体的には、分子鎖両末端トリメチルシロ
キシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサ
ン共重合体,分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メ
チルビニルポリシロキサン,分子鎖両末端トリメチルシ
ロキシ基封鎖メチルビニルシロキサン・メチルフェニル
シロキサン共重合体,分子鎖両末端トリメチルシロキシ
基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・
メチルフェニルシロキサン共重合体,分子鎖両末端ジメ
チルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル
ビニルシロキサン共重合体,分子鎖両末端ジメチルビニ
ルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン,分子鎖
両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルビニルシロ
キサン・メチルフェニルシロキサン共重合体,分子鎖両
末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン
・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン
共重合体,分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロ
キサン・メチルビニルシロキサン共重合体,分子鎖両末
端シラノール基封鎖メチルビニルポリシロキサン,分子
鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチル
ビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体
が例示される。
【0012】(B)成分のジオルガノポリシロキサンは、
本組成物を硬化して得られるシリコーンゴムの硬度を低
下させ、かつ圧縮永久歪率を悪化させないための成分で
ある。(B)成分は、分子鎖末端に2個以下のケイ素原子
結合アルケニル基を有し、その平均値が0.5〜1.5
個であり、かつ分子鎖側鎖にケイ素原子結合アルケニル
基を有しないことが必要である。(B)成分中のケイ素原
子結合アルケニル基として具体的には、ビニル基,アリ
ル基,ブテニル基,ペンテニル基,ヘキセニル基,ヘプ
テニル基が例示され、好ましくはビニル基である。ま
た、(B)成分中のケイ素原子結合アルケニル基以外のケ
イ素原子結合有機基として具体的には、メチル基,エチ
ル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基
等のアルキル基;フェニル基,トリル基,キシリル基等
のアリール基;ベンジル基,フェネチル基等のアラルキ
ル基;3−クロロプロピル基,3,3,3−トリフロロ
プロピル基等のハロ置換アルキル基が例示され、好まし
くはメチル基,フェニル基である。また、(B)成分の粘
度は特に限定されず、例えば、25℃における粘度が5
00センチポイズ以上であることが好ましく、さらに
1,000〜100,000センチポイズの範囲内であ
ることが好ましい。
本組成物を硬化して得られるシリコーンゴムの硬度を低
下させ、かつ圧縮永久歪率を悪化させないための成分で
ある。(B)成分は、分子鎖末端に2個以下のケイ素原子
結合アルケニル基を有し、その平均値が0.5〜1.5
個であり、かつ分子鎖側鎖にケイ素原子結合アルケニル
基を有しないことが必要である。(B)成分中のケイ素原
子結合アルケニル基として具体的には、ビニル基,アリ
ル基,ブテニル基,ペンテニル基,ヘキセニル基,ヘプ
テニル基が例示され、好ましくはビニル基である。ま
た、(B)成分中のケイ素原子結合アルケニル基以外のケ
イ素原子結合有機基として具体的には、メチル基,エチ
ル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基
等のアルキル基;フェニル基,トリル基,キシリル基等
のアリール基;ベンジル基,フェネチル基等のアラルキ
ル基;3−クロロプロピル基,3,3,3−トリフロロ
プロピル基等のハロ置換アルキル基が例示され、好まし
くはメチル基,フェニル基である。また、(B)成分の粘
度は特に限定されず、例えば、25℃における粘度が5
00センチポイズ以上であることが好ましく、さらに
1,000〜100,000センチポイズの範囲内であ
ることが好ましい。
【0013】このような(B)成分のジオルガノポリシロ
キサンを調製する方法は特に限定されず、例えば、分子
鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシ
ロキサンと分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメ
チルポリシロキサンとを、活性白土等の酸性触媒または
水酸化カリウム等のアルカリ性触媒の存在下で再平衡化
反応する方法が挙げられる。
キサンを調製する方法は特に限定されず、例えば、分子
鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシ
ロキサンと分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメ
チルポリシロキサンとを、活性白土等の酸性触媒または
水酸化カリウム等のアルカリ性触媒の存在下で再平衡化
反応する方法が挙げられる。
【0014】このような(B)成分のジオルガノポリシロ
キサンとして具体的には、分子鎖末端がトリメチルシロ
キシ基で封鎖され、かつ他の分子鎖末端がジメチルビニ
ルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン,分
子鎖末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、かつ他の
分子鎖末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたメ
チルフェニルポリシロキサン,分子鎖末端がトリメチル
シロキシ基で封鎖され、かつ他の分子鎖末端がジメチル
ビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メ
チルフェニルシロキサン共重合体,分子鎖両末端がトリ
メチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン
と分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され
たジメチルポリシロキサンとを酸性触媒またはアルカリ
性触媒により再平衡化反応して得られたジメチルポリシ
ロキサン混合物、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基
で封鎖されたジメチルポリシロキサンと分子鎖両末端が
ジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたメチルフェニル
ポリシロキサンとを酸性触媒またはアルカリ性触媒によ
り再平衡化反応して得られたジメチルシロキサン・メチ
ルフェニルシロキサン共重合体混合物、分子鎖両末端が
トリメチルシロキシ基で封鎖されたメチルフェニルポリ
