JPH0719059U - 電磁誘導式自動走行車両 - Google Patents
電磁誘導式自動走行車両Info
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電磁誘導式自動走行車両に搭載したエンジン
10の回転により駆動するオルタネータ150から発生
するノイズ信号が操舵用センサにて感知できないように
し、走行車両の操舵の誤作動の発生を防止する。 【構成】 誘導経路に沿って配設した誘導ケーブルに、
所定の周波数の操舵用制御信号を伝送する一方、エンジ
ン10からプーリ155,153を介してオルタネータ
150に回転を伝達するように構成し、このプーリに電
磁クラッチを介在させ、自動操舵を実行する自動モード
と、走行車両1を自動モードにて運転するとき、電磁ク
ラッチをOFFにしてオルタネータの回転を停止する。
これにより、自動走行車両に搭載して操舵用制御信号を
検出するための操舵用センサは誤検出することがなくな
る。
10の回転により駆動するオルタネータ150から発生
するノイズ信号が操舵用センサにて感知できないように
し、走行車両の操舵の誤作動の発生を防止する。 【構成】 誘導経路に沿って配設した誘導ケーブルに、
所定の周波数の操舵用制御信号を伝送する一方、エンジ
ン10からプーリ155,153を介してオルタネータ
150に回転を伝達するように構成し、このプーリに電
磁クラッチを介在させ、自動操舵を実行する自動モード
と、走行車両1を自動モードにて運転するとき、電磁ク
ラッチをOFFにしてオルタネータの回転を停止する。
これにより、自動走行車両に搭載して操舵用制御信号を
検出するための操舵用センサは誤検出することがなくな
る。
Description
【0001】
本考案は、果樹園等における自動走行型の薬剤散布機(スピードスプレヤ)等 の自動走行車両に係り、より詳しくは、誘導経路に沿って配設した誘導ケーブル に、走行車両の操舵用の制御信号を供給する一方、走行車両に搭載した操舵用セ ンサにて制御信号を感知して走行車両を操舵制御するようにした、電磁誘導式自 動走行車両に関するものである。
【0002】
従来から、果樹園等における自動走行型の薬剤散布機(スピードスプレヤ)等 においては、作業者が走行車両に乗ったまま薬剤散布作業を実行すると、作業者 が薬剤を被ることがあり、健康上の害を伴うことがあることを考慮して、走行車 両を無人状態で走行させながら薬剤散布を行うことが行われている。この場合、 図9(a)に示すように、作業経路(誘導経路)SKに沿って設けた溝内CHに 埋設した誘導ケーブル27に交流電流を流し、この誘導ケーブルから発生する交 流磁界の強度の変化を走行車両1の前部等に装着した左右一対のピックアップコ イル(共振コイル型)等の操舵用センサLa,Lbにて検出し、図9(b)に示 すように、この誘導ケーブル27に対する走行車両の横ずれの大きさmに対応し て発生する左右一対の操舵用センサLa,Lbでの出力値(電圧値)eの差を取 って、横ずれの大きさ(偏位量)と横ずれの方向(右か左かの判別)とを求め、 これらの検出結果から走行車両を誘導ケーブルに沿って走行するように、走行車 両における操舵車輪の向きを変えて操舵制御することが行われている(実開平2 −84909号公報参照)。
【0003】
ところで、この種の走行車両には、エンジンの回転によりバッテリに充電する ための発電機が備えられている。最近の発電機は、半導体による整流方式を採用 したオルタネータが主流であって、このオルタネータは、3相交流発電機と3相 全波整流器とを組合せたものである。3相交流発電機では星型結線のアーマチュ アが磁界を構成し、ロータ(電機子)の電機子反作用磁界の歪み、第3高調波が 星型結線の中性点電圧を歪ませることを利用した中性点ダイオード方式等がある 。
【0004】 そして、オルタネータはエンジンの出力軸等からプーリ及びベルトを介して回 転させられるため、当該オルタネータの回転数はエンジンの回転数に比例するこ とになる。このようなオルタネータの構造に鑑み、本考案者は、オルタネータの 作動により、操舵用センサに悪影響を及ぼす磁界が発生するのではないかという 疑念を抱いた。
