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JPH06280955A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

Info

Publication number
JPH06280955A
JPH06280955A JP6404293A JP6404293A JPH06280955A JP H06280955 A JPH06280955 A JP H06280955A JP 6404293 A JP6404293 A JP 6404293A JP 6404293 A JP6404293 A JP 6404293A JP H06280955 A JPH06280955 A JP H06280955A
Authority
JP
Japan
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roller
continuously variable
supporting member
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Granted
Application number
JP6404293A
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English (en)
Other versions
JP3308331B2 (ja
Inventor
Seiji Ezaki
誠司 江崎
Kiyohito Suyama
精人 須山
Kazuhiko Ueda
和彦 上田
Haruo Sakamoto
春雄 坂本
Hidenao Taketomi
秀直 武富
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP06404293A priority Critical patent/JP3308331B2/ja
Publication of JPH06280955A publication Critical patent/JPH06280955A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3308331B2 publication Critical patent/JP3308331B2/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トロイダル型無段変速機のローラ支持部材の
ストッパ部材であって、取り付け位置の精度を向上させ
たストッパ部材を提供する。 【構成】 ローラ支持部材59a,59b,59c,5
9dの傾転限界を画定する円柱状ストッパ100fを連
結部材63上において各ローラ支持部材の回転軌跡上に
配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトロイダル型無段変速機
のローラ支持部材用ストッパに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車に搭載される変速機として、エン
ジンの回転を無段階に変速して出力軸に伝達することが
できるトロイダル型無段変速機が知られている。このト
ロイダル型無段変速機は、エンジントルクが入力されて
回転する入力ディスクと、該入力ディスクと同軸上に対
向配置され、駆動輪側にトルクを出力する出力ディスク
と、これら双方のディスクと回転接触して入力ディスク
から出力ディスクへトルクを伝達するローラとを備えて
いる。ローラはローラ支持部材により回転自在に支持さ
れており、該ローラ支持部材をその軸線方向に上下に変
位させることによって、ローラの傾転角(または、ロー
ラと両ディスクとの接触位置)を変え、該傾転角に応じ
て無段階に変速比が得られるようになっている。
【0003】このローラ支持部材は、球面ブッシュを介
して変速機ケースに固定(位置決め)された連結部材に
よって、その軸線まわりに回動可能に、かつ、軸線方向
に往復移動可能に支持されるようになっている。このロ
ーラ支持部材をその軸線方向に移動させることにより、
各ローラが傾転するとともに、該傾転角に対応する回動
角でローラ支持部材がその軸線まわりに回動するように
なっている(例えば、実開平1−116246号公
報)。
【0004】各ローラ支持部材は油圧機構により作動さ