シロキサンと分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基
で封鎖されたジメチルポリシロキサンとを酸性触媒また
はアルカリ性触媒により再平衡化反応して得られたジメ
チルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体混
合物が例示される。
キサンとして具体的には、分子鎖末端がトリメチルシロ
キシ基で封鎖され、かつ他の分子鎖末端がジメチルビニ
ルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン,分
子鎖末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、かつ他の
分子鎖末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたメ
チルフェニルポリシロキサン,分子鎖末端がトリメチル
シロキシ基で封鎖され、かつ他の分子鎖末端がジメチル
ビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メ
チルフェニルシロキサン共重合体,分子鎖両末端がトリ
メチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン
と分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され
たジメチルポリシロキサンとを酸性触媒またはアルカリ
性触媒により再平衡化反応して得られたジメチルポリシ
ロキサン混合物、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基
で封鎖されたジメチルポリシロキサンと分子鎖両末端が
ジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたメチルフェニル
ポリシロキサンとを酸性触媒またはアルカリ性触媒によ
り再平衡化反応して得られたジメチルシロキサン・メチ
ルフェニルシロキサン共重合体混合物、分子鎖両末端が
トリメチルシロキシ基で封鎖されたメチルフェニルポリ
シロキサンと分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基
で封鎖されたジメチルポリシロキサンとを酸性触媒また
はアルカリ性触媒により再平衡化反応して得られたジメ
チルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体混
合物が例示される。
【0015】本組成物において、(B)成分の配合量は、
(A)成分100重量部に対して10〜1000重量部の
範囲内であることが必要であり、好ましくは10〜20
0重量部の範囲内である。これは、(B)成分の配合量
が、(A)成分100重量部に対して10重量部未満であ
ると、硬化後のJIS K 6301に規定されるJI
S A硬度が10以下であるシリコーンゴムを形成する
ためのシリコーンゴム組成物を調製することができず、
またこのようなシリコーンゴム組成物を用いたフッ素樹
脂被覆定着ロールは封筒のような転写用紙を用いると該
転写用紙にしわを生じるためであり、またこれが100
0重量部をこえると、硬化後のJIS K6301に規
定される圧縮永久歪率が15%以下であるシリコーンゴ
ムを形成するためのシリコーンゴム組成物を調製するこ
とができず、またこのようなシリコーンゴム組成物は十
分に硬化しなくなり、定着ロールを形成することができ
なくなるためである。
(A)成分100重量部に対して10〜1000重量部の
範囲内であることが必要であり、好ましくは10〜20
0重量部の範囲内である。これは、(B)成分の配合量
が、(A)成分100重量部に対して10重量部未満であ
ると、硬化後のJIS K 6301に規定されるJI
S A硬度が10以下であるシリコーンゴムを形成する
ためのシリコーンゴム組成物を調製することができず、
またこのようなシリコーンゴム組成物を用いたフッ素樹
脂被覆定着ロールは封筒のような転写用紙を用いると該
転写用紙にしわを生じるためであり、またこれが100
0重量部をこえると、硬化後のJIS K6301に規
定される圧縮永久歪率が15%以下であるシリコーンゴ
ムを形成するためのシリコーンゴム組成物を調製するこ
とができず、またこのようなシリコーンゴム組成物は十
分に硬化しなくなり、定着ロールを形成することができ
なくなるためである。
【0016】(C)成分のオルガノポリシロキサンは、本
組成物を硬化させるための架橋剤として作用し、一分子
中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有する
ことが必要であり、好ましくは一分子中にケイ素原子結
合水素原子が2〜6個の範囲内である。(C)成分中のケ
イ素原子結合水素原子の結合位置は特に限定されず、例
えば、分子鎖末端、分子鎖側鎖、分子鎖末端と分子鎖側
鎖が挙げられる。また、(C)成分中のケイ素原子結合有
機基として具体的には、メチル基,エチル基,プロピル
基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基等のアルキル
基;フェニル基,トリル基,キシリル基等のアリール
基;ベンジル基,フェネチル基等のアラルキル基;3−
クロロプロピル基,3,3,3−トリフロロプロピル基
等のハロ置換アルキル基が例示され、好ましくはメチル
基,フェニル基である。また、(C)成分の分子構造は特
に限定されず、具体的には、直鎖状、一部分岐を有する
直鎖状、分岐状、網状が例示され、好ましくは直鎖状、
一部分岐を有する直鎖状である。また、(C)成分の粘度
は特に限定されず、例えば、25℃における粘度が3〜
10,000センチポイズの範囲内であることが好まし
く、さらに3〜300センチポイズの範囲内であること
が好ましい。
組成物を硬化させるための架橋剤として作用し、一分子
中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有する
ことが必要であり、好ましくは一分子中にケイ素原子結
合水素原子が2〜6個の範囲内である。(C)成分中のケ
イ素原子結合水素原子の結合位置は特に限定されず、例
えば、分子鎖末端、分子鎖側鎖、分子鎖末端と分子鎖側
鎖が挙げられる。また、(C)成分中のケイ素原子結合有
機基として具体的には、メチル基,エチル基,プロピル
基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基等のアルキル
基;フェニル基,トリル基,キシリル基等のアリール
基;ベンジル基,フェネチル基等のアラルキル基;3−
クロロプロピル基,3,3,3−トリフロロプロピル基
等のハロ置換アルキル基が例示され、好ましくはメチル
基,フェニル基である。また、(C)成分の分子構造は特
に限定されず、具体的には、直鎖状、一部分岐を有する
直鎖状、分岐状、網状が例示され、好ましくは直鎖状、
一部分岐を有する直鎖状である。また、(C)成分の粘度
は特に限定されず、例えば、25℃における粘度が3〜
10,000センチポイズの範囲内であることが好まし
く、さらに3〜300センチポイズの範囲内であること
が好ましい。
【0017】このような(C)成分のオルガノポリシロキ
サンとして具体的には、分子鎖両末端トリメチルシロキ
