JPH0717842A - 義歯洗浄剤 - Google Patents
義歯洗浄剤Info
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- JPH0717842A JPH0717842A JP18559493A JP18559493A JPH0717842A JP H0717842 A JPH0717842 A JP H0717842A JP 18559493 A JP18559493 A JP 18559493A JP 18559493 A JP18559493 A JP 18559493A JP H0717842 A JPH0717842 A JP H0717842A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 活性酸素発生物質とプラーク分解成分として
酵素とを併用し、かつ活性酸素による酵素の活性低下を
防止して、優れたデンチャープラーク除去力を有する義
歯洗浄剤を得る。 【構成】 プラーク分解酵素を特定の賦形剤で賦形し、
かつ縮合リン酸塩及び/又は無水硫酸ナトリウムと併用
する。
酵素とを併用し、かつ活性酸素による酵素の活性低下を
防止して、優れたデンチャープラーク除去力を有する義
歯洗浄剤を得る。 【構成】 プラーク分解酵素を特定の賦形剤で賦形し、
かつ縮合リン酸塩及び/又は無水硫酸ナトリウムと併用
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性酸素発生物質とプ
ラーク分解酵素とを配合した義歯洗浄剤に関し、更に詳
述すると、特定の賦形剤を用いて酵素を賦形し、かつ縮
合リン酸及び/又は無水硫酸ナトリウムと併用したこと
により、活性酸素による酵素の活性低下が防止され、優
れたデンチャープラーク除去力を発揮する義歯洗浄剤に
関する。
ラーク分解酵素とを配合した義歯洗浄剤に関し、更に詳
述すると、特定の賦形剤を用いて酵素を賦形し、かつ縮
合リン酸及び/又は無水硫酸ナトリウムと併用したこと
により、活性酸素による酵素の活性低下が防止され、優
れたデンチャープラーク除去力を発揮する義歯洗浄剤に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
高齢化社会の到来にともない義歯の使用者は年々増加す
る傾向にある。義歯の使用にあたっては、義歯と口腔粘
膜との間に食べかすが溜りやすく、健常人に比べて口腔
内が不潔になりやすい。特に、義歯使用者のデンチャー
プラーク中には、健常人のデンタルプラークと比べてカ
ンジダ菌が多く見られ、これらが義歯性口内炎の原因に
なっていると考えられる。また、デンチャープラークの
存在は細菌の住処となり、不快な義歯臭発生の原因とな
ると共に、歯石発生の根本原因ともなり、頑固な汚れを
形成する。
高齢化社会の到来にともない義歯の使用者は年々増加す
る傾向にある。義歯の使用にあたっては、義歯と口腔粘
膜との間に食べかすが溜りやすく、健常人に比べて口腔
内が不潔になりやすい。特に、義歯使用者のデンチャー
プラーク中には、健常人のデンタルプラークと比べてカ
ンジダ菌が多く見られ、これらが義歯性口内炎の原因に
なっていると考えられる。また、デンチャープラークの
存在は細菌の住処となり、不快な義歯臭発生の原因とな
ると共に、歯石発生の根本原因ともなり、頑固な汚れを
形成する。
【0003】従来、義歯の洗浄剤としては、漂白剤とし
て活性酸素発生剤を配合した発泡タイプのものが一般的
であるが、従来の発泡タイプの義歯洗浄剤では、上記デ
ンチャープラークによる汚れに対する洗浄効果が不十分
である。
て活性酸素発生剤を配合した発泡タイプのものが一般的
であるが、従来の発泡タイプの義歯洗浄剤では、上記デ
ンチャープラークによる汚れに対する洗浄効果が不十分
である。
【0004】ここで、義歯に発生するデンチャープラー
クも自然歯に発生するデンタルプラークも、その生成メ
カニズムは同じと考えられており、基本的にはプラーク
として同様のものと考えられる。この場合、プラークは
酵素によって分解することが可能であり、このようなプ
ラーク分解酵素としてデキストラナーゼ、ムタナーゼ、
プロテアーゼなどが知られている。実際、歯磨や洗口剤
では、従来より歯垢(プラーク)分解成分としてこれら
の酵素を配合したものが知られている。