せられるようになっているが、この油圧機構または他の
機械部分の故障あるいは制御の乱れ等によって、ローラ
支持部材が正規の許容使用範囲を越えて回動する場合が
あり、このような場合には、ローラが入力ディスク及び
出力ディスクから外れてしまうおそれがある。このよう
な事態を回避するため、通常、トロイダル型無段変速機
には、ローラ支持部材が所定範囲以上に回動することを
防止するストッパ部材が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のトロイダル型無
段変速機においては、このストッパ部材は、1本の締結
ボルトを用いて、球面ブッシュとともに、バルブボディ
(仕切壁部)に締結されている。しかしながら、このよ
うなストッパの構造では、ストッパ部材組付時にストッ
パ部材がボルトの回りに回転しやすく、ストッパ部材の
回転方向の位置決めが難しい。また、ローラ支持部材か
らストッパ部材に大きな力が加えられた場合には、スト
ッパ部材が締結ボルトの回りに回転してしまい、ストッ
パとしての機能を十分に果たせないことがある。さら
に、バルブボディとストッパの間に連結部材をはさみ込
む構造となっているので、組付性も悪いという問題があ
る。
【0006】本発明は、このような従来のトロイダル型
無段変速機のストッパ部材の問題点を解決するためにな
されたものであって、ローラ支持部材の許容範囲外への
回動を防止することができるとともに、ストッパ部材ま
たは連結部材の組付性を改善することができるトロイダ
ル型無段変速機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明に係るトロイダル型無段変速機は、入力ディ
スクと、出力ディスクと、入力ディスク及び出力ディス
クの双方に回転接触するローラと、該ローラを回転自在
に支持するとともに回転軸部を中心として回動可能であ
り、回転軸部方向に移動可能なローラ支持部材と、ロー
ラ支持部材を回転軸部方向に移動させる油圧機構と、ロ
ーラを挟んでバルブボディ側と他方側とに設けられた、
ローラ支持部材を支持する一対の連結部材とを有するト
ロイダル型無段変速機において、ローラ支持部材の傾転
限界を画定する円柱状ストッパを連結部材の少なくとも
一方において各ローラ支持部材の回転軌跡上に配置した
ことを特徴とする。
【0008】また、第二の発明に係るトロイダル型無段
変速機は、入力ディスクと、出力ディスクと、入力ディ
スク及び出力ディスクの双方に回転接触する複数のロー
ラと、該ローラを回転自在に支持するとともに回転軸部
を中心として回動可能であり、回転軸部方向に移動可能
なローラ支持部材と、ローラ支持部材を回転軸部方向に
移動させる油圧機構と、ローラを挟んでバルブボディ側
と他方側とに設けられた、ローラ支持部材を支持する一
対の連結部材と、ローラ間に架け渡され、ローラの回転
方向を規制するワイヤとを有するトロイダル型無段変速
機において、ローラ支持部材の傾転限界を画定する円柱
状ストッパを連結部材の少なくとも一方において各ロー
ラ支持部材の回転軌跡上に、かつ、ワイヤと上下方向に
おいて重なるように配置したことを特徴とする。
【0009】
【実施例】図2に示すように、自動車の変速装置TMに
は、第一乃至第四気筒#1乃至#4を備えたエンジン1
の出力トルクを、トルクコンバータ2と、遊星歯車機構
からなる歯車減速機構3及び前後進切換機構4とを介し
て変速機出力軸5に出力する第一の変速部が設けられて
いる。さらに、エンジン1の出力トルクを、切換クラッ
チ6と、第一トロイダル型変速機構7及び第二トロイダ
ル型変速機構8を備えたトロイダル型無段変速機Cとを
介して変速機出力軸5に出力する第二の変速部が設けら
れている。切換クラッチ6がオフ状態にあるときには第
一の変速部を介してトルクが伝達され、オン状態にある
ときには第二の変速部を介してトルクが伝達されるよう
になっている。
【0010】第一の変速部は、トルクコンバータ2が強
力なトルク増大機能を有するので、主として発進時、加
速時等の比較的大きな変速比を必要とする場合に用いら
れ、第二の変速部は主として高速走行時等の比較的小さ
な変速比で運転が行われる場合に用いられる。以下、変
速装置TMの具体的な構造を説明する。 〔第一の変速部〕トルクコンバータ2は、ポンプインペ
ラ12と、タービンライナ13と、ステータ14とで構
