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JPH0695413A - 電子写真感光体、それを有する電子写真装置及びファクシミリ - Google Patents

電子写真感光体、それを有する電子写真装置及びファクシミリ

Info

Publication number
JPH0695413A
JPH0695413A JP4266893A JP26689392A JPH0695413A JP H0695413 A JPH0695413 A JP H0695413A JP 4266893 A JP4266893 A JP 4266893A JP 26689392 A JP26689392 A JP 26689392A JP H0695413 A JPH0695413 A JP H0695413A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrophotographic
photosensitive member
image
contact angle
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4266893A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Yamagami
雅昭 山上
Noboru Kashimura
昇 樫村
Shunkai Sako
春海 酒匂
Tatsuya Ikesue
龍哉 池末
Shoji Amamiya
昇司 雨宮
Kazunari Nakamura
一成 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP4266893A priority Critical patent/JPH0695413A/ja
Publication of JPH0695413A publication Critical patent/JPH0695413A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、高転写率を維持し、画像ヌ
ケのない高品質の画像が安定して得られる電子写真感光
体を提供することにある。 【構成】 本発明は、導電性支持体上に少なくとも感光
層を有する電子写真感光体上への一様帯電、露光による
潜像形成、結着樹脂の純水との接触角が90°以下であ
る乾式トナーによる現像または平均粒径12μm以下の
乾式トナーによる現像、及び被転写材への転写により画
像を形成する電子写真装置に用いられる電子写真感光体
において、該感光体の最外層表面の純水との接触角が1
00°以上である電子写真感光体、それを有する電子写
真装置及びファクシミリである。 【効果】 本発明は、高転写率を維持し、画像ヌケのな
い高品質の画像を安定して提供する電子写真感光体を可
能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体、それを
用いた電子写真装置及びファクシミリに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスは、通常、感光体表面
の一様帯電、露光による潜像形成、トナーによる現像像
の形成、紙を主とする被転写材への転写、さらに残存ト
ナー、紙粉等の感光体表面からの除去(クリーニング)
から成り立っている。ここで使用されるトナーの構成材
料の大部分は結着樹脂であり、帯電量や環境安定性を考
慮して決定されることが多い。したがって、必ずしも現
像以外の電子写真プロセスに対して有利な材料が用いら
れる訳ではない。そのため、常に感光体へのトナーの付
着や、転写残トナーの発生といった問題が発生してい
る。トナー結着樹脂の改良により、感光体表面に対する
離形性を高めることができれば、上記のような問題は発
生しないが、現像剤の特性を損わずに離形性の良好な材
料を導入することは現実的には困難である。そこで、感
光体表面の離形性を高めることで転写およびトナー付着
の問題を解決する方法が種々提案されているが、感光体
としての電気特性あるいは機械的にクリーニングを行う
際の滑り性、耐摩耗性といった条件を満たした上で、高
離形性を実現することは困難であった。
【0003】一方、電子写真の高画質化を達成するため
に、近年乾式トナーの小粒径化が進んでいる。一般にト
ナー径が小さくなると転写性が悪化することが知られて
おり、転写残の増加、ベタ画像における転写抜けが発生
する。
【0004】このような問題を解決するためにはトナー
と感光体の付着力を低減させなければならない。しか
し、クリーニング性と付着力の低減を両立させることは
困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】例えば、硬度の高い耐