【0005】 そこで、本考案者が実験した結果、図10に示すように、横軸にエンジン回転 数(rpm)、縦軸に磁気センサの出力値(mV)を取って示すと、Bの中性点 ダイオード付きのオルタネータでは、1200〜1500rpmの領域と、25 00〜2800rpmの領域で操舵用センサによるノイズ信号検出値が大きくな り、Aの中性点ダイオード無しのオルタネータでは、1300〜1700rpm の領域で操舵用センサによるノイズ信号検出値が大きくなることが分かった。つ まり、前記オルタネータ(エンジン)回転数の領域では、操舵用センサに悪影響 を及ぼす周波数の磁界(ノイズ信号)が出ていることになる。
【0006】 このように、エンジンの回転数がある領域ではオルタネータから発生する磁界 が大きくなるため、操舵用センサがオルタネータのノイズ信号の影響を受けると 、誘導ケーブルが無いにも拘らず、誘導用の制御信号があるように、操舵用セン サが誤信号を検出し、走行車両が誘導経路から外れてしまい、走行車両の破損の みならず、人身事故が発生するという問題も生じる。
【0007】 オルタネータの磁界(磁気)を外に出さない工夫として、オルタネータを磁気 シールド部材で覆って遮蔽することが考えられるが、オルタネータには、その発 熱を除去するためのフアン等を有するため、完全な遮蔽構造を達成できないとい う問題があった。 本考案は前記問題を解決するためになされたものであって、この種の走行車両 を自動モードに設定して自動操舵走行中に、簡単な構成により、操舵用センサが 誤作動せず、走行車両を誘導ケーブルに沿って確実に操向できるようにすること を目的とするものである。
【0008】
前記の各目的を達成するため、本考案の電磁誘導式自動走行車両は、誘導経路 に沿って配設した誘導ケーブルに、所定の周波数の操舵用制御信号を伝送する一 方、オルタネータを備えたエンジンを搭載した自動走行車両には、前記操舵用制 御信号を検出するための少なくとも左右一対の操舵用センサを搭載すると共に、 自動操舵を実行する自動モードと、手動操舵を実行する手動モードとに切換可能 に構成し、走行車両を自動モードにて運転するとき、前記オルタネータの回転を 停止するように構成したものである。
【0009】
次に本考案を自動走行型の薬剤散布機(スピードスプレヤ)に適用した実施例 について説明する。スピードスプレヤの走行車両1の前部側にハンドル3を備え た運転操作部2を有し、走行車両1には薬液タンク4とその後部に噴霧部5とを 備えている。
【0010】 噴霧部5は、走行車両1の下面を除く外周面に適宜間隔で半径外向きに臨ませ た多数の噴霧ノズル6と、その半径外向きに風を送る送風機7が装着され、前記 噴霧ノズル6は走行車両1の左右及び上面との3区画若しくは左右2区画ごとに 噴霧の作業を実行するように散布制御できるものである。 符号8,8は左右前輪、符号9,9は左右後輪であり、これらの4輪はエンジ ン10からの動力が走行変速機構11を介して各々伝達されて駆動できるいわゆ る4輪駆動型であり、エンジン10からの動力をPTO出力変速伝達機構12を 介して送風機7を回転させ、また噴霧ノズル6に対する動噴ポンプ13を駆動さ せる。
【0011】 ハンドル3付き操舵装置14は、図3に示すような機械的または油圧系統を含 むパワーステアリング機構15であり、このパワーステアリング機構15は油圧 回路16における複動式の油圧シリンダ17にて作動し、油圧シリンダ17が伸 長するとき、平面視W字状のベルクランク18を介して後輪9,9を左向きに変 更すると共に、連結ロッド19及び平面視V字状のベルクランク20を介して前 輪8,8を右向きに変更する(油圧シリンダ17が縮小するときには前輪は左向 き後輪は右向きに変更される)というように、前後4輪ともに向きを変えて左右 に回動変更できるいわゆる4輪操舵型である。
【0012】 その油圧回路16を図4に示し、符号28は、自動操舵用の油圧シリンダ17 に対する電磁ソレノイド式の制御弁であり、符号29は走行クラッチ及びブレー キ作動のためのアクチュエータとしての油圧シリンダ30を制御する電磁ソレノ イド式の制御弁、符号23は手動操舵操作の場合に使用する制御弁である。 制御弁29、28は、油圧ポンプ22からの作動油送りの場合に前記手動操舵 用の制御弁23よりも上流から分岐した油圧管31に接続し、しかも、走行クラ ッチ及びブレーキ作動用の制御弁29は、自動操舵用の制御弁28よりも上流側 になるよう直列状に連結する。