成されている。ポンプインペラ12は、ポンプカバー1
5を介してエンジン出力軸11と連結され、エンジン出
力軸11と一体に回転するようになっている。さらに、
ポンプインペラ12には、第一中空シャフト16が同軸
に連結され、この第一中空シャフト16の後端部(図2
では右端部)にオイルポンプ17が連結されている。タ
ービンライナ13はトルクコンバータ出力軸18(ター
ビンシャフト)に同軸に連結されている。また、ステー
タ14はワンウェイクラッチ19を介して第二中空シャ
フト21に連結されている。この第二中空シャフト21
は変速機ケース22に固定されている。
【0011】トルクコンバータ2は、ポンプインペラ1
2から吐出されるオイルでタービンライナ13を回転駆
動し、タービンライナ13ではね返るオイルをステータ
14で整流し、この整流されたオイルでポンプインペラ
12の回転を高めるというプロセスを繰り返し、トルク
コンバータ出力軸18にエンジン出力軸11のトルクよ
り大きなトルクを出力するようになっている。
【0012】歯車減速機構3は、サンギヤ25と、第一
ピニオン26と、後進用リングギヤ27と、第二ピニオ
ン28と、前進用リングギヤ29と、キャリア30とか
らなっている。サンギヤ25にはトルクコンバータ用出
力軸18のトルクが入力されるようになっており、ま
た、第一ピニオン26及び第二ピニオン28はキャリア
30によって回転自在に支持されている。なお、キャリ
ア30は、変速機ケース22に固定された第二中空シャ
フト21に固定されている。
【0013】サンギヤ25と第一ピニオン26の前部と
が噛み合い、さらに、第一ピニオン26と後進用リング
ギヤ27とが噛み合っており、これらは逆転減速機能を
有する遊星歯車機構をなしている。この遊星歯車機構で
は、サンギヤ25に入力されるトルクより大きい逆回転
方向のトルクが後進用リングギヤ27から出力されるよ
うになっている。
【0014】また、サンギヤ25と噛み合っている第一
ピニオン26の後部と第二ピニオン28とが噛み合い、
さらに第二ピニオン28と前進用リングギヤ29とが噛
み合い、これらは正転減速機能を有する遊星歯車機構を
なしている。この遊星歯車機構では、サンギヤ25に入
力されるトルクより大きい順回転方向のトルクが前進用
リングギヤ29から出力されるようになっている。
【0015】前後進切換機構4は、リバースクラッチ3
1と、クラッチケース32と、フォワードクラッチ33
と、ワンウェイクラッチ34とから構成されている。ク
ラッチケース32は、後述する第一トロイダル型変速機
構7の出力ディスク44fを介して、変速機出力軸5に
連結されている。リバースクラッチ31が締結されたと
きには、後進用リングギヤ27とクラッチケース32と
が接続され、後進用リングギヤ27のトルクが変速機出
力軸5に伝達される。他方、フォワードクラッチ33が
締結されたときには、前進用リングギヤ29のトルクが
変速機出力軸5に伝達される。なお、ワンウェイクラッ
チ34は、変速機出力軸5の回転数が前進用リングギヤ
29の回転数より大きいときには空転して、前進用リン
グギヤ29が変速機出力軸5によって逆駆動されるのを
防止するために設けられている。 〔第二の変速部〕第二の変速部は、該第二の変速部への
トルクの入力を断続する切換クラッチ6と、第一及び第
二トロイダル型変速機構7,8を備えたトロイダル型無
段変速機Cと、切換クラッチ6からトロイダル型無段変
速機Cへトルクを伝達する歯車機構35とからなってい
る。
【0016】歯車機構35は、切換クラッチ6が締結さ
れているときには、第一中空シャフト16のトルクすな
わちエンジン出力軸11のトルクを、順次噛み合ってい
る、駆動ギヤ37とアイドルギヤ38と被駆動ギヤ39
とを介してバイパスシャフト40に伝達し、さらに、バ
イパスシャフト40のトルクを、互いに噛み合っている
駆動ギヤ41と被駆動ギヤ42とを介してトロイダル型
無段変速機Cに伝達するようになっている。
【0017】トロイダル型無段変速機Cは、変速機出力
軸5を取り囲むようにして自動車の前側(図2では左
側)に配置された第一トロイダル型変速機構7と、後側
に配置された第二トロイダル型変速機構8とからなる。
第一及び第二トロイダル型変速機構7,8は前後に対称
になるように配置されているが、両者の構成及び機能は
同一であるので、各図においては、対応する部材には同
一番号を付し、第一トロイダル型変速機構7の各部材に