シ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン,分子鎖
両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・
メチルハイドロジェンシロキサン共重合体,分子鎖両末
端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロ
キサン・メチルフェニルシロキサン共重合体,分子鎖両
末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メ
チルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキ
サン共重合体,分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシ
ロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン,分子鎖両末端ジ
メチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジ
ェンポリシロキサン,分子鎖両末端ジメチルハイドロジ
ェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイド
ロジェンシロキサン共重合体,分子鎖両末端ジメチルハ
イドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチ
ルフェニルシロキサン共重合体,分子鎖両末端ジメチル
ハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロ
キサン,分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロ
ジェンポリシロキサン,分子鎖両末端シラノール基封鎖
ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン
共重合体,分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイド
ロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合
体,分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン
・メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシ
ロキサン共重合体が例示される。
サンとして具体的には、分子鎖両末端トリメチルシロキ
シ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン,分子鎖
両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・
メチルハイドロジェンシロキサン共重合体,分子鎖両末
端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロ
キサン・メチルフェニルシロキサン共重合体,分子鎖両
末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メ
チルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキ
サン共重合体,分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシ
ロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン,分子鎖両末端ジ
メチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジ
ェンポリシロキサン,分子鎖両末端ジメチルハイドロジ
ェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイド
ロジェンシロキサン共重合体,分子鎖両末端ジメチルハ
イドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチ
ルフェニルシロキサン共重合体,分子鎖両末端ジメチル
ハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロ
キサン,分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロ
ジェンポリシロキサン,分子鎖両末端シラノール基封鎖
ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン
共重合体,分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイド
ロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合
体,分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン
・メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシ
ロキサン共重合体が例示される。
【0018】本組成物において、(C)成分の配合量は、
(A)成分中と(B)成分中の合計のケイ素原子結合アルケ
ニル基1モルに対して(C)成分中のケイ素原子結合水素
原子が0.5〜20モルの範囲内となる量であることが
必要であり、好ましくは0.8〜3モルの範囲内となる
量である。これは、(C)成分の配合量が、(A)成分中と
(B)成分中の合計のケイ素原子結合アルケニル基1モル
に対して(C)成分のケイ素原子結合水素原子が0.5モ
ル未満となる量では、得られた組成物が十分に硬化しな
くなり、良好な定着ロールを形成することができなくな
るためであり、またこれが20モルをこえる量では、得
られた組成物が硬化途上で発泡しやすく、硬化して得ら
れるシリコーンゴムの機械的強度が小さく、また耐熱性
が著しく低下するようになるからである。
(A)成分中と(B)成分中の合計のケイ素原子結合アルケ
ニル基1モルに対して(C)成分中のケイ素原子結合水素
原子が0.5〜20モルの範囲内となる量であることが
必要であり、好ましくは0.8〜3モルの範囲内となる
量である。これは、(C)成分の配合量が、(A)成分中と
(B)成分中の合計のケイ素原子結合アルケニル基1モル
に対して(C)成分のケイ素原子結合水素原子が0.5モ
ル未満となる量では、得られた組成物が十分に硬化しな
くなり、良好な定着ロールを形成することができなくな
るためであり、またこれが20モルをこえる量では、得
られた組成物が硬化途上で発泡しやすく、硬化して得ら
れるシリコーンゴムの機械的強度が小さく、また耐熱性
が著しく低下するようになるからである。
【0019】(D)成分の白金系触媒は、本組成物の硬化
を促進するための触媒であり、一般に、ヒドロシリル化
反応用触媒として周知の化合物が使用できる。このよう
な(D)成分として具体的には、白金黒,白金担持のアル
ミナ粉末,白金担持のシリカ粉末,白金担持のカーボン
粉末,塩化白金酸,塩化白金酸のアルコール溶液,塩化
白金酸とオレフィンとの錯体,塩化白金酸とビニルシロ
キサンとの錯体が例示され、さらにはこれら例示の白金
系触媒をメチルメタクリレート樹脂,ポリカーボネート
