JPH069021A - ピッキング台車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピッキング作業を向上させる。 【構成】 操作頻度の高いボタン、例えば、カーソルボ
タン４１、コマンドボタン４２、作業完了ボタン４３
を、作業者の手元位置に配置したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はピッキング台車に関す
る。より詳しくは、配送センター等において多品種の品
物が多数収納されているピッキング棚から、所定の種
類、個数の品物を１ユニットとして出荷するときに、そ
の所定の種類、個数の品物を前記ピッキング棚からピッ
クアップしてくるときに用いるピッキング台車に関す
る。特に作業性の向上を図ったピッキング台車に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のピッキング台車は、図８
に示すように、作業者が台車を押すための取っ手１と、
台車を操作するためのコンソール２と、作業者がピッキ
ングした品物を入れるためのバケット３とを備えてい
る。

【０００３】そしてコンソール２には、図９に示すよう
に、台車操作用のボタン２ａ〜２ｇと、作業者にピッキ
ング作業を指示する作業指示用ディスプレイ２ｈとが設
けられている。

【０００４】作業者は、このようなピッキング台車を押
して、ディスプレイ２ｈにより指示されたピッキング場
所に行き、指示された所定の品物を所定数バケット３に
入れる。前記ボタン２ａ〜２ｇは、その過程において操
作されるようになっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来のピッキ
ング台車では、台車操作用のボタン２ａ〜２ｇが、その
操作頻度の高低にかかわらず、全てコンソール２に配置
されていたので、作業効率が必ずしも良くないという問
題があった。

【０００６】例えば、完了ボタン２ｇは、ある１つのピ
ッキング棚からのピッキングが完了したときに操作され
るもので、比較的使用頻度の高いボタンであるが、作業
者はこの完了ボタン２ｇを操作する度にコンソール２ま
で手を伸ばさなければならず、作業性が良くなかった。

【０００７】本発明の目的は、以上のような問題点を解
決し、作業性を向上させることができるピッキング台車
を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のピッキング台車は、台車操作用のボタンのう
ち、操作頻度の高いボタンを作業者の手元位置に配置し
たことを特徴とする。

【０００９】

【作用効果】本発明のピッキング台車は上記の構成とし
たので、次のような作用効果を奏する。

【００１０】すなわち、台車操作用のボタンのうち、操
作頻度の高いボタンは作業者の手元位置に配置されてい
るので、これを操作する際、従来のように一々コンソー
ルまで手を伸ばす必要がなく、したがって作業性が向上
するという効果がある。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。

【００１２】図１は本発明に係るピッキング台車の一実
施例を示す斜視図である。

【００１３】同図において、１０はピッキング台車、２
０は作業指示用ディスプレイ、３０，３１はバケット、
４０は側部に面したコンソールである。

【００１４】１１は取っ手を兼ねた上部フレーム、１２
はキャスタ１３が設けられた下部フレーム１４は上部フ
レーム１１と下部フレーム１２とを連結している縦フレ
ームである。

【００１５】作業指示用ディスプレイ２０は、図２に示
すように、液晶表示部２１と、作業項目が列挙されたカ
ーソル銘板２２と、このカーソル銘板２２の各項目に対
応するようにして前記液晶表示部２１中の左辺に設けら
れたカーソル表示部２３とを備えている。

【００１６】２４はカーソルであり、このカーソル２４
を移動させて作業を選択するためのカーソルボタン４１
（図１参照）と、これによって選択された作業を指示す
るためのコマンドボタン４２とが、作業者の手元位置で
ある、上部フレーム１１によって構成されている取っ手
部１１ａの左側に配置されている。これらカーソルボタ
ン４１とコマンドボタン４２の他に、操作頻度の高いボ
タンとして、ある１つのピッキング棚からのピッキング
が完了したときに操作される完了ボタンがあり、図１に
示すように、この完了ボタン４３は、やはり作業者の手
元位置である、上部フレーム１１によって構成されてい
る取っ手部１１ａの右側に配置されている。

【００１７】コンソール４０には、図３に示すように、
電源ＯＮ，ＯＦＦ用のキースイッチ４４と、昼休み等に
バッテリ節約のために押される休止用ボタンスイッチ４
５と、異常警報、作業指示等のためのブザー４６と、バ
ッテリの消耗状態を表示するためのバッテリ表示ランプ
４７と、バッテリ充電中に点燈する充電ランプ４８と、
ＩＣカードが挿入されるＩＣカードリーダライタ４９と
が設けられている。なお、バッテリは制御盤１５（図１
参照）に収納されている。

【００１８】図１において、５０，５１，５２，５３は
収納箇所指示用のＬＥＤランプであり、バケット３０，
３１の８つに区画された収納箇所に対応させて、それぞ
れ４個のＬＥＤを備えている。

【００１９】６０は台車の左右に設けられたアンテナで
あり、後述する棚の各連ごとに設けられたＩＤタグ６１
（図４参照）から送出されているＩＤマイクロ波を検出
するためのものである。

【００２０】以上のようなピッキング台車１０を用いた
ピッキングシステムの一例としてそのシステムの概略図
を図４に示す。

【００２１】同図において、１００はホストコンピュー
タであり、総在庫管理、棚管理、入出庫管理等を行な
う。

【００２２】１１０はホストコンピュータ１００とＢＳ
Ｃ（binary synchronous communication：二進同期式通
信制御方式）等により接続されたパソコンであり、平置
在庫管理、平置棚管理、入出庫管理、ＩＣカード管理、
棚レイアウト定義等を行なう。棚レイアウト定義は、例
えば図７に示すように、「列」「連」「段」をもって行
なう。図７に示した棚の場合、第１列から第９列まであ
る。第１列は４連、第２列は３連、第３〜７列はそれぞ
れ２連、第８，９列はそれぞれ４連である。また、第８
列の各連は、４段からなっている。なお、本実施例の場
合、「列」「連」「段」のいずれも、二桁の数まで定義
可能である。

【００２３】１２０はパソコン１１０に接続されたＩＣ
カードリーダライタであり、作業者が行なうべきピッキ
ング作業データをＩＣカードに書き込みあるいは、ピッ
キング台車のＩＣカードリーダライタ４９によってＩＣ
カードに書き込まれた作業実績を読取る。

【００２４】次に、ピッキング台車１０を用いた具体的
な作業例について説明する。

【００２５】（１）電源スイッチ４４をＯＮすると、初
期モード画面が作業指示用ディスプレイ２０の液晶表示
部２１に表示される。ここで、台車のＩＣカードリーダ
ライタ４９にＩＣカードが挿入されていなければ、メッ
セージが表示されてＩＣカードの入力待ちとなる。パソ
コン１１０から受け取ったＩＣカードを入力するとメッ
セージは消える。

【００２６】（２）カーソルボタン４１を操作し、カー
ソル銘板２２に表示されている作業項目から「開始／終
了」をカーソル２４で選択し、コマンドボタン４２を押
すことによりこの作業項目を実行すると、開始モード画
面が液晶表示部２１に表示される。そこで、作業者は、
コメント表示を見て、作業の準備をする。

【００２７】（３）カーソルボタン４１を操作し、カー
ソル銘板２２に表示されている作業項目から「ブロッ
ク」をカーソル２４で選択し、コマンドボタン４２を押
すことによりこの作業項目を実行すると、図５に示すよ
うな平面モード画面が液晶表示部２１に表示される。平
面モード画面は、レイアウト部とデータ部とからなって
いる。レイアウト部には、ピッキングを行なうべきピッ
キング棚の位置が斜線部として表示される。図７に示し
たような棚番地定義によると、図５の場合、第２列第３
連、第４列第２連、および第９列第２連にピッキング棚
があることが分る。データ部には、現表示ブロック２ｂ
と１〜８ｂのブロックの残作業回数が表示される。そこ
で、残作業回数及びピッキング棚の位置を確認しピッキ
ングの作業ルートを決める。なお、ピッキングルートは
ＩＣカードに従うことも可能である。

【００２８】（４）作業を行ないたいピッキング棚まで
台車１０を手押しする。

【００２９】（５）台車１０がピッキング棚に接近する
と、連ごとに設けられているＩＤタグ６１から送出され
ているＩＤマイクロ波をアンテナ６０が検出し、コンソ
ールのブザー４６が鳴ってピッキングがあることを知ら
せる。同時に、液晶表示部２１には、図５に示すよう
に、台車１０が当該棚（この場合、第４列第２連）まで
移動した状態の画面が表示されるとともに、カーソル銘
板２２の「左棚」又は「右棚」が点滅しピッキング指示
する。図５の場合、ピッキング棚は右側にあるので、
「右棚」が点滅することとなる。なお、画面のデータ部
には、ブロックＮｏとエラーや警告のメッセージおよび
残作業回数が常に表示されている。

【００３０】（６）ブザー４６が１０秒でＯＦＦし、同
時に、図６に示すような立面モード画面が液晶表示部２
１に表示される。なお、上記（５）において左右両側の
棚にピッキングがある場合には、カーソル銘板２２の
「左棚」と「右棚」の両方が点滅するので、この場合、
作業者がカーソルボタン４１を操作し、カーソル銘板２
２の、点滅している「左棚」又は「右棚」をカーソル２
４で選択し、コマンドボタン４２を押すことにより、ブ
ザー４６がＯＦＦすると同時に図６に示すような立面モ
ード画面が液晶表示部２１に表示されるようになってい
る。

【００３１】立面モード画面の上部には、ピッキングす
べき品物の品番、ロット、ピック数（このピック数の末
尾のＡＡはその品物に応じた単位が表示されることを示
す）、棚番地（図では、第４列第２連第３段）、残作業
回数、稼動時間が表示される。画面の左下部には、ピッ
キング場所が、前記棚番地に加えてその区分も図（斜線
部）をもって表示される。さらに画面の右下部には、ピ
ッキングした品物を入れるべきバケットの収納箇所が図
（斜線部）をもって表示される。

【００３２】（７）作業者は、立面モード画面に表示さ
れた指示に従い、指定のピッキング場所から、指定品
番、指定ロットの品物を、指定ピック数だけ取り出し、
指定されたバケットの収納部に入れる。この場合、バケ
ットの指定収納部はＬＥＤランプ５０，５１によっても
指定されているので、間違いなく入れることができる。

【００３３】（８）（７）の作業終了後、完了ボタン４
３を押すと、台車のＩＣカードリーダライタ４９によっ
てＩＣカードに上記作業が書き込まれ、実績更新され
る。

【００３４】（９）同棚で他に作業があれば、ピッキン
グ場所指示、品番、ロット、ピック数の表示が変り、
（７）の作業に戻る。この棚でのピッキング作業が全て
終わると、ピッキング場所の指示はなくなる。また、画
面は図５に示すような平面モード画面に戻る。この画面
においては、作業の終わった棚は斜線部ではなく白く表
示される。

【００３５】（１０）他のピッキング作業棚まで台車１
０を手押しし、（５）以降の作業を繰り返す。 （１１）全ての作業が終わると、残作業の合計表示は０
回となるので、台車１０を原点まで戻す。 （１２）当ＩＣカードの作業が全て終わりならば、カー
ソルボタン４１を操作し、カーソル銘板２２に表示され
ている作業項目から「開始／終了」をカーソル２４で選
択し、コマンドボタン４２を押す。すると、終了モード
画面が液晶表示部２１に表示される。そこで、作業者
は、ＩＣカードを取り出し、パソコン１１０で実績更新
を行なう。ＩＣカードを取り出すと、画面は初期モード
に戻る。また、バケットは３０，３１は所定の場所に降
ろす。

【００３６】以上説明したように、カーソルボタン４
１、コマンドボタン４２、および作業完了ボタン４３
は、比較的操作頻度の高いボタンであるが、本実施例の
ピッキング台車１０によると、これらのボタンが作業者
の手元位置に配置されているので、これを操作する際、
従来のように一々コンソールまで手を伸ばす必要がな
く、したがって作業性が向上するという効果がある。

【００３７】また、図２のカーソル銘板２２において、
「パス」は表示中のピッキング作業をパスして次の作業
に進みたいときにＯＮする項目、「不可」はピッキング
指示があっても該当の棚がなんらかの理由により、欠
品、不足、異品等で作業不可のときにＯＮする項目、
「前作業」は前回ピッキング完了した立面モードの画面
を表示したいときにＯＮする項目、「異常／リセット」
は、ハード異常、設定ミス時にブザー４６とともに点滅
するようになっており、そして、これをリセットしたい
ときにＯＮする項目、「次棚表示」は、ＣＰＵにより指
定されＩＣカードに書き込まれているピッキングルート
にしたがって作業を行なう場合において、次のピッキン
グ棚を表示して確認したいときにＯＮする項目、「次棚
検出」はＩＤタグが故障した場合などにおいて、ＩＣカ
ードのピッキングルートにより決定される次のピッキン
グ棚を表示し、ブザーでピッキングを知らせるときにＯ
Ｎする項目、であり、これらの作業項目は、それぞれ前
述したカーソルボタン４１と、コマンドボタン４２の操
作によって実行可能なものである。

【００３８】本実施例のピッキング台車によれば、この
ように多種類の機能操作を行なうことのでき、しかもそ
の操作は手元にある２つのボタン（カーソルボタン４１
とコマンドボタン４２）で容易に行なうことができると
いう効果がある。

【００３９】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るピッキング台車の一実施例を示す
斜視図。

【図２】同上実施例の作業指示用ディスプレイを示す平
面図。

【図３】同上実施例のコンソールを示す側面図。

【図４】同上実施例のピッキング台車を用いたピッキン
グシステムの一例を示すシステム概略図

【図５】同上実施例の作業指示用ディスプレイの表示画
面を示す正面図。

【図６】同上実施例の作業指示用ディスプレイの表示画
面を示す正面図。

【図７】同上実施例を用いたピッキングシステムにおけ
る棚番地の定義例を示す図。

【図８】従来例の斜視図。

【図９】従来例のディスプレイを示す正面図。

【符号の説明】

１０ ピッキング台車 ４１ カーソルボタン ４２ コマンドボタン ４３ 作業完了ボタン

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 台車操作用のボタンのうち、操作頻度の
   高いボタンを作業者の手元位置に配置したことを特徴と
   するピッキング台車。
2. 【請求項２】 前記操作頻度の高いボタンとして、作業
   選択のためのカーソルボタンと、作業指示のためのコマ
   ンドボタンと、作業完了ボタンとを作業者の手元位置に
   配置した請求項１記載のピッキング台車。