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JPH07157419A - 義歯洗浄剤 - Google Patents

義歯洗浄剤

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Publication number
JPH07157419A
JPH07157419A JP32993593A JP32993593A JPH07157419A JP H07157419 A JPH07157419 A JP H07157419A JP 32993593 A JP32993593 A JP 32993593A JP 32993593 A JP32993593 A JP 32993593A JP H07157419 A JPH07157419 A JP H07157419A
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JP
Japan
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denture
protease
active oxygen
cleaning
sodium
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JP32993593A
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JP3396934B2 (ja
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Toshiyuki Ozawa
利之 小沢
Takayuki Shibazaki
孝之 柴崎
Hazuki Ogawa
葉月 小川
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 バチルス・レンツス又はバチルス・サブチリ
スに由来し、至適pHが10〜11、至適温度が40〜
50℃であるプロテアーゼを配合したことを特徴とする
義歯洗浄剤。 【効果】 本発明の義歯洗浄剤は、優れた義歯汚れ洗浄
効果、デンチャープラーク除去効果を有し、また活性酸
素の存在下でプロテアーゼが安定で、このためプロテア
ーゼ安定化の目的で特別に製剤化を工夫する必要が必ず
しもなく、製剤が簡単に行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた汚れ洗浄力を有
し、かつ活性酸素に対し安定である、プロテアーゼ配合
義歯洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
高齢化社会の到来にともない義歯の使用者は年々増大す
る傾向にある。義歯の使用にあたっては、義歯と口腔粘
膜との間に食べかすが溜り易く、健常人に比べて口腔内
が不潔になり易い。特に、義歯使用者のデンチャープラ
ーク中には、健常人のデンタルプラークと比べてカンジ
ダ菌が多く見られ、これが義歯性口内炎の原因と考えら
れている。
【0003】デンチャープラークの存在は細菌の住処と
なり、不快な義歯臭発生の原因となると共に、歯石発生
の根本原因ともなり、従来の発泡タイプ義歯洗浄剤では
除去が難しかった頑固な汚れを形成する。
【0004】その他の義歯汚れとしては、食物残渣、ス
テイン(着色沈着物)、歯石等を挙げることができる。
このうち食物残渣は水洗又はブラッシングにより簡単に
除去することができるので、義歯洗浄剤のターゲットと
してはウエートが低い。
【0005】義歯は歯のみならず口蓋粘膜や歯肉の部分
が樹脂や金属で造られているため、汚れの対象となる面
積が広く、汚れも目立ち易い。特にステインの付着は衛
生的・美的観点からも好ましくはなく、義歯洗浄剤の大
きなターゲットとなる。
【0006】ステインの形成メカニズムは明らかではな
いが、糖タンパクから構成されるペリクルのタンパク変
性が主原因と言われている。義歯洗浄剤によるステイン
の除去には2つの方法が考えられる。1つは活性酸素に
よる有色物の分解・漂白であり、もう1つは酵素による
ペリクルの分解である。
【0007】このような点から、従来、義歯洗浄剤に酵
素としてプロテアーゼを配合することが提案されている
(特開昭48−58006号、特開昭63−10131
3号、特開平1−125316号、特開平4−3165
12号公報など)が、プロテアーゼは活性酸素の存在下
で失活するという問題がある。
【0008】この場合、このように活性酸素により酵素
が失活することは従来から公知であり、このためこの酵
素の失活を防止する目的で酵素層と活性酸素層との2層
錠としたり(特公昭60−35325号公報)、酵素を
特定の保護剤(粉乳、ゼラチン、ポリビニルアルコー
ル)と混合して使用したり(特公昭63−25564号
公報)するなど、種々の方法が提案されているが、この
ような方法は製剤化を制限し、複雑にさせる。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、義歯汚れ洗浄力に優れ、しかも活性酸素に対しても
安定で、製剤化も容易な義歯洗浄剤を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、バチルス
・レンツス(Bacillus lentus)又はバ
チルス・サブチリス(Bacillus subtil