クも自然歯に発生するデンタルプラークも、その生成メ
カニズムは同じと考えられており、基本的にはプラーク
として同様のものと考えられる。この場合、プラークは
酵素によって分解することが可能であり、このようなプ
ラーク分解酵素としてデキストラナーゼ、ムタナーゼ、
プロテアーゼなどが知られている。実際、歯磨や洗口剤
では、従来より歯垢(プラーク)分解成分としてこれら
の酵素を配合したものが知られている。
【0005】しかしながら、これらの酵素を活性酸素発
生剤を配合した義歯洗浄剤に配合すると、活性酸素によ
って酵素の活性が低下してしまうという問題がある。即
ち、これら酵素類は蛋白質で構成されているが、活性酸
素には強い酸化力があり、蛋白質を変性させて酵素の活
性を低下させてしまうことになる。
生剤を配合した義歯洗浄剤に配合すると、活性酸素によ
って酵素の活性が低下してしまうという問題がある。即
ち、これら酵素類は蛋白質で構成されているが、活性酸
素には強い酸化力があり、蛋白質を変性させて酵素の活
性を低下させてしまうことになる。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、活性酸素発生物質とプラーク分解酵素とを併用し、
かつ活性酸素による酵素の活性低下を防止して、優れた
デンチャープラーク除去力を発揮する義歯洗浄剤を提供
することを目的とする。
で、活性酸素発生物質とプラーク分解酵素とを併用し、
かつ活性酸素による酵素の活性低下を防止して、優れた
デンチャープラーク除去力を発揮する義歯洗浄剤を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、活性酸素
発生物質とプラーク分解酵素とを併用して義歯洗浄剤を
調製する場合に、プラーク分解酵素の賦形剤としてグリ
セリン、マルチトール、キシリトール及びプロピレング
リコールから選ばれた1種又は2種以上の特定多価アル
コールを用いることにより、プラーク分解酵素が活性酸
素の存在下でも活性低下を生じることがなく、かつ縮合
リン酸塩及び/又は無水硫酸ナトリウムと併用すること
により優れたデンチャープラーク除去効果を発揮するこ
とを知見した。
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、活性酸素
発生物質とプラーク分解酵素とを併用して義歯洗浄剤を
調製する場合に、プラーク分解酵素の賦形剤としてグリ
セリン、マルチトール、キシリトール及びプロピレング
リコールから選ばれた1種又は2種以上の特定多価アル
コールを用いることにより、プラーク分解酵素が活性酸
素の存在下でも活性低下を生じることがなく、かつ縮合
リン酸塩及び/又は無水硫酸ナトリウムと併用すること
により優れたデンチャープラーク除去効果を発揮するこ
とを知見した。
【0008】即ち、後述する実施例,比較例に示すよう
に、種々の賦形剤を用いて賦形した酵素を活性酸素発生
物質を含有する義歯洗浄剤に配合し、その保存安定性及
びデンチャープラーク除去力を評価したところ、グリセ
リン、マルチトール、キシリトール、プロピレングリコ
ールで賦形した酵素が特異的に活性酸素の存在下でも優
れた保存安定性を示すと共に、縮合リン酸塩及び/又は
無水硫酸ナトリウムと併用することにより優れたデンチ
ャープラーク除去力を発揮することを見出し、本発明を
完成したものである。
に、種々の賦形剤を用いて賦形した酵素を活性酸素発生
物質を含有する義歯洗浄剤に配合し、その保存安定性及
びデンチャープラーク除去力を評価したところ、グリセ
リン、マルチトール、キシリトール、プロピレングリコ
ールで賦形した酵素が特異的に活性酸素の存在下でも優
れた保存安定性を示すと共に、縮合リン酸塩及び/又は
無水硫酸ナトリウムと併用することにより優れたデンチ
ャープラーク除去力を発揮することを見出し、本発明を
完成したものである。
【0009】従って、本発明は、グリセリン、マルチト
ール、キシリトール及びプロピレングリコールからなる
群より選ばれた1種又は2種以上の賦形剤を用いて賦形
されたプラーク分解酵素と、活性酸素発生物質と、縮合
リン酸塩及び/又は無水硫酸ナトリウムとを含有してな
ることを特徴とする義歯洗浄剤を提供する。また、好適
な実施態様としてプラーク分解酵素としてデキストラナ
ーゼを用いた義歯洗浄剤を提供する。