【0013】 従って、走行クラッチ及びブレーキを作動させるべく、制御弁29を中立位置 以外の位置に作動させるときには、その油圧シリンダ30が優先的に作動し、操 舵用の油圧シリンダ17の作動は二次的となる。 なお、手動操舵のときには、油圧ポンプ22から送られてきた油が制御弁23 を介して油圧モータ21に送られ、この油圧モータ21からの油送り量をハンド ル3の回動角度に比例するように作動させ、この油を前記ステアリング機構15 に取付く複動式の油圧シリンダ17に送る。自動操舵制御のときには油圧ポンプ 22から制御弁29の中立位置及び電磁ソレノイド式制御弁28を介して油圧シ リンダ17に作動油を送る。
【0014】 符号25は前輪8の操舵角度を検出できるポテンショメータ等の操舵角度セン サであり、この場合、左右車輪の向き角度の平均値を求めて検出しても良い。 なお、前輪と後輪とを別々の油圧シリンダ式パワーステアリング機構を介して連 結して、前輪と後輪とを個別的に操舵制御するようにしても良い。 走行車両1には、その前部に左右一対の操舵用センサ26a,26bを設ける 。この操舵用センサ26a,26bは、導体をコイル状に巻いたピックアップコ イル(共振コイル)であって、所定の周波数の磁界のみに対して共振して出力信 号を出すことができる構成であり、電磁誘導信号発生装置(図示せず)にて誘導 ケーブル27に供給された適宜周波数(実施例では1・5kHz)の正弦波の交 流電流により、当該誘導ケーブル27の周囲に発生する交流磁界の有無・強度を 検出することができるものである。誘導ケーブル27は果樹園の作業経路である 誘導経路に沿って形成した溝内に敷設するか、または地中に埋設する。
【0015】 そして、本考案では、図7及び図8に示すように、後述するマイクロコンピュ ータユニット101,102等の電気系統に対する電源となるバッテリ151を 充電するためのオルタネータ150をエンジン10の近傍に配置し、該エンジン 10の出力軸等の回転軸154におけるプーリ155からベルトを介してオルタ ネータ150のプーリ153に動力伝達して回転駆動させる。なお、実施例では エンジン10の後面にオルタネータ150を装着したが、エンジンの前側であっ て、ラジエータ152の後側でも良い。また、マイクロコンピュータユニット1 01,102は前バンパー156と底板157とで囲まれた部位に搭載する。
【0016】 図5は噴霧部5の実施例を示し、薬液タンク4からの液状薬剤は、タンクドレ イン弁32、フィルタ33を介して動噴ポンプ13に入り、主弁34、パイプ3 5を介して薬液分配器36から左右及び中央(上)の切換弁37,38,39を 介して各方向の噴霧ノズル6に噴出させるものであり、各切換弁37,38,3 9には切換操作用モータ37a,38a,39aが設けられ、走行車両の走行方 向と被散布物(樹木)との位置関係により、所定の向きにのみ薬液を噴霧するこ とを選択することができる。なお、符号40は調圧弁、符号41は補正噴霧用吐 出パイプ42に接続した停止弁であり、パイプ42の先端にホース(図示せず) を繋ぎ、薬液がかからなかった樹木に手作業で噴霧する。
【0017】 運転操作部2における操作パネルに設けたキースイッチ(図示せず)に、始動 時にキーを差し込んで、所定角度回動すると、後述の制御装置100が立ち上が り(起動して)、実行準備状態(待機状態)となる。次いで、さらに所定角度回 動すると、セルモータが起動してエンジン作動させるためのものである。自動モ ード設定スイッチ46は、実施例としてはオルタネイト押しボタンスイッチを使 用する。従って、1回目の押下でその押下状態(ON状態)を保持する。再度自 動モード設定スイッチ46を押下すると、突出状態(OFF状態)に復帰する。 液晶表示素子等による表示部には、現在の制御の状態や作業者に対する指示を文 字や図形等にて表示するものである。符号49は作業者が別途意思確認するため のシフトスイッチであって、押しボタンスイッチ部を透明の開閉可能なカバー体 にて覆ってあり、操作するにはカバー体を一旦開いて押しボタンスイッチ部を押 下する。後述するように、自動モードから手動モードへの切換え、反対に手動モ ードから自動モードへの切換えは、前記自動モード設定スイッチ46の操作に加 えて、作業者の明確な意思の元に前記シフトスイッチ49の操作を実行するか、 または作業者の明確な意思のもとで実行した動作(例えば走行クラッチペタル6 1の踏み込み操作)に基づいて作動するスイッチの検出信号により、モードの切 換えが実現できるようにするものである。