摩耗性にすぐれた材料では滑性に劣り、離形性、滑性に
すぐれた直鎖状フッ素系高分子材料は透明度が劣り感光
体感度が低下し、硬度が低いため傷の発生を避けること
はできなかった。
【0006】一方、従来の感光体表面材料では、例え
ば、耐摩耗性を高めるために硬度を高めるとブレードク
リーニング時にブレードがめくれる、滑り性を向上させ
るために分子間力の小さい直鎖状フッ素樹脂のみを用い
ると耐摩耗性が低下するという矛盾した問題があった。
さらに小粒径の転写性の劣るトナー粒子を用いる電子写
真装置において、転写性を高めるためにはどのような物
性値を有する最表面層を形成すれば良いのか明確ではな
かった。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、導
電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光
体上への一様帯電、露光による潜像形成、結着樹脂の純
水との接触角が90°以下である乾式トナーによる現
像、及び被転写材への転写により画像を形成する電子写
真装置に用いられる電子写真感光体において、該感光体
の最外層表面の純水との接触角が100°以上であるこ
とを特徴とする電子写真感光体である。
【0008】本発明によれば、結着樹脂の水との接触角
が90°以下であるようなさほど離形性が高くないトナ
ーを用いる電子写真装置においても感光体表面へのトナ
ー付着がなく、離形性にすぐれ転写効率が良く、多量の
転写残トナーを発生しない電子写真感光体を実現でき
る。さらに最表層にビニルフルオライド、ビニリデンフ
ルオライド、クロロトリフルオロエチレン、テトラフル
オロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオ
ロアルキルビニルエーテルの重合体、共重合体、あるい
はフッ化カーボンから成るフッ素系樹脂微粒子を含有さ
せることで、耐摩耗性、クリーニング性にもすぐれた電
子写真感光体が得られる。
【0009】また、本発明は、導電性支持体上に少なく
とも感光層を有する電子写真感光体上への一様帯電、露
光による潜像形成、平均粒径12μm以下の乾式トナー
による現像、及び被転写材への転写により画像を形成す
る電子写真装置に用いられる電子写真感光体において、
該感光体の最外層表面の純水との接触角が100°以上
であることを特徴とする電子写真感光体である。
【0010】本発明によれば平均粒径12μm以下の乾
式トナーを用いる電子写真装置においても、高転写効率
化し、残トナー量の低減、ベタ画像における転写抜けを
防止したものである。さらに最外層がビニルフルオライ
ド、ビニリデンフルオライド、クロロトリフルオロエチ
レン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピ
レン、パーフルオロアルキルビニルエーテルより選ばれ
るフッ化オレフィン化合物の重合体、共重合体から成る
フッ素系樹脂粒子を含むことで、上記高転写効率ととも
に、クリーニング性や表面劣化に対する対性が達成でき
る。
【0011】以下、本発明において使用可能な電子写真
感光体について述べる。
【0012】本発明の電子写真感光体を製造する場合、
導電性支持体としては、アルミニウム、ステンレスなど
の金属、紙、プラスチックなどの円筒状シリンダーまた
はフィルムが用いられる。これらの支持体の上には、バ
リアー機能と下引機能をもつ下引層(接着層)を設ける
ことができる。
【0013】下引層は感光層の接着性改良、塗工性改
良、支持体の保護、支持体上の欠陥の被覆、支持体から
の電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護な
どのために形成される。下引層の材料としては、ポリビ
ニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリ
エチレンオキシド、エチルセルロース、メチルセルロー
ス、エチレン−アクリル酸コポリマー、カゼイン、ポリ
アミド、共重合ナイロン、ニカワ、ゼラチン、等が知ら
れている。これらはそれぞれに適した溶剤に溶解されて
支持体上に塗布される。その膜厚は0.2〜2μm程度
である。感光層の具体例としては、電荷発生材料を含有
する電荷発生層と電荷輸送材料を含有する電荷輸送層と
の積層構造を有する感光層、電荷発生材料と電荷輸送材
料を含有する単一の相から成る感光層などがある。電荷
発生材料としては、ピリリウム、チオピリリウム系染
料、フタロシアニン系顔料アントアントロン顔料、ジペ
ンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、トリスアゾ