ール、キシリトール及びプロピレングリコールからなる
群より選ばれた1種又は2種以上の賦形剤を用いて賦形
されたプラーク分解酵素と、活性酸素発生物質と、縮合
リン酸塩及び/又は無水硫酸ナトリウムとを含有してな
ることを特徴とする義歯洗浄剤を提供する。また、好適
な実施態様としてプラーク分解酵素としてデキストラナ
ーゼを用いた義歯洗浄剤を提供する。
【0010】なお、活性酸素発生物質を含有した義歯洗
浄剤に歯垢分解除去成分として酵素を配合すること、こ
の場合賦形剤を用いて酵素を賦形すること、及び縮合リ
ン酸塩や無水硫酸ナトリウムを義歯洗浄剤に配合するこ
とは既に公知であるが、酵素の賦形剤として特定の多価
アルコール、即ちグリセリン、マルチトール、キシリト
ール及びプロピレングリコールから選ばれた1種又は2
種以上の多価アルコールを用い、この特定多価アルコー
ルで賦形された酵素と縮合リン酸塩及び/又は無水硫酸
ナトリウムとを併用することにより、活性酸素発生物質
と併用しても、酵素の活性が良好に維持されると共に、
優れたデンチャープラーク除去効果が得られることは、
本発明者の新知見にかかるものであり、本発明はこのよ
うな新知見に基づいてなされたものである。
浄剤に歯垢分解除去成分として酵素を配合すること、こ
の場合賦形剤を用いて酵素を賦形すること、及び縮合リ
ン酸塩や無水硫酸ナトリウムを義歯洗浄剤に配合するこ
とは既に公知であるが、酵素の賦形剤として特定の多価
アルコール、即ちグリセリン、マルチトール、キシリト
ール及びプロピレングリコールから選ばれた1種又は2
種以上の多価アルコールを用い、この特定多価アルコー
ルで賦形された酵素と縮合リン酸塩及び/又は無水硫酸
ナトリウムとを併用することにより、活性酸素発生物質
と併用しても、酵素の活性が良好に維持されると共に、
優れたデンチャープラーク除去効果が得られることは、
本発明者の新知見にかかるものであり、本発明はこのよ
うな新知見に基づいてなされたものである。
【0011】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の義歯洗浄剤は、上述したように、活性酸素発生
物質と、特定の多価アルコールを用いて賦形したプラー
ク分解酵素と、縮合リン酸塩及び/又は無水硫酸ナトリ
ウムとを含有したものである。
本発明の義歯洗浄剤は、上述したように、活性酸素発生
物質と、特定の多価アルコールを用いて賦形したプラー
ク分解酵素と、縮合リン酸塩及び/又は無水硫酸ナトリ
ウムとを含有したものである。
【0012】上記活性酸素発生物質としては、通常の義
歯洗浄剤に漂白剤として配合されているものと同様のも
のを用いることができ、具体的にはモノ過硫酸水素カリ
ウム(オキソン)、過硼酸ナトリウム(ペルボン)、過
炭酸ナトリウム等が挙げられ、これらを単独で又は2種
以上を混合して用いることができる。これら活性酸素発
生物質の配合量は、特に制限されるものではないが、通
常10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%とさ
れる。活性酸素発生物質の配合量が10重量%未満であ
ると満足な漂白効果が得られない場合があり、一方80
重量%を超えると気泡力の低下など、義歯洗浄剤として
のトータルバランスで品質低下をもたらす場合がある。
歯洗浄剤に漂白剤として配合されているものと同様のも
のを用いることができ、具体的にはモノ過硫酸水素カリ
ウム(オキソン)、過硼酸ナトリウム(ペルボン)、過
炭酸ナトリウム等が挙げられ、これらを単独で又は2種
以上を混合して用いることができる。これら活性酸素発
生物質の配合量は、特に制限されるものではないが、通
常10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%とさ
れる。活性酸素発生物質の配合量が10重量%未満であ
ると満足な漂白効果が得られない場合があり、一方80
重量%を超えると気泡力の低下など、義歯洗浄剤として
のトータルバランスで品質低下をもたらす場合がある。
【0013】次に、本発明義歯洗浄剤にデンチャープラ
ークの分解除去成分として配合されるプラーク分解酵素
としては、プラーク分解作用を有するものであればよ
く、具体的にはデキストラナーゼ、ムタナーゼ、プロテ
アーゼ、β−1,3−D−グルカナーゼ等が挙げられ、