【0018】 なお、自動モードに設定されたときには、自動モードランプ47が点灯し、手 動モード設定時には自動モードランプ47が消灯する。 図6は、走行車両の制御をマイクロコンピュータのソフトにより実行する場合 の制御装置100の機能ブロック図を示し、2つのマイクロコンピュータユニッ ト(MPU)101,102を備え、この2つのMPU101,102はカプラ を介して離脱可能な通信線103で接続し、相互に相手側の制御が正常に作動し ているか否かを監視している。また、各MPU101,102には、図示しない が中央処理装置(CPU)、読み書き可能メモリ(RAM)及び読み出し専用メ モリ(ROM)、インターフェイス等にて構成されている。また、この2つのM PU101,102は同一形態(同一構成部品)にて形成され、相互に交換可能 であって、両者のMPUを区別するため、一方のMPU101の判別ポート10 4はローポートとし、他方のMPU102の判別ポート105はハイポートとす る。
【0019】 一方のMPU101の入力ポートには、前記噴霧ノズル6の作動区画(左側、 上側、右側)を切り換える操作スイッチ(手動による操作スイッチ)106,1 07,108の各端子と、前記シフトスイッチ49の端子と、送風機7への動力 伝達を継断するフアンクラッチ操作スイッチ109の端子と、各種作業を実行す るため遠隔操作用の送信機110から発信させた操作用信号を、受信機111に て受けて、その信号を複数のチャネル(実施例では6チャネル)にて峻別して受 ける判別回路の各チャネルの出力信号端子、及び受信モニタ信号の出力端子と、 走行車両1の前部に装着した左右一対の障害物感知センサ112a,112bの 端子、薬液タンク内の薬液の有無又は量の大小(満杯か、空か等)を検出する薬 液センサ113の出力端子と、自動モード設定スイッチ46の端子を、それぞれ 接続して信号入力する。
【0020】 また、MPU101の出力ポートには、前記噴霧ノズル6の作動区画(左側、 上側、右側)ごとに薬液を供給する切換弁37,38,39の切換操作用モータ 37a,38a,39aへの端子、前記走行クラッチ及びブレーキの自動操作用 の油圧シリンダ30に対する電磁制御弁29の電磁ソレノイド端子、送風機7へ の動力伝達を継断するフアンクラッチ操作用の電動シリンダ114の端子、動噴 ポンプ13の作動を許可するリレー115の端子をそれぞれ接続して信号出力す る。
【0021】 前記他方のMPU102の入力ポートには、前記自動モード設定スイッチ46 の端子と、前記受信機111の各チャネルの出力信号端子と、走行変速機構11 における主変速レバーが後退位置であることを検出する牽制スイッチ91の端子 と、同じく副変速レバーが高速位置であることを検出する牽制スイッチ93の端 子と、走行車両1の前バンパーの前面に取付けて障害物が接触したとき走行停止 させるためのタッチセンサ116の端子と、操舵用の油圧シリンダ17のピスト ンロッドのストロークの最大突出位置を検出するためのストロークセンサ117 の端子と、誘導ケーブル27からの操舵用制御信号を検出する操舵用センサ26 a,26bの端子と、図示しないが、山の傾斜面の立木に対して効果的に薬液噴 霧するために前記左右両側の噴霧ノズル6群の方向を走行車両1の進行方向軸線 と交叉する平面上で調節するための噴霧ノズル向き変更アクチュエータ作動用の スイッチ118の端子と、エンジン10の回転数検出器119の端子とをそれぞ れ接続して信号を入力する。また、MPU102の出力ポートには、エンジン1 0の作動許可用リレー120の端子、各種パイロットランプ121の端子、モニ タランプ122の端子、自動モードの場合にその状態を確認するための自動モー ドランプ47の端子、操舵用の制御弁28の電磁ソレノイドの端子28R,28 Lの端子をそれぞれ接続して信号を出力する。
【0022】 この構成により、電磁誘導式信号発生装置から、所定の周波数(実施例では1 .5kHz)の操舵用制御信号を誘導ケーブル27に送れるようにする。操舵用 制御信号は走行車両が走行している間、連続して送られている。走行車両1側で は、操舵用センサ26a,26bにより、前記操舵用制御信号を検出して、制御 装置100におけるMPU102にて左右の操舵用センサ26a,26bの検出 信号の大きさを比較し、走行車両1の左右中心が誘導ケーブル27の軸線の真上 にあるか左右に偏位しているかを判別する。そして、この左右偏位に応じて、所 定の制御方式により、操舵用の制御弁28の電磁ソレノイドの端子28R,28 Lの端子に適宜大きさの出力信号を出して、操舵装置14を作動させ、前輪8, 8及び後輪9,9の向きを変えて誘導ケーブル27に沿うように操舵制御を実行 する。