顔料、ジスアゾ顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料、キナク
リドン系顔料、非対称キノシアニン、キノシアニンなど
を用いることができる。電荷輸送材料としては、ピレ
ン、N−エチルカルパゾール、N−イソプロピルカルパ
ゾール、N−メチル−N−フェニルヒドラジノ−3−メ
チリアン−9−エチルカルパゾールN,N−ジフェニル
ヒドラジノ−3−メチリアン−9−エチルカルパゾー
ル、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−
10−エチルフェノチアジン、N,N−ジフェニルヒド
ラジノ−3−メチリアン−10−エチルフェノキサジ
ン、p−ジエチルアミノペンズアルデヒド−N,N−ジ
フェニルヒドラゾン、p−ジエチルアミノペンズアルデ
ヒノ−2−メチルフェニル−フェニルメタン等のトリア
リールメタン系化合物、1,1−ビス(4−N,N−ジ
エチルアミノ−2−メチルフェニル)ヘプタン、1,
1,2,2−テトラキス(4−N,N−ジメチルアミノ
−2−メチルフェニル)エタン等のポリアリールアルカ
ン類、およびトリアリールアミン類などを用いることが
できる。
【0014】例えば、電荷発生層より支持体から遠い所
に電荷輸送層を積層する機能分離型の感光体の場合以下
のようにして電子写真感光体を調整できる。
【0015】前記の電荷発生材料を0.3〜10倍量の
結着剤樹脂および溶剤と共にホモジナイザー、超音波、
ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライタ
ー、ロールミルなどの方法でよく分散する。この分散液
を前記下引層を塗布した支持体上に塗布、乾燥し0.1
〜1μm程度の塗膜を形成させる。電荷輸送層は前記の
電荷輸送材料と結着剤樹脂を溶剤に溶解し、電荷発生層
上に塗布される。電荷輸送材料と結着剤樹脂との混合割
合は2:1〜1:2程度である。溶剤としては、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジクロルメタ
ン、クロルベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素などの
塩素系炭化水素類などが用いられる。この溶液を塗布す
る際には、例えば浸漬コーティング法、スプレーコーテ
ィング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティ
ング法、、ブレードコーティング法、カーテンコーティ
ング法などのコーティング法を用いることができ、乾燥
は10℃〜200℃、好ましくは20℃〜150℃の範
囲の温度で5分〜5時間、好ましくは10分〜2時間の
時間で送風乾燥または静止乾燥下で行なうことができ
る。生成した電荷輸送層の膜厚は5〜50μm程度であ
る。
【0016】次いで、上記感光体上に保護層を形成す
る。保護層の構成材料としては常温乾燥型、熱硬化型、
UV硬化型、電子線硬化型等いずれを用いても良く、成
膜後の水との接触角が100°以上であれば良い。例と
して、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリイミド樹脂、
ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、等のフッ素置換体が挙
げられるが限定するものではない。また一般有機溶剤に
難溶あるいは不溶な高分子化合物については小粒径(3
μm以下)に粉砕したものを適当な結着樹脂中に分散し
て用いることができる。溶剤不溶の樹脂粒子としては前
述の樹脂のフッ素置換体も使用可能だが、望むべくは、
ビニルフルオライド、ビニリデンフルオライド、クロロ
トリフルオロエチレン、テトラクロロエチレン、ヘキサ
フルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエー
テルより選ばれるフッ化オレフィン化合物の重合体、共
重合体から成るフッ素系樹脂粒子であり、より純水との
接触角を大きくすることができる。また結着樹脂として
は成膜性のある高分子化合物であればよいが、ポリアク
リレート、ポリカーボネート、ポリエステル、エポキシ
樹脂などが優れているまた必要に応じて分散剤を添加す
ることもできる。さらに、導電性微粉や光導電性物質を
適宜加えることができる。樹脂分散を行う場合、方法と
してはホモジナイザー、超音波、ボールミル、振動ボー
ルミル、サンドミル等を用いることができる。塗布方法
としては浸漬法、ブレードコーティング法、スプレー
法、カーテンコーティング法などが挙げられる。乾燥は
使用する溶剤によるが、50℃〜200℃好ましくは8
0〜150℃の範囲で10〜120分の時間で行うこと
ができる。膜厚は0.1〜20μm程度であるが、0.