これらを単独で又は2種以上を混合して用いることがで
きる。なお、特に制限されるものではないが、これらの
中ではデキストラナーゼが特に好ましく用いられ、更に
はデキストラナーゼとムタナーゼとを混合して用いるこ
とにより卓越したデンチャープラーク除去効果を得るこ
とができる。
ークの分解除去成分として配合されるプラーク分解酵素
としては、プラーク分解作用を有するものであればよ
く、具体的にはデキストラナーゼ、ムタナーゼ、プロテ
アーゼ、β−1,3−D−グルカナーゼ等が挙げられ、
これらを単独で又は2種以上を混合して用いることがで
きる。なお、特に制限されるものではないが、これらの
中ではデキストラナーゼが特に好ましく用いられ、更に
はデキストラナーゼとムタナーゼとを混合して用いるこ
とにより卓越したデンチャープラーク除去効果を得るこ
とができる。
【0014】このプラーク分解酵素は、グリセリン、マ
ルチトール、キシリトール及びプロピレングリコールか
ら選ばれた1種又は2種以上の多価アルコールを用いて
賦形され、義歯洗浄剤に配合される。この場合、賦形剤
中の酵素量は0.005〜20重量%、特に0.001
〜10重量%とすることができる。
ルチトール、キシリトール及びプロピレングリコールか
ら選ばれた1種又は2種以上の多価アルコールを用いて
賦形され、義歯洗浄剤に配合される。この場合、賦形剤
中の酵素量は0.005〜20重量%、特に0.001
〜10重量%とすることができる。
【0015】このプラーク分解酵素の配合量は、特に制
限されるものではないが、賦形された状態で洗浄剤全体
の0.1〜30重量%、特に0.5〜20重量%とする
ことが好ましく、配合量が0.1重量%未満であると、
デンチャープラークの十分な除去効果が得られない場合
があり、一方30重量%を超えてもさしたる効果の向上
は見られず経済性の点で不利となる。
限されるものではないが、賦形された状態で洗浄剤全体
の0.1〜30重量%、特に0.5〜20重量%とする
ことが好ましく、配合量が0.1重量%未満であると、
デンチャープラークの十分な除去効果が得られない場合
があり、一方30重量%を超えてもさしたる効果の向上
は見られず経済性の点で不利となる。
【0016】更に、本発明の義歯洗浄剤には縮合リン酸
塩及び/又は無水硫酸ナトリウムが配合され、これによ
り優れたデンチャープラーク除去効果が得られるもので
ある。この場合、上記縮合リン酸塩としては、ピロリン
酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、酸性ポリリ
ン酸ナトリウムなどが挙げられ、これらの1種又は2種
以上を配合することができ、またこれら縮合リン酸塩と
無水硫酸ナトリウムとを混合して用いることもできる。
これら縮合リン酸塩及び無水硫酸ナトリウムの配合量
は、特に制限されるものではないが、いずれも洗浄剤全
体の1〜30重量%、特に3〜20重量%とすることが
好ましく、1重量%未満では上記プラーク分解酵素との
併用効果が得られない場合があり、一方30重量%を超
えて配合しても併用効果が飽和に達し、効果の向上は見
られない。
塩及び/又は無水硫酸ナトリウムが配合され、これによ
り優れたデンチャープラーク除去効果が得られるもので
ある。この場合、上記縮合リン酸塩としては、ピロリン
酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、酸性ポリリ
ン酸ナトリウムなどが挙げられ、これらの1種又は2種
以上を配合することができ、またこれら縮合リン酸塩と
無水硫酸ナトリウムとを混合して用いることもできる。
これら縮合リン酸塩及び無水硫酸ナトリウムの配合量
は、特に制限されるものではないが、いずれも洗浄剤全
体の1〜30重量%、特に3〜20重量%とすることが
好ましく、1重量%未満では上記プラーク分解酵素との
併用効果が得られない場合があり、一方30重量%を超
えて配合しても併用効果が飽和に達し、効果の向上は見
られない。
【0017】本発明にかかる義歯洗浄剤は、上記活性酸
素発生物質と、上記特定の多価アルコールで賦形された
プラーク分解酵素と、上記縮合リン酸塩及び/又は無水
硫酸ナトリウムとを含有し、通常粉末,顆粒,錠剤など
の形態に調製され、水に溶解して使用されるが、この場
合本発明義歯洗浄剤には、上記成分と共に公知の成分を