は添え字fを付し、第二トロイダル型変速機構8の各部
材には添え字rを付してある。ただし、各トロイダル型
変速機構7,8に2個ずつ設けられている部材(例え
ば、ローラ等)については、添え字f,rに代えて、第
一トロイダル型変速機構7の左右に配置された各部材に
各々添え字a,bを付し、第二トロイダル型変速機構8
の左右に配置された各部材に各々添え字c,dを付して
ある。従って、以下の説明においては、ある部材につい
てなされた説明は、番号が同一で添え字のみ異なる他の
部材にも当てはまる。
【0018】第一トロイダル型変速機構7には変速機出
力軸5の回りに遊嵌された第一入力ディスク43fと、
変速機出力軸5に固定された第一出力ディスク44f
と、第一入力ディスク43fのトルクを第一出力ディス
ク44fに伝達する第一ローラ45a及び第二ローラ4
5bが設けられている。第一入力ディスク43fは、被
駆動ギヤ42が取り付けられた入力カム48と第一カム
ローラ49fを介して係合しており、第一入力ディスク
43fへの入力トルクが大きいほど、入力カム48が第
一入力ディスク43fに強く押し付けられるようになっ
ている。
【0019】第一ローラ45a及び第二ローラ45bは
各々軸線Yの回りに回転可能に形成されており、その周
面を第一入力ディスク43fの湾曲面と第一出力ディス
ク44fの湾曲面とに当接させている。これにより、第
一入力ディスク43fのトルクが第一及び第二ローラ4
5a,45bを介して第一出力ディスク44fに伝達さ
れるようになっている。ここで、第一入力ディスク43
fから第一出力ディスク44fへのトルク伝達における
変速比は、第一及び第二ローラ45a,45bと当接し
ている位置における第一出力ディスク44fの半径R2
と第一入力ディスク43fの半径R1 の比R2 /R1
より決定される。
【0020】第一ローラ45a及び第二ローラ45bと
両ディスク43f,44fとの当接位置は、後述するよ
うに、第一ローラ45aと第二ローラ45bの傾転角に
よって決まるようになっている。後述する油圧機構でこ
の傾転角を変えることによって、変速比を所定の範囲内
で任意に設定できるようになっている。なお、第二トロ
イダル型変速機構8の構造も第一トロイダル型変速機構
7と基本的には同一である。
【0021】以下、トロイダル型無段変速機Cの具体的
構造を述べる。図3に示すように、第一トロイダル型変
速機構7においては、第一出力ディスク44fは変速機
出力軸5にスプライン結合されている。さらに、第一出
力ディスク44fは、変速機出力軸5に嵌合されたリン
グ状の位置決め部材46によって位置決めされた状態
で、第一ベアリング47fを介して変速機ケース22に
対して回転自在に支持されている。なお、第二トロイダ
ル型変速機構8の第二出力ディスク44rは、変速機出
力軸5に一体的に形成された拡径部5gと変速機ケース
22との間に設けられ、該変速機出力軸5を回転自在に
支持する第二ベアリング47rによって位置決めされて
いる。
【0022】第一出力ディスク44fと第二出力ディス
ク44rとの間には、第一,第二入力ディスク43f,
43rが互いに背面が対向するようにして近接配置され
ており、両入力ディスク43f,43r間にはこれらに
対して相対回転可能とされた入力カム48が配置されて
いる。そして、入力カム48と第一,第二入力ディスク
43f,43rとの間に、各々第一,第二カムローラ4
9f,49rが介設されている。ここで、第一,第二カ
ムローラ49f,49rは、入力カム48と第一,第2
入力ディスク43f,43rとが相対回転したときに、
第一,第二入力ディスク43f,43rを、各々第一,
第二出力ディスク44f,44r側に押し付ける押圧力
を発生させる機能を有していて、第一,第二入力ディス
ク43f,43rへの入力トルクが大きいときほど、第
一,第二カムローラ49f,49rによる第一,第二入
力ディスク43f,43rに対する押圧力が増加するよ
うになっている。
【0023】第一,第二入力ディスク43f,43r間
には、変速機出力軸5に遊嵌され、かつ両端を各々第
一,第二入力ディスク43f,43rの背面に当接させ
た状態で、第一,第二入力ディスク43f,43rとス
プライン嵌合された係合部材50が配置されている。そ
して、この係合部材50と第二入力ディスク43rとの
間に皿ばね51が介設され、この皿ばね51によって第
一入力ディスク43fと第二入力ディスク43rとが互