5〜10μmが好ましい。また表面を研磨することによ
り分散粒子を表面に露出させると効果的である。
【0017】図1に本発明の電子写真感光体を用いた一
般的な転写式電子写真装置の概略構成例を示した。
【0018】図において、1は像担持体としての本発明
のドラム型感光体であり軸1aを中心に矢印方向に所定
の周速度で回転駆動される。該感光体1はその回転過程
で帯電手段2によりその周面に正または負の所定電位の
均一帯電を受け、次いで露光部3にて不図示の像露光手
段により光像露光L(スリット露光・レーザービーム走
査露光など)を受ける。これにより感光体周面に露光像
に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0019】その静電潜像はついで現像手段4でトナー
現像されそのトナー現像像が転写手段5により不図示の
給紙部から感光体1と転写手段5との間に感光体1の回
転と同期取り出されて給紙された転写材Pの面に順次転
写されていく。
【0020】像転写を受けた転写材Pは感光体面から分
離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けて複写
物(コピー)として機外へプリントアウトされる。
【0021】像転写後の感光体1の表面はクリーニング
手段6にて転写残りトナーの除去を受けて洗浄面化さ
れ、更に前露光手段7により除電処理されて繰り返して
像形成に使用される。
【0022】感光体1の均一帯電手段2としてはコロナ
帯電装置が一般に広く使用されている。また転写装置5
もコロナ転写手段が一般に広く使用されている。電子写
真装置として、上述の感光体や現像手段、クリーニング
手段などの構成要素のうち、複数のものを装置ユニット
として一体に結合して構成し、このユニットを装置本体
に対して着脱自在に構成しても良い。例えば、感光体1
とクリーニング手段6とを一体化してひとつの装置ユニ
ットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着
脱自在の構成にしても良い。このとき、上記の装置ユニ
ットの方に帯電手段および/または現像手段を伴って構
成しても良い。
【0023】光像露光Lは、電子写真装置を複写機やプ
リンターとして使用する場合には、原稿からの反射光や
透過光、あるいは原稿を読取り信号化し、この信号によ
りレーザビームの走査、LEDアレイの駆動、または液
晶シャッターアレイの駆動などにより行われる。
【0024】ファクシミリのプリンターとして使用する
場合には、光像露光Lは受信データをプリントするため
の露光になる。図2はこの場合の1例をブロック図で示
したものである。
【0025】コントローラ11は画像読取部10とプリ
ンター19を制御する。コントローラ11の全体はCP
U17により制御されている。画像読取部10からの読
取データは、送信回路13を通して相手局に送信され
る。相手局から受けたデータは受信回路12を通してプ
リンター19に送られる。画像メモリ16には所定の画
像データが記憶される。プリンタコントローラ18はプ
リンター19を制御している。14は電話である。
【0026】回線15から受信された画像情報(回線を
介して接続されたリモート端末からの画像情報)は、受
信回路12で復調された後、CPU17で復号処理が行
われ、順次画像メモリ16に格納される。そして、少な
くとも1ページの画像情報がメモリ16に格納される
と、そのページの画像記録を行なう。CPU17は、メ
モリ16より1ページの画像情報を読み出し、プリンタ
コントローラ18に復号化された1ページの画像情報を
送出する。プリンタコントローラ18は、CPU17か
らの1ページの画像情報を受け取るとそのページの画像
情報記録を行なうべく、プリンター19を制御する。
【0027】尚、CPU17は、プリンター19による
記録中に、次のページの受信を行なっている。
【0028】以上の様にして、画像の受信と記録が行な
われる。
【0029】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レーザービームプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プンリター、
レーザー製版など電子写真応用分野にも広く用いること
ができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。
【0031】実施例1 メトキシメチル化ナイロン10重量部及びイソプロパノ
ール150重量部を混合溶解した後に、外径80mm、
長さ358mmのアルミニウムシリンダーに浸漬塗布