配合することができる。
素発生物質と、上記特定の多価アルコールで賦形された
プラーク分解酵素と、上記縮合リン酸塩及び/又は無水
硫酸ナトリウムとを含有し、通常粉末,顆粒,錠剤など
の形態に調製され、水に溶解して使用されるが、この場
合本発明義歯洗浄剤には、上記成分と共に公知の成分を
配合することができる。
【0018】例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム等の炭酸塩と無水クエン酸、コハク
酸、リンゴ酸等の酸剤とを配合することにより、溶解時
に発泡させ、洗浄剤の溶解,分散を促進させるようにす
ることができる。また、洗浄力の向上と適度な起泡を保
証するために界面活性剤を添加することができ、界面活
性剤として具体的には直鎖アルキルベンゼンスルホン酸
ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
更に、pH調整剤、顔料、及び錠剤を形成する場合の賦
形剤としてポリビニルピロリドン、乳糖などを添加する
ことができる。なお、本発明の義歯洗浄剤は、使用時の
液のpHが5〜11の範囲になるように調整することが
好ましく、これにより優れたデンチャープラーク除去効
果を示す。
ウム、炭酸カリウム等の炭酸塩と無水クエン酸、コハク
酸、リンゴ酸等の酸剤とを配合することにより、溶解時
に発泡させ、洗浄剤の溶解,分散を促進させるようにす
ることができる。また、洗浄力の向上と適度な起泡を保
証するために界面活性剤を添加することができ、界面活
性剤として具体的には直鎖アルキルベンゼンスルホン酸
ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
更に、pH調整剤、顔料、及び錠剤を形成する場合の賦
形剤としてポリビニルピロリドン、乳糖などを添加する
ことができる。なお、本発明の義歯洗浄剤は、使用時の
液のpHが5〜11の範囲になるように調整することが
好ましく、これにより優れたデンチャープラーク除去効
果を示す。
【0019】
【実施例】以下、実施例,比較例を示して本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもの
ではない。 [実施例1〜7,比較例1〜10]表1に示した酵素を
用いて表2に示した組成の義歯洗浄剤を製造した。得ら
れた義歯洗浄剤中の酵素の保存安定性を下記方法により
評価した。結果を表1に示す。
的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもの
ではない。 [実施例1〜7,比較例1〜10]表1に示した酵素を
用いて表2に示した組成の義歯洗浄剤を製造した。得ら
れた義歯洗浄剤中の酵素の保存安定性を下記方法により
評価した。結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】保存安定性評価方法 義歯洗浄剤50gを100mLのポリプロピレン製の密
閉容器に入れ、口部に約1mm程度の穴を開けた後、4
0℃,75%湿度の条件で保存し、1ヶ月保存後の酵素
活性を測定し、その残存率から次の基準により安定性を
評価した。なお、酵素活性の測定は、デキストラナーゼ
についてはソモジ−ネルソン法(Somogyi−Ne
lson法)(生物化学実験法、第1巻、還元糖の定量
法、p9〜11、学会出版センター、参照)により、プ
ロテアーゼについては萩原等の方法(赤堀四郎編;酵素
研究法、第2巻、P240、朝倉出版、参照)により行
った。
閉容器に入れ、口部に約1mm程度の穴を開けた後、4
0℃,75%湿度の条件で保存し、1ヶ月保存後の酵素
活性を測定し、その残存率から次の基準により安定性を
評価した。なお、酵素活性の測定は、デキストラナーゼ
についてはソモジ−ネルソン法(Somogyi−Ne
lson法)(生物化学実験法、第1巻、還元糖の定量
法、p9〜11、学会出版センター、参照)により、プ
ロテアーゼについては萩原等の方法(赤堀四郎編;酵素
研究法、第2巻、P240、朝倉出版、参照)により行
った。
【0023】表1の結果からグリセリン、キシリトー
ル、マルチトール、プロピレングリコールで賦形した酵
素成分とトリポリリン酸ナトリウム(縮合リン酸塩)、
無水硫酸ナトリウムとを併用した本発明の義歯洗浄剤は