樹脂,ポリスチレン樹脂,シリコーン樹脂等の熱可塑性
有機樹脂中に分散した微粒子状の白金系触媒が例示され
る。
を促進するための触媒であり、一般に、ヒドロシリル化
反応用触媒として周知の化合物が使用できる。このよう
な(D)成分として具体的には、白金黒,白金担持のアル
ミナ粉末,白金担持のシリカ粉末,白金担持のカーボン
粉末,塩化白金酸,塩化白金酸のアルコール溶液,塩化
白金酸とオレフィンとの錯体,塩化白金酸とビニルシロ
キサンとの錯体が例示され、さらにはこれら例示の白金
系触媒をメチルメタクリレート樹脂,ポリカーボネート
樹脂,ポリスチレン樹脂,シリコーン樹脂等の熱可塑性
有機樹脂中に分散した微粒子状の白金系触媒が例示され
る。
【0020】本組成物において、(D)成分の配合量は触
媒量であり特に限定されず、本発明の組成物を硬化させ
るに十分な量あればよく、例えば、(A)成分と(B)成分
と(C)成分の合計量100万重量部に対して(D)成分中
の白金金属として0.1〜500重量部の範囲内となる
量であることが好ましく、さらに好ましくはこれが1〜
50重量部の範囲内となる量である。
媒量であり特に限定されず、本発明の組成物を硬化させ
るに十分な量あればよく、例えば、(A)成分と(B)成分
と(C)成分の合計量100万重量部に対して(D)成分中
の白金金属として0.1〜500重量部の範囲内となる
量であることが好ましく、さらに好ましくはこれが1〜
50重量部の範囲内となる量である。
【0021】本発明のフッ素樹脂被覆定着ロール用シリ
コーンゴム組成物は、上記(A)成分〜(D)成分を均一に
配合することにより得られるが、得られた該組成物の貯
蔵安定性を向上させ、取扱作業性を向上させるための任
意の成分として、3−メチル−1−ブチン−3−オー
ル、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、フ
ェニルブチノール等のアセチレン系化合物;3−メチル
−3−ペンテン−1−イン,3,5−ジメチル−3−ヘ
キセン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7
−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロ
テトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−
1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロトトラシロキ
サン、ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類,フォス
フィン類,メルカプタン類,ヒドラジン類等の硬化抑制
剤を配合することができる。これらの硬化抑制剤の配合
量は、(A)成分100重量部に対して0.001〜5重
量部の範囲内であることが好ましい。
コーンゴム組成物は、上記(A)成分〜(D)成分を均一に
配合することにより得られるが、得られた該組成物の貯
蔵安定性を向上させ、取扱作業性を向上させるための任
意の成分として、3−メチル−1−ブチン−3−オー
ル、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、フ
ェニルブチノール等のアセチレン系化合物;3−メチル
−3−ペンテン−1−イン,3,5−ジメチル−3−ヘ
キセン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7
−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロ
テトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−
1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロトトラシロキ
サン、ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類,フォス
フィン類,メルカプタン類,ヒドラジン類等の硬化抑制
剤を配合することができる。これらの硬化抑制剤の配合
量は、(A)成分100重量部に対して0.001〜5重
量部の範囲内であることが好ましい。
【0022】また、本発明のフッ素樹脂被覆定着ロール
用シリコーンゴム組成物には、硬化して得られるシリコ
ーンゴムの機械的強度を向上するための任意の成分とし
て無機質充填剤を配合することができる。本組成物に配
合することができる無機質充填剤としては、例えば、沈
澱シリカ微粉末,ヒュームドシリカ微粉末,焼成シリカ
微粉末,ヒュームド酸化チタン微粉末,粉砕石英微粉
末,ケイ藻土微粉末,アルミノケイ酸微粉末,酸化鉄微
粉末,酸化亜鉛微粉末,炭酸カルシウム微粉末,カーボ
ンブラックが例示され、さらにこれらの無機質充填剤を
オルガノアルコキシシラン,オルガノクロロシラン,オ
ルガノジシラザン等の有機ケイ素化合物により表面処理
した無機質充填剤が挙げられる。これらの無機質充填剤
の配合量は、(A)成分100重量部に対して50重量部
以下であることが好ましい。
用シリコーンゴム組成物には、硬化して得られるシリコ
ーンゴムの機械的強度を向上するための任意の成分とし
て無機質充填剤を配合することができる。本組成物に配
合することができる無機質充填剤としては、例えば、沈
澱シリカ微粉末,ヒュームドシリカ微粉末,焼成シリカ
微粉末,ヒュームド酸化チタン微粉末,粉砕石英微粉
末,ケイ藻土微粉末,アルミノケイ酸微粉末,酸化鉄微
粉末,酸化亜鉛微粉末,炭酸カルシウム微粉末,カーボ
ンブラックが例示され、さらにこれらの無機質充填剤を
オルガノアルコキシシラン,オルガノクロロシラン,オ
ルガノジシラザン等の有機ケイ素化合物により表面処理
した無機質充填剤が挙げられる。これらの無機質充填剤
の配合量は、(A)成分100重量部に対して50重量部
以下であることが好ましい。
【0023】本発明のフッ素樹脂被覆定着ロール用シリ
コーンゴム組成物は、上記(A)成分〜(D)成分および必
要に応じて上記任意の成分を、2本ロール、ニーサミキ
サー、ロスミキサー等の周知の混練手段により均一に混
合することにより調製することができる。このようにし
て得られた本発明のフッ素樹脂被覆定着ロール用シリコ
ーンゴム組成物は、これを硬化して得られるシリコーン
ゴムのJIS K 6301に規定されるJIS A硬
度が10以下であり、かつ圧縮永久歪率が15%以下で
あることが必要である。これは、JIS K 6301
に規定されるJIS A硬度が10をこえるシリコーン
ゴムをフッ素樹脂被覆定着ロールに使用した場合、得ら
れた定着ロールは、封筒のような厚さが均一でない転写
用紙にしわを生じやすくなるからであり、また、JIS
K 6301に規定される圧縮永久歪率が15%をこ
えるシリコーンゴムをフッ素樹脂被覆定着ロールに使用
した場合、得られた定着ロールは、繰り返しの変形によ
り反発弾性が低下したり、クリープにより劣化するため
である。
コーンゴム組成物は、上記(A)成分〜(D)成分および必
要に応じて上記任意の成分を、2本ロール、ニーサミキ
サー、ロスミキサー等の周知の混練手段により均一に混
合することにより調製することができる。このようにし
て得られた本発明のフッ素樹脂被覆定着ロール用シリコ
ーンゴム組成物は、これを硬化して得られるシリコーン