し、1μmの下引層を設けた。次に、下記ビスアゾ顔料
10重量部、
【0032】
【化1】 ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールA、分子量30
000)5重量部、及びシクロヘキサノン700重量部
をサンドミルにて分散し、この分散液を前記下引層上に
浸漬塗布した後、0.05μmの電荷発生層を得た。
【0033】次に、下記トリフェニルアミン10重量
部、
【0034】
【化2】 ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールA、分子量25
000)10重量部、をクロロベンゼン、ジクロロメタ
ン1:1の混合溶剤に溶解し、上記電荷発生層上に浸漬
塗布後110℃で1時間乾燥し厚さ20μmの電荷輸送
層を形成した。
【0035】次いで、平均一次粒径0.3μmのポリテ
トラフロロエチレン粒子10重量部とポリカーボネート
樹脂(ビスフェノールA、分子量80,000)20重
量部にクロロベンゼン10重量部を加え、ボールミルに
よって溶解および分散を行い得られた分散液に前記電荷
輸送材料10重量部を加え、ジクロロメタンで希釈し固
形分3重量%の分散液とし、これを電荷輸送層上にスプ
レー塗布後、110℃で30分乾燥して膜厚6.5μm
の保護層を形成し、試料1とした。この表面を#200
0の研磨テープで表面粗さRZ 約0.6μmになるまで
研磨し接触角を測定したところ108°であった。また
保護層を付していないものを比較試料1とした。
【0036】実施例2 実施例1の試料1においてポリテトラフロロエチレンに
代えてポリビニリデンフルオライド粉末を用いて感光体
を調整して試料2とした。実施例1と同様に研磨を行い
接触角を測定したところ103°であった。
【0037】実施例3 実施例1の電荷輸送層まで形成した感光体上に、3,
3,3−トリフロロエチルトリメトキシシランの加水分
解−縮重合体を塗布し、130℃で2時間加熱硬化させ
て試料3とした。接触角は102°であった。
【0038】比較のため、メチルトリメトキシシランの
加水分解−縮重合体を塗布し、加熱硬化させ比較試料2
とした。
【0039】実施例4 下記構造の化合部2重量部、前出の電荷輸送材料1重量
部をテトラヒドロフランに溶解し、実施例1の電荷輸送
層上に膜厚6μmとなるようにスプレー塗布して試料4
とした。接触角は113°であった。
【0040】
【化3】 実施例5 実施例1のポリテトラフロロエチレンに代えてフッ化カ
ーボン((CF)n )30重量部とし同様に感光体を作
製して試料5とした。
【0041】研磨を行った後の接触角は127°であっ
た。
【0042】実施例6 下記構造のビスフェノールAF型エポキシ樹脂20重量
部を
【0043】
【化4】 ヘキサフロロアセトン80重量部に溶解したのちフッ化
アルキルシロキサン処理を処したSn2 粒子(平均粒
径0.04μm)15重量部を加えボールミルで15時
間分散し、浸漬法により実施例1において電荷輸送層ま
で形成した感光体上に塗布し120℃で1時間乾燥して
厚さ5μmの樹脂層を形成して試料6とした。純水との
接触角は122°であった。
【0044】得られた感光体を市販の被写機(キャノン
(株)製CLC−1)に装着し、36℃、湿度70%の
環境下で5000枚の画像出し試験を行った。使用した
トナーはプロポキシ化ビスフェノールとフマル酸の縮合
物100重量部、フタロシアニン顔料4重量部、ジーt
ert−ブチルサリチル酸のクロム錯体4重量部を溶融
混練後、平均粒径約14μmに粉砕し、酸化チタン微粉
体0.7重量部とを混合したのち、平均粒径45μmの
Cu−Znフェライトキャリアとトナー濃度5%で混合
して現像剤として使用した。プロポキシ化ビスフェノー
ルとフマル酸の縮合物の水との接触角は82°であっ
た。
【0045】試験結果を表1に示す。
【0046】
【0047】比較のため表2に示す水との接触角が10
0°未満の樹脂を実施例1で作製した感光体上に膜厚
0.5μmに塗布し、他の試料との比較を行った。
【0048】
【0049】市販の被写機による画像出し試験を前記と
同じ方法で行った。
【0050】
【0051】以上のように水との接触角を100°以上
とすることで良好な画像が安定して得られ、そのうちで
もフッ素樹脂粒子を分散させた方が比較的良い結果を示
している。
【0052】実施例7 メトキシメチル化ナイロン10重量部及びイソプロパノ
ール150重量部を混合溶解した後に、外径80mm、
長さ358mmのアルミニウムシリンダーに浸漬塗布
し、1μmの下引層を設けた。次に、実施例1で用いた