is)に由来し、至適pHが10〜11、至適温度が4
0〜50℃であるプロテアーゼを使用することにより、
従来の義歯洗浄剤において提案、使用されてきたプロテ
アーゼに比べ、優れた義歯汚れ洗浄効果、デンチャープ
ラーク除去効果を与え、しかも活性酸素の存在下でも安
定で、その活性低下が少なく、長期保存後もこのプロテ
アーゼの有する優れた義歯汚れ洗浄効果、デンチャープ
ラーク除去効果を有効に発揮することを知見し、本発明
をなすに至ったものである。
【0011】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の義歯洗浄剤は、上述したようにバチルス・
レンツス(Bacillus lentus)又はバチ
ルス・サブチリス(Bacillus subtili
s)由来で、至適pHが10〜11、至適温度が40〜
50℃のプロテアーゼを配合したものである。
【0012】かかるプロテアーゼとしては、例えばノボ
−ノルディスク社のDurazym(商品名)を使用す
ることができる。
【0013】上記プロテアーゼの配合量は、0.1〜3
0%(重量%、以下同じ)、より好ましくは0.1〜2
0%が良い。0.1%より少ないと十分なデンチャープ
ラーク除去効果が得られない場合が生じる。一方、30
%を越えて配合してもよいが、経済性と効果とのバラン
スから30%以下の配合量とすることが好ましい。
【0014】本発明の義歯洗浄剤には、上記プロテアー
ゼに加え、他の酵素を配合することができる。このよう
な酵素としては、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、β−
1,3−D−グルカナーゼ等が挙げられ、これらの酵素
の併用でより優れたデンチャープラーク除去効果を与え
るが、特に上記プロテアーゼとデキストラナーゼとを併
用することにより、相乗効果的に優れたデンチャープラ
ーク除去効果を示す。なお、このような他の酵素の配合
量は0.01〜10%とすることが好ましい。
【0015】また、本発明の義歯洗浄剤には活性酸素発
生物質を配合することが好ましい。即ち、上述したよう
に本発明によるプロテアーゼは活性酸素耐性、耐熱性に
優れているため、保存時、洗浄時の失活が少なく、活性
酸素の効力と上記プロテアーゼの効力とが有効に発揮さ
れて優れた洗浄効果を与える。
【0016】活性酸素発生物質としては、モノ過硫酸水
素カリウム(オキサン)、過硼酸ナトリウム(ペルボ
ン)、過炭酸ナトリウム等が挙げられ、これらの1種を
単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
その配合量は10〜80%、特に20〜70%であるこ
とが好ましい。10%より少ないと十分な漂白力が得ら
れない場合があり、80%より多いと気泡力の低下等、
トータルバランスで品質低下をもたらす。
【0017】更に、本発明の義歯洗浄剤には、ピロリン
酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、酸性ポリリ
ン酸ナトリウム等の縮合リン酸塩の1種又は2種以上を
配合することが、酵素の安定化の点から好ましい。この
縮合リン酸塩の配合量は1〜30%、特に3〜20%が
好ましい。1%より少ないと酵素との併用効果が認めら
れず、30%を越えると併用効果が飽和に達するためそ
れ以上の配合は意味がない。
【0018】なおまた、本発明の義歯洗浄剤に、炭酸水
素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸
塩と無水クエン酸、コハク酸、リンゴ酸等の酸剤とを配
合することにより、使用時に水に溶解するとき発泡し、
他成分の水への溶解、分散を促進することができる。更
に、洗浄力の向上と適度な気泡を保証するためにアニオ
ン性、ノニオン性、両性界面活性剤を配合することが好
ましい。このような界面活性剤としては、直鎖アルキル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウ
ム等が挙げられる。
【0019】本発明の義歯洗浄剤は、粉末、顆粒、錠剤
等の形態に調製され、このような製剤化に応じた賦形剤
などの成分を配合することができる。
【0020】本発明の義歯洗浄剤は、使用時に水に溶解
するなどして使用に供されるが、使用時の液のpHが5
〜11の範囲において良好なデンチャープラーク除去
力、ステイン除去力を発揮するため、適宜なpH調整剤
を配合することができる。
【0021】
【発明の効果】本発明の義歯洗浄剤は、優れた義歯汚れ
洗浄効果、デンチャープラーク除去効果を有し、また活
性酸素の存在下でプロテアーゼが安定で、このためプロ
テアーゼ安定化の目的で特別に製剤化を工夫する必要が
必ずしもなく、製剤が簡単に行われる。
【0022】
【実施例】以下、実験例と実施例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。なお、下記例において用いたプロテアーゼ
は表1に示す通りである。
【0023】
【表1】
【0024】〔実験例1〕義歯汚れ(タンニンステイ
ン)洗浄力の評価 義歯洗浄剤の調製 以下の表2に示す処方により、賦形剤の異なる酵素を各
々配合した粉末状の義歯洗浄剤を製造した。
【0025】
【表2】
【0026】タンニンステインチップの調製 サンドブラストを施した白色のアクリルチップを、0.