ゴムのJIS K 6301に規定されるJIS A硬
度が10以下であり、かつ圧縮永久歪率が15%以下で
あることが必要である。これは、JIS K 6301
に規定されるJIS A硬度が10をこえるシリコーン
ゴムをフッ素樹脂被覆定着ロールに使用した場合、得ら
れた定着ロールは、封筒のような厚さが均一でない転写
用紙にしわを生じやすくなるからであり、また、JIS
K 6301に規定される圧縮永久歪率が15%をこ
えるシリコーンゴムをフッ素樹脂被覆定着ロールに使用
した場合、得られた定着ロールは、繰り返しの変形によ
り反発弾性が低下したり、クリープにより劣化するため
である。
【0024】本発明のフッ素樹脂被覆定着ロール用シリ
コーンゴム組成物は、従来の定着ロールを製造するため
に用いられる周知の装置および方法において成形するこ
とができる。例えば、ロール形成用金型の内部に鉄製ま
たはアルミニウム製等の金属製ロール軸を載置して、さ
らにこのロール成形用金型の内壁に、好ましくは厚さ
0.1mm以下であり、さらに好ましくは0.1〜50
μmのテトラフルオロエチレン樹脂、テトラフルオロエ
チレン・パーフルオロアルキルビニルエーエテル共重合
体およびテトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体等のフッ素樹脂製チューブを載置し、次
いで、この金型内部の金属製ロール軸とフッ素樹脂製チ
ューブの間にフッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴ
ム組成物を注入した後、該組成物を硬化させることによ
りフッ素樹脂被覆定着ロールを成形することができる。
この際、シリコーンゴム層の厚さは特に限定されず、例
えば、2〜30mmであることが好ましい。また、金属
製ロール軸と硬化後のシリコーンゴムとの接着性を向上
させるために、上記金属製ロール軸の外周面を予め周知
のプライマーで処理しておくことが好ましい。金型内部
で上記シリコーンゴム組成物を注入し、硬化させる方法
としては、通常、液状のシリコーンゴム組成物の成形方
法で用いられる圧縮成形機、トランスファー成形機、射
出成形機を用いることができる。この際、上記シリコー
ンゴム組成物の硬化温度は低すぎると、該組成物の硬化
速度が遅くなり、生産性が低下し、また硬化温度が高す
ぎると、金型から取り出した後のシリコーンゴムの硬化
収縮が大きくなり、フッ素樹脂にしわが生じやすくなる
ので、その硬化温度としては50〜220℃の範囲内で
あることが好ましく、さらに100〜170℃の範囲内
であることが好ましい。
コーンゴム組成物は、従来の定着ロールを製造するため
に用いられる周知の装置および方法において成形するこ
とができる。例えば、ロール形成用金型の内部に鉄製ま
たはアルミニウム製等の金属製ロール軸を載置して、さ
らにこのロール成形用金型の内壁に、好ましくは厚さ
0.1mm以下であり、さらに好ましくは0.1〜50
μmのテトラフルオロエチレン樹脂、テトラフルオロエ
チレン・パーフルオロアルキルビニルエーエテル共重合
体およびテトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体等のフッ素樹脂製チューブを載置し、次
いで、この金型内部の金属製ロール軸とフッ素樹脂製チ
ューブの間にフッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴ
ム組成物を注入した後、該組成物を硬化させることによ
りフッ素樹脂被覆定着ロールを成形することができる。
この際、シリコーンゴム層の厚さは特に限定されず、例
えば、2〜30mmであることが好ましい。また、金属
製ロール軸と硬化後のシリコーンゴムとの接着性を向上
させるために、上記金属製ロール軸の外周面を予め周知
のプライマーで処理しておくことが好ましい。金型内部
で上記シリコーンゴム組成物を注入し、硬化させる方法
としては、通常、液状のシリコーンゴム組成物の成形方
法で用いられる圧縮成形機、トランスファー成形機、射
出成形機を用いることができる。この際、上記シリコー
ンゴム組成物の硬化温度は低すぎると、該組成物の硬化
速度が遅くなり、生産性が低下し、また硬化温度が高す
ぎると、金型から取り出した後のシリコーンゴムの硬化
収縮が大きくなり、フッ素樹脂にしわが生じやすくなる
ので、その硬化温度としては50〜220℃の範囲内で
あることが好ましく、さらに100〜170℃の範囲内
であることが好ましい。
【0025】
【実施例】本発明のフッ素樹脂被覆定着ロール用シリコ
ーンゴム組成物を実施例により詳細に説明する。なお、
実施例中、粘度の値は25℃において測定した値であ
る。また、シリコーンゴムおよびフッ素樹脂被覆定着ロ
ールの評価は次のようにして行った。
ーンゴム組成物を実施例により詳細に説明する。なお、
実施例中、粘度の値は25℃において測定した値であ
る。また、シリコーンゴムおよびフッ素樹脂被覆定着ロ
ールの評価は次のようにして行った。
【0026】○シリコーンゴムの硬度 フッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴム組成物を1
20℃で30分間加熱後、さらに200℃で4時間加熱
して得られたシリコーンゴムの硬度をJISK 630
1に記載されたJIS A硬度計により測定した。 ○シリコーンゴムの圧縮永久歪率の測定 フッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴム組成物を1
20℃で30分間加熱後、さらに200℃で4時間加熱
して得られたシリコーンゴムの圧縮永久歪率をJIS
K 6301に記載の方法により測定した。但し、熱処
理温度は180℃であり、加熱処理時間は22時間で行
った。 ○フッ素樹脂被覆定着ロールの硬度 フッ素樹脂被覆定着ロール用の硬度をJIS K 63
01に記載されたJIS A硬度計により測定した。
20℃で30分間加熱後、さらに200℃で4時間加熱
して得られたシリコーンゴムの硬度をJISK 630
1に記載されたJIS A硬度計により測定した。 ○シリコーンゴムの圧縮永久歪率の測定 フッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴム組成物を1
20℃で30分間加熱後、さらに200℃で4時間加熱
して得られたシリコーンゴムの圧縮永久歪率をJIS
K 6301に記載の方法により測定した。但し、熱処
理温度は180℃であり、加熱処理時間は22時間で行
った。 ○フッ素樹脂被覆定着ロールの硬度 フッ素樹脂被覆定着ロール用の硬度をJIS K 63
01に記載されたJIS A硬度計により測定した。
【0027】また、実施例および比較例で使用したジオ
ルガノポリシロキサンは次のものである。 ○ジオルガノポリシロキサン(I) 式:
ルガノポリシロキサンは次のものである。 ○ジオルガノポリシロキサン(I) 式:
【化1】 で表され、粘度40、000センチポイズである分子鎖
両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサ
ン・メチルビニルシロキサン共重合体。 ○ジオルガノポリシロキサン(II) 式:
両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサ
ン・メチルビニルシロキサン共重合体。 ○ジオルガノポリシロキサン(II) 式:
【化2】 で表され、粘度40、000センチポイズである分子鎖
両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・
メチルビニルシロキサン共重合体。 ○ジオルガノポリシロキサン(III) 式:
両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・
メチルビニルシロキサン共重合体。 ○ジオルガノポリシロキサン(III) 式:
【化3】 で表され、粘度40、000センチポイズである分子鎖
両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロ
キサン。 ○ジオルガノポリシロキサン(IV) 平均単位式:
両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロ
キサン。 ○ジオルガノポリシロキサン(IV) 平均単位式:
【化4】 で表され、粘度2、000センチポイズであるジメチル
ポリシロキサン。 ○ジオルガノポリシロキサン(V) 平均単位式:
ポリシロキサン。 ○ジオルガノポリシロキサン(V) 平均単位式:
【化5】 で表され、粘度10、000センチポイズであるジメチ
ルポリシロキサン。
ルポリシロキサン。
【0028】[実施例1]ロスミキサーにジオルガノポ
リシロキサン(I)100重量部、ジオルガノポリシロキ
サン(IV)20重量部、ジメチルジクロロシランで表面処
理した比表面積200m2/gのヒュームドシリカ微粉
末5重量部および平均粒子径5μmの粉砕石英微粉末4
0重量部を投入し、均一になるまで混合後、この組成物
を減圧下、170℃で2時間混合した。次いで、この組
成物を冷却した後、この組成物に、式:
リシロキサン(I)100重量部、ジオルガノポリシロキ
サン(IV)20重量部、ジメチルジクロロシランで表面処
理した比表面積200m2/gのヒュームドシリカ微粉
末5重量部および平均粒子径5μmの粉砕石英微粉末4
0重量部を投入し、均一になるまで混合後、この組成物
を減圧下、170℃で2時間混合した。次いで、この組
成物を冷却した後、この組成物に、式:
【化6】 で表され、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメ
チルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重
合体3.5重量部、塩化白金酸のイソプロピルアルコー
ル溶液(白金含有量=1重量%)0.5重量部およびフ
ェニルブチノール1重量部を投入した後、この組成物を
均一に混合して、本発明のフッ素樹脂被覆定着ロール用
シリコーンゴム組成物を調製した。この組成物を硬化し
て得られるシリコーンゴムの硬度は7であり、圧縮永久
歪率は12%であった。
チルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重
合体3.5重量部、塩化白金酸のイソプロピルアルコー
ル溶液(白金含有量=1重量%)0.5重量部およびフ
ェニルブチノール1重量部を投入した後、この組成物を
均一に混合して、本発明のフッ素樹脂被覆定着ロール用
シリコーンゴム組成物を調製した。この組成物を硬化し
て得られるシリコーンゴムの硬度は7であり、圧縮永久
歪率は12%であった。
【0029】直径10mmの円筒状鉄製ロール芯金の周
面に市販プライマー(東レ・ダウコーニング・シリコー
ン株式会社製;商品名DY39−051A/Bプライマ
ー)を均一に塗布後、プライマー層を十分乾燥させた。
また、膜厚50μmで、内面がアルカリ処理されたテト
ラフルオロエチレン樹脂チューブの内面に市販プライマ
ー(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製;商
品名DY39−067プライマー)を均一に塗布後、プ
ライマー層を十分乾燥させた。次いで、ロール成形用金
型内部に上記ロール芯金および該金型内壁に上記テトラ
フルオロエチレン樹脂チューブを載置し、このキャビテ
ィー内部に上記シリコーンゴム組成物を注入後、120
℃で30分間加熱した。その後、テトラフルオロエチレ
ン樹脂被覆した肉厚10mmの定着ロールを取り出し、
これを200℃の熱風循環式オーブン中で4時間加熱し
た。その後、これを冷却した。このテトラフルオロエチ
レン樹脂被覆定着ロールの硬度は19であった。
面に市販プライマー(東レ・ダウコーニング・シリコー
ン株式会社製;商品名DY39−051A/Bプライマ
ー)を均一に塗布後、プライマー層を十分乾燥させた。
また、膜厚50μmで、内面がアルカリ処理されたテト
ラフルオロエチレン樹脂チューブの内面に市販プライマ
ー(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製;商
品名DY39−067プライマー)を均一に塗布後、プ
ライマー層を十分乾燥させた。次いで、ロール成形用金
型内部に上記ロール芯金および該金型内壁に上記テトラ
フルオロエチレン樹脂チューブを載置し、このキャビテ
ィー内部に上記シリコーンゴム組成物を注入後、120
℃で30分間加熱した。その後、テトラフルオロエチレ
ン樹脂被覆した肉厚10mmの定着ロールを取り出し、
これを200℃の熱風循環式オーブン中で4時間加熱し
た。その後、これを冷却した。このテトラフルオロエチ
レン樹脂被覆定着ロールの硬度は19であった。
【0030】このテトラフルオロエチレン樹脂被覆定着
ロールを電子写真複写機に装着し、180℃雰囲気で1
00時間放置した後、封筒に連続コピーしたところ、い
ずれの封筒にもしわの発生は認められず、複写された画
像は鮮明であった。
ロールを電子写真複写機に装着し、180℃雰囲気で1
00時間放置した後、封筒に連続コピーしたところ、い
ずれの封筒にもしわの発生は認められず、複写された画
像は鮮明であった。
【0031】[比較例1]実施例1において、ジオルガ
ノポリシロキサン(IV)を用いない以外は実施例1と同様
にして、比較のためのフッ素樹脂被覆定着ロール用シリ
コーンゴム組成物を調製した。この組成物を硬化して得
られるシリコーンゴムの硬度は10であり、圧縮永久歪
率は8%であった。また、実施例1と同様にして、この
フッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴム組成物によ
りテトラフルオロエチレン樹脂被覆定着ロールを作成し
た。この定着ロールの硬度は25であった。このテトラ
フルオロエチレン樹脂被覆定着ロールを電子写真複写機
に装着し、180℃雰囲気で100時間放置した後、封
筒に連続コピーしたところ、5%の割合で封筒にしわの
発生が認められた。
ノポリシロキサン(IV)を用いない以外は実施例1と同様
にして、比較のためのフッ素樹脂被覆定着ロール用シリ
コーンゴム組成物を調製した。この組成物を硬化して得
られるシリコーンゴムの硬度は10であり、圧縮永久歪
率は8%であった。また、実施例1と同様にして、この
フッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴム組成物によ
りテトラフルオロエチレン樹脂被覆定着ロールを作成し
た。この定着ロールの硬度は25であった。このテトラ
フルオロエチレン樹脂被覆定着ロールを電子写真複写機
に装着し、180℃雰囲気で100時間放置した後、封
筒に連続コピーしたところ、5%の割合で封筒にしわの
発生が認められた。