活性酸素発生剤と併用しているにも変わらず、良好な酵
素活性が維持され、優れた保存安定性を示すことが確認
された。
ル、マルチトール、プロピレングリコールで賦形した酵
素成分とトリポリリン酸ナトリウム(縮合リン酸塩)、
無水硫酸ナトリウムとを併用した本発明の義歯洗浄剤は
活性酸素発生剤と併用しているにも変わらず、良好な酵
素活性が維持され、優れた保存安定性を示すことが確認
された。
【0024】次に、下記表3に示した酵素成分を用いて
上記表2の処方により調整した義歯洗浄剤につき、下記
方法によりデンチャープラーク除去力を評価した。結果
を表3に示す。
上記表2の処方により調整した義歯洗浄剤につき、下記
方法によりデンチャープラーク除去力を評価した。結果
を表3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】デンチャープラーク除去力評価方法 試験管にカンジダ アルビカンス(Candida albicans)
とストレプトコッカスソブリナス(Streptococcus sobr
inus)の前培養菌液(濁度OD=550nmで0.1の
濃度のもの)を50μlと1%シュークロース溶液を含
むBHI培地(37gBHI+10gシュークロース/
Lの濃度のもの)3mlとを添加し、この試験管を30
°傾斜に保ち、37℃,20時間嫌気培養を行い人工プ
ラークを調製した。次いで、蒸留水で2回洗浄して試験
管の壁面に付着が不完全な人工プラークを除去し、この
試験管内に蒸留水4mlを添加した後、上記義歯洗浄剤
100mgを加え、37℃で6時間作用させた。6時間
経過後、試験管内を蒸留水で2回洗浄し、次いで残存す
るプラークを超音波で分散させ、濁度(OD=550n
m)を測定すると共に、酵素を配合しない義歯洗浄剤を
別途製造して同様に濁度(ODコントロール)を測定
し、下記の式に従ってデンチャープラークの除去率を算
出した。そして、下記の基準によりデンチャープラーク
除去力を評価した。 除去率(%)={(ODコントロール−ODサンプル)/O
Dコントロール}×100
とストレプトコッカスソブリナス(Streptococcus sobr
inus)の前培養菌液(濁度OD=550nmで0.1の
濃度のもの)を50μlと1%シュークロース溶液を含
むBHI培地(37gBHI+10gシュークロース/
Lの濃度のもの)3mlとを添加し、この試験管を30
°傾斜に保ち、37℃,20時間嫌気培養を行い人工プ
ラークを調製した。次いで、蒸留水で2回洗浄して試験
管の壁面に付着が不完全な人工プラークを除去し、この
試験管内に蒸留水4mlを添加した後、上記義歯洗浄剤
100mgを加え、37℃で6時間作用させた。6時間
経過後、試験管内を蒸留水で2回洗浄し、次いで残存す
るプラークを超音波で分散させ、濁度(OD=550n
m)を測定すると共に、酵素を配合しない義歯洗浄剤を
別途製造して同様に濁度(ODコントロール)を測定
し、下記の式に従ってデンチャープラークの除去率を算
出した。そして、下記の基準によりデンチャープラーク
除去力を評価した。 除去率(%)={(ODコントロール−ODサンプル)/O
Dコントロール}×100
【0027】表3に示した結果から、グリセリン、キシ
リトール、マルチトール、プロピレングリコールで賦形
した酵素成分とトリポリリン酸ナトリウム(縮合リン酸
塩)、無水硫酸ナトリウムとを併用した本発明の義歯洗
浄剤は、活性酸素発生物質と併用しているにもかかわら
ず優れたデンチャープラーク除去効果を有することが確
認された。
リトール、マルチトール、プロピレングリコールで賦形
した酵素成分とトリポリリン酸ナトリウム(縮合リン酸
塩)、無水硫酸ナトリウムとを併用した本発明の義歯洗
浄剤は、活性酸素発生物質と併用しているにもかかわら
ず優れたデンチャープラーク除去効果を有することが確
認された。
【0028】[実施例6〜11]本発明義歯洗浄剤のそ
の他の処方例を表4に示す。なお、表4中各成分の配合
量の単位は重量%である。また、酵素成分のデキストラ
ナーゼ、ムターゼ及びプロテアーゼはグリセリン、マル
チトール、キシリトール、プロピレングリコールから選
ばれた1種又は2種以上の賦形剤で賦形されたものであ
る。
の他の処方例を表4に示す。なお、表4中各成分の配合
量の単位は重量%である。また、酵素成分のデキストラ