いに離間する方向に予圧されるようになっている。この
皿ばね51は、第二入力ディスク43rの背面に当接し
てこれを第二出力ディスク44r側に付勢する一方、そ
の付勢反力によって、係合部材50を介して、第一入力
ディスク43fを第一出力ディスク44f側に付勢し、
第一入力ディスク43fと第一出力ディスク44fとの
間、及び第二入力ディスク43rと第二出力ディスク4
4rとの間に所定の予圧を付与するようになっている。
【0024】次に、第一〜第四ローラ45a〜45dを
各々傾動させるための油圧機構につして説明する。図1
に示すように、第一トロイダル型変速機構7には、第
一,第二ローラ45a,45bを各々回転自在に支持す
る第一,第二ローラ支持部材59a,59bが設けられ
ている。そして、第一,第二ローラ支持部材59a,5
9bによって、各々、第一,第二偏心軸60a,60b
(60bのみ図示)を介して、第一,第二ローラ45
a,45bが回転自在に支持されている。また、第一,
第二ローラ支持部材59a,59bには、各々、これら
を下方(変速機出力軸5と直交する方向)に延長するよ
うにして伸長する第一,第二軸部材61a,61bが取
り付けられている。
【0025】第一,第二ローラ45a,45bよりはや
や上方において、変速機ケース22には上側連結部材6
2が取り付けられている。他方、第一,第二ローラ45
a,45bより下方において、変速機ケース22に固定
されたバルブボディ(仕切壁部)53には下側連結部材
63が取り付けられている。そして、上側連結部材62
に形成された第一,第二軸穴65a,65b(65bの
み図示)によって、各々、第一,第二ローラ支持部材5
9a,59bの上端部が、第一,第二上側球面ブッシュ
64a,64b(64bのみ図示)を介して回動自在に
支持されている。他方、下側連結部材63に形成された
第一,第二軸穴67a,67bによって、各々、第一,
第二ローラ支持部材59a,59bの下端部が、第一,
第二下側球面ブッシュ66a,66bを介して回動自在
に支持されている。 また、第一,第二軸部材61a,
61bの下部は、仕切壁部53の下面に取り付けられた
アッパハウジング55の開口部55gを貫通して、該ア
ッパハウジング55の下面に取り付けられたロアハウジ
ング56の凹部56gにおいてベアリング(図示せず)
を介して回転自在に支持されている。
【0026】上側連結部材62と下側連結部材63と
は、複数のコイルスプリング97によって連結されると
ともに、相互に引き合う方向に付勢され、これによって
双方の連結部材62,63にがたつきが生じるのを防止
している。バルブボディ(仕切壁部)53内には、各々
第一,第二ローラ支持部材59a,59bを作動させる
ために、第一,第二油圧シリンダ76a,76bが設け
られ、これらの第一,第二油圧シリンダ76a,76b
は、各々、バルブボディ53の一部をなす隔壁部53g
によって上下に仕切られている。そして、第一,第二油
圧シリンダ76a,76bの上半部には各々第1,第二
上側ピストン77a,77bが嵌入され、下半部には第
一,第二下側ピストン78a,78bが嵌入されてい
る。このため、第一,第二上側ピストン77a,77b
と隔壁部53gとによって各々第一,第二上側油圧室7
9a,79bが画成され、他方第一,第二下側ピストン
78a,78bと隔壁部53gとによって各々第一,第
二下側油圧室80a,80bが画成されている。
【0027】ここで、第一,第二上側油圧室79a,7
9bに油圧がかけられたときには、第一,第二上側ピス
トン77a,77bによって、第一,第二ローラ支持部
材59a,59bが上向きに変位させられ、他方第一,
第二下側油圧室80a,80bに油圧がかけられたとき
には、第一,第二下側ピストン78a,78bによっ
て、第一,第二ローラ支持部材59a,59bが下向き
に変位させられるようになっている。そして、このよう
に第一,第二ローラ支持部材59a,59bが上下方向
に変位すると、これに伴って、変位量に応じて第一,第
二ローラ45a,45bが傾転し、第一トロイダル型変
速機構7の変速比が変わるようになっている。また、こ
れに伴って、第一,第二ローラ支持部材59a,59b
がその軸線まわりに回動するようになっている。
【0028】下側連結部材63の上端面よりやや上方に
おいて、第一〜第四ローラ支持部材59a〜59dの外
周には、ワイヤ58が掛け渡されている。このワイヤ5