【0023】 他方、遠隔操作では、手動モードにてエンジンを始動し、次いで、自動モード に制御を切り換えた後、送信機110の電源をONにすると、受信モニタ信号の 電波が受信機111に向かって連続的に搬送される。走行車両1の走行開始、停 止、噴霧作業の開始、停止等の各種作業を実行するときのみ、オペレータは送信 機110から操作用信号を受信機111を介して制御装置100に入力し、前記 と同様にしてMPU101にて、どのチャネルに入ったかにより、どの作業を実 行するかの判別を実行し、前記走行クラッチ装置、ブレーキ装置に対する制御弁 29やエンジン作動許可リレー115、薬液散布用のモータ37a,38a,3 9a等の各種の出力装置に所定の信号を出力するので、MPU101,102等 にて所定の制御ループ上で走行開始(発進)、噴霧部5での送風機(フアン)7 の駆動、左側ノズル6、右側ノズル6、上側ノズル6の噴霧開始のための切換用 モータ37a,38a,39aのON等を実行するのである。
【0024】 現在我が国で製造されている12極オルタネータの場合には、回転数2500 rpmでリップルが1.5kHz、回転数5000rpmで第3高調波の周波数 が1.5kHzとなり、実施例で使用している操舵用センサ26a,26bの共 振周波数、ひいては誘導ケーブル27に与える操舵用制御信号の周波数1.5k Hzと一致するため、オルタネータ150の作動時に発生するノイズ信号の周波 数(1.5kHz)を操舵用センサ26a,26bが検出することになり、誤検 出することになる。
【0025】 この状況を回避するため、本考案では、前記制御装置100での制御により、 手動モードの時には、オルタネータ150の回転を許容してバッテリ151に対 する充電作業を実行する一方、自動モードに設定するときには、前記オルタネー タ150の回転を停止させ、バッテリ151に対する充電作業を中断するのであ り、その一実施例としては前記プーリ153または155に電磁クラッチ(図示 せず)を介在させ、自動モード設定スイッチ46の押下時には、電磁クラッチを OFFにしてオルタネータ150の回転を停止させるのである。また、オルタネ ータのIG回路をOFFにしても良い。バッテリ151の蓄電容量が充分大きけ れば、手動モード時の充電にて蓄電されることで、自動モードによる作業時間中 の前記電気系統への電気の供給に支障を来すことがない。
【0026】 この制御態様によれば、作業者が自動モード設定スイッチ46を押下すれば、 自動モードでの自動操舵走行中は、エンジンの回転に拘らずオルタネータ150 は停止しているので、ノイズ信号が発生せず、操舵用センサが誤検出することも なくなるのである。
【0027】
以上に説明したように、本考案である電磁誘導式自動走行車両は、誘導経路に 沿って配設した誘導ケーブルに、所定の周波数の操舵用制御信号を伝送する一方 、オルタネータを備えたエンジンを搭載した自動走行車両には、前記操舵用制御 信号を検出するための少なくとも左右一対の操舵用センサを搭載すると共に、自 動操舵を実行する自動モードと、手動操舵を実行する手動モードとに切換可能に 構成し、走行車両を自動モードにて運転するとき、前記オルタネータの回転を停 止するように構成したものであるから、走行車両を自動モードに設定して自動操 舵走行中は、エンジンの回転に拘らずオルタネータは停止しているので、ノイズ 信号が発生せず、操舵用センサが誤検出することもなくなるのである。
【0028】 本考案では、以上のような簡単な構成により、操舵用センサが誤作動せず、走 行車両を誘導ケーブルに沿って確実に操向できるようにすることができるという 効果を奏する。
【図1】薬剤散布機の側面図である。
【図2】薬剤散布機の平面図である。
【図3】操舵装置14の概略平面図である。
【図4】操舵装置等の制御油圧回路図である。
【図5】噴霧部の機構ブロック図である。
【図6】制御装置の機能ブロック図である。
【図7】薬剤散布機の要部側面図である。
【図8】薬剤散布機の要部平面図である。
【図9】(a)は誘導ケーブルから発生する交流磁界と
走行車両における操舵用センサとの位置関係を示す説明
図、(b)は誘導ケーブルに対する操舵用センサの横ず
れによる操舵用センサの出力の関係を示す説明図であ
る。
走行車両における操舵用センサとの位置関係を示す説明
図、(b)は誘導ケーブルに対する操舵用センサの横ず
れによる操舵用センサの出力の関係を示す説明図であ
る。
【図10】エンジンの回転数と操舵用センサの検出値と