【0032】[比較例2]ロスミキサーにジオルガノポ
リシロキサン(III)100重量部、ジオルガノポリシロ
キサン(IV)20 重量部、ジメチルジクロロシランで表
面処理した比表面積200m2/gのヒュームドシリカ
微粉末5重量部および平均粒子径5μmの粉砕石英微粉
末40重量部を投入し、均一になるまで混合後、この組
成物を減圧下、170℃で2時間混合した。次いで、こ
の組成物を冷却した後、この組成物に、式:
リシロキサン(III)100重量部、ジオルガノポリシロ
キサン(IV)20 重量部、ジメチルジクロロシランで表
面処理した比表面積200m2/gのヒュームドシリカ
微粉末5重量部および平均粒子径5μmの粉砕石英微粉
末40重量部を投入し、均一になるまで混合後、この組
成物を減圧下、170℃で2時間混合した。次いで、こ
の組成物を冷却した後、この組成物に、式:
【化7】 で表され、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメ
チルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重
合体2.1重量部、塩化白金酸のイソプロピルアルコー
ル溶液(白金含有量=1重量%)0.5重量部およびフ
ェニルブチノール1重量部を投入した後、この組成物を
均一に混合して、本発明の定着ロール用シリコーンゴム
組成物を調製した。この組成物を硬化して得られるシリ
コーンゴムの硬度は6であり、圧縮永久歪率は25%で
あった。また、実施例1と同様にして、このフッ素樹脂
被覆定着ロール用シリコーンゴム組成物によりテトラフ
ルオロエチレン樹脂被覆定着ロールを作成した。この定
着ロールの硬度は19であった。このテトラフルオロエ
チレン樹脂被覆定着ロールを電子写真複写機に装着し、
180℃雰囲気で100時間放置したところ、この定着
ロールに永久歪が観察され、複写された画像に画像ムラ
が生じていることが観察された。
チルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重
合体2.1重量部、塩化白金酸のイソプロピルアルコー
ル溶液(白金含有量=1重量%)0.5重量部およびフ
ェニルブチノール1重量部を投入した後、この組成物を
均一に混合して、本発明の定着ロール用シリコーンゴム
組成物を調製した。この組成物を硬化して得られるシリ
コーンゴムの硬度は6であり、圧縮永久歪率は25%で
あった。また、実施例1と同様にして、このフッ素樹脂
被覆定着ロール用シリコーンゴム組成物によりテトラフ
ルオロエチレン樹脂被覆定着ロールを作成した。この定
着ロールの硬度は19であった。このテトラフルオロエ
チレン樹脂被覆定着ロールを電子写真複写機に装着し、
180℃雰囲気で100時間放置したところ、この定着
ロールに永久歪が観察され、複写された画像に画像ムラ
が生じていることが観察された。
【0033】[実施例2]ロスミキサーにジオルガノポ
リシロキサン(II)100重量部、ジオルガノポリシロキ
サン(V)50重量部、ジメチルジクロロシランで表面処
理した比表面積200m2/gのヒュームドシリカ微粉
末7重量部および粉砕石英微粉末50重量部を投入し、
均一になるまで混合後、この組成物を減圧下、170℃
で2時間混合した。次いで、この組成物を冷却した後、
この組成物に、式:
リシロキサン(II)100重量部、ジオルガノポリシロキ
サン(V)50重量部、ジメチルジクロロシランで表面処
理した比表面積200m2/gのヒュームドシリカ微粉
末7重量部および粉砕石英微粉末50重量部を投入し、
均一になるまで混合後、この組成物を減圧下、170℃
で2時間混合した。次いで、この組成物を冷却した後、
この組成物に、式:
【化8】 で表され、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメ
チルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重
合体4重量部、塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶
液(白金含有量=1重量%)0.5重量部およびピラジ
ン0.1重量部を投入した後、この組成物を均一に混合
して、本発明のフッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーン
ゴム組成物を調製した。この組成物を硬化して得られる
シリコーンゴムの硬度は3であり、圧縮永久歪率は8%
であった。
チルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重
合体4重量部、塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶
液(白金含有量=1重量%)0.5重量部およびピラジ
ン0.1重量部を投入した後、この組成物を均一に混合
して、本発明のフッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーン
ゴム組成物を調製した。この組成物を硬化して得られる
シリコーンゴムの硬度は3であり、圧縮永久歪率は8%
であった。
【0034】このフッ素樹脂被覆定着ロール用シリコー
ンゴム組成物により、実施例1と同様にしてテトラフル
オロエチレン樹脂被覆定着ロールを作成した。この定着
ロールの硬度は15であった。このテトラフルオロエチ
レン被覆定着ロールを電子写真複写機に装着し、180
℃雰囲気で100時間放置した後、封筒に連続コピーし
たところ、いずれの封筒にもしわの発生は認められず、
複写された画像は鮮明であった。
ンゴム組成物により、実施例1と同様にしてテトラフル
オロエチレン樹脂被覆定着ロールを作成した。この定着
ロールの硬度は15であった。このテトラフルオロエチ
レン被覆定着ロールを電子写真複写機に装着し、180
℃雰囲気で100時間放置した後、封筒に連続コピーし
たところ、いずれの封筒にもしわの発生は認められず、
複写された画像は鮮明であった。
【0035】[比較例3]ロスミキサーにジオルガノポ
リシロキサン(III)100重量部、ジオルガノポリシロ
キサン(V)50重量部、ジメチルジクロロシランで表面
処理した比表面積200m2/gのヒュームドシリカ微
粉末7重量部および平均粒子径5μmの粉砕石英微粉末
50重量部を投入し、均一になるまで混合後、この組成
物を減圧下、170℃で2時間混合した。次いで、この
組成物を冷却した後、この組成物に、式:
リシロキサン(III)100重量部、ジオルガノポリシロ
キサン(V)50重量部、ジメチルジクロロシランで表面
処理した比表面積200m2/gのヒュームドシリカ微
粉末7重量部および平均粒子径5μmの粉砕石英微粉末
50重量部を投入し、均一になるまで混合後、この組成
物を減圧下、170℃で2時間混合した。次いで、この
組成物を冷却した後、この組成物に、式:
【化9】 で表され、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメ
チルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重
合体3重量部、塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶
液(白金含有量=1重量%)0.5重量部およびピラジ
ン0.1重量部を投入した後、この組成物を均一に混合