8は油圧機構故障時等に第一,第二ローラ支持部材59
a,59bの回動の同期くずれの発生を防止するための
ものである。第一,第二上側油圧室79a,79b及び
第一,第二下側油圧室80a,80bへは運転状態に応
じて油圧バルブVから油圧が供給される。この油圧バル
ブVは、本発明の特徴部分ではないので詳述しないが、
バルブハウジング82内に、スリーブ83、スプール8
4、リターンスプリング85及びロッド86等が配置さ
れた油圧バルブであって、コントロールユニット(図示
せず)からの信号に従って動作するステッピングモータ
88によって制御され、P1 ポートにライン圧が導入さ
れる一方、P2 ポートとP3 ポートとから所定の油圧室
79a,79b,80a,80bに油圧を供給できるよ
うになっている。
【0029】下側連結部材63には、第一軸穴67aと
第二軸穴67b(67bのみ図示)の中間部に下側位置
決め穴68fが形成されている。この下側位置決め穴6
8fには下側球面軸受73fを介して支持部69fが挿
通されており、この支持部69fにはローラ潤滑部材7
0fが取り付けられている。このローラ潤滑部材70f
の先端には一対のオイル噴出口72が設けられており、
このオイル噴出口72からローラ59a,59bと入力
ディスク及び出力ディスクとの間の傾転面に向かって潤
滑用のオイルが供給される。同時に、下側連結部材63
は、下側球面軸受73fによって、バルブボディ53に
対して固定ないしは位置決めされている。
【0030】前述のように、油圧バルブVから所定の油
圧室79a,79b,80a,80bに油圧が供給さ
れ、第一,第二ローラ支持部材59a,59bが上下方
向に変位すると、第一及び第二ローラ45a,45bが
傾転するとともに、第一及び第二ローラ支持部材59
a,59bがその軸線59a1 ,59b2 (図4参照)
の回りに回動する。この第一及び第二ローラ支持部材5
9a,59bの正規の使用範囲外までの回動を防止する
ため、下側連結部材63の上面には4個のストッパ部材
100fが各々締結ボルト101により取り付けられて
いる。
【0031】これら4個のストッパ部材100fはワイ
ヤ58と上下方向において重なり合うような高さになる
ように設けられている。すなわち、ストッパ部材100
fはワイヤ58を配置したために生じた空間部(デッド
スペース)内に配置されており、トロイダル型無段変速
機のスペースの有効利用が図られている。図4に示すよ
うに、ストッパ部材100fは円柱状をなしており、そ
の軸線方向には締結ボルト101の全体を埋め込むこと
ができる程度の大きさの空間102(図1参照)が形成
されており、この空間102内に締結ボルト101が埋
め込まれるようにして取り付けられる。従って、ストッ
パ部材100fの外部には締結ボルト101は露出しな
い。
【0032】ストッパ部材100fは下側球面軸受73
fを支持するための下側位置決め穴68f,68rの両
側に配置されている。ローラ支持部材59a〜59dの
外周には所定角度の切り欠き90a〜90dが形成され
ている。円柱状のストッパ部材100fは、その外周面
が、ローラ支持部材59a〜59dの軌跡上において、
切り欠き90a〜90dに接触するような位置に配置さ
れている。このように配置することによって、切り欠き
90a〜90dがストッパ部材100fに接触すること
によりローラ支持部材59a〜59dが許容回動範囲を
逸脱して回動しないようにされている。
【0033】なお、図4において、ローラ支持部材59
a,59bは許容回動範囲の極限位置にありストッパ部
材100fにより回動が止められている状態にある。こ
れに対して、ローラ支持部材59c,59dは許容回動
範囲内に位置している。本実施例においては、ストッパ
部材100fは下側連結部材63に取り付けられている
が、上側連結部材62の上面に取り付けるようにするこ
とも可能である。ただ、前述したように、下側連結部材
63に取り付けることにより、ワイヤ58の配置により
生じたデッドスペースの有効利用を図ることが可能にな
る。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るトロイダル
型無段変速機におけるストッパ部材は確実にストッパと
しての機能を奏し得るとともに、ストッパ部材の形状を
円柱状としたことから、ストッパ部材を他の形状(例え
ば、矩形状または多角形状など)に形成した場合と比較