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
1 走行車両 6 噴霧ノズル 7 送風機 10 エンジン 11 走行変速機構 12 動力伝達機構 13 動噴ポンプ 14 操舵装置 16 油圧回路 26a,26b 操舵用センサ 27 誘導ケーブル 28 自動操舵用制御弁 29 制御弁 100 制御装置 101,102 MPU 150 オルタネータ 151 バッテリ 153,155 プーリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 村井 幸雄 大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機 株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 誘導経路に沿って配設した誘導ケーブル
に、所定の周波数の操舵用制御信号を伝送する一方、オ
ルタネータを備えたエンジンを搭載した自動走行車両に
は、前記操舵用制御信号を検出するための少なくとも左
右一対の操舵用センサを搭載すると共に、自動操舵を実
行する自動モードと、手動操舵を実行する手動モードと
に切換可能に構成し、走行車両を自動モードにて運転す
るとき、前記オルタネータの回転を停止するように構成
したことを特徴とする電磁誘導式自動走行車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993050665U JP2597147Y2 (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 電磁誘導式自動走行車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993050665U JP2597147Y2 (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 電磁誘導式自動走行車両 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0719059U true JPH0719059U (ja) | 1995-04-04 |
JP2597147Y2 JP2597147Y2 (ja) | 1999-06-28 |
Family
ID=12865255
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993050665U Expired - Lifetime JP2597147Y2 (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 電磁誘導式自動走行車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2597147Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002317688A (ja) * | 2001-04-20 | 2002-10-31 | Yanmar Agricult Equip Co Ltd | 農作業機における制御装置 |
JP2010512592A (ja) * | 2006-12-11 | 2010-04-22 | ビ−エイイ− システムズ パブリック リミテッド カンパニ− | 自律性乗物システムの制御 |
-
1993
- 1993-09-17 JP JP1993050665U patent/JP2597147Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002317688A (ja) * | 2001-04-20 | 2002-10-31 | Yanmar Agricult Equip Co Ltd | 農作業機における制御装置 |
JP2010512592A (ja) * | 2006-12-11 | 2010-04-22 | ビ−エイイ− システムズ パブリック リミテッド カンパニ− | 自律性乗物システムの制御 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2597147Y2 (ja) | 1999-06-28 |
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