ビスアゾ顔料10重量部、ポリカーボネート樹脂(ビス
フェノールA、分子量30000)5重量部、及びシク
ロヘキサノン700重量部をサンドミルにて分散し、こ
の分散液を前記下引層上に浸漬塗布した後、0.05μ
mの電荷発生層を得た。
【0053】次に、実施例1で用いたトリフェニルアミ
ン10重量部、ポリカーボネート樹脂(ビスフェノール
A、分子量25000)10重量部、をクロロベンゼ
ン、ジクロロメタン1:1の混合溶剤に溶解し、上記電
荷発生層上に浸漬塗布後110℃で1時間乾燥し厚さ2
0μmの電荷輸送層を形成した。
【0054】次いで平均一次粒径0.3μmのポリテト
ラフロロエチレン粒子10重量部とポリカーボネート樹
脂(ビスフェノールA、分子量80,000)20重量
部にクロロベンゼン70重量部を加え、ボールミルによ
って溶解および分散を行い得られた分散液に前記電荷輸
送材料10重量部を加え、ジクロロメタンで希釈し固形
分3重量%の分散液とし、これを電荷輸送層上にスプレ
ー塗布後、110℃で30分乾燥して膜厚6.5μmの
保護層を形成し、試料7とした。この表面を#2000
の研磨テープで表面粗さRZ 約0.6μmになるまで研
磨し接触角を測定したところ108°であった。また保
護層を付していないものを比較試料7とした。
【0055】実施例8 実施例7においてポリテトラフロロエチレンに代えてポ
リビニリデンフルオライド粉末を用いて感光体を調製し
て試料8とした。実施例7と同様に研磨を行い接触角を
測定したところ103°であった。
【0056】実施例9 実施例7の電荷輸送層まで形成した感光体上に、3,
3,3−トリフロロエチルトリメトキシシランの加水分
解−縮重合体を塗布し、130℃で2時間加熱硬化させ
て試料9とした。接触角は102°であった。
【0057】比較のため、メチルトリメトキシシランの
加水分解−縮重合体を塗布し、加熱硬化させ比較試料8
とした。
【0058】実施例10 実施例4で用いた含フッ素共重合体2重量部、実施例1
で用いた電荷輸送材料1重量部をテトラヒドロフランに
溶解し、実施例7の電荷輸送層上に膜厚6μmとなるよ
うにスプレー塗布して試料10とした。接触角は113
°であった。
【0059】実施例11 実施例7のポリテトラフロロエチレンに代えてフッ化カ
ーボン((CF)n )30重量部とし同様に感光体を作
製して試料11とした。
【0060】研磨を行った後の接触角は127°であっ
た。
【0061】実施例12 実施例6で用いたビスフェノールAF型エポキシ樹脂2
0重量部をヘキサフロロアセトン80重量部に溶解した
のちフッ化アルキルシロキサン処理を処したSn2
子(平均粒径0.04μm)15重量部を加えボールミ
ルで15時間分散し、浸漬法により実施例7において電
荷輸送層まで形成した感光体上に塗布し120℃で1時
間乾燥して厚さ5μmの樹脂層を形成して試料12とし
た。純水との接触角は122°であった。 比較例 接触角と転写の関係を明らかにするために、実施例7の
電荷輸送層まで形成した感光体上に0.5μm厚に表4
に示す種々の樹脂を塗布し比較試料とした。
【0062】
【0063】以上、作製した試料を市販の被写機(キャ
ノン(株)製CLC−1)に装着し、画像出し評価を行
った。トナーはポリエステル樹脂100重量部、フタロ
シアンニン顔料4重量部、ジーtert−ブチルサリチ
ル酸クロム錯体4重量部を2軸押出式混練機により溶融
混練し、冷却後ハンマーミルを用いて2μm以下に粗粉
砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で粉砕
し重量平均粒径が8.2μmおよび15.4μmのシア
ントナーとし画像出し試験を用いた。結果を表5、表6
に示す。
【0064】
【0065】
【0066】以上のように接触角100°以上の系にお
いてはトナー粒径にかかわらず高転写効率、高画質であ
るが、小粒径かつ接触角100°未満では画像欠陥が多
い。以上5000枚の連続画像出し試験を35℃、湿度
70%の環境で行った場合の画質を表7に示す。
【0067】
【0068】以上のように耐久を含めた総合試験ではフ
ッ素系樹脂粒子分散系が優れていることがわかる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、感光体の最表層の
水との接触角を100°以上とすることで、結着樹脂の
水との接触角が90°以下であるようなトナーを使用し
た電子写真装置においても画像抜けのない良質の画像が
得られる。
【0070】また、感光体最表面層中を水との接触角1
00°以上とすることで、クリーニング性に優れ、12
μm未満の小粒径トナーに対しても高転写効率を維持