5%アルブミン水溶液→3%日本茶+1%コーヒー+1
%紅茶の抽出水溶液→0.57%クエン酸鉄アンモニウ
ム水溶液の順に各々1時間づつ繰り返し浸漬し、この操
作を2週間続ける。ステイン液から取り出し、流水中で
軽くアクリルチップの表面をブラッシングして付着の弱
いステインを除去した後、風乾してサンプルチップとす
る。 タンニンステイン洗浄力の評価法 タンニンステインを付着させたサンプルチップの色差
(E2)を測定し、150mlの蒸留水を満たしたビー
カーに入れて、25℃恒温に保つ。前記処方1〜8の調
製直後の義歯洗浄剤3.0gを投入し、20分間洗浄
し、洗浄後のサンプルチップの色差(E3)を測定す
る。次式により洗浄率を計算し、次に示す基準により洗
浄力を評価した。結果を表3に示す。 洗浄率(%)=〔(E3−E2)/(E1−E2)〕×100 但し、E1はタンニンステインを付着させる前のチップ
の色差 タンニン汚れの洗浄力 91%以上 :○ 70〜90%:△ 69%以下 :×
【0027】
【表3】
【0028】〔実験例2〕経時保存後のプロテアーゼの
活性評価 保存条件 実験例1で調製した義歯洗浄剤を、内容量100mlの
ポリプロピレン製容器に50g充填し、フタの中央に約
1mmの孔を開けて開放系とする。40℃,75%の恒
温・恒湿室に1ヶ月保存した後、取り出して試料とし
た。 酵素の安定性評価法 150mlの蒸留水をビーカーに入れ40℃恒温に保
つ。上記処方1〜7の義歯洗浄剤3.0gを投入し、1
時間後のプロテアーゼの活性を測定した。その残存率か
ら次に示す基準により安定性を評価した。結果を表4に
示す。なお、プロテアーゼの活性はアンソン−萩原らの
方法によりを測定した。 酵素の残存率 71%以上 :○ 50〜70%:△ 49%以下 :×
【0029】
【表4】
【0030】〔実験例3〕洗浄時におけるデンチャープ
ラークの除去力評価 デンチャープラークの除去力評価法 試験管にCandida albicansとStre
ptococcussobrinusの前培養菌液(濁
度OD=550nmで0.1の濃度のもの)を50μl
と1%シュークロース溶液を含むBHI培地(37gB
HI+10gシュークロース/lの濃度のもの)3ml
を添加し、この試験管を30°傾斜に保ち、37℃,2
0時間嫌気培養を行い、人工プラークを調製する。蒸留
水で2回洗浄して試験管の壁面に付着が不完全な人工プ
ラークを除去する。
【0031】次に、蒸留水4mlを添加した後、実験例
1で製造した義歯洗浄剤100mgを加え、37℃で3
0分間作用させた。同様に蒸留水で2回洗浄した後、6
時間放置後の残存したプラークを超音波で分散させ、濁
度(OD=550nm)を測定した。酵素を配合しない
義歯洗浄剤を別途製造し、同様の操作を行い(ODコン
トロール用)、以下の式に従って、デンチャープラーク
の除去率を計算した。結果を表5に示す。 除去率(%)={(ODコントロール−ODサンプル)
/ODコントロール}×100 デンチャープラークの除去力は、次に示す基準に従って
評価した。 デンチャープラーク除去力 81%以上 :◎ 60〜80%:○ 30〜59%:△ 29%以下 :×
【0032】
【表5】
【0033】以上の結果から、本発明に係るプロテアー