ナーゼ、ムターゼ及びプロテアーゼはグリセリン、マル
チトール、キシリトール、プロピレングリコールから選
ばれた1種又は2種以上の賦形剤で賦形されたものであ
る。
【0029】
【表4】
【0030】
【発明の効果】本発明の義歯洗浄剤は、プラーク分解酵
素を特定の賦形剤で賦形し、かつ縮合リン酸塩及び/又
は無水硫酸ナトリウムと併用したことにより、活性酸素
発生物質と併用しているにもかかわらず、酵素の活性低
下を防止して優れたデンチャープラーク除去力を有する
ものである。
素を特定の賦形剤で賦形し、かつ縮合リン酸塩及び/又
は無水硫酸ナトリウムと併用したことにより、活性酸素
発生物質と併用しているにもかかわらず、酵素の活性低
下を防止して優れたデンチャープラーク除去力を有する
ものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 グリセリン、マルチトール、キシリトー
ル及びプロピレングリコールからなる群より選ばれた1
種又は2種以上の賦形剤を用いて賦形されたプラーク分
解酵素と、活性酸素発生物質と、縮合リン酸塩及び/又
は無水硫酸ナトリウムとを含有してなることを特徴とす
る義歯洗浄剤。 - 【請求項2】 プラーク分解酵素がデキストラナーゼで
ある請求項1記載の義歯洗浄剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18559493A JPH0717842A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 義歯洗浄剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18559493A JPH0717842A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 義歯洗浄剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0717842A true JPH0717842A (ja) | 1995-01-20 |
Family
ID=16173538
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18559493A Pending JPH0717842A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 義歯洗浄剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0717842A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007284364A (ja) * | 2006-04-14 | 2007-11-01 | Kao Corp | 口腔用固形製剤 |
ES2286934A1 (es) * | 2006-03-01 | 2007-12-01 | Pedro Casillas Ascanio | Formulacion para la limpieza e higiene de protesis dentales removibles. |
JP2010248235A (ja) * | 1998-04-30 | 2010-11-04 | Kyowa Ltd | 義歯洗浄剤 |
JP2019011310A (ja) * | 2017-06-30 | 2019-01-24 | 小林製薬株式会社 | 義歯洗浄剤 |
-
1993
- 1993-06-29 JP JP18559493A patent/JPH0717842A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2013253082A (ja) * | 1998-04-30 | 2013-12-19 | Kyowa Ltd | 義歯洗浄剤 |
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WO2007122813A1 (ja) * | 2006-04-14 | 2007-11-01 | Kao Corporation | 口腔用固形製剤 |
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