し、画像ヌケのない高画質が安定して得られる電子写真
感光体を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な転写式電子写真装置の概略構成図であ
る。
【図2】電子写真装置をプリンターとして使用したファ
クシミリのブロック図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 帯電手段 3 露光部 4 現像手段 5 転写手段 6 クリーニング手段 7 前露光手段 8 像定着手段
フロントページの続き (72)発明者 池末 龍哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 雨宮 昇司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中村 一成 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも感光層を有
    する電子写真感光体上への一様帯電、露光による潜像形
    成、結着樹脂の純水との接触角が90°以下である乾式
    トナーによる現像、及び被転写材への転写により画像を
    形成する電子写真装置に用いられる電子写真感光体にお
    いて、該感光体の最外層表面の純水との接触角が100
    °以上であることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 導電性支持体上に少なくとも感光層を有
    する電子写真感光体上への一様帯電、露光による潜像形
    成、平均粒径12μm以下の乾式トナーによる現像、及
    び被転写材への転写により画像を形成する電子写真装置
    に用いられる電子写真感光体において、該感光体の最外
    層表面の純水との接触角が100°以上であることを特
    徴とする電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 最外層にビニルフルオライド、ビニリデ
    ンフルオライド、クロロトリフルオロエチレン、テトラ
    フルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフ
    ルオロアルキルビニルエーテルより選ばれるフッ化オレ
    フィン化合物の重合体もしくは共重合体またはフッ化カ
    ーボンから成るフッ素樹脂微粒子を10重量%以上含有
    する請求項1または2記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3記載の電子写真感光体
    を有することを特徴とする電子写真装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3記載の電子写真感光体
    を有し、かつリモート端末からの画像情報を受信する受
    信手段を有することを特徴とするファクシミリ。
JP4266893A 1992-09-10 1992-09-10 電子写真感光体、それを有する電子写真装置及びファクシミリ Pending JPH0695413A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08305074A (ja) * 1994-11-28 1996-11-22 Canon Inc 画像形成方法
US5774775A (en) * 1995-03-31 1998-06-30 Ricoh Company, Ltd. Electrophotograhic image forming method using an intermediate image transfer element
JPH10314669A (ja) * 1997-03-19 1998-12-02 Dow Corning Asia Ltd 低表面エネルギーコーティングの形成方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08305074A (ja) * 1994-11-28 1996-11-22 Canon Inc 画像形成方法
US5774775A (en) * 1995-03-31 1998-06-30 Ricoh Company, Ltd. Electrophotograhic image forming method using an intermediate image transfer element
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