ゼを用いることにより、優れた義歯汚れ洗浄力を有し、
しかも活性酸素発生物質の存在下において義歯洗浄剤中
で安定であり、かつ優れたデンチャープラーク除去力を
有することがわかった。
【0034】〔実施例1〕 モノ過硫酸水素カリウム 12 過硼酸ナトリウム 8 炭酸ナトリウム バランス 炭酸水素ナトリウム 35 無水クエン酸 15 乳糖 5 ポリビニルピロリドン 3 トリポリリン酸ナトリウム 12 ラウリル硫酸ナトリウム 1 デキストラナーゼ 1 本発明プロテアーゼ 2 粉末香料 1青色1号 微 計 100%
【0035】〔実施例2〕 モノ過硫酸水素カリウム 10 過硼酸ナトリウム 10 過炭酸ナトリウム 45 炭酸ナトリウム バランス トリポリリン酸ナトリウム 10 無水硫酸ナトリウム 5 ラウリル硫酸ナトリウム 3 デキストラナーゼ 2 本発明プロテアーゼ 5 粉末香料 2青色1号 微 計 100%
【0036】〔実施例3〕 モノ過硫酸水素カリウム 20 過硼酸ナトリウム 30 炭酸ナトリウム バランス 炭酸水素ナトリウム 20 無水クエン酸 10 ポリエチレングリコール 3 乳糖 2 ポリビニルピロリドン 2 トリポリリン酸ナトリウム 3 無水硫酸ナトリウム 5 ラウリル硫酸ナトリウム 1 本発明プロテアーゼ 1 粉末香料 1青色1号 微 計 100%
【0037】〔実施例4〕 モノ過硫酸水素カリウム 35 過硼酸ナトリウム 15 炭酸ナトリウム バランス 炭酸水素ナトリウム 25 無水クエン酸 10 ポリエチレングリコール 1 ポリビニルピロリドン 1 トリポリリン酸ナトリウム 5 ラウリル硫酸ナトリウム 1 デキストラナーゼ 0.5 本発明プロテアーゼ 1 粉末香料 0.5青色1号 微 計 100%
【0038】〔実施例5〕 モノ過硫酸水素カリウム 15 過硼酸ナトリウム 5 過炭酸ナトリウム 10 炭酸ナトリウム バランス 炭酸水素ナトリウム 20 無水クエン酸 15 ポリエチレングリコール 1 乳糖 5 トリポリリン酸ナトリウム 10 ラウリル硫酸ナトリウム 0.5 デキストラナーゼ 0.5 本発明プロテアーゼ 0.5 粉末香料 1.5青色1号 微 計 100%
【0039】〔実施例6〕 モノ過硫酸水素カリウム 5 過炭酸ナトリウム 60 炭酸ナトリウム バランス トリポリリン酸ナトリウム 10 無水硫酸ナトリウム 5 ラウリル硫酸ナトリウム 2 本発明プロテアーゼ 10 粉末香料 1青色1号 微 計 100%

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バチルス・レンツス又はバチルス・サブ
    チリスに由来し、至適pHが10〜11、至適温度が4
    0〜50℃であるプロテアーゼを配合したことを特徴と
    する義歯洗浄剤。
  2. 【請求項2】 活性酸素発生物質を配合した請求項1記
    載の義歯洗浄剤。
  3. 【請求項3】 デキストラナーゼを配合した請求項1又
    は2記載の義歯洗浄剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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