して、本発明のフッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーン
ゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組成物を硬
化して得られるシリコーンゴムの硬度は5であり、圧縮
永久歪率は25%であった。また、実施例1と同様にし
て、このフッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴム組
成物によりテトラフルオロエチレン樹脂被覆定着ロール
を作成した。この定着ロールの硬度は16であった。こ
のテトラフルオロエチレン被覆定着ロールを電子写真複
写機に装着し、180℃雰囲気で100時間放置したと
ころ、この定着ロールに永久歪が観察され、複写された
画像に画像ムラが生じていることが観察された。
チルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重
合体3重量部、塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶
液(白金含有量=1重量%)0.5重量部およびピラジ
ン0.1重量部を投入した後、この組成物を均一に混合
して、本発明のフッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーン
ゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組成物を硬
化して得られるシリコーンゴムの硬度は5であり、圧縮
永久歪率は25%であった。また、実施例1と同様にし
て、このフッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴム組
成物によりテトラフルオロエチレン樹脂被覆定着ロール
を作成した。この定着ロールの硬度は16であった。こ
のテトラフルオロエチレン被覆定着ロールを電子写真複
写機に装着し、180℃雰囲気で100時間放置したと
ころ、この定着ロールに永久歪が観察され、複写された
画像に画像ムラが生じていることが観察された。
【0036】
【発明の効果】本発明のフッ素樹脂被覆定着ロール用シ
リコーンゴム組成物は、(A)成分〜(D)成分からなり、
硬化後のシリコーンゴムの硬度が小さく、かつ圧縮永久
歪率が小さいので、これを用いて得られたフッ素樹脂被
覆定着ロールが、優れたトナー離型性を有し、厚さが均
一でない転写用紙にしわが生じにくいという特徴を有す
る。
リコーンゴム組成物は、(A)成分〜(D)成分からなり、
硬化後のシリコーンゴムの硬度が小さく、かつ圧縮永久
歪率が小さいので、これを用いて得られたフッ素樹脂被
覆定着ロールが、優れたトナー離型性を有し、厚さが均
一でない転写用紙にしわが生じにくいという特徴を有す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 明人 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)分子鎖側鎖に少なくとも1個のケイ
素原子結合アルケニル基を有し、かつ一分子中に少なく
とも3個のケイ素原子結合アルケニル基を有するジオル
ガノポリシロキサン 10
0重量部、(B)分子鎖末端に2個以下のケイ素原子結合
アルケニル基を有し、その平均値が0.5〜1.5個で
あり、かつ分子鎖側鎖にケイ素原子結合アルケニル基を
有しないジオルガノポリシロキサン
10〜1000重量部、(C)一分子中に少なくとも2
個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロ
キサン{(C)成分の配合量は、(A)成分中と(B)成分中
の合計のケイ素原子結合アルケニル基1モルに対して
(C)成分中のケイ素原子結合水素原子が0.5〜20モ
ルとなる量である。}および(D)触媒量の白金系触媒か
らなる組成物であり、該組成物を硬化して得られるシリ
コーンゴムのJISK 6301に規定されるJIS
A硬度が10以下であり、かつ圧縮永久歪率が15%以
下であることを特徴とする、ロール軸の外周面にシリコ
ーンゴム層を有し、該シリコーンゴム層の外周面にフッ
素樹脂層を有するフッ素樹脂被覆定着ロール用シリコー
ンゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985394A JPH07207163A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | フッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985394A JPH07207163A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | フッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07207163A true JPH07207163A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=12010801
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1985394A Pending JPH07207163A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | フッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07207163A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0977980A (ja) * | 1995-09-13 | 1997-03-25 | Toray Dow Corning Silicone Co Ltd | フッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴム組成物およびフッ素樹脂被覆定着ロール |
EP0773486A1 (en) | 1995-11-10 | 1997-05-14 | Dow Corning Toray Silicone Company, Limited | Fixing roll and silicone gel for use therein |
-
1994
- 1994-01-20 JP JP1985394A patent/JPH07207163A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0977980A (ja) * | 1995-09-13 | 1997-03-25 | Toray Dow Corning Silicone Co Ltd | フッ素樹脂被覆定着ロール用シリコーンゴム組成物およびフッ素樹脂被覆定着ロール |
EP0773486A1 (en) | 1995-11-10 | 1997-05-14 | Dow Corning Toray Silicone Company, Limited | Fixing roll and silicone gel for use therein |
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