して、取り付け位置の精度を向上させることができる。
すなわち、ストッパ部材を例えば矩形状として形成した
場合には、その矩形状ストッパ部材の平面部とローラ支
持部材の平面部(例えば、本実施例における切り欠き9
0a〜90d)とを接触させるため、ストッパ部材の平
面部の加工精度は高くせざるを得ない。これに対して、
円柱状部材の半径が所定の半径になるように正確に加工
することは、他の形状の部材(例えば、矩形状または多
角形など)を正確な寸法に加工することよりも比較的容
易であるから、加工精度が多少低下しても、ストッパ部
材を取り付けた際の位置精度は他の形状の場合よりも高
くなる。
【0035】また、従来のストッパ部材は組付時に取り
付けボルトの回りに回転しやすいという欠点があった
が、本発明に係るストッパ部材においては、たとえ、ス
トッパ部材組付時に締結ボルトの回りに回転してもスト
ッパ部材の位置がずれることはない。さらに、ローラ支
持部材からストッパ部材に大きな力が作用し、ストッパ
部材が締結ボルトの回りに回転したとしても、従来のス
トッパ部材とは異なり、ストッパ部材としての機能には
何の影響もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトロイダル型無段変速機の一実施
例の縦断面図である。
【図2】本発明に係るトロイダル型無段変速機を備えた
変速装置の概略的な構成図である。
【図3】本発明に係るトロイダル型無段変速機の平面断
面図である。
【図4】ストッパ部材を取り付けた連結部材の平面図で
ある。
【符号の説明】
1 エンジン 2 トルクコンバータ 5 変速機出力軸 7 第一トロイダル型変速機構 8 第二トロイダル型変速機構 43f,43r 入力ディスク 44f,44r 出力ディスク 45a,45b,45c,45d ローラ 53 バルブボディ 59a,59b,59c,59d ローラ支持部材 62 上側連結部材 63 下側連結部材 68f,68r 下側位置決め穴 73f 球面ブッシュ 90a,90b,90c,90d 切り欠き 100f ストッパ部材 101 締結ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 春雄 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 武富 秀直 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力ディスクと、出力ディスクと、前記
    入力ディスク及び出力ディスクの双方に回転接触するロ
    ーラと、該ローラを回転自在に支持するとともに回転軸
    部を中心として回動可能であり、前記回転軸部方向に移
    動可能なローラ支持部材と、前記ローラ支持部材を前記
    回転軸部方向に移動させる油圧機構と、前記ローラを挟
    んでバルブボディ側と他方側とに設けられた、前記ロー
    ラ支持部材を支持する一対の連結部材とを有するトロイ
    ダル型無段変速機において、 前記ローラ支持部材の傾転限界を画定する円柱状ストッ
    パを前記連結部材の少なくとも一方において前記各ロー
    ラ支持部材の回転軌跡上に配置したことを特徴とするト
    ロイダル型無段変速機。
  2. 【請求項2】 入力ディスクと、出力ディスクと、前記
    入力ディスク及び出力ディスクの双方に回転接触する複
    数のローラと、該ローラを回転自在に支持するとともに
    回転軸部を中心として回動可能であり、前記回転軸部方
    向に移動可能なローラ支持部材と、前記ローラ支持部材
    を前記回転軸部方向に移動させる油圧機構と、前記ロー
    ラを挟んでバルブボディ側と他方側とに設けられた、前
    記ローラ支持部材を支持する一対の連結部材と、前記ロ
    ーラ間に架け渡され、前記ローラの回転方向を規制する
    ワイヤとを有するトロイダル型無段変速機において、 前記ローラ支持部材の傾転限界を画定する円柱状ストッ
    パを前記連結部材の少なくとも一方において前記各ロー
    ラ支持部材の回転軌跡上に、かつ、前記ワイヤと上下方
    向において重なるように配置したことを特徴とするトロ
    イダル型無段変